JP5359274B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置に関するものである。
従来から半導体装置に搭載する半導体素子は、耐熱性・耐湿信頼性に優れたエポキシ樹脂に、フェノール樹脂等の硬化剤、溶融シリカ、結晶シリカ等の無機充填材を配合したエポキシ樹脂組成物を用いて封止されている。
近年、集積回路の高集積化に伴い半導体素子が大型化し、かつ半導体装置はTSOP、TQFP、BGA等の表面実装型に変わってきている。そのため、半田をリフローする際の熱応力は従来よりも厳しくなっている。表面実装型半導体装置では、実装時の熱応力により半導体装置のクラック、半導体素子やその他の構成部材とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面での剥離と言った問題が生じ易く、耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成物が強く求められてきた。
更に、近年の環境問題より半導体装置の実装に用いる半田に含まれる鉛を低減する方向になってきており、それに伴い、半田リフロー処理の温度が高くなり、より高い耐半田リフロー性が必要になっている。そのため、これら表面実装型半導体装置に使用されるエポキシ樹脂組成物に用いられている従来のオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂系よりも低応力性、低吸湿性に優れた樹脂系が使用されるようになった。
しかし、これらのエポキシ樹脂を使用すると、その化学構造からエポキシ樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度が従来のエポキシ樹脂を使用した場合よりも低くなるため、多湿下ではエポキシ樹脂組成物に含まれるCl-等のイオン性不純物が動きやすくなる影響により半導体回路の腐食が進み易く、半導体装置がその機能を維持できる耐湿信頼性に難点があった。耐湿信頼性の不良原因となるエポキシ樹脂組成物に含まれるイオン性不純物を捕捉するために、Bi系無機化合物を含んだイオン捕捉剤を配合する提案(例えば、特許文献1:特開平11−240937号公報(第2〜11頁)参照)、酸化Mg、Al系イオン捕捉剤を配合する提案(例えば、特許文献2:特開昭60−42418号公報(第2〜4頁)参照)、ジルコニウム系イオン捕捉剤を配合する提案(例えば、特許文献3:特開2002−371194号公報(第2〜6頁)参照)がなされているが、耐湿信頼性の向上が認められるものの必ずしも充分でなかった。
本発明の目的は、耐湿信頼性に優れた半導体装置を与える半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置を提供することにある。
上記目的は、下記(1)〜(8)に記載の本発明により達成される。
(1)エポキシ樹脂と、硬化剤と、タルク、焼成クレーのケイ酸塩、シリカ、溶融シリカの酸化物および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの水酸化物の中から選ばれる1種以上の無機充填材と、予め200〜400℃で、30分間〜24時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイトからなるpH4〜8にpH緩衝域を有するpH緩衝剤と、を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(2)前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による250℃での重量減少をA重量%とし、200℃での重量減少をB重量%としたとき、A−B≦5重量%を満足するものである上記(1)に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(3)さらに、前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による450℃での重量減少をC重量%としたとき、C−A≧5重量%を満足するものである上記(2)に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(4)前記半焼成ハイドロタルサイトは、層間の水分量が5重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が5重量%以上である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(5)前記半焼成ハイドロタルサイトの比表面積が、30〜60m/gである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(6)前記pH緩衝剤の含有量は、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.01重量%〜3重量%である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(7)半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱水抽出液のpHが、4〜9である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする半導体装置。
以下、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置について説明する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、タルク、焼成クレー等のケイ酸塩、シリカ、溶融シリカ等の酸化物および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物の中から選ばれる1種以上の無機充填材と、pH4〜8にpH緩衝域を有するpH緩衝剤と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、上記に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする。
まず、半導体封止用エポキシ樹脂組成物(以下、エポキシ樹脂組成物とする)について説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。
前記エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマーおよびポリマー全般を指し、特に限定するものではない。具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの中でも特に耐半田性が求められる場合には、常温では結晶性の固体であるが、融点以上では極めて低粘度の液状となり、無機質充填材を高充填化できるビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂が好ましい。
また、無機質充填材の高充填化という観点からは、その他のエポキシ樹脂の場合も極力粘度の低いものを使用することが望ましい。
また、可撓性、低吸湿化が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間にエポキシ基を有さず、疎水性を示すジシクロペンタジエン骨格を有するジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が望ましい。
さらに高い耐半田性が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間に疎水性と高い耐熱性を併せ持つフェニレン骨格やビフェニレン骨格等を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。
半導体封止用に用いるために、耐湿信頼性を考慮すると、イオン性不純物であるNaイオンやClイオンが極力少ない方が好ましい。具体的には、イオン性不純物の含有量が前記エポキシ樹脂全体の2重量%以下であることが好ましく、特に1重量%以下であることが好ましい。これにより、より優れた耐湿信頼性を得ることができる。
前記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の1重量%以上、30重量%以下が好ましく、特に3重量%以上、20重量%以下が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に流動性、硬化性に優れる。
前記エポキシ樹脂組成物は、硬化剤を含む。
前記硬化剤としては、例えば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、縮合型の硬化剤の3タイプに大別される。
重付加型の硬化剤としては例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドラジドなどを含むポリアミン化合物、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂、フェノールポリマーなどのポリフェノール化合物、ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物、イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物、カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。
触媒型の硬化剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)などの3級アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物、BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。
縮合型の硬化剤としては、例えばフェノール樹脂、メチロール基含有尿素樹脂のような尿素樹脂、メチロール基含有メラミン樹脂のようなメラミン樹脂などが挙げられる。
これらの硬化剤を、用いるエポキシ樹脂の種類や目的とする硬化物の物性により、単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。これらの硬化剤の中でもフェノール樹脂が好ましい。
前記フェノール樹脂としては、1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマーおよびポリマー全般を指し、特に限定するものではない。例えばジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
配合量としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数との当量比で0.8以上、1.4以下が好ましく、特に0.95以上、1.3以下が好ましく、最も1.0〜1.25が好ましい。当量比が前記範囲内であると、特に耐半田クラック性に優れる。
前記エポキシ樹脂組成物は、タルク、焼成クレー等のケイ酸塩、シリカ、溶融シリカ等の酸化物および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物の中から選ばれる1種以上の無機充填材を含む。これにより、低吸水性、強度、寸法の安定性を向上することができる。
前記ケイ酸塩としては、タルク、焼成クレー以外に、未焼成クレー、マイカ、ガラス等が挙げられる。前記酸化物としては、シリカ、溶融シリカ以外に球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、多孔質シリカ、2次凝集シリカまたは多孔質シリカを粉砕したシリカ、酸化チタン、アルミナ等が挙げられる。
前記水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム以外に水酸化カルシウム等が挙げられる。これを1種または2種以上を併用しても構わない。
これらの中でもシリカ、溶融シリカに代表される酸化物が好ましい(特に溶融シリカが好ましい)。これにより、成形時の流動性を向上することができる。
前記無機充填材の形状としては、破砕状でも球状でもかまわないが、流動特性、機械強度及び熱的特性のバランスの点から球状溶融シリカが好ましい。更に、カップリング剤等で予め表面処理をしたものを用いても差し支えない。
前記無機充填材の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂組成物全体の70重量%以上、98重量%以下が好ましく、特に75重量%以上、95重量%以下が好ましい。含有量が前記範囲内であると、成形性と信頼性のバランスに優れる。
無機充填材の最大粒径とその量については、特に限定されないが、ワイヤー流れ等の不具合の防止を考慮すると、105μm以上の粒子が1%以下であることが好ましく、75μm以上の粒子が1%以下であることがより好ましい。ここで、ワイヤー流れとは、無機充填材の粗大粒子がワイヤー間に挟まることによって、ワイヤーが変形し、隣接する2つのワイヤー同士が接触して、この間に短絡が生じることを言う。
前記樹脂組成物は、pH4〜8にpH緩衝域を有するpH緩衝剤を含む。これにより、耐湿信頼性を向上することができる。
このように、pHが4〜8にpH緩衝域を有するpH緩衝剤を添加することにより耐湿信頼性を向上することができる理由は、次のように考えられる。
通常、半導体素子上の配線に使用されているアルミニウムはpH4未満の強酸性域、pH9を超える強アルカリ域では容易に溶解腐食される場合があるが、厳しい温度・湿度条件下では半導体素子を封止するエポキシ樹脂中に含まれる加水分解塩素の発生によりpHが前記範囲内に入ってしまう場合がある。
これに対して、pH緩衝域が4〜8に有するpH緩衝剤を添加すると、緩衝作用によりエポキシ樹脂中から加水分解塩素が発生しても前記強酸性域または強アルカリ域に到達するまでに、ある程度の時間を要するようになり、耐湿信頼性が向上できる。
このようなpH緩衝剤のpH緩衝域は、好ましくは4〜7であり、最も好ましくは4〜6である。前記範囲内であると、より厳しい耐湿条件下であっても耐湿信頼性に優れる。
なお、pH緩衝域が4〜8にあるか否かは、pH調整剤500mg、純水225ml、1N−NaCl水溶液25mlを混合し、これに1N−HCl水溶液25mlを加え攪拌し、15分放置した後にpHメーターで測定したpHで評価した。
前記pH緩衝域がpH4〜8であるpH緩衝剤としては、例えばハイドロタルサイト、クエン酸/クエン酸ナトリウム、酒石酸/酒石酸ナトリウム、酢酸/酢酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中でもハイドロタルサイトが好ましい。これにより、耐湿信頼性をより向上することができる。
前記ハイドロタルサイトの場合は、層状で層間に炭酸イオンと水分を含んだ構造を有しており、pH緩衝作用を有する。すなわち、水中にpH緩衝性をもつ炭酸イオンを放出することでpHが4〜8程度に維持できる。したがって、エポキシ樹脂中の加水分解塩素が遊離しpHが酸性側に傾くと、炭酸イオンの放出により中和およびハイドロタルサイトを構成している金属水酸化物の溶解中和によりpHを一定に保つことができる。さらに、層間の炭酸イオンと腐食性の塩素イオンの交換作用も期待できる。
前記ハイドロタルサイトとしては、未焼成ハイドロタルサイト、焼成ハイドロタルサイトおよびその中間体である半焼成ハイドロタルサイト等が挙げられるが、半焼成ハイドロタルサイトが最も好ましい。これにより、pH緩衝作用をより向上することができる。
このような半焼成ハイドロタルサイトは、熱処理によって強固に吸着した層間水分が除去され、炭酸イオンが放出され易くなり、かつハイドロタルサイトを構成している金属水酸化物の溶解中和の効率が高まるためである。すなわち、未焼成ハイドロタルサイトでは層間に存在する層間水の影響により炭酸イオンの放出量が不十分な場合があり、一方、焼成ハイドロタルサイトでは焼成により残存する炭酸イオンが少なくなっている場合があり、半焼成ハイドロタルサイトが炭酸イオンの放出量に最も優れているものである。
なお、ハイドロタルサイトを半焼成後に、室温放置で一部再吸湿が見られるが、これらゆるやかな吸着水はpH緩衝作用の妨げとはならない。
前記半焼成ハイドロタルサイトは、例えば200〜400℃で、30分間〜24時間熱処理したものであることが好ましく、特に250〜350℃で30分間〜24時間熱処理したものが好ましい。処理条件が前記範囲内であると、特にpH緩衝作用に優れる。前記下限値温度未満であると層間水を除去するのが困難となる場合があり、前記上限温度を超えると炭酸イオンまで除去される場合がある。
前記ハイドロタルサイトは、例えば熱重量分析による250℃での重量減少をA重量%とし、200℃での重量減少をB重量%としたとき、A−B≦5重量%を満たすことが好ましく、特にA−B≦4重量%を満たすことが好ましい。重量減少が前記範囲内のハイドロタルサイトは、層間水が適度に除去されpH緩衝作用に優れるからである。
さらに、熱重量分析による450℃での重量減少をC[重量%]としたとき、C−A≧5重量%を満たすことが好ましく、特にC−A≧8重量%を満たすことが好ましい。ここで、ハイドロタルサイトは、アルミニウム、マグネシウムとイオン結合して層を形成する水酸化物イオンを有し、さらに、層内の炭酸イオンにより塩素イオンを捕捉するための空間を形成していると考えられる。このようなハイドロタルサイトにおいて、C−Aを前記範囲内に設定することにより、ハイドロタルサイトを、塩素イオンの吸着性能に特に優れるものとすることができる。
なお、半焼成ハイドロタルサイトは、前記A−Bの関係および前記C−Aの関係の双方を満足するので、前記ハイドロタルサイトとして好適に使用することができる。
また、前記ハイドロタルサイトは、特に限定されないが、層間の水分量が5重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が5重量%以上であることが好ましく、特に層間の水分量が4重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が8重量%以上であることが好ましい。層間の水分量および炭酸イオン量が前記範囲内であると、pH4〜8の領域でのpH緩衝作用に特に優れる。
また、ハイドロタルサイト(半焼成ハイドロタルサイト)の比表面積は、特に限定されないが、30〜60m/gであることが好ましく、特に35〜58m/gであることが好ましく、最も37〜55m/gであることが好ましい。比表面積が前記範囲内であるハイドロタルサイトは、特に塩素イオンの吸着性に優れる。
前記比表面積は、例えば市販の比表面積計(例えば、(株)マウンテック製MACSORB HM−MODEL−1201)を用いて測定することができる。
前記熱重量分析は、例えば昇温速度20℃/分で測定することができる。
このようなハイドロタルサイトは、例えば下記式(1)で示すことができる。
Figure 0005359274
前記pH緩衝剤の含有量は、特に限定されないが、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.01重量%以上、3重量%以下が好ましく、特に0.05重量%以上、2重量%以下が好ましい。含有量が前記下限値を下回るとアルミニウム腐食防止効果が小さく耐湿信頼性を向上する効果が不充分となる場合があり、前記上限値を越えると、吸湿率が大きくなり、耐半田クラック性が低下する場合がある。
なお、前記pH緩衝剤以外に、アルミニウム腐食防止剤等を併用しても良い。
前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、特に限定されないが、硬化促進剤を含むことが好ましい。
前記硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであれば良く、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができる。例えば1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、2−メチルイミダゾール、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等が挙げられるが、これらに限定するものではない。硬化促進剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
本発明の半導体用封止エポキシ樹脂組成物は、上述のエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、pH緩衝剤等の他に、必要に応じてシランカップリング剤等のカップリング剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン等の難燃剤、シリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤、等の種々の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合したもの、更にその後、熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕したものなど、必要に応じて適宜分散度等を調整したものを用いることができる。これらのエポキシ樹脂組成物は、電気部品あるいは電子部品であるトランジスタ、集積回路等の被覆、絶縁、封止等に適用することができる。
このようにして得られたエポキシ樹脂組成物の硬化物の熱水抽出液のpHは、特に限定されないが、4〜9であることが好ましく、特に5〜7であることが好ましい。pHが前記範囲内であると、耐湿信頼性に優れる。
ここで、熱水抽出液のpHは、次のように評価した。エポキシ樹脂組成物を175℃、8hrで硬化させた後、粉砕した。得られた粉砕品5gに純水を加え50gとし、これを耐圧容器に入れPCT(125℃、圧力2.2×105Pa)20hrで熱水抽出した。得られた抽出液のpHをpHメーター(東亜電波工業社製、HM−30S)で測定した。
次に、半導体装置について簡単に説明する。
上述の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を、例えばミキサー等を用いて混合後、加熱ニーダー、熱ロール、押し出し機等を用いて加熱混練し、続いて冷却、粉砕してエポキシ樹脂成形材料とすることができる。
このエポキシ樹脂成形材料を用いて半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
以下に本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、配合は、重量部とする。
(実施例1)
エポキシ樹脂成形材料の製造
エポキシ樹脂としてオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(E−1:日本化薬(株)製、EOCN1020、軟化点55℃、エポキシ当量196)15.28重量部と、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(H−1:住友ベークライト(株)製、PR−HF−3軟化点80℃、水酸基当量104)8.02重量部と、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径26.5μm、105μm以上の粒子1%以下)75重量部と、pH緩衝剤として250℃で8時間処理した半焼成ハイドロタルサイト(P−1:Mg4.3Al(OH)12.6(CO)・mHO、pH緩衝域4.6、熱重量分析による250℃の重量減少Aが5.98重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.05重量%、A−B=1.93重量%、熱重量分析による450℃での重量減少Cが28.3重量%、C−A=22.32重量%、比表面積13m/g)0.5重量部と、カーボンブラック0.3重量部と、シランカップリング剤(エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.2重量部と、硬化促進材としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.3重量部と、カルナバワックス0.40重量部と、を常温でミキサーを用いて混合し、次に70〜100℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
なお、pH緩衝域は、pH調整剤500mg、純水225ml、1N−NaCl水溶液25mlを混合し、これに1N−HCl水溶液25mlを加え攪拌し、15分放置した後にpHメーターで測定したpHで評価した(以下、同じ)。
(実施例2〜25)
エポキシ樹脂成形材料を表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様にした。下記に使用したエポキシ樹脂等について説明する。
エポキシ樹脂:
ビフェニル型エポキシ樹脂(E−2:ジャパンエポキシレジン(株)製、YX−4000、エポキシ当量190、融点105℃)
ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(E−3日本化薬(株)製、NC3000、軟化点58℃、エポキシ当量274)
硬化剤:
フェノールアラルキル樹脂(H−2:三井化学(株)製、XLC−4L、軟化点62℃、水酸基当量168)
ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(H−3:明和化成(株)製、MEH−7851SS、軟化点65℃、水酸基当量203)
pH緩衝剤:
pH緩衝剤(P−2):250℃で6時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(MgAl(OH)16(CO)・mHO、pH緩衝域4.7、熱重量分析による250℃の重量減少Aが13.23重量%、かつ200℃での重量減少Bが12.91重量%、A−B=0.32重量%、熱重量分析による450℃での重量減少Cが33.2重量%、C−A=19.97重量%、比表面積11m/g)
pH緩衝剤(P−3):350℃で4時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト、MgAl(OH)16(CO)・mHO、pH緩衝域4.6、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.82重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.54重量%、A−B=0.29重量%、熱重量分析による450℃での重量減少Cが23.7重量%、C−A=18.88重量%、比表面積15m/g)
pH緩衝剤(P−4):250℃で16時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイトMgZnAl(OH)12(CO)・mHO、pH緩衝域4.3、熱重量分析による250℃の重量減少Aが6.07重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.30重量%、A−B=1.78重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C24.8重量%、C−A=18.73重量%、比表面積14m/g)
pH緩衝剤(P−4.5):230℃で1時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(MgAl(OH)16(CO)・mHO、pH緩衝域5.5、熱重量分析による250℃の重量減少Aが8.76重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.12重量%、A−B=4.64重量%、熱重量分析による450℃での重量減少Cが35.4重量%、C−A=26.64重量%、比表面積12m/g)
(比較例1)
エポキシ樹脂成形材料の製造
pH緩衝剤を使用せずに、配合を以下のようにした。
エポキシ樹脂としてオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(E−1:日本化薬(株)製、EOCN1020、軟化点55℃、エポキシ当量196)15.61重量部と、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(H−1:住友ベークライト(株)製、PR−HF−3軟化点80℃、水酸基当量104)8.19重量部と、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径26.5μm、105μm以上の粒子1%以下)75重量部と、カーボンブラック0.3重量部と、シランカップリング剤(エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.2重量部と、硬化促進材としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.3重量部と、カルナバワックス0.40重量部と、を常温でミキサーを用いて混合し、次に70〜100℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
(比較例2〜11)
エポキシ樹脂成形材料を表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様にした。下記に使用したエポキシ樹脂等について説明する(すでに説明済みのものは、省略する)。
pH緩衝剤:
pH緩衝剤(p−5):200℃で20時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト、Mg4.3Al(OH)12.6(CO)・mHO、pH緩衝域3.4、熱重量分析による250℃の重量減少Aが13.95重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.85重量%、A−B=9.09重量%)
pH緩衝剤(P−6):125℃で1時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト、MgAl(OH)16(CO)・mHO、pH緩衝域3.2、熱重量分析による250℃の重量減少Aが12.96重量%、かつ200℃での重量減少Bが3.84重量%、A−B=9.13重量%)
pH緩衝剤(P−7):500℃で10時間熱処理した焼成ハイドロタルサイト、Mg4.3Al(OH)12.6(CO)・mHO、pH緩衝域9.2、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.98重量%、かつ200℃での重量減少Bが3.89重量%、A−B=1.09重量%、450℃での重量減少Cが9.10重量%、C−A=4.12重量%)
pH緩衝剤(P−8):550℃で10時間熱処理した焼成ハイドロタルサイト、MgAl(OH)16(CO)・mHO、pH緩衝域9.5、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.71重量%、かつ200℃での重量減少Bが3.97重量%、A−B=0.74重量%、450℃での重量減少Cが6.31重量%、C−A=1.60重量%)
pH緩衝剤(P−9):450℃で3時間熱処理した焼成ハイドロタルサイトMgZnAl(OH)12(CO)・mHO、pH緩衝域9.0、熱重量分析による250℃の重量減少Aが5.03重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.14重量%、A−B=0.89重量%、450℃での重量減少Cが9.37重量%、C−A=4.34重量%)
pH緩衝剤(P−10):炭酸カルシウム(日東粉化工業(株)製、NS−100、比表面積11000cm/g)、pH緩衝域7.2
pH緩衝剤(P−11):ケイ酸マグネシウム(協和化学工業(株)製、キョーワード600、MgO14.3%、SiO64.8%)、pH緩衝域8.2
pH緩衝剤(P−12):炭酸マグネシウム(神島化学工業(株)製、炭酸マグネシウム金星、強熱減量54.0%、MgO42.6%)、pH緩衝域9.3
各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂成形材料について、以下の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
1.吸湿率
得られたエポキシ樹脂成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験片を成形した。ポストキュアとして175℃で8時間加熱処理した。試験片の吸湿処理前の重量と、85℃、相対湿度60%の環境下で168時間加湿処理した後の重量を測定し、試験片の吸湿率を百分率で示した。単位は重量%。
2.耐半田性
得られたエポキシ樹脂成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で、80pQFP(厚さ2.0mm、チップサイズ6.0mm×6.0mm)を成形した。ポストキュアとして175℃で8時間加熱処理したパッケージ6個を、30℃、相対湿度60%の環境下で192時間加湿処理した後、IRリフロー処理(240℃)を行った。処理後の内部の剥離又はクラックの有無を超音波探傷装置で観察し、不良パッケージの個数を数えた。不良パッケージの個数がn個であるとき、n/6と表示する。
3.耐湿信頼性
得られたエポキシ成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で、16pSOP(チップサイズ3.0mm×3.5mm)を成形し、ポストキュアとして175℃で4時間加熱処理した後、プレッシャークッカー試験(140℃、圧力3.1×10Pa、500時間)を行い、回路のオープン不良を測定した。15個のパッケージ中の不良個数を示す。
Figure 0005359274
Figure 0005359274
表1から明らかなように、実施例1〜25は吸湿率が低く、耐湿信頼性に優れていることが示された。
また、実施例2〜4、6〜9、9’、12および14〜25は、耐半田クラック性にも特に優れていた。
本発明によると、従来技術では得られなかった、耐半田リフロー性、耐湿信頼性に優れた半導体装置を得る。そのため、高い耐湿信頼性が求められる車載用等の屋外使用機器に使用される半導体装置に好適に用いることができる。したがって、産業上の利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. エポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    タルク、焼成クレーのケイ酸塩、シリカ、溶融シリカの酸化物および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの水酸化物の中から選ばれる1種以上の無機充填材と、
    予め200〜400℃で、30分間〜24時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイトからなるpH4〜8にpH緩衝域を有するpH緩衝剤と、を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による250℃での重量減少をA重量%とし、200℃での重量減少をB重量%としたとき、
    A−B≦5重量%を満足するものである請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. さらに、前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による450℃での重量減少をC重量%としたとき、
    C−A≧5重量%を満足するものである請求項2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記半焼成ハイドロタルサイトは、層間の水分量が5重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が5重量%以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記半焼成ハイドロタルサイトの比表面積が、30〜60m/gである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 前記pH緩衝剤の含有量は、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.01重量%〜3重量%である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  7. 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱水抽出液のpHが、4〜9である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする半導体装置。
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