JP2003277579A - 高耐熱エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

高耐熱エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JP2003277579A
JP2003277579A JP2002079910A JP2002079910A JP2003277579A JP 2003277579 A JP2003277579 A JP 2003277579A JP 2002079910 A JP2002079910 A JP 2002079910A JP 2002079910 A JP2002079910 A JP 2002079910A JP 2003277579 A JP2003277579 A JP 2003277579A
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epoxy resin
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JP2002079910A
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Toyofumi Asano
豊文 浅野
Yasumasa Akatsuka
泰昌 赤塚
Masahiro Imaizumi
雅裕 今泉
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた接着性、耐衝撃性及び高い耐熱性を有す
るエポキシ樹脂組成物及びそれを用いた樹脂シート、樹
脂付き金属箔を提供すること。 【解決手段】下記式(1)で示される多官能エポキシ樹
脂(a)、硬化剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以
下のコアシェル構造架橋ゴム(c)を含有し、硬化後の
ガラス転移温度が160℃以上であることを特徴とする
エポキシ樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷配線板、半導
体・電子部品等の組み立てに用いられるエポキシ樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷配線板、半導体パッケージ、電子部
品等の組み立てに用いられる絶縁樹脂組成物には、従来
エポキシ樹脂、硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、印刷配線板、半
導体パッケージ、電子部品などの小型化、軽量化、薄型
化に伴い、これらを構成する基材、すなわちポリイミド
フィルムやエポキシ系基材等の有機素材、銅、アルミニ
ウム、ニッケル、ステンレスなどの金属素材、セラミッ
クスなどとの接着性に優れ、なお且つ熱的或いは物理的
衝撃に強い高耐熱絶縁樹脂組成物が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記性能を同時
に満足させる高耐熱エポキシ樹脂組成物が得られること
を見出し本発明を完成した。即ち、本発明は、(1)下
記式(1)で示される多官能エポキシ樹脂(a)、硬化
剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以下のコアシェル
構造架橋ゴム(c)を含有し、硬化後のガラス転移温度
が160℃以上であることを特徴とするエポキシ樹脂組
成物、
【化2】 (2)コアシェル構造架橋ゴム(c)のコア層が架橋ポ
リブタジエンであり、シェル層がアクリル酸アルキル−
メタクリル酸アルキル共重合物である上記(1)に記載
のエポキシ樹脂組成物、(3)コアシェル構造架橋ゴム
(c)のコア層が架橋ポリブタジエンであり、シェル層
がメタクリル酸アルキル−スチレン共重合物である上記
(1)に記載のエポキシ樹脂組成物、(4)コアシェル
構造架橋ゴム(c)のコア層が架橋アクリル酸アルキル
共重合物であり、シェル層がアクリル酸アルキル共重合
物である上記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物、
(5)フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタ
ジエン−アクリロニトリル)共重合体(d)を含有する
上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載のエポキシ樹
脂組成物、(6)ハイドロタルサイト系イオン捕捉剤、
酸化ビスマス系イオン捕捉剤、酸化アンチモン系イオン
捕捉剤、リン酸チタン系イオン捕捉剤、リン酸ジルコニ
ウム系イオン捕捉剤からなる群から選ばれた少なくとも
1種類のイオン捕捉剤(e)を含有する上記(1)乃至
(5)の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物、
(7)上記式(1)で示される多官能エポキシ樹脂
(a)、硬化剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以下
のコアシェル構造架橋ゴム(c)を含有し、組成物中の
成分(c)の含有量が、16重量%以上60重量%以下
を占める割合であるエポキシ樹脂組成物、(8)溶剤を
含有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のエポキ
シ樹脂組成物、(9)上記(1)乃至(8)の何れか一
項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物、(10)上記
(1)乃至(8)の何れか一項に記載のエポキシ樹脂組
成物を使用した樹脂シート、(11)上記(1)乃至
(8)の何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物を使用
した樹脂付き金属箔、(12)上記(1)乃至(8)の
何れか一項に記載のエポキシ樹脂組成物を層間絶縁層に
使用したビルドアップ印刷配線板、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂組成物は前
記式(1)で示される多官能エポキシ樹脂(a)、硬化
剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以下のコアシェル
構造架橋ゴム(c)を含有する。本発明のエポキシ樹脂
組成物は硬化後のガラス転移温度が160℃以上、好ま
しくは160〜300℃である。尚、ガラス転移温度は
測定方法(TMA;Thermo Mechanical Analysis 、D
MA;Dynamic Mechanical Analysis)の相違により2
つの値があることが知られている。本発明においては、
TMAにより測定した値を意味して説明するが、DMA
により測定されたガラス転移温度は、TMAにより測定
されたガラス転移温度にくらべ20〜30℃高いことが
知られている。従って、ガラス転移温度の好ましい上限
値の範囲は、この差を考慮して決定される。
【0006】本発明において用いられる式(1)の多官
能エポキシ樹脂(a)は、EPPN−501H、EPP
N−502H(日本化薬株式会社製)等として市販され
ている。
【0007】本発明で用いられる硬化剤(b)として
は、例えば、フェノール・ホルムアルデヒド重縮合物、
クレゾールホルムアルデヒド重縮合物、ヒドロキシベン
ズアルデヒド・フェノール重縮合物、クレゾール・ナフ
トール・ホルムアルデヒド重縮合物、レゾルシン・ホル
マリン重縮合物、フルフラール・フェノール重縮合物、
α−ヒドロキシフェニル−ω−ヒドロポリ(ビフェニル
ジメチレン−ヒドロキシフェニレン)等の多官能ノボラ
ック類、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロ
メリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無
水物、エチレングリコール無水トリメリット酸無水物、
ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の芳香族カルボン
酸無水物、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等
の脂肪族カルボン酸の無水物、テトラヒドロフタル酸無
水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ナジック酸無水
物、ヘット酸無水物、ハイミック酸無水物等の脂環式カ
ルボン酸無水物、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノ
ジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルエーテル、
p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o
−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、
m−キシリレンジアミン等の芳香族アミン、エチレンジ
アミン、ジエチレンジアミン、イソフォロンジアミン、
ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタ
ン、ポリエーテルジアミン等の脂肪族アミン、ジシアン
ジアミド、1−(o−トリル)ビグアニド等のグアニジ
ン類、エポキシ樹脂のアミンアダクト、2−フェニルイ
ミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,
5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−
4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキ
シメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、そ
れらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレン
ジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸と
の塩類、ジヒドラジド類、ルイス酸、ブレンステッド酸
塩類、ポリメルカプトン類、イソシアネート類、ブロッ
クイソシアネート類等が挙げられる。
【0008】これら硬化剤のうち、どの硬化剤を用いる
かは接着剤に要求される特性によって適宜選択される
が、硬化後のガラス転移温度(Tg)を160℃以上と
するには多官能化合物であることが好ましく、更には電
気的特性の観点からより好ましいのは多官能ノボラック
類である。
【0009】これら硬化剤(b)は、エポキシ樹脂
(a)のエポキシ基に対する硬化剤の当量比において通
常0.3〜2.0、好ましくは0.8〜1.2、更に好
ましくは0.9〜1.1の範囲で用いられる。上記硬化
剤は2種以上を混合して用いることもできる。また、必
要に応じて硬化促進剤を配合しても良い。硬化促進剤と
してはエポキシ樹脂の硬化を促進するものであればどの
ようなものでも良く、例えばイミダゾール類、有機リン
化合物、第三級アミン、第四級アンモニウム塩などがあ
る。
【0010】本発明で使用するコアシェル構造架橋ゴム
(c)は、2層又は3層構造であり、コア層がゴム弾性
を示す架橋ゴムであり、コア層をゴム弾性を示さない架
橋ポリマーで被覆した構造であればどのようなものでも
良い。コア層としては架橋ポリブタジエン、架橋アクリ
ル酸アルキル共重合物、架橋ポリイソプレンなどが挙げ
られ、シェル層してはアクリル酸アルキル−メタクリル
酸アルキル共重合物、メタクリル酸アルキル−スチレン
共重合物、アクリル酸アルキル共重合物などが挙げられ
る。これらのうちコア層とシェル層の好ましい組み合わ
せとしては、コア層が架橋ポリブタジエンであり、シェ
ル層がアクリル酸アルキル−メタクリル酸アルキル共重
合物又はメタクリル酸アルキル−スチレン共重合物であ
る組み合わせ、コア層が架橋アクリル酸アルキル共重合
物であり、シェル層がアクリル酸アルキル共重合物であ
る組み合わせが挙げられる。コアシェル構造架橋ゴムの
平均粒子径は、1μm以下である。平均粒子径が1μm
より大きいと熱接着時に接着層のフローが大きくなる傾
向がある。また、粒子径が小さすぎると凝集しやすくな
るため、平均粒子径は0.1μm以上が好ましい。コア
シェル構造架橋ゴムとしては、パラロイドEXL−26
02(呉羽化学工業株式会社製)、パラロイドEXL−
2655(呉羽化学工業株式会社製)等が一般に入手可
能である。
【0011】本発明のエポキシ樹脂組成物中のコアシェ
ル構造架橋ゴム(c)の添加量は樹脂組成物中、樹脂分
総量に対して10重量%以上60重量%以下であり、好
ましくは15重量%以上50重量%以下である。10重
量%より少ない場合、エポキシ樹脂組成物の接着力の向
上が充分ではなく、60重量%より多い場合、耐熱性や
銅箔等の金属に対しての接着強度が低下する。
【0012】本発明のエポキシ樹脂組成物にはフェノー
ル性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリ
ロニトリル)共重合体(d)を添加することが好まし
い。フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジ
エン−アクリロニトリル)共重合体(d)を添加するこ
とによりエポキシ樹脂組成物の強靭性、接着強度、引っ
張り強度等を向上することが出来る。成分(d)の添加量
は特に制限されないが、好ましくはエポキシ樹脂組成物
中で10重量%以上50重量%以下である。
【0013】本発明で用いられるフェノール性水酸基含
有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)
共重合体(d)は、ポリマー構造中にフェノール性水酸
基を持つ芳香族ポリアミド樹脂とポリ(ブタジエン−ア
クリロニトリル)共重合体を重縮合反応させて得られ
る。このフェノール性水酸基含有芳香族ポリアミド樹脂
は、例えば特開平8−143661号公報等に記載され
ている方法に準じて得ることができる。即ち、ジアミン
成分とジカルボン酸成分とを縮重合する反応において、
少なくとも原料のどちらか一方にフェノール性水酸基を
含有する化合物を使用すればよい(ポリアミド樹脂)。
具体的には、フェノール性水酸基含有ジカルボン酸及び
所望によりフェノール性水酸基を有しないジカルボン酸
を含むジカルボン酸成分(場合によりフェノール性水酸
基含有ジカルボン酸単独でもよい)とジアミン成分を常
法により縮合することにより合成できる。例えば、5−
ヒドロキシイソフタル酸等のフェノール性水酸基含有ジ
カルボン酸とイソフタル酸等のフェノール性水酸基を有
しないジカルボン酸とからなるジカルボン酸成分に対し
て過剰量のジアミンを加え、これらを縮合剤(例えば亜
リン酸エステル)とピリジン誘導体の存在下で、N,N
ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等
の有機溶媒中で窒素等の不活性雰囲気下にて加熱攪拌、
縮合反応を行って、ポリアミド樹脂を生成させる。
【0014】ポリアミド樹脂に用いられるジカルボン酸
成分を構成するフェノール性水酸基含有ジカルボン酸と
しては、フェノール性水酸基を有する芳香族ジカルボン
酸が挙げられ、好ましいものとしては炭素数6乃至12
の芳香環を有するジカルボン酸、より好ましくはヒドロ
キシ置換フタル酸、例えば5−ヒドロキシイソフタル
酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシフタ
ル酸、3−ヒドロキシフタル酸又は2−ヒドロキシテレ
フタル酸等が挙げられ。又、フェノール性水酸基を含有
しないジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸また
は脂肪族ジカルボン酸いずれも使用できる。芳香族ジカ
ルボン酸として好ましいものとしてはフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、ジカルボキシルナフタレン、
4,4'−ジフェニルジカルボン酸又は3,3'−メチレ
ン二安息香酸等の炭素数6乃至12の芳香環(縮合環又
は結合環いずれでもよい)を有する芳香族ジカルボン
酸、より好ましくはフタル酸を挙げることができる。脂
肪族ジカルボン酸としてはコハク酸、フマル酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸等の脂肪族基の炭素数が1乃至6のジカルボン酸等を
挙げられる。
【0015】また、ジアミン成分としては、アミノ基以
外の置換基を有してもよい炭素数1〜10の脂肪族炭化
水素のジアミン若しくはアミノ基以外の置換基を有して
もよい炭素数1〜10の脂肪族炭化水素が複数個、−C
−、−O−、−S−、−SO−、−NH−から選
ばれる1種以上の架橋基を介して結合した脂肪族炭化水
素のジアミン、置換基を有してもよい炭素数6〜10の
芳香族炭化水素のジアミン若しくは該芳香族炭化水素
が、置換基を有してもよい直鎖又は分岐の炭素数1〜4
のアルキレン、−O−、−S−、−SO−、−NH−
から選ばれる1種以上の架橋基を介して、複数個例えば
2乃至3個結合した芳香族炭化水素のジアミンなどが挙
げられる。芳香族炭化水素のジアミンがフェノール性水
酸基を有するものはフェノール性水酸基を含有するジア
ミンとして使用することができる。好ましいジアミンと
してはアミノ基以外の置換基を有してもよいアミノ置換
フェニルが2個、メチレン基又は酸素原子を介して結合
した芳香族ジアミンが挙げられる。芳香族ジアミンにお
けるフェニル基上のアミノ基以外の置換基としてはヒド
ロキシ基、炭素数1乃至4の低級アルキル基、ニトロ
基、ハロゲン原子等を挙げることができ、低級アルキル
基が好ましい。好ましい芳香族ジアミンとしてはビス
(アミノ−モノ又はジ低級アルキル置換フェニル)メタ
ン、より好ましくはビス(4−アミノ−3,5−ジ低級
アルキル置換フェニル)メタンなどを挙げることができ
る。
【0016】具体的にフェノール性水酸基を含有するジ
アミンとしては、例えば3,3'−ジアミン−4,4'−
ジヒドロキシフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミ
ノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)
ジフロロメタン、3,4−ジアミノ−1,5−ベンゼン
ジオール、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノ
ビスフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロ
キシビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒド
ロキシフェニル)ケトン、2,2−ビス(3−アミノ−
4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2,2−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)
スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヒドロキシ−
4−アミノフェニル)プロパン又は2,2−ビス(3−
ヒドロキシ−4−アミノフェニル)メタン等が挙げられ
る。又、フェノール性水酸基を含有しないジアミンとし
ては、例えば3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジア
ミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3,5−
ジエチルフェニル)メタン、ジアミノナフタレン、ピペ
ラジン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、m−キシレンジアミン、4,4'−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、
2,2'−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、3,
3'−ジアミノジフェニルスルホン又は3,3'−ジアミ
ノジフェニル等がそれぞれ挙げられるが、本発明ではこ
れらに限定されるものではない。
【0017】こうして得られたポリアミド樹脂の両末端
は、アミノ基であってもカルボキシル基であってもよ
く、ジアミン成分とジカルボン酸成分のモル比によって
容易に制御することができる。即ち、両末端をアミノ基
にする場合にはジアミン成分を過剰、例えばジカルボン
酸成分1モルに対して、1.1モル以上、好ましくは
1.15モル以上、より好ましくは1.2モル以上使用
することにより得ることができる。逆に両末端にカルボ
キシル基を有するものはジカルボン酸成分を過剰に使用
すればよい。
【0018】次いでポリアミド樹脂にポリ(ブタジエン
−アクリロニトリル)共重合体を重縮合反応させて目的
とするフェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタ
ジエン−アクリロニトリル)共重合体(d)を得ること
ができる。この重縮合は例えば米国特許第5,342,
895又は特開平6−299133号公報等に記載され
ている方法に準じて行うことができる。具体的には、ポ
リアミド樹脂の溶液にポリ(ブタジエン−アクリロニト
リル)共重合体を添加して重縮合すればよい。この場合
のポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体と該
ポリアミド樹脂の割合は特に制限はないが、通常該ポリ
アミド樹脂1重量部に対して、ポリ(ブタジエン−アク
リロニリル)共重合体0.1〜10重量部程度、好まし
くは0.3乃至5重量部、より好ましくは0.5乃至2
重量部程度である。
【0019】成分(d)を合成するには、両末端がアミ
ノ基であるポリアミド樹脂と両末端がカルボキシル基で
あるポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体を
反応させる方法であっても、両末端がカルボキシル基で
あるポリアミド樹脂と両末端がアミノ基であるポリ(ブ
タジエン−アクリロニトリル)共重合体を反応させる方
法であってもよいが、前者が好ましく、この場合アミノ
基がアミノアリール基であるポリアミド樹脂を使用する
のが好ましい。またポリアミド樹脂またはポリ(ブタジ
エン−アクリロニトリル)共重合体の末端を変性して、
反応させることも可能である。この場合、例えば、一方
をビニル基で他方を−NH基または−SH基で変性すれ
ばよい。尚、両末端に種々の官能基を持つポリ(ブタジ
エン−アクリロニトリル)共重合体は、Goodrich社から
Hycar CTBN(商品名)として市販されており、これらを
ポリアミド樹脂とブロック化するために使用することが
できる。
【0020】本発明において、ポリアミド樹脂及び
(b)としては、少なくとも下記式(1) −NH−R−NH−{(CO−R−CO−NH−R−NH)−(CO−R −CO−NH−R−NH)− (1) (式中Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の脂肪
族炭化水素の2価の残基若しくはそれらが複数個、好ま
しくは2〜3個、−CH−、−O−、−S−、−SO
−、−NH−から選ばれる1種以上の架橋基を介して
結合した2価の残基、又は置換基を有してもよい炭素数
6〜10の芳香族炭化水素の2価の残基又は該芳香族炭
化水素残基が、置換基を有してもよい直鎖又は分岐の炭
素数1〜4のアルキレン、−O−、−S−、−SO
−、−NH−から選ばれる1種以上の架橋基を介し
て、複数個、好ましくは2〜3個結合した2価の芳香族
炭化水素残基を示し、Rはフェノール性水酸基を少な
くとも1つ有する炭素数6〜12の2価の炭化水素残
基、好ましくは少なくとも1つのフェノール性水酸基を
有するフェニレン基を示し、Rはフェノール性水酸基
を有しない炭化水素残基、好ましくはフェノール性水酸
基を有しないフェニレン基を示す。また、l、m及びn
は、それぞれ平均重合度であって、l+m=2〜200
の整数を示し、l/(m+l)≧0.04、n=2〜1
00、好ましくは2〜30である)。で表される構造を
有するのが好ましい。mとlの割合はl/(m+l)≧
0.04であれば特に制限は無いが、通常該値が0.5
以下が好ましい。このうち式(1)において、Rとして
はビス(置換フェニル)メタン由来の残基又は置換基を
有してもよいビフェニルエーテル残基、例えば低級アル
キル置換フェニルが2個メチレン基を介して結合した2
価芳香族残基又は置換基を有してもよい2個のフェニル
基が酸素原子を介して結合した2価芳香族残基が、また
としてはフェノール性水酸基置換フェニレンジカル
ボン酸由来の残基例えば少なくとも1つのフェノール性
水酸基を有するフェニレン基、Rとしてはフェニレン
ジカルボン酸由来の残基例えばフェノール性水酸基を有
しないフェニレン基がそれぞれ好ましい基として挙げら
れる。
【0021】本発明のエポキシ樹脂組成物にはハイドロ
タルサイト系イオン捕捉剤、酸化ビスマス系イオン捕捉
剤、酸化アンチモン系イオン捕捉剤、リン酸チタン系イ
オン捕捉剤、リン酸ジルコニウム系イオン捕捉剤からな
る群から選ばれた少なくとも1種類のイオン捕捉剤
(e)を添加することが好ましい。イオン捕捉剤(e)
を添加することにより、印刷配線板、半導体パッケー
ジ、電子部品に用いたときの電気的信頼性、特に耐イオ
ンマイグレーション性を向上することが出来る。ここで
言うイオン捕捉能は、燐酸、有機酸アニオン、ハロゲン
アニオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カ
チオン等を捕捉することによりイオン性不純物を減少さ
せるものである。イオン性不純物が多く含まれると、配
線層の腐食や絶縁層の電気絶縁性を低下させ、フレキシ
ブル印刷配線板の絶縁信頼性を著しく低下させる。用い
うるイオン捕捉能剤の具体例としては、一般式Mg
(OH)2X+3Y−2Z(CO・mH
[ここで、X、Y、Zは2X+3Y−2Z≧0を満たす
正数、mは正数である]で表されるハイドロタルサイト
系イオン捕捉剤、一般式BiO(OH)(NO
[ここで、Xは0.9〜1.1、Yは0.6〜0.
8、Zは0.2〜0.4の正数である]で表される酸化
ビスマス系イオン捕捉剤、酸化アンチモン系イオン捕捉
剤、リン酸チタン系イオン捕捉剤、リン酸ジルコニウム
系イオン捕捉剤等が挙げられる。これらのイオン捕捉剤
は、例えば、DHT−4A(ハイドロタルサイト系イオ
ン捕捉剤、協和化学工業株式会社)、キョーワードKW
−2000(ハイドロタルサイト系イオン捕捉剤、協和
化学工業株式会社)、IXE−100(東亞合成株式会
社製、リン酸ジルコニウム系イオン捕捉剤)、IXE−
300(東亞合成株式会社製、酸化アンチモン系イオン
捕捉剤)、IXE−400(東亞合成株式会社製、リン
酸チタン系イオン捕捉剤)、IXE−500(東亞合成
株式会社製、酸化ビスマス系イオン捕捉剤)、IXE−
600(東亞合成株式会社製、酸化アンチモン・酸化ビ
スマス系イオン捕捉剤)として市販されている。これら
は単独でも2種以上を混合して用いても良い。これらイ
オン捕捉剤(e)の最大粒径および平均粒径は、小さい
ほうが望ましいが、好ましくは、最大粒径が10μm以
下、平均粒径が5μm以下であり、更に好ましくは、最
大粒径が7μm以下、平均粒径が2μm以下であり、特
に好ましくは、最大粒径が5μm以下、平均粒径が1μ
m以下である。 最大粒径が10μmを超えたり、平均
粒径が5μm超えたりする場合、イオン捕捉能が低下
し、更には印刷配線板に使用する場合、内層回路部への
埋め込み性が低下する。イオン捕捉剤(e)は、エポキ
シ樹脂組成物中で通常0.1〜10重量%を占める割合
で用いるのが好ましい。10重量%以上添加すると、コ
スト面で不利になる他、組成物の粘度が増加し加工性が
低下する。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に
応じて、他の添加物を加えることができる。例えば天然
ワックス類、合成ワックス類および長鎖脂肪族酸の金属
塩類等の可塑剤、酸アミド類、エステル類、パラフィン
類などの離型剤、ニトリルゴム、ブタジエンゴム等の応
力緩和剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化
錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜鉛、メタ硼酸バ
リウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、アルミン酸カルシウム等の無機難燃剤、テトラブロ
モビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキ
サブロモベンゼン、ブロム化フェノールノボラック等の
臭素系難燃剤、シラン系カップリング剤、チタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカ
ップリング剤、溶融シリカ、結晶性シリカ、低α線シリ
カ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、
タルク、アルミナ、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒
化ケイ素、窒化ホウ素、フェライト、希土コバルト、
金、銀、ニッケル、銅、鉛、鉄粉、酸化鉄、砂鉄等の金
属粉、黒鉛、カーボン、弁柄、黄鉛等の無機質充填剤ま
たは導電性粒子等、染料や顔料等の着色剤、炭素繊維、
ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、ア
ルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機系繊維、ア
ラミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、炭素
繊維などの有機系繊維、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性
向上剤、チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の
各種の樹脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸
収剤等を配合することもできる。
【0023】本発明のエポキシ樹脂組成物は各成分を所
定の割合で均一に混合して得ることができる。尚、使用
目的各成分のため、溶剤を加えワニス(以下、溶剤を含
有しないエポキシ樹脂組成物と区別して単にワニスとい
う)とすることが好ましい。溶剤はエポキシ樹脂を溶解
するものであればどのようなものでも良いが、特にメチ
ルエチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロ
ピレングリコールジアセテート、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル等がエポキシ樹脂の溶解性に優れるた
め好ましい。これらの溶剤の配合量は樹脂が溶解し、コ
アシェル構造架橋ゴムを分散混合できる量であれば特に
制限はないが、エポキシ樹脂組成物の総量100重量部
に対して、50〜200重量部が好ましい。尚、コアシ
ェル構造架橋ゴムを均一に分散する為、らいかい機、ホ
モジナイザー、三本ロール、サンドミル等を用いること
が有効である。
【0024】本発明の樹脂シートは、支持体となるフィ
ルム上にエポキシ樹脂組成物の層を形成してなる。形成
方法としては、前記ワニスをフィルム上に塗布、溶剤を
乾燥するのが良いが、これに限定されるものではない。
乾燥後のシート厚みは、用途にもよるが、実用上5μm
以上100μm以下がよい。支持体となるフィルムとし
ては、乾燥工程に耐える耐熱性を有したものであること
が必要である。これを満足しコスト的にも安価なものと
してはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
等が挙げられる。接着シートの剥離性を良くする為、支
持体フィルムの表面には離型処理を施してあることが好
ましい。
【0025】本発明の樹脂付き金属箔は、支持体となる
金属箔上にエポキシ樹脂組成物の層を形成してなる。金
属箔としては銅箔、ステンレス箔、タングステン箔、鉄
箔、アルミニウム箔等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。形成方法としては、前記ワニスを金
属箔上に塗布、溶剤を乾燥するのが良いが、これに限定
されるものではない。乾燥後のエポキシ樹脂組成物層の
厚みは、用途にもよるが、実用上5μm以上100μm
以下がよい。金属箔の表面はエポキシ樹脂組成物との接
着を良くする為に粗化処理を施してあることが好まし
い。
【0026】このようにして得られた樹脂シートや樹脂
付き金属箔(以下わせて基材という)は接着剤フィルム
(シート)などとして、ビルドアップ基板用絶縁シート
及びビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔の材料を構
成する基材若しくは接着剤として好適に使用される。
【0027】例えば該基材をビルドアップ基板を構成す
る材料として使用する場合、上記のように塗布などの方
法でワニスを使用目的に応じた基材上に適用し、その後
必要に応じ溶媒を除去し、接着剤層を有する基材とし、
それを適宜基板の構成部材として接着などの方法で基板
に組み入れた後、硬化させればよい。また、場合によっ
ては、該基材を使用せずに、直接ワニスを該基板の必要
箇所、例えば第1回路の形成された絶縁基板上などに直
接適用し、その後必要に応じ溶媒を除去し、接着剤層を
形成し、必要に応じてその上に積層などをした後、硬化
させ、該基板を形成してもよい。硬化方法は樹脂などに
応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。通常熱
硬化又は放射硬化等の方法で接着剤層を硬化すればよ
い。
【0028】本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化条件に
ついては、どのような条件でも構わないが、その温度は
120〜250℃が好ましい。120℃より低い温度で
は樹脂の硬化が不十分になるため高いガラス転移温度が
得られず、250℃より高い温度では樹脂の熱分解が起
きる為好ましくない。好ましい硬化温度は硬化系にもよ
るが、一般的に150℃〜200℃である。
【0029】以下、更に実施例を以って本発明をより具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例および比較例中、%および部は、
特記しない限り重量基準である。 (合成例) フェノール性水酸基含有芳香族ポリアミド−ポリ(ブタ
ジエン−アクリロニトリル)ブロック共重合体(以下B
PAMと略す)の合成。 イソフタル酸19.93g(120ミリモル)、3,
4′−ジアミノジフェニルエーテル30.63g(15
3ミリモル)、5−ヒドロキシイソフタル酸3.64g
(20ミリモル)、塩化リチウム3.9g、塩化カルシ
ウム12.1g、N−メチル−2−ピロリドン240m
l、ピリジン54mlを1リットルの4ツ口丸底フラス
コの中に入れ、攪拌溶解させた後、亜リン酸トリフェニ
ル74gを加えて、90℃で4時間反応させて、フェノ
ール性水酸基含有芳香族ポリアミドオリゴマー体を生成
させた。これに両末端にカルボキシル基を持つポリ(ブ
タジエン−アクリロニトリル)共重合体(Hycar
CTBN、BF Goodrich製。ポリブタジエン
アクリロニトリル部に含有するアクリロニトリル成分が
17モル%で、分子量が約3600)48gを240m
lのN−メチル−2−ピロリドンに溶かした液を加え
て、更に4時間反応させた後、室温に冷却、この反応液
をメタノール20リットルに投入して本発明に使用する
ポリブタジエン/アクリロニトリル共重合体部の含有量
が50%であり、フェノール性水酸基を約14モル%含
有する芳香族ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロ
ニトリル)ブロック共重合体を析出させた。この析出ポ
リマーを更にメタノールで洗浄とメタノール還流して精
製した。このポリマーの固有粘度は0.85dl/g
(ジメチルアセトアミド、30℃)であった。ポリマー
粉末を拡散反射法により赤外スペクトルを測定したとこ
ろ、1674cm-1にアミドカルボニル基を、2856
−2975cm-1にブタジエン部分のC−H結合に基づ
く吸収を、2245cm -1にニトリル基に基づく吸収を
認めた。
【0030】実施例1 EPPN−502H(商品名;多官能エポキシ樹脂、日
本化薬株式会社製、エポキシ当量168g/eq) 1
00部、カヤハードTPM(商品名;ヒドロキシベンズ
アルデヒド・フェノール重縮合物、日本化薬株式会社
製、水酸基当量97g/eq) 58部、キュアゾール
2PHZ−PW(商品名;2−フェニル−3,5−ジヒ
ドロキシメチルイミダゾール、四国化成工業株式会社
製) 1部、パラロイドEXL−2602(商品名;コ
アシェル構造架橋ゴム、呉羽化学工業株式会社製、コア
層:架橋ポリブタジエン、シェル層:アクリル酸アルキ
ル−メタクリル酸アルキル共重合物、平均粒子径200
nm) 50部、BPAM(合成例;フェノール性水酸
基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリ
ル)共重合体) 50部、DHT−4A(協和化学工業
株式会社製、ハイドロタルサイト系イオン捕捉剤、Mg
4.3Al(OH)12.6CO・3.5H O)
20部、シクロヘキサノン 200部を秤量し、プラ
ネタリーミキサーで予備混合後、更に3本ロールにて混
練してワニスを得た。このワニスをPETフィルム38
AL−5(商品名;リンテック株式会社製、離型処理
品)に乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、1
50℃で5分間乾燥して本発明の樹脂のシートを得た。
得られた樹脂シートは硬化前後においてフレキシブル性
を有していた。この樹脂シートを積層して、加熱プレス
機にて180℃・1時間硬化、5mm角高さ15mmの
角柱に成型してガラス転移温度測定サンプルとした。測
定は、得られたサンプルからPETフィルムを剥離して
得た試験片をTMA(真空理工株式会社製;TM−70
00)を用いて測定行った。その結果、ガラス転移温度
は190℃であった。また、同組成のワニスをユーピレ
ックス25SGA(宇部興産株式会社製、ポリイミドフ
ィルム、厚み25μm)に乾燥後の厚みが25μmにな
るように塗布し、150℃で5分間乾燥してエポキシ樹
脂組成物付きポリイミドフィルムを得た。これを厚さ1
8μmのBHN箔(商品名;ジャパンエナジー社製圧延
銅箔)の粗化処理面を熱プレス(硬化条件:180℃,
1時間,圧力3MPa)で貼り合わせて銅箔付きポリイ
ミドフィルムを得た。これを10mm幅にカットしピー
ル強度測定用サンプルとした。JIS C6471に準
じてピール強度を測定した結果、ピール強度は10N/
cmであった。また、同サンプルを280℃の溶融半田
に1分間浮かべたが、銅箔の膨れ、剥がれ等の外観変化
は見られなかった。
【0031】実施例2 EPPN−502H 100部、カヤハードTPM 5
8部、キュアゾール2PHZ−PW 1部、パラロイド
EXL−2655(コアシェル構造架橋ゴム、呉羽化学
工業株式会社製、コア層:架橋ポリブタジエン、シェル
層:メタクリル酸アルキル−スチレン共重合物、平均粒
子径200nm) 50部、BPAM(合成例) 50
部、DHT−4A(協和化学工業株式会社製、ハイドロ
タルサイト系イオン捕捉剤、Mg4.3Al(OH)
12.6CO・3.5HO)20部、シクロヘキサ
ノン 200部を秤量し、プラネタリーミキサーで予備
混合後、更に3本ロールにて混練してワニスを得た。こ
のワニスを厚さ18μmの粗化処理面したBHN箔に乾
燥後の厚みが25μmになるように塗布し、150℃で
5分間乾燥してエポキシ樹脂組成物付き銅箔を得た。得
られた樹脂付き銅箔は硬化前後においてフレキシブル性
を有していた。同組成のワニスを実施例1と同様に樹脂
シート化し、加熱プレス機にて180℃・1時間硬化、
5mm角高さ15mmの角柱に成型してガラス転移温度
測定サンプルとした。得られたサンプルにつき実施例1
と同様にしてガラス転移温度を測定した結果190℃で
あった。また、得られたエポキシ樹脂組成物付き銅箔を
熱ラミネータを用いてユーピレックス25SGA(宇部
興産株式会社製、ポリイミドフィルム、厚み25μm)
と仮接着、その後熱プレス(硬化条件:180℃,1時
間,圧力3MPa)で貼り合わせて銅箔付きポリイミド
フィルムを得た。これを10mm幅にカットしピール強
度測定用サンプルとした。JIS C6471に準じて
ピール強度を測定した結果、ピール強度は10N/cm
であった。また、同サンプルを280℃の溶融半田中に
1分間浮かべたが、銅箔の膨れ、剥がれ等の外観変化は
見られなかった。 (電気信頼性評価)実施例2で得られた銅箔付きポリイ
ミドフィルムの銅箔をエッチングして、IPC−SM−
840に規定されている櫛型電極(Aパターン:導体/
線間=100μm/100μm)を形成した。これに実
施例1で得られたエポキシ樹脂組成物付きポリイミドフ
ィルムを熱プレス(硬化条件:180℃,1時間,圧力
3MPa)で貼り合わせて電気信頼性試験用印刷基板サ
ンプルとした。温度121℃、湿度85%の環境下電極
間に50Vの直流電流を168時間印加し、試験後に顕
微鏡で電極間のマイグレーションの有無を観察したとこ
ろマイグレーションは観察されなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、優れた
接着性、耐衝撃性及び高い耐熱性を有し、それを用いた
印刷配線板、半導体パッケージ、電子部品等の信頼性は
極めて高いものとなる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/00 C08L 51/00 77/00 77/00 H05K 3/46 H05K 3/46 T Fターム(参考) 4F071 AA42 AA54 AA77 AB18 AB21 AB25 BC01 4J002 BN122 BN142 CC042 CC052 CC062 CD061 CD071 CL073 CL093 EL136 EN076 EU116 FD142 FD146 4J036 AC02 AC03 AF06 DA01 DA02 JA07 5E346 AA12 AA15 AA32 BB01 CC09 DD02 EE31 GG28 HH18

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で示される多官能エポキシ樹
    脂(a)、硬化剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以
    下のコアシェル構造架橋ゴム(c)を含有し、硬化後の
    ガラス転移温度が160℃以上であることを特徴とする
    エポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】コアシェル構造架橋ゴム(c)のコア層が
    架橋ポリブタジエンであり、シェル層がアクリル酸アル
    キル−メタクリル酸アルキル共重合物である請求項1に
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】コアシェル構造架橋ゴム(c)のコア層が
    架橋ポリブタジエンであり、シェル層がメタクリル酸ア
    ルキル−スチレン共重合物である請求項1に記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】コアシェル構造架橋ゴム(c)のコア層が
    架橋アクリル酸アルキル共重合物であり、シェル層がア
    クリル酸アルキル共重合物である請求項1に記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ
    (ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体(d)を含
    有する請求項1乃至4の何れか1項に記載のエポキシ樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】ハイドロタルサイト系イオン捕捉剤、酸化
    ビスマス系イオン捕捉剤、酸化アンチモン系イオン捕捉
    剤、リン酸チタン系イオン捕捉剤、リン酸ジルコニウム
    系イオン捕捉剤からなる群から選ばれた少なくとも1種
    類のイオン捕捉剤(e)を含有する請求項1乃至5の何
    れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】上記式(1)で示される多官能エポキシ樹
    脂(a)、硬化剤(b)、並びに平均粒子径が1μm以
    下のコアシェル構造架橋ゴム(c)を含有し、組成物中
    の成分(c)の含有量が、16重量%以上60重量%以
    下を占める割合であるエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】溶剤を含有する請求項1乃至7のいずれか
    1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8の何れか一項に記載のエポ
    キシ樹脂組成物の硬化物。
  10. 【請求項10】請求項1乃至8の何れか一項に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を使用した樹脂シート。
  11. 【請求項11】請求項1乃至8の何れか一項に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を使用した樹脂付き金属箔。
  12. 【請求項12】請求項1乃至8の何れか一項に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を層間絶縁層に使用したビルドアップ
    印刷配線板。
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