JP2002069270A - 難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物及びその用途

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JP2002069270A
JP2002069270A JP2001002241A JP2001002241A JP2002069270A JP 2002069270 A JP2002069270 A JP 2002069270A JP 2001002241 A JP2001002241 A JP 2001002241A JP 2001002241 A JP2001002241 A JP 2001002241A JP 2002069270 A JP2002069270 A JP 2002069270A
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epoxy resin
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insulating
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JP2001002241A
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Masahiro Imaizumi
雅裕 今泉
Toyofumi Asano
豊文 浅野
Haruki Niimoto
昭樹 新本
Takumi Kobayashi
小林  巧
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビルドアップ用絶縁材料である、絶縁ワニス、
絶縁シートおよび絶縁材料付き金属箔において、耐湿信
頼性、安全性が高く、かつ難燃性、耐熱性に優れたエポ
キシ樹脂組成物を提供する。また、フレキシブル印刷配
線板材料であるカバーレイ材料及びボンディングシート
において、耐湿信頼性、安全性が高く、かつ難燃性、耐
繰り返し屈曲性、接着性、耐熱性、耐湿性に優れたフレ
キシブル印刷配線用基板、カバーレイ材料及びボンディ
ングシートを提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)、フェ
ノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−ア
クリロニトリル)共重合体(c)、難燃性付与剤
(d)、イオン捕捉剤(e)を必須成分として含有する
難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板用絶
縁材料に適した、難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成
物、それを用いたビルドアップ基板用絶縁材料及び多層
プリント配線板並びにボンディングシート、カバーレイ
及びフレキシブルプリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータと通信機器が一体化
した高度情報化社会が進展している。また、急速に普及
している携帯電話、パーソナルコンピュータ等に代表さ
れる情報端末機器は、小型化、軽量化、高性能化が進め
られている。これらに搭載されるプリント配線板は高密
度化及び薄型化が進められており、従来からのガラスク
ロスプリプレグで多層化する工法に変わり、最近ではプ
リント配線板用積層板を支持基板として導体層を絶縁層
と共に一層毎に積み上げ、順次層間を接続して製造する
ビルドアップ工法によるプリント配線板の開発が盛んと
なっている。また、プリント配線板は配線密度の増加に
伴い配線幅が細線化しており、回路導体間を埋める絶縁
層は耐熱性、絶縁信頼性が高いことが要求されている。
更に、狭い空間に立体的高密度の実装を可能にするた
め、可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐える特性を有して
いるフレキシブル印刷配線板もその用途が拡大しつつあ
る。このフレキシブル印刷配線板は、フレキシブル印刷
配線用基板上に常法により回路を作製したものであり、
使用目的によっては、この回路の上にカバーレイを被せ
て保護している。
【0003】フレキシブル印刷配線用基板は高い耐熱性
と優れた電気・機械特性を備えている電気絶縁性の基材
フィルムと金属箔とを接着剤を介して積層一体化したも
ので、このフレキシブル印刷配線用基板に要求される特
性としては、接着性、密着性、耐熱性、電気特性、加工
性等が挙げられる。特に近年では、ICチップをフレキ
シブル印刷配線板に直接搭載したCOF(Chip o
n Flex)が実用化されたり、CSP(Chip
Scale Packaging)、MCM(Mult
i Chip Module)のインターポーザとして
フレキシブル印刷配線基板が採用される等、半導体パッ
ケージ構成材料としてのフレキシブル印刷配線基板は耐
熱性、耐湿性の更なる向上を求められている。
【0004】カバーレイは、フレキシブル印刷配線板の
回路保護、屈曲性の向上等の為に設けるものである。カ
バーレイの種類には電気絶縁性の基材フィルムの片面に
接着剤を塗布したフィルムベースカバーレイ、接着剤層
が絶縁層を兼ねるドライフィルムタイプのカバーレイ、
液状タイプのカバーレイ等がある。これらカバーレイに
要求される特性は、保存性、密着性、耐熱性、電気特
性、加工性等が挙げられる。
【0005】ボンディングシートは、離型材の片面に接
着剤を塗布したものと別の離型材とを貼り合わせたもの
で、フレキシブル印刷配線板とフレキシブル印刷配線板
とを貼り合わせて多層フレキシブル印刷配線板を製造す
る場合やフレキシブル印刷配線板と補強板とを貼り合わ
せる場合等の接着材料として使用される。このボンディ
ングシートに要求される特性は保存性、密着性、耐熱
性、電気特性、加工性等が挙げられる
【0006】エポキシ樹脂組成物は、優れた電気絶縁
性、電気特性、接着性、硬化物の機械特性等によりビル
ドアップ基板用絶縁材料やフレキシブル印刷配線板用材
料にも広く使用されている。これらのビルドアップ基板
用絶縁材料やフレキシブル印刷配線板用材料は、安全性
の面から高い難燃性が求められハロゲン系難燃剤、アン
チモン化合物等を併用して難燃化されている。しかしな
がら、近年、環境汚染や毒性の面からこれらに使用され
る材料の規制が高まってきている。中でも、ダイオキシ
ン等の有機ハロゲン物質の低減、削除が強く求められて
いる。また、アンチモンの発ガン性の問題から、アンチ
モン化合物についても低減、削除が強く求められてい
る。このような状況の中、リン系難燃剤や無機水和物に
よる代換が提案され検討されている。
【0007】リン系難燃剤を中心として難燃化する場
合、例えば特開平8−151427号公報に赤リン系難
燃剤を用いることが検討されている。しかしながら、赤
リンは吸湿しやすく、吸湿した微量の水分と反応してホ
スフィンガスや腐食性の高い燐酸を生成するため、プリ
ント配線板やフレキシブル印刷配線板の特性劣化が発生
して耐湿信頼性を著しく低下させる恐れがある。また、
無機水和物を中心として難燃化した場合、無機水和物の
極端なほどの高充填が必要であり、プリント配線板の加
工性、耐熱性等が著しく低下する等の問題が生じる。
【0008】更に、フレキシブル印刷配線用基板、カバ
ーレイ、ボンディングシート等のフレキシブル印刷配線
板材料には、繰り返し屈曲に耐える特性を要求される
上、近年の高密度実装に対応するべく耐熱性を要求され
ている。フレキシブル印刷配線板材料に使用される接着
剤としては、ナイロン/エポキシ樹脂系、アクリル/フ
ェノール樹脂系、ポリエステル/エポキシ樹脂系、ニト
リルゴム(NBR)/エポキシ樹脂系等の接着剤が提案
されているが、繰り返し屈曲性を満足させるためガラス
転移温度は低く設計されており耐熱性及び耐湿性におい
て満足なものでは無かった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問
題点を解決し、耐湿信頼性、安全性が高く、かつ難燃
性、耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成物、それを用いた
ビルドアップ基板用絶縁材料及び多層プリント配線板並
びにボンディングシート、カバーレイ及びフレキシブル
プリント配線用基板を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記性能を同時
に満足させるエポキシ樹脂組成物を見出し本発明を完成
した。即ち、本発明は(1)エポキシ樹脂(a)、硬化
剤(b)、フェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ
(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体(c)、難
燃性付与剤(d)、イオン捕捉剤(e)が必須成分であ
ることを特徴とする難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成
物、(2)硬化促進剤(f)を含有し、(c)成分の使
用量が(a)成分に対して、20重量%以上である上記
(1)記載のエポキシ樹脂組成物、(3)(f)成分が
2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミ
ダゾールである上記(1)乃至(2)に記載の難燃性非
ハロゲンエポキシ樹脂組成物、(4)(c)成分が原料
として3,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用いて
得られたものである上記(1)乃至(3)の何れか1項
に記載のエポキシ樹脂組成物、(5)(c)成分が下記
【0011】
【化2】
【0012】(式中、x、y、z、l、m及びnは、そ
れぞれ平均重合度であって、x=3〜7、y=1〜4、
z=5〜15、l+m=2〜200の整数を示し、m/
(m+l)≧0.04である。)で示される共重合体で
ある上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載のエポキ
シ樹脂組成物、(6)(b)成分がフェノール類である
上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載のエポキシ樹
脂組成物、(7)(d)成分が燐酸エステル類である上
記(1)乃至(6)の何れか1項に記載のエポキシ樹脂
組成物、(8)(e)成分が、BiO(OH)(N
[ここで、Xは0.9〜1.1、Yは0.6〜
0.8、Zは0.2〜0.4の正数である]、Mg
(OH)2X+3Y−2ZCO・mHO[ここ
で、X、Y、Zは2X+3Y−2Z≧0を満たす正数、
mは正数である]、Mg0.7Al0.31.1
びリン酸ジルコニウムからなる群から選ばれた少なくと
も1種類である上記(1)乃至(7)のいずれか1項に
記載のエポキシ樹脂組成物、(9)(e)成分の最大粒
径が5μm以下、平均粒径が1μm以下である上記
(1)乃至(8)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂
組成物、(10)上記(1)乃至(9)のいずれか1項
に記載のエポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解及び又は分散
してなるワニス、(11)上記(1)乃至(9)のいず
れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる層の片面
又は両面に剥離フィルム層を有するビルドアップ基板用
絶縁シート、(12)金属箔の片面に上記(1)乃至
(9)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物から
なる層が形成されてなるビルドアップ基板用絶縁材料付
き金属箔、(13)絶縁基板に形成された第1の回路上
に上記(11)に記載のビルドアップ基板用絶縁シート
及び/又は上記(12)に記載のビルドアップ基板用絶
縁材料付き金属箔により絶縁層を形成し、この絶縁層の
上に第1の回路に達する接続穴をレーザー加工により形
成して、絶縁層の上に第2の回路を形成すると共に接続
穴を介して第1の回路と第2の回路を接続することを特
徴とする多層プリント配線板、(14)上記(1)乃至
(9)のいずれか1項に記載エポキシ樹脂組成物を構成
成分として含み必要により該エポキシ樹脂組成物からな
る層の一方の面に剥離フィルム層を、又、他方の面に電
気絶縁性基材フィルム層をそれぞれ有するか両面に剥離
フィルム層を有することを特徴とするフレキシブル印刷
配線板用カバーレイ、(15)上記(1)乃至(9)の
いずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる層の
片面又は両面に剥離フィルム層を有するフレキシブル印
刷配線板用ボンディングシート、(16)上記(1)乃
至(9)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を
用いたフレキシブル印刷配線用基板、に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。 本発明で用いられるエポキシ樹脂(a)は、例え
ばポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物であ
る多官能エポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジ
ルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、脂環式エポ
キシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル
系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ここ
で、多官能エポキシ樹脂とはグリシジル基を2つ以上有
するエポキシ樹脂のことである。
【0014】ポリフェノール類化合物のグリシジルエー
テル化物である多官能エポキシ樹脂としては、例えばビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
S、4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビ
スフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメ
チルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テ
トラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノール
S、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル
−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,
2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒ
ドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキ
ノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有する
フェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフ
ルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フ
ェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物の
グリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂が挙
げられる。
【0015】各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル
化物である多官能エポキシ樹脂としては、例えばフェノ
ール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェ
ノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、
ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等
の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリ
レン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペン
タジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニ
ル骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格
含有フェノールノボラック樹脂、フラン骨格含有フェノ
ールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジ
ルエーテル化物が挙げられる。
【0016】脂環式エポキシ樹脂としては、例えばシク
ロヘキサン等の脂肪族骨格を有する脂環式エポキシ樹脂
が挙げられ、脂肪族系エポキシ樹脂としては、例えば
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等の多
価アルコールのグリシジルエーテル類が挙げられる。
【0017】複素環式エポキシ樹脂としては、例えばイ
ソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素環を有する複素
環式エポキシ樹脂が挙げられ、グリシジルエステル系エ
ポキシ樹脂としては、例えばヘキサヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹
脂が挙げられ、グリシジルアミン系エポキシ樹脂として
は、例えばアニリン、トルイジン等のアミン類をグリシ
ジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
【0018】これらエポキシ樹脂のうち、どのエポキシ
樹脂を用いるかは要求される特性によって適宜選択され
るが、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましく、
更に好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、フェノール骨格とナフトール骨格を有するノボラッ
ク型エポキシ樹脂、フェノール骨格とビフェニル骨格を
有するノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン
骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペン
タジエン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂であ
る。
【0019】本発明で用いられる硬化剤(b)として
は、例えば酸無水物、アミン類、フェノール類、イミダ
ゾール類、ジヒドラジン類、ルイス酸、ブレンステッド
酸塩類、ポリメルカプトン類、イソシアネート類、ブロ
ックイソシアネート類等が挙げられる。
【0020】用いうる酸無水物の具体例としては、フタ
ル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無
水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレ
ングリコール無水トリメリット酸無水物、ビフェニルテ
トラカルボン酸無水物等の芳香族カルボン酸無水物、ア
ゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族カル
ボン酸の無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサ
ヒドロフタル酸無水物、ナジック酸無水物、ヘット酸無
水物、ハイミック酸無水物等の脂環式カルボン酸無水物
が挙げられる。
【0021】用いうるアミン類の具体例としては、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォ
ン、ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジア
ミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、m−キシリレンジア
ミン等の芳香族アミン、エチレンジアミン、ジエチレン
ジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−
3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ポリエーテルジ
アミン等の脂肪族アミン、ジシアンジアミド、1−(o
−トリル)ビグアニド等のグアニジン類が挙げられる。
【0022】用いうるフェノール類の具体例としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
S、4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビ
スフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメ
チルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テ
トラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノール
S、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル
−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,
2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒ
ドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキ
ノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有する
フェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフ
ルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フ
ェノール化ポリブタジエン、フェノール、クレゾール
類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチ
ルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノー
ルを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フ
ェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含
有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェ
ノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノール
ノボラック樹脂、フラン骨格含有フェノールノボラック
樹脂等の各種ノボラック樹脂等が挙げられる。
【0023】用いうるイミダゾール類の具体例として
は、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイ
ミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、
1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジ
ル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミ
ダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダ
ゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジ
アミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))
エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’
−エチル,4−メチルイミダゾール(1’))エチル−
s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチル
イミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソ
シアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌ
ル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシ
アヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシ
メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−
ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2
−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾ
ールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール
類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マ
レイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類が挙げられ
る。
【0024】これら硬化剤のうち、どの硬化剤を用いる
かは接着剤に要求される特性によって適宜選択される
が、好ましくはフェノール類である。これら硬化剤
(b)の使用量はエポキシ樹脂(a)のエポキシ基に対
する硬化剤の当量比において通常0.3〜2.0、好ま
しくは0.4〜1.6、更に好ましくは0.5〜1.3
の範囲で用いられる。尚、硬化剤は2種以上を混合して
用いることもできる。
【0025】本発明ではフェノール性水酸基含有ポリア
ミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体
(c)を使用する。これは硬化物に優れた靭性、接着性
を付与するために必要であり、添加により硬化物の耐熱
性を損なうことなく、靭性を付与することが出来る。フ
ェノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−
アクリロニトリル)共重合体(c)の使用量は、特に制
限はないがエポキシ樹脂(a)に対して、通常20重量
%以上、好ましくは25〜200重量%、特に好ましく
は35〜170重量%添加するのが好ましい。
【0026】本発明において用いるフェノール性水酸基
含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリ
ル)共重合体(c)は、例えば次の方法で合成できる。
即ち、フェノール性水酸基を有するジカルボン酸を含有
するジカルボン酸成分に対して過剰量のジアミンを加
え、これらを例えば、亜リン酸エステルとピリジン誘導
体の存在下で縮合剤を使用して、N−メチル−2−ピロ
リドン等の有機溶媒中で窒素等の不活性雰囲気下にて加
熱攪拌、縮合反応を行って、フェノール性水酸基を含有
するポリアミドオリゴマーを生成させる。次いで得られ
た両末端がアミノ基となったフェノール性水酸基含有ポ
リアミドオリゴマー溶液に、両末端にカルボキシル基を
もつポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体を
添加し、重縮合する。また、このジカルボン酸成分をジ
アミンに対して過剰にして、両末端がカルボン酸基とな
った該ポリアミドを合成し、これに対して両末端がアミ
ノ基のポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体
を反応させてブロック化することもできる。更には、こ
れらポリアミドまたはポリ(ブタジエン−アクリロニト
リル)共重合体の末端を変性して、反応させることも可
能である。この場合、例えば、一方をビニル基で他方を
−NH基または−SH基で変性すればよい。尚、成分
(c)を合成する工程において、ジアミンの一部又は全
部にフェノール性水酸基を含有する化合物を使用しても
よい。
【0027】また、両末端に種々の官能基を持つポリ
(ブタジエン−アクリロニトリル)共重合体は、Goodri
ch社からHycar CTBNとして市販されており、これらを前
記のフェノール性水酸基含有ポリアミドとブロック化す
るために使用することができる。
【0028】成分(c)に用いられるフェノール性水酸
基を有するジカルボン酸としては、例えば5−ヒドロキ
シイソフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒ
ドロキシフタル酸、3−ヒドロキシフタル酸、2−ヒド
ロキシテレフタル酸が、又、フェノール性水酸基を有し
ないジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ジカルボキシルナフタレン、コハク酸、
フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、1,3−シクロヘ
キサンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、3,3′−メチレン二安息香酸等がそれぞれ挙げら
れる。
【0029】ジアミンとしては、フェノール性水酸基を
含有するジアミンとして、3,3′−ジアミン−4,
4′−ジヒドロキシフェニルメタン、2,2−ビス(3
−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロ
パン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル)ジフロロメタン、3,4−ジアミノ−1,5−ベ
ンゼンジオール、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−
ジアミノビスフェニル、3,3′−ジアミノ−4,4′
−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ
−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、2,2−ビス(3
−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2,
2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エー
テル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヒドロ
キシ−4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)メタン等が、
又、フェノール性水酸基を含有しないジアミンとして、
3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、ジアミノナフタレン、ピペラジン、ヘキ
サネチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、m−キ
シレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、2,2′−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン、3,3′−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニル
等がそれぞれ挙げられ、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテルが好ましいが、本発明ではこれらに限定される
ものではない。
【0030】これらのうちで特に好ましいフェノール性
水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニ
トリル)共重合体(c)は下記式
【0031】
【化3】
【0032】(式中、x、y、z、l、m及びnは、そ
れぞれ平均重合度であって、x=3〜7、y=1〜4、
z=5〜15、l+m=2〜200の整数を示し、m/
(m+l)≧0.04である。)で示される共重合体で
ある。
【0033】本発明で用いうる難燃性付与剤(d)の具
体例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジル
ホスフェート、トリキシリレニルホスフェート、クレジ
ルジフェニルホスフェート、クレジル2,6−ジキシリ
レニルホスフェート、1,3−フェニレンビス(ジフェ
ニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシ
レニルホスフェート)、1,4−フェニレンビス(ジキ
シレニルホスフェート)、4、4’−ビフェニル(ジキ
シレニルホスフェート)等のリン酸エステル類、9、1
0−ジヒドロー9−オキサ−10−ホスファフェナント
レン−10−オキサイド、10(2,5−ジヒドロキシ
フェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキサイド等のホスファン類、赤
燐、表面にフェノール樹脂、フェノール樹脂の混合物、
水酸化アルミ等で被覆された赤燐等の赤燐類等が挙げら
れるが、好ましくはリン酸エステル類およびホスファン
類であり、更に好ましくは、1,3−フェニレンビス
(ジキシレニルホスフェート)、1,4−フェニレンビ
ス(ジキシレニルホスフェート)、4、4’−ビフェニ
ル(ジキシレニルホスフェート)、9、10−ジヒドロ
ー9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−
オキサイド、10(2,5−ジヒドロキシフェニル)−
10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイドである。これら難燃性付与剤(d)
は、エポキシ樹脂組成物中で通常10〜50重量%を占
める割合で使用する。10重量%未満だと難燃性が不足
する場合があり、また、50重量%を越えると、硬化物
からブリードを生じたり、絶縁層の耐湿性を低下する恐
れがある。
【0034】本発明で用いられるイオン捕捉剤(e)と
しては、イオン捕捉能を有する無機化合物であることが
好ましい。ここで言うイオン捕捉能は、燐酸、有機酸ア
ニオン、ハロゲンアニオン、アルカリ金属カチオン、ア
ルカリ土類金属カチオン等を捕捉することによりイオン
性不純物を減少させるものである。イオン性不純物が多
く含まれると、配線層の腐食や絶縁層の電気絶縁性を低
下させ、プリント配線板の絶縁信頼性を著しく低下させ
る。用いうるイオン捕捉能剤の具体例としては、BiO
(OH)(NO[ここで、Xは0.9〜1.
1、Yは0.6〜0.8、Zは0.2〜0.4の正数で
ある]等の酸化ビスマス系化合物、Mg 4.5Al
(OH)13CO・3.5HO等のMgAl
(OH)2X +3Y−2ZCO・mHO[ここで、
X、Y、Zは2X+3Y−2Z≧0を満たす正数、mは
正数である]で表される化合物、Mg0.7Al0.3
OH .15又はリン酸ジルコニウム等が挙げられる。
これらは単独でも2種以上を混合して用いても良い。
【0035】これらイオン捕捉能剤(e)の最大粒径お
よび平均粒径は、小さいほうが望ましいが、好ましく
は、最大粒径が10μm以下、平均粒径が5μm以下で
あり、更に好ましくは、最大粒径が7μm以下、平均粒
径が2μm以下であり、特に好ましくは、最大粒径が5
μm以下、平均粒径が1μm以下である。 最大粒径が
10μmを超えたり、平均粒径が5μm超えたりする場
合、イオン捕捉能が低下し内装回路部への埋め込み性が
低下する。イオン捕捉剤(e)は、エポキシ樹脂組成物
中で通常0.1〜10重量%を占める割合で用いるのが
好ましい。10重量%以上添加すると、組成物の粘度が
増加しプリント配線板への加工性が低下する。
【0036】本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要によ
り硬化促進剤(f)を含有する。硬化促進剤(f)とし
ては、硬化剤として上記に記載したイミダゾール類、例
えばトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、トリエ
チルアミン、テトラエタノールアミン、1,8−ジアザ
−ビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DB
U)、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,1,3,
3−テトラメチルグアニジン、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、N−メチルピペラジン等の第3級アミン
系化合物、例えば1,8−ジアザ−ビシクロ〔5.4.
0〕−7−ウンデセニウムテトラフェニルボレート等の
ホウ素系化合物等が挙げられるが、本発明のエポキシ樹
脂組成物の長期保存安定性、耐熱性の点から、2−フェ
ニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
が好ましい。2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキ
シメチルイミダゾールの使用量は、エポキシ樹脂100
重量部に対して通常0.01〜5重量部、好ましくは
0.1〜3重量部である。また、保存安定性、耐熱性を
阻害しない範囲内においては、上記記載したイミダゾー
ル類、リン系化合物、第3級アミン系化合物、ホウ素系
化合物を併用しても良い。
【0037】本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に
応じて、他の添加物を加えることができる。例えば天然
ワックス類、合成ワックス類又は長鎖脂肪族酸の金属塩
類等の可塑剤、酸アミド類、エステル類又はパラフィン
類等の離型剤、ニトリルゴム又はブタジエンゴム等の応
力緩和剤、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜
鉛、メタ硼酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム又はアルミン酸カルシウム等の無機難燃剤、
シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤
又はアルミニウム系カップリング剤等のカップリング
剤、溶融シリカ、結晶性シリカ、低α線シリカ、ガラス
フレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、タルク、ア
ルミナ、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、
窒化ホウ素、フェライト、希土コバルト酸化鉄並びに
金、銀、ニッケル、銅、鉛、鉄粉又は砂鉄等の金属粉並
びに黒鉛、カーボン又は黄鉛等の無機質充填剤又は導電
性粒子等、染料や顔料等の着色剤、炭素繊維、ガラス繊
維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、アルミナ繊
維又はシリカアルミナ繊維等の無機系繊維、アラミド繊
維、ポリエステル繊維、セルロース繊維又は炭素繊維等
の有機系繊維、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性向上剤、
チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の各種の樹
脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等を
配合することもできる。
【0038】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂(a)、硬化剤(b)、フェノール性水酸基含有ポ
リアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)共重
合体(c)、難燃性付与剤(d)、イオン捕捉剤(e)
並びに必要に応じ硬化促進剤(f)及びその他の添加剤
を溶媒中で均一に混合させることによりワニスとするこ
とができる。溶媒としては、例えばトルエン、エタノー
ル、セロソルブ、テトラヒドロフラン、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒が挙
げられる。本発明のワニスにおいて溶剤はワニス中で5
重量%以上を占める量を用いる。
【0039】本発明のビルドアップ基板用絶縁シートの
製造方法は、片面に剥離フィルム層を有する絶縁シート
の場合、予め調製された本発明のワニスを、ロールコー
ター、コンマコーター等を用いて剥離フィルムに塗布す
る。これをインラインドライヤーに通して通常40〜
160℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の溶剤を除
去して接着剤層を形成する。また、両面に剥離フィルム
層を有する絶縁シートの場合、上記方法で作成した接着
剤付き離型材の接着剤塗布面に剥離フィルムを加熱ロー
ルにより圧着させ作成する。接着剤の塗布厚は、一般に
乾燥状態で通常40〜80μmであればよい。
【0040】本発明で使用可能な剥離フィルムとして
は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
TPX(メチルペンテンコポリマー)フィルム、PE
(ポリエチレン)フィルム、シリコーン離型剤付きポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム及びPEフ
ィルム、ポリエチレン樹脂コート紙、ポリプロピレン樹
脂コート紙及びTPX樹脂コート紙等が挙げられ、剥離
フィルムの厚さは、フィルムベースのもので13〜75
μm、紙ベースのもので50〜 200μmが好ましい
が、特に限定されず必要に応じて適宜決められる。
【0041】本発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き
金属箔の製造方法は、予め調製された本発明のワニス
を、ロールコーター、コンマコーター等を用いて金属箔
に塗布する。これをインラインドライヤーに通して通常
40〜 160℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の
溶剤を除去して絶縁層を形成する。絶縁層の塗布厚は、
一般に乾燥状態で40〜80μmであればよい。
【0042】本発明で使用可能な金属箔としては、電解
銅箔、圧延銅箔、アルミニウム箔、タングステン箔、鉄
箔等が例示され、一般的には、加工性、屈曲性、電気伝
導率等から電解銅箔及び圧延銅箔が用いられる。金属箔
の厚さは一般的に3〜70μmであるが、特に限定され
ず使用状況等により適宜決められる。
【0043】こうして得られた本発明のビルドアップ基
板用絶縁シート及びビルドアップ基板用絶縁付き金属箔
を用いて本発明の多層プリント配線板を得ることができ
る。具体的にはまず絶縁基板に回路加工を行い形成され
た第1の回路上にビルドアップ基板用絶縁シート及び/
又はビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔を、ラミネ
ーター、プレス等の手段で加圧加熱処理することにより
絶縁層を形成する。尚、第1の回路と絶縁層の密着性を
向上させるため第1の回路を構成する銅の酸化還元処理
による処理や含浸性の向上のため希薄樹脂溶液による加
圧加熱処理の前にプライマー処理を行ってもよい。次い
で、この絶縁層の上に第1の回路に達する接続穴をレー
ザー加工により形成し、さらに必要により貫通穴をドリ
ルやレーザーで形成した後、絶縁層の上に第2の回路を
形成する。ビルドアップ基板用絶縁シートで絶縁層を形
成した場合、無電解めっき銅との密着性を向上するため
前処理としてクロム-硫酸などの酸性の酸化性エッチン
グ液又は過マンガン酸金属塩などのアルカリ性の酸化性
エッチング液で第2の回路形成部や接続穴を選択的に化
学粗化し、その後、中和、水洗、触媒付与行程を経て無
電解銅めっき液に浸漬し、スルーホール、非貫通接続
穴、絶縁層に銅を必要厚みまで析出させる。この際必要
ならば電解めっきを行い厚づけしてもよい。その後第2
の回路となる配線パターンをエッチングにより形成し、
多層プリント配線板とする。また、第2の回路形成部以
外をめっきレジストでマスクし、無電解めっき銅との接
着力を向上するために前記エッチング液で回路形成部や
接続穴を選択的に化学粗化し、その後、中和、水洗、触
媒付与行程を経て無電解銅めっき液に浸漬し、スルーホ
ール、非貫通接続穴、絶縁層に銅を必要厚みまで析出さ
せて配線パターンを形成し多層プリント配線板とするこ
ともできる。
【0044】ビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔で
絶縁層を形成した場合、絶縁層と無電解めっき銅との密
着性を向上するため前記記載のエッチング液で接続穴を
選択的に化学粗化し、その後、中和、水洗、触媒付与行
程を経て無電解銅めっき液に浸漬し、スルーホール、非
貫通接続穴に銅を所望する厚みまで析出させる。この際
必要ならば電解めっきを行い厚づけしてもよい。その後
第2の回路となる配線パターンをエッチング若くはレー
ザー加工により形成し、多層プリント配線板とする。
尚、第2の回路を第1の回路として上述の行程を繰り返
して、さらに層数の多い多層プリント配線板とすること
もできる。上記において、加圧加熱処理の際に本発明の
エポキシ樹脂組成物が硬化するが、例えば室温前後での
触媒や酸素、湿気によって起こる常温硬化、紫外線照射
で発生する酸による触媒によって起こる光硬化等を併用
することも可能である。
【0045】本発明のエポキシ樹脂組成物は、フレキシ
ブル印刷配線用基板、カバーレイ材料、ボンディングシ
ート(以下、これらをあわせてフレキシブル印刷配線板
材料という)を構成する接着剤として使用こともでき
る。フレキシブル配線用基板の構成は、電気絶縁性フィ
ルム/接着剤/金属箔からなる3層構造であり、接着剤
の厚さは一般に10〜20μmであるが、使用状況等に
より適宜決められる。カバーレイ材料の形態としては基
材フィルムの片面に接着剤を塗布したフィルムベースカ
バーレイが主流である。フィルムベースカバーレイの構
成は、電気絶縁性フィルム/接着剤/剥離フィルムから
なる3層構造であり、接着剤の厚さは一般に15〜50
μmであるが、使用状況等により適宜決められる。この
他、カバーレイの形態としてはドライフィルムタイプの
カバーレイ、液状タイプのカバーレイ等がある。ドライ
フィルムタイプは剥離フィルム/接着剤/剥離フィルム
からなる3層構造であり、接着剤層が絶縁層も兼ねる。
接着剤の厚さは一般に25〜100μmであるが、使用
状況等により適宜決められる。液状タイプはコーティン
グ、硬化により絶縁層を形成するものである。また、ボ
ンディングシートの構成は、剥離フィルム/接着剤/剥
離フィルムからなる3層構造であり、接着剤の厚さは一
般に15〜50μmであるが、使用状況等により適宜決
められる。
【0046】前記において使用可能な電気絶縁性フィル
ムの具体例としては、ポリイミドフィルム、PET(ポ
リエチレンテレフタレート)フィルム、ポリエステルフ
ィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリエーテルエーテ
ルケトンフィルム、ポリフェニレンスルファイドフィル
ム、アラミドフィルム等が挙げられ、なかでも耐熱性、
寸法安定性、機械特性等からポリイミドフィルムが好ま
しい。フィルムの厚さは通常12.5〜75μmの範囲
であるが、特に限定されず必要に応じて適宜決められ
る。また、これらのフィルムの片面もしくは両面に、低
温プラズマ処理、コロナ放電処理、サンドブラスト処理
等の表面処理を施してもよい。また、前記金属箔として
は、本発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔に
おいて使用できるのと同様の金属箔等が、又、前記剥離
フィルムとしては、本発明のビルドアップ基板用絶縁シ
ートにおいて使用できるのと同様の剥離フィルム等がそ
れぞれ挙げられる。
【0047】本発明のフィルムベースカバーレイの製造
方法は、予め調製された本発明のワニスをロールコータ
ー、コンマコーター等を用いて前記電気絶縁性フィルム
に塗布する。これをインラインドライヤーに通して40
〜160℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の溶剤を
除去して接着剤層を形成する。次いでこの接着剤付き電
気絶縁性フィルムの接着剤塗布面と剥離フィルムとを加
熱ロールにより圧着させる。接着剤の塗布厚は、一般に
乾燥状態で15〜50μmであればよい。
【0048】本発明のドライフィルムタイプのカバーレ
イの製造方法は、予め調製された本発明のワニスを、ロ
ールコーター、コンマコーター等を用いて剥離フィルム
に塗布する。これをインラインドライヤーに通して40
〜160℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の溶剤を
除去して接着剤層を形成する。この接着剤付き剥離フィ
ルムの接着剤塗布面と剥離フィルムとを加熱ロールによ
り圧着させる。接着剤の塗布厚は、一般に乾燥状態で2
5〜100μmであればよい。
【0049】本発明の液状タイプのカバーレイは、本発
明のワニスの粘度を主に溶剤の使用量をコーティング方
法に適した粘度になるように調整して得られる。
【0050】本発明のボンディングシートの製造方法
は、予め調製された本発明のワニスを、ロールコータ
ー、コンマコーター等を用いて剥離フィルムに塗布す
る。これをインラインドライヤーに通して40〜160
℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の溶剤を除去して
接着剤層を形成する。この接着剤付き剥離フィルムの接
着剤塗布面と剥離フィルムとを加熱ロールにより圧着さ
せる。接着剤の塗布厚は、一般に乾燥状態で15〜50
μmであればよい。
【0051】本発明のフレキシブル印刷配線用基板の製
造方法は、予め調製された本発明のワニスを、ロールコ
ーター、コンマコーター等を用いて前記電気絶縁性フィ
ルムに塗布する。これをインラインドライヤーに通して
40〜160℃で2〜20分間加熱処理しワニス中の溶
剤を除去して接着剤層を形成する。この接着剤付き電気
絶縁性フィルムの接着剤塗布面と剥離フィルムとを加熱
ロールにより圧着させる。接着剤の塗布厚は、一般に乾
燥状態で10〜20μmであればよい。
【0052】
【実施例】以下、実施例を以て本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中、%および部は、特記しな
い限り重量基準である。
【0053】合成例1 ポリアミドA(フェノール性水酸基含有芳香族ポリアミ
ド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)ブロック共
重合体)の合成。 イソフタル酸19.93g(120ミリモル)、3,
4′−ジアミノジフェニルエーテル30.63g(15
3ミリモル)、5−ヒドロキシイソフタル酸3.64g
(20ミリモル)、塩化リチウム3.9g、塩化カルシ
ウム12.1g、N−メチル−2−ピロリドン240m
l、ピリジン54mlを1リットルの4ツ口丸底フラス
コの中に入れ、攪拌溶解させた後、亜リン酸トリフェニ
ル74gを加えて、90℃で4時間反応させて、フェノ
ール性水酸基含有芳香族ポリアミドオリゴマー体を生成
させた。これに両末端にカルボキシル基を持つポリ(ブ
タジエン−アクリロニトリル)共重合体(Hycar CTBN、
BF Goodrich 製。ポリ(ブタジエン−アクリロニトリ
ル)部に含有するアクリロニトリル成分が17モル%
で、分子量が約3600)48gを240mlのN−メ
チル−2−ピロリドンに溶解した液を加えて、更に4時
間反応させた後、室温に冷却、この反応液をメタノール
20リットルに投入して本発明に使用するポリ(ブタジ
エン−アクリロニトリル)共重合体部の含有量が50%
であり、フェノール性水酸基を約14モル%含有する芳
香族ポリアミド−ポリ(ブタジエン−アクリロニトリ
ル)ブロック共重合体を析出させた。この析出ポリマー
を更にメタノールで洗浄とメタノール還流して精製し
た。このポリマーの固有粘度は0.85dl/g(ジメ
チルアセトアミド、30℃)であった。尚、得られたポ
リマーの粉末を拡散反射法により赤外スペクトルを測定
したところ、1674cm−1にアミドカルボニル基
を、2856−2975cm−1にブタジエン部分のC
−H結合に基づく吸収を、2245cm−1にニトリル
基に基づく吸収を認めた。
【0054】実施例A1 (ビルドアップ基板用絶縁シートの実施例)表A1の実
施例A1の欄に示す組成のエポキシ樹脂組成物(表1中
の数値は「部」)をN,N’−ジメチルホルムアミド
(DMF)部に対しMEK1部の混合溶媒に溶解して6
0%のワニスを調製した。硬化剤の配合量は当量比で
1.0とした。次に厚さ50μmの離型PETフィルム
(商品名、リンテック社製、PET#5001)上に、
前記ワニスをロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが
70μmとなるように塗布し、120℃、10分の乾燥
条件で溶剤を除去し、本発明のビルドアップ基板用絶縁
シートを得た。絶縁層は、離型PETフィルムを湾曲さ
せても割れ、欠け、剥がれを生じたりせず、十分なフィ
ルム形状を維持していた。この半硬化状態のビルドアッ
プ基板用絶縁シートの絶縁材料面に内装回路に黒化処理
を施した厚さ0.6mmのプリント配線板を、処理温度
150℃、ラミネート速度0.6m/minの条件で圧
着した。これについて160℃×1時間加熱処理を行
い、絶縁層を硬化させてビルドアップ用絶縁材料付き配
線用基板を得た。このようにして得られた基板を評価用
のサンプルとして、その物性を評価し結果を表A2に示
した。 尚、使用したワニスの物性としてその難燃性、
不純物イオン量及び保存安定性を測定し、表A2に併せ
て示した。(ビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔の
実施例)厚さ12μmの片面粗化銅箔(商品名、古河電
工(株)社製、F2−WS)の粗化面上に前記ワニスを
ロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが70μmとな
るように塗布し、120℃、10分の乾燥条件で溶剤を
除去し、本発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き金属
箔を得た。
【0055】実施例A2〜A4 (ビルドアップ基板用絶縁シートのの実施例)エポキシ
樹脂組成物として表A1の実施例A2〜A4の各欄に示
す組成物を用いた以外は実施例A1と同様にして本発明
のビルドアップ基板用絶縁シートを作成した。このビル
ドアップ基板用絶縁シートにつき実施例A1と同様に加
工を行い、ビルドアップ基板用絶縁シート付き配線基板
を得た。得られた基板につきその物性を評価し結果を表
A2に示した。尚、使用したワニスの物性としてその難
燃性及び不純物イオン量を測定し、表A2に併せて示し
た。 (ビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔の実施例)エ
ポキシ樹脂組成物として表A1の実施例A2〜A4の各
欄に示す組成物を用いた以外は実施例A1と同様にして
本発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔を作成
した。
【0056】ビルドアップ基板用絶縁シート付き配線基
板の物性の評価方法 (耐熱性)実施例で作製したビルドアップ用絶縁材料付
き配線用基板を毎分2℃の昇温条件でTMAによりガラ
ス転移温度(Tg)を測定した。 (半田耐熱性)実施例で作製したビルドアップ用絶縁材
料付き配線用基板をを25×25mmの大きさに切り出
し、これを260℃の半田浴に5分間浮かべ、膨れ、は
がれの発生を測定した。結果は、膨れ剥がれのないもの
を○で表A2の半田耐熱性の欄に示した。 (難燃性)UL94垂直試験法により試験した。 (不純物イオン量)実施例で使用したワニスを乾燥膜厚
が80μm程度になるようにアプリケータでアルミニウム
坂に塗布した。これを120℃、10分の乾燥条件で溶
剤を除去し、その後160℃×1時間で硬化した。アル
ミニウム板から硬化塗膜を剥がした後、粉砕機にて硬化
物を粉砕し、250〜350μmの粒度の硬化物微粒子
を得た。得られた微粒子を24時間かけてプレッシャー
クッカ試験(PCT)し不純物を抽出した。抽出した水
をイオンクロマトグラフィーにより不純物成分量を測定
した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】尚、表A1において略号は下記のものを示
す。 ・エポキシ樹脂A:EOCN−104S(クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会社製;エポキ
シ当量:214g/eq) ・エポキシ樹脂B:EPPN−502H(トリフェニル
メタン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化
薬株式会社製;エポキシ当量:168g/eq) ・エポキシ樹脂C:NC−7000(フェノール骨格と
ナフトール骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日
本化薬株式会社製;エポキシ当量:235g/eq) ・エポキシ樹脂D:NC−3000P(フェノール骨格
とビフェニル骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;
日本化薬株式会社製;エポキシ当量:285g/eq) ・硬化剤A:カヤハードTPM(トリフェニルメタン骨
格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会
社製;水酸基当量:97g/eq) ・硬化剤B:カヤハードNHN(フェノール骨格とナフ
トール骨格を有するノボラック樹脂;日本化薬株式会社
製;水酸基当量:143g/eq) ・促進剤A:トリフェニルホスフィン ・難燃性付与剤A:1,3−フェニレンビス(ジキシレ
ニルホスフェート) ・難燃性付与剤B:4、4’−ビフェニル(ジキシレニ
ルホスフェート) ・イオン捕捉剤A:IXE−500(酸化ビスマス系化
合物;東亞合成(株)製) ・イオン補足剤B:キョーワードKW−2200(Mg
0.7Al0.31. 15(協和化学工業(株)製)
【0060】実施例B1 (ビルドアップ基板用絶縁シートの実施例)表B1の実
施例B1の欄に示す組成のエポキシ樹脂組成物(表B1
中の数値は「部」)をN,N’−ジメチルホルムアミド
(DMF)1部に対しMEK1部の混合溶媒に溶解して
60%のワニスを調整した。硬化剤の配合量は当量比で
1.0とした。次に厚さ50μmの離型PETフィルム
(商品名、リンテック社製、PET#5001)上に、
前記ワニスをロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが
70μmとなるように塗布し、120℃、10分の乾燥
条件で溶剤を除去し、本発明のビルドアップ基板用絶縁
シートを得た。絶縁層は、離型PETフィルムを湾曲さ
せても割れ、欠け、剥がれを生じたりせず、十分なフィ
ルム形状を維持していた。この半硬化状態のビルドアッ
プ基板用絶縁シートの絶縁層面に内装回路に黒化処理を
施した厚さ0.6mmのプリント配線板を、処理温度1
50℃、ラミネート速度0.6m/minの条件で圧着
した。これについて160℃×1時間加熱処理を行い、
絶縁層を硬化させてビルドアップ用絶縁材料付き配線用
基板を得た。このようにして得られた基板を評価用のサ
ンプルとして、その物性を評価し結果を表B2に示し
た。 尚、使用したワニスの物性としてその難燃性、不
純物イオン量及び保存安定性を測定し、表B2に併せて
示した。ワニスの物性の測定方法は、保存安定性を除き
実施例A1〜A4と同様にして行った。保存安定性の測
定方法は以下のとおり。 (保存安定性)実施例で使用したワニスを乾燥膜厚が80
μm程度になるようにアプリケータでPETフィルム上
に塗布した。これを120℃、10分の乾燥条件で溶剤
を除去しサンプルフィルムを調製した。得られたサンプ
ルフィルムを25℃の乾燥機中で放置し、ゲル化時間を
経時的に測定した。評価結果は、ゲル化時間が初期値の
半分以下になる期間が、1ヶ月以上の場合を○で表B2
の保存安定性の欄に示した。
【0061】(ビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔
の実施例)厚さ12μmの片面粗化銅箔(商品名、古河
電工(株)社製、F2−WS)の粗化面上に前記ワニス
をロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが70μmと
なるように塗布し、120℃、10分の乾燥条件で溶剤
を除去し、本発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き金
属箔を得た。
【0062】実施例B2〜B4 (ビルドアップ基板用絶縁シートの実施例)エポキシ樹
脂組成物として表B1の実施例B2〜B4の各欄に示す
組成物を用いた以外は実施例B1と同様にして本発明の
ビルドアップ基板用絶縁シートを作成した。このビルド
アップ基板用絶縁シートにつき実施例B1と同様に加工
を行い、ビルドアップ基板用絶縁シート付き配線基板を
得た。得られた基板につきその物性を評価し結果を表B
2に示した。 尚、使用したワニスの物性としてその難
燃性、不純物イオン量及び保存安定性を測定し、表B2
に併せて示した。 (ビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔の実施例)エ
ポキシ樹脂組成物として表1の実施例B2〜B4の各欄
に示す組成物を用いた以外は実施例B1と同様にして本
発明のビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔を作成し
た。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】尚、表B1において略号は下記のものを示
す。 ・エポキシ樹脂A:EOCN−104S(クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会社製;エポキ
シ当量:214g/eq) ・エポキシ樹脂B:EPPN−502H(トリフェニル
メタン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化
薬株式会社製;エポキシ当量:168g/eq) ・エポキシ樹脂C:NC−7000(フェノール骨格と
ナフトール骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日
本化薬株式会社製;エポキシ当量:235g/eq) ・エポキシ樹脂D:NC−3000P(フェノール骨格
とビフェニル骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;
日本化薬株式会社製;エポキシ当量:285g/eq) ・硬化剤A:カヤハードTPM(トリフェニルメタン骨
格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会
社製;水酸基当量:97g/eq) ・硬化剤B:カヤハードNHN(フェノール骨格とナフ
トール骨格を有するノボラック樹脂;日本化薬株式会社
製;水酸基当量:143g/eq) ・促進剤A:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキ
シメチルイミダゾール ・難燃性付与剤A:1,3−フェニレンビス(ジキシレ
ニルホスフェート) ・難燃性付与剤B:10(2,5−ジヒドロキシフェニ
ル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナント
レン−10−オキサイド(HCA−HQ(株)三光製) ・イオン捕捉剤A:IXE−100(リン酸ジルコニウ
ム;東亞合成(株)製) ・イオン捕捉剤B:キョーワードDHT−4A(Mg
4.3Al(OH)12 .6CO・mHO協和化
学工業(株)製)
【0066】実施例B5 (フィルムベースカバーレイの実施例)エポキシ樹脂組
成物として表B3の実施例B5の欄に示す組成物をN−
メチル−2−ピロリドン(NMP)1部に対しMEK1
部の混合溶媒に溶解して50%のワニスを調製した。硬
化剤の配合量は当量比で1.0とした。次に厚さ25μ
mのカプトンフィルム(商品名、東レ・デュポン社製、
ポリイミドフィルム)上に前記ワニスをロールコーター
を用いて、乾燥後の厚さが35μmとなるように塗布
し、100℃、10分の乾燥条件で溶剤を除去した。接
着剤層は、カプトンフィルムを湾曲させても割れ、欠
け、剥がれを生じたりせず、十分な強度とフレキシビリ
ティを有していた。この接着剤付きカプトンフィルムの
接着剤面にシリコーン樹脂処理を行ったポリエチレンコ
ート紙を熱圧着して本発明のフィルムベースカバーレイ
を得た。この様にして得られたフィルムベースカバーレ
イを用いて評価用のサンプルを作成し、その物性を評価
し結果を表B4に示した(評価用サンプルの作成方法と
物性の評価方法は後述、以下同様)。また、使用したワ
ニスにつきその物性を評価し表B3のワニスの物性の欄
に併せて示した(以下、実施例B6〜B13、比較例
1、2についても同様)。
【0067】(ドライフィルムカバーレイの実施例)シ
リコーン処理を施したPETフィルム(厚さ25μm)
上に、乾燥後の厚さが75μmとなるように前記と同じ
ワニスをロールコーターで塗布し、100℃、10分の
加熱乾燥条件で溶剤を除去し、接着剤を半硬化状態とし
た。この半硬化状態の接着剤付きPETフィルムの接着
剤面にシリコーン樹脂処理を施したポリエチレンコート
紙(厚さ130μm)を熱圧着して本発明のドライフィ
ルムカバーレイを得た。このようにして得られたドライ
フィルムカバーレイを用いて評価用のサンプルを作製
し、その物性を評価し結果を表B5に示した。
【0068】(液状カバーレイの実施例)エポキシ樹脂
組成物として表B3の実施例B5の欄に示す組成物をN
−メチル−2−ピロリドン(NMP)1部に対しMEK
1部の混合溶媒に溶解して50%の樹脂溶液(本発明の
液状カバーレイ)を調製した。硬化剤の配合量は当量比
で1.0とした。このようにして得られた液状カバーレ
イを用いてカバーレイとしての評価用のサンプルを作製
し、その物性を評価し結果を表B6に示した。
【0069】(ボンディングシートの実施例)シリコー
ン処理を施したPETフィルム(厚さ25μm)上に、
乾燥後の厚さが50μmとなるように前記と同じワニス
をロールコーターで塗布し、100℃、10分の加熱乾
燥条件で溶剤を除去し、接着剤を半硬化状態とした。こ
の半硬化状態の接着剤付きPETフィルムの接着剤面に
シリコーン樹脂処理を施したポリエチレンコート紙(厚
さ130μm)を熱圧着して本発明のボンディングシー
トを得た。このようにして得られたボンディングシート
を用いて評価用のサンプルを作製し、その物性を評価し
結果を表B7に示した。
【0070】実施例B6〜B13、比較例1、2 (フィルムベースカバーレイの実施例及び比較例)エポ
キシ樹脂組成物として表B3の実施例B6〜B13及び
比較例1、2の各欄に示す組成物を用いた以外は実施例
B5と同様にして本発明及び比較用のフィルムベースカ
バーレイを作成した。このフィルムベースカバーレイの
物性の評価結果を表B4に示した。
【0071】(ドライフィルムカバーレイの実施例及び
比較例)エポキシ樹脂組成物として表B3の実施例B6
〜B13及び比較例1、2の各欄に示す組成物を用いた
以外は実施例B5と同様にして本発明及び比較用のドラ
イフィルムカバーレイを作成した。このドライフィルム
カバーレイの物性の評価結果を表B5に示した。
【0072】(液状カバーレイの実施例及び比較例)エ
ポキシ樹脂組成物として表3の実施例B6〜B13及び
比較例1、2の各欄に示す組成物を用いた以外は実施例
B5と同様にして本発明及び比較用の液状カバーレイを
作成した。この液状カバーレイのカバーレイとしての物
性の評価結果を表B6に示した。 (ボンディングシートの実施例及び比較例)エポキシ樹
脂組成物として表B3の実施例B6〜B13及び比較例
1、2の各欄に示す組成物を用いた以外は実施例B5と
同様にして本発明及び比較用のボンディングシートを作
成した。このボンディングシートの物性の評価結果を表
B7に示した。
【0073】尚、実施例B1〜B13、比較例1、2に
おける評価用サンプルの作成方法及び物性の評価方法は
以下のとおり ワニス評価用サンプルの作成方法及び評価方法 (Tg測定用サンプル)離型剤を塗布したアルミニウム
板上に、実施例及び比較例で使用したワニスを乾燥膜厚
が80μm程度になるようにアプリケータで塗布した。
これを120℃、10分の乾燥条件で溶剤を除去し、そ
の後160℃×2時間硬化した。アルミニウム板から硬
化塗膜を剥がし、5mm幅にカットしたものをTg測定
用サンプルとした。 Tg(DMA法):前記Tg測定用サンプルを動的粘弾
性測定装置(セイコーインストゥルメンツ社製:DMS
−100)にて測定した。測定温度範囲は20〜300
℃、測定条件は昇温2℃/分、測定周波数は10Hz、
測定モードはずりモードにて行い、tanδの極大値を
Tgとした。 (難燃性の評価)UL94垂直試験法に準拠して試験し
た。
【0074】カバーレイ評価用サンプルの作成方法 (カバーレイ評価用フレキシブル印刷配線板)フレキシ
ブル印刷配線用基板にJIS C6471に準拠して1
mm幅の回路を定法(スクリーン印刷→銅エッチング)
により作成したものを、以下のカバーレイ評価用フレキ
シブル印刷配線板として用いた。 (フィルムベースカバーレイ)フィルムベースカバーレ
イの剥離フィルムを剥がし、カバーレイ評価用フレキシ
ブル印刷配線板とカバーレイを160℃×5MPaの条
件で30分間加熱圧着したものを評価用サンプルとして
用いた。なお評価項目は半田耐熱性試験、MIT耐折性
試験、回路埋め込み性とした。 (ドライフィルムカバーレイ)ドライフィルムカバーレ
イの剥離フィルムを片面剥がし、カバーレイ評価用フレ
キシブル印刷配線板とカバーレイを160℃×5MPa
の条件で30分間加熱圧着し、最後に残りの剥離フィル
ムを剥がしたものを評価用サンプルとして用いた。なお
評価項目は半田耐熱性試験、MIT耐折性試験、回路埋
め込み性とした。 (液状カバーレイ)カバーレイ評価用フレキシブル印刷
配線板にアプリケータを用いて乾燥膜厚40μmとなる
ように液状カバーレイを塗布、100℃で10分乾燥し
た後、160℃で30分間加熱硬化したものを評価用サ
ンプルとして用いた。なお評価項目は半田耐熱性試験、
MIT耐折性試験、回路埋め込み性とした。 (ボンディングシート)ボンディングシートの片側の剥
離フィルムを剥がし、厚さ35μmのジャパンエナジー
社製圧延銅箔の光沢面にボンディングシートの接着剤塗
布面を仮止めする。次にもう片側の剥離フィルムを剥が
し、この接着剤塗布面に厚さ25μmのカプトンフィル
ムをのせ、カプトンフィルム/ボンディングシート/圧
延銅箔の光沢面という構成で、160℃×5MPaの条
件で30分間加熱圧着したものを評価用サンプルとして
用いた。なお評価項目は剥離強度、半田耐熱性試験、長
期加熱後の剥離強度、プレッシャークッカ試験(PC
T)後の剥離強度とした。
【0075】カバーレイ評価用サンプルの評価方法 剥離強度:評価用サンプルを10mm幅にカットした
ものをテンシロン試験機(東洋ボールドウィン製)を用
いて90゜方向に50mm/minで銅箔側から引き剥
がしその強度を測定した。 半田耐熱性試験:JIS C6471に準拠した。2
0℃、60%RHの状態で24時間保存したサンプルを
25mm角にカットし、これを350℃半田浴上に30
秒間浮かべた後、外観を目視により検査した。この際膨
れ、剥がれ等の有無について確認した。 評価結果は○:膨れ、剥がれなし ×:膨れ、剥がれあ
りで示した。 長期加熱後の剥離強度:評価用サンプルを150℃×
240時間加熱処理した後、に準じて剥離強度を測定
した。 プレッシャークッカ試験(PCT)後の剥離強度:評
価用サンプルを121℃、2気圧で20時間処理した
後、に準じて剥離強度を測定した。 MIT耐折性試験:JIS P8115に準拠した。
評価用サンプルを10mm幅にカットしたサンプルにつ
いてMIT試験機(安田精機製作所製)により、先端屈
曲経0.38mmR、荷重0.5kgの条件で屈曲試験
を行いクラック、浮き、剥がれ等の生じる回数を記録し
た。また外観を目視により検査した。 回路埋め込み性:評価用サンプルを40倍実体顕微鏡
で観察し、銅回路のカバーレイの接着剤の回路中におけ
る埋め込み性を観察した。 評価結果は○:埋め込み不良なし ×:埋め込み不良あ
りで示した。
【0076】
【表5】
【0077】尚、表B3において略号は下記のものを示
す。 ・エポキシ樹脂A:EOCN−104S(クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会社製;エポキ
シ当量:214g/eq) ・エポキシ樹脂B:EPPN−502H(トリフェニル
メタン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化
薬株式会社製;エポキシ当量:168g/eq) ・エポキシ樹脂C:NC−7000(フェノール骨格と
ナフトール骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日
本化薬株式会社製;エポキシ当量:235g/eq) ・エポキシ樹脂D:NC−3000P(フェノール骨格
とビフェニル骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;
日本化薬株式会社製;エポキシ当量:285g/eq) ・エポキシ樹脂E:エポミックR−302(ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂;三井化学株式会社製;エポキシ
当量650g/eq) ・エポキシ樹脂F:エポトートYDF−2001(ビス
フェノールF型エポキシ樹脂;東都化成株式会社製;エ
ポキシ当量470g/eq) ・エポキシ樹脂G:XD−1000(ジシクロペンタジ
エン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化薬
株式会社製;エポキシ当量:254g/eq) ・硬化剤A:カヤハードTPM(トリフェニルメタン骨
格を有するノボラック型エポキシ樹脂;日本化薬株式会
社製;水酸基当量:97g/eq) ・硬化剤B:カヤハードNHN(フェノール骨格とナフ
トール骨格を有するノボラック樹脂;日本化薬株式会社
製;水酸基当量:143g/eq) ・硬化剤C:PN−80(フェノールノボラック樹脂;
日本化薬株式会社製;水酸基当量:105g/eq) ・促進剤A:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキ
シメチルイミダゾール ・促進剤B:トリフェニルホスフィン ・難燃性付与剤A:1,3−フェニレンビス(ジキシレ
ニルホスフェート) ・難燃性付与剤B:10(2,5−ジヒドロキシフェニ
ル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナント
レン−10−オキサイド(HCA−HQ三光(株)製) 難燃性付与剤C:ノーバレッド120UFA(マイクロ
カプセル化赤燐;隣化学工業(株)製) ・イオン捕捉剤A:IXE−100(東亞合成(株)
製、リン酸ジルコニウム) ・イオン捕捉剤B:キョーワードDHT−4A(協和化
学工業(株)製) ・NBR:ニポール1072(ニトリルゴム;アクリロ
ニトリル含有率約27%,カルボキシル基含有率0.0
75%;日本ゼオン社製)
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【表9】
【0082】
【発明の効果】本発明の難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂
組成物、それを用いたビルドアップ基板用絶縁材料及び
フレキシブル印刷配線板用材料は、耐熱性、耐湿信頼
性、難燃性に優れ、かつ、ハロゲンやアンチモンを含ま
ないため、安全性が高く、信頼性も極めて高い多層プリ
ント配線板及びフレキシブル印刷配線板を提供すること
が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/49 C08K 5/49 H01L 23/14 H05K 1/03 610L H05K 1/03 610 3/28 B 3/28 3/46 T 3/46 H01L 23/14 R Fターム(参考) 4F100 AA04B AB17 AB33A AH03B AK08B AK08J AK27B AK27J AK46B AK46J AK53B AL01B BA02 BA07 CA02B CA08B CA30B DE01B EH46 EJ42 GB43 JD04 JJ07 JJ07B JL00 YY00B 4J002 CC043 CC053 CD021 CD041 CD051 CD061 CD071 CD081 CD131 CD141 CL072 CL092 DE097 DF037 EE058 EJ038 EL138 EN038 EN078 EN128 ER028 EU119 EV078 EW016 EW046 FD136 FD142 FD143 FD148 FD159 FD207 4J036 AA01 AC03 AC05 AD07 AD08 AD23 AF06 AF07 AF13 AF19 AF26 AG00 AH01 AH07 AJ08 AJ18 DB05 DB15 DC02 DC27 DC41 DD02 FB08 GA19 5E314 AA32 BB02 BB03 CC01 CC15 GG08 5E346 AA12 AA17 CC09 CC41 DD02 DD03 DD12 EE08 EE12 HH18

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(a)、硬化剤(b)、フェ
    ノール性水酸基含有ポリアミド−ポリ(ブタジエン−ア
    クリロニトリル)共重合体(c)、難燃性付与剤
    (d)、イオン捕捉剤(e)が必須成分であることを特
    徴とする難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】硬化促進剤(f)を含有し、(c)成分の
    使用量が(a)成分に対して、20重量%以上である請
    求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(f)成分が2−フェニル−4−メチル−
    5−ヒドロキシメチルイミダゾールである請求項1乃至
    2に記載の難燃性非ハロゲンエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(c)成分が原料として3,4’−ジアミ
    ノジフェニルエーテルを用いて得られたものである請求
    項1乃至3の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(c)成分が下記式 【化1】 (式中、x、y、z、l、m及びnは、それぞれ平均重
    合度であって、x=3〜7、y=1〜4、z=5〜1
    5、l+m=2〜200の整数を示し、m/(m+l)
    ≧0.04である。)で示される共重合体である請求項
    1乃至4の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(b)成分がフェノール類である請求項1
    乃至5の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(d)成分が燐酸エステル類である請求項
    1乃至6の何れか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(e)成分が、BiO(OH)(NO
    [ここで、Xは0.9〜1.1、Yは0.6〜
    0.8、Zは0.2〜0.4の正数である]、Mg
    (OH)2X+3Y−2ZCO・mHO[ここ
    で、X、Y、Zは2X+3Y−2Z≧0を満たす正数、
    mは正数である]、Mg0.7Al0.3 1.15
    びリン酸ジルコニウムからなる群から選ばれた少なくと
    も1種類である請求項1乃至7の何れか1項に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】(e)成分の最大粒径が5μm以下、平均
    粒径が1μm以下である請求項1乃至8のいずれか1項
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    エポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解及び又は分散してなる
    ワニス。
  11. 【請求項11】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    エポキシ樹脂組成物からなる層の片面又は両面に剥離フ
    ィルム層を有するビルドアップ基板用絶縁シート。
  12. 【請求項12】金属箔の片面に請求項1乃至9のいずれ
    か1項に記載のエポキシ樹脂組成物からなる層が形成さ
    れてなるビルドアップ基板用絶縁材料付き金属箔。
  13. 【請求項13】絶縁基板に形成された第1の回路上に請
    求項11に記載のビルドアップ基板用絶縁シート及び/
    又は請求項12に記載のビルドアップ基板用絶縁材料付
    き金属箔により絶縁層を形成し、この絶縁層の上に第1
    の回路に達する接続穴をレーザー加工により形成して、
    絶縁層の上に第2の回路を形成すると共に接続穴を介し
    て第1の回路と第2の回路を接続することを特徴とする
    多層プリント配線板。
  14. 【請求項14】請求項1乃至9のいずれか1項に記載エ
    ポキシ樹脂組成物を構成成分として含み必要により該エ
    ポキシ樹脂組成物からなる層の一方の面に剥離フィルム
    層を、又、他方の面に電気絶縁性基材フィルム層をそれ
    ぞれ有するか両面に剥離フィルム層を有することを特徴
    とするフレキシブル印刷配線板用カバーレイ。
  15. 【請求項15】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    エポキシ樹脂組成物からなる層の片面又は両面に剥離フ
    ィルム層を有するフレキシブル印刷配線板用ボンディン
    グシート。
  16. 【請求項16】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    エポキシ樹脂組成物を用いたフレキシブル印刷配線用基
    板。
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