JPH08239451A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

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JPH08239451A
JPH08239451A JP34217295A JP34217295A JPH08239451A JP H08239451 A JPH08239451 A JP H08239451A JP 34217295 A JP34217295 A JP 34217295A JP 34217295 A JP34217295 A JP 34217295A JP H08239451 A JPH08239451 A JP H08239451A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
curing agent
weight
inorganic filler
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JP34217295A
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English (en)
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Atsuto Tokunaga
淳人 徳永
Yoshio Kaji
嘉男 鍛治
Masayuki Tanaka
正幸 田中
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐湿信頼性、高温信頼性、半田耐熱性および難
燃性がすぐれており、電子部品としての理想的な性能を
発揮する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得ること。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)お
よび無機充填剤(C)を必須成分として含有するエポキ
シ樹脂組成物において、前記硬化剤(B)がフェノール
性水酸基および/またはナフトール性水酸基を1分子中
に少なくとも2個以上含む硬化剤であり、前記無機充填
剤(C)が全組成物中の85重量%以上を占め、かつさ
らに四酸化二アンチモン(D)を必須成分として含有
し、エポキシ樹脂組成物の硬化後の酸素指数が40以上
であることを特徴とし、半導体封止用エポキシ樹脂組成
物およびそれによって封止された半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐湿信頼性、高温
信頼性、半田耐熱性および難燃性がすぐれた半導体封止
用エポキシ樹脂組成物および半導体装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填剤およ
び他の各種添加剤を含有するエポキシ樹脂組成物は、他
の樹脂組成物に比較して、電気特性および機械特性など
の性能がすぐれていることから、従来から各種成形材料
として広く用いられている。
【0003】一方、半導体装置、とくに樹脂封止型半導
体装置は、他の封止方法により得られる半導体装置と比
較して、大量生産性にすぐれ、かつ低価格で半導体装置
を提供し得る利点を有することから、その適用範囲が増
大しており、封止樹脂としては、フェノール樹脂、シリ
コーン樹脂およびエポキシ樹脂などの組成物が用いられ
ているが、経済性、生産性および物性のバランスの点か
らエポキシ樹脂組成物による樹脂封止が中心になってい
る。
【0004】しかるに、近年の半導体装置分野において
は、半導体装置の大面積化、薄型化および多ピン化など
がパッケージングのトレンドとなっている傾向があり、
このために樹脂封止型の半導体装置を製造するに際して
幾つかの実用上の問題が発生し、従来の半導体封止用樹
脂組成物の適用が困難になりつつある。
【0005】その代表的な例としては、まず信頼性の問
題を挙げることができる。すなわち、樹脂封止型半導体
装置の信頼性に対する要求はより一層強くなっている傾
向にあり、特に高温、高湿度および半田リフロー条件下
において発生するデバイス故障は、きわめて深刻な問題
となっている。
【0006】そして、かかるエポキシ樹脂組成物の信頼
性を向上させるための検討において、常に問題となって
いたことは、エポキシ樹脂組成物はその難燃性を確保す
るためにハロゲン系難燃剤およびアンチモン系難燃助剤
の添加が不可欠であり、これらハロゲン系難燃剤および
アンチモン系難燃助剤の添加によって、イオン性不純物
が増大するために、これが高温信頼性および耐湿信頼性
が低下する原因となっていた点である。
【0007】一方、上記イオン性不純物を除去するため
には、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、アンチ
モン・ビスマス化合物、ハイドロタルサイト系化合物、
スルフィン系化合物、スルホン酸誘導体、およびヒンダ
ードフェニル誘導体などのイオン捕捉剤を添加すること
が知られているが、エポキシ樹脂組成物に対し十分なイ
オン吸着量を確保することを目的として、これらのイオ
ン捕捉剤を必要量添加した場合には、硬化反応の阻害、
加湿時における樹脂吸水量の増加、および耐熱性の劣化
などの種々の弊害が発生することから、半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物としての十分な信頼性を確保すること
が困難であった。
【0008】また、難燃助剤としてのアンチモン化合物
としては、三酸化アンチモンが最も一般的に添加されて
いるが、この三酸化アンチモンはエポキシ樹脂組成物の
高温信頼性および耐湿信頼性を阻害する傾向が強いばか
りか、本来毒性が強く、安全性の面からも問題が指摘さ
れていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0010】したがって、本発明の目的は、耐湿信頼
性、高温信頼性、半田耐熱性および難燃性がすぐれた半
導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および無機充填剤
(C)を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物に
おいて、前記硬化剤(B)がフェノール性水酸基および
/またはナフトール性水酸基を1分子中に少なくとも2
個以上含む硬化剤であり、前記無機充填剤(C)が全組
成物中の85重量%以上を占め、かつさらに四酸化二ア
ンチモン(D)を必須成分として含有することを特徴と
する。
【0012】また、本発明の半導体装置は、上記エポキ
シ樹脂組成物により半導体素子が封止されることを特徴
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成および効果
について詳述する。
【0014】本発明で用いるエポキシ樹脂(A)とは、
分子中にエポキシ基を有する樹脂をとくに制限するもの
ではない。
【0015】本発明で使用されるエポキシ樹脂(A)の
具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールC型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン環などの脂環構
造含有式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、お
よびエポキシ変性オルガノシリコーンなどが挙げられ、
これらのエポキシ樹脂組成物は、単独でまたは2種以上
の組合せで使用することができる。
【0016】これらのエポキシ樹脂(A)のなかでも、
特に本発明において好ましく使用されるものは、下記一
般式(I)または(II)で表されるビフェニル型エポキシ
樹脂を必須成分として含有するものである。
【化3】
【化4】 (ただし、式中のRは水素原子、または一価の有機炭素
基(一般的には炭素数1〜4)であり、それぞれ同一で
あっても異なっていてもよい。)またこれらが一部重合
したものも使用できる。
【0017】上記式(I)で表されるエポキシ樹脂骨格
の好ましい具体例としては、4,4´−ジヒドロキシビ
フェニルのジグリシジルエーテル、3,3´,5,5´
−テトラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニルの
ジグリシジルエーテル、3,3´,5,5´−テトラt
ert−ブチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニルの
ジグリシジルエーテル、ジメチルジプロピルビフェノー
ルのジグリシジルエーテル、およびジメチルビフェノー
ルのジグリシジルエーテルなどが挙げられる。本発明で
用いる硬化剤(B)は、エポキシ樹脂(A)と反応して
これを硬化させ得るものであって、フェノール基、クレ
ゾール基およびキシレノール基などのフェノール性水酸
基および/またはナフトール性水酸基を1分子中に2個
以上有する構造の硬化剤であればとくに制限はない。
【0018】本発明で使用される硬化剤(B)の具体例
としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フ
ェノールアラルキル、ナフトールノボラック樹脂、ナフ
トールアラルキル樹脂、トリスヒドロキシメタン、トリ
スヒドロキシエタンまたはその重合体、トリスヒドロキ
シフェニルメタンおよびビフェノールならびにこれらの
共重合体などが挙げられる。
【0019】なお、これらの硬化剤(B)は、二種以上
を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂(A)1
00重量部に対して15〜100重量部の範囲が好まし
い。さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配
合比は、機械的性質および耐湿信頼性の点からエポキシ
樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が0.5
〜1.6、特に0.7〜1.2の範囲にあることが好ま
しい。
【0020】また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物においては、上記エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)との反応を促進させるための硬化促進剤を含有す
ることができる。
【0021】硬化促進剤は硬化反応を促進するものなら
ば特に限定されず、その具体例としては、例えばトリフ
ェニルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ
−p−トリルホスフィン、トリ−a−トリルホスフィ
ン、トリス−(2,6−ジメトキシアェノル)ホスフィ
ンなどの各種ホスフィン化合物、テトラフェニルホスホ
ニウムブロミド、テトラエチルホスホニウムブロミド、
テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホ
スホニウムテトラフェニルボレート、テトラエチルホス
ホニウムテトラフェニルボレートおよびテトラブチルホ
スホニウムテトラフェニルボレートなどの各種ホスホニ
ウム塩、およびイミダゾール、1−メチルイミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダ
ゾール、1−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1,8−ジアザ
−ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7(DB
U)、DBUのフェノール、DBUフェノールノボラッ
ク塩、DBUオクチル塩、DBUp−トルエンスルホン
酸塩および1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノ
ネン−5(DBN)などの各種アミン化合物などが挙げ
られる。
【0022】これら硬化促進剤の中でも、特に耐湿信頼
性の点からは、有機ホスフィン化合物が好ましく、特に
トリフェニルホスフィンが好ましく用いられる。
【0023】なお、これらの硬化促進剤は、用途によっ
ては二種以上を併用してもよく、その添加量は、エポキ
シ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部
の範囲が好ましい。
【0024】本発明で使用する無機充填剤(C)として
は、溶融シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ク
レー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化ア
ンチモンなどの金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化チ
タンなどの金属窒化物、アスベスト、ガラス繊維および
ガラス球などが挙げられるが、なかでも熱膨脹係数を低
下する効果が大きく、低応力化に有効であることから、
特に各種シリカが好ましく用いられる。
【0025】さらに好ましくは、シリカが球状シリカで
あることが、得られる半導体封止用エポキシ樹脂組成物
の流動性がすぐれる点で有効である。
【0026】無機充填剤(C)の配合割合は、得られる
半導体封止用エポキシ樹脂組成物の成形性および低応力
性を考慮して、組成物全体の85重量%以上、特に85
〜95重量%の範囲であり、さらには球状シリカが組成
物全体の70重量%以上を占めることが好ましい。
【0027】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記エポ
キシ樹脂(A)、硬化剤(B)および無機充填剤(C)
と共に、四酸化二アンチモン(D)を必須成分とするこ
とを特徴とする。
【0028】この四酸化二アンチモン(D)は、それ自
体難燃化機能を有するが、特に半導体封止用エポキシ樹
脂組成物に対して難燃剤を添加する場合には、難燃助剤
として作用し、難燃化効果を著しく助長する。
【0029】また、従来難燃助剤として使用していた三
酸化アンチモンに比較して、半導体封止用エポキシ樹脂
組成物の高温信頼性および耐湿信頼性を阻害することが
ないため、四酸化二アンチモン(D)の添加によって、
すぐれた信頼性を確保することができる。
【0030】四酸化二アンチモン(D)の添加量は、微
量であってもその効果を発現するため、特に制限はない
が、通常はエポキシ樹脂組成物組成物に対し0.05〜
5重量%の範囲で添加すれば十分に目的を達成すること
ができる。
【0031】なお、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物は、必要に応じてさらに各種の添加剤を含有する
ことができるが、なかでもハイドロタルサイト系化合物
(E)の添加が推奨される。
【0032】すなわち、一般的には、一般式 [M1-x 2+x 3+(OH)2 x+[Ax/n n-・mH
2 O]x- (ここで、M2+は、Mg2+,Mn2+,Fe2+,Co2+
Ni2+,Cu2+,または、Zn2+などの2価金属を示
し、M3+は、Al3+,Fe3+,Cr3+,Co3+,また
は、In3+などの3価金属を示し、An-は、OH- ,F
- ,Cl- ,Br-,NO3 - ,CO3 2-,SO4 2-
Fe (CN)6 3-,CH3 COO- ,シュウ酸イオ
ン、または、サリチン酸イオンなどのn価のアニオンを
示す。また、xは、0x≦0.33の範囲にある数を
示し、mは、0または正数を示す。)であらわされるハ
イドロタルサイト系化合物(E)を添加することによっ
て、イオン捕捉作用を期待することができ、これによっ
てエポキシ樹脂組成物の高温信頼性および耐湿信頼性を
いっそう高めることができる。このハイドロタルサイト
系化合物(E)を添加する場合の添加量は、半導体封止
用エポキシ樹脂組成物にエポキシ樹脂組成物に対して
0.01〜2.0重量%の範囲が好適である。
【0033】また、臭素化ビスフェノールAのグリシジ
ルエーテルおよび臭素化クレゾールノボラックなどの臭
素化有機化合物である難燃剤(F)を添加することによ
って、上記四酸化二アンチモン(E)との相乗作用でエ
ポキシ樹脂組成物に対しすぐれた難燃性を付与すること
ができる。
【0034】ただし、難燃剤(F)の添加量は、組成物
を廃棄するときの容易さから、この難燃剤(F)の配合
による臭素含有量が、全樹脂組成物中5重量%以下の範
囲となる量が好適である。また組成物全体にみても臭素
原子が全樹脂組成物中5重量%以下であることが好まし
い。
【0035】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
に対してさらに添加可能な添加剤としては次のものが例
示される。
【0036】ポリエチレンワックス、カルバナワック
ス、モンタン酸ワックスおよびステアリン酸マグネシウ
ムなどで代表される脂肪酸金属塩、長鎖脂肪酸、長鎖脂
肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステルまたはアミドおよ
び各種変性シリコーン化合物などの各種離型剤、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルエ
トキシシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカトプロピルトリエトキシシラン、γ−ウ
レイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシ
シラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アニリノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N
−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシランおよびN−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランなどの各種シランカップリング剤、カーボンブラッ
クおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔料、シリコー
ンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変
性ポリブタジエンゴムなどの各種エラストマー、ポリエ
チレンなどの各種熱可塑性樹脂、有機過酸化物などの架
橋剤。
【0037】また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、前
記エポキシ樹脂組成物の硬化後の酸素指数が40以上で
あることが好ましく、それによってすぐれた耐湿信頼
性、高温信頼性、半田耐熱性および難燃性を発揮し、理
想的な性能を有する電子部品を提供することができる。
【0038】すなわち、ここでいう酸素指数とは燃焼限
界点における酸素および窒素ガス濃度([酸素]、[窒
素])から、[酸素]/([酸素]+[窒素])で求め
られる指数(%)で、JIS K720に記載された方
法で測定した値をいう。この指数が大きいほど良好な難
燃特性を得る上で有利となる。
【0039】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填剤(C)、四酸化
二アンチモン(D)およびその他の添加剤を、たとえば
バンバリーミキサーなどにより混合した後、単軸もしく
は二軸の押出機、ニーダーおよび熱ロールなどの各種混
練機を用いて溶融混練し、冷却後粉砕することなどによ
り製造することができる。
【0040】かくして得られた本発明のエポキシ樹脂組
成物を用いて、常法により封止することにより、本発明
の半導体装置が得られる。
【0041】
【実施例】以下に、実施例と比較例を挙げて、本発明の
効果をより具体的に説明する。
【0042】[実施例1〜6、比較例1〜3]下記エポ
キシ樹脂(I)〜(II)、下記硬化剤(I)〜(I
I)、下記無機充填剤(I)〜(II)、難燃剤、難燃
助剤および添加剤(E)を、それぞれ表1に示した割合
で混合し、さらにそれぞれアミノプロピルトリエトキシ
シラン0.6重量部、ポリエチレンワックス0.3重量
部、カーボンブラック0.1重量部、およびエポキシ樹
脂と硬化剤の合計100重量部に対し1重量部の1,8
−ジアザ−ビシクロ−(5,4,0)ウンデセン−7を
ミキサーを用いてドライブレンドした後、押出機で溶融
混練することにより、エポキシ樹脂組成物を調整した。
【0043】各エポキシ樹脂組成物を用いて封止するこ
とによって得られた半導体装置の性能を、下記の評価基
準にしたがって評価した結果を表1に併せて示す。
【0044】[エポキシ樹脂の種類] I…エポキシ化オルソクレゾールノボラック樹脂(エポ
キシ当量200) II…エポキシ化テトラメチルビフェノール樹脂(エポ
キシ当量185) [硬化剤の種類] I…フェノールノボラック樹脂 (水酸基当量10
7) II…フェノール・p−メトキシキシレンの共重合体
(水酸基当量175) [無機充填剤の種類] I…天然溶融シリカ(破砕形状、平均粒径12μm) II…天然溶融シリカ(球状、平均粒径9μm) [難燃助剤の種類] I…四酸化二アンチモン II…三酸化アンチモン [難燃剤] 四臭素化ビスフェノールAグリシジルエーテル [添加剤E] ハイドロタルサイト(協和化学工業製DHT−4A) [評価基準] <耐湿信頼性>シリコンチップ上にアルミニウム蒸着に
よる配線を行い、バッド部分を除いて窒化膜のバッシベ
ーションを行ったデバイスを、金ワイヤーによりアルミ
バッドとインナーリードを結線し、各エポキシ樹脂組成
物を用いて16pin DIPを成形した後、175
℃、5時間の条件で後硬化した。このデバイスを260
℃の半田浴に120秒間浸漬した後、121℃、100
%RHの条件下に放置し、断線にいたるまでの放置時間
を求め、これにより平均寿命を評価した。
【0045】<高温信頼性>耐湿信頼性の場合と同様に
して得られたデバイスをワイヤリングし、各樹脂組成物
を用いて16pin DIPを成形した後、175℃、
5時間の条件で後硬化した。これを190℃の雰囲気下
に放置し、配線抵抗を測定して、抵抗値が10倍になる
までの放置時間をを求め、これにより故障寿命を評価し
た。
【0046】<半田耐熱性>芳香族ポリイミドでコート
したシリコンチップをダイボンドした100pinQF
Pを、各エポキシ樹脂組成物で封止し、175℃、5時
間の条件で後硬化した。次いで、85℃、85%RHの
条件下で所定時間放置した後、最高到達温度260℃で
8パッケージIRリフローをかけ、外部クラックを観測
し、クラック発生するまでのIRリフロー処理前の85
℃、85%RHでの放置時間を求めた。
【0047】<難燃性>UL−94規格に準拠し、難燃
性のレベルを判定した。
【0048】<酸素指数>各樹脂組成物から6.5×
3.2×120mmの試験片を成形し、ポストキュアー
した後、JIS K7201にしたがって、燃焼限界点
における酸素および窒素ガス体積濃度を求め、次式によ
り算出した。 酸素指数(%)=[酸素]/([酸素]+[窒素])
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果から明らかなように、本発明の
エポキシ樹脂組成物(実施例1〜6)を用いて封止して
な半導体装置は、耐湿信頼性、高温信頼性、半田耐熱性
および難燃性が均衡してすぐれている。
【0051】これに対し、無機充填剤の含有量が85重
量部以下の場合(比較例1)は硬化物の酸素指数が低く
て、特に半田耐熱性が悪く、難燃助剤として三酸化アン
チモンを用いた場合(比較例2)は耐湿信頼性および高
温信頼性が劣り、難燃助剤としての四酸化二アンチモン
を含有しない場合(比較例3)は、耐湿信頼性、高温信
頼性および半田耐熱性のすべてが劣っている。
【0052】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の半導体封
止用エポキシ樹脂組成物は、特定の硬化剤成分を用いる
と共に、四酸化二アンチモンを必須成分として含有する
ことによって、成形時の耐湿信頼性、高温信頼性および
半田耐熱性を改良することができ、良好な半導体装置を
成形することができる。
【0053】また、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成
物を用いて封止して得られる本発明の半導体装置は、耐
湿信頼性、高温信頼性、半田耐熱性および難燃性がすぐ
れており、電子部品としての理想的な性能を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)お
    よび無機充填剤(C)を必須成分として含有するエポキ
    シ樹脂組成物であって、前記硬化剤(B)がフェノール
    性水酸基および/またはナフトール性水酸基を1分子中
    に少なくとも2個以上含む硬化剤であり、前記無機充填
    剤(C)が全組成物中の85重量%以上を占め、かつさ
    らに四酸化二アンチモン(D)を必須成分として含有
    し、エポキシ樹脂組成物の硬化後の酸素指数が40以上
    であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)が、下記一般式
    (I)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂を必須成分
    として含有することを特徴とする請求項1に記載のエポ
    キシ樹脂組成物。 【化1】 (ただし、式中のRは水素原子、または一価の有機炭素
    基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよ
    い)。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A)が、下記一般式
    (I)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂を必須成分
    として含有することを特徴とする請求項1に記載のエポ
    キシ樹脂組成物。 【化2】 (ただし、式中のRは水素原子、または一価の有機炭素
    基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよ
    い)。
  4. 【請求項4】 無機充填剤(C)がシリカを主成分と
    し、かつ球状シリカを全組成物中に70重量%以上含有
    することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物がさらにハイドロタルサイ
    ト系化合物(E)を含有することを特徴とする請求項1
    〜4いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物における臭素原子含有量
    が、全樹脂組成物中5重量%以下の範囲内にあることを
    特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のエポキシ樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 四酸化二アンチモン(D)の含有量が
    組成物に対して、0.05〜5重量%である請求項1〜
    6いずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれかに記載のエポキ
    シ樹脂組成物によって、半導体素子が封止された半導体
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008214559A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

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