JP2022098698A - 樹脂組成物およびパワーモジュール - Google Patents

樹脂組成物およびパワーモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2022098698A
JP2022098698A JP2020212247A JP2020212247A JP2022098698A JP 2022098698 A JP2022098698 A JP 2022098698A JP 2020212247 A JP2020212247 A JP 2020212247A JP 2020212247 A JP2020212247 A JP 2020212247A JP 2022098698 A JP2022098698 A JP 2022098698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
resin
circuit board
power semiconductor
epoxy resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020212247A
Other languages
English (en)
Inventor
隼 山本
Jun Yamamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2020212247A priority Critical patent/JP2022098698A/ja
Publication of JP2022098698A publication Critical patent/JP2022098698A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】高温域でも高い信頼性を確保することが可能な樹脂封止型のパワーモジュール及びこのようなパワーモジュールの樹脂封止材として使用するための樹脂組成物を提供する。【解決手段】金属回路基板3と、金属回路基板の一方の面に設けられたパワー半導体素子1と、パワー半導体素子と金属回路基板とを接合するシンタリングペーストからなる接合層2と、金属回路基板の、パワー半導体素子が設けられた面とは反対の面に積層された放熱シート4と、を備えるパワーモジュール10において、これらを封止するために用いられるエポキシ樹脂と無機充填剤とを含む樹脂組成物であって、樹脂組成物のガラス転移温度が170℃以上300℃以下であり、樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以上における平均線膨張係数α1が5ppm/K以上15ppm/K以下であり、ガラス転移温度以下における平均線膨張係数α2が25ppm/K以上65ppm/K以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物およびパワーモジュールに関する。より詳細には、パワーモジュール用の封止材として使用するための樹脂組成物、およびこれを用いて作製されたパワーモジュールに関する。
IGBTやパワーMOSFET、ダイオードなどのパワー半導体素子を内蔵した半導体パワーモジュールは、パワー半導体素子の発熱量が大きいので、一般に、熱伝導率が高く電気絶縁性も高い材料を絶縁板に用いる。発熱量が大きな中容量から大容量の半導体パワーモジュールでは、絶縁板に、熱伝導率の高いセラミックスが主として用いられている。このような半導体モジュールには、コスト低減化と信頼性の維持向上との両立が要求されている。
高温で動作する半導体装置に係る樹脂封止の信頼性向上のための技術として、たとえば、特許文献1では、セラミックス絶縁基板と、セラミックス絶縁基板の一方の面に配置した第1の電極と、電極にハンダを介して接合したSi半導体チップと、セラミックス絶縁基板の一方の面に配置した第2の電極と、第2の電極にハンダを介して接合したリードとを備えた構造体を、エポキシ樹脂で封止して得られる、半導体パワーモジュールが記載されている。特許文献1において、封止材として用いられるエポキシ樹脂の線膨張係数を、ハンダの線膨張係数とセラミックス絶縁基板の線膨張係数との両方に近くなるように調整することにより、ハンダ付け後のモジュールの反りを抑え、ハンダ接続部の信頼性を改善することが記載されている。
特開2006-179732号公報
しかしながら、近年、パワー半導体分野では、SiC素子やGaN素子の開発を背景に、従来以上の高温域での動作に対する要求が高まってきている。パワー半導体装置の使用温度が高くなると、接合部に発生する熱応力も大きくなるために、特許文献1に開示された構造では、接合部の信頼性を十分に確保できない場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、高温域でも高い信頼性を確保することが可能な、樹脂封止型のパワーモジュール、およびこのようなパワーモジュールの樹脂封止材として使用するための樹脂組成物を提供することにある。
本発明によれば、
金属回路基板と、
前記金属回路基板の一方の面に設けられたパワー半導体素子と、
前記パワー半導体素子と前記金属回路基板とを接合するシンタリングペーストからなる接合層と、
前記金属回路基板の、前記パワー半導体素子が設けられた面とは反対の面に積層された放熱シートと、を備えるパワーモジュールにおいて、
前記パワー半導体素子と、前記接合層と、前記回路基板と、前記放熱シートとを封止するために用いられる樹脂組成物であって、
当該樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、無機充填剤とを含み、
当該樹脂組成物のガラス転移温度が、170℃以上300℃以下であり、
前記樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以上における平均線膨張係数α1が、5ppm/K以上15ppm/K以下であり、ガラス転移温度以下における平均線膨張係数α2が、25ppm/K以上65ppm/K以下である、樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
金属回路基板と、
前記金属回路基板の一方の面に設けられたパワー半導体素子と、
前記パワー半導体素子と前記金属回路基板とを接合するシンタリングペーストからなる接合層と、
前記金属回路基板の、前記パワー半導体素子が設けられた面とは反対の面に積層された放熱シートと、を備えるパワーモジュールにおいて、
前記パワー半導体素子と、前記接合層と、前記回路基板と、前記放熱シートとを被覆する封止材と、を備え、
前記封止材が、上記樹脂組成物の硬化物からなる、
パワーモジュールが提供される。
本発明によれば、高温域でも高い信頼性を確保することが可能な樹脂封止型のパワーモジュール、およびこのようなパワーモジュールの樹脂封止材として使用するための樹脂組成物が提供される。
本実施形態のパワーモジュールを模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<パワーモジュール10>
本実施形態に係るパワーモジュール10について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るパワーモジュール10を模式的に示した断面図である。以下では、説明を簡単にするため、パワーモジュール10の各構成要素の位置関係(上下関係等)が各図に示す関係であるものとして説明を行う場合がある。ただし、この説明における位置関係は、パワーモジュール10の使用時や製造時の位置関係とは無関係である。
本実施形態のパワーモジュール10は、図1に示すように、金属回路基板としてのCu回路3と、Cu回路3の一方の面にシンタリングペーストからなるシンタリング層2を介して設けられたパワー半導体素子であるパワー半導体チップ1とからなる積層構造体が、放熱シート4を介してCuベースプレート(放熱部材)5に接合されている。パワーモジュール10において、パワー半導体チップ1は、リードフレーム6により電気的に接続されている。パワーモジュール10において、Cuベースプレート5、放熱シート4、Cu回路3、シンタリング層2、パワー半導体チップ1およびリードフレーム6は、封止材7で封止されている。
<パワー半導体チップ1>
パワー半導体チップ1は、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT;Insulated Gate Bipolar Transistor)およびダイオード等である。パワー半導体チップ1の上面には図示しない電極パターンが形成され、パワー半導体チップ1の下面には図示しない導電パターンが形成されている。
パワー半導体チップ1の下面は、接合層であるシンタリング層2を介してCu回路3の一方の面に接合されている。パワー半導体チップ1の上面の電極パターンは、リードフレーム7に対して電気的に接続されている。
パワー半導体チップ1は、例えば、SiC、GaN、Gaまたはダイヤモンドからなる半導体である。また、パワー半導体チップ1の消費電力は、例えば、2.0W以上であり、好ましくは3.0W以上であり、また、例えば、4.0W以下であってもよい。
パワー半導体チップ1の電圧は、例えば、1.0V以上であり、好ましくは3.0V以上であり、また、たとえば5.0V以上であってもよい。またパワー半導体チップ1の電圧は、たとえば100V以下であってもよい。
また、パワー半導体チップ1のパワー密度は、たとえば、10W/cm以上であり、好ましく20W/cm以上であり、また、たとえば30W/cm以上であってもよい。また、パワー半導体チップ1のパワー密度は、たとえば200W/cm以下であってもよい。また、パワー半導体チップ1は、従来のSiからなる半導体よりも高い温度で、たとえば200℃以上という高温環境下でも動作することができる。
<シンタリング層2>
シンタリング層2は、金属粒子が含有されたシンタリングペーストを焼結させ接合層である。シンタリングペーストとしては、銀粒子を含有するAgシンタリングペースト、アルミニウム粒子を含有するAlシンタリングペースト、銅粒子を含有するCuシンタリングペーストのいずれかを用いることができる。
パワー半導体チップ1とCu回路3との間に上記のようなシンタリングペーストを設けて積層し、焼結工程により、パワー半導体チップ1とCu回路3がシンタリング層2により接合される。Cu回路3とリードフレーム7とがシンタリング層2により接合されている。
シンタリング層2では、金属粒子によるシンタリングネットワーク(金属結合バス)が形成されており、高熱伝導性や低い電気抵抗が実現される。なお、シンタリング層2による接合性の向上の観点から、Cu回路3やリードフレーム7に、シンタリングペーストに含有される金属によるメッキの表面処理が施されてもよい。具体的には、本実施形態では、Cu回路3やリードフレーム7の表面にAgメッキが施されてもよい。
<Cu回路3>
Cu回路3は、導電性を有する金属材料で構成された金属回路基板である。Cu回路3の一方の面(図示で上側の面)に形成された回路パターンに、接合層であるシンタリング層2を介して、パワー半導体チップ1が設けられている。
Cu回路3は、厚銅(圧延銅)をパターンニングした回路基板であって、例えば厚みが0.3mm以上5mm以下である。Cu回路3を構成する金属材料には、例えば、厚銅(圧延銅)を好適に用いることができる。これにより、Cu回路3は、比較的抵抗値が小さくなる。なお、Cu回路3は、その少なくとも一部がソルダーレジスト層で覆われていてもよい。
Cu回路3は、例えば、Cuベースプレート5の基部5Aの上面に放熱シート4を介して積層された金属層(厚銅など)を切削及びエッチングにより所定のパターンに加工することにより形成されたり、または予め所定のパターンに加工された状態で放熱シート4によりCu回路3に貼りつけられる。
Cu回路3の厚さの下限値は、例えば、0.3mm以上である。このような数値以上であれば、高電流を要する用途であっても、回路パターンの発熱を抑えることができる。また、回路パターン20の厚さの上限値は、例えば、5.0mm以下であり、好ましくは4.0mm以下であり、さらに好ましくは3.0mm以下である。このような数値以下であれば、回路加工性を向上させることができ、また、基板全体としての薄型化を図ることができる。
<放熱シート4>
放熱シート4は、Cu回路3とCuベースプレート5の間に配置される。パワー半導体チップ1の熱をCu回路3で受け、さらに、放熱シート4を介して放熱手段であるCuベースプレート5に伝熱される。これにより、パワーモジュール10の絶縁性を保ちつつ、発熱体であるパワー半導体チップ1から生じる熱を、パワーモジュール10の外部へ効果的に放散させることができる。このため、パワーモジュール10の絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
放熱シート4の平面形状は、特に限定されず、Cu回路3やCuベースプレート5の形状に合わせて適宜選択することが可能であるが、たとえば矩形とすることができる。放熱シート4の膜厚は、例えば50μm以上250μm以下である。これにより、機械的強度や耐熱性の向上を図りつつ、Cu回路3の熱をより効果的にCuベースプレート5へ伝えることができる。さらに、放熱シート4の放熱性と絶縁性のバランスが優れる。放熱シート4の熱伝導率として、特に限定はしないが、好ましくは10W/mK(175℃)以上、より好ましくは15W/mK(175℃)以上のものが用いられる。
[放熱シート4の材質]
放熱シート4は、例えば樹脂シートであって、シート用樹脂組成物を用いて形成されている。以下、シート用樹脂組成物について説明する。
本実施形態において、シート用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)、充填剤(B)、および硬化剤(C)などを含むことが好ましい。熱硬化性樹脂を含む場合、放熱絶縁シートは、熱硬化性樹脂(A)をBステージ化したものである。
[熱硬化性樹脂(A)]
放熱シート4の材料として用いられる熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノキシ樹脂、およびアクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂(A)として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
なかでも、高い絶縁性を有する観点から、熱硬化性樹脂(A)としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、およびフェノキシ樹脂であることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール基メタン型ノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂の中でも、耐熱性および絶縁信頼性をより一層向上できる観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
フェノール樹脂としては、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、およびレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
フェノール樹脂の中でも、フェノールノボラック樹脂であることが好ましい。
熱硬化性樹脂(A)の含有量は、シート用樹脂組成物全量に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、シート用樹脂組成物全量に対し、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記下限値以上であると、シート用樹脂組成物のハンドリング性が向上し、放熱絶縁シートを形成するのが容易となるとともに、放熱絶縁シートの強度が向上する。
熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記上限値以下であると、放熱絶縁シートの線膨張率や弾性率がより一層向上したり、熱伝導性がより一層向上したりする。
[充填剤(B)]
充填剤(B)は、放熱シート4の熱伝導性を向上させるとともに強度を得る観点から用いられる。
放熱シート4の材料として用いられる充填剤(B)としては、熱伝導性フィラーであることが好ましい。より具体的には、充填剤(B)としては、熱伝導性と電気絶縁性とのバランスを図る観点から、たとえば、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、および炭化ケイ素等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。なかでも、充填剤(B)は、アルミナ、窒化ホウ素であることが好ましい。
充填剤(B)の含有量は、シート用樹脂組成物全量に対し、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。一方、熱伝導性の観点から、当該含有量は、シート用樹脂組成物全量に対し、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
[硬化剤(C)]
放熱シート4の材料として用いられるシート用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)としてエポキシ樹脂、またはフェノール樹脂を用いる場合、さらに硬化剤(C)を含むことが好ましい。
放熱シート4の材料として用いられる硬化剤(C)としては、硬化触媒(C-1)およびフェノール系硬化剤(C-2)から選択される1種以上を用いることができる。
硬化触媒(C-1)としては、たとえば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の3級アミン類;2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジエチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、トリ-p-トリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、1,2-ビス-(ジフェニルホス
フィノ)エタン等の有機リン化合物;フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物;酢酸、安息香酸、サリチル酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸;等、またはこの混合物が挙げられる。硬化触媒(C-1)として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
硬化触媒(C-1)の含有量は、特に限定されないが、シート用樹脂組成物全量に対し、0.001質量%以上1質量%以下が好ましい。
また、フェノール系硬化剤(C-2)としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリスフェノールメタン型ノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物;レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらの中でも、ガラス転移温度の向上及び線膨張係数の低減の観点から、フェノール系硬化剤(C-2)がノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
フェノール系硬化剤(C-2)の含有量は、特に限定されないが、シート用樹脂組成物全量に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、シート用樹脂組成物全量に対し、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
[カップリング剤]
放熱シート4の材料として用いられるシート用樹脂組成物は、カップリング剤を含んでもよい。カップリング剤は、熱硬化性樹脂(A)と充填剤(B)との界面の濡れ性を向上させることができる。
放熱シート4の材料として用いられるカップリング剤としては、特に限定されないが、たとえば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種または2種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。
カップリング剤の含有量は、特に限定されないが、充填剤(B)100質量%に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、充填剤(B)100質量%に対して、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
[フェノキシ樹脂(E)]
放熱シート4の材料として用いられるシート用樹脂組成物は、フェノキシ樹脂(E)を含んでもよい。フェノキシ樹脂(E)を含むことにより放熱絶縁シートの耐屈曲性を向上できる。
また、フェノキシ樹脂(E)を含むことにより、放熱絶縁シートの弾性率を低下させることが可能となり、放熱絶縁シートの応力緩和力を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂(E)を含むと、粘度上昇により、流動性が低減し、ボイド等が発生することを抑制できる。また、放熱絶縁シートを金属部材と密着させて用いる場合などに、金属とシート用樹脂組成物の硬化体との密着性を向上できる。これらの相乗効果により、得られるパワーモジュールの絶縁信頼性をより一層高めることができる。
放熱シート4の材料として用いられるフェノキシ樹脂(E)としては、たとえば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、およびビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
フェノキシ樹脂(E)の含有量は、たとえば、シート用樹脂組成物全量に対して、3質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
[その他の成分]
放熱シート4の材料として用いられるシート用樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ほかに酸化防止剤、レベリング剤等を含むことができる。
<Cuベースプレート5>
Cuベースプレート5は、放熱部材の一種であって、銅の板状の基部5Aと、基部5Aの下面から一体に延出する複数のフィン部5Bを有する。
放熱部材として、Cuベースプレート5の他に、例えばアルミニウムのベースプレートが採用されてもよい。また、パワー半導体チップ1の発熱をCu回路3を介して取得して他に逃がす機能を有すれば、一般的な放熱部材に限らず、他の構成の一部(例えばハウジング)などであってもよい。
<リードフレーム7>
リードフレーム7は、パワー半導体チップ1を支持固定し、また外部配線との電気的接続をするものであって、銅や鉄などの金属素材の薄板をプレス加工やエッチング加工等によって作製された部材である。
<封止材6>
封止材6は、例えばモールド樹脂であって、パワー半導体チップ1と、シンタリング層2と、Cu回路3と、放熱シート4と、Cuベースプレート5と、リードフレーム7とを内部に一体封止している。
この封止において、リードフレーム7の一部が封止され、封止されない他部は、外部機器に接続される。また、Cuベースプレート5については、Cuベースプレート5の基部5Aの上面及び側面が、封止材6により覆われ封止されている。Cuベースプレート5の下面及びフィン部5Bは封止材6に覆われていない。すなわち、封止材6は、Cuベースプレート5の基部5Aの厚さ方向の側面の一部又は全部を覆うように、パワー半導体チップ1を覆って封止している。ここでは、Cuベースプレート5の基部5Aの側面の全てが封止材6により覆われている構成を例示している。
封止材6は、本実施形態の封止材用樹脂組成物の硬化物より構成される。封止材6を構成する本実施形態の封止材用樹脂組成物の硬化物は、ガラス転移温度が、170℃以上300℃以下であり、ガラス転移温度以上における平均線膨張係数α1が、5ppm/K以上15ppm/K以下であり、ガラス転移温度以下における平均線膨張係数α2が、25ppm/K以上65ppm/K以下である。これにより、封止材6の熱膨張率と、放熱シート4およびシンタリング層2との熱膨張率が同程度となり、パワーモジュールを高温環境で使用した場合にも、反りの低減と、放熱シート4およびシンタリング層2との高いレベルでの密着性が達成される。その結果、得られるパワーモジュールの信頼性が向上し得る。ここで、放熱シート4の平均線膨張係数α1(封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以上)は、10~15ppm/K程度であり、放熱シート4の平均線膨張係数α2(封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以下)は、20~25ppm/K程度である。またシンタリング層2の平均線膨張係数αは、20~25ppm/K程度である。本実施形態の封止用樹脂組成物の硬化物は、放熱シート4の線膨張率とシンタリング層2の線膨張率の両方に近いため、これらに対する優れた密着性を有する。封止材用樹脂組成物の線膨張係数は、樹脂組成物に用いられる材料およびその配合量を調整することにより制御することができる。
一実施形態において、本実施形態の封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以上における平均線膨張係数α1は、好ましくは、8~15ppm/Kであり、より好ましくは、9~14ppm/Kである。また、本実施形態の封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以下における平均線膨張係数α2は、好ましくは、25~60ppm/Kであり、より好ましくは、25~55ppm/Kである。上記範囲の線膨張係数を有する封止用樹脂組成物は、放熱シート4およびシンタリング層2に対して優れた密着性を有する。
[封止材6(モールド樹脂)の成分]
封止材6のモールド樹脂は、エポキシ樹脂(A)および無機充填剤(B)を含む、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物(本明細書中、「樹脂組成物」と称する場合がある)の硬化体である。以下、封止材用の熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分について詳述する。
[エポキシ樹脂(A)]
本実施形態の樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂(A)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂(OCN)、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、アルコキシナフタレン骨格含有フェノールアラルキルエポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂(MF)、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、半導体チップが高温になっても信頼性を損なわないため、高Tgを発現するクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(OCN)やトリフェノールメタン型エポキシ樹脂(MF)、ビフェニル骨格含有多官能エポキシ樹脂(多価MAR)、ビナフタレン型エポキシ樹脂(ナフタレンレジン)を使用することが好ましい。
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量としては、90~300であることが好ましい。エポキシ当量が小さすぎると、硬化剤との反応性が低下する傾向がある。また、エポキシ当量が大きすぎると、樹脂組成物の硬化物の機械的強度が低下する傾向がある。
エポキシ樹脂(A)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対して、2質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。配合割合の下限値が上記範囲内であると、封止工程において流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。また、樹脂組成物全体の配合割合の上限値についても、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対して、22質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。配合割合の上限値が上記範囲内であると、封止材の線膨張係数と弾性率を適切な範囲に調整することができる。それにより、パワーモジュールの動作中に温度変化が生じても周辺部材(チップや放熱シート等)との剥離を抑えることができ、パワーモジュール全体としての信頼性を向上させることができる。
エポキシ樹脂(A)の150℃におけるICI粘度は、無機充填剤(B)の含有量により適宜設定されることが好適であるが、たとえば、上限値は、好ましくは60ポアズ以下であり、より好ましくは50ポアズ以下であり、さらに好ましくは40ポアズ以下である。これにより、封止材用樹脂組成物の流動性を向上させ、また、低温封止を実現しやすくする。一方、エポキシ樹脂(A)の150℃におけるICI粘度の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.01ポアズ以上としてもよい。なお、1ポアズは、0.1Pa・sである。
[無機充填剤(B)]
本実施形態の樹脂組成物に用いられる無機充填剤(B)としては、例えば、シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、クレイ、マイカ、ロックウール、ウォラストナイト、ガラスパウダー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスファイバー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ、カーボンブラック、グラファイト、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、セルロース、アラミド、または木材等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の樹脂組成物中の無機充填材の含有量は、所望の線膨張率を得る観点から、樹脂組成物の全固形分に対して、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは82質量%以上、さらに好ましくは83質量%以上である。また、封止用樹脂組成物の成形時における流動性や充填性をより効果的に向上する観点から、無機充填剤の含有量は、樹脂組成物の全固形分に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは88質量%以下、さらに好ましくは86質量%以下である。
無機充填剤(B)の平均粒径は、特に限定されないが、典型的には1~100μm、好ましくは1~50μm、より好ましくは1~20μmである。平均粒径が適当であることにより、金型キャビティ内での半導体素子周辺への充填性を高めることができる。
なお、無機充填剤(B)の体積基準粒度分布は、市販のレーザー式粒度分布計(たとえば、株式会社島津製作所製、SALD-7000)で測定することができる。
好ましい実施形態において、無機充填剤(B)は、シリカ粉末を含む。シリカ粉末としては、結晶性シリカ(破砕状の結晶性シリカ)、溶融シリカ(破砕状のアモルファスシリカ、球状のアモルファスシリカ)、および液状封止シリカ(液状封止材用の球状のアモルファス止シリカ)が挙げられる。なかでも、低温、低圧封止を実現しやすくする観点から、溶融球状シリカであることが好ましい。
別の好ましい実施形態において、無機充填剤(B)は、アルミナ粉末を含む。このアルミナ粉末は、α結晶化率が50%以上であり、好ましくは、55%以上であり、より好ましくは、60%以上である。α結晶化率の上限値は、例えば、80%以下であり、好ましくは、75%以下である。α結晶化率を上記下限値以上のアルミナ粉末を用いることにより、高い熱伝導率を有する樹脂組成物を得ることができる。また、上記上限値以下のα結晶化率を有するアルミナ粉末を用いることにより、アルミナ粉末の製造コストを抑制することができ、結果として樹脂組成物および最終製品の製造コストを抑えることができる。
ここで、α結晶化率は、X線回折測定により算出可能である。X線回折測定には、例えば、JDX-3500型X線回折装置(日本電子社製)して、以下の方法を使用することができる。
(α相含有率の測定方法)
α相アルミナ粉末AA-05(住友化学社製)とθ相アルミナ粉末タイミクロンTM-100D(大明化学社製)を0:10、5:5、10:0の重量割合で混合した粉末のX線回折測定を行い、2θ=43°付近に検出されるα相のピークの積分強度を算出し、混合割合と積分強度の検量線を作成する。次にサンプルのアルミナ粉末のX線回折測定を行い、2θ=43°付近のピークの積分強度を算出し、上記で作成した検量線からα相含有率(α結晶化率)を求める。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるアルミナ粉末は、球状の形状を有することが好ましい。球形の形状を有することにより、アルミナ粉末を高充填量で配合することができる。
本実施形態で用いられるアルミナ粉末は、バイヤー法によって得られた電融アルミナ粉砕物を原料粉末として火炎溶融法によって得られたアルミナ粉末を用いることができる。火炎溶融法とは、かかる原料粉末を、火炎中に噴霧、液滴化後に冷却固化する方法であって、冷却固化した後サイクロンやバグフィルターによって回収することによりアルミナ粉末を得ることができる。より具体的には、炉頂部より電融アルミナ粉砕物を火炎中に噴射しながら溶融し、炉体中胴部より炉内に水を噴霧し急冷を行い、得られた球状化物を排ガスと共にブロワーによってバグフィルターに搬送し捕集する。火炎の形成は、水素、天然ガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタン等の燃料ガスと、空気、酸素等の助燃ガスとを、炉体に設定された燃焼バーナーから噴射して行う。火炎温度は2100℃以上とすることが好ましく、2100~2300℃とすることが特に好ましい。
また、球状の形状を有するアルミナ粉末は、原料粉末のスラリーや、アルミニウムイオンが溶解した水溶液をスプレードライヤーなどの噴霧乾燥機を用いて顆粒状にした前駆体粉末を、電気炉、ガス炉などの焼成炉に仕込み、1300℃以上で2~12時間焼成することによっても得ることができる。本実施形態の樹脂組成物に用いるアルミナ粉末は、粒度分布を調整することができ、粒子同士の焼結による肥大化を低減することができる等の理由から、火炎溶融法によって製造されたものを用いることが好ましい。
アルミナ粉末のα結晶化率は、電融アルミナ粉砕物の熱処理後の冷却条件を変化させることにより、制御することができる。冷却は炉体中胴部から炉内に水を噴霧することにより行うことができる。炉内の冷却条件は、水の噴霧量により調整できる。例えば、冷却に用いる水の噴霧量は、1時間当り100L(リットル)以上とすることができる。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるアルミナ粉末のレーザー解析散乱法により測定した場合の平均粒子径D50は、例えば、15~25μmとすることができる。平均粒子径は、原料粉末の平均粒子径を制御することにより、調整することができる。
アルミナ粉末は、樹脂組成物の硬化阻害や、樹脂成形体の耐湿信頼性が低下することを防ぐ観点から、ナトリウム(Na)や塩素(Cl)等のイオン性不純物の量が、Na換算で300ppm以下であることが好ましく、さらに100ppm以下、特に20ppm以下であることが好ましい。
イオン性不純物量を300ppm以下とするためには、水洗や塩酸、硫酸といった酸性水溶液での洗浄を行えばよい。洗浄は、例えば、アルミナ粉末を再スラリー化した後に、フィルタープレス機やセントルろ過機、スクリューデカンターなどの脱水機を用いて脱水し、その後再スラリー化する、という操作を繰り返すことで行うことができる。
アルミナ粉末は、得られた脱水ケークを棚段乾燥機やパドルドライヤーなどで乾燥する方法、洗浄が終了した後のスラリーをスプレードライヤーや振動流動乾燥機で乾燥する方法などにより乾燥することで得られる。乾燥温度は特に制限されないが、通常、120℃以上300℃以下である。
このようにして得られるアルミナ粉末は、本実施形態の樹脂組成物に、樹脂組成物全体に対して、80~90質量%の量で配合される。本実施形態の樹脂組成物は、樹脂組成物全体に対して80質量%を超える高充填量のアルミナ粉末を含むにも関わらず、粘度増加が抑制されるとともに、高い熱伝導性を有する。また、本実施形態の樹脂組成物は、上述のとおりイオン性不純物量が低減されたアルミナ粉末を含むため、樹脂組成物自体に含まれるイオン性不純物量を、樹脂組成物全体に対して、0.002質量%以下とすることができる。イオン性不純物塩素量が上記値以下であることにより、イオン性不純物に起因して生じるワイヤ腐食や耐湿信頼性の低下を防ぐことができる。
なお、本実施形態の樹脂組成物が、複数種の無機充填剤を含む場合は、その合計量が、上記範囲となる量で用いられる。
本実施形態の樹脂組成物は、上記以外に、以下の成分を含んでもよい。
[硬化剤(C)]
樹脂組成物は、硬化剤(C)を含んでもよい。硬化剤(C)としては、熱硬化性樹脂(A)と反応して硬化させるものであればとくに限定されないが、たとえば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、および、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2~20の直鎖脂肪族ジアミン、ならびに、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4-アミノフェニル)フェニルメタン、1,5-ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミド等のアミン類;アニリン変性レゾール樹脂、ジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂(PN)、クレゾールノボラック樹脂、tert-ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル樹脂;ナフタレン骨格やアントラセン骨格のような縮合多環構造を有するフェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)等の脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)等の芳香族酸無水物等を含む酸無水物等;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテル等のポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネート等のイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂等の有機酸類が挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、半導体チップが高温になっても信頼性を損なわないため、高Tgを発現するフェノールノボラック型樹脂(PN)やトリフェノールメタン型フェノール樹脂(MF)、ビフェニル骨格含有多官能フェノール樹脂(多価MAR)、ビナフタレン型フェノール樹脂(ナフタレンレジン)を使用することが好ましい。
樹脂組成物中における硬化剤(C)の含有量は、とくに限定されないが、たとえば樹脂組成物全体に対して、1質量%以上12質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
硬化剤(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物を適切に硬化しやすくなる。一方、硬化剤(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、適度な流動性を保持し、低温・低圧封止を実現しやすくなる。
[硬化促進剤(D)]
樹脂組成物は、硬化促進剤(D)を含んでもよい。硬化促進剤(D)は、活性が強いものである。これにより、低温硬化を実現する一方で、特段の工夫をせずにそのまま用いると保存中に反応が進行する等し、保存性が低下する。
硬化促進剤(D)としては、たとえば、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、または、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、イミダゾール等のアミジン系化合物;ベンジルジメチルアミン等の3級アミン、アミジニウム塩、またはアンモニウム塩等の窒素原子含有化合物等が挙げられる。
なかでも、硬化促進剤(D)が、イミダゾール系硬化促進剤またはリン系硬化促進剤であることが好ましい。イミダゾール系硬化促進剤として、例えば、アミジン系化合物のイミダゾール化合物を含むことがより好ましい。イミダゾール化合物としては、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、イダゾール-2-カルボアルデヒド、5-アザベンゾイミダゾール、4-アザベンゾイミダゾール等が挙げられるがこれらに限定されない。中でも、2-メチルイミダゾールが好ましく用いられる。
樹脂組成物中における硬化促進剤(D)の含有量は、とくに限定されないが、たとえば樹脂組成物全体に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上4質量%以下であることがより好ましい。
硬化促進剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物を適切に硬化しやすくなる。一方、硬化促進剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、溶融状態を長くし、より低粘度状態を長くできる結果、低温封止を実現しやすくなる。
[カップリング剤(E)]
樹脂組成物は、カップリング剤(E)を含んでもよい。カップリング剤(E)としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を用いることができる。
より具体的には、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-[ビス(β-ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-(β-アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N-(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N-(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチルーブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等のシラン系カップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物中におけるカップリング剤(E)の含有量は、とくに限定されないが、たとえば樹脂組成物全体に対して、0.05質量%以上3質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2質量%以下であることがさらに好ましい。カップリング剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、樹脂組成物中における無機充填剤(B)分散性を良好なものとすることができる。また、カップリング剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、樹脂組成物の流動性を良好なものとし、成形性の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の樹脂組成物は、上記成分の他に、たとえば、カーボンブラック等の着色剤;天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸もしくはその金属塩類、パラフィン、酸化ポリエチレン等の離型剤;ハイドロタルサイト等のイオン捕捉剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力剤;水酸化アルミニウム等の難燃剤;酸化防止剤等の各種添加剤を含むことができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1~2、比較例1~2)
<封止用樹脂組成物の調製>
各実施例および各比較例について、以下のように封止用樹脂組成物を調製した。
まず、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、90~120℃でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕して樹脂組成物を得た。表1における各原料成分の詳細は下記のとおりである。
(エポキシ樹脂)
・エポキシ樹脂1:国際公開第2013/136685号の式(13A)で表されるビフェニル骨格含有多官能エポキシ樹脂(明和化成株式会社製)
・エポキシ樹脂2:トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、jER 1032H60)
・エポキシ樹脂3:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本火薬株式会社製、NC3000)
(硬化剤)
・硬化剤1:フェノール・レゾルシン-4,4'-ビスクロロメチルビフェニル重縮合物(国際公開2013/136685号の式(12A)で表される多官能ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂)(明和化成株式会社製)
・硬化剤2:トリスフェニルメタン型のフェノールノボラック樹脂(明和化成株式会社製、MEH-7500)
・硬化剤3:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(日本化薬株式会社製、KAYAHARD GPH-65)
(無機充填剤)
・無機充填剤1:溶融球状シリカ(デンカ社製、FB-560)
・無機充填剤2:球状シリカ(アドマテックス株式会社製、SO-25R)
(硬化促進剤)
・硬化促進剤1:テトラフェニルフォスフォニウム-4,4'-スルフォニルジフェノラースルフォニルジフェノラート(住友ベークライト株式会社製)
(カップリング剤)
・カップリング剤1:3-グリシドキシプリピルトリメトキシシラン(JNC社製、S510)
(離型剤)
・離型剤1:グリセリントリモンタン酸エステル(クラリアント・ジャパン社製、リコルブ-WE-4)
(着色剤)
・着色剤1:カーボンブラック(三菱化学社製、MA-600)
<封止用樹脂組成物の物性評価>
上記で得られた封止用樹脂組成物について、以下に示す物性を測定した。測定結果を以下の表1に示す。
(流動性(スパイラルフロー))
低圧トランスファー成形機(コータキ精機社製、「KTS-30」)を用いて、EMMI-1-66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間120秒間の条件で、得られた封止用樹脂組成物を注入、硬化させ、スパイラルフローを測定した。単位はcmである。
(ガラス転移温度)
トランスファー成形装置を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で、得られた封止用樹脂組成物を注入成形し、15mm×4mm×4mmの成形品を得た。次いで、得られた成形品を175℃、4時間で後硬化して試験片を作製した。その後、得られた試験片に関し、熱機械分析装置(セイコーインスツル社製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃~400℃、昇温速度5℃/分の条件下で熱機械分析をおこない、ガラス転移温度を測定した。ガラス転移温度の単位は℃である。
(封止用樹脂組成物の硬化物の線膨張係数)
上記、TMA測定データを解析し、平均線膨張係数を求めた。
ガラス転移温度~300℃での平均線膨張係数をα1とした。α1の単位は[ppm/K]である。
20℃~ガラス転移温度の平均線膨張係数をα2とした。α2の単位は[ppm/K]である。
<パワーモジュールの性能評価>
国際公開第2017-006854号の実施例1に記載の熱伝導性組成物からなる成形体をシンタリング層として使用し、国際公開第2016-002892号の実施例1に記載の熱伝導性シートを放熱シートとして使用し、各実施例および各比較例の封止用樹脂組成物で封止して、図1に示すパワーモジュールを作製した。なお、封止用樹脂組成物の成形条件は175℃で2分、アフターキュア条件は175℃で4時間とした。
得られたパワーモジュールについて、以下に示す性能を評価した。
(HTRB試験:HTRB耐性の評価)
各例で得られたパワーモジュールを、HTRB試験装置にて150℃、1200Vの電圧下、1000時間処理した。処理前後の耐電圧を測定し、以下の基準で評価した。
○:処理前の耐電圧に対する処理後の耐電圧の低下率が5%未満
×:処理前の耐電圧に対する処理後の耐電圧の低下率が5%以上
(TC剥離)
各例で得られたパワーモジュールを、TC評価用簡易パッケージを用いて、-65℃/30分~150℃/30分の条件で、1000の試験を行った。
TC試験における半導体素子内の剥離の有無をSATにより観察し、以下の基準で評価した。(各パッケージ数n=10)。
○:TC試験後に剥離が発生したパッケージ数が1個未満
×:TC試験後に剥離が発生したパッケージ数が1個以上
Figure 2022098698000002
実施例の封止用樹脂組成物を用いて作製したパワーモジュールは、HTRB耐性において優れており、またTC試験でも剥離が発生することなく、信頼性に優れていた。
1 パワー半導体チップ
2 シンタリング層
3 Cu回路(金属回路基板)
4 放熱シート
5 Cuベースプレート(放熱部材)
6 封止材
7 リードフレーム
10 パワーモジュール

Claims (6)

  1. 金属回路基板と、
    前記金属回路基板の一方の面に設けられたパワー半導体素子と、
    前記パワー半導体素子と前記金属回路基板とを接合するシンタリングペーストからなる接合層と、
    前記金属回路基板の、前記パワー半導体素子が設けられた面とは反対の面に積層された放熱シートと、を備えるパワーモジュールにおいて、
    前記パワー半導体素子と、前記接合層と、前記回路基板と、前記放熱シートとを封止するために用いられる樹脂組成物であって、
    当該樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、無機充填剤とを含み、
    当該樹脂組成物のガラス転移温度が、170℃以上300℃以下であり、
    前記樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度以上における平均線膨張係数α1が、5ppm/K以上15ppm/K以下であり、ガラス転移温度以下における平均線膨張係数α2が、25ppm/K以上65ppm/K以下である、樹脂組成物。
  2. 前記無機充填剤が、当該樹脂組成物の固形分全体に対して、80質量%以上90質量%以下の量である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記無機充填剤が、シリカ粉末を含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. フェノール系硬化剤をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 硬化促進剤をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 金属回路基板と、
    前記金属回路基板の一方の面に設けられたパワー半導体素子と、
    前記パワー半導体素子と前記金属回路基板とを接合するシンタリングペーストからなる接合層と、
    前記金属回路基板の、前記パワー半導体素子が設けられた面とは反対の面に積層された放熱シートと、を備えるパワーモジュールにおいて、
    前記パワー半導体素子と、前記接合層と、前記回路基板と、前記放熱シートとを被覆する封止材と、を備え、
    前記封止材が、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物からなる、
    パワーモジュール。
JP2020212247A 2020-12-22 2020-12-22 樹脂組成物およびパワーモジュール Pending JP2022098698A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020212247A JP2022098698A (ja) 2020-12-22 2020-12-22 樹脂組成物およびパワーモジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020212247A JP2022098698A (ja) 2020-12-22 2020-12-22 樹脂組成物およびパワーモジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022098698A true JP2022098698A (ja) 2022-07-04

Family

ID=82261835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020212247A Pending JP2022098698A (ja) 2020-12-22 2020-12-22 樹脂組成物およびパワーモジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022098698A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023099281A (ja) * 2021-12-16 2023-07-12 株式会社大都技研 遊技台

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023099281A (ja) * 2021-12-16 2023-07-12 株式会社大都技研 遊技台

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201810452A (zh) 半導體密封用環氧樹脂組成物及半導體裝置
JP5507477B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP6398167B2 (ja) 封止用樹脂組成物、半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2022003130A (ja) 封止用樹脂組成物、半導体装置、及び半導体装置の製造方法
JP7126186B2 (ja) 封止用樹脂組成物、その硬化物、及び半導体装置
JP2006188622A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2022098698A (ja) 樹脂組成物およびパワーモジュール
JP7155502B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法ならびに封止用樹脂組成物
KR102244206B1 (ko) 에폭시 수지 조성물 및 전자 장치
CN104629259B (zh) 半导体密封用环氧树脂组合物和半导体装置
JP6341203B2 (ja) 半導体装置
JP2021113267A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、電子装置、熱伝導性材料の製造方法、熱硬化性樹脂組成物の製造方法
WO2022019089A1 (ja) パワーモジュール
JP2021187868A (ja) 熱硬化性樹脂組成物、及び電子装置
JP2004292514A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2018150456A (ja) 封止用樹脂組成物および半導体装置
JP2022123984A (ja) 回路基板の製造方法
WO2016151733A1 (ja) 封止用樹脂組成物、半導体装置および半導体装置の製造方法
JP7127251B2 (ja) 封止用樹脂組成物および構造体
JP4759994B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP7501117B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、及び構造体
JP5125673B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2022021143A (ja) パワーモジュール
JP2006143784A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2023118508A (ja) パワーモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20241001