JP2022138253A - 難燃性樹脂組成物、および構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄化時難燃性に優れた難燃性樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明の難燃性樹脂組成物は、分子内に芳香族環を有するエポキシ樹脂、フェノール性化合物、および有機系難燃剤、を含む、難燃性樹脂組成物であって、有機系難燃剤が、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を含むものである。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性樹脂組成物、および構造体に関する。
これまで難燃性樹脂組成物について様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、エポキシ樹脂、およびフェノール樹脂を含む難燃性樹脂組成物が記載されている(特許文献1の請求項)。
特開2005-015510号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載の難燃性樹脂組成物において、薄化時難燃性の点で改善の余地があることが判明した。
本発明者はさらに検討したところ、有機系難燃剤として、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を使用することによって、分子内に芳香族環を有するエポキシ樹脂およびフェノール性化合物を含む難燃性樹脂組成物において、薄化時における難燃性を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
分子内に芳香族環を有するエポキシ樹脂、
フェノール性化合物、および
有機系難燃剤、を含む、難燃性樹脂組成物であって、
前記有機系難燃剤が、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を含む、
難燃性樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
上記の難燃性樹脂組成物の硬化物を備える、構造体が提供される。
本発明によれば、薄化時難燃性に優れた難燃性樹脂組成物、およびそれを用いた構造体が提供される。
本実施形態に係る電子装置の構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の難燃性樹脂組成物の概要を説明する。
難燃性樹脂組成物は、分子内に芳香族環を有するエポキシ樹脂、フェノール性化合物、および、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を含む有機系難燃剤、を含むものである。
本発明者の知見によれば、有機系難燃剤として、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を用いることによって、難燃性樹脂組成物の硬化物の薄化時における難燃性を向上できることが見出された。
詳細なメカニズムは定かでないが、上記の分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物(以下、アミド酸系化合物と呼称することもある。)は、約180℃程度以上の燃焼時の熱により、分子内または近傍同士におけるアミド酸構造中のカルボキシ基とカルバモイル基とが縮合反応し、縮合水(HO)を放出するという、消炎作用が働くと考えられる。
一般的な難燃性の評価には、3.2mmt厚のサンプルが使用されている。
薄化時難燃性の評価には、この通常厚みよりも薄化した1.6mmtのサンプルを使用する。
ここで、一般的な有機系難燃剤として、シリコーンオイル系難燃剤が知られている。しかしながら、シリコーンオイル系難燃剤では、1.6mmtの場合、難燃性の効果が小さく、一般的に求められる難燃特性に到達しないことがある。
これに対し、上記のアミド酸系化合物を使用することによって、1.6mmtの場合でも、難燃性が得られる、すなわち、薄化時難燃性を向上できることが判明した。
上記のシリコーンオイル系難燃剤は、炭化層を形成し、延焼を抑制する従来のアプローチとして使用し、一方のアミド酸系化合物は、縮合水の放水により炎を消火するアプローチとして使用するものであることから、発明者の考えによれば、炭化層の形成前に、炎をいかに早く消火するような組成物を設計することにより、薄化時難燃性を安定的に発現できると推察するに至った。
本実施形態の難燃性樹脂組成物の硬化物は、例えば、厚みが1.6mmt、好ましくは厚みが1.6mmt以下である場合のUL94垂直法の規格でV-0の難燃性を満たすように構成され得る。これにより、薄化難燃性を向上できる。
本実施形態によれば、上記のアミド酸系化合物を含む難燃性樹脂組成物を用いることによって、薄化時難燃性に優れた薄化難燃性材料を提供することが可能になる。
また、難燃性向上手段として、一般的に、無機系難燃剤である水酸化アルミニウムなどの水和金属化合物を使用することが行われている。しかしながら、水酸化アルミニウムなどの水和金属化合物の添加量を高くすると、これがフィラーとして働き、難燃性樹脂組成物における流動性を低下させる恐れがある。そのような組成物は、高流動性材料や薄化材料として使用できない恐れがある。
これに対して、本実施形態の難燃性樹脂組成物は、上記のアミド酸系化合物を含むことによって、水酸化アルミニウムなどの水和金属化合物の添加量を低減させる、又は、水和金属化合物を含まないように構成することが可能である。すなわち、本実施形態の難燃性樹脂組成物の一つの態様は、無機系難燃剤としての水和金属化合物を含まないか、水和金属化合物の含有量が当該難燃性樹脂組成物100質量%中5質量%以下となるように構成されてもよい。
これにより、高流動性材料や薄化材料に適した難燃性樹脂組成物を提供できる。
本実施形態の難燃性樹脂組成物は、例えば、電子部品の、封止材料、基板材料、放熱材料、絶縁材料等として用いることが可能である。
封止材料は、例えば、電子部品パッケージやウェハレベルパッケージを形成する等に用いる封止材、電子部品と基板との間隙に充填する等に用いるモールドアンダーフィル材等が挙げられる。この中でも、モールドアンダーフィル材に好適に用いることができる。
基板材料としては、例えば、難燃性樹脂組成物からなる樹脂シート;難燃性樹脂組成物の硬化物で構成される樹脂基板;難燃性樹脂組成物を繊維基材に含浸させてなるプリプレグ、プリプレグの硬化物で構成される積層板;樹脂シート、樹脂基板及び積層板のいずれかの少なくとも一面に銅層が形成された銅張積層板、銅張積層板の銅層に回路加工されてなる回路基板;等が挙げられる。
電子部品は、たとえば、通常の半導体装置(電子部品として半導体素子を備える電子装置)やパワーモジュール(電子部品としてパワー半導体素子を備える電子装置)等を用いることができる。パワー半導体素子は、SiC、GaN、Ga、またはダイヤモンドのようなワイドバンドギャップ材料を使用したものであり、高電圧・大電流で使用されるように設計されているため、通常のシリコンチップ(半導体素子)よりも発熱量が大きくなるので、さらに高温の環境下で動作することになる。パワー半導体素子には、たとえば、200℃以上や250℃以上等の高温の動作環境下で、長時間の使用が要求される。パワー半導体素子の具体例としては、たとえば、整流ダイオード、パワートランジスタ、パワーMOSFET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、サイリスタ、ゲートターンオフサイリスタ(GTO)、トライアック等が挙げられる。
以下、本実施形態の難燃性樹脂組成物の構成について詳述する。
難燃性樹脂組成物は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノール性化合物を含む、熱硬化性エポキシ樹脂組成物である。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂は、1分子内に1または2以上の芳香族環、および1分子内に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物である。エポキシ化合物は、モノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール基メタン型ノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂,縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂の含有量の下限は、例えば、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらに好ましい。これによって、成形時の難燃性樹脂組成物の流動性を適切に制御できる。一方、エポキシ樹脂の含有量の上限は、例えば、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、13質量%以下であることが更に好ましい。これにより、難燃性樹脂組成物の線膨張係数を適切な範囲内とすることができる。したがって、高温保管特性を向上することができる。
なお、本実施形態において、難燃性樹脂組成物の固形分とは、難燃性樹脂組成物に含まれる成分のうち、溶媒を除く成分の合計のことを示す。
本明細書中、「~」は、特に明示しない限り、上限と下限を含むことを表す。
難燃性樹脂組成物は、エポキシ樹脂の他に、他の熱硬化性樹脂を含んでもよいが、含まなくてもよい。
他の熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ビスマレイミド樹脂、アクリル樹脂、またフェノール誘導体これらの誘導体等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、1分子内に反応性官能基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(硬化剤)
難燃性樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化剤の一つとして、フェノール性化合物を含む。
上記フェノール性化合物は、1分子内に2以上のヒドロキシ基を有する化合物であり、モノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記フェノール性化合物としては、フェノール樹脂を用いることができ、具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂、ノボラック樹脂、トリスフェニルメタン型のフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格および/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格および/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール性化合物;レゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。
これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらの中でも、ガラス転移温度の向上及び線膨張係数の低減の観点から、ノボラック型フェノール樹脂を用いることができる。
上記難燃性樹脂組成物は、フェノール性化合物以外の硬化剤を含んでもよい。
上記硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じて選択され、これと反応するものであれば特に限定されない。硬化剤としては、具体的には、重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤などが挙げられる。
上記重付加型の硬化剤としては、具体的には、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン;ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m-フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミン;ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどのポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物;無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などの酸無水物;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。重付加型の硬化剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記触媒型の硬化剤としては、具体的には、ベンジルジメチルアミン(BDMA)などの3級アミン化合物;2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物;BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。触媒型の硬化剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記縮合型の硬化剤としては、具体的には、メチロール基含有尿素樹脂などの尿素樹脂;メチロール基含有メラミン樹脂などのメラミン樹脂などが挙げられる。縮合型の硬化剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂の含有量に応じて適切に設定できる。
(アミド酸構造を有する化合物)
難燃性樹脂組成物は、有機系難燃剤の一つとして、アミド酸構造を有する化合物を含む。
上記のアミド酸構造は、分子内にカルバモイル基とカルボキシ基とを一個ずつ有する構造である。
アミド酸構造は、カルバモイル基中のC原子とカルボキシ基中のC原子とが、炭素数1~6の、鎖状または環状の飽和炭化水素または不飽和炭化水素の連結基で連結された構造を有する。この中でも、連結基として、ビニレン基(-CH=CH-)が用いられてもよい。
アミド酸構造を有する化合物は、例えば、下記の一般式(1)で表される化合物を一または二以上含んでもよい。
Figure 2022138253000001
上記一般式(1)中、nは、1~3の整数のいずれかであり、Xは、有機基を表す。
上記一般式(1)中、nは、1~3の整数のいずれか、好ましくは2または3、より好ましくは2である。
Xは、置換または無置換の、炭素数1~20、好ましくは炭素数1~10、より好ましくは炭素数1~8の、芳香族基または脂肪族基のいずれかである。難燃性の観点から、芳香族基を用いるのが好ましい。
また、Xは、基内に1または2以上の芳香族環を有してもよい。2以上の芳香族環は、互いに連結しても、脂肪族基で連結されていてもよい。
上記芳香族環の一例として、ベンゼン環、ナフタレン環などが挙げられる。
アミド酸構造を有する化合物の含有量の下限は、例えば、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、0.5質量%以上であることが好ましく、0.8質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。これによって、難燃性樹脂組成物の薄化難燃性を向上できる。
一方、アミド酸構造を有する化合物の含有量の上限は、例えば、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、5質量%以下であることが好ましく、4質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましい。これにより、難燃性樹脂組成物の諸物性のバランスを図ることができる。
上記難燃性樹脂組成物は、充填材を含んでもよい。
充填材としては、無機粒子および/または有機粒子が用いられる。
無機粒子として、例えば、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ等のシリカ;アルミナ;チタンホワイト;水酸化アルミニウム;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維等が挙げられる。
これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
充填材又は無機粒子の含有量の下限は、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、例えば、50質量%以上であることが好ましく、60量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。これにより、難燃性樹脂組成物の硬化物における機械的特性を高められる。
一方、充填材又は無機粒子の含有量の上限は、難燃性樹脂組成物の固形分100質量%中、例えば、93質量%以下であることが好ましく、91質量%以下であることがより好ましく、90質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、難燃性樹脂組成物の硬化物における難燃性等の諸特性のバランスを図ることができる。
(その他の成分)
難燃性樹脂組成物は、必要に応じて、シリコーンオイル、カップリング剤、流動性付与剤、離型剤、イオン捕捉剤、硬化促進剤、低応力剤、有機充填材、着色剤及び難燃剤等の各種添加剤のうち1種または2種以上を適宜配合することができる。
(カップリング剤)
難燃性樹脂組成物は、必要に応じて、カップリング剤を含んでもよい。
カップリング剤としては、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルシラン;2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン;p-スチリルトリメトキシシランなどのスチリルシラン;3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのメタクリルシラン;3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン;N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン;イソシアヌレートシラン;アルキルシラン;3-ウレイドプロピルトリアルコキシシランなどのウレイドシラン;3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシラン;3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシラン;チタン系化合物;アルミニウムキレート類;アルミニウム/ジルコニウム系化合物などが挙げられる。カップリング剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
(流動性付与剤)
流動性付与剤は、リン原子含有硬化促進剤などの潜伏性を有さない硬化促進剤が、樹脂組成物の溶融混練時に反応することを抑制できる。これにより、難燃性樹脂組成物の生産性を向上できる。
(離型剤)
離型剤としては、具体的には、カルナバワックスなどの天然ワックス;モンタン酸エステルワックス、酸化ポリエチレンワックスなどの合成ワックス;ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸及びその金属塩;パラフィン;エルカ酸アミドなどのカルボン酸アミドなどが挙げられる。離型剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
(イオン捕捉剤)
上記イオン捕捉剤は、具体的には、ハイドロタルサイト、ハイドロタルサイト状物質などのハイドロタルサイト類;マグネシウム、アルミニウム、ビスマス、チタン、ジルコニウムから選ばれる元素の含水酸化物などが挙げられる。イオン捕捉剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
(硬化促進剤)
硬化促進剤は、たとえば、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、ベンジルジメチルアミン、2-メチルイミダゾール等が例示されるアミジンや3級アミン、上記アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性を向上させる観点からはリン原子含有化合物を含むことがより好ましい。また、成形性と硬化性のバランスを向上させる観点からは、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等の潜伏性を有するものを含むことがより好ましい。
(低応力剤)
低応力剤としては、具体的には、シリコーンオイル、シリコーンゴムなどのシリコーン化合物;ポリブタジエン化合物;アクリロニトリル-カルボキシル基末端ブタジエン共重合化合物などのアクリロニトリル-ブタジエン共重合化合物などを挙げることができる。低応力剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
(着色剤)
着色剤としては、具体的には、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタンなどを挙げることができる。着色剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
(難燃剤)
難燃剤としては、無機系難燃剤を含んでもよい。
無機系難燃剤の具体例は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼン、カーボンブラックなどを挙げることができる。難燃剤としては、上記具体例のうち1種または2種以上を配合することができる。
難燃性樹脂組成物は、流動性の観点から、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを含まないように構成されてもよい。
本実施形態に係る難燃性樹脂組成物の製造方法について説明する。
難燃性樹脂組成物の製造方法は、例えば、上述の原料成分、を混合する混合工程を含む。
混合工程は、原料成分を混合し、混合物を作製する工程である。混合する方法は限定されず、用いられる成分に応じて、公知の方法を用いることができる。
混合工程としては、具体的には、上述した難燃性樹脂組成物が含む原料成分を、ミキサーなどを用いて均一に混合する。次いで、ロール、ニーダーまたは押出機等の混練機で溶融混練し、混合物を作製する。
難燃性樹脂組成物の製造方法は、得られた混合物を成形する成形工程を含んでもよい。
成形する方法としては限定されず、難燃性樹脂組成物の形状に応じて、公知の方法を用いることができる。難燃性樹脂組成物の形状としては限定されず、例えば、顆粒形状、粉末形状、タブレット形状、シート形状などが挙げられる。半導体封止用の難燃性樹脂組成物として、例えば、顆粒状、またはタブレット状であってもよい。
難燃性樹脂組成物の形状は、成形方法に応じて選択できる。
顆粒形状とした難燃性樹脂組成物を作製する成形工程としては、例えば、溶融混練後、冷却した混合物を粉砕する工程が挙げられる。なお、例えば、顆粒形状とした難燃性樹脂組成物をふるい分けして、顆粒の大きさを調節してもよい。また、例えば、顆粒形状とした難燃性樹脂組成物を、遠心製粉法またはホットカット法などの方法で処理し、分散度または流動性などを調製してもよい。
また、粉末形状とした難燃性樹脂組成物を作製する成形工程としては、例えば、混合物を粉砕し顆粒形状の難燃性樹脂組成物とした後、該顆粒形状の難燃性樹脂組成物をさらに粉砕する工程が挙げられる。
また、タブレット形状とした難燃性樹脂組成物を作製する成形工程としては、例えば、混合物を粉砕し顆粒形状の難燃性樹脂組成物とした後、該顆粒形状の難燃性樹脂組成物を打錠成型する工程が挙げられる。
次に、本実施形態の難燃性樹脂組成物の硬化物を備える構造体の一例として、電子装置について説明する。
本実施形態の電子装置において、難燃性樹脂組成物は、電子部品を封止する封止材(封止樹脂層)を形成するために用いることができる。
封止樹脂層を形成する方法は限定されないが、例えば、トランスファー成形法、圧縮成形法、インジェクション成形などが挙げられる。これらの方法により、難燃性樹脂組成物を、成形し、硬化させることにより封止樹脂層を形成することができる。
電子部品としては、限定されるものではないが、半導体素子が好ましい。
半導体素子としては、限定されるものではないが、たとえば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子が挙げられる。
これらの中でも、本実施形態の難燃性樹脂組成物が有用な半導体素子としては、金属部分が露出している半導体素子である。これにより、該金属部分の腐食を抑制できる。このような金属部分が露出している半導体素子としてはトランジスタが挙げられる。トランジスタの中でも、ゲート電極が露出しているMISトランジスタの封止に、本実施形態の難燃性樹脂組成物は有効に用いることができる。
基材としては、限定されるものではないが、例えば、インターポーザ等の配線基板、リードフレーム等が挙げられる。
電子部品と、基材との電気的な接続が必要な場合、適宜接続してもよい。電気的に接続する方法は、限定されるものではないが、例えば、ワイヤボンディング、フリップチップ接続などが挙げられる。これらの中でも、本実施形態の難燃性樹脂組成物が有用な半導体素子としては、金属部分が露出している半導体素子である。これにより、該金属部分の腐食を抑制できる。このような金属部分が露出している電気的接続方法としてはワイヤボンディングが挙げられる。
難燃性樹脂組成物によって電子部品を封止する封止樹脂層を形成することで、電子装置が得られる。電子装置としては、限定されるものではないが、半導体素子をモールドすることにより得られる半導体装置が好ましい。
半導体装置の種類としてしては、具体的には、MAP(Mold Array Package)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non-leaded Package)、SON(Small Outline Non-leaded Package)、BGA(Ball Grid Array)、LF-BGA(Lead Flame BGA)、FCBGA(Flip Chip BGA)、MAPBGA(Molded Array Process BGA)、eWLB(Embedded Wafer-Level BGA)、Fan-In型eWLB、Fan-Out型eWLBなどの種類が挙げられる。
以下に、本実施形態に係る難燃性樹脂組成物を用いた電子装置の一例について説明する。
図1は本実施形態に係る電子装置100を示す断面図である。
図1の電子装置100は、基材30と、基材30上に設けられた電子部品20と、電子部品20を封止する封止材(封止樹脂層50)と、を備える。
封止樹脂層50は、前述の難燃性樹脂組成物の硬化物により構成される。
電子部品20は、ボンディングワイヤ40によって外部と電気的に接続されてもよい。
具体的には、電子部品20は、基材30上にダイアタッチ材10を介して固定されており、電子装置100は、電子部品20上に設けられた図示しない電極パッドからボンディングワイヤ40を介して接続されるアウターリード34を有する。ボンディングワイヤ40は用いられる電子部品20等を勘案しながら設定することができるが、たとえばCuワイヤを用いることができる。
以下に、本実施形態に係る難燃性樹脂組成物を用いた電子装置の製造方法について説明する。
本実施形態に係る電子装置の製造方法は、例えば、上述した難燃性樹脂組成物の製造方法により、難燃性樹脂組成物を得る製造工程と、基板上に電子部品を搭載する工程と、前記難燃性樹脂組成物を用いて、前記電子部品を封止する工程と、を備える。
電子装置100は、例えば、以下の方法で形成される。
まず、基板上に電子部品を搭載する。具体的には、ダイアタッチ材10を用いてダイパッド32(基板30)上に電子部品20を固定し、ボンディングワイヤ40によりリードフレームであるダイパッド32(基材30)を接続する。これにより、被封止物を形成する。
この被封止物を、難燃性樹脂組成物を用いて封止し、封止樹脂層50を形成することにより、電子装置100が製造される。
電子部品20が封止された電子装置100は、必要に応じて、80℃から200℃程度の温度で10分から10時間程度の時間をかけて難燃性樹脂組成物を硬化させた後、電子機器等に搭載される。
電子装置100は、前述の難燃性樹脂組成物を封止樹脂50として用いており、封止樹脂層50と電子部品20、ボンディングワイヤ40、電極パッド22等との間の密着性が十分であり、高温保管特性にも優れる。ボンディングワイヤ40にCuワイヤを用いた場合であっても、十分な高温保管特性等を発揮することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(難燃性樹脂組成物)
表1に示す配合割合に従い、各原料成分を混合し、熱板上にて溶融混合し、冷却後粉砕し、打錠して、タブレット状の難燃性樹脂組成物を作製した。
以下、表1中の原料成分の情報を示す。
(無機粒子)
・シリカフィラー1:溶融球状シリカ(東海ミネラル社製、ESシリーズ)
・シリカフィラー2:溶融球状シリカ(アドマテックス社製、SC-2500-SQ、平均粒径0.6μm、比表面積6.4m/g、上限カット45μm)
・シリカフィラー3:溶融球状シリカ(アドマテックス社製、SC-5500-SQ、平均粒径1.6μm、比表面積4.4m/g、上限カット45μm)
(カップリング剤)
・カップリング剤1:N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社、CF4083)
・カップリング剤2(3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、チッソ社製、S810)
(エポキシ樹脂)
・エポキシ樹脂1:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC3000)
(硬化剤)
・フェノール性化合物1:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型樹脂(日本化薬社製、品番:GPH-65)
(有機系難燃剤)
・シリコーンオイル系難燃剤1(市販品)
・アミド酸系化合物1:下記の手順1で合成された、下記の化学式を有するアミド酸構造を有する化合物
Figure 2022138253000002
(手順1)
1.1L丸底フラスコに無水マレイン酸(0.32mol)を入れ、500mLのアセトンを加えて溶液にし、氷浴にて0℃に調整した。
2.1.で得た溶液を撹拌しながら、m-キシリレンジアミン(0.15mol)を滴下漏斗でゆっくり滴下する。
3.室温に戻して24時間撹拌後、フラスコ内の固形物をろ過で回収し、アセトンで洗浄する。
4.得られた固形物を真空乾燥機で乾燥し、淡褐色固体である上記アミド酸系化合物1(88%収率)が得られた。
・アミド酸系化合物2:下記の手順2で合成された、下記の化学式を有するアミド酸構造を有する化合物
Figure 2022138253000003
(手順2)
1.1L丸底フラスコに無水マレイン酸(0.32mol)を入れ、500mLのアセトンを加えて溶液にし、氷浴にて0℃に調整した。
2.1.で得た溶液を撹拌しながら、4,4'-メチレンビスアニリン(0.15mol)を滴下漏斗でゆっくり滴下する。
3.室温に戻して24時間撹拌後、フラスコ内の固形物をろ過で回収し、アセトンで洗浄する。
4.得られた固形物を真空乾燥機で乾燥し、黄色固体である上記アミド酸系化合物2(72%収率)が得られた。
(硬化促進剤)
・硬化促進剤1:テトラフェニルホスホニウム-4,4'-スルフォニルジフェノラート
・硬化促進剤2:テトラフェニルホスホニウムビス(ナフタレン-2,3-ジオキシ)フェニルシリケート
(添加剤)
・シリコーンオイル1:シリコーンオイル(東レ・ダウコーニング社製、FZ3730)
・低応力剤1:カルボキシル基末端ブタジエン・アクリロニトリル共重合体(宇部興産社製、品番:CTBN1008SP)
・着色剤1:カーボンブラック(三菱ケミカル社製、カーボン#5)
・離型剤1:カルナウバワックス(東亜化成社製、品番:TOWAX-132)
・イオン捕捉剤1:マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレート(協和化学工業社製、DHT-4H)
Figure 2022138253000004
得られた難燃性樹脂組成物について、以下の評価項目を評価した。
(難燃性)
低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件で、長さ5inch、幅1/2inch、厚さ1/8inchの試験片を成形し、ポストキュアとして175℃、4時間加熱処理した後、23℃、相対湿度50%の環境下で48時間処理し、UL-94垂直試験に準拠して測定した。
難燃性(V-0)の判定:Fmax 10秒以下
ΣF 50秒以下
2回目接炎後グローの消滅30秒以下
滴下物による綿の着火不可
難燃性(V-1)の判定:Fmax 30秒以下
ΣF 250秒以下
2回目接炎後グローの消滅60秒以下
滴下物による綿の着火不可
難燃性(-)の判定:上記に当てはまらないもの
但し、ΣF:フレーミング時間の合計(秒)
Fmax:フレーミング時間の最大値(秒)
実施例1、2の難燃性樹脂組成物は、比較例1、2と比べて、3.2mmtおよび1.6mmtサンプル厚のいずれもΣFが小さい値を示し、難燃性に結果を示した。
このような実施例の難燃性樹脂組成物は、モールドアンダーフィル材などの薄膜難燃性材料に好適に用いることができる。
100 電子装置
10 ダイアタッチ材
20 電子素子
30 基材
32 ダイパッド
34 アウターリード
40 ボンディングワイヤ
50 封止樹脂層

Claims (7)

  1. 分子内に芳香族環を有するエポキシ樹脂、
    フェノール性化合物、および
    有機系難燃剤、を含む、難燃性樹脂組成物であって、
    前記有機系難燃剤が、分子内に少なくとも1個以上のアミド酸構造を有する化合物を含む、
    難燃性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の難燃性樹脂組成物であって、
    前記アミド酸構造を有する化合物が、下記の一般式(1)で表される化合物を一または二以上含む、難燃性樹脂組成物。
    Figure 2022138253000005
    (上記一般式(1)中、nは、1~3の整数のいずれかであり、Xは、有機基を表す。)
  3. 請求項1または2に記載の難燃性樹脂組成物であって、
    前記アミド酸構造を有する化合物の含有量が、当該難燃性樹脂組成物の100質量%中、0.5質量%以上5質量%以下である、難燃性樹脂組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物であって、
    無機粒子を含む、難燃性樹脂組成物。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物であって、
    当該難燃性樹脂組成物の硬化物は、厚みが1.6mmtである場合のUL94垂直法の規格でV-0の難燃性を満たす、難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物であって、
    水和金属化合物を含まないか、前記水和金属化合物の含有量が、当該難燃性樹脂組成物100質量%中5質量%以下である、難燃性樹脂組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物の硬化物を備える、構造体。
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