JP5342439B2 - 変性共役ジエン系重合体の製造方法、該重合体を含む組成物及び該組成物を含むタイヤ - Google Patents

変性共役ジエン系重合体の製造方法、該重合体を含む組成物及び該組成物を含むタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、変性共役ジエン系重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、特定の多官能化合物を用いる、変性基を分子中に有する共役ジエン系重合体の製造方法、該製造法によって得られる重合体を含む組成物、及び該組成物を含むタイヤに関する。
近年の自動車に対する低燃費化要求に伴い、タイヤ用ゴム材料として転がり抵抗が小さく、耐摩耗性、破壊特性に優れ、ウエットスキッド抵抗が優れ、さらに剛性が優れた加硫ゴムが得られる共役ジエン系重合体が望まれている。
タイヤの転がり抵抗を低減するためには、加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくする必要がある。ヒステリシスロスの評価指標としては、50〜80℃の反撥弾性が大きいか、50〜80℃のtanδあるいはグッドリッチ発熱が小さいゴム材料が好ましい。ヒステリシスロスの小さいゴム材料としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム又はポリブタジエンゴムなどが知られているが、これらはウエットスキッド抵抗性が小さいという問題がある。
ウエットスキッド抵抗を損なうことなくヒステリシスロスを低減する方法として、炭化水素溶媒中で有機リチウム開始剤により重合された種々の構造のスチレン−ブタジエン(共)重合体において、ブタジエンのミクロ構造の1,2−ビニル構造を高くする方法、重合体末端に変性基を導入する方法等が提案されている。
一方、高性能タイヤの操縦安定性を向上させるため、加硫ゴムの剛性が高いことが望まれており、評価指標としては、50℃での貯蔵弾性率の歪に対する変化が小さいこと、及び高歪での貯蔵弾性率が高いことが好ましい。加硫ゴムの剛性を高める方法としては、フィラー組成の改良の他、原料ゴムでの改良としては、分子量を大きくすることを除き、効果的な方法はなかった。
かかる状況のもと、例えば、特許文献1ないし4には、ゴム状重合体の活性末端と、分子中にエポキシ基及び3級アミノ基をもつ多官能性低分子量化合物を反応させて得られる変性重合体が開示されている。
特許第2538629号公報 国際公開01/23467号パンフレット 特開2001−131227号公報 特開2003−119223号公報
しかしながら、前述の従来技術において、これらの重合体を用いた加硫ゴム組成物ではヒステリシスロスとウエットスキッド抵抗のバランスが改良されるが、剛性や耐摩耗性は十分ではなく、改良が望まれている。
かかる事情に鑑み、本発明は、補強性充填剤を配合し、加硫処理を施して加硫ゴムとしたときに、ウエットスキッド特性、低ヒステリシスロス性、耐摩耗性、破壊強度のバランスに優れ、さらに剛性が優れた加硫ゴムが得られる重合体の製造方法を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、重合体の活性末端と変性剤として特定の多官能化合物とを反応させることにより、高性能な加硫ゴム組成物が得られる共役ジエン系重合体の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、変性基を分子中に有する変性共役ジエン系重合体を製造するに際し、一般に、重合体の活性末端と、変性剤としてグリシジルアミノ基含有低分子化合物を反応させる方法は行なわれていたが、この低分子化合物の2量体以上のオリゴマーを反応させる方法は、オリゴマーが持つ水酸基及びエポキシ当量の低下などによる変性率の低下のため好ましくないと考えられていた。本発明は、特定の重合体の活性末端と、変性剤としてグリシジルアミノ基含有低分子化合物及びそのオリゴマーを特定割合で反応させることにより、本発明の目的であるウエットスキッド特性、低ヒステリシスロス性、耐摩耗性、破壊強度のバランスに優れ、さらに剛性が優れた加硫ゴムが得られる変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することを見出し、本発明を完成したものである。
本発明は、
[1] 変性基を分子中に有する変性共役ジエン系重合体の製造方法であって、
炭化水素溶媒中で、アルカリ金属系開始剤又はアルカリ土類金属系開始剤を用い、共役ジエン化合物を、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、重合させて、共役ジエン系重合体を得る工程と、
前記重合体の活性末端と、変性剤として分子中に3級アミノ基を2個及び該アミノ基に結合したグリシジル基を3個以上有する分子量が1000以下のグリシジルアミノ基含有低分子化合物、並びに前記低分子化合物の2量体以上のオリゴマーと、を反応させる工程であって、前記変性剤の全量に対して、前記低分子化合物を75〜95質量%、前記オリゴマーを25〜5質量%を用いて反応させる工程と、
を含む、変性共役ジエン系重合体の製造方法、
[2] 前記低分子化合物として、分子中にジグリシジルアミノ基を2個有する低分子化合物を用いて反応させる、前項[1]に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法、
[3] 前記共役ジエン系重合体が、共役ジエン化合物の少なくとも1種と芳香族ビニル化合物の少なくとも1種のランダム共重合体である、前項[1]又は[2]に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法、
[4] 前項[1]から[3]のいずれかの製造方法で得られる変性共役ジエン系重合体、
[5] 前項[4〕に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、
IP346法による多環芳香族成分が3質量%以下の伸展油を5から60質量部と、
を含む、油展変性共役ジエン系重合体組成物、
[6] 前項〔4〕に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、シリカ系無機充填剤1から200質量部を含む、変性共役ジエン系重合体組成物、
[7] 前項〔4〕に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、カーボンブラック1から100質量部を含む、変性共役ジエン系重合体組成物。
[8] 前項[6]又は[7]に記載の組成物を含むタイヤ。
を提供する。
本発明の製造方法によれば、補強性充填剤を配合し、加硫処理を施して加硫ゴムとしたときに、ウエットスキッド特性、低ヒステリシスロス性、耐摩耗性、破壊強度のバランスに優れ、さらに剛性が優れた加硫ゴムが得られ、タイヤ用ゴム、防振ゴム、履物用などに好適なゴム組成物となる。特に、補強性充填剤が沈降性シリカ、又は沈降性シリカ及びカーボンブラックである場合、その効果は顕著である。
本実施形態で用いた変性剤AのGPCを示す。 本実施形態で用いた変性剤BのGPCを示す。 本実施形態で用いたGPCの標準ポリスチレンによる校正曲線を示す。 本実施形態で用いた変性剤Aのマススペクトルを示す。 本実施形態で用いた変性剤Bのマススペクトルを示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態は、変性基を分子中に有する変性共役ジエン系重合体を製造する方法であって、炭化水素溶媒中でアルカリ金属系開始剤又はアルカリ土類金属系開始剤を用い、共役ジエン化合物を、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、重合させた後、その重合体の活性末端と、変性剤として、分子中に3級アミノ基を2個以上及びこれらアミノ基に結合したグリシジル基を3個以上有するグリシジルアミノ基含有低分子化合物75〜95質量%、並びにこの低分子化合物の2量体以上のオリゴマー25〜5質量%と、を反応させる変性共役ジエン系重合体の製造方法である。なお、低分子化合物及びその低分子化合物からなるオリゴマーの含有量は、変性剤全量に対する質量%で示す。また、本実施形態において用いる用語「変性基」とは、他の化学物質と反応をする基をいう。特に本実施形態において具体的な変性基としては、アミノ基、エポキシ基、水酸基、カルボニル基等をいう。
本実施形態の製造方法に用いられるアルカリ金属系開始剤又はアルカリ土類金属系開始剤としては、重合開始の能力がある全てのアルカリ金属系開始剤又はアルカリ土類金属系開始剤が使用可能である。中でも、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物が好ましく用いられる。有機アルカリ金属化合物としては、特に有機リチウム化合物が好適である。有機リチウム化合物としては、低分子量のもの、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、また、1分子中に単独のリチウムを有するもの、1分子中に複数のリチウムを有するもの、有機基とリチウムの結合様式において、炭素−リチウム結合からなるもの、窒素−リチウム結合からなるもの、錫−リチウム結合からなるもの等を含む。具体的には、モノ有機リチウム化合物として、以下のものに限定されないが、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどが挙げられる。多官能有機リチウム化合物として、以下のものに限定されないが、1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエン及びジビニルベンゼンの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物の反応物などが挙げられる。また、窒素−リチウム結合からなる化合物として、以下のものに限定されないが、ジメチルアミノリチウム、ジヘキシルアミノリチウム、ジイソプロピルアミノリチウム、ヘキサメチレンイミノリチウムなどが挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
本実施形態で用いる有機リチウム化合物として、特に好ましいものは、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。これらの有機リチウム化合物は1種のみならず2種以上の混合物としても用いられる。
他の有機アルカリ金属化合物としては、以下のものに限定されないが、有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物などが挙げられる。具体的には、以下のものに限定されないが、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレンがあり、その他にリチウム、ナトリウム、カリウムのアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミドなどが用いられる。また他の有機金属化合物と併用して用いられることもある。
一方、アルカリ土類金属化合物としては、以下ものに限定されないが、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物が代表的なものである。具体的には、以下のものに限定されないが、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、プロピルブチルマグネシウムなどが挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミドなどの化合物が用いられる。これらの有機アルカリ土類金属化合物は有機アルカリ金属系開始剤その他有機金属化合物と併用して用いられることもある。
本実施形態の製造方法において得られる共役ジエン系重合体は、前述したアルカリ金属系開始剤及び/又はアルカリ土類金属系開始剤により重合され、アニオン重合反応で成長して得られる重合体であり、重合は回分式又は1個の反応器あるいは2個以上の連結された反応器での連続式等の重合様式で行われる。
本実施形態の製造方法において得られる共役ジエン系重合体は、特にリビングアニオン重合による成長反応によって得られる活性末端を有する重合体であることが好ましい。
本実施形態の製造方法において製造される共役ジエン系重合体は、共役ジエン化合物の重合体、又は共役ジエン化合物の共重合体、更には共役ジエン化合物−芳香族ビニル化合物の共重合体が挙げられる。本実施形態の重合反応において、芳香族ビニル化合物を共役ジエン化合物とランダムに共重合する目的で、また、ビニル化剤として少量の極性化合物を添加することも可能である。極性化合物としては、以下のものに限定されないが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンなどのようなエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジンなどのような第三級アミン化合物;カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−アミラートなどのようなアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィンなどのようなホスフィン化合物;アルキル又はアリールスルホン酸化合物等が用いられる。これらの極性化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
極性化合物の使用量は、目的と効果の程度に応じて選択される。通常、開始剤1モルに対して0.01〜100モルである。このような極性化合物(ビニル化剤)は重合体ジエン部分のミクロ構造調節剤として所望ビニル結合量に応じ、適量使用できる。多くの極性化合物は、同時に共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル化合物の分布の調整やスチレンブロック量の調整剤として使用できる。
ランダム化する方法は、特開昭59−140211号公報記載のように、共重合の途中に1.3−ブタジエンの一部を断続的に添加する方法でもよい。
本実施形態で用いる共役ジエン化合物の具体例としては、以下のものに限定されないが、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。本実施形態で用いる共役ジエン化合物の好ましい化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。
また、本実施形態で用いる芳香族ビニル化合物の例としては、以下のものに限定されないが、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。本実施形態で用いる芳香族ビニル化合物の好ましい化合物としては、スチレンが挙げられる。また、共役ジエン系重合体のコールドフローを防止するために、分岐をコントロールする観点から、ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を使用することもできる。本実施形態の製造方法において製造される共役ジエン系重合体の分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による重量平均分子量:ポリスチレン換算)は、加工性や物性を考慮すれば10万〜200万が好ましい。
本実施形態の製造方法において用いられる炭化水素溶媒としては、以下のものに限定されないが、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられ、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素が用いられる。本実施形態に用いられる共役ジエン化合物や芳香族ビニル化合物、及び炭化水素溶媒は、それぞれ単独に或いはそれぞれの混合液を重合反応に供する前に不純物であるアレン類やアセチレン類を有機金属化合物で処理することで、高濃度の活性末端を有する重合体を得ることができ、さらに、高い変性率を達成することができる。
本実施形態の優れた効果が特に発揮させるためには、本実施形態の製造方法により、好ましくは官能基成分を有する重合体の割合、すなわち、変性率が5重量%以上、更に好ましくは20重量%以上となるように、変性基を有する変性共役ジエン系重合体(以下、単に「変性共役ジエン系重合体」という場合がある。)を製造することが好ましい。官能基成分を有する重合体の定量方法としては、官能基含有の変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィーによって測定可能である。このクロマトグラフィーの方法としては、官能基成分を吸着するシリカを充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準を比較に用いて定量する方法が好適である。
本実施形態の製造方法において得られる共役ジエン系重合体は、ランダム共重合体としては、以下のものに限定されないが、ブタジエン−イソプレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレンランダム共重合体等が挙げられる。ランダム共重合体としては、統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、テーパー状に組成に分布があるテーパーランダム共重合体などがある。また、単一モノマー組成のホモ重合体であっても、そのモノマー結合様式、すなわち1,4結合と1,2結合などにより均一な組成の重合体であったり、組成に分布があったり、ブロック状(ブロック結合を有する)であったり、種々の構造が可能である。
ブロック結合としては、ホモポリマーブロックが結合したもの、ランダムポリマーからなるブロックが結合したもの、テーパーランダムポリマーからなるブロックが結合したものなどがある。また、これらのブロックが2個からなる2型ブロック共重合体、3個からなる3型ブロック共重合体、4個からなる4型ブロック共重合体などがある。ブロックポリマーの例として、スチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックをSで、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物からなるブロック及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体からなるブロックをBで表わすと、S−B2型ブロック共重合体、S−B−S3型ブロック共重合体、S−B−S−B4型ブロック共重合体、(S−B)m−Xで表わされるブロック共重合体などがある。
ブロックポリマーの例として、より一般的には、例えば、次の一般式で表されるような構造が挙げられる。
(S−B)n、 S−(B−S)n、B−(S−B)n、[(S−B)n]m−X、[(B−S)n−B]m−X、[(S−B)n−S]m−X
(上式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。ブロックBが芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBには、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。また、ブロックBには、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。また、nは1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。mは2以上の整数、好ましくは2〜11の整数である。Xはカップリング剤の残基又は多官能開始剤の残基を示す。共重合体中にブロックS、ブロックBが、それぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は同一でも、異なっていてもよい。また、Xに結合しているポリマー鎖の構造は同一でも、異なっていてもよい。)。本実施形態において、上記一般式で表される構造を有するものの任意の混合物でもよい。
本実施形態においては、変性基を有する変性共役ジエン系重合体を、さらに不活性溶剤中で水素化することによって、二重結合の全部又は一部を飽和炭化水素に変換することができる。その場合、耐熱性、耐候性が向上し、高温で加工する場合の製品の劣化を防止することができ、また、分子の運動性を変化させ、あるいは他の高分子化合物との相容性を改善することができる。その結果、自動車用途など種々の用途で優れた性能を発揮する。
より具体的には、本実施形態において、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の水素化率(すなわち水添率)は、目的に合わせて任意に選択でき、特に限定されない。耐熱老化性及び耐候性の良好な重合体を得る場合、重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の70%を超える、好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上が水添されていることが好ましい。また、熱安定性、分子運動性又は樹脂との相容性の改良には、重合体中の水添率は3〜70%が好ましく、より好ましくは5〜65%、さらに好ましくは10〜60%である。なお、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体中の芳香族ビニル化合物に基づく芳香族二重結合の水添率については特に制限はないが、水添率を50%以下、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)により求めることができる。
水素化の方法としては公知の方法が利用できる。特に好適な水素化の方法は、触媒の存在下、重合体溶液に気体状水素を吹き込む方法で水素化する方法である。触媒としては、不均一系触媒として、貴金属を多孔質無機物質に担持させた触媒、均一系触媒として、ニッケル、コバルト等の塩を可溶化し有機アルミニウム等と反応させた触媒、チタノセン等のメタロセンを用いた触媒等が挙げられる。このうち、特にマイルドな水素化条件を選択できるチタノセン触媒が好適である。また、芳香族基の水素化は貴金属の担持触媒を用いることによって可能である。
水素化触媒の具体例としては、以下のものに限定されないが、
(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒;
(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒;
(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体;
等が挙げられる。例えば、水素化触媒として特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報、特開平8−109219号公報に記載された水素化触媒を使用することができる。好ましい水素化触媒としては、チタノセン化合物と還元性有機金属化合物との反応混合物が挙げられる。
本実施形態の製造方法においては、前記共役ジエン化合物、あるいは前記共役ジエン化合物と前記芳香族ビニル化合物を重合させた後、その得られた重合体の活性末端と、分子中に3級アミノ基を2個以上及びこれらアミノ基に結合したグリシジル基を3個以上有するグリシジルアミノ基含有低分子化合物75〜95質量%、及びこの低分子化合物の2量体以上のオリゴマー25〜5質量%とを反応させる。ここで、低分子化合物及びその低分子化合物からなるオリゴマーの含有量は、変性剤全量に対する質量%を示す。
本実施形態で用いる低分子化合物としては、分子中に3級アミノ基を2個以上及びこれらアミノ基に結合したグリシジル基を3個以上有するグリシジルアミノ基含有低分子化合物であり、分子中にジグリシジルアミノ基を2個以上有する低分子化合物、分子中にジグリシジルアミノ基を1個とモノグリシジルアミノ基を1個以上有する低分子化合物が含まれる。低分子化合物としては、分子中にジグリシジルアミノ基を2個有する低分子化合物を用いることが好ましい。本実施形態において、低分子化合物は分子量が1000以下の有機化合物であることがより好ましい。
本実施形態で用いる低分子化合物は、分子中にジグリシジルアミノ基を2個有する低分子化合物の好ましい分子構造は、一般式(1)で表わされる。
Figure 0005342439
式(1)中、Rとしては、2価の炭化水素基、又は、エーテル、エポキシ、ケトンなどの酸素、チオエーテル、チオケトンなどの硫黄、3級アミノ基、イミノ基などの窒素から選ばれる少なくとも1種の極性基を有する2価の有機基である。2価の炭化水素基としては、飽和または不飽和の直鎖状、分岐状、環状であってもよい炭化水素であり、アルキレン基、アルケニレン基、フェニレン基などを含む。具体例には、例えば、メチレン、エチレン、ブチレン、シクロヘキシレン、1,3−ビス(メチレン)−シクロヘキサン、1,3−ビス(エチレン)−シクロヘキサン、o−、m−、p−フェニレン、m−、p−キシレン、ビス(フェニレン)−メタンなどが挙げられる。
本実施形態で用いる低分子化合物としては、好ましくは、水酸基、カルボキシル基、1級及び2級アミノ基などの活性水素は少ないか、無いものが好ましい。
本実施形態で用いる低分子化合物の具体例として、以下のものに限定されないが、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、4,4−メチレン−ビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ビス(ジグリシジルアミノ)ベンゾフェノン、4−(4−グリシジルピペラジニル)−(N,N−ジグリシジル)アニリン、2−〔2−(N,N−ジグリシジルアミノ)エチル〕−1−グリシジルピロリジンなどが挙げられる。これらのうち特に好ましいのは、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
本実施形態で用いる変性剤は、低分子化合物として、ポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応物であり、この低分子化合物の2量体以上のオリゴマーとしては、ポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応縮合物が含まれる。エピクロルヒドリンの1分子にアミン2分子が反応した結果生じた2量体以上のオリゴマーの他、塩酸存在下、低分子化合物のグリシジル基のエポキシ基同士が反応し結合した2量体以上のオリゴマー、及びこれらの反応が複合して生じた2量体以上のオリゴマーが含まれる。また、酸及びアルカリによるエポキシ基同士の結合反応によっても得られる。
これらのオリゴマーが、グリシジルアミノ基含有低分子化合物を製造する際の反応の副反応によって得られる場合は、反応物の比率、温度、濃度により、また、グリシジル化合物の保存条件によっても生成する。一方、オリゴマーを含む混合物から、真空蒸留、溶剤抽出などの方法によって、オリゴマー量を減じることが可能である。
本実施形態で用いるオリゴマーとしては、2量体〜10量体程度の範囲である。本実施形態で用いるオリゴマーの成分の例として、下記式(2)の2量体、下記式(3)の3量体を示す。
Figure 0005342439
Figure 0005342439
なお、上記化学式におけるRは、前述と同じ定義である。
なお、上記式(2)及び(3)の分子量は、低分子化合物の分子量をMとし、n量体の場合は、nM−56(n−1)となる。本実施形態で用いる変性剤は、低分子化合物とそのオリゴマー成分との混合物として、重合体の活性末端と反応させることが好ましい。
本実施形態の製造方法では、重合体の活性末端と、グリシジルアミノ基含有低分子化合物75〜95質量%、及びこの低分子化合物の2量体以上のオリゴマー25〜5質量%とを反応させる。低分子化合物とオリゴマーの比率がこの範囲で、本発明の効果である、ウエットスキッド特性、低ヒステリシスロス性、耐摩耗性、破壊強度のバランスに優れ、さらに剛性が優れた加硫ゴムが得られる。とりわけ、この範囲内で、オリゴマー成分を減らし、グリシジルアミノ基含有低分子化合物を85〜95質量%、及びこの低分子化合物の2量体以上のオリゴマーを15〜5質量%とすると、剛性を高く保ちながらウエットスキッド特性と低ヒステリシスロス性のバランスにより優れる加硫ゴムが得られ、一方、オリゴマー成分を増やすとウエットスキッド特性と低ヒステリシスロス性のバランスを程よく保ちながら剛性がより優れた加硫ゴムとなる。グリシジルアミノ基含有低分子化合物を77質量%以上93質量%以下、及びこの低分子化合物の2量体以上のオリゴマーを7質量%以上23質量%以下とを反応させると、これらのバランスがより好ましい効果が得られる。
低分子化合物とオリゴマー成分の比率は、GPCによって測定され、常法に従い、低分子化合物からオリゴマー成分までが適切に測定できるカラムを選択して測定される。オリゴマー成分量としては、GPCによる、低分子化合物ピークと低分子化合物ピークの高分子側肩部分にある最小の分子量のオリゴマーピークの間の傾きが変化する点から、高分子側の成分ピークが0となる点まで、又は標準ポリスチレン換算分子量にしてグリシジルアミノ基含有低分子化合物の分子量の10倍以下の分子量までを上限としてオリゴマー成分の積算量を算定し、低分子化合物のピーク面積の積算量との比率を百分率%で表す。
本実施形態の製造方法では、共役ジエン系重合体の活性末端と変性剤の反応比率は、活性末端に対して変性剤のグリシジル基が少なくとも0.2モル反応させることが好ましい。上限としてはそれ以上入れても効果が期待されない量として10モル程度である。本実施形態で得られる変性共役ジエン系重合体は、変性基が分子中に有する重合体の割合が好ましくは全体の20〜80質量%である。その場合、本発明の目的である優れた性能が得られる。変性基が分子中に有する重合体の割合は、変性前の重合体のリビング率すなわち活性末端の生きている割合と変性剤の使用量による。本実施形態で得られる変性共役ジエン系重合体は重量平均分子量が20万〜200万が好ましい。その場合、加工性と物性のバランスが良好である。本実施形態において、重量平均分子量は30万〜200万がより好ましい。本実施形態で得られる変性共役ジエン系重合体は、連続重合法で得られる共役ジエン系重合体が好ましく、分子量分布がモノモーダルで、Mw/Mnが1.8〜3である変性共役ジエン系重合体とするのが好ましい。さらに、Mw/Mnが2.1を超え、3以下であるである変性共役ジエン系重合体とするのがより好ましい。この範囲で、本発明の効果がより顕著である。すなわち、ウエットスキッド特性と低ヒステリシスロス性のバランスを保ちながら、耐磨耗性が優れ、剛性が優れた加硫ゴムが得られる。
本実施形態において、変性剤としてグリシジルアミノ基を有する低分子化合物とそのオリゴマーとを反応させた重合体の不活性溶剤の溶液に、必要により反応停止剤を添加することができる。反応停止剤としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;ステアリン酸、ラウリン酸、オクタン酸などの有機酸;水などが使用される。
本実施形態において、必要により、重合体に含まれる金属類を脱灰することができる。通常、脱灰の方法としては水、有機酸、無機酸、過酸化水素等の酸化剤などを重合体溶液に接触させて金属類を抽出し、その後水層を分離する方法で行なわれる。
本実施形態において、重合体の不活性溶剤の溶液に、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤などが挙げられる。
重合体溶液から重合体を取得する方法は、公知の方法で行うことができる。例えば、スチームストリピングなどで溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらにそれを脱水及び乾燥して重合体を取得する方法、フラッシングタンクで濃縮し、さらにベント押し出し機などで脱揮する方法、ドラムドライヤー等で直接脱揮する方法などが採用できる。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、共役ジエン系重合体がランダム共重合体の場合である。モノマーとして共役ジエン化合物の1種又は2種以上とスチレンの組み合わせを用い、有機モノリチウム化合物を開始剤として不活性溶媒中で共役ジエン化合物とスチレンのリビングランダム共重合体を得る。重合体はガラス転移温度が−100℃〜0℃の範囲で、共役ジエン部の1,4−結合対1,2又は3,4結合の比率は10%〜90%対90%〜10%である。共重合体中の結合スチレン量は1〜50質量%である。共重合体中のスチレンの連鎖分布はランダムであることが好ましい。その場合、タイヤトレッド用に優れたゴムが得られる。ランダム共重合体としては、スチレンの連鎖構造が少ないものであり、Korthoffの方法によるオスミウム酸分解生成物のスチレン不溶成分量が、重合体当たり3質量%以下が好ましい。さらに、完全ランダム構造がより好ましい。すなわち、オゾン分解法による単離スチレン(スチレンが1個単位)が全結合スチレンの40質量%以上で、かつ連鎖スチレン(スチレンが8個以上の連なりとなっている)が全結合スチレンの5質量%以下、好ましくは2.5質量%以下である。
本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体の粘度は用途、目的に応じてコントロールされる。通常、加硫ゴム用の原料ゴムとしては、ムーニー粘度(100℃ 1+4分)20〜100にコントロールされる。ムーニー粘度が高い場合は、製造時における仕上げ工程での容易性を考慮して、また混練時の加工性向上、充填剤の分散性向上、分散性の向上による諸物性の向上のため、通常、伸展油で油展してこの範囲とする。伸展油としては、アロマ油、ナフテン油、パラフィン油、さらに、IP346の方法によるDMSO抽出成分である多環芳香族成分、すなわちPCA3質量%以下のアロマ代替油が好ましく用いられる。アロマ代替油としては、Kautschuk Gummi Kunststoffe52(12)799(1999)に示されるTreated Distillate Aromatic Extract(T−DAE)、Mild Extraction Solvate(MES)、などの他、ジャパンエナジー社製のSafety Residual Aromatic Extract(S−RAE)などがある。その場合、本実施形態の変性共役ジエン系重合体100質量部に、IP346法による多環芳香族成分、すなわちPCAが3質量%以下の伸展油を5〜60質量部を含む油展変性共役ジエン系重合体組成物とすると、本発明の特徴的な優れた性能とともに、環境対策の上でも優れた加硫ゴムとすることができる。伸展油の使用量は任意であるが、通常は、重合体100重量部に対し、5〜60重量部であり、好ましくは20〜37.5重量部用いられる。
本実施形態の製造方法により得られた変性共役ジエン系重合体に、シリカ系無機充填剤、金属酸化物及び金属水酸化物からなる群から選ばれる充填剤を分散させると、微細な分散が得られ、その結果、性能において優れた効果が得られる。タイヤ、防振ゴムなどの自動車部品、靴等の加硫ゴム用途に用いられる場合は、補強剤としては、シリカ系無機充填剤が好適に用いられ、特に一次粒子径が50nm以下である合成ケイ酸が好適である。合成ケイ酸としては、湿式シリカ、乾式シリカが好ましく用いられる。なお、湿式シリカは合成含水ケイ酸とも呼ばれる。その場合に、充填剤は短時間の混練によって速やかに均一かつ微粒子状に、再現性よく分散し、得られる物性は極めて好ましいものとなる。その他に、合成ケイ酸塩も用いられる。
また、補強剤としては、カーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックは特に制限されず、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いることができる。これらの中でも、特にファーネスブラックが好ましい。
本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体は、加硫ゴム組成物用の原料ゴムとして好ましく用いられる。その場合、原料ゴム100重量部に対して、1〜200重量部のシリカ系無機充填剤、1〜100重量部のカーボンブラックを単独又は併用系で配合した加硫ゴム組成物として用いることが好ましい。その場合に、本発明の効果として、特にシリカの分散性がよく、安定して加硫ゴムの性能が優れる。具体的には、シリカ系無機充填剤及びカーボンブラックが均一に分散し、加硫ゴムとした場合に、貯蔵弾性率のひずみ依存性が少ないゴムが得られる。タイヤトレッド用途においては従来以上の低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスの向上及び耐摩耗性の向上、さらに、強度の向上、剛性の向上等が図られ、タイヤ用ゴム、防振ゴム、履物用などにも好適な組成物となる。とりわけ、本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体を用い、シリカ系無機充填剤及び/又はカーボンブラックを含む変性共役ジエン系重合体組成物を用いたタイヤは、好適な性能となる。
本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体は、単独で、又は必要に応じて他のゴムと混合して原料ゴムとして用いられる。他のゴムと混合して用いられる場合、本実施形態の変性共役ジエン系重合体の割合が過度に少ないと、本発明の改質の効果が十分に発揮されず好ましくない。他のゴムとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、溶液重合ランダムSBR(結合スチレン5〜50重量%、ブタジエン結合単位部分の1,2−ビニル結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、低シスポリブタジエンゴム、高シスポリブタジエンゴム、高トランスポリブタジエンゴム(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共合ゴム、及びポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのようなブロック共重合体等が挙げられる。これらは、要求特性に応じて適宜選択できる。
原料ゴム成分として、本実施形態の変性共役ジエン系重合体と他のゴムが用いられる場合における各成分の割合は、重量比で、通常10〜99:90〜1、好ましくは20〜90:80〜10、より好ましくは30〜80:70〜20の範囲である。また、ゴム配合剤として、例えば、さらに補強剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、オイルなどを用いることができる。
加硫剤としては、特に限定はないが、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などのような硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのようなハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどのような有機過酸化物などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チオウレア系、チアゾール系、ジチオカルバミン酸系、キサントゲン酸系加硫促進剤などが挙げられる。加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫助剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸や酸化亜鉛などを用いることができる。
配合剤として用いられるオイルとしては、例えば、アロマ系、ナフテン系、パラフィン系、シリコーン系などの伸展油が用途に応じて選択される。オイルの使用量は、ゴム成分100重量部あたり、通常1〜150重量部、好ましくは2〜100重量部、さらに好ましくは3〜60重量部の範囲である。オイルの使用量がこの範囲にある時には、補強剤の分散効果、引張強度、耐摩耗性、耐熱性等が高値にバランスされる。
本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体をゴム成分として用いる組成物は、上記成分以外に、常法に従って、炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等のような充填剤;アミン系やフェノール系の老化防止剤;オゾン劣化防止剤;シランカップリング剤;ジエチレングリコールなどの活性剤;加工助剤;粘着付与剤;ワックス等のその他の配合剤をそれぞれ必要量含有することができる。
本実施形態の製造方法により得られる変性共役ジエン系重合体をゴム成分として用いる組成物は、上記各成分を公知のゴム用混練機械、例えばロール、バンバリーミキサー等を用いて混合することによって製造される。
また、本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、前述した変性共役ジエン系重合体の製造方法によって得られるものである。そして、本実施形態の重合体はかかる構成からなるため、前述したような優れた効果を有するものである。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。ただし、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例における試料の分析は以下に示す方法によって行った。
(1)結合スチレン量
試料をクロロホルム溶液とし、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量(wt%)を測定した(島津製作所製:UV−2450)。
(2)スチレン連鎖
Korthoffの方法によるオスミウム酸分解生成物をメタノール中でブロックポリスチレンに相当する不溶ポリスチレンを析出させ、不溶スチレン量を定量して、重合体当たりの質量%としてブロックスチレン量を示す方法により行なった。
また、スチレン単位が1個のスチレン単連鎖、及びスチレン単位が8個以上連なったスチレン長連鎖の含率は田中らの方法(Polymer,22,1721(1981)に従って、スチレン−ブタジエン共重合ゴムをオゾンによって分解した後、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって分析した。
(3)ブタジエン部分のミクロ構造
試料を二硫化炭素溶液とし、溶液セルを用いて赤外線スペクトルを600〜1000cm−1の範囲で測定して所定の吸光度よりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた(日本分光製:FT/IR−4100)。
(4)ムーニー粘度
JIS K6300−1によってL型ロータを用い、100℃、予熱1分で4分後の粘度を測定した。
(5)分子量及び分子量分布
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラム3本連結して用いたGPCを使用してクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線により分子量及び分子量分布を計算した。溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を使用した。使用したカラムは、ガードカラム;東ソー TSKguardcolumn HHR−H、カラム;東ソーTSKgel G6000HHR、TSKgel G5000HHR、TSKgel G4000HHR、オーブン温度:40℃、THF流量1.0ml/分、東ソー製:HLC−8020、検出器;RIを使用した。試料は、分子量分布の狭いもので10mgから広いもので20mgを20mlのTHFに溶解したものを、200μl注入して測定した。
(6)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレン分子量5000(ポリスチレンは吸着しない)を含む試料溶液を用い、上記(5)のポリスチレン系ゲル(東ソー製:TSK)のGPC(東ソー製:HLC−8020)と、シリカ系カラム(ガードカラム;DIOL 4.6×12.5mm 5micron、カラム;Zorbax PSM−1000S、PSM−300S、PSM−60S、オーブン温度:40℃、THF流量0.5ml/分)GPC(東ソー製:CCP8020シリーズ ビルドアップ型GPCシステム;AS−8020、SD−8022、CCPS、CO−8020、RI−8021)の両クロマトグラムを測定し、内部標準ポリスチレンピークを基準として、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。試料は、共通して、分子量分布の狭いもので10mgから広いもので20mgを、標準ポリスチレン5mgとともに20mLのTHFに溶解したものを、200μL注入して測定した。具体的手順としては、ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピークの面積の全体を100として、サンプルピーク面積をP1,標準ポリスチレンのピーク面積をP2とし、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、サンプルピーク面積をP3,標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、変性率(%)は〔1−(P2×P3)/(P1×P4)〕×100で求められた。
(7)変性剤の低分子化合物とオリゴマー成分の定量
GPCカラムとして、TSKgel G3000HXL、同G2000HXL、同G1000HXLを用い、THFを溶離液として用い、東ソー製HLC−8220GPC装置を用い、検出器はRI、オーブン温度40℃、溶離液流量1.0ml/分、試料1.0mg/mlのTHF溶液を200μL注入してGPC測定を行なった。なお、標準ポリスチレンにより分子量の校正を行なった。
(8)オリゴマー成分の構造特定
マススペクトルにより行なった。
試料をTHFに溶解し、マトリックス(ジスラノール)と完全に混合させた後、サンプルプレートに滴下し、溶媒蒸発後、MALDI−TOF/MS測定を行なった。
測定条件
装置:島津 AXIMA CFR plus
レーザー:窒素レーザー(337nm)
検出器形式:リニアモード
イオン検出:正イオン(ポジティブモード)
積算回数:500回
マトリクス:ジスラノール10mg/mL THF溶液
試料:1mg/mL THF溶液
スキャンレンジ:m/z1〜2000
〔実施例1〕
変性共役ジエン系重合体の製造方法
内容積10リットルで、底部に入口、頭部に出口を有し、攪拌機及びジャケットを付けたオートクレーブを反応器として2基直列に連結し、ブタジエンを20.1/分、スチレンを9.9g/分、シクロヘキサンを120g/分で、混合した。この混合溶液を、活性アルミナを充填した脱水カラムを経由し、不純物を除去するためにn−ブチルリチウムを0.004g/分の速度でスタティックミキサー中で混合した後、1基目の反応器底部より連続的に供給し、さらに極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.0216g/分、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.011g/分の速度でそれぞれ1基目の反応器底部より連続的に供給し、反応器内温を95℃に保持した。反応器頭部より重合体溶液を連続的に抜き出し、2基目の反応器へ供給した。2基目の反応器の温度を95℃に保ち、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(単量体)89.9質量%と、オリゴマー成分10.1質量%との混合物(以下、「変性剤A」という。)を0.009g/分の速度でシクロヘキサン1000倍希釈液として連続的に加えて変性反応を行なった。この重合体溶液を反応器から連続的に抜き出し、スタティックミキサーで連続的に酸化防止剤を添加し、さらにこの重合体溶液に重合体100質量部に対しジャパンエナジー製伸展油NC140を37.5質量部加えて混合した後、溶媒を除去し目的とする油展変性ジエン系重合体を得た。これを重合体試料PAとする。なお、用いた変性剤AのGPCを図1に示す。また、GPCの標準ポリスチレンによる校正曲線を図3に示す。さらに、変性剤Aのマススペクトルを図4に示す。変性剤Aのオリゴマー成分の主成分は、前述した式(2)及び式(3)であって、Rが1,3−ビス(メチレン)−シクロヘキサンであった。
ジャパンエナジー製伸展油NC140は、IP346の方法による多環芳香族成分すなわち、PCA3質量%以下のアロマ代替油である。
重合体試料PAは、結合スチレン量が33質量%、結合ブタジエン量が67質量%、ブタジエン部分のミクロ構造は、1,2−ビニル結合量が34モル%、1,4−シス結合量が27モル%、1,4−トランス結合量が39モル%、スチレン連鎖については、Korthoffの方法によるブロックスチレン量は0質量%、オゾン分解によるスチレン単連鎖は47質量%、及びスチレン単位が8個以上連なったスチレン長連鎖の含有率は1質量%であった。GPCによる分子量分布はモノモーダルで、重量平均分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は80万、分子量分布(Mw/Mn)は2.5であった。吸着性のシリカ系カラムを用いて測定する変性率は、48質量%であった。油展ポリマーのムーニー粘度はML1+4(100℃)67であった。
〔実施例2〕
実施例1において、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(単量体)81.7質量%と、オリゴマー成分18.3質量%との混合物(以下、「変性剤B」という。)を用いたことを除き、同様に行ない、重合体試料PBを得た。なお、用いた変性剤Bはエポキシ樹脂原料として一般に市販されている製品をもちいた。そのGPCを図2に示す。また、GPCの標準ポリスチレンによる校正曲線を図3に示す。さらに、変性剤Bのマススペクトルを図5に示す。オリゴマー成分の主成分は、前述した式(2)及び式(3)であって、Rが1,3−ビス(メチレン)−シクロヘキサンであった。
重合体試料PBは、結合スチレン量が33質量%、結合ブタジエン量が67質量%、ブタジエン部分のミクロ構造は、1,2−ビニル結合量が34モル%、1,4−シス結合量が27モル%、1,4−トランス結合量が39モル%、スチレン連鎖については、Korthoffの方法によるブロックスチレン量は0質量%、オゾン分解によるスチレン単連鎖は47質量%、及びスチレン単位が8個以上連なったスチレン長連鎖の含有率は1質量%であった。GPCによる分子量分布はモノモーダルで、重量平均分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は80万、分子量分布(Mw/Mn)は2.6であった。吸着性のシリカ系カラムを用いて測定する変性率は、46質量%であった。油展ポリマーのムーニー粘度はML1+4(100℃)65であった。
〔比較例1〕
実施例1において、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(単量体)96.0質量%と、オリゴマー成分4.0質量%との混合物(以下、「変性剤C」という。)を用いたことを除き、同様に行ない、重合体試料PCを得た。なお、変性剤Cは、変性剤Aから、シクロヘキサン溶媒を用いて、再沈により難溶性のオリゴマー成分を除去して得たものであった。
重合体試料PCは、結合スチレン量が33質量%、結合ブタジエン量が67質量%、ブタジエン部分のミクロ構造は、1,2−ビニル結合量が34モル%、1,4−シス結合量が27モル%、1,4−トランス結合量が39モル%、スチレン連鎖については、Korthoffの方法によるブロックスチレン量は0質量%、オゾン分解によるスチレン単連鎖は47質量%、及びスチレン単位が8個以上連なったスチレン長連鎖の含有率は1質量%であった。GPCによる分子量分布はモノモーダルで、重量平均分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は81万、分子量分布(Mw/Mn)は2.4であった。吸着性のシリカ系カラムを用いて測定する変性率は、48質量%であった。油展ポリマーのムーニー粘度はML1+4(100℃)67であった。
〔比較例2〕
実施例1において、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(単量体)71.5質量%と、オリゴマー成分28.5質量%との混合物(以下、「変性剤D」という。)を用いたことを除き、同様に行ない、重合体試料PDを得た。なお、変性剤Dは、変性剤Bのシクロヘキサン中1質量%溶液に、室温で、変性剤B100質量部あたり質量部の0.8質量部のn−ブチルリチウムを加え反応させたものを30分後に用いた。
重合体試料PDは、結合スチレン量が33質量%、結合ブタジエン量が67質量%、ブタジエン部分のミクロ構造は、1,2−ビニル結合量が34モル%、1,4−シス結合量が27モル%、1,4−トランス結合量が39モル%、スチレン連鎖については、Korthoffの方法によるブロックスチレン量は0質量%、オゾン分解によるスチレン単連鎖は47質量%、及びスチレン単位が8個以上連なったスチレン長連鎖の含有率は1質量%であった。GPCによる分子量分布はモノモーダルで、重量平均分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は80万、分子量分布(Mw/Mn)は2.7であった。吸着性のシリカ系カラムを用いて測定する変性率は、40質量%であった。油展ポリマーのムーニー粘度はML1+4(100℃)61であった。
表1に示す試料(試料PA〜試料PD):
共重合体を原料ゴムとして、表2に示す配合でゴム組成物を得た。
Figure 0005342439
Figure 0005342439
混練り方法は以下の方法で行なった。
温度制御装置を付属した密閉混練機(内容量0.3リットル)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数50/57rpmの条件で、原料ゴム、充填剤(シリカ及びカーボンブラック)、有機シランカップリング剤、オイル、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。この際、密閉混練機の温度を制御し、排出温度(配合物)は155〜165℃でゴム組成物を得た。
次いで、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混練機の温度制御により排出温度(配合物)を155〜160℃に調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を混練した。
これを成型し、160℃で所定時間、加硫プレスにて加硫し、物性を測定した。物性測定結果を表1に示す。
各物性の測定方法は以下の方法で実施した。
(1)バウンドラバー
第2段混練り終了後の配合物約0.2グラムを約1mm角状に裁断し、ハリスかご(100メッシュ金網製)へ入れ、重量を測定した。その後トルエン中に24時間浸せき後、乾燥、重量を測定し、非溶解成分を考慮し、充填剤に結合したゴムの量を計算し、最初の配合物中のゴム量に対する充填剤と結合したゴムの割合を求めた。
(2)配合物ムーニー粘度
JIS K6300−1によってL型ローターを用い130℃、予熱1分で4分後の粘度を測定した。
(3)硬さ
JIS K6253によってデュロメータ、タイプAにより硬さを測定した。
(4)引張試験
JIS K6251の引張試験法によりダンベル状3号形を使用し、試験片の切断時の引張強度、伸び及び100%伸張時の引張応力(100%Mo)300%伸張時の引張応力(300%Mo)を測定した。
(5)粘弾性特性の測定
レオメトリックス・サイエンティフィック社製のアレス粘弾性試験機を使用し、ねじり方式によって周波数10Hz、各測定温度(0℃及び50℃)で歪を変化させてTanδと弾性率(G’)を測定した。
ペイン効果(△G’)は歪み0.1%から10%における最小値と最大値の差で示した。ペイン効果が小さいほどシリカ等充填剤の分散性が良い。
なお、低温(0℃)のTanδの高いものほど、ウエットスキッド(グリップ)性能が優れ、高温(50℃)のTanδの低いものほどヒステリシスロスが少なく、タイヤの低転がり抵抗性、即ち、低燃費性に優れる。
また、高温(50℃)歪み3%における弾性率(G’)を剛性の指標とした。
(6)反発弾性の測定
JIS K6255によるリュプケ式反発弾性試験法で0℃及び50℃での反発弾性を測定した。
(7)発熱性
グッドリッチ・フレクソメーターを使用、回転数1800rpm、ストローク0.225インチ、荷重55ポンド、測定開始温度50℃、20分後の温度と開始温度との差で示した。
(8)アクロン摩耗量
耐摩耗性はアクロン摩耗試験機を使用し、荷重6ポンド、3000回転の摩耗量を測定した。指数が高いほど摩耗量が少なく良好である。
表1の実施例1〜実施例2に示されるように、本実施形態によって製造された変性共役ジエン系重合体は、シリカ配合組成物においてバウンドラバー量が増加し、ペイン効果(50℃△G‘)が小さくシリカの分散性が優れ、高温のTanδが低くヒステリシスロスが少なく、タイヤの低転がり抵抗性、即ち、低燃費性に優れる。また、低燃費性とウエットスキッド(グリップ)性能(低温のTanδ)のバランスが優れる。さらに、耐摩耗性も良好であり、加えて、高温での貯蔵弾性率が高く、剛性が優れている。
本実施形態を、特定の実施態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者によって明らかである。
本出願は、2007年3月28日に日本国特許庁へ出願された、日本特許出願(特願2007−084310)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の製造方法により製造された変性共役ジエン系重合体は、補強性シリカをはじめ各種充填剤を含む配合に用いることにより、強度特性、省燃費性能、グリップ性能、耐摩耗性、剛性の優れた良好なタイヤトレッド用加硫ゴム組成物が提供される。また、タイヤ用途のほか、靴用途や各種自動車部品、工業用品等の産業上の利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. 変性基を分子中に有する変性共役ジエン系重合体の製造方法であって、
    炭化水素溶媒中で、アルカリ金属系開始剤又はアルカリ土類金属系開始剤を用い、共役ジエン化合物を、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、重合させて、共役ジエン系重合体を得る工程と、
    前記重合体の活性末端と、変性剤として分子中に3級アミノ基を2個及び該アミノ基に結合したグリシジル基を3個以上有する分子量が1000以下のグリシジルアミノ基含有低分子化合物、並びに前記低分子化合物の2量体以上のオリゴマーと、を反応させる工程であって、前記変性剤の全量に対して、前記低分子化合物を75〜95質量%、前記オリゴマーを25〜5質量%を用いて反応させる工程と、
    を含む、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  2. 前記低分子化合物として、分子中にジグリシジルアミノ基を2個有する低分子化合物を用いて反応させる、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  3. 前記共役ジエン系重合体が、共役ジエン化合物の少なくとも1種と芳香族ビニル化合物の少なくとも1種のランダム共重合体である、請求項1又は2に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかの製造方法で得られる変性共役ジエン系重合体。
  5. 請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、
    IP346法による多環芳香族成分が3質量%以下の伸展油を5〜60質量部と、
    を含む、油展変性共役ジエン系重合体組成物。
  6. 請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、
    シリカ系無機充填剤1〜200質量部と、
    を含む、変性共役ジエン系重合体組成物。
  7. 請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、
    カーボンブラック1〜100質量部と、
    を含む、変性共役ジエン系重合体組成物。
  8. 請求項6又は7に記載の組成物を含むタイヤ。
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