JP2016079217A - 変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及び変性共役ジエン系重合体組成物 - Google Patents

変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及び変性共役ジエン系重合体組成物 Download PDF

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吉田 淳一
Junichi Yoshida
淳一 吉田
関川 新一
Shinichi Sekikawa
新一 関川
孝昭 松田
Takaaki Matsuda
孝昭 松田
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Abstract

【課題】加硫物における低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランス、耐摩耗性、破壊強度、及び加工性に優れる変性共役ジエン系重合体の製造方法の提供。
【解決手段】アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、極性のエーテル化合物存在下、共役ジエン化合物の重合と、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、式(2)の化合物(A)とを反応させる変性工程とを有する変性共役ジエン系重合体の製造方法。
Figure 2016079217

(R7は各々独立に1〜10のアルキレン基;R8及びR9は各々独立にC1〜20のアルキル基又はC6〜20のアリール基;nは各々独立に2又は3)
【選択図】なし

Description

本発明は、変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、及び変性共役ジエン系重合体組成物に関する。
近年、自動車に対する低燃費化の要求の高まりに伴い、転がり抵抗が低減されたタイヤが求められている。そのために、地面と直接接するタイヤトレッドに用いられるゴム材料として、低発熱性(低ヒステリシスロス性)のゴム材料が求められている。一方で、タイヤトレッドに用いられるゴム材料は、安全性の観点からは湿潤路面でのブレーキ性能(ウェットスキッド抵抗性)に優れることと、実用上十分な破壊強度が要求される。
このような要求に応えるゴム材料として、補強性充填剤にシリカを用いたゴム材料があり、低発熱性とウェットスキッド抵抗性とのバランスに優れている。
しかし、親水性表面を有するシリカは、疎水性の高いジエン系ゴムに配合して得られる組成物中では、粒子どうしが凝集し、分散性がよくない。そのため、ジエン系ゴムにシリカ表面と相互作用する官能基を導入することで、シリカ表面との親和性を高め、組成物中でのシリカの分散性を改良して、低発熱性をより優れたものにする試みが行われている。
例えば、特許文献1には、グリシジルアミノ基を有する変性剤を重合体末端に反応させて得られる変性ジエン系ゴムが開示されている。特許文献2には、グリシドキシアルコキシシランを重合体末端に反応させて得られる変性ジエン系ゴムが開示されている。特許文献3及び4には、アミノ基を含有するアルコキシシラン類を重合体末端に反応させて得られる変性ジエン系ゴム、及びこれらとシリカとの組成物について開示されている。特許文献5には重合体活性末端と多官能性シラン化合物をカップリング反応させて得られるジエン系ゴムが開示されている。
国際公開第01/23467号パンフレット 特開平07−233217号公報 特開2001−158834号公報 特開2003−171418号公報 国際公開第07/114203号パンフレット
しかしながら、特許文献1〜5に開示されるように、シリカとの反応性が高い官能基を重合末端に導入した変性ゴムを、シリカと配合してゴム組成物とする場合は、混練り工程中にシリカ粒子と変性ゴムの官能基との反応が進行して、ゴム組成物の粘度が上昇し、混練りが困難になったり、混練り後にシートにする際の肌荒れやシート切れが生じやすくなったりするなど、加工性が悪化する。さらに、加硫物とした場合は、特に無機充填剤を含む加硫物とした場合に、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが悪い。
そこで、本発明は、加硫物としたときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランス、耐摩耗性、及び破壊強度に優れ、並びに加硫物とする際の加工性に優れている、変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記従来技術の課題を解決するために鋭意研究検討した結果、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、特定のエーテル化合物の存在下で、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって共役ジエン系重合体を得る重合工程と、前記共役ジエン系重合体と、特定構造の化合物とを反応させる変性工程と、を有する変性共役ジエン系重合体の製造方法により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、下記式(1)で表されるエーテル化合物の存在下で、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
前記共役ジエン系重合体と、下記式(2)で表される化合物(A)とを反応させる変性工程と、
を有する、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
Figure 2016079217
(式(1)中、R1〜R6は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は水素原子を表す。)
Figure 2016079217
(式(2)中、R7は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、3つのR7は同一であっても異なっていてもよい。R8、R9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数あるR8、R9の各々は同一であっても異なっていてもよい。nは2又は3であり、3つあるnは同一であっても異なっていてもよい。)
[2]前記変性工程において、重合開始剤1.00モルに対し、化合物(A)に含まれるシリル基に結合したアルコキシ基の合計モル数が0.60モル以上0.99モル以下となるように化合物(A)を反応させる、[1]に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[3]前記重合工程が、連続重合方式で行われる、[1]又は[2]に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれか一に記載の製造方法で得られる変性共役ジエン系重合体。
[5][4]に記載の変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対し、20質量部以上含むゴム成分100質量部と、
シリカ系無機充填剤を、ゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上300質量部以下と、
を含む変性共役ジエン系重合体組成物。
本発明の変性共役ジエン系重合体の製造方法によれば、加硫物としたときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランス、耐摩耗性、及び破壊強度に優れ、並びに加硫物とする際の加工性に優れている、変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法は、
アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、下記式(1)で表されるエーテル化合物の存在下で、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
前記共役ジエン系共重合体と、下記式(2)で表される化合物Aとを反応させる変性工程と、
を有する。
Figure 2016079217
式(1)中、R1〜R6は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は水素原子を表す。
Figure 2016079217
式(2)中、R7は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、3つのR7は同一であっても異なっていてもよい。R8、R9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数あるR8、R9の各々は同一であっても異なっていてもよい。nは2又は3であり、3つあるnは同一であっても異なっていてもよい。
<重合開始剤>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の重合工程において、重合開始剤として用いるアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属は、特に限定されないが、重合体の生産性の観点から、アルカリ金属化合物が好ましく、具体的には有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、例えば、低分子化合物、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、有機基とリチウムの結合様式において炭素−リチウム結合を有する化合物、窒素−リチウム結合を有する化合物、錫−リチウム結合を有する化合物等が挙げられる。
炭素−リチウム結合を有する化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
窒素−リチウム結合を有する化合物としては、例えば、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジ−n−ヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムモルホリド等が挙げられる。
上記のモノ有機リチウム化合物に加え、多官能有機リチウム化合物を併用して、重合を行うこともできる。多官能有機リチウム化合物としては、例えば、1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンとの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエンとジビニルベンゼンとの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物との反応物等が挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている公知の有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
有機リチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
これらの有機リチウム化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の有機アルカリ金属化合物としては、例えば、有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物等が挙げられる。具体的には、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。その他にも、リチウム、ナトリウム及びカリウム等のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等が挙げられる。また、他の有機金属化合物と併用してもよい。
本実施形態のアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されないが、例えば、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物等が挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミド等の化合物を用いてもよい。これらの有機アルカリ土類金属化合物は、アルカリ金属化合物や、その他有機金属化合物と併用してもよい。
<エーテル化合物>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の重合工程は、下記式(1)で表されるエーテル化合物の存在下で行われる。
Figure 2016079217
(式(1)中、R1〜R6は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は水素原子を表す。)
アニオン重合においては、重合体の共役ジエン部分のミクロ構造の調節(ビニル結合量の調節)の目的、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合において結合のランダム性を向上させる目的、又は、重合速度を速める目的で、極性物質が用いられることがある。この目的で用いられる極性物質としては、例えば、エーテル化合物や第3級アミン化合物、アルカリ金属アルコキシド化合物などが用いられることが多い。本発明者らは、これらの中でも上記式(1)で表される、特定のエーテル化合物を用いることにより、変性工程において格段により高い変性率を得ることができ、加硫物としたときに低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが格段に優れる変性共役ジエン系重合体を得られることを見出した。さらに、この特定のエーテル化合物を用いた場合に発現される効果は、バッチ重合方式よりも、高い温度により長時間さらされる傾向にある連続重合方式を採用した場合により顕著になることを見出した。
上記式(1)で表されるエーテル化合物としては、ビス(2−オキソラニル)メタン、2,2−ビス(2−オキソラニル)エタン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、2,2−ビス(5−メチル−2−オキソラニル)プロパン、2,2−ビス(5−エチル−2−オキソラニル)プロパン等があげられる。これらの中でも、高変性率の変性共役ジエン系重合体を得る観点から、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、2,2−ビス(5−メチル−2−オキソラニル)プロパンが好ましい。
上記式(1)で表されるエーテル化合物の使用量は、特に限定されず、目的等に応じて選択することができ、重合開始剤1.00モルに対して0.01モル以上100モル以下であることが好ましい。
<共役ジエン化合物>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の重合工程で用いられる共役ジエン化合物としては、特に限定されず、重合可能な単量体であればよく、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<芳香族ビニル化合物>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の重合工程で用いられる芳香族ビニル化合物としては、特に限定されず、共役ジエン化合物と共重合可能な単量体であればよく、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
変性共役ジエン系重合体を構成する共役ジエン系重合体は、単一の共役ジエン化合物の重合体若しくは異なる種類の共役ジエン化合物との重合体すなわち共重合体、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体である。
共役ジエン系重合体が共重合体である場合は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
ランダム共重合体としては、例えば、ブタジエン−イソプレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレンランダム共重合体等が挙げられる。共重合体鎖中の各単量体の組成分布としては、特に限定されず、例えば、統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、組成がテーパー状に分布しているテーパー(勾配)ランダム共重合体等が挙げられる。共役ジエンの結合様式、すなわち1,4−結合や1,2−結合等の組成は、均一であってもよいし、分布があってもよい。
ブロック共重合体としては、例えば、ブロックが2個からなるジブロック共重合体、3個からなるトリブロック共重合体、4個からなるテトラブロック共重合体等が挙げられる。例えば、スチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックを「S」で表し、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物からなるブロック及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体からなるブロックを「B」で表すと、S−Bジブロック共重合体、S−B−Sトリブロック共重合体、S−B−S−Bテトラブロック共重合体等で表される。
上記式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えば、ブロックBが芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体である場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらには、ブロックBに、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体を、タイヤトレッド用ゴム組成物として用いる場合には、より低ヒステリシスロス性に優れるゴム組成物を得る観点から、共重合体はランダム共重合体であることが好ましい。共役ジエン−芳香族ビニル共重合体である場合には、芳香族ビニル単位が30以上連鎖しているブロックの数が、少ないか又は無いものであることが好ましい。具体的には、共重合体がブタジエン−スチレン共重合体の場合、Kolthoffの方法(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により重合体を分解し、メタノールに不溶なポリスチレン量を分析する公知の方法において、芳香族ビニル単位が30以上連鎖しているブロックが、重合体の総量に対して、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
本実施形態の共役ジエン系重合体中の結合共役ジエン量は、特に限定されないが、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。また、本実施形態の共役ジエン系重合体中の結合芳香族ビニル量は、特に限定されないが、0質量%以上50質量%以下であることが好ましく、20質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。結合共役ジエン量及び結合芳香族ビニル量が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが更に優れ、耐摩耗性や破壊強度も満足する加硫物を得ることができる。ここで、結合芳香族ビニル量は、フェニル基の紫外吸光によって測定でき、ここから結合共役ジエン量も求めることができる。具体的には、後述する実施例に従った方法により測定することができる。
また、共役ジエン結合単位中のビニル結合量は、特に限定されないが、10モル%以上75モル%以下であることが好ましく、25モル%以上65モル%以下であることがより好ましい。ビニル結合量が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが更に優れ、耐摩耗性や破壊強度も満足する加硫物を得ることができる。ここで、共役ジエン系重合体がブタジエンとスチレンの共重合体である場合には、ハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949))により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2−結合量)を求めることができる。
共役ジエン系重合体のミクロ構造については、上記共役ジエン系重合体中の各結合量が上記範囲にあり、さらに、重合体のガラス転移温度が−45℃以上−15℃以下の範囲にあるときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスにより一層優れた加硫物を得ることができる。ガラス転移温度については、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とする。
[重合工程]
本実施形態において、共役ジエン系重合体は、上述したアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤とし、アニオン重合反応による成長反応によって得られる活性末端を有する重合体であることが好ましい。特に、共役ジエン系重合体は、リビングアニオン重合による成長反応によって得られる活性末端を有する重合体であることがより好ましい。これにより、高変性率の変性共役ジエン系重合体を得ることができる。重合方式としては、特に限定されないが、回分重合方式(「バッチ重合方式」ともいう。)、連続重合方式等の重合方式で行うことができる。連続重合方式においては、1個又は2個以上の連結された反応器を用いることができる。反応器は、撹拌機付きの槽型、管型等のものが用いられる。重合を連続重合方式で実施した場合、バッチ重合方式と比較して比較的高分子量の重合体を安定的に生産でき、加硫物としたときの破壊強度を十分なものとする上で好ましい。
共役ジエン化合物中に、アレン類、アセチレン類等が不純物として含有されていると、後述する変性工程における反応を阻害するおそれがある。そのため、これらの不純物の含有量濃度(質量)の合計は、200ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましく、50ppm以下であることが更に好ましい。アレン類としては、例えば、プロパジエン、1,2−ブタジエン等が挙げられる。アセチレン類としては、例えば、エチルアセチレン、ビニルアセチレン等が挙げられる。
共役ジエン系重合体の重合反応は、溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、例えば、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;それらの混合物からなる炭化水素等が挙げられる。重合反応に供する前に、不純物であるアレン類やアセチレン類を有機金属化合物で処理することは、高濃度の活性末端を有する重合体が得られる傾向にあり、高い変性率が達成される傾向にあるため好ましい。
重合温度は、リビングアニオン重合が進行する温度であれば特に限定されないが、生産性の観点から、0℃以上であることが好ましく、重合終了後の活性末端に対する変性剤の反応量を充分に確保する観点から、120℃以下であることが好ましい。また、共役ジエン系重合体のコールドフローを防止する観点から、分岐をコントロールするためのジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を用いてもよい。
<変性剤>
以上のような方法で、共役ジエン系重合体を得た後、下記式(2)で表される化合物(A)(以下、「変性剤」という場合がある。)を反応させる変性工程を行うことで、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を得ることができる。化合物(A)が、共役ジエン系重合体中の活性末端と反応することにより、共役ジエン系重合体が変性されることが好ましい。
Figure 2016079217
式(2)中、R7は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、3つのR7は同一であっても異なっていてもよい。R8、R9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数あるR8、R9の各々は同一であっても異なっていてもよい。nは2又は3であり、3つあるnは同一であっても異なっていてもよい。
なお、R8、R9はアルキル基であることが好ましく、その炭素数は1〜10であることが好ましい。R7のアルキレン基の炭素数は、好ましくは2〜7であり、より好ましくは3〜5である。
上記式(2)で表される化合物(A)としては、例えば、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(トリメトキシシリルメチル)アミン、トリス(2−トリメトキシシリルエチル)アミン、トリス(4−トリメトキシシリルブチル)アミン等が挙げられる。これらの中でも、化合物(A)の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点や、加工性の観点から、3つあるnが全て3であることが好ましい。好ましい具体例としては、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミンが挙げられる。
[変性工程]
上述した化合物(A)を、重合活性末端に反応させる際の、反応温度、反応時間等については、特に限定されないが、0℃以上120℃以下で、30秒以上反応させることが好ましい。
上述した化合物(A)の添加量は、特に限定されないが、重合開始剤1.00モルに対して、化合物(A)中のシリル基に結合したアルコキシ基のモル数が、0.60モル以上0.99モル以下となるような割合で添加することが好ましく、0.70モル以上0.98モル以下となるような割合で添加することがより好ましく、0.80モル以上0.95モル以下となるような割合で添加することが更に好ましい。得られる変性共役ジエン系重合体の変性率を十分に得る観点から0.60モル以上とすることが好ましく、加工性改良のために重合体末端同士をカップリングさせ分岐状重合体成分を得ることが好ましいことに加え、変性共役ジエン系重合体の保管中の粘度上昇を抑制する観点から、0.99モル以下とすることが好ましい。
上記範囲であれば、アルコキシシリル基を多く含む化合物(A)を変性剤として用いた場合、保管中に変性ゴムの粘度が上昇するという問題が見られることがあるが、保管中に粘度が経時変化しにくくなり、好ましい。
<変性共役ジエン系重合体>
本実施形態の効果をより優れたものにする観点から、シリカ粒子充填カラムを用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定のカラムへの吸着量によって求められる変性率(以下、単に「変性率」という場合がある。)、すなわち官能基成分を有する重合体(例えば、式(2)で表される化合物(A)により変性されている変性共役ジエン系重合体)の割合が、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上含有する重合体となるように、変性共役ジエン系重合体を製造することが好ましい。官能基成分を有する重合体の定量方法としては、官能基含有の変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィーによって測定することができる。このクロマトグラフィーを用いた方法としては、官能基成分を吸着するシリカ等の極性物質を充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準を比較に用いて定量する方法が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、好ましくは20,000以上2,000,000以下、より好ましくは100,000以上1,000,000以下、更に好ましくは200,000以上600,000以下であり、より更に好ましくは300,000以上500,000以下である。上記下限値以上の分子量とすることで、加硫物としたときの強度を一層向上させることができ、上記上限値以下の分子量とすることで、加工性を一層向上させることができる。また、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、加硫物の物性の観点から、好ましくは1.00以上3.50以下、より好ましくは1.10以上3.00以下である。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体を、連続重合方式で製造する場合、上記した数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、好ましくは1.80以上3.50以下、より好ましくは1.90以上3.00以下、更に好ましくは2.00以上2.80以下である。数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、ヒステリシスロスや強度等の加硫物の物性の観点から上記上限値以下であることが好ましく、加工性の観点から上記下限値以上であることが好ましい。
本実施形態においては、官能基を有する変性共役ジエン系重合体を、不活性溶剤中で更に水素化することによって、二重結合の全部又は一部を飽和炭化水素に変換することができる。その場合、耐熱性、耐候性が向上し、高温で加工する場合の製品の劣化を防止することができる。その結果、自動車用途等種々の用途で一層優れた性能を発揮する。
より具体的には、共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合の水素化率(以下、「水添率」という場合がある。)は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。加硫ゴムとして用いる場合には、共役ジエン部の二重結合が部分的に残存していることが好ましい。かかる観点から、共役ジエン系重合体中の共役ジエン部の水添率は、3%以上70%以下であることが好ましく、5%以上65%以下であることがより好ましく、10%以上60%以下であることが更に好ましい。なお、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体中の芳香族ビニル化合物に基づく芳香族二重結合の水添率については、特に限定されないが、50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であるであることが更に好ましい。水素化率は、核磁気共鳴装置(NMR)により求めることができる。
水素化の方法は、特に限定されず、公知の方法が利用できる。好適な水素化の方法としては、触媒の存在下、重合体溶液に気体状水素を吹き込む方法で水素化する方法が挙げられる。触媒としては、貴金属を多孔質無機物質に担持させた触媒等の不均一系触媒;ニッケル、コバルト等の塩を可溶化し有機アルミニウム等と反応させた触媒、チタノセン等のメタロセンを用いた触媒等の均一系触媒等が挙げられる。これら中でも、マイルドな水素化条件を選択できる観点から、チタノセン触媒が好ましい。また、芳香族基の水素化は、貴金属の担持触媒を用いることによって行うことができる。
水素化触媒の具体例としては、(1)Ni,Pt,Pd,Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni,Co,Fe,Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti,Ru,Rh,Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等が挙げられる。例えば、水素化触媒として特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報、特開平8−109219号公報に記載された公知の水素化触媒を使用することができる。好ましい水素化触媒としてはチタノセン化合物と還元性有機金属化合物との反応混合物が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の製造方法においては、変性工程後の重合体溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、特に限定されず、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9〜11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、重合後のゲル生成を防止する観点や、加工時の安定性を向上させる観点から、ゴム用安定剤を添加することができる。ゴム用安定剤は、特に限定されず、公知のものを用いることができるが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピネート、2−メチル−4,6−ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体の加工性を改善するために、必要に応じて伸展油を変性共役ジエン系共重合体に添加することができる。伸展油を変性共役ジエン系重合体に添加する方法としては、特に限定されないが、伸展油を重合体溶液に加え、混合して、油展重合体溶液としたものを脱溶媒する方法が好ましい。伸展油としては、例えばアロマ油、ナフテン油、パラフィン油等が挙げられる。これらの中でも、環境安全上の観点や、オイルブリード防止及びウェットグリップ特性の観点から、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であるアロマ代替油が好ましい。アロマ代替油としては、Kautschuk Gummi Kunststoffe 52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)等が挙げられる。伸展油の添加量は、特に限定されないが、変性共役ジエン系重合体100質量部に対し、1質量部以上60質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下がより好ましく、15質量部40質量部以下がさらに好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体を、重合体溶液から取得する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、スチームストリッピング等で溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらにそれを脱水及び乾燥して重合体を取得する方法、フラッシングタンクで濃縮し、さらにベント押出し機等で脱揮する方法、ドラムドライヤー等で直接脱揮する方法等が挙げられる。
<変性共役ジエン系重合体組成物>
本実施形態の変性共役ジエン系重合体は、加硫物として好適に用いられる。加硫物は、例えば本実施形態の変性共役ジエン系重合体を、必要に応じて、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック等の無機充填剤、本実施形態の変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤、加硫剤、加硫促進剤・助剤等と混合した後、加熱して加硫することにより得ることができる。これらの中でも、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分と、シリカ系無機充填剤と、を含む変性共役ジエン系重合体組成物とすることが好ましい。変性共役ジエン系重合体組成物は、上述した変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対し、20質量部以上含むゴム成分と、シリカ系無機充填剤0.5質量部以上300質量部以下と、を含むものがより好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体に、シリカ系無機充填剤を分散させることで、加硫物としたときに、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランス、耐摩耗性、及び破壊強度、並びに加硫物とする際の加工性に優れる。本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物が、タイヤ、防振ゴム等の自動車部品、靴等の加硫ゴム用途に用いられる場合にも、シリカ系無機充填剤を含むことが好ましい。
<ゴム成分>
変性共役ジエン系重合体組成物においては、本実施形態の変性共役ジエン系重合体と、本実施形態の変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体と、を含んだゴム成分として使用できる。このようなゴム状重合体としては、特に限定されず、例えば、共役ジエン系重合体又はその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合体又はその水素添加物、共役ジエン系化合物とビニル芳香族化合物とのブロック共重合体又はその水素添加物、非ジエン系重合体、天然ゴム等が挙げられる。
具体的には、ブタジエンゴム又はその水素添加物、イソプレンゴム又はその水素添加物、スチレン−ブタジエンゴム又はその水素添加物、スチレン−ブタジエンブロック共重合体又はその水素添加物、スチレン−イソプレンブロック共重合体又はその水素添加物等のスチレン系エラストマー、アクリロニトリル−ブタジエンゴム又はその水素添加物等が挙げられる。
また、非ジエン系重合体としては、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ブテン−ジエンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−ヘキセンゴム、エチレン−オクテンゴム等のオレフィン系エラストマー、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、α、β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−共役ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。
上述した各種ゴム状重合体は、水酸基やアミノ基等の極性を有する官能基を付与した変性ゴムであってもよい。またその重量平均分子量は、性能と加工特性のバランスの観点から、2,000以上2,000,000以下であることが好ましく、5,000以上1,500,000以下であることがより好ましい。また、低分子量のいわゆる液状ゴムを用いることもできる。これらのゴム状重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体と、上述したゴム状重合体と、を含む変性共役ジエン系重合体組成物とする場合、これらの配合比率(質量比)は、本実施形態の変性共役ジエン系重合体/ゴム状重合体として、20/80〜100/0が好ましく、30/70〜90/10がより好ましく、50/50〜80/20が更に好ましい。したがって、上記したゴム成分100質量部において、変性共役ジエン系重合体を、好ましくは20質量部以上100質量部以下、より好ましくは30質量部以上90質量部以下、更に好ましくは50質量部以上80質量部以下含むことが好ましい。変性共役ジエン系重合体/ゴム状重合体の配合比率が上記範囲であると、低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性のバランスが更に優れ、耐摩耗性や破壊強度もより一層満足する加硫物を得ることができる。
<シリカ系無機充填剤>
シリカ系無機充填剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることができるが、SiO2、又はSi3Alを構成単位として含む固体粒子が好ましく、SiO2、又はSi3Alを構成単位の主成分とすることがより好ましい。ここで、主成分とは、シリカ系無機充填剤中に50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有される成分をいう。
シリカ系無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、クレイ、タルク、マイカ、珪藻土、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、ガラス繊維等の無機繊維状物質等が挙げられる。また、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤や、シリカ系無機充填剤とシリカ系以外の無機充填剤との混合物も用いることができる。これらの中でも、強度や耐摩耗性等の観点から、シリカ及びガラス繊維が好ましく、シリカがより好ましい。シリカとしては、乾式シリカ、湿式シリカ、合成ケイ酸塩シリカ等が挙げられる。これらの中でも、破壊特性の改良効果及びウェットスキッド抵抗性のバランスに優れる観点から、湿式シリカが好ましい。
変性共役ジエン系重合体組成物において、実用上良好な耐摩耗性や破壊特性を得る観点から、シリカ系無機充填剤のBET吸着法で求められる窒素吸着比表面積は、100m2/g以上300m2/g以下であることが好ましく、170m2/g以上250m2/g以下であることがより好ましい。また必要に応じて、比較的比表面積が小さい(例えば、比表面積が200m2/g以下のシリカ系無機充填剤)と、比較的比表面積の大きい(例えば、200m2/g以上のシリカ系無機充填剤)と、を組み合わせて用いることができる。これにより、良好な耐摩耗性や破壊特性と低ヒステリシスロス性を高度にバランスさせることができる。
上記のように、変性共役ジエン系重合体組成物におけるシリカ系無機充填剤の配合量は、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上300質量部以下であることが好ましく、5質量部以上200質量部以下がより好ましく、20質量部以上100質量部以下が更に好ましい。シリカ系無機充填剤の配合量は、無機充填剤の添加効果が発現する観点から、0.5質量部以上とすることが好ましく、無機充填剤を十分に分散させ、組成物の加工性や機械強度を実用的に十分なものとする観点から、300質量部以下とすることが好ましい。
変性共役ジエン系重合体組成物には、カーボンブラックを含有させてもよい。カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えばSRF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各クラスのカーボンブラックが使用できる。これらの中でも、窒素吸着比表面積が50m2/g以上、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100gのカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの配合量は、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上100質量部以下が好ましく、3質量部以上100質量部以下がより好ましく、5質量部以上50質量部以下が更に好ましい。カーボンブラックの配合量は、ドライグリップ性能や導電性等のタイヤ等の用途に求められる性能を発現する観点から、0.5質量部以上とすることが好ましく、分散性の観点から、100質量部以下とすることが好ましい。
変性共役ジエン系重合体組成物には、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック以外に、金属酸化物や金属水酸化物を含有させてもよい。金属酸化物とは、化学式Mxy(Mは金属原子を表し、x及びyは各々1〜6の整数を表す。)を構成単位の主成分とする固体粒子のことをいい、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等を用いることができる。また、金属酸化物と金属酸化物以外の無機充填剤の混合物も用いることができる。金属水酸化物としては、特に限定されず、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。
変性共役ジエン系重合体組成物には、シランカップリング剤を含有させてもよい。シランカップリング剤は、ゴム成分とシリカ系無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分及びシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有しており、一般的には、硫黄結合部分とアルコキシシリル基、シラノール基部分を一分子中に有する化合物が用いられる。具体的には、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド等が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、上述したシリカ系無機充填剤100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上15質量部以下が更に好ましい。シランカップリング剤の配合量が上記範囲であると、シランカップリング剤による上記添加効果を一層顕著なものにできる。
変性共役ジエン系重合体組成物には、加工性の改良を図るために、ゴム用軟化剤を含有させてもよい。ゴム用軟化剤としては、鉱物油、又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が好適である。ゴムの軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30%以上45%以下のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。本実施形態の変性共役ジエン−芳香族ビニル共重合体とともに用いるゴム用軟化剤としては、適度な芳香族含量を有するものが共重合体との馴染みがよい傾向にあるため好ましい。
ゴム用軟化剤の配合量は、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して、0質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上90質量部以下がより好ましく、30質量部以上90質量部以下が更に好ましい。ゴム用軟化剤の配合量がゴム成分100質量部に対して100質量部を超えると、ブリードアウトを生じやすく、組成物表面にベタツキを生ずるおそれがある。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体とその他のゴム状重合体、シリカ系無機充填剤、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤等の添加剤を混合する方法については、特に限定されるものではない。例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法等が挙げられる。これらのうち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機による溶融混練法が生産性、良混練性の観点から好ましい。また、変性共役ジエン系重合体と各種配合剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
変性共役ジエン系重合体組成物は、加硫剤により加硫処理を施した加硫組成物としてもよい。加硫剤としては、例えば有機過酸化物及びアゾ化合物等のラジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物、硫黄、硫黄化合物が使用できる。硫黄化合物には、一塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物、高分子多硫化合物等が含まれる。加硫剤の使用量は、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分100質量部に対して0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上15質量部以下がより好ましい。加硫方法としては、従来公知の方法を適用でき、加硫温度は、通常120〜200℃であることが好ましく、より好ましくは140〜180℃である。
また、加硫に際しては、必要に応じて加硫促進剤を用いてもよい。加硫促進剤としては、従来公知の材料を用いることができ、例えば、スルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、チオ尿素系、ジチオカルバメート系等の加硫促進剤が挙げられる。また、加硫助剤としては、亜鉛華、ステアリン酸等を使用できる。加硫促進剤の使用量は、通常、本実施形態の変性共役ジエン系重合体を含有するゴム成分100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上15質量部以下がより好ましい。
変性共役ジエン系重合体組成物には、本実施形態の目的を損なわない範囲内で、上述した以外のその他の軟化剤や充填剤、さらに、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤等の各種添加剤を用いてもよい。その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。その他の充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。上記の耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、潤滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
以下の実施例により本実施形態を更に詳しく説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、試料の分析は下記に示す方法により行った。
(1)結合スチレン量
試料100mgをクロロホルムで100mLにメスアップ、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により、変性共役ジエン系重合体100質量%に対しての結合スチレン量(質量%)を測定した(島津製作所社製、分光光度計「UV−2450」)。
(2)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)
試料50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600〜1000cm−1の範囲で測定して所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry 21,923(1949)に記載の方法)の計算式に従い、ブタジエン部分の1,2−ビニル結合量を求めた(日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計「FT−IR230」)。
(3)重合体ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」)を用い、JIS K6300に準拠し、L形ロータを用いてムーニー粘度を測定した。測定温度は、100℃、または110℃とした。まず、試料を1分間試験温度で予熱した後、ロータを2rpmで回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
(4)ガラス転移温度(Tg)
ISO 22768:2006に準拠して、マックサイエンス社製、示差走査熱量計「DSC3200S」を用い、ヘリウム50mL/分の流通下、−100℃から20℃/分で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とした。
(5)分子量
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(東ソー社製HLC−8320GPC)を使用して、RI検出器を用いてクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用して得られる検量線に基づいて、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を使用した。カラムは、東ソー社製 TSKgel SuperMultiporeHZ−Hを3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製 TSKguardcolumn SuperMP(HZ)−Hを接続して使用した。測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液10μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で測定した。
(6)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに変性した成分が吸着する特性を応用することにより測定した。試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系カラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムとの差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。具体的には、以下に示すとおりである。
試料溶液の調製:
試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とした。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:
東ソー社製HLC−8320GPCを使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液10μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、東ソー社製 TSKgel SuperMultiporeHZ−Hを3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製 TSKguardcolumn SuperMP(HZ)−Hを接続して使用した。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:
東ソー社製HLC−8320GPCを使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、Zorbax PSM−1000S、PSM−300S、PSM−60Sを接続して使用し、その前段にガードカラムとしてDIOL 4.6×12.5mm 5micronを接続して使用した。
変性率の計算方法:
ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求めた。
変性率(%)=[1−(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
(7)保管中の粘度上昇
60℃相対湿度50%に設定した恒温恒湿槽に、変性共役ジエン系重合体を入れ、30日経過後に100℃でムーニー粘度を測定し、重合直後の測定値との差を求めた。
[実施例1]
内容積10Lで、内部の高さLと直径Dの比(L/D)が4であり、底部に入口、頂部に出口を有し、撹拌機及び温度制御用のジャケットを有するオートクレーブを2基直列に連結し、1基目を重合反応器として、2基目を変性反応器とした。
予め水分等の不純物を除去した、1,3−ブタジエンを15.5g/分、スチレンを8.5g/分、n−ヘキサンを125.6g/分の条件で混合した。この混合溶液を1基目の反応器の入口に供給する配管の途中に設けたスタティックミキサーにおいて、残存不純物不活性化処理用のn−ブチルリチウムを0.075mmol/分で添加、混合した後、1基目反応器の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.030g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.200mmol/分の速度で、1基目反応器の底部へ供給し、連続的に重合反応を継続させた。反応器出口における重合体溶液の温度が85℃となるように温度を制御した。1基目の反応器頂部から流出したポリマー溶液は、配管を通して2基目の反応器底部に供給した。
重合反応が十分に安定したところで、1基目反応器出口より、変性剤添加前の重合体溶液を系外に少量サンプリングし、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように添加した後に溶媒を除去し、110℃のムーニー粘度を測定した結果、50であった。
2基目の反応器内部の重合体溶液の温度を85℃に保ち、変性剤としてトリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンを0.030mmol/分の速度で2基目反応器の底部から添加し、変性(カップリング)反応を実施した。2基目反応器の頂部から流出した重合体溶液に酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように連続的に添加し、変性反応を終了させた。その後、重合体100gに対してオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 JOMOプロセスNC140)が37.5gとなるように添加し、ドラムドライヤーで溶媒を除去し、変性共役ジエン系重合体(試料A)を得た。
試料Aを分析した結果、100℃のムーニー粘度は61、ポリスチレン換算の重量平均分子量は76.7万、数平均分子量は35.8万、変性率は72%であった。また、オイル添加前の重合体で測定した結合スチレン量は35質量%、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2−結合量)は39モル%であった。また、DSCで測定したオイル添加前の重合体のガラス転移温度は−23℃であった。保管中の粘度上昇変化の結果も含め、試料Aの分析結果を表1に示す。
[実施例2]
変性剤としてトリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンの添加量を0.033mmol/分とした以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(試料B)を得た。試料Bの分析結果を表1に示す。
[実施例3]
変性剤をトリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンからトリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミンに替え、添加量を0.028mmol/分にした以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(試料C)を得た。試料Cの分析結果を表1に示す。
[実施例4]
極性物質を2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンから2,2−ビス(5−メチル−2−オキソラニル)プロパンに替え、添加量を0.070g/分にし、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンの添加量を0.026mmol/分にした以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(試料D)を得た。試料Dの分析結果を表1に示す。
[比較例1]
変性剤をトリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンから1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタンに替え、添加量を0.045mmol/分にした以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(試料E)を得た。試料Eの分析結果を表1に示す。
[比較例2]
極性物質を2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンからテトラメチルエチレンジアミンに替え、添加量を0.046g/分にした以外は、実施例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(試料F)を得た。試料Fの分析結果を表1に示す。
Figure 2016079217
*1
BOP:2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン
BMOP:2,2−ビス(5−メチル−2−オキソラニル)プロパン
TMEDA:テトラメチルエチレンジアミン
*2
TTMSPA:トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン
TTESPA:トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)アミン
BTESE:1,2−ビス(3−トリエトキシシリル)エタン
*3 n−ブチルリチウムの総添加量に対する、添加した変性剤中に含まれるシリル基に結合したアルコキシ基の総量のモル比
*4 BTESEで変性した重合体は、シリカカラムに吸着されず、変性率は測定できなかった。
[実施例5〜8、比較例3、4]
表1に示す試料(試料A〜F)を原料ゴムとして、以下に示す条件で配合した

変性共役ジエン系重合体(試料A〜F):137.5質量部
シリカ(エボニック デグサ社製、Ultrasil VN3):75.0質量部
カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストKH(N339)):5.0質量部
シランカップリング剤(エボニック デグサ社製、Si75):6.0質量部
S−RAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 JOMOプロセスNC140):4.5質量部
亜鉛華:2.5質量部
ステアリン酸:1.5質量部
老化防止剤(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン):2.0質量部
硫黄:2.2質量部
加硫促進剤1(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
加硫促進剤2(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
合計:239.9質量部

上記した材料を下記の方法により混練してゴム組成物を得た。
ニーダー(内容量0.5L)を使用し、第一段の混練として、原料ゴム(試料A〜F)、充填剤(シリカ、カーボンブラック)、シランカップリング剤、プロセスオイル(S−RAEオイル)、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。このとき、ロータの回転数を操作することで、密閉混合機の温度を制御し、155℃以上160℃以下でゴム組成物(配合物)を得た。
次に、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、ニーダーの温度制御により、配合物の排出温度を155℃以上160℃以下に調整した。冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤1、2を加えて混練した。その後、成型し、160℃で20分間、加硫プレスにて加硫した。加硫後、ゴム組成物の物性を測定した。物性測定結果を表2に示した。
(8)配合物ムーニー粘度
ムーニー粘度計を使用し、JIS K6300−1に準拠して、上記で得た第二段の混練後の配合物を試料として、130℃で測定を行った。1分間の予熱を行った後に、ロータを毎分2回転で4分間回転させた後の粘度を測定した。値が小さいほど加工性に優れることを示す。
ゴム組成物の物性は、下記の方法により測定した。
(9)引張強さ
JIS K6251の引張試験法に準拠して測定し、比較例3の値を100として指数化した。
(10)粘弾性パラメータ
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機「ARES」を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。各々の測定値は比較例3の値を100として指数化した。0℃において周波数10Hz、ひずみ1%で測定したtanδをウェットグリップ性能の指標とした。値が大きいほどウェットグリップ性能が良好であることを示す。また、50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを省燃費特性の指標とした。値が小さいほど省燃費性能が良好であることを示す。
(11)耐摩耗性
アクロン摩耗試験機(安田精機製作所社製)を使用し、JIS K6264−2に準拠して、荷重44.1N、1000回転の摩耗量を測定し、比較例3の値を100として指数化した。指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを示す。
これらの測定結果を表2に示した。結果が指数値で表されている物性については、比較例3の値を「100」とした。
Figure 2016079217
表2に示す通り、実施例5〜8の変性共役ジエン系重合体組成物は、化合物(A)とは異なる化合物を変性剤として用いて変性された重合体を使用して得られた比較例3の組成物と比較して、50℃のtanδが低いことからヒステリシスロスが低く、タイヤの低転がり抵抗性が実現されているとともに、0℃のtanδが高くウェットスキッド抵抗性に優れていることが確認された。さらに、配合物ムーニー粘度が低いことから加工性に優れ、また、同等以上の引張強さと耐摩耗性を有することが確認された。
また、重合工程で特定のエーテル化合物の代わりに他の極性化合物を使用した比較例4の組成物は、比較例1と比べて低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性に優れるものの、特定のエーテル化合物を使用した実施例5〜8の組成物がより優れた改良効果を示すことが確認された。
本発明に係る変性共役ジエン系重合体は、タイヤトレッド、自動車の内装・外装品、防振ゴム、ベルト、履物、発砲体、各種工業用品用途等の分野において産業上の利用可能性がある。

Claims (5)

  1. アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を重合開始剤として用い、下記式(1)で表されるエーテル化合物の存在下で、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって共役ジエン系重合体を得る重合工程と、
    前記共役ジエン系重合体と、下記式(2)で表される化合物(A)とを反応させる変性工程と、
    を有する、変性共役ジエン系重合体の製造方法。
    Figure 2016079217
    (式(1)中、R1〜R6は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は水素原子を表す。)
    Figure 2016079217
    (式(2)中、R7は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、3つのR7は同一であっても異なっていてもよい。R8、R9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基を表し、複数あるR8、R9の各々は同一であっても異なっていてもよい。nは2又は3であり、3つあるnは同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記変性工程において、重合開始剤1.00モルに対し、化合物(A)に含まれるシリル基に結合したアルコキシ基の合計モル数が0.60モル以上0.99モル以下となるように化合物(A)を反応させる、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  3. 前記重合工程が、連続重合方式で行われる、請求項1又は2に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法で得られる変性共役ジエン系重合体。
  5. 請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体を、ゴム成分100質量部に対し、20質量部以上含むゴム成分100質量部と、
    シリカ系無機充填剤を、ゴム成分100質量部に対し、0.5質量部以上300質量部以下と、
    を含む変性共役ジエン系重合体組成物。
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