以下に、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
実施の形態1にかかる数値制御装置1について図1及び図2について説明する。図1は、NC装置1の機能構成を示す図である。図2は、NC装置1の外観構成を示す図である。
数値制御装置(以下、NC装置とする)1は、工作機械M(に取り付けられた工具)の動作を数値的に制御する。例えば、NC装置1は、工作機械MによるワークWの加工を制御する。
具体的には、NC装置1は、主制御部50、表示ユニット10、キーボードユニット20、入力制御部40、表示制御部30、記憶部70、画面座標演算部60、及び駆動部80を備える。
主制御部50は、表示ユニット10、キーボードユニット20、入力制御部40、表示制御部30、画面座標演算部60、記憶部70、及び駆動部80を全体的に制御する。
表示ユニット10は、NC装置1がユーザにより使用される際に対面する主面10a上に、主表示画面11aを有する(図2参照)。具体的には、表示ユニット10は、主表示部11を有している。主表示部11は、主表示画面11a上に、表示制御部30により供給された画像信号に応じた画像を表示する。例えば、主表示部11は、主表示画面11a上に、工作機械Mに関連した第1の機械関連情報を表示する。例えば、第1の機械関連情報は、NC状態や、NC操作に関わる基本的な情報を含む。あるいは、例えば、第1の機械関連情報は、編集途中の加工プログラム73を含む。
キーボードユニット20は、NC装置1がユーザにより使用される際に操作される操作面20a上に複数の入力キー21と補助表示画面22aとを有する(図2参照)。補助表示画面22aは、例えば、操作面20aにおける右上に配されている。
具体的には、キーボードユニット20は、複数の入力キー21と補助表示部22とを有する。複数の入力キー21は、どのキーが押圧されたかに応じて、ユーザから所定の指示を受け付ける。複数の入力キー21は、例えば、複数の英数字キー及び他の所定のキーを含む(図2参照)。例えば、ユーザは、主表示画面11a上の表示内容を確認しながら、複数の入力キー21から所定の英数字キーを押圧してNC装置1の操作を行う。
補助表示部22は、補助表示画面22a上に、表示制御部30により供給された画像信号に応じた画像を表示する。例えば、補助表示部22は、工作機械Mに関連した第2の機械関連情報を表示する。第2の機械関連情報は、例えば、第1の機械関連情報に連動した複数のボタンオブジェクトを含む(図4参照)。
また、補助表示部22は、タッチパネルセンサ(表示入力部)22bを有している。タッチパネルセンサ22bは、補助表示画面22aをタッチパネルとして入力指示を受け付ける。例えば、ユーザは、主表示画面11a上の表示内容を確認しながら、補助表示画面22a内の所定の部分を押圧してNC装置1の操作を行う。例えば、タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト(図4参照)のうち押下されたボタンオブジェクトに対応する入力指示を受け付ける。
入力制御部40は、複数の入力キー21のうちいずれかのキーが押圧された場合にどのキーが押圧されたかを検知して、どのキーが押圧されたかを示すキー押圧情報を主制御部50へ供給する。主制御部50は、キー押圧情報に応じた制御を行う。
また、入力制御部40は、補助表示画面22aにおけるいずれかの部分が押圧された場合に、タッチパネルセンサ22bを介して、補助表示画面22aのどの部分が押圧されたのかを検知して、どの部分が押圧されたのかを示すタッチパネル押圧情報を主制御部50へ供給する。主制御部50は、タッチパネル押圧情報に応じた制御を行う。
表示制御部30は、主制御部50による制御に応じて、主表示画面11aに表示すべき情報と補助表示画面22aに表示すべき情報とをそれぞれ制御する。すなわち、表示制御部30は、主表示画面11aに表示すべき主表示データ71を生成し、主表示データ71を表示用の画像信号に変換し、変換した表示用の画像信号を主表示部11に供給する。それとともに、表示制御部30は、補助表示画面22aに表示すべき補助表示データ72を生成し、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換し、変換した表示用の画像信号を補助表示部22に供給する。これにより、表示制御部30は、主表示画面11a上に、工作機械Mに関連した第1の機械関連情報を表示させるとともに、補助表示画面22a上に、工作機械Mに関連した第2の機械関連情報を表示させる。
記憶部70は、NC装置1が工作機械MによるワークWの加工を制御する際に使用する加工プログラム73を記憶する。加工プログラム73には、例えば、工作機械Mの動作軌跡がプログラムされている。
また、記憶部70は、所定の作業領域としても用いられる。例えば、記憶部70は、主表示画面11aに表示すべきデータとして表示制御部30により生成された主表示データ71を記憶するとともに、補助表示画面22aに表示すべきデータとして表示制御部30により生成された補助表示データ72を記憶する。さらに、記憶部70は、補助表示画面22a内における複数の座標と複数の入力指示との関連付けを示すデータとして主制御部50により生成された入力指示データ74を記憶する。
画面座標演算部60は、タッチパネル押圧情報を主制御部50経由で入力制御部40から受け、タッチパネル押圧情報により示された補助表示画面22a内の座標を演算して特定する。また、画面座標演算部60は、入力指示データ74を主制御部50経由で記憶部70から読み出し、入力指示データ74に含まれた複数の座標を演算して特定する。画面座標演算部60は、タッチパネル押圧情報により示された補助表示画面22a内の座標と、入力指示データ74に含まれた複数の座標とを比較する。画面座標演算部60は、補助表示画面22aの全領域内において、入力指示データ74に含まれた複数の座標のいずれかの座標を中心とする所定半径内に、タッチパネル押圧情報により示された座標位置が含まれるか否かを判断する。画面座標演算部60は、入力指示データ74に含まれた所定の入力指示に関連付けられた座標を中心とする所定半径内に、タッチパネル押圧情報により示された座標位置が含まれる場合、その所定の入力指示が受け付けられたと判断する。
これにより、画面座標演算部60は、タッチパネルセンサ22bにより受け付けられた入力指示をタッチパネル入力指示情報として主制御部50へ供給する。タッチパネル入力指示情報が供給されることにより、主制御部50は、タッチパネル入力指示情報に応じた入力指示がタッチパネルセンサ22bを介して受け付けられたと認識する。
駆動部80は、主制御部50による制御に応じて、工作機械MによるワークWの加工が行われるように、工作機械Mを駆動する。具体的には、駆動部80は、ドライブアンプ81を含む。駆動部80は、工作機械Mを駆動するための指令を主制御部50から受け、受けた指令をドライブアンプ81により増幅して駆動信号を生成して工作機械Mへ供給する。これにより、工作機械Mが駆動される。
次に、NC装置1にて使用頻度が高い加工プログラム73の編集画面について図3〜図5を用いて説明する。図3は、主表示画面11a及び補助表示画面22aの動作を示すフローチャートである。図4(a)及び図5(a)は、主表示画面11aの動作を示す図である。図4(b)及び図5(b)は、補助表示画面22aの動作を示す図である。
図3に示すステップS1では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、加工プログラム73の編集画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50へ供給する。主制御部50は、供給された起動指示に応じて、記憶部70にアクセスして、編集途中の加工プログラム73が記憶部70に記憶されているか否かを判断する。
主制御部50は、編集途中の加工プログラム73が記憶部70に記憶されていない場合、編集途中の加工プログラム73がない旨の情報を表示制御部30へ供給する。これにより、表示制御部30は、初期状態の加工プログラム73の編集画面11a1を主表示データ71として生成する。
あるいは、主制御部50は、編集途中の加工プログラム73が記憶部70に記憶されている場合、編集途中の加工プログラム73の情報を表示制御部30へ供給する。これにより、表示制御部30は、編集途中の加工プログラム73の情報を含めて加工プログラム73の編集画面11a1を主表示データ71として生成する。
そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部11へ供給する。これにより、主表示部11は、主表示画面11aに加工プログラム73の編集画面11a1を起動して表示する。このとき、主表示部11は、編集位置を示すカーソル(例えば、図4(a)に示す黒四角のオブジェクト)11a2を、初期状態の加工プログラム73における初期位置に、又は編集途中の加工プログラム73における一番最後の部分の位置に表示させる。
ステップS2では、主制御部50が、加工プログラム73に対して次に追加される候補となる複数のコードに対応した複数のボタンオブジェクトが補助表示画面22aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、編集途中の加工プログラム73が記憶部70に記憶されていない場合、制御対象である工作機械Mを特定するために設定されたNCパラメータに基づいて、初期状態の加工プログラム73に対して次に追加する候補となる複数のコードを推定する。主制御部50は、推定した複数のコードを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、複数のコードに対応した複数のボタンオブジェクト(図示せず)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部22へ供給する。これにより、補助表示部22は、初期状態の加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2の位置の記述(空の記述)に連動した情報として、補助表示画面22a上に、複数のボタンオブジェクト(最初に入力することが予想されるコードの候補)を表示する。
あるいは、例えば、主制御部50は、編集途中の加工プログラム73が記憶部70に記憶されている場合、編集途中の加工プログラム73における一番最後の部分の記述から、編集途中の加工プログラム73に対して次に追加する候補となる複数のコードを推定する。例えば、主制御部50は、編集途中の加工プログラム73に対して次に追加する候補として、Gコード「G4」、「G40」、「G41」、「G42」、「G43」を推定する(図4(b)参照)。主制御部50は、推定した複数のコードを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、複数のコード(例えば、Gコード「G4」、「G40」、「G41」、「G42」、「G43」)に対応した複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5(図4(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部22へ供給する。これにより、補助表示部22は、編集途中の加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2の位置の記述に連動した情報として、補助表示画面22a上に、複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5を表示する。
あるいは、例えば、主制御部50は、複数の入力キー21を介して加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2が移動されたことを認識した場合、移動後のカーソル11a2が位置した部分の記述から、編集途中の加工プログラム73に対して次に追加する候補となる複数のコードを新たに推定する。主制御部50は、推定した複数のコードを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、複数のコードに対応した複数のボタンオブジェクト(図示せず)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部22へ供給する。これにより、補助表示部22は、編集途中の加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2の位置の記述に連動した情報として、補助表示画面22a上に、複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5を(動的に変更して)表示する。
ステップS3では、主制御部50が、選択されたボタンオブジェクトに対応したコードの次に入力が予想される文字列が補助表示画面22aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクトのうち1つのボタンオブジェクトが選択されたことを認識した場合、選択されたボタンオブジェクトに対応したコードの次に入力が予想される文字列を推定する。例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して、Gコード「G43」に対応したボタンオブジェクト22a5が選択されたことを認識した場合、ボタンオブジェクト22a5が選択されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、ボタンオブジェクト22a5が選択されたことを示す表示(例えば、図4(b)に示すようなボタンオブジェクト22a5のハイライト表示)を行うように補助表示部22を制御する。
それとともに、主制御部50は、Gコード「G43」に対応したボタンオブジェクト22a5が選択されたことを認識した場合、Gコード「G43」の次に入力が予想される文字列として、G43のプログラム指令フォーマット「Z□ F□;」を推定する。主制御部50は、推定した文字列「Z□ F□;」を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、文字列「Z□ F□;」に対応したボタンオブジェクト22a6(図4(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部22へ供給する。これにより、補助表示部22は、主表示画面11a上の加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2の位置の記述と、補助表示画面22a上の複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5とに連動したボタンオブジェクト22a6を、補助表示画面22a上に表示する。
あるいは、例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクトのうち他のボタンオブジェクトが新たに選択されたことを認識した場合、選択されたボタンオブジェクトに対応したコードの次に入力が予想される文字列を新たに推定する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、他のボタンオブジェクトが新たに選択されたことを示す表示(例えば、他のボタンオブジェクトのハイライト表示)を行うように補助表示部22を制御する。
それとともに、主制御部50は、推定した文字列を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、その文字列に対応したボタンオブジェクト(図示せず)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部22へ供給する。これにより、補助表示部22は、主表示画面11a上の加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル11a2の位置の記述と、補助表示画面22a上の複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5とに連動したボタンオブジェクト22a6を、補助表示画面22a上に(動的に変更して)表示する。
ステップS4では、主制御部50が、ステップS3で補助表示画面22a上に表示された文字列に対して値を入力するように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して補助表示画面22a上の文字列「Z□ F□;」における「Z」の後の「□」の部分が押圧されたことを認識した場合、「Z」の後の「□」の部分が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された「□」の部分すなわちZの指令値が入力可能な状態になったことを示す表示(例えば、「□」の部分を黒四角にする表示)を行うように補助表示部22を制御する。
そして、主制御部50は、複数の入力キー21を介して、例えばZの指令値として「50.」が入力されたことを認識した場合、Zの指令値「50.」を表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された「□」の部分すなわちZの指令値に「50.」が入力されたことを示す表示(例えば、「Z50. F□;」の表示)を行うように補助表示部22を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して補助表示画面22a上の文字列「Z50. F□;」における「F」の後の「□」の部分が押圧されたことを認識した場合、「F」の後の「□」の部分が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された「□」の部分すなわちFの指令値が入力可能な状態になったことを示す表示(例えば、「□」の部分を黒四角にする表示)を行うように補助表示部22を制御する。
そして、主制御部50は、複数の入力キー21を介して、例えばFの指令値として「1000」が入力されたことを認識した場合、Fの指令値「1000」を表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された「□」の部分すなわちFの指令値に「1000」が入力されたことを示す表示(例えば、図5(b)に示すような「Z50. F1000;」の表示)を行うように補助表示部22を制御する。
さらに、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介してボタンオブジェクト22a6が押圧されたこと(例えば、ボタンオブジェクト22a6におけるZの指令値やFの指令値以外の部分が押圧されたこと)を検知した場合、補助表示画面22a上の文字列「Z50. F1000;」が主表示画面11a上にも表示されるように表示制御部30を制御する。すなわち、主制御部50は、ボタンオブジェクト22a6が押圧されたことを表示制御部30に通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、ボタンオブジェクト22a6が選択されたことを示す表示(例えば、図5(b)に示すようなボタンオブジェクト22a61のハイライト表示)を行うように補助表示部22を制御する。また、表示制御部30は、ボタンオブジェクト22a6が押圧されたことの通知に応じて、主制御部50を介して記憶部70から主表示データ71を読み出し、主表示データ71にGコード「G43」及び文字列「Z50. F1000;」を含めたものを新たに主表示データ71として生成する。表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の主表示データ71を更新するとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部11へ供給する。これにより、主表示部11は、主表示画面11a上に、加工プログラム73の編集画面11a1におけるカーソル(例えば、図4(a)に示す黒四角のオブジェクト)11a2の位置に、Gコード「G43」及び文字列「Z50. F1000;」を挿入して表示する(図5(a)参照)。それに伴い、主表示部11は、カーソル11a21を挿入後の記述の最後の位置にして主表示画面11a上に表示する。
ステップS5では、主制御部50が、他の入力があるか否かを判断する。
例えば、入力制御部40は、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、加工プログラム73の編集画面11a1の終了指示がユーザから受け付けられたことを検知した場合、検知した終了指示を主制御部50へ供給する。
主制御部50は、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給された場合、他の入力がないと判断して、処理を終了し、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給されなかった場合、他の入力があると判断して、処理をステップS2へ戻す。
ここで、仮に、NC装置1のキーボードユニット20が補助表示画面22a及びタッチパネルセンサ22bを有しない場合について考える。この場合、キーボードユニット20の入力キーがハードウェアにより一意に決められおり(例えば、英数字キーなど)、決められた入力キーで画面操作を行うため、所定の入力指示に対するキー入力回数が多く、操作性が低い傾向にある。
それに対して、実施の形態1では、NC装置1のキーボードユニット20が、補助表示画面22a及びタッチパネルセンサ22bを有する。タッチパネルセンサ22bは、補助表示画面22aをタッチパネルとして入力指示を受け付ける。これにより、入力キーによる複数回の入力に対応した入力指示をタッチパネルにより1回の入力で行うことができるので、入力指示に対する入力回数を低減でき、操作性を向上できる。すなわち、工作機械Mを制御する際の操作性を向上できる。
具体的には、表示制御部30が、補助表示画面22a上に、主表示画面11a上の第1の機械関連情報に連動した複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5を第2の機械関連情報の一部として表示させる。タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5のうち押下されたボタンオブジェクトに対応する入力指示を受け付ける。これにより、入力キーによる複数回の入力に対応したボタンオブジェクトへの入力指示をタッチパネルにより1回の入力で行うことができるので、入力指示に対する入力回数を低減でき、操作性を向上できる。
特に、表示制御部30は、主表示画面11a上に、編集途中の加工プログラム73を第1の機械関連情報として表示させ、補助表示画面22a上に、編集途中の加工プログラム73に対して次に追加する候補となる複数のコードに対応した複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5を第2の機械関連情報の一部として表示させる。タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5のうち押下されたボタンオブジェクトに対応するコードの入力指示を受け付ける。これにより、入力指示に対する入力回数を低減しつつ、誤入力(誤った加工プログラム指令の記述の入力)を低減できる。
あるいは、仮に、NC装置900がキーボードユニット20を備えない場合について考える。この場合、図16に示すように、表示ユニット910の表示部911は、表示画面911a上にキーボードのオブジェクト911a2をタッチパネルとして備えることになる。このようなNC装置900では、表示画面911aに表示されている内容911a1をタッチパネル(キーボードのオブジェクト911a2)にて選択することにより、表示内容911a1に応じた操作が可能であるが、表示画面911aの一部がキーボードのオブジェクト911a2により占有されてしまうため、画面表示できる情報量(表示内容911a1の情報量)が制限されるために、所定の情報量を扱うために必要な画面遷移の回数が多くなり、操作性が低い傾向にある。
それに対して、実施の形態1では、主表示画面11aのどの部分もタッチパネル用のオブジェクトにより占有されないので、画面表示できる情報量を確保できる。すなわち、表示制御部30は、主表示画面11a上に、工作機械Mに関連した第1の機械関連情報を表示させるとともに、補助表示画面22a上に、工作機械Mに関連した第2の機械関連情報を表示させる。これにより、所定の情報量を扱うために必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。すなわち、工作機械Mを制御する際の操作性を向上できる。
具体的には、表示制御部30が、補助表示画面22a上に、第1の機械関連情報に連動した情報を第2の機械関連情報として表示させる。これにより、第1の機械関連情報に関連した情報として第2の機械関連情報を確認したい場合に、画面遷移を行うことなく第2の機械関連情報を確認できるため、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。
さらに具体的には、表示制御部30が、主表示画面11a上に、編集途中の加工プログラム73を第1の機械関連情報として表示させ、補助表示画面22a上に、編集途中の加工プログラム73に連動した複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5を第2の機械関連情報の一部として表示させる。これにより、加工プログラム73に追加するコードを調べるために他の画面に遷移する必要性を低減できるので、操作性を向上できる。
特に、工作機械Mを制御するための加工プログラム73では、(Gコード等において)次に使用するコードが絞り込みやすいため、次に使用する可能性が高いコードを網羅して複数のボタンオブジェクト22a1〜22a5として補助表示画面22a上に表示させることができる。
さらに、表示制御部30は、補助表示画面22a上に、選択されたボタンオブジェクトに対応したコードの次に入力が予想される文字列を第2の機械関連情報の他の一部として表示させる。これにより、加工プログラム73に対してコードの次に追加するコードを調べるために他の画面に遷移する必要性も低減できるので、操作性をさらに向上できる。
また、実施の形態1では、キーボードユニット20が、複数の入力キー21と、タッチパネルとして機能する補助表示画面22aとを、操作面20a上に有する。これにより、複数の入力キー21を介した入力操作とタッチパネルセンサ22bを介した入力操作とを連続して行う際の操作性を向上できる。
さらに、実施の形態1では、補助表示画面22aが、例えば、操作面20aにおける右上に配されている。これにより、主表示画面11aと補助表示画面22aとの距離を近づけることができるので、主表示画面11aと補助表示画面22aとを相互に見比べる際の操作性を向上できる。また、操作面20aにおける補助表示画面22a以外の部分に入力キーをたくさん配置した場合でも、入力キーの操作時にユーザの手や腕により補助表示画面22aが覆われてしまうことを低減できるので、複数の入力キー21を操作しながら補助表示画面22aの表示内容を確認する際の操作性を向上できる。
なお、図3に示すフローチャートでは、ステップS1の処理が行われた後にステップS2の処理とステップS3の処理とが並行して行われてもよい。あるいは、ステップS1の処理とステップS2の処理とが並行して行われた後にステップS3の処理が行われてもよい。あるいは、ステップS1の処理とステップS2の処理とステップS3の処理とが並行して行われてもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2にかかるNC装置100について図6及び図7を用いて説明する。図6は、実施の形態2における主表示画面111a及び補助表示画面122aの動作を示すフローチャートである。図7(a)は、主表示画面111aの動作を示す図である。図7(b)、(c)は、補助表示画面122aの動作を示す図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図6に示すステップS11では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、NC状態表示画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された起動指示に応じて、NC状態表示画面111a1(図7(a)参照)を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部111へ供給する。これにより、主表示部111は、主表示画面111aにNC状態表示画面111a1を起動して表示する。このとき、主表示部111は、編集位置を示すカーソル(例えば、図7(a)に示す黒四角のオブジェクト)111a2を、NC状態表示画面111a1における初期位置に表示させる。例えば、主表示部111は、NC状態表示画面111a1として、駆動部80におけるドライブアンプ81の状態を示す画面を主表示画面111a上に表示する。
ステップS12では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、機械座標の表示指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した表示指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された表示指示に応じて、機械の位置を表す機械座標情報122a1(図7(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部122へ供給する。これにより、補助表示部122は、表示指示に応じた機械座標情報122a1を補助表示画面122a上に表示する。
ステップS13では、主制御部50が、機械座標情報122a1に連動した複数のボタンオブジェクトが補助表示画面122aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、機械座標情報122a1に関連して参照される情報の候補を推定する。例えば、主制御部50は、機械座標情報122a1に関連して参照される情報の候補として、「ワーク座標」、「プログラム座標」、「機械座標」を推定する(図7(b)参照)。ワーク座標は、工作機械Mにより加工されるべきワークWの座標であって、ワークW上の原点を基準としたワークWの中心の座標である。プログラム座標は、加工プログラム73により指令される際の工作機械M(に取り付けられた工具)の座標であって、現在指令されている位置に対して工具補正量が加味された座標である。機械座標は、工作機械M(に取り付けられた工具)の座標である。
主制御部50は、推定した情報の複数候補を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、機械座標情報122a1に加えて、情報の複数候補(「ワーク座標」、「プログラム座標」、「機械座標」)に対応した複数のボタンオブジェクト122a2〜122a4(図7(b)参照)を含む情報を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、主制御部50経由で記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部122へ供給する。これにより、補助表示部122は、機械座標情報122a1に連動した情報として、補助表示画面122a上に、複数のボタンオブジェクト122a2〜122a4を表示する。
ステップS14では、主制御部50が、「ワーク座標」、「プログラム座標」、「機械座標」のうち選択された座標が補助表示画面122aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクトのうち1つのボタンオブジェクトが選択されたことを認識した場合、選択されたボタンオブジェクトに対応する座標を取得する。例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して、「ワーク座標」が選択されたことを認識した場合、機械座標値から記憶部70に記憶されているワーク座標オフセット値を差し引くことによりワーク座標の情報を算出する。主制御部50は、例えば、「X 0.000 Y 1.000 Z 2.000」をワーク座標の情報として取得する(図7(c)参照)。主制御部50は、取得したワーク座標を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部122へ供給する。これにより、補助表示部122は、機械座標情報122a1に代えてワーク座標情報122a11を補助表示画面122a上に表示する。
あるいは、例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して、「プログラム座標」が選択されたことを認識した場合、現在指令されている工具補正量を参照してプログラム座標の情報を算出する。主制御部50は、取得したプログラム座標を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部122へ供給する。これにより、補助表示部122は、機械座標情報122a1に代えてプログラム座標情報(図示せず)を補助表示画面122a上に表示する。
ステップS15では、主制御部50が、他の座標の表示が要求されているか否かを判断する。
例えば、入力制御部40は、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、NC状態表示画面111a1の終了指示がユーザから受け付けられたことを検知した場合、検知した終了指示を主制御部50へ供給する。
主制御部50は、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給された場合、他の座標の表示が要求されていないと判断して、処理を終了し、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給されなかった場合、他の座標の表示が要求されていると判断して、処理をステップS14へ戻す。
以上のように、実施の形態2でも、主表示画面111aがタッチパネル用のオブジェクトにより占有されないので、画面表示できる情報量を確保できる。すなわち、表示制御部30は、主表示画面111a上に、工作機械Mに関連した第1の機械関連情報を表示させるとともに、補助表示画面122a上に、工作機械Mに関連した第2の機械関連情報を表示させる。これにより、所定の情報量を扱うために必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。すなわち、工作機械Mを制御する際の操作性を向上できる。
具体的には、表示制御部30は、主表示画面111a上に、駆動部80におけるドライブアンプ81の状態を示すNC状態表示画面111a1を表示させるとともに、補助表示画面122a上に、工作機械Mの座標を表す機械座標情報122a1を表示させる。これにより、ドライブアンプ81の状態と同時にドライブアンプ81により駆動された工作機械Mの座標を確認したい場合に、主表示画面111a上のNC状態表示画面111a1を機械座標画面へ遷移させることなく両者を確認することができるので、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。
また、実施の形態2では、表示制御部30が、補助表示画面122a上に、第2の機械関連情報の一部(機械座標情報122a1)に連動した複数のボタンオブジェクト122a2〜122a4を第2の機械関連情報の他の一部として表示させる。タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト122a2〜122a4のうち押下されたボタンオブジェクトに対応する入力指示を受け付ける。これにより、補助表示画面122a上に表示される座標値を切り換えることができる。すなわち、工作機械Mの座標に続けて他の座標値を確認したい場合に、主表示画面111a上のNC状態表示画面111a1を機械座標画面へ遷移させることなく確認できるので、必要な画面遷移の回数をさらに低減できる。
なお、図6に示すフローチャートでは、ステップS11の処理が行われた後にステップS12の処理とステップS13の処理とが並行して行われてもよい。あるいは、ステップS11の処理とステップS12の処理とが並行して行われた後にステップS13の処理が行われてもよい。あるいは、ステップS11の処理とステップS12の処理とステップS13の処理とが並行して行われてもよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3にかかるNC装置200について図8及び図9を用いて説明する。図8は、実施の形態3における主表示画面211a及び補助表示画面222aの動作を示すフローチャートである。図9(a)は、主表示画面211aの動作を示す図である。図9(b)、(c)は、補助表示画面222aの動作を示す図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図8に示すステップS21では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、I/F画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された起動指示に応じて、I/F画面211a1(図9(a)参照)を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部211へ供給する。これにより、主表示部211は、主表示画面211aにI/F画面211a1を起動して表示する。このとき、主表示部211は、編集位置を示すカーソル(例えば、図9(a)に示す黒四角のオブジェクト)211a2を、I/F画面211a1における所定位置に表示させる。主表示部211は、I/F画面211a1として、例えば、PLC制御用各種入出力信号の表示及びPLC開発時の機械シーケンス動作の確認、NC装置の各部とPLCとの間の入出力データ確認に使用するI/F画面211a1を、主表示画面211a上に表示する。
ステップS22では、主制御部50が、I/F画面211a1の表示内容と表示されるべきI/F診断情報(図9(b)に示す複数のI/F診断情報222a1〜222a3)との両方に連動した複数のボタンオブジェクトが補助表示画面222aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、I/F診断(後述のステップS23)に必要となる操作の候補を推定する。例えば、主制御部50は、I/F診断に必要となる操作の候補として、「登録」、「解除」を推定する(図9(b)参照)。主制御部50は、推定した操作の複数候補「登録」、「解除」を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、操作の複数候補「登録」、「解除」に対応した複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5(図9(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部222へ供給する。これにより、補助表示部222は、I/F画面211a1の表示内容と表示されるべきI/F診断情報(図9(b)に示す複数のI/F診断情報222a1〜222a3)との両方に連動した情報として、補助表示画面222a上に、複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5を表示する。
ステップS23では、主制御部50が、複数のI/F診断情報222a1〜222a3が補助表示画面222aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5のうち「登録」のボタンオブジェクト222a4が押圧されたことを認識した場合、I/F画面211a1内に表示されている複数のデバイスX0000〜X0070、Y0000〜Y0070のうちのカーソル位置のデバイスX0000、Y0048、X0018を、I/F診断すなわち登録・解除が判断されるべきデバイスとして特定する。主制御部50は、特定したデバイスX0000、Y0048、X0018の情報を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、特定したデバイスに対応したI/F診断情報222a1〜222a3(図9(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部222へ供給する。これにより、補助表示部222は、I/F画面211a1の表示内容(選択されたデバイス)に連動した情報として、補助表示画面222a上に、複数のI/F診断情報222a1〜222a3を表示する。例えば、図9(b)に示す各I/F診断情報222a1〜222a3では、左側の情報がデバイスの識別子であり、右側の情報がデータ(例えば「00h」)である。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のI/F診断情報222a1〜222a3のうち1つのI/F診断情報のデータ(例えば「00h」)の部分が押圧されたことを認識した場合、押圧されたI/F診断情報を表示制御部30へ通知する。例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して、I/F診断情報222a3の部分が押圧されたことを認識した場合、押圧されたのがI/F診断情報222a3のデータの部分であることを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧されたI/F診断情報222a3のデータの部分が入力可能な状態になったことを示す表示(例えば、I/F診断情報222a3のハイライト表示)を行うように補助表示部222を制御する。
そして、主制御部50は、複数の入力キー21を介して、例えばI/F診断情報222a3のデータの値として「20h」が入力された(データの変更が設定された)ことを認識した場合、I/F診断情報222a3のデータの値「20h」を表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧されたI/F診断情報222a3のデータの部分「00h」に代えて「20h」が入力されたことを示す表示(すなわち、新たなデータの値「20h」を含むI/F診断情報222a31の表示)を行うように補助表示部422を制御する。
そして、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5のうち「解除」のボタンオブジェクト222a5が押圧されたことを認識した場合、「解除」のボタンオブジェクト222a5が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、補助表示画面222a上に表示されているデバイスを解除する。すなわち、表示制御部30は、各I/F診断情報222a1〜222a3の補助表示画面222a上での表示を解除する。
ステップS24では、主制御部50が、他のデバイスのI/F診断が要求されているか否かを判断する。
例えば、入力制御部40は、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、I/F画面211a1の終了指示がユーザから受け付けられたことを検知した場合、検知した終了指示を主制御部50へ供給する。
主制御部50は、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給された場合、他の座標の表示が要求されていないと判断して、処理を終了し、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給されなかった場合、他の座標の表示が要求されていると判断して、処理をステップS24へ戻す。
以上のように、実施の形態3では、表示制御部30が、補助表示画面222a上に、I/F画面211a1の表示内容(第1の機械関連情報)と複数のI/F診断情報222a1〜222a3(第2の機械関連情報の一部)との両方に連動した複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5を第2の機械関連情報の他の一部として表示させる。タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト222a4〜222a5のうち押下されたボタンオブジェクトに対応する入力指示を受け付ける。これにより、I/F画面211a1に表示された複数のデバイスのうち選択され補助表示画面222a上に表示させたデバイスについてI/F診断を行うことができる。この結果、常時入出力デバイスの確認・変更に必要な入力指示に対する入力回数を低減できるとともに、常時入出力デバイスの確認・変更に必要な画面遷移の回数を低減できる。
なお、図8に示すフローチャートでは、ステップS21の処理が行われた後にステップS22の処理とステップS23の処理とが並行して行われてもよい。あるいは、ステップS21の処理とステップS22の処理とが並行して行われた後にステップS23の処理が行われてもよい。あるいは、ステップS21の処理とステップS22の処理とステップS23の処理とが並行して行われてもよい。
実施の形態4.
次に、実施の形態4にかかるNC装置300について図10及び図11を用いて説明する。図10は、実施の形態4における主表示画面311a及び補助表示画面322aの動作を示すフローチャートである。図11(a)は、主表示画面311aの動作を示す図である。図11(b)、(c)は、補助表示画面322aの動作を示す図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図10に示すステップS31では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、波形表示画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された起動指示に応じて、波形表示画面311a1(図11(a)参照)を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部311へ供給する。これにより、主表示部311は、主表示画面311aに波形表示画面311a1を起動して表示する。このとき、主表示部311は、編集位置を示すカーソル(例えば、図11(a)に示す四角い枠)311a2を、波形表示画面311a1における所定位置に表示させる。主表示部311は、波形表示画面311a1として、例えば、サーボモータの動作を示す波形の表示オブジェクト311a3を含む画面を、主表示画面311a上に表示する。
ステップS32では、主制御部50が、主表示画面311a上の表示オブジェクト311a3の一部を拡大した表示オブジェクトが補助表示画面322aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、波形表示画面311a1内に表示されている表示オブジェクト311a3のうちのカーソル311a2で囲まれた一部の表示オブジェクトを特定する。主制御部50は、特定した一部の表示オブジェクトを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、一部の表示オブジェクトを補助表示画面322a上における表示すべき領域に合わせて拡大した表示オブジェクト322a1(図11(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部322へ供給する。これにより、補助表示部322は、波形表示画面311a1の表示オブジェクト311a1の一部を拡大した表示オブジェクトとして、補助表示画面322a上に、表示オブジェクト322a1を表示する。
あるいは、例えば、主制御部50は、複数の入力キー21を介して波形表示画面311a1におけるカーソル311a2が移動されたことを認識した場合、波形表示画面311a1内に表示されている表示オブジェクト311a3のうちの移動後のカーソル311a2で囲まれた一部の表示オブジェクトを特定する。主制御部50は、特定した一部の表示オブジェクトを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、一部の表示オブジェクトを補助表示画面322a上における表示すべき領域に合わせて拡大した表示オブジェクト(図示せず)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部322へ供給する。これにより、補助表示部322は、波形表示画面311a1の表示オブジェクトの一部を拡大した表示オブジェクトとして、補助表示画面322a上に、表示オブジェクト322a1を表示する。
ステップS33では、主制御部50が、主表示画面311aの表示オブジェクト311a3と補助表示画面322aの表示オブジェクト322a1との両方に連動した複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4が補助表示画面322aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、波形表示に必要となる操作の候補を推定する。例えば、主制御部50は、I/F診断に必要となる操作の候補として、「拡大」、「縮小」、「メイン」を推定する(図11(b)参照)。主制御部50は、推定した操作の複数候補「拡大」、「縮小」、「メイン」を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、操作の複数候補「拡大」、「縮小」、「メイン」に対応した複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4(図11(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部322へ供給する。これにより、補助表示部322は、主表示画面311aの表示オブジェクト311a3と補助表示画面322aの表示オブジェクト322a1との両方に連動した情報として、補助表示画面322a上に、複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4を表示する。
ステップS34では、主制御部50が、補助表示画面322a上の表示オブジェクト322a1を拡大・縮小した表示オブジェクトが補助表示画面322aに表示されるように、表示制御部30を制御する。あるいは、補助表示画面322a上の表示オブジェクト322a1が拡大・縮小された後に元の表示オブジェクト322a1が補助表示画面322aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4のうち「拡大」のボタンオブジェクト322a2が押圧されたことを認識した場合、「拡大」のボタンオブジェクト322a2が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、カーソル311a2により囲まれた領域の中央を中心にして表示オブジェクト311a1をさらに拡大して補助表示画面322a1上に表示させる。このとき、主表示画面311a上でカーソル311a2も表示オブジェクト311a3も図11(a)に示された状態に維持されているが、実質的に、カーソル311a2の大きさを小さくして表示オブジェクト311a3におけるカーソル311a2で囲まれる部分の面積を小さくしたことに相当する動作が行われる。
あるいは、例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4のうち「縮小」のボタンオブジェクト322a3が押圧されたことを認識した場合、「縮小」のボタンオブジェクト322a3が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、カーソル311a2により囲まれた領域の中央を中心にして表示オブジェクト311a1を縮小して補助表示画面322a1上に表示オブジェクト322a11として表示させる(図11(c)参照)。このとき、主表示画面311a上でカーソル311a2も表示オブジェクト311a3も図11(a)に示された状態に維持されているが、実質的に、カーソル311a2の大きさを大きくして表示オブジェクト311a3におけるカーソル311a2で囲まれる部分の面積を大きくしたことに相当する動作が行われる。
あるいは、例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4のうち「メイン」のボタンオブジェクト322a4が押圧されたことを認識した場合、「メイン」のボタンオブジェクト322a4が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、元の表示オブジェクト311a1、すなわち主表示画面311a上の表示オブジェクト311a3のうちのカーソル311a2で囲まれた一部の表示オブジェクトが補助表示画面322a上における表示すべき領域に合わせて拡大された表示オブジェクト322a1(図11(b)参照)を、再び補助表示画面322a1上に表示させる。このとき、主表示画面311a上でカーソル311a2も表示オブジェクト311a3も図11(a)に示された状態に維持されているが、実質的に、カーソル311a2の大きさを元に戻して表示オブジェクト311a3におけるカーソル311a2で囲まれる部分の面積を元に戻したことに相当する動作が行われる。
ステップS35では、主制御部50が、さらに波形確認を行うことが要求されているか否かを判断する。
例えば、入力制御部40は、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、波形表示画面311a1の終了指示がユーザから受け付けられたことを検知した場合、検知した終了指示を主制御部50へ供給する。
主制御部50は、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給された場合、他の座標の表示が要求されていないと判断して、処理を終了し、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給されなかった場合、他の座標の表示が要求されていると判断して、処理をステップS34へ戻す。
以上のように、実施の形態4では、表示制御部30が、主表示画面311a上に、表示オブジェクト311a3を第1の機械関連情報として表示させるとともに、補助表示画面322a上に、表示オブジェクト311a3の一部に対応した表示オブジェクト322a1を第2の機械関連情報として表示させる。すなわち、表示制御部30は、補助表示画面322a上に、主表示画面311a上の表示オブジェクト(全体波形)311a3の一部を拡大した表示オブジェクト(部分波形)322a1を表示させる。これにより、波形表示の全体像を確認しながら、拡大した部分波形を確認することができる。
また、実施の形態4では、表示制御部30が、補助表示画面322a上に、主表示画面311a上の表示オブジェクト311a3(第1の機械関連情報)と補助表示画面322a上の表示オブジェクト322a1(第2の機械関連情報の一部)との両方に連動した複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4を第2の機械関連情報の他の一部として表示させる。タッチパネルセンサ22bは、複数のボタンオブジェクト322a2〜322a4のうち押下されたボタンオブジェクトに対応する入力指示を受け付ける。これにより、波形表示画面311a1に表示された表示オブジェクト311a3のうち選択され補助表示画面322a上に表示させた部分の表示オブジェクト322a1について拡大・縮小して確認を行ったり(補助表示画面322a上で操作したことを省略して)もとの状態に戻したりすることができる。この結果、波形の確認に必要な入力指示に対する入力回数を低減できるとともに、波形の確認に必要な画面遷移の回数を低減できる。
なお、図10に示すフローチャートでは、ステップS31の処理が行われた後にステップS32の処理とステップS33の処理とが並行して行われてもよい。あるいは、ステップS31の処理とステップS32の処理とが並行して行われた後にステップS33の処理が行われてもよい。あるいは、ステップS31の処理とステップS32の処理とステップS33の処理とが並行して行われてもよい。
実施の形態5.
次に、実施の形態5にかかるNC装置400について図12及び図13を用いて説明する。図12は、実施の形態5における主表示画面411a及び補助表示画面422aの動作を示すフローチャートである。図13(a)は、主表示画面411aの動作を示す図である。図13(b)、(c)は、補助表示画面422aの動作を示す図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図12に示すステップS41では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、パラメータ画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された起動指示に応じて、パラメータ画面411a1(図13(a)参照)を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部411へ供給する。これにより、主表示部411は、主表示画面411aにパラメータ画面411a1を起動して表示する。このとき、主表示部411は、編集位置を示すカーソル(例えば、図13(a)に示す黒四角のオブジェクト)411a2を、パラメータ画面411a1における所定位置に表示させる。主表示部411は、パラメータ画面411a1として、例えば、NC装置400が制御する対象となる工作機械Mを特定するためのパラメータ(NCのパラメータ)を設定するための画面を、主表示画面411a上に表示する。
ステップS42では、主制御部50が、パラメータ画面411a1の表示内容に連動した情報が補助表示画面422aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、NCのパラメータは、複数の関連パラメータが存在し、新規機能追加の場合には新たなパラメータ番号がとられるため、この関連パラメータは異なる画面に表示されることが多い。主制御部50は、パラメータ画面411a1内のカーソル411a2がある位置に表示されたパラメータに関連するパラメータを推定する。主制御部50は、例えば、パラメータ画面411a1内の「コーナ減速角度」に関連したパラメータとして、「♯1206 G1bF」、「♯1207 G1btL」、「♯1568 SfiltG1」を推定する。また、主制御部50は、推定したパラメータ「♯1206 G1bF」、「♯1207 G1btL」、「♯1568 SfiltG1」の値として、それぞれ、「1」、「50」、「30」を取得する。主制御部50は、推定した複数のパラメータの情報と複数の値の情報とを表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、複数のパラメータの情報と複数の値の情報とに対応した複数の関連パラメータ情報422a1〜422a3(図13(b)参照)と複数の値情報422a4〜422a6とを補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部422へ供給する。これにより、補助表示部422は、パラメータ画面411a1の表示内容(選択されたパラメータ)に連動した情報として、補助表示画面422a上に、複数の関連パラメータ情報422a1〜422a3及び複数の値情報422a4〜422a6を表示する。
ステップS43では、ステップS42で補助表示画面422a上に表示された複数の関連パラメータ情報422a1〜422a3及び複数の値情報422a4〜422a6を編集するように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して補助表示画面422a上の関連パラメータ情報422a3「♯1568 SfiltG1」に対する値情報422a6の部分「30」が押圧されたことを認識した場合、「Z」の後の「□」の部分が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された値情報422a6の部分「30」が入力可能な状態になったことを示す表示(例えば、「30」のハイライト表示)を行うように補助表示部422を制御する。
そして、主制御部50は、複数の入力キー21を介して、例えば「♯1568 SfiltG1」の値として「0」が入力されたことを認識した場合、「♯1568 SfiltG1」の値「0」を表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、主制御部50を介して記憶部70の補助表示データ72を更新するとともに、押圧された値情報422a6の部分「30」に「0」が入力されたことを示す表示(すなわち、新たな値情報422a61の表示)を行うように補助表示部422を制御する。
ステップS44では、主制御部50が、さらに編集を行いたいとの要求があるか否かを判断する。
例えば、入力制御部40は、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、パラメータ画面411a1の終了指示がユーザから受け付けられたことを検知した場合、検知した終了指示を主制御部50へ供給する。
主制御部50は、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給された場合、さらに編集を行いたいとの要求がないと判断して、処理を終了し、終了指示が所定時間内に入力制御部40から供給されなかった場合、さらに編集を行いたいとの要求があると判断して、処理をステップS43へ戻す。
以上のように、実施の形態5では、表示制御部30が、補助表示画面422a上に、パラメータ画面411a1の表示内容(第1の機械関連情報)に連動した情報を第2の機械関連情報として表示させる。すなわち、表示制御部30は、パラメータ画面411a1内で選択されたNCのパラメータ(第1のパラメータ)を第1の機械関連情報として表示させるとともに、補助表示画面422a上に、そのNCのパラメータに関連した複数の関連パラメータ情報422a1〜422a3(複数の第2のパラメータ)及び複数の値情報422a4〜422a6を第2の機械関連情報として表示させる。これにより、NCのパラメータと同時にその関連するパラメータを確認したい場合に、主表示画面411a上のパラメータ画面411a1を関連するパラメータの画面へ遷移させることなく両者を確認することができるので、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。
実施の形態6.
次に、実施の形態6にかかるNC装置500について図14及び図15を用いて説明する。図14は、実施の形態6における主表示画面511a及び補助表示画面522aの動作を示すフローチャートである。図15(a)は、主表示画面511aの動作を示す図である。図15(b)、(c)は、補助表示画面522aの動作を示す図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図14に示すステップS51では、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、所定の画面の起動指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した起動指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された起動指示に応じて、所定の画面511a1(図15(a)参照)を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主表示データ71を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部511へ供給する。これにより、主表示部511は、主表示画面511aに所定の画面511a1を起動して表示する。
ステップS52では、主制御部50が、主表示画面511a上の表示オブジェクト、すなわち所定の画面511a1の全体を縮小した表示オブジェクトが補助表示画面522aに表示される(コピーされる)ように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、主表示画面511a上の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を特定する。主制御部50は、特定した表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を補助表示画面522a上における表示すべき領域に合わせて縮小した表示オブジェクト522a1(図15(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部522へ供給する。これにより、補助表示部522は、主表示画面511a上の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)の全部を縮小した表示オブジェクトとして、補助表示画面522a上に、表示オブジェクト522a1を表示する。
ステップS53では、主制御部50が、補助表示画面522aの表示オブジェクト522a1に連動した複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5が補助表示画面522aに表示されるように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、表示オブジェクト522a1に必要となる操作の候補を推定する。例えば、主制御部50は、所定の画面511a1の確認に必要となる操作の候補として、「拡大」、「縮小」、「メイン」を推定する(図15(b)参照)。主制御部50は、推定した操作の複数候補「拡大」、「縮小」、「メイン」を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、操作の複数候補「拡大」、「縮小」、「メイン」に対応した複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5(図15(b)参照)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部522へ供給する。これにより、補助表示部522は、補助表示画面522aの表示オブジェクト522a1に連動した情報として、補助表示画面522a上に、複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5を表示する。
複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5が表示された後、ステップS54の処理とステップS55の処理とが並行して行われる。
ステップS54では、主制御部50が、他の画面(図示せず)が主表示画面511aに表示されるように、表示制御部30を制御する。すなわち、ステップS54では、ユーザにより、主表示画面511a上で、他の画面の確認が行われる。
例えば、入力制御部40が、複数の入力キー21及びタッチパネルセンサ22bの少なくとも一方から、他の画面への遷移指示がユーザから受け付けられたことを検知する。入力制御部40は、検知した遷移指示を主制御部50経由で表示制御部30へ供給する。
表示制御部30は、供給された遷移指示に応じて、他の画面を主表示データ71として生成する。そして、表示制御部30は、主制御部50経由で記憶部70の主表示データ71を更新するとともに、主表示データ71を表示用の画像信号に変換して主表示部511へ供給する。これにより、主表示部511は、主表示画面511aに他の画面を表示する。
ステップS55では、主制御部50が、補助表示画面522a上の表示オブジェクト522a1を拡大・縮小した表示オブジェクトが補助表示画面522aに表示されるように、表示制御部30を制御する。すなわち、ステップS55では、ユーザにより、補助表示画面522a上で、所定の画面の確認が行われる。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して表示オブジェクト522a1における部分522a2が押圧されるとともに、「拡大」のボタンオブジェクト522a3が押圧されたことを認識した場合、部分522a2の位置と、「拡大」のボタンオブジェクト522a3が押圧されたこととを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、部分522a2の位置を中心にして表示オブジェクト522a1をさらに拡大して補助表示画面522a上に表示オブジェクト522a11として表示させる(図15(c)参照)。このとき、表示制御部30は、拡大・縮小される前の元の表示オブジェクト522a1のデータを主制御部50経由でバックアップデータ(図示せず)として記憶部70に記憶させておく。
あるいは、例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して表示オブジェクト522a1における部分522a2が押圧されるとともに、「縮小」のボタンオブジェクト522a4が押圧されたことを認識した場合、部分522a2の位置と、「縮小」のボタンオブジェクト522a4が押圧されたこととを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、部分522a2の位置を中心にして表示オブジェクト522a1をさらに縮小して補助表示画面522a上に表示させる。このとき、表示制御部30は、拡大・縮小される前の元の表示オブジェクト522a1のデータを主制御部50経由でバックアップデータ(図示せず)として記憶部70に記憶させておく。
そして、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して「メイン」のボタンオブジェクト522a5が押圧されたことを認識した場合、ステップS54の処理とステップS55の処理とがともに完了したものと判断する。
ステップS56では、主制御部50が、補助表示画面522a上の表示オブジェクト522a1を拡大した表示オブジェクトが主表示画面511a上に再び表示される(戻しコピーされる)ように、表示制御部30を制御する。
例えば、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5のうち「メイン」のボタンオブジェクト522a5が押圧されたことを認識した場合、「メイン」のボタンオブジェクト522a5が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、バックアップデータを主制御部50経由で記憶部70から読み出し、元の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を、再び主表示画面511a上に表示させる。すなわち、表示制御部30は、バックアップデータから復元した補助表示画面522a上の表示オブジェクト522a1が主表示画面511a上における表示すべき領域に合わせて拡大された表示オブジェクト(所定の画面511a1)を、再び主表示画面511a上に表示させる。
以上のように、実施の形態6では、表示制御部30が、補助表示画面522a上に、主表示画面511a上の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)の全部を縮小した表示オブジェクト522a1を表示させる。すなわち、表示制御部30は、主表示画面511a上の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)の全部を縮小した表示オブジェクト522a1を補助表示画面522a上に表示させた後に、主表示画面511a上に、補助表示画面522a上の表示オブジェクト522a1を拡大した表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を再び表示させる。これにより、一度、補助表示画面522aにコピーした内容を主表示画面511aに戻すことができる。すなわち、頻繁に参照する画面を確認してから他の画面を参照した後に頻繁に参照する画面に戻って確認したい場合に、主表示画面511a上の画面を遷移させて頻繁に参照する画面を探す必要がないので、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。
また、実施の形態6では、主表示画面511a上の他の画面を表示させて確認する処理と、補助表示画面522a上に表示させた表示オブジェクト522a1を拡大・縮小させて確認する処理とを並行して行う。これにより、常に参照する画面を確認しながら他の画面を参照したい場合に、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。
なお、ステップS56において、表示制御部30が、主表示画面511a上に第1の機械関連情報を表示させ補助表示画面522a上に第2の機械関連情報を表示させた状態から、主表示画面511a上に第2の機械関連情報を表示させ補助表示画面522a上に第1の機械関連情報を表示させた状態へ遷移させてもよい。
例えば、主制御部50は、主表示画面511a上の表示オブジェクト(他の画面の全体)を特定する。主制御部50は、特定した表示オブジェクト(他の画面の全体)を表示制御部30へ供給する。表示制御部30は、表示オブジェクト(他の画面の全体)を補助表示画面522a上における表示すべき領域に合わせて縮小した表示オブジェクト(図示せず)を補助表示データ72として生成する。表示制御部30は、補助表示データ72を主制御部50経由で記憶部70に記憶させるとともに、補助表示データ72を表示用の画像信号に変換して補助表示部522へ供給する。これにより、補助表示部522は、主表示画面511a上の表示オブジェクト(他の画面の全体)の全部を縮小した表示オブジェクトを補助表示画面522a上に表示する。
それとともに、主制御部50は、タッチパネルセンサ22bを介して複数のボタンオブジェクト522a3〜522a5のうち「メイン」のボタンオブジェクト522a5が押圧されたことを認識した場合、「メイン」のボタンオブジェクト522a5が押圧されたことを表示制御部30へ通知する。これに応じて、表示制御部30は、バックアップデータを主制御部50経由で記憶部70から読み出し、元の表示オブジェクト(所定の画面511a1の全体)を、再び主表示画面511a上に表示させる。
このように、補助表示画面522a上の表示オブジェクトが主表示画面511aへ戻しコピーされる処理と、主表示画面511a上の表示オブジェクトが補助表示画面522aへコピーされる処理がその戻しコピーされる処理とが並行して行われるので、頻繁に参照する画面を確認してから他の画面を参照した後に頻繁に参照する画面に戻って確認した後で他の画面を再度参照したい場合に、主表示画面511a上の画面を遷移させて他の画面を探す必要がないので、必要な画面遷移の回数を低減でき、操作性を向上できる。