JP5287973B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、車両の後面衝突時にヘッドレストを前方側へ移動させるアクティブヘッドレスト構造が示されている。
特開2004−106656号公報
上述の如きアクティブヘッドレスト構造では、車両の後面衝突時に、着座乗員の頭部をヘッドレストによって早期に支持することができるため、着座乗員の鞭打ちを軽減することができる。
しかしながら、アクティブヘッドレストは部品点数が多く構造が複雑であるため、車両用シートの製造コストや質量が増加するという問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、簡単かつ軽量な構成でヘッドレストによる鞭打ち軽減効果を向上させることができる車両用シートを得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、上部にヘッドレストが取り付けられたシートバックフレームと、シートバックフレームとは独立してシートクッションフレーム側に取り付けられ、車両の後面衝突時に着座乗員の腰部を車両後方側から支持する支持部材と、を備え、前記支持部材は、シートバックフレームよりも車両前方側からの荷重に対する剛性が高く設定されており、さらに、当該支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する後側当接部を有している。
なお、請求項1に記載の「独立して」とは、支持部材がシートバックフレームを介さずにシートクッションフレーム側又は車体側に取り付けられているという意味である。
請求項1に記載の車両用シートでは、車両の後面衝突時には、シートバックフレームとは独立してシートクッションフレーム側又は車体側に取り付けられた支持部材が、着座乗員の腰部を車両後方側から支持する。これにより、着座乗員からシートバックフレームに入力される車両後方側への荷重が低減されるため、シートバックフレームの車両後方側への変位量(変形量)を低減することができる。これにより、着座乗員の頭部がヘッドレストに当接(接触)するまでの時間(以下、「コンタクトタイム」という)を短縮することができるので、ヘッドレストによる鞭打ち軽減効果を向上させることができる。しかも、単に着座乗員の腰部を支持する支持部材を、シートクッションフレーム側又は車体側へ取り付けるだけでよいため、簡単かつ軽量な構成にすることができる。
また、請求項1に記載の車両用シートでは、支持部材は、車両前方側からの荷重に対する剛性が、シートバックフレームのそれよりも高く設定されているため、車両が後面衝突した際には、支持部材によって着座乗員の腰部を車両後方側から強固に支持することができる。これにより、着座乗員からシートバックフレームに入力される車両後方側への荷重を良好に低減することができる。
さらに、請求項1に記載の車両用シートでは、着座乗員の頭部がヘッドレストに当接した際の荷重によって、シートバックフレームが支持部材に対し車両後方側へ相対移動した際には、支持部材に設けられた後側当接部がシートバックフレームに当接する。これにより、シートバックフレームが支持部材の後側当接部に支持されてシートバックフレームの変形が抑制されるため、着座乗員の頭部がヘッドレストから跳ね返って離れる時の速度(以下、「リバウンド速度」という)を低減することができる。これにより、ヘッドレストによる鞭打ち軽減効果を更に向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する前側当接部を有する。
請求項2に記載の車両用シートでは、例えば、車両の前面衝突時に車両前方側へ慣性移動しようとする着座乗員からの荷重がシートベルト等を介してシートバックフレームに入力されることにより、シートバックフレームが支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際には、支持部材に設けられた前側当接部にシートバックフレームが当接する。これにより、シートバックフレームが支持部材に支持されてシートバックフレームの変形が抑制されるため、支持部材を前面衝突時の剛性部材として活用することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接すると共に、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する両側当接部を有する。
請求項3に記載の車両用シートでは、着座乗員の頭部がヘッドレストに当接した際の荷重によって、シートバックフレームが支持部材に対し車両後方側へ相対移動した際には、支持部材に設けられた両側当接部にシートバックフレームが当接する。これにより、両側当接部が請求項1に係る後側当接部と同様の機能を発揮する。
一方、例えば、車両の前面衝突時に車両前方側へ慣性移動しようとする着座乗員からの荷重がシートベルト等を介してシートバックフレームに入力されることにより、シートバックフレームが支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際には、支持部材に設けられた両側当接部にシートバックフレームが当接する。これにより、両側当接部が請求項2に係る後側当接部と同様の機能を発揮する。
このように、この発明では、支持部材の両側当接部が、請求項1に係る後側当接部と請求項2に係る前側当接部との両方の機能を併せ持つため、構成を更に簡素化・軽量化しつつ請求項1及び請求項2に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記後側当接部は、シートバックフレームの後側でシートバックフレームに対向して配置されている。
請求項4に記載の車両用シートでは、支持部材の後側当接部がシートバックフレームの後側でシートバックフレームに対向しているため、シートバックフレームが支持部材に対し車両後方側へ相対移動した際に、シートバックフレームを後側当接部に良好に当接させることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートは、請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記前側当接部は、シートバックフレームの前側でシートバックフレームに対向して配置されている。
請求項5に記載の車両用シートでは、支持部材の前側当接部がシートバックフレームの前側でシートバックフレームに対向しているため、シートバックフレームが支持部材に対し車両前方側へ相対移動した際に、シートバックフレームを前側当接部に良好に当接させることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用シートは、請求項3に記載の車両用シートにおいて、前記両側当接部は、前記シートバックフレームの側部をシート左右方向に貫通した貫通孔に非接触状態で挿入されている。
請求項6に記載の車両用シートでは、支持部材の両側当接部が、シートバックフレームの側部をシート左右方向に貫通した貫通孔に非接触状態で挿入されているため、シートバックフレームが支持部材に対し車両後方側及び車両前方側へ相対移動した際に、シートバックフレームを両側当接部に良好に当接させることができる。
請求項7に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記支持部材は、シートクッションの後部に配設されて軸線方向両端部がシートクッションフレームに支持されたリクライニングロッドに固定されている。
請求項7に記載の車両用シートでは、支持部材が、一般に剛性が高いリクライニングロッドを介してシートクッションフレームに取り付けられているため、着座乗員の腰部から支持部材に入力される荷重をシートクッションフレーム側で良好に支持することができる。
請求項8に記載の発明に係る車両用シートは、請求項7に記載の車両用シートにおいて、前記支持部材は、シートバックの左右の側部に配設され、各下端部が前記リクライニングロッドの軸線方向端側に固定された左右一対の脚部と、着座乗員の腰部の車両後方側で前記一対の脚部の上端部間をシート左右方向に連結した乗員支持部とを有する。
請求項8に記載の車両用シートでは、支持部材の乗員支持部が着座乗員の車両後方側に配置されているため、車両の後面衝突時には、着座乗員の腰部からの車両後方側への荷重が当該乗員支持部に入力される。乗員支持部に入力された荷重は、支持部材の左右の脚部及びこれらが固定されたリクライニングロッドを介してシートクッションフレームに支持される。ここで、支持部材の左右の脚部は、リクライニングロッドの軸線方向端側(すなわちシートクッションフレームに支持された側)に固定されているため、リクライニングロッドが上述の荷重によって撓むことを抑制できる。これにより、支持部材による着座乗員腰部の支持剛性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明に係る車両用シートは、請求項8に記載の車両用シートにおいて、前記乗員支持部は、板厚方向がシートバックの前後方向に沿った板状に形成されている。
請求項9に記載の車両用シートでは、支持部材の乗員支持部が板状に形成されており、車両の後面衝突時には、当該乗員支持部の板面によって着座乗員の腰部が支持されるため、着座乗員に違和感を与えることを抑制できる。
請求項10に記載の発明に係る車両用シートは、請求項6に記載の車両用シートにおいて、前記支持部材は、パイプにより構成されて着座乗員の腰部の車両後方側に配置された乗員支持部を有し、前記パイプの軸線方向端部が前記両側当接部とされている。
請求項10に記載の車両用シートでは、支持部材の乗員支持部が着座乗員の車両後方側に配置されているため、車両の後面衝突時には、当該乗員支持部によって着座乗員の腰部が支持される。しかも、この乗員支持部は、パイプによって構成されており、当該パイプの軸線方向端部が両側当接部とされてシートバックフレームの側部に形成された貫通孔に挿入されている。このように、一本のパイプによって乗員支持部及び両側当接部が構成されているため、支持部材の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両用シートでは、簡単かつ軽量な構成でヘッドレストによる鞭打ち軽減効果を向上させることができる。
また、請求項1に記載の発明に係る車両用シートでは、着座乗員からシートバックフレームに入力される車両後方側への荷重を良好に低減することができる。
さらに、請求項1に記載の発明に係る車両用シートでは、着座乗員の頭部がヘッドレストから跳ね返って離れる時の速度を低減することができるため、ヘッドレストによる鞭打ち軽減効果を更に向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートでは、支持部材を前面衝突時の剛性部材として活用することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用シートでは、構成を更に簡素化・軽量化しつつ請求項1及び請求項2に係る発明と同様の作用効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックフレームを後側当接部に良好に当接させることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックフレームを前側当接部に良好に当接させることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックフレームを両側当接部に良好に当接させることができる。
請求項7に記載の発明に係る車両用シートでは、着座乗員の腰部から支持部材に入力される荷重をシートクッションフレーム側で良好に支持することができる。
請求項8に記載の発明に係る車両用シートでは、支持部材による着座乗員腰部の支持剛性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明に係る車両用シートでは、着座乗員に違和感を与えることを抑制できる。
請求項10に記載の発明に係る車両用シートでは、支持部材の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
本第1実施形態に係る車両用シートのフレームの構成を示す斜視図である。 図1に示されるフレームの構成を示す側面図である。 図1に示されるフレームの構成を示す平面図である。 車両用シートの性能を評価する台上試験の試験装置を示す概略的な側面図である。 評価用台車に加速度が与えられてからダミーの頭部とヘッドレストが当接するまでの時間について説明するための線図である。 図4に示される台上試験の原理モデルを表す線図である。 (A)は評価用台車に加速度が与えられてから、ダミーの頭部がヘッドレストに当接するまでのモードを示す線図であり、(B)はダミーの頭部に作用する力を示す線図であり、(C)はダミーの腰部に作用する力を示す線図である。 (A)は本第1実施形態の原理モデルを示す線図であり、(B)は(A)において追加対策がとられた例を示す線図である。 本第2実施形態に係る車両用シートのフレームの構成を示す斜視図である。 図9に示されるフレームの構成を示す側面図である。 図9に示されるフレームの構成を示す平面図である。 本第3実施形態に係る車両用シートのフレームの構成を示す斜視図である。 図12に示されるフレームの構成を示す側面図である。 図12に示されるフレームの構成を示す平面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図8を参照して、本発明の第1の実施形態に係る車両用シート10について説明する。本第1実施形態に係る車両用シート10は、アクティブヘッドレストのような複雑な構造を追加することなく、最小限の構造変更及び骨格付加により、車両の後面衝突時における着座乗員の鞭打ちを軽減するようにした車両用シートである。先ず、図4〜図8を参照して、本発明が採用する原理について説明する。
(原理について)
車両用シートの性能を評価する台上試験では、図4に示されるように、評価用台車100の上部に取り付けられた車両用シート102にダミー104を着座させると共に、当該台車100に対してシート前方側へ向いた加速度(図4の矢印acarriage参照)を与え、評価を実施する。
評価項目の中には、台車100に加速度が与えられてからダミー104の頭部104Aとヘッドレスト106が当接(接触)するまでの時間(以下、「コンタクトタイム」という。図5参照)と、ダミー104の頭部104Aがヘッドレスト106から跳ね返って離れる時の速度(以下、「リバウンド速度」という)と、がある。ダミー104の鞭打ちを軽減するためには、コンタクトタイムは短い程よく、リバウンド速度は遅い程よい。
上述の台上試験を原理モデルとして表すと、図6のように表すことができる。なお、図6に示される各記号は以下の事項を表している。
Head :ダミー頭部の質量
Body :ダミー腰部の質量
H/R :ヘッドレストの質量
Seatback_Frame :シートバックフレームの剛性
Backrest :シートバックのパッド及びスプリングの剛性
Back :ダミー頭部の高さ
Fctr :ダミー腰部に付加される荷重の中心の高さ
Head :ダミー頭部の回転半径
ctr :ダミー頭部の回転向心力
carriage :台車入力加速度
S :変位
V :速度
a :加速度
また、台車100に加速度が与えられてから、ダミー104の頭部104Aがヘッドレスト106に当接するまでのモードは、図7A〜図7Cの様に表される。なお、図7Bにおいて、矢印F1は、ダミー104の頭部104Aに作用する慣性力を示し、矢印F2は、頭部104Aに作用する向心力を示している。また、図7Cにおいて矢印F3は、ダミー104の腰部104Bに作用する慣性力を示し、矢印F4は、腰部104Bがシートバック108からの受ける反力を示している。
ここで、図7A〜図7Cに示されるモードにおいて、コンタクトタイム(Tcontact)を短縮する方法としては、
(1)ヘッドレストの軽量化(mH/R→小)
(2)シートバックフレームの高剛性化(KSeatback_Frame→大)
(3)シートバックのパッド及びスプリングの低剛性化(KBackrest→小)
(4)シートバックのパッド及びスプリングへの入力中心の低配置化(hFctr→低)
(5)ダミー頭部の回転半径の短縮化(rHead→小)
(6)シートバックフレームに入力される荷重の低減化
が挙げられる(何れもコンタクトタイム短縮手段)。
以上の原理から対策構造としては、例えば図8Aに示される構造が考えられる。この図8Aに示される構造は上記(6)の原理を利用したものである。この構造では、シートバックフレーム110とは別体の支持フレーム112が、シートバックフレーム110とは独立してシートクッションフレーム側(ここではリクライニングロッド114)に固定されている。この支持フレーム112は、入力荷重低減手段を構成しており、シートバックフレーム110よりも高剛性に形成されている。
上述の構造では、ダミー104の腰部104Bからの荷重は、シートバックフレーム110よりも先に支持フレーム112に入力される。これにより、ダミー104からシートバックフレーム110に入力される台車後方側への荷重が低減されるため、シートバックフレーム110の台車に対する後方側への変位量(変形量)が低減される。これにより、コンタクトタイムが短縮されるため、ヘッドレスト106による鞭打ち軽減効果が向上する。なお、ダミー104から支持フレーム112に入力される荷重と、ダミー104からシートバックフレーム110に入力される荷重との比は、例えば「7:3」又は「6:4」程度になる。
そして、支持フレーム112及びシートバックフレーム110がダミー104からの荷重によって変形した後は、シートバックフレーム110が支持フレーム112に当接し、フレーム112がシートバックフレーム110と一体となってダミー104を支持する。これにより、シートバックフレーム110の変形が抑制されるため、前述したリバウンド速度が低減される。これにより、ヘッドレスト106による鞭打ち軽減効果が更に向上する。
また、追加対策としては、図8Bに示されるように、支持フレーム112を上方に延長してダミー104の腰部の上方を支持し、ダミー104の頭部104Aの回転半径を短縮する。これにより、ダミー104の頭部104Aの回転運動によりコンタクトタイムが短縮される。つまりこの追加対策では、支持フレーム112が頭部回転半径短縮手段としても機能する。
上述の構造では、車両の後面衝突時以外ではシートバックフレーム110の剛性を上げる必要がないため、シートバックの共振周波数を低下させことができる。これにより、4気筒エンジンのアイドリング時におけるシート振動(以下、「アイドル振動」という)に代表されるシート振動を抑制することができる。本第1実施形態に係る車両用シート10は、上述の構造を具体化したものである。
(本第1実施形態に係る車両用シート10の構成)
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両用シート10の具体的な構成について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方側を示し、矢印UPは車両上方側を示し、矢印LHは車両左方側を示し、矢印RHは車両右方側を示している。また、本実施形態では、車両の前後左右上下の方向性は、車両用シート10の前後左右上下の方向性と略一致している。
図1に示されるように、車両用シート10は、乗員が着座するためのシートクッション12と、シートクッション12の後端部にリクライニング可能に連結されて着座乗員の背もたれとして利用されるシートバック14と、シートバック14の上部に取り付けられたヘッドレスト16とを備えている。
シートクッション12は、骨格部材であるシートクッションフレーム18を有している。シートクッションフレーム18は、上下方向から見て枠状に形成されており、シートクッション12の左右の側部に配設されてシートクッション12の前後方向に延在した左右一対のサイドフレーム部20、22と、左右一対のサイドフレーム部20、22の前端部間をシートクッション12の左右方向に連結したフロントフレーム部24と、左右一対のサイドフレーム部20、22の後端部間をシートクッション12の左右方向に連結したリクライニングロッド46とを含んで構成されている。サイドフレーム部20、22及びフロントフレーム部24は、板金材料がプレス加工されることによって形成されたものであり、リクライニングロッド46はパイプ材によって形成されたものである。
サイドフレーム部20、22は、板厚方向がシート左右方向に沿う状態でシート左右方向に対向して配置されている。また、サイドフレーム部20、22の下側には、それぞれ脚部26、28が取り付けられており、これらの脚部26、28が車体の床部(図示省略)に連結されている。
上記構成のシートクッションフレーム18には、図示しないシートクッションスプリング及びシートクッションパッドが取り付けられており、当該シートクッションパッドの表面がシートクッション表皮30によって覆われている。
一方、シートバック14は、骨格部材であるシートバックフレーム32を有している。シートバックフレーム32は、前後方向から見てシート下方側が開放された略逆U字状に形成されており、シートバック14の左右の側部に配設されてシートバック14の上下方向に延在した左右一対のサイドフレーム部34、36と、左右一対のサイドフレーム部34、36の上端部間をシートバック14の左右方向に連結したアッパフレーム部38とを含んで構成されている。アッパフレーム部38は、パイプが曲げ加工されること形成されたものであり、サイドフレーム部34、36は、板金材料がプレス加工されることで形成されたものである。
アッパフレーム部38の上部には、左右一対のヘッドレストサポート部40が設けられており、これらのヘッドレストサポート部40には、ヘッドレスト16の骨格を構成するヘッドレストフレーム42の脚部が連結されている。
一方、サイドフレーム部34、36は、板厚方向がシート左右方向に沿う状態でシート左右方向に対向して配置されており、サイドフレーム部34、36の前縁部及び後縁部には、シート左右方向(シート幅方向)の内側へ向けて突出した前壁34A、36A及び後壁34B、36Bが設けられている。
シート左側のサイドフレーム部34は、シートクッションフレーム18のサイドフレーム部20の後端部に対してシート右側に配置されており、当該サイドフレーム部20に対して板厚方向に重合している。また、シート右側のサイドフレーム部36は、シートクッションフレーム18のサイドフレーム部22の後端部に対してシート左側に配置されており、当該サイドフレーム部22に対して板厚方向に重合している。そして、前記各重合部にはリクライニングロッド46が貫通しており、当該リクライニングロッド46によってサイドフレーム部34、36の下端部とサイドフレーム部20、22の後端部とが回動可能に連結されている。
上述のリクライニングロッド46は、シートクッション12の後部に設けられた図示しないリクライニング機構を構成している。このリクライニングロッド46は、軸線方向がシート左右方向に沿う状態で配置されており、軸線方向一端部がシートクッションフレーム18のサイドフレーム部20に支持され、軸線方向他端部がサイドフレーム部22に支持されている。
上記構成のシートバック14には、図示しないシートバックスプリング及びシートバックパッドが取り付けられており、当該シートバックパッドの表面がシートバック表皮48によって覆われている。
さらに、この車両用シート10では、シートバック14の内部に支持部材としての支持フレーム50が設けられている。支持フレーム50は、シートバックフレーム32のサイドフレーム部34、36の間に配置されており、左右一対の脚部52、54と、これらの脚部52、54の上端部間をシート左右方向に連結した乗員支持部56と、この乗員支持部56の後方側に配置されて脚部52、54の上端部間をシート左右方向に連結したフレーム支持部58とによって構成されている。
左右一対の脚部52、54は、板金材料によって略逆L字状に形成されたものであり、板厚方向がシート左右方向に沿う状態でシート左右方向に対向して配置されている。これらの脚部52、54は、上下方向に延在した本体部52A、54Aと、本体部52A、54Aの上部からシート後方側へ延出された後方延出部52B、54Bとを備えている。本体部52A、54Aは、シート前後方向に沿った幅寸法が、サイドフレーム部34、36のシート前後方向に沿った幅寸法よりも細く(本実施形態では2分の1程度)に設定されており、サイドフレーム部34、36のシート前後方向中央部に対向して配置されている。また、脚部52、54の高さ寸法は、本実施形態では、サイドフレーム部34、36の高さ寸法の3分の1程度に設定されている。
シート左側の脚部52は、左側のサイドフレーム部34に近接して配置されており、本体部52Aの下端側を貫通したリクライニングロッド46の軸線方向一端部に溶接によって固定されている。また、シート右側の脚部54は、右側のサイドフレーム部36に近接して配置されており、本体部54Aの下端部を貫通したリクライニングロッド46の軸線方向他端部に溶接によって固定されている。これにより、支持フレーム50がシートバックフレーム32とは独立して(シートバックフレーム32を介さずに)シートクッションフレーム18のリクライニングロッド46に固定されている。なお、この実施形態では、支持フレーム50は、シートバックフレーム32とは非接触状態でリクライニングロッド46に固定されているが、上述の「独立して」には、支持フレーム50とシートバックフレーム32とが接触している場合も含まれる。つまり、両者が接触している場合であっても、支持フレーム50に対して入力されたシート前方側からの荷重がシートバックフレーム32には入力されないか、又は入力されたとしてもシートバックフレーム32がシート後方側へ殆ど変位しない程度の接触状態であればよい。
なお、脚部52、54のリクライニングロッド46への固定方法は溶接に限らず、他の固定方法を採用することもできる。例えば、リクライニングロッド46に軸線方向両端部にそれぞれ鍔状のフランジ部を形成し、それらのフランジ部にボルト及びナットによって脚部52、54を締結する構成にしてもよい。
一方、乗員支持部56は、板金材料によって長尺板状に形成されたものであり、長手方向がシートバック14の左右方向に沿い且つ板厚方向がシートバック14の前後方向に沿う状態で配置されている。乗員支持部56の長手方向一端部は、左側の脚部52の本体部52Aにおける上部側に溶接されており、乗員支持部56の長手方向他端部は、右側の脚部54の本体部54Aにおける上部側に溶接されている。
ここで、上述の乗員支持部56は、サイドフレーム部34の下方部とサイドフレーム部36の下方部との間に配置されており、シートクッション12に乗員が着座した状態では、着座乗員の腰部のシート後方側において当該腰部と同等の高さに配置される。なお、本実施形態では、乗員支持部56は、サイドフレーム部34、36の高さに対して下から3分の1程度の高さ(シートバックフレーム32の高さに対して下から4分の1程度の高さ)に配置されている。また、この乗員支持部56と着座乗員の腰部との間には、所定の間隙が確保され、当該間隙に図示しないシートバックパッド及びシートバック表皮48が介在される構成になっている。これにより、着座乗員に違和感を与えないようにしている。なお、この乗員支持部56は、図2に示される側面視において、サイドフレーム部34、36の前後方向中央よりもシートバック14の前方側に配置されることが好ましい。
一方、フレーム支持部58は、板金材料によって長尺板状に形成されたものであり、長手方向がシートバック14の左右方向に沿い且つ板厚方向がシートバック14の前後方向に沿う状態で配置されている。このフレーム支持部58は、長手方向一端側が脚部52の後方延出部52Bの後端に溶接されており、長手方向他端側が脚部54の後方延出部54Bの後端に溶接されている。
さらに、このフレーム支持部58は、後方延出部52Bよりもシート左側へ突出した長手方向一端部が後側当接部58Aとされている。この後側当接部58Aは、左側のサイドフレーム部34の後側に配置されており、当該サイドフレーム34の後壁34Bに対して所定の間隙を隔てて対向している。また、このフレーム支持部58は、後方延出部54Bよりもシート右側へ突出した長手方向他端部が後側当接部58Bとされている。この後側当接部58Bは、右側のサイドフレーム部36の後側に配置されており、当該サイドフレーム36の後壁36Bに対して所定の間隙を隔てて対向している。
上記構成の支持フレーム50は、シートバックフレーム32よりも剛性が高く設定されている。
(本第1実施形態の作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、車両の後面衝突時には、シートバックフレーム32とは独立してリクライニングロッド46に取り付けられた支持フレーム50の乗員支持部56が、車両後方側へ慣性移動しようとする着座乗員の腰部を車両後方側から支持する。これにより、着座乗員からシートバックフレーム32に入力される車両後方側への荷重が低減されるため、シートバックフレーム32の車両後方側への変位量(変形量)が低減される。これにより、着座乗員の頭部がヘッドレスト16に当接するまでの時間(コンタクトタイム)を短縮することができるので、ヘッドレスト16による鞭打ち軽減効果を向上させることができる。
しかも、この車両用シート10では、着座乗員の頭部がヘッドレスト16に当接した際の荷重によって、シートバックフレーム32が支持フレーム50に対し車両後方側へ相対移動すると、支持フレーム50の後側当接部58A、58Bにサイドフレーム部34、36の後壁34B、36Bが当接する。これにより、シートバックフレーム32が支持フレーム50に支持されてシートバックフレーム32の変形が抑制されるため、着座乗員の頭部がヘッドレスト16から跳ね返って離れる時の速度(リバウンド速度)を低減することができる。これにより、ヘッドレスト16による鞭打ち軽減効果を更に向上させることができる。
また、上述の如く車両の後面衝突時には、シートバックフレーム32が支持フレーム50によって支持(補強)されるため、通常使用時のシートバックフレーム32の剛性を向上させる必要がない。これにより、シートバック14の共振周波数を低下させることができるため、アイドル振動などのシート振動を低下させることができる。したがって、この車両用シート10では、ノイズ・アンド・バイブレーション性能(振動及び振動音を抑制する性能。所謂NV特性)を低コストで向上させることができる。
しかも、この車両用シート10では、板金材料によって簡素に構成された支持フレーム50をリクライニングロッド46に取り付けるだけでよいため、簡単かつ軽量な構成にすることができる。したがって、アクティブヘッドレストのように車両用シートの質量が大幅に増加することがないため、車両用シートの共振周波数が低下することを回避することができる。したがって、共振周波数の低下に起因する振動問題の発生を防止することができる。また、アクティブヘッドレストのように構造が複雑でないため、構成部品の干渉による異音の発生を防止することもできる。
また、この車両用シート10では、支持フレーム50が、剛性が高いリクライニングロッド46に取り付けられているため、着座乗員の腰部から支持フレーム50に入力される荷重をシートクッションフレーム18側で良好に支持することができる。
さらに、この車両用シート10では、支持フレーム50の左右の脚部52、54が、リクライニングロッド46の軸線方向端側(すなわちサイドフレーム部20、22に支持された側)に固定されているため、リクライニングロッド46が着座乗員からの荷重によって撓むことを抑制できる。これにより、支持フレーム50による着座乗員腰部の支持剛性を向上させることができる。
またさらに、この車両用シート10では、支持フレーム50の乗員支持部56が板状に形成されており、車両の後面衝突時には、当該乗員支持部56の板面によって着座乗員の腰部が支持されるため、着座乗員に違和感を与えることを抑制することができる。
また、この車両用シート10では、支持フレーム50の後側当接部58A、58Bがシートバックフレーム32の後側でシートバックフレーム32に対向して配置されているため、シートバックフレーム32が支持フレーム50に対して車両後方側へ相対移動した際に、シートバックフレーム32を後側当接部58A、58Bに良好に当接させることができる。
なお、上記第1実施形態では、支持フレーム50(支持部材)の後側当接部58A、58Bがシートバックフレーム32の後側でシートバックフレーム32に対向して配置された構成にしたが、本発明はこれに限らず、後側当接部はシートバックフレームが支持部材に対して車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接するものであればよい。この点は、後で説明する本発明の第3実施形態においても同様である。
<第2の実施形態>
次に、図9〜図11を参照して、本発明の第2の実施形態に係る車両用シート60について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
この実施形態に係る車両用シート60は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と基本的に同様の構成とされているが、支持フレーム62(支持部材)の構成が前記第1実施形態に係る支持フレーム50とは異なっている。この支持フレーム62は、前記第1実施形態に係る脚部52、54と基本的に同様の構成とされた左右一対の脚部52、54を備えている。但し、この実施形態では、脚部52、54の後方延出部52B、54Bが本体部52A、54Aの上部から車両後方斜め上方へ向けて延出されている。
後方延出部52B、52Bの上端部は、軸線方向がシート左右方向に沿って配置されたパイプ64によってシート左右方向に連結されている。このパイプ64は、軸線方向一端側が左側の後方延出部52Bを貫通した状態で当該後方延出部52Bに溶接されており、軸線方向他端側が右側の後方延出部54Bを貫通した状態で当該後方延出部54Bに溶接されている。このパイプ64は、後方延出部52B、52Bの間に配置された部位が、乗員支持部64Aとされている。
また、後方延出部52Bの左側へ突出したパイプ64の軸線方向一端部は、両側当接部64Bとされており、この両側当接部64Bは、左側のサイドフレーム部34に形成された円形の貫通孔66に非接触状態で挿入されている。さらに、後方延出部54Bの右側へ突出したパイプ64の軸線方向一端部は、両側当接部64Cとされており、この両側当接部64Cは、右側のサイドフレーム部36に形成された円形の貫通孔68に非接触状態で挿入されている。これらの貫通孔66、68は、サイドフレーム部34、36をシート左右方向に貫通している。
(本第2実施形態の作用及び効果)
上記構成の車両用シート60では、車両の後面衝突時には、シートバックフレーム32とは独立してリクライニングロッド46に取り付けられた支持フレーム62の乗員支持部64Aが、車両後方側へ慣性移動しようとする着座乗員の腰部を車両後方側から支持する。これにより、前記第1実施形態と同様にコンタクトタイムが短縮される。そして、着座乗員の頭部がヘッドレスト16に当接した際の荷重によって、シートバックフレーム32が支持フレーム62に対し車両後方側へ相対移動すると、貫通孔66、68の内周部がパイプ64の両側当接部64B、64Cに当接する。これにより、シートバックフレーム32が支持フレーム62に支持されてシートバックフレーム32の変形が抑制されるため、前記第1実施形態と同様にリバウンド速度を低減することができる。したがって、この実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
しかも、この車両用シート60では、一本のパイプ64によって乗員支持部64A及び両側当接部64B、64Cが構成されているため、支持フレーム62の軽量化及び低コスト化を図ることができる。したがって、車両用シート60の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、この車両用シート60では、例えば、車両の前面衝突時に車両前方側へ慣性移動しようとする着座乗員からの荷重がシートベルト等を介してシートバックフレーム32に入力されることにより、シートバックフレーム32が支持フレーム62に対して車両前方側へ相対移動した際には、貫通孔66、68の内周部がパイプ64の両側当接部58A、58Bに当接する。これにより、シートバックフレーム32が支持フレーム50に支持されてシートバックフレーム32の変形が抑制されるため、支持フレーム62を前面衝突時の剛性部材として活用することができる。
また、この車両用シート60では、支持フレーム62の両側当接部64B、64Cが、シートバックフレーム32のサイドフレーム部34、36に形成された貫通孔66、68に非接触状態で挿入されているため、シートバックフレーム32が支持フレーム62に対し車両後方側及び車両前方側へ相対移動した際に、シートバックフレーム32を両側当接部64B、64Cに良好に当接させることができる。
なお、上記第2実施形態では、支持フレーム62(支持部材)の両側当接部64B、64Cがサイドフレーム部34、36に形成された貫通孔66、68に挿入された構成にしたが、本発明はこれに限らず、両側当接部はシートバックフレーム32が支持部材に対して車両前方側及び車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接するものであればよい。
<第3の実施形態>
以下、図12〜図14を参照して、本発明の第3の実施形態に係る車両用シート70について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
この実施形態に係る車両用シート70は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と基本的に同様の構成とされているが、支持フレーム72(支持部材)の構成が前記第1実施形態に係る支持フレーム50とは異なっている。この支持フレーム72は、支持フレーム50と基本的に同様の構成とされているが、この支持フレーム72の脚部52、54には、本体部52A、54Aの上部の前端から車両前方側へ延出された前側当接部52C、54Cが設けられている。
シート左側の脚部52に設けられた前側当接部52Cは、先端側がシート左側へ屈曲してサイドフレーム部34の前側に配置されている。この前側当接部52Cは、サイドフレーム部34の前壁34Aに対して所定の間隙を隔てて対向している。また、シート右側の脚部54に設けられた前側当接部54Cは、先端側がシート右側へ屈曲してサイドフレーム部36の前側に配置されている。この前側当接部54Cは、サイドフレーム部36の前壁36Aに対して所定の間隙を隔てて対向している。
(本第3実施形態の作用及び効果)
上記構成の車両用シート70は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と基本的に同様の構成とされているため、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。しかも、例えば、車両の前面衝突時に車両前方側へ慣性移動しようとする着座乗員からの荷重がシートベルト等を介してシートバックフレーム32に入力されることにより、シートバックフレーム32が支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際には、シートバックフレーム32の前壁34A、36Aが支持フレーム72に設けられた前側当接部52C、54Cに当接する。これにより、シートバックフレーム32が支持フレーム72に支持されてシートバックフレーム32の変形が抑制されるため、支持フレーム72を前面衝突時の剛性部材として活用することができ、前記第2実施形態に係る車両用シート60と同様の作用効果を得ることができる。
しかも、この車両用シート70では、前側当接部52C、54Cがシートバックフレーム32サイドフレーム部34、36の前側でシートバックフレーム32に対向して配置されており、後側当接部58A、58Bがシートバックフレーム32サイドフレーム部34、36の前側でシートバックフレーム32に対向している。このため、シートバックフレーム32が支持フレーム72に対して車両前方側及び車両後方側へ相対移動した際に、シートバックフレーム32をこれらの当接部に良好に当接させて強固に支持することができる。これにより、剛性部材としての効果のバラツキを少なくすることができる。
なお、上記第3実施形態では、支持フレーム72(支持部材)の前側当接部52C、54Cがシートバックフレーム32の前側でシートバックフレーム32に対向した構成にしたが、本発明はこれに限らず、前側当接部はシートバックフレーム32が支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際にシートバックフレーム32に当接するものであればよい。
また、上記各実施形態では、支持フレーム50、62、72(支持部材)がリクライニングロッド46に固定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、支持部材がサイドフレーム部20、22に固定された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、支持フレーム50、62、72(支持部材)が左右一対の脚部52、54などを備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、支持部材の構成は適宜変更することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。

Claims (10)

  1. 上部にヘッドレストが取り付けられたシートバックフレームと、
    シートバックフレームとは独立してシートクッションフレーム側に取り付けられ、車両の後面衝突時に着座乗員の腰部を車両後方側から支持する支持部材と、
    を備え
    前記支持部材は、シートバックフレームよりも車両前方側からの荷重に対する剛性が高く設定されており、
    さらに、当該支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する後側当接部を有する車両用シート。
  2. 前記支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する前側当接部を有する請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記支持部材は、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両後方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接すると共に、シートバックフレームが前記支持部材に対して車両前方側へ相対移動した際にシートバックフレームに当接する両側当接部を有する請求項1に記載の車両用シート。
  4. 前記後側当接部は、シートバックフレームの後側でシートバックフレームに対向して配置されている請求項1に記載の車両用シート。
  5. 前記前側当接部は、シートバックフレームの前側でシートバックフレームに対向して配置されている請求項2に記載の車両用シート。
  6. 前記両側当接部は、前記シートバックフレームの側部をシート左右方向に貫通した貫通孔に非接触状態で挿入されている請求項3に記載の車両用シート。
  7. 前記支持部材は、シートクッションの後部に配設されて軸線方向両端部がシートクッションフレームに支持されたリクライニングロッドに固定されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記支持部材は、シートバックの左右の側部に配設され、各下端部が前記リクライニングロッドの軸線方向端側に固定された左右一対の脚部と、着座乗員の腰部の車両後方側で前記一対の脚部の上端部間をシート左右方向に連結した乗員支持部とを有する請求項7に記載の車両用シート。
  9. 前記乗員支持部は、板厚方向がシートバックの前後方向に沿った板状に形成されている請求項8に記載の車両用シート。
  10. 前記支持部材は、パイプにより構成されて着座乗員の腰部の車両後方側に配置された乗員支持部を有し、前記パイプの軸線方向端部が前記両側当接部とされている請求項6に記載の車両用シート。
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