JP5224136B2 - カムシャフト及びカムシャフトの製造方法 - Google Patents

カムシャフト及びカムシャフトの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カムシャフト及びカムシャフトの製造方法に関する。
従来、エンジンの吸気弁及び排気弁を開閉制御するカムシャフトとして、シャフト部とカム部とをそれぞれ個別に製造して組み立てる組立型カムシャフト(例えば、特許文献1参照)と、シャフト部とカム部とを一体成形する一体型カムシャフト(例えば、特許文献2参照)が知られている。一方の組立型カムシャフトは、シャフト部及びカム部を押出し材によって成形し、この押出し材を所定の長さに切断することにより、同一の押出し材から複数個のシャフト部及びカム部を効率よく形成することができ、他方の一体型カムシャフトは、シャフト部とカム部とが一体で成形されるので、部品点数を削減することができると共に、組立工数を低減することができる。
実公平6−008243号公報 特開平3−242405号公報
ところで、上記特許文献1に記載の組立型カムシャフトでは、部品点数及び組立工数が多いため、製造効率が低く、カムシャフトの製造コストを低減することは困難であった。また、上記特許文献2に記載の一体型カムシャフトでは、鋳鋼で鋳造することにより中空カムシャフトを成形しているが、形状が複雑で、1本ずつ鋳造しなければならないため、製造効率が低く、カムシャフトの製造コストを低減することは困難であった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カムシャフトの製造効率を向上することができ、カムシャフトの製造コストを低減することができるカムシャフト及びカムシャフトの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、シャフト部とカム部とが一体成形されるカムシャフトであって、同一形状を有する複数のカムシャフトがシャフト部に設けられた切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を、切断予定部で切断して複数に分割することにより形成され、カムシャフト集合体は、カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて切断予定部を形成し、切断予定部を構成するカムシャフトの端部は、ウォーターポンプが配置される側であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明の構成に加えて、カムシャフト集合体は、軸方向に延びる中空部を内部に備え、切断予定部の内部に形成される中空部の内径は、切断予定部以外の部位の内部に形成される中空部の内径より大きいことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、シャフト部とカム部とが一体成形されるカムシャフトの製造方法であって、同一形状を有する複数のカムシャフトが、シャフト部に設けられた切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を成形する成形工程と、カムシャフト集合体を切断予定部で切断して複数のカムシャフトに分割する分割工程と、を備え、カムシャフト集合体が、カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて切断予定部を形成すると共に、分割工程後、切断予定部を構成するカムシャフトの端部が、ウォーターポンプが配置される側となるように成形工程が実施されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、同一形状を有する複数のカムシャフトが切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を成形し、このカムシャフト集合体を切断予定部で切断して複数のカムシャフトを形成するため、カムシャフトを1本ずつ製造する場合と比較して、カムシャフトの製造効率を向上することができ、カムシャフトの製造コストを低減することができる。また、部品輸送においても、切断前のカムシャフト集合体の状態で輸送するようにすれば、流通部品点数を削減することができるので、流通コストを低減することができる。
また、請求項1の発明によれば、カムシャフト集合体は、カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて切断予定部を形成するため、切断後のそれぞれの端部に同じ加工を施すことでカムシャフトを得ることができるので、加工設備の共通化を図ることができる。また、加工工数を削減することができるので、カムシャフトの製造コストを更に低減することができる。
また、請求項1の発明によれば、切断予定部を構成するカムシャフトの端部が、ウォーターポンプが配置される側であるため、カムシャフトのウォーターポンプ側の端部が平坦に形成される。これにより、平坦なカムシャフトの端部同士が接合され、切断予定部の形状を一致させることができるので、カムシャフトの製造コストを更に低減することができる。
請求項の発明によれば、カムシャフト集合体は、軸方向に延びる中空部を内部に備え、切断予定部の内部に形成される中空部の内径が、切断予定部以外の部位の内部に形成される中空部の内径より大きいため、鋳造後における中子の除去を切断予定部の大きな中空部から容易に行うことができ、中子除去作業を効率良く行うことができる。また、成形時に発生するガスなどを切断予定部の中空部に貯留して、切断時に放出させることが可能となるので、カムシャフトの製造効率を更に向上することができる。
請求項の発明によれば、同一形状を有する複数のカムシャフトが切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を成形する成形工程と、カムシャフト集合体を切断予定部で切断して複数のカムシャフトに分割する分割工程と、を備えるため、1本のカムシャフト集合体から複数のカムシャフトを製造することができる。これにより、カムシャフトを1本ずつ製造する場合と比較して、カムシャフトの製造効率を向上することができ、カムシャフトの製造コストを低減することができる。また、カムシャフト集合体は、多気筒エンジン用の既存設備を流用して製造する(例えば、2気筒エンジン用のカムシャフトを、4気筒エンジン用のカムシャフトの設備を使用して製造)ことができるので、新たな設備投資が不要であり、カムシャフトの製造コストを更に低減することができる。
また、請求項3の発明によれば、カムシャフト集合体が、カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて切断予定部を形成するように成形工程が実施される。このため、切断後のそれぞれの端部に同じ加工を施すことでカムシャフトを得ることができるので、加工設備の共通化を図ることができる。また、加工工数を削減することができるので、カムシャフトの製造コストを更に低減することができる。
また、請求項3の発明によれば、分割工程後、切断予定部を構成するカムシャフトの端部が、ウォーターポンプが配置される側となるように成形工程が実施されるため、カムシャフトのウォーターポンプ側の端部が平坦に形成されることになる。これにより、平坦なカムシャフトの端部同士が接合され、切断予定部の形状を一致させることができるので、カムシャフトの製造コストを更に低減することができる。
本発明に係るカムシャフトの一実施形態を採用した自動二輪車を説明するための右側面図である。 図1に示すエンジンの一部切欠右側面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 図3に示す常時噛合い式歯車変速機とギヤチェンジ機構の構成図である。 図2に示すクランクケースの内部の拡大右側面図である。 図2に示すシリンダヘッドの周辺の一部切欠右側面図である。 図3に示すカムシャフトの周辺の拡大断面図である。 図7に示すカムシャフトの一部切欠側面図である。 カムシャフト集合体の一部切欠側面図である。 本発明に係るカムシャフトの製造方法の一実施形態を説明するための工程図であり、(a)はカムシャフト切断前の一部切欠側面図、(b)はカムシャフト切断時の一部切欠側面図、(c)はカムシャフト切断後の一部切欠側面図である。
以下、本発明に係るカムシャフト及びカムシャフトの製造方法の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、運転者から見た方向に従い、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
まず、本実施形態の自動二輪車80は、図1に示すように、車体フレームを、ヘッドパイプ81と、ヘッドパイプ81から斜め後方に延出するメインフレーム82と、メインフレーム82の後端から下方に延出するセンターフレーム83と、ヘッドパイプ81から下方に延びるダウンフレーム84と、センターフレーム83の上部から後方に延出するシートステー85と、センターフレーム83の後部とシートステー85の後部に掛け渡されるミッドフレーム86と、から構成している。
前輪WFを支持するフロントフォーク87は、ヘッドパイプ81で操向可能に支持されており、フロントフォーク87の上部にはステアリングハンドル88が連結されている。また、後輪WRを支持するリヤフォーク89は、センターフレーム83の後部に上下方向に揺動可能に支持されている。
エンジンEは、直列2気筒のエンジンであり、メインフレーム82、センターフレーム83、及びダウンフレーム84に固定されている。エンジンEの動力は、エンジンEに組み込まれた変速機7及びドライブチェーン56を介して後輪WRに伝達される。また、左右のメインフレーム82及びセンターフレーム83には、エンジンEの上方に位置するように燃料タンク91が搭載されている。また、シートステー85上には、運転者用と同乗者用のタンデム型シート92が取付けられている。
図1及び図6に示すように、エンジンEの後部に形成されるインテークマニホールド38には、吸気管48を介してスロットルボディ40が接続されており、このスロットルボディ40の上流端には、エアクリーナ93が接続されている。また、エンジンEの前方には、ラジエータ94が配置されている。また、エンジンEの前部に形成されるエキゾーストマニホールド39には、エンジンEの下部を通って車体後部に延びる排気管95が接続されており、この排気管95の下流端には、マフラー96が接続されている。また、排気管95のエンジンEの前方位置には、触媒98を収容する触媒ケース97が設けられている。また、燃料タンク91の燃料は、燃料ポンプ99を介してインテークマニホールド38に設けられるインジェクタ(燃料噴射弁)41に送られ、インテークマニホールド38内に形成される吸気ポート38aに供給される。
エンジンEは、図2及び図3に示すように、変速機一体型のエンジンであって、その殻体は、主に、上部クランクケース1Aと下部クランクケース1Bとからなる上下2分割のクランクケース1、上部クランクケース1Aと一体成形されるシリンダブロック2、シリンダヘッド3、シリンダヘッドカバー4、下部クランクケース1Bの下面に取り付けられるオイルパン5、クランクケース1の左側面に取り付けられる左クランクケースカバー47L、及びクランクケース1の右側面に取り付けられる右クランクケースカバー47Rから構成される。
上下クランクケース1A,1Bの分割面には、クランク軸6と常時噛合い式歯車変速機7のカウンタ軸9が設けられる。また、クランク軸6及びカウンタ軸9の中間下方には、変速機7のメイン軸8が設けられる。また、カウンタ軸9の下方且つメイン軸8の後方には、ギヤチェンジ機構26が設けられる。また、クランク軸6の斜め後上方には、上側バランサ27Aが設けられ、クランク軸6の斜め前下方には、上側バランサ27Aの対称位置に下側バランサ27Bが設けられており、これらバランサ27A,27Bは、クランク軸6により直接駆動されている。また、下側バランサ27Bの軸端には、オイルポンプ28が設けられる。なお、カウンタ軸9の左端には、ドライブチェーン56が巻き掛けられる後輪駆動スプロケット57が固定されている。
シリンダブロック2には、図3に示すように、2本のシリンダ29が形成され、各シリンダ29にピストン30が摺動可能に嵌装されている。ピストン30は、コンロッド31を介してクランク軸6に連結されている。また、ピストン30の上面とシリンダヘッド3の下面との間には、燃焼室32が形成されている。
また、図3に示すように、クランク軸6の左端には交流発電機42が設けられており、この交流発電機42は左クランクケースカバー47Lで覆われている。
また、図6及び図7に示すように、シリンダヘッド3には、インテークマニホールド38内の吸気ポート38aを開閉する吸気弁33と、エキゾーストマニホールド39内の排気ポート39aを開閉する排気弁34と、ロッカー軸37に揺動自在に支持されるロッカーアーム36を揺動させ、吸気弁33及び排気弁34を開閉させるカムシャフト10が配設されている。カムシャフト10の左端部には、冷却水を循環させるウォーターポンプ43が設けられている。また、カムシャフト10の右端部には、カムシャフト従動スプロケット44が固定されており、このカムシャフト従動スプロケット44には、クランク軸6に設けられるカムシャフト駆動スプロケット45との間に巻き掛けられるカムチェーン46を介して、クランク軸6の回転力が伝達される(図3参照)。
メイン軸8及びカウンタ軸9は、図3に示すように、クランク軸6と平行に配設されている。また、図4に示すように、メイン軸8の右端には、多板式クラッチ49が設けられており、この多板式クラッチ49は右クランクケースカバー47Rによって覆われている。
クランク軸6の右端に設けられるプライマリ駆動ギヤ50は、メイン軸8に空転可能に嵌合されるプライマリ従動ギヤ51と噛合している。そして、プライマリ駆動ギヤ50の回転によってプライマリ従動ギヤ51が回転駆動され、プライマリ従動ギヤ51に接続されている多板式クラッチ49のクラッチアウタ52の回転が、複数の摩擦板53を介してクラッチインナ54に伝達されて、クラッチインナ54が固定されているメイン軸8が回転駆動される。これにより、クランク軸6の回転は、多板式クラッチ49を介してメイン軸8に伝達される。また、クラッチ操作によって、多板式クラッチ49の加圧プレート55の押圧力が解除されると、複数の摩擦板53の摩擦力が減じて、多板式クラッチ49は切断状態となる。
次に、図4を参照して、常時噛合い式歯車変速機7について説明する。メイン軸8には、M1〜M6の6個の歯車が設けられ、カウンタ軸9には、歯車M1〜M6に対応して、これらと常時噛み合うC1〜C6の6個の歯車が設けられる。なお、Mはメイン軸付属歯車、Cはカウンタ軸付属歯車、添数字1〜6は1速〜6速の変速比を決める歯車であることを示している。また、添字Xは軸と一体又はスプラインによって軸に固定された固定歯車、添字Wは軸上の所定の位置で軸に対して回転可能な空転歯車、添字Sは軸にスプライン嵌合し、軸に対して回転が規制された状態で軸方向に移動可能な摺動歯車であることを示している。
固定歯車(添字X)と摺動歯車(添字S)が噛み合う相手側の歯車は空転歯車(添字W)である。空転歯車(添字W)は単独では歯車としての機能を果たせず、歯車としての機能を果たすには、隣接する摺動歯車(添字S)によって軸に固定されることが必要である。また、摺動歯車(添字S)には、この歯車を軸方向に駆動するためにシフトフォーク58a,58b,58cが係合される係合溝Gが設けられる。メイン軸8の摺動歯車M3S、M4Sは、2個が一体となっており、その中央部に係合溝Gが形成される。また、シフトフォーク58a,58b,58cは、ギヤチェンジ機構26によって駆動される。
ギヤチェンジ機構26は、図4及び図5に示すように、2本のシフトフォーク支持軸66A,66Bに支持される3本のシフトフォーク58a,58b,58c、シフトフォーク58a,58b,58cのピン59が係合するシフトドラム60、及びチェンジスピンドル62を備える。そして、シフトフォーク58aは、カウンタ軸9の摺動歯車C6Sの係合溝Gに係合し、シフトフォーク58bは、メイン軸8の摺動歯車M3S,M4Sの係合溝Gに係合し、シフトフォーク58cは、カウンタ軸9の摺動歯車C5Sの係合溝Gに係合している。
図5に示すように、ギヤチェンジ機構26は、シフトドラム60、星型プレート61、チェンジスピンドル62、チェンジスピンドル62の端部に溶接されるチェンジアーム63、規制ボルト64、及びチェンジアーム復帰ばね65等から構成され、チェンジスピンドル62の回動操作によってチェンジアーム63が動かされ、星型プレート61とシフトドラム60が間欠的に回動する。これに応じて、シフトフォーク58a,58b,58cがピン59を介して動き、変速機7のシフトアップ、シフトダウンの操作がなされる。
オイルパン5の中には、オイルストレーナ68を備えるオイル吸入管69が設けられており、このオイル吸入管69の上端はオイルポンプ28のオイル吸入口70に接続されている。また、オイルポンプ28の回転軸は、下側バランサ27Bの回転軸75に直結されている。オイルポンプ28の吐出口71は、オイルフィルタ72に連なり、浄化されたオイルがメインギャラリ73を経てエンジンEの各潤滑箇所へ供給される。
カムシャフト10は、図7及び図8に示すように、シャフト部11と、シャフト部11の所定の位置に一体成形される複数のカム部12と、シャフト部11の内部に軸方向に延びる中空部13と、を備え、シリンダヘッド3に回動自在に支持されている。なお、本実施形態では、各気筒に吸気弁33及び排気弁34が2本ずつ設けられているので、カムシャフト10には合計8個のカム部12が形成されている。
また、図8に示すように、カムシャフト10の右端部には、雌ねじ14、ピン穴15、及び小径部16が形成されている。そして、小径部16にカムシャフト従動スプロケット44が嵌合され、ピン穴15に回転止めピン23が挿通され、雌ねじ14にボルト24が螺着されることによって、カムシャフト従動スプロケット44がカムシャフト10の右端部に固定される。
また、図7及び図8に示すように、カムシャフト10の左端部には、雌ねじ17が形成されており、この雌ねじ17には、カムシャフト10とウォーターポンプ43のポンプ軸43aとを連結する連結部材25が螺着されている。また、連結部材25とポンプ軸43aは、連結部材25の左端部に形成される凸部25aとポンプ軸43aの右端部に形成される凹部43bとを嵌合させることによって連結される。これにより、カムシャフト10の回転に連動してポンプ軸43aが回転され、ウォーターポンプ43が駆動される。
ロッカー軸37は、図6に示すように、カムシャフト10の上方に配置されており、このロッカー軸37には、各カム部12上を転動する不図示のローラが一端に設けられる複数(本実施形態では8個)のロッカーアーム36が揺動自在に嵌合されている。また、ロッカーアーム36の他端は、吸気弁33及び排気弁34の上端に当接し、各カム部12のカム曲線に従って所定のタイミングで吸気弁33及び排気弁34を開閉させる。
次に、図9及び図10を参照して、カムシャフト10の製造方法について説明する。
図9に示すように、カムシャフト集合体20は、同一形状を有する複数(実施形態においては2本)のカムシャフト10が軸方向に接合された形状とされて、例えば、鋳鋼を鋳造することにより一体に形成されている。
また、本実施形態では、2本のカムシャフト10が接合されるカムシャフト10の端部である接合部21,21は、カムシャフト10がエンジンEに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士(本実施形態ではウォーターポンプ43が配置される側)が接合される。また、接合部21,21の略中間部には、後述するカムシャフト集合体20を切断する際の切断予定部22が設けられる。
また、本実施形態では、カムシャフト集合体20の内部には、軸方向に延びる中空部13が設けられており、接合部21(切断予定部22)の内部に形成される中空部13Aの内径D1は、接合部21以外の部位、即ち、シャフト部11の内部に形成される中空部13Bの内径D2より大きく設定される(D1>D2)。また、接合部21の中空部13Aは、カムシャフト10(連結部材25)とウォーターポンプ43(ポンプ軸43a)との連結空間を提供する。なお、2本のカムシャフト10は、カムシャフト従動スプロケット44が配置される側で1本に接合されていてもよい。
図10(a)に示すように、2本のカムシャフト10が軸方向に接合されて鋳造されたカムシャフト集合体20は、切断予定部22で切断されて(図10(b)参照)、2本のカムシャフト10に分割される(図10(c)参照)。次いで、中空部13内に残る不図示の中子が接合部21の中空部13Aから除去される。このとき、接合部21の中空部13Aの内径D1が他の部位の中空部13Bの内径D2より大きく設定されるので、中子を効率良く除去することができる。その後、所定の機械加工が施されてカムシャフト10が仕上げられる。
以上説明したように、本実施形態のカムシャフト10によれば、同一形状を有する2本のカムシャフト10が切断予定部22で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合20を成形し、このカムシャフト集合体20を切断予定部22で切断して2本のカムシャフト10を形成するため、カムシャフトを1本ずつ製造する場合と比較して、カムシャフト10の製造効率を向上することができ、カムシャフト10の製造コストを低減することができる。また、部品輸送においても、切断前のカムシャフト集合体20の状態で輸送するようにすれば、流通部品点数を削減することができるので、流通コストを低減することができる。
また、本実施形態のカムシャフト10によれば、カムシャフト集合体20は、カムシャフト10がエンジンEに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて切断予定部22を形成するため、切断後のそれぞれの端部に同じ加工を施すことでカムシャフト10を得ることができるので、加工設備の共通化を図ることができる。また、加工工数を削減することができるので、カムシャフト10の製造コストを更に低減することができる。
また、本実施形態のカムシャフト10によれば、切断予定部22を構成するカムシャフト10の端部が、ウォーターポンプ43が配置される側であるため、カムシャフト10のウォーターポンプ43側の端部が平坦に形成される。これにより、平坦なカムシャフト10の端部同士が接合され、切断予定部22の形状を一致させることができるので、カムシャフト10の製造コストを更に低減することができる。
また、本実施形態のカムシャフト10によれば、カムシャフト集合体20の内部に軸方向に延びる中空部13が設けられ、この中空部13の内、接合部21の内部に形成される中空部13Aの内径D1が、接合部21以外の部位であるシャフト部11の内部に形成される中空部13Bの内径D2より大きいため、鋳造後における中子の除去を接合部21の大きな中空部13Aから容易に行うことができ、中子除去作業を効率良く行うことができる。また、成形時に発生するガスなどを接合部21の中空部13Aに貯留して、切断時に放出させることが可能となるので、カムシャフト10の製造効率を更に向上することができる。
また、本実施形態のカムシャフト10の製造方法によれば、同一形状を有する2本のカムシャフト10が切断予定部22で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体20を成形する成形工程と、カムシャフト集合体20を切断予定部22で切断して2本のカムシャフト10に分割する分割工程と、を備えるため、1本のカムシャフト集合体20から2本のカムシャフト10を製造することができる。これにより、カムシャフトを1本ずつ製造する場合と比較して、カムシャフト10の製造効率を向上することができ、カムシャフト10の製造コストを低減することができる。
また、カムシャフト集合体20は、多気筒エンジン用の既存設備を流用して製造する(例えば、2気筒エンジン用のカムシャフトを、4気筒エンジン用のカムシャフトの設備を使用して製造)ことができるので、新たな設備投資が不要であり、カムシャフト10の製造コストを更に低減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態において、カムシャフト集合体は、2本のカムシャフトを接合したものとして説明したが、これに限定されず、2本以上のカムシャフトを接合したものであってもよい。
10 カムシャフト
11 シャフト部
12 カム部
13 中空部
13A 中空部
13B 中空部
20 カムシャフト集合体
21 接合部(端部)
22 切断予定部
43 ウォーターポンプ
D1 中空部の内径
D2 中空部の内径
E エンジン

Claims (3)

  1. シャフト部とカム部とが一体成形されるカムシャフトであって、
    同一形状を有する複数のカムシャフトが前記シャフト部に設けられた切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を、前記切断予定部で切断して複数に分割することにより形成され
    前記カムシャフト集合体は、前記カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて前記切断予定部を形成し、
    前記切断予定部を構成する前記カムシャフトの端部は、ウォーターポンプが配置される側であることを特徴とするカムシャフト。
  2. 前記カムシャフト集合体は、軸方向に延びる中空部を内部に備え、
    前記切断予定部の内部に形成される前記中空部の内径は、前記切断予定部以外の部位の内部に形成される前記中空部の内径より大きいことを特徴とする請求項に記載のカムシャフト。
  3. シャフト部とカム部とが一体成形されるカムシャフトの製造方法であって、
    同一形状を有する複数のカムシャフトが、前記シャフト部に設けられた切断予定部で軸方向に接合されてなるカムシャフト集合体を成形する成形工程と、
    前記カムシャフト集合体を前記切断予定部で切断して複数の前記カムシャフトに分割する分割工程と、を備え
    前記カムシャフト集合体が、前記カムシャフトがエンジンに搭載されたとき、同一側に配置される端部同士が接合されて前記切断予定部を形成すると共に、前記分割工程後、前記切断予定部を構成する前記カムシャフトの端部が、ウォーターポンプが配置される側となるように前記成形工程が実施されることを特徴とするカムシャフトの製造方法。
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