JP5219167B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガス中の酸素の濃度を検出する検出素子を備えたガスセンサに関するものである。
従来、自動車の排気ガスに含まれる酸素の濃度を検出する酸素センサとして、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体を有する検出素子を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この検出素子には、径方向外側に突出する鍔部を有しており、この検出素子の外周を取り囲んで自身の内部に保持するハウジングに、この鍔部の先端向き面が係合することになる。
特許文献1の検出素子においては、外周面及び内周面に、それぞれPt、あるいはPt合金により形成された検知電極、及び基準電極が設けられている。検知電極は、鍔部の先端向き面から検出素子の鍔部よりも先端側に形成された先端部の外周面に亘って全体に設けられている。これは、アースされたセンサ取付対象体(例えば、排気管等)にハウジングを装着して酸素センサを使用に供したときに、検知電極を排気ガスに晒させると共に、ハウジングを通じてボディーアースを図り、電極間の酸素濃度に応じた出力を取り出すためである。一方、基準電極は、検出素子の内周面に設けられており、基準電極が大気に晒されている。
そして、排気ガスに晒される検知電極と、大気に接触する基準電極との間には、酸素濃度差が生じ、両電極間を酸素イオンが移動する。この酸素イオンの移動により、両電極間には、酸素濃度差に応じた起電力が生じる。酸素センサは、この起電力に基づいて、排気ガス中の酸素濃度を検知することができる。
しかしながら、検出素子の検知電極は、Pt、あるいはPt合金にて、鍔部の先端向き面及び先端部の外周面の全体に設けられているため、高価な貴金属の使用量が増加してしまい、酸素センサの製造コストが高くなってしまうという問題点があった。
特開2007−121118号公報 特開2005−274382号公報
そこで、鍔部の先端向き面から先端部の外周面に亘って延びる線状電極を備える検出素子が知られている(例えば、特許文献2参照)。つまり、鍔部の先端向き面から先端部の外周面の一部に線状電極が設けられることとなり、Pt、あるいはPt合金の使用量を減らし、酸素センサの製造コストを低くできる。また、この線状電極は、Ptの無電解メッキにより形成されているため、線状電極の厚みを比較的薄くでき、これにおいてもPt、あるいはPt合金の使用量を減らし、酸素センサの製造コストを低くできる。
ところで、特許文献2では、検出素子をハウジングに組付ける際に、検出素子の鍔部がシールパッキンを介してガスセンサのハウジングに支持されるが、このとき、鍔部の先端向き面に設けられた検知電極とシールパッキンとが擦れ、検知電極が擦り切れる虞がある。そこで、特許文献2においては、鍔部の先端向き面に設けられた検知電極を覆うように白金ペーストを塗布し、保護電極を設けることが知られている。これにより、保護電極が検知電極を保護し、検知電極が擦り切れることを防止できる。そのうえ、保護電極を、白金ペーストを塗布して形成することで、保護電極を検知電極の厚みよりも厚く形成できるため、保護電極自身が擦り切れることも防止できる。
しかしながら、使用時にガスセンサに熱がかかると、シールパッキンと検知電極とが接着することがある。そして、その状態でガスセンサに外部からの振動等が加わると、パッキンを介して検知電極に振動が伝わり、鍔部の先端向き面に設けられる検知電極が固体電解質体から剥離し、検知電極とハウジングとの電気的導通が支障をきたす虞がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、鍔部の先端向き面に設けられた検知電極とハウジングとの電気的導通を確実に確保すると共に、低コストで製造できるガスセンサを提供することを目的とする。
本発明によれば、軸線方向に延びると共に、先端が閉じられた有底筒状をなす固体電解質体を備え、径方向外側に突出する鍔部を有する検出素子と、前記鍔部に形成された先端向き面と直接的または間接的に接触して、前記検出素子を自身の内部に保持する金属製のハウジングとを有するガスセンサにおいて、前記検出素子は、前記鍔部の先端側に隣接した先端部の外表面に部分的に、且つ前記鍔部に届かないように設けられ、メッキにより構成された検知電極部と、前記検知電極部と前記ハウジングとを電気的に接続し、前記鍔部の前記先端向き面上に、全周にわたって連続的または周方向にわたって断続的に設けられ、印刷により前記固体電解質体上に直接形成された導通部とを備え、前記導通部は、前記先端部まで設けられると共に、前記先端部にて前記検知電極部と接触しているガスセンサが提供される。
このように検知電極部は、先端部の外表面に部分的に設けられている。すなわち、検知電極部が、先端部の外周面全体に設けられていないので、高価な貴金属の使用量が減少し、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。その上、検知電極部は、メッキにより構成されているので、検知電極の厚みを比較的薄くでき、これにおいても貴金属の使用量を減らし、酸素センサの製造コストを低くできる。
また、導通部が鍔部の先端向き面に、印刷により形成されている。これにより、導通部を検知電極部の厚みよりも厚く形成できるため、検出素子をハウジングに組付ける際に、シールパッキンによって、擦り切れることも防止できる。尚、「鍔部の先端向き面」とは、鍔部の検出素子先端側を向く面をいう。
そして、導通部が鍔部の固体電解質体上に直接設けられている。つまり、固体電解質体との密着性が比較的低い、メッキにより形成されている検知電極部を鍔部に設けることなく、固体電解質体との密着性がメッキよりも高い、印刷により形成されている導通部を鍔部の固体電解質体上に直接設けることで、ガスセンサに外部からの振動が加わり、その振動がシールパッキンを介して導通部に伝わったとしても導通部が固体電解質体から剥離することを抑制できる。
そのうえ、導通部が検出素子の先端部まで設けられており、先端部にて検知電極部と接触しているので、検知電極部と導通部との接触位置に、シールパッキンからの振動が伝わらないため、これにおいても、導通部や検知電極部が固体電解質体から剥離することを抑制できる。
よって、検知電極部とハウジングとの電気的導通が確実に確保できる。
この導通部は、先端向き面にて周方向に連続的又は断続的に設けられてもよいが、導通部を鍔部の先端向き面の全周にわたって断続的に設ければ、高価な貴金属の使用量をいっそう減少させて、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。なお、「断続的」とは、鍔部の先端向き面を見たときに、導通部が繋がっていない箇所が1箇所以上あることを指す。
さらに、本発明では、前記導通部が、先端向き面にて周方向にわたって断続的に設けられている場合に、前記導通部を、前記検出素子の軸線を通る任意の平面で前記検出素子を半分に分割した場合の、分割されたそれぞれの検出素子に形成される前記先端向き面に、少なくとも1つ以上設けられていてもよい。
このように、導通部が分割されたそれぞれの検出素子に形成される先端向き面に少なくとも1つ以上設けられている構成とすれば、検出素子がハウジングに対して軸線方向と傾いて配置された場合でも、先端向き面に設けられた導通部のうちのいずれかは、ハウジングに直接的に、または、ハウジングと導通部との介在物を介して間接的に確実に接触する。これにより、導通部とハウジングとの電気的接続の信頼性を維持することができる。
一方、本発明では、導通部を鍔部の先端向き面の全周にわたって連続的(全面)に設けられていても良い。このように導通部を設ければ、検出素子がハウジングに対して軸線方向と傾いて配置された場合でも、導通部は、ハウジングに直接的に、もしくはハウジングと導通部との介在物を介して間接的に確実に接触する。よって、導通部とハウジングとの電気的な接続の信頼性をいっそう向上させることができる。
また、前記検知電極部の後端側及び前記導通部の先端側の少なくともいずれか一方には、前記検出素子の周方向に沿って延びる接続部を備え、前記接続部にて前記検出電極部と前記導通部とが接触してもよい。
このように、接続部を検出素子の周方向に沿って設ければ、例えば、導通部が断続的に設けられており、且つ検知電極部も複数設けられる場合であっても、導通部と検知電極部との位置合わせを行う必要がない。また、接続部を設ければ、断続的に設けられた複数の導通部に対して一対一に対応するように検知電極部を設ける必要が無く(複数設けられた検知電極部に対して一対一に対応するように導通部を設ける必要が無く)、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。 なお、接続部は、検知電極部の後端側及び導通部の先端側の少なくともいずれか一方に設ければよいが、高価な貴金属の使用量を減少させることを考慮すると、検知電極部の後端側に設けたほうがよい。
また、本発明のガスセンサでは、前記検出素子の先端部には、少なくとも前記検知電極部、及び前記検出素子の前記先端部に設けられた前記導通部の一部を覆う電極保護層が設けられてもよい。
通常、検知電極部を検出対象ガスによる被毒から保護するため電極保護層が設けられているが、この電極保護層を検知電極部だけでなく、前記検出素子の前記先端部に設けられた前記導通部の一部をも覆う構成とすれば、検出電極部と導通部との接触位置を電極保護層にて覆うことができ、外部からの衝撃等が加わっても検知電極部とハウジングとが断線することをさらに防止できる。また、検知電極部と導通部の一部が排気ガスの熱等により昇華し、検知電極部とハウジングとが断線することも防止できる。
また、本発明のガスセンサでは、前記検知電極部は、前記先端部の外表面の一部に、前記鍔部とは間隙をおいて設けられた検知電極と、前記検出素子の周方向における幅が前記検知電極よりも短く、前記検知電極から前記検出素子の後端側に向かって延びるリード部と、を備えていてもよい。
これにより、リード部を配置せずに検知電極のみを形成する場合に比べて、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。なお、検知電極は、検出素子の周方向の亘って延びていても良いし、検出素子の先端部の一部に設けられていても良い。
また、本実施の態様のガスセンサでは、前記リード部は、複数設けられていてもよい。リード部が複数設けられる構成とすれば、いずれかのリード部が電気的に切断された場合にも、検知電極とハウジングとの電気的接続が維持される。従って、検知電極とハウジングとの電気的接続の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の態様のガスセンサでは、前記リード部は、前記検出素子の軸線を通る任意の平面で前記検出素子を半分に分割した場合の、分割されたそれぞれの検出素子に形成される前記先端部に、少なくとも1つ以上設けられてもよい。
リード部を、分割されたそれぞれの検出素子に形成される先端部に、少なくとも1つ以上設ける構成とした場合には、ガスセンサの電気的な信頼性を一層向上させることができる。すなわち、ガスセンサを排気経路等に取り付けた場合、先端部は、排気経路等内を一方向に流れる検出ガスに晒される。この時、先端部において、排気ガス上流側の半周面のみが常に排気ガスに晒され、下流側の半周面は、排気ガスに晒されることがない。このとき、上述の構成をなしていると、いずれかのリード部は、排気ガスに晒されることがない半周面に形成されることとなる。よって、いずれかのリード部は、排気ガスにより被毒されることがない。よって、検知電極とハウジングとの電気的接続の信頼性を向上させることができる。
また、本発明では、導通部には、固体電解質体の主成分が含まれていると良い。これにより、固体電解質体との密着性がさらに高められ、ガスセンサに外部からの振動が加わり、その振動がシールパッキンを介して導通部に伝わったとしても導通部が固体電解質体から剥離することをさらに抑制できる。
酸素センサ100の構造を示す縦断面図である。 検出素子1の側面図である。 検出素子1の底面図である。 検出素子1の製造過程の一工程を示す図である。 検出素子201の側面図である。 検出素子201の底面図である。 検出素子401の側面図である。 検出素子401の底面図である。 検出素子601の側面図である。 検出素子601の底面図である。 検出素子501の側面図である。 検出素子501の底面図である。
以下、本発明を具体化したガスセンサの第一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明に係るガスセンサの一例として、自動車の排気ガスに含まれる酸素の濃度を検出する酸素センサ100の構造について、図1を参照して説明する。酸素センサ100は自動車の排気経路Hに取り付けられて使用されるものである。以下、軸線O方向において、排気経路H内に挿入される検出素子1の先端部に向かう側(閉じている側であり図1中下側)を、酸素センサ100の先端側とし、これと反対方向に向かう側(図1中上側)を後端側として説明する。
酸素センサ100は、細長で先が閉じられた筒状の検出素子1をハウジング2内に配置した構造を有する。検出素子1の後端には、この検出素子1の出力する信号を取り出すための接続端子71の先端部72がはめ込まれている。そして、接続端子71の外周部を取り囲むように、円筒状の包囲体4が設けられている。包囲体4は、検出素子1の後端側の外周部ごと接続端子71を取り囲んでいる。なお、接続端子71には、図示外の電極端子が接続される。電極端子に接続されるリード線(図示外)を介し、酸素センサ100とは離れた位置に設けられる図示外のセンサ制御装置あるいは自動車の電子制御装置(ECU)と、検出素子1とが電気的に接続される。
ハウジング2は、主体金具21、及びプロテクタ22を有している。主体金具21は、SUS430からなり、略円筒状に形成されている。この主体金具21の先端部の外周面には、酸素センサ100を排気経路Hに取り付けるためのねじ部24が形成されている。ねじ部24の後端側には、ねじ部24を排気経路Hに螺合するための取付工具を係合させる取付部29が設けられている。
また、主体金具21の筒穴は、3段の段違い形状をなしており、先端側の部位が、最小の内径を有する先端筒穴28として形成されている。そして、筒穴の後端側の部位は、最大の内径を有する後端筒穴25として形成され、先端筒穴28と後端筒穴25との間に、両者の中間の内径を有する中間筒穴27が形成されている。
後端筒穴25は、包囲体4の先端部41の外周を取り囲む位置に配置されている。また、後端筒穴25と中間筒穴27との間の段部は、充填材受け部26として構成され、この充填材受け部26と後端筒穴25にかけての筒穴の内周と、検出素子1の外周との間隙に、後述する充填材102が充填される。
中間筒穴27は、検出素子1の後述する鍔部12が配置される位置に形成されている。そして、中間筒穴27と先端筒穴28との間の段部は、鍔受け部23として構成されている。この鍔受け部23によって、検出素子1の鍔部12が支持される。また、先端筒穴28は、検出素子1の先端部11(後述)の後端側を囲う位置に形成されている。
主体金具21の先端には、プロテクタ22が取り付けられている。プロテクタ22は、有底筒状の保護部材であり、主体金具21から露出する検出素子1の検出部11の先端側を覆って保護している。プロテクタ22は、排気経路H内の排気ガスをハウジング2の内部に導入させ、検出素子1と接触させるための通気孔221を複数備えている。
ハウジング2の内部に保持されている検出素子1は、前述したように、先端が閉じられた有底筒状をなしており、ジルコニアを主成分とする固体電解質体10を有している。この検出素子1の外周には、径方向外向きに突出した鍔部12が設けられている。検出素子1は、この鍔部12の先端側を向く面(以下、「先端向き面19」(図2参照)という)と、主体金具21の鍔受け部23との間に、金属製のパッキン101を介した状態で、主体金具21内に配置されている。
検出素子1の鍔部12よりも先端側は先端部11、鍔部よりも後端側は後端部15として構成されている。先端部11は、上述のように主体金具21から露出し、排気ガスに晒されて、排気ガス中の酸素濃度を検出する。後端部15は、略同一の外径で筒状に延びている。先端部11の外周面には、Pt、あるいはPt合金をメッキすることにより形成された、検知電極51、リード部52(図2参照)、及び接続部53が設けられている。この検知電極51、リード部52、及び接続部53については、後述する。そして、先端部11の表面は、耐熱性セラミックスからなる多孔質状の電極保護層18(図2参照)で覆われている。
また、鍔部12の先端向き面19には、Pt、あるいはPt合金のペーストを印刷した導通部54が形成されている。導通部54は、パッキン101を介して、主体金具21と電気的に接続される。この導通部54についても、後述する。
固体電解質体10の内周側には、内周面を被覆するように基準電極55が設けられている。基準電極55は、検出素子1の内周面全体を、Pt、あるいはPt合金でメッキすることによって形成されている。この基準電極55と検知電極51とは、固体電解質体である基体10を挟んで互いに対応する位置に配置されており、この部分が、排気ガス中の酸素濃度を検知するガス検知部として機能する。
検出素子1の鍔部12の後端側を向く面(以下、「後端向き面」という)には、パッキン103が配置される。そして、パッキン103よりも後端側には、セラミック粉末からなる充填材102が、検出素子1の後端部15の外周面と、主体金具21の、充填材受け部26から後端筒穴25にかけての内周面との間に充填されている。
そして、その充填材102の後端側には、前述した包囲体4が配置されている。包囲体4は、絶縁性のセラミックから筒状に形成されたものであり、包囲体4の先端部41は、径方向外側に突出している。先端部41は、検出素子1の後端部15の外周面と、後端筒穴25の内周面との間で、充填材102の後端の位置に介在するように配置されている。先端部41の後端向き面には、パッキン104が配置され、主体金具21の後端に形成された加締部31が先端に向かって加締められることにより、パッキン104を介して先端部41が充填材102に対し押し付けられる。これにより、主体金具21の内周面と、検出素子1の外周面との間隙が、充填材102によって、気密に埋められている。このようにして、検出素子1は、鍔受け部23と加締部31との間において挟持された各部材を介し、主体金具21の内部に保持されている。
また、検出素子1の筒穴内の後端側には、基準電極55と接触する接続端子71が、挿入されている。接続端子71は、略長方形に加工された板体を折り曲げて、筒状に形成したものである。接続端子71の先端部72は、検出素子の筒穴に挿入されており、後端側は包囲体4の内周面に保持されている。接続端子71には、特開2007−121118号公報に記載されたようなキャップ端子内の電極端子が接続される。そして、この電極端子には、外部回路(図示省略)との電気的な接続を行うためのリード線(図示省略)が接続されている。
次に、図2及び図3を参照して、検出素子1の詳細な構造について説明する。上述のように、検出素子1は、固体電解質体10と、固体電解質体10の表面に、PtあるいはPt合金を被覆することにより形成された検知電極51、リード部52、接続部53、導通部54、及び基準電極55とからなる。はじめに、固体電解質体10について説明する。
前述したように、図2に示す検出素子1は、鍔部12よりも先端側に先端部11を備えている。先端部11は、軸線O方向に延びる筒状に形成されている。第一実施形態においては、一例として、先端部11は軸線O方向に約20mmの長さを備えている。この先端部11は、先端へ向けて徐々に縮径され、かつ筒の先端部分が球面状に閉じられた形状となっている。
この先端部11は、耐熱性セラミックスからなる電極保護層18によって被覆され、排気ガスによる被毒から保護されている。また、検出素子1の固体電解質体10の鍔部12よりも後端側には、略同一の外径で後方へ延びる後端部15が設けられており、後端にて開口されている。
次に、固体電解質体10の表面に形成された検知電極51、リード部52、接続部53、導通部54、基準電極55(図1参照)について説明する。固体電解質体10の外面側には、PtまたはPt合金からなる多孔質状の検知電極51、リード部52、接続部53、及び導通部54が形成されている。また、固体電解質体10の内面側には、基準電極55が形成されている(図1参照)。
図2に示すように、検知電極51は、先端部11の先端側の外表面に全周にわたって設けられている。具体的に、検知電極51は、図1に示すように、主体金具21の先端筒穴28に入り込む位置まで設けられている。第一実施形態おける検知電極51は、先端部11の先端から軸線方向に約5mmの長さを備えている。検知電極51は、先端部11の後端側には設けられておらず、検知電極51と鍔部12の先端向き面19とは、離れて形成されている。すなわち、検知電極51と先端向き面19との間には、間隙が設けられている。固体電解質体10を挟んで検知電極51と基準電極55とが設けられることによって、この部分が上述したガス検知部として機能する。
検知電極51からは、帯状に形成された1本のリード部52が、後端側に向かって軸線方向に延びている。このリード部52は、検知電極51と接続部53との間の固体電解質体10の表面上に形成されている。リード部52の周方向における幅は特に限定されないが、0.5mm〜4.0mmが好ましく、第一実施形態では、約3.0mm程度である。
先端部11の後端には、固体電解質体10のリード部52の後端が接続し、かつ固体電解質体10の周方向に沿って延びる環状の接続部53が設けられている。接続部53は、後端側の縁端が先端部11の後端側の縁端と同位置に配置される。接続部53の幅(軸線方向における長さ)は特に限定されないが、リード部52と導通部54との電気的接続の信頼性を向上させることを考慮すると、先端向き面19の幅(テーパ面に沿った長さ)よりも長いこと好ましい。第一実施形態では、約2mm程度である。この接続部53、及び上述のリード部52が、検知電極51と導通部54とを電気的に接続する。
検知電極51、リード部52、及び接続部53は、検出部11の外周面の所定の位置にPt、あるいはPt合金でメッキすることによって形成されたものである。
図3に示すように、鍔部12の先端向き面19には、導通部54が、中心角度120度の間隔で、放射状に3本設けられている。3本の導通部54はそれぞれ、先端向き面19の後端側の縁端から軸線方向に沿って延び、先端向き面19の先端側の縁端をまたいで、先端部11の後端側に達している。各導通部54は、先端向き面19において固体電解質体10上に直接印刷にて設けられている。導通部54は、Ptを主成分とし、共素地となるジルコニアを含有している。各導通部54は、それぞれ、先端部11に設けられた接続部53にそれぞれ電気的に接続されている。この導通部54は、リード部52及び接続部53を介して検知電極51と電気的に接続されている。さらに、導通部54は、パッキン101(図1参照)を介して、主体金具21とも電気的に接続されている(図1参照)。すなわち、検知電極51は、リード部52、接続部53、導通部54、及びパッキン101を介し、主体金具21と導通している。なお、上述した導通部54の形成間隔(中心角度)や形成数は一例であって、上述の間隔や数に限定されない。
次に、検知電極51、リード部52、接続部53、及び導通部54の形成方法の概略について説明する。検出素子1の製造過程においては、固体電解質体10が形成された後、印刷法により固体電解質体10の表面に導通部54を形成する印刷処理が行われ、次に、メッキ法により検知電極51、リード部52、及び接続部53を形成するメッキ処理が行われる。
印刷処理では、はじめに、印刷可能なペースト状の組成物が作成される。このペースト状組成物は、Pt粉末、ジルコニア粉末、及び周知のバインダを、周知の方法で攪拌・分散したあと、混練することにより作成される。そして、作成されたペースト状組成物を用いて、公知の印刷処理により、導通部54のパターンを未焼成の固体電解質体10上に形成する。この後、固体電解質体10と共に焼成することにより、バインダが除去されるとともに、ペースト状組成物が固着され、導通部54が形成される。形成される導通部54の厚みは、10μm〜30μmが好ましく、第一実施形態では、約20μmである。
導通部54が形成されると、次にメッキ処理が行われる。メッキ処理では、まず、検出部11の外表面全体に、Ptの核を析出させる。Pt核の析出は、周知の方法によって行われる。たとえば、Pt錯塩水溶液に、先端部11を含侵させたあと、Pt錯塩水溶液中で先端部11を揺動させながら、Pt錯塩水溶液に水酸化硼素ナトリウムを添加することによって行われる。
そして、図4に示すように、Ptの核が析出した先端部11に、マスク80を装着する。マスク80は、側面にスリット81の入った断面略C形状の筒状のものである。スリット81が、リード部52の形成位置と対応している。なお、マスク80は、先端部11の軸線方向中央部に装着する。その後、周知のメッキ浴に先端部11を浸漬させて、先端部11におけるマスク80が装着されていない部分に、Ptメッキを形成させる。たとえば、第一実施形態では、Pt錯塩水溶液に先端部11を侵漬させて加熱したあと、ヒドラジン水溶液を添加して、先端部11を約2時間揺動することにより、先端部11の外表面に付着している核に対して、Ptを析出させる。その結果、先端部11において、装着されたマスク80よりも先端側に形成されたPtメッキが検知電極51となり、スリット81に形成されたPtメッキがリード部52(図2参照)となり、マスク80よりも後端側に形成されたPtメッキが接続部53(図2参照)となる。形成される検知電極51、リード部52、接続部53の厚さは、0.8μm〜1.2μmが好ましく、第一実施形態では約1μmである。
検知電極51、リード部52、接続部53、及び導通部54が形成された検出素子1は、プロテクタ22や包囲体4とともにハウジング2に組み付けられる。こうして、図1に示す酸素センサ100が形成される。
以上説明した第一実施形態の酸素センサ100によれば、検知電極51及びリード部52が、先端部11の外表面全体に設けられるのではなく、先端部11の外表面に部分的に設けられている。そのため、酸素センサ100の性能を維持したまま、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。その上、検知電極51及びリード部52がメッキにより構成されているので、検知電極51の厚みを比較的薄くでき、これにおいても、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。
また、導通部54が鍔部12の先端向き面19に、印刷により形成されている。これにより、導通部54を検知電極51やリード部52の厚みよりも厚く形成できるため、検出素子1を主体金具21に組付ける際に、パッキン101によって、擦り切れることも防止できる。
そして、印刷により導通部54が鍔部12の固体電解質体10上に直接設けられている。これにより、ガスセンサ100に外部からの振動が加わり、その振動がパッキン101を介して導通部54に伝わったとしても、導通部54が固体電解質体10から剥離することを抑制できる。
そのうえ、導通部54が検出素子1の先端部11まで設けられており、先端部11にてリード部52と接触しているので、リード部52と導通部54との接触位置に、パッキン101からの振動が伝わらないため、これにおいても、導通部54やリード部52が固体電解質体10から剥離することを抑制できる。
また、導通部54についても、鍔部12の先端向き面19の全周にわたって連続的に設けられるのではなく、断続的に設けられているため、高価な貴金属の使用量をいっそう減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。
しかも、導通部54は、先端向き面19において、中心角度120度間隔で3本設けられている。そのため、たとえば、主体金具21に対して、検出素子1が傾いて配置された場合や、パッキン101が歪んで配置された場合でも、3本の導通部54のうちの少なくともいずれか1本は、金属製のパッキン101と接触する。そのため、導通部54と主体金具21との電気的接続の信頼性を維持できる。
なお、第一実施形態における導通部54は、3本設けられていたが、先端向き面19の周方向における任意の半割面に少なくとも1つ以上設けられている構成としてもよい。たとえば、導通部54が、先端向き面19において、中心角度180度間隔で2本設けられていてもよい。この構成を備える検出素子1では、検出素子1が傾いて配置された場合でも、2本の導通部54のうちのいずれか一方はパッキン101と接触する。この場合にも、導通部54と主体金具21との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
また、リード部52の後端側に、検出素子1の周方向に環状の接続部53が設けられ、接続部53と3本の導通部54とが接続されている。そのため、導通部54と対応する3本のリード部52を設けなくても、1本のリード部52を設けるだけで、検知電極51と3本の導通部54とを電気的に接続することができる。リード部52の本数を減らすことにより、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。
また、接続部53をリード部52の後端側にメッキにより形成しているため、接続部53の厚みを比較的薄くすることができ、これにおいても、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。
なお、第一実施形態の酸素センサ100では、接続部53をリード部52の後端側に設けたが、導通部54の先端側に接続部53を設けてもよい。
しかも、接続部53は、先端部11の後端側に設けられているため、1本のリード部52の軸線方向における長さは長くなるものの、3本の導通部54の長さを短くすることができる。よって、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサ100の製造コストを低く抑えることができる。
また、先端部11を覆うように、電極保護層18が設けられている。そのため、先端部11に設けられた検知電極51、及びリード部52だけでなく、接続部53と導通部54との接触位置を電極保護層18にて覆うことができ、外部からの衝撃等が加わっても、接続部53と導通部54との接触位置に影響を与えない。また、検知電極51、接続部53及びリード部52が排気ガスの熱等により昇華することを防止できる。よって、検知電極51と主体金具21とが断線することを防止できる。
また、検出素子1には、検知電極51よりも幅が短く、且つ検知電極51から検出素子1の後端側に向かって延びるリード部52を備えているので、リード部52を配置せずに検知電極51のみを形成する場合に比べて、高価な貴金属の使用量を減少させて、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。
また、導通部54には、固体電解質体10の主成分が含まれているので、固体電解質体10との密着性がさらに高められ、ガスセンサ1に外部からの振動が加わり、その振動がパッキン101を介して導通部54に伝わったとしても導通部54が固体電解質体10から剥離することをさらに抑制できる。
なお、第一実施形態における酸素センサ100が、本発明における「ガスセンサ」に相当する。
次に、本発明の第二実施形態の酸素センサについて説明する。第二実施形態の酸素センサでは、検出素子201の構成が第一実施形態とは異なる。以下、第一実施形態とは異なる検出素子201について、図5及び図6を参照して重点的に説明し、第一実施形態と同一部分については、説明を省略する。第二実施形態の検出素子201には、第一実施形態のリード部51の後端側に形成された接続部53が形成されていない。また、第二実施形態の検出素子201に形成される導通部254の形状が、第一実施形態の検出素子1に形成された導通部54とは異なる。
検出素子201は、固体電解質体210と、固体電解質体210の外表面に形成された検知電極251、リード部252、及び導通部254と、基体210の内表面に形成された基準電極(図示省略)とからなる。固体電解質体210の形状及び材質は、第一実施形態の固体電解質体10と同様であるため説明を省略する。また、検知電極251、及び基準電極の形状、材質、形成位置についても、第一実施形態の検知電極51、及び基準電極と同様であるため説明を省略する。
図5及び図6に示すように、固体電解質体210の備える鍔部212の先端向き面219の全面には、導通部254が連続的に設けられている。この導通部254は、先端部211の後端側まで延びている。なお、先端部211に設けられる導通部254の幅は、鍔部212の先端向き面219に設けられる導通部の幅(テーパ面に沿った長さ)よりも長いことが、リード部252と導通部254との電気的接続の信頼性を向上させる観点から好ましい。
リード部252は、第一実施形態のリード部52と同様に、検出電極251から先端部211の後端側の縁端まで延びている。これにより、先端部211の後端側において、リード部252と導通部254とが接触する構成となっている。導通部254は、リード部252を介して検知電極251に電気的に接続されているとともに、パッキン101(図1参照)を介して、主体金具21(図1参照)に電気的に接続されている。すなわち、検知電極251は、リード部252、導通部254、及びパッキン101を介し、主体金具21と導通している。
導通部254は、Pt、あるいはPt合金のペースト状組成物を、鍔部212の先端向き面219の全面、及び先端部211の後端側の全周にわたって印刷した後、固体電解質体210とともに焼成することにより形成されている。形成される導通部254の厚みは、第二実施形態では約20μmである。導通部254の形成後、検知電極251及びリード部252が、第一実施形態と同様の方法で、メッキ法により形成される。こうして、第二実施形態における検出素子201が形成される。
検知電極251、リード部252、及び導通部254が形成された検出素子201は、先端部211に電極保護層218を設けた後、プロテクタ22や包囲体4とともにハウジング2に組み付けられる(図1参照)。こうして、第二実施形態の酸素センサが形成される。
以上説明した第二実施形態の酸素センサによれば、導通部254が、鍔部212の先端向き面219の全面に設けられている。従って、検出素子201が主体金具21に対して軸線方向と傾いて配置された場合でも、先端向き面219は、主体金具21と直接的に、もしくはパッキン101を介して接触する。よって、導通部254と主体金具21との電気的な接続の信頼性をいっそう向上させることができる。
次に、本発明の第三実施形態の酸素センサについて説明する。第三実施形態の酸素センサでは、検出素子401の構成が第一実施形態とは異なる。以下、第一実施形態とは異なる検出素子401について、図7及び図8を参照して重点的に説明し、第一実施形態と同一部分については、説明を省略する。
第三実施形態の検出素子401には、第一実施形態の検出素子1に形成された接続部53が形成されていない。また、リード部452及び導通部454の形状が、第一実施形態のリード部52及び導通部54とは異なる。
検出素子401は、固体電解質体410と、固体電解質体410の外表面に形成された検知電極451、リード部452、及び導通部454と、固体電解質体410の内表面に形成された基準電極(図示省略)とからなる。固体電解質体410の形状及び材質は、第一実施形態の固体電解質体10と同様であるため説明を省略する。また、検知電極451及び基準電極の形状、材質、形成位置についても、第一実施形態の検知電極51及び基準電極と同様であるため説明を省略する。
固体電解質体410上には、検知電極451から帯状に形成された2本のリード部452が後端側に向かって軸線方向に延びている。このリード部452は、図8に示すように、固体電解質体410を挟んで互いに反対側に設けられている。リード部452の周方向における幅は特に限定されないが、第三実施形態では、それぞれ約1.5mm程度である。
また、固体電解質体410には、先端部411の後端側から鍔部412の先端向き面419まで延びる帯状の導通部454が2つ設けられている。図7に示すように、導通部454の先端部と、リード部452の後端部とは先端部411にて接触している。また、図8に示すように、2本の導通部454は、鍔部412の先端向き面419において、中心角度180度の間隔で設けられている。導通部454の幅は、特に限定されないが、第三実施形態では、約1.7mm程度である。この導通部454は、リード部452を介して検知電極451に電気的に接続されているとともに、パッキン101(図1参照)を介して、主体金具21に電気的に接続されている。
導通部454は、Pt、あるいはPt合金のペースト状組成物を固体電解質体210に印刷した後、固体電解質体210とともに焼成することにより形成されている。導通部454が印刷法により形成されたあと、検知電極451及びリード部452が、公知のメッキ法により形成される。
以上説明した第三実施形態の酸素センサによれば、検出素子401において、リード部452が2本設けられている。従って、いずれかのリード部452が電気的に切断された場合にも、検知電極451と主体金具21との電気的接続が維持される。従って、検知電極451と主体金具21の電気的接続の信頼性を向上させることができる。
また、検出素子401は、検出素子401を、軸線Oを通る任意の平面で半分割し、分割されたそれぞれの検出素子401を見た際に、いずれの検出素子401が備える半周面にも、リード部452が設けられている構成となっている。酸素センサを排気経路Hに取り付けた場合、先端部411は、排気経路H内を一方向に流れる排気ガスに晒される。この時、先端部411において、排気ガス上流側の半周面のみが常に排気ガスに晒され、下流側の半周面は、排気ガスに晒されることがない。このとき、第三実施形態におけるリード部452のうちの一方は、排気ガスに晒されることがない半周面に形成されていることとなる。よって、リード部452の一方は、排気ガスにより被毒することがない。
よって、酸素センサが排気経路Hに取り付けられた状態で、検出素子401のいずれの半周面が排気ガス上流側になるかを一義的に決定できない場合でも、一方のリード部452の排気ガスによる被毒は確実に防止できる。よって、リード部452の被毒による導通性の低下を防止して、検知電極451と導通部454とを、確実に電気的に接続することができる。
また、接続部を設けていないために、白金の使用量を減少させて、酸素センサの製造コストを低く抑えることができる。なお、第三実施形態で説明した検出素子401に、接続部を設ける構造としても良い。この場合には、白金の使用量は多くなるものの、一方のリード部452が断線しても、両方の導通部454と検知電極451との導通状態を維持できるので、電気的接続の信頼性を一層向上させることができる。よって、検知電極451と主体金具21との電気的接続の信頼性を一層向上させることができる。
尚、上記実施形態に示される構成は例示であり、各種の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上述の実施形態では、検出素子に設けられるリード部は1本または2本であったが、それ以上でもよい。また、上述の実施形態では、電極保護層18が検出素子の先端部11全体を覆っていたが、先端部11全体を覆っているものに限定されず、検知電極51、251、451、リード部52、252、452、接続部53、導通部54、254、454を少なくとも覆うように形成されていれば良い。
また、上述した酸素センサ100においては、固体電解質体10の外表面において、導通部54とリード部52とは、同一の直線上に形成されていたが、導通部54とリード部52とは電気的に接続されていればよい。
また、検知電極51は、使用時に実質的に排気ガスと接触する部分に形成されていればよく、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した酸素センサ100においては、検知電極51が先端部11の先端側の外表面全周にわたって設けられていたが、先端部11の外表面に部分的に設けられていても良い。さらには、リード部52と検知電極51とが同幅に形成され、検出素子1の軸線方向に延びているものであっても良い。
また、上述の実施形態では、検知電極51は、先端部11の先端を覆っていたが、先端部11の先端を覆っているものに限定されない。さらに、接続部53が先端部11の後端に形成される構成について説明したが、接続部53は先端部11の後端に形成されるものに限定されず、たとえば先端部11の中間に設けられていても良い。上記構成を説明する具体的な変形例として、図9及び図10を参照して説明する。
変形例の検出素子601は、固体電解質体610と、固体電解質体610の表面に形成された検知電極651、リード部652、接続部653、導通部654、及び基準電極(図示省略)とからなる。固体電解質体610の形状及び材質は、第一実施形態の固体電解質体10と同様であるため説明を省略する。
図9に示すように、検知電極651は、先端部611の先端を除いた部分に、全周にわたって帯状に形成されている。変形例では、検知電極651の先端と固体電解質体610の先端との軸線O方向における距離は約2mmである。また、検知電極651の先端と後端との間の軸線O方向における距離は、約5mmである。なお、上述の値は、酸素センサの使用条件によって最適値が変更されるものであり、上述の値に限定されるものではない。
検知電極651からは、帯状に形成された1本のリード部652が、後端側に向かって軸線方向に延びている。リード部652の周方向における幅は特に限定されないが、変形例では、約1.5mm程度である。リード部652は、軸線O方向に約5mmの長さを有している。すなわち、リード部652の後端は、先端部611の中間に位置している。
図9に示すように、固体電解質体610には、リード部652の後端が形成された先端部611の中間の位置から、固体電解質体610の周方向に沿って延びる環状の接続部653が設けられている。接続部653の幅(軸線O方向における長さ)は特に限定されないが、変形例では、約1.5mm程度である。
図10に示すように、鍔部612の先端向き面619には、導通部654が、中心角度120度の間隔で、放射状に3本設けられている。3本の導通部654はそれぞれ、先端向き面619のから軸線方向に沿って延び、先端向き面619の先端側の縁端をまたいで、先端部611の中間に達している。そして、各導通部654は、それぞれ、先端部611に設けられた接続部653にそれぞれ電気的に接続されている。この導通部654は、リード部652及び接続部653を介して検知電極651と電気的に接続されている。さらに、導通部654は、パッキン101(図1参照)を介して、主体金具21とも電気的に接続されている(図1参照)。すなわち、検知電極651は、リード部652、接続部653、導通部654、及びパッキン101を介し、主体金具21と導通している。さらに、検出素子601の外表面には、先端部611の全体を覆うように、電極保護層618が設けられている。
以上説明した変形例の酸素センサによっても、検知電極651は、使用時に実質的に排気ガスと接触する部分に形成されている。従って、上述した実施形態と同様に、酸素センサとしての機能は損なわれない。
また、別の変形例として、例えば、図11、図12に示す検出素子501のように、3本のリード部552と3本の導通部554とが、先端部511の中間で重なる構成としても良い。この変形例では、図に示すように、先端部511を覆う電極保護層518の後端部が、リード部522と導通部554との接触位置を覆いつつ、先端部511の中間に位置している。
1 検出素子
2 ハウジング
11 先端部部
12 鍔部
18 電極保護層
19 先端向き面
51 検知電極
52 リード部
53 接続部
54 導通部
55 基準電極
100 酸素センサ

Claims (8)

  1. 軸線方向に延びると共に、先端が閉じられた有底筒状をなす固体電解質体を備え、径方向外側に突出する鍔部を有する検出素子と、
    前記鍔部に形成された先端向き面と直接的または間接的に接触して、前記検出素子を自身の内部に保持する金属製のハウジングと、
    を有するガスセンサにおいて、
    前記検出素子は、
    前記鍔部の先端側に隣接した先端部の外表面に部分的に、且つ前記鍔部に届かないように設けられ、メッキにより構成された検知電極部と、
    前記検知電極部と前記ハウジングとを電気的に接続し、前記鍔部の前記先端向き面に、全周にわたって連続的または周方向にわたって断続的に設けられ、印刷により前記固体電解質体上に直接形成された導通部と、
    を備え、
    前記導通部は、前記先端部まで設けられると共に、前記先端部にて前記検知電極部と接触していることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記導通部は、前記先端向き面に周方向にわたって断続的に設けられており、且つ前記検出素子の軸線を通る任意の平面で前記検出素子を半分に分割した場合の、分割されたそれぞれの検出素子に形成される前記先端向き面に、少なくとも1つ以上の前記導通部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記導通部は、前記先端向き面に全周にわたって連続的に設けられている請求項1に記載のガスセンサ。
  4. 前記検出素子の前記先端部には、少なくとも前記検知電極部、及び前記検出素子の前記先端部に設けられた前記導通部の一部を覆う電極保護層が設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記検知電極部は、前記先端部の外表面の一部に、前記鍔部とは間隙をおいて設けられた検知電極と、
    前記検出素子の周方向における幅が前記検知電極よりも短く、前記検知電極から前記検出素子の後端側に向かって延びるリード部と、
    を備える請求項1乃至4のいずれかに記載のガスセンサ。
  6. 前記リード部は、複数設けられていることを特徴とする請求項5に記載のガスセンサ。
  7. 前記リード部は、前記検出素子の軸線を通る任意の平面で前記検出素子を半分に分割した場合の、分割されたそれぞれの検出素子に形成される前記先端部に、少なくとも1つ以上設けられたことを特徴とする請求項6に記載のガスセンサ。
  8. 前記導通部には、前記固体電解質体の主成分が含まれることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のガスセンサ。
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