JP5296031B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、気体中に含まれる酸素等の被測定ガスの濃度を測定するためのガスセンサに関する。
従来から、気体中に含まれる酸素等の被測定ガスの濃度を測定するガスセンサとして、軸線方向に延び自身の先端が閉塞された有底円筒状の固体電解質体からなるガスセンサ素子と、このガスセンサ素子の内部に収容された円柱状のヒータとを具備するガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記ガスセンサのヒータとしては、アルミナ等のセラミック基体中にタングステンやモリブデン等の金属からなる発熱抵抗体を埋設し、セラミック基体の外側面に発熱抵抗体と電気的に接続された電極パッドを配設した構造のものが知られている。このようなヒータでは、電極パッドに、接続端子をろう付けによって固着する場合がある。
この時ろう付けに使用するろう材の中には、マイグレーションを生じやすい金属が含まれることがある。マイグレーションとは、電界の影響又は腐食の影響により、ろう材中の金属成分が移動することで、ろう材が当初配置された位置から移動してしまう現象である。特に、Ag(銀)を含むろう材を用いる場合、電界の影響によるマイグレーションが生じやすいことが知られている。また、ろう材表面に水分が付着した状態でヒータを使用する場合にも、マイグレーションが生じやすい。
このようにAg等のマイグレーションを生じやすい金属を含むろう材を用いた場合、ろう材に含まれるAg等の金属がマイグレーションにより移動し、導体パターン間の不所望な電気的短絡が発生してガスセンサとしての機能が失われる場合がある。具体的には、筒状のガスセンサ素子の内部電極と、ヒータの電極パッドとの間における電気的短絡が生じると、被測定ガスの濃度に基づいたセンサの出力を、検出できなくなるという問題が生じる。また、300℃以上の高温下で通電を行うと、電界によるマイグレーションが発生しやすくなるため、このような傾向が顕著になる。
特開2010−120840号公報
上記したとおり、ガスセンサにおいては、Ag等の金属のマイグレーションにより、ヒータの電極パッドと筒状のガスセンサ素子の内部電極との間に電気的な短絡が発生してガスセンサとしての機能が失われる場合があり、ガスセンサの耐久性が低下するという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に対処してなされたものである。本発明の目的は、金属のマイグレーションによる、ヒータの電極パッドと筒状のガスセンサ素子の内部電極(及び内部電極に接続されるセンサ端子金具)との間に電気的な短絡の発生を抑制することができ、従来に比べて耐久性の向上を図ることのできるガスセンサを提供しようとするものである。
本発明のガスセンサの一態様は、軸線方向に延び、自身の先端が閉塞された有底円筒状の固体電解質体と、前記固体電解質体の外側面上に形成された外側電極と、前記固体電解質体の内側面上に形成された内側電極とを有するガスセンサ素子と、円柱状に形成されたセラミック基体と、前記セラミック基体内に埋設された発熱抵抗体と、前記セラミック基体の外側に設けられ前記発熱抵抗体と電気的に接続された電極パッドと、前記電極パッドにろう付けされた電極端子とを具備し、前記ガスセンサ素子の内部に収容され前記内側電極に電気的に接続されたセンサ端子金具と前記電極パッドよりも先端側の接触部で接触するヒータと、を備えたガスセンサにおいて、前記セラミック基体の外側に突出するように形成された凸状パターンから構成された凸部が設けられ、当該凸部は、少なくとも一部が前記電極パッドよりも先端側、かつ、前記接触部より後端側に位置するよう配置されており、前記凸状パターンの表面が研磨されていることを特徴とする。
上記構成の本発明のガスセンサでは、ヒータのセラミック基体の外側に凹部又は凸部が設けられ、当該凹部又は凸部は、少なくとも一部が電極パッドよりも先端側、かつ、センサ端子金具との接触部より後端側に位置するよう配置されている。この凹部又は凸部によって、電極パッドに電極端子を固着するためのろう材中に含まれるAg等の金属が、セラミック基体の先端方向(センサ端子金具との接触部方向)にマイグレーションしても、凹部又は凸部により移動を妨げられることで、センサ端子に到達することを抑制することができる。これによって、金属のマイグレーションにより、センサ端子金具とヒータの電極パッドとの間における電気的な短絡が発生することを抑制することができ、従来に比べて耐久性の向上を図ることができる。
上記の凸部は、セラミック基体の外側に突出するように形成された凸状パターンから構成することができる。このように凸部を凸状パターンによって形成する場合、導体又は絶縁物のいずれによっても構成することができるが、絶縁物から構成することがより好ましい。また、凸部を凸状パターンによって形成する場合、凸状パターンの表面が研磨されている状態とし、はっ水性を高めた構成とすることが好ましい。これによって、水分が付着することにより電気的な短絡が発生することを抑制することができる。また、凸状パターンを、多孔質体から構成してもよい。この場合、多孔質体が水分を吸収することによって、表面に付着した水分により電気的な短絡が発生することを抑制することができる。
なお、凸部が、表面研磨されている場合や、多孔質体によって形成されている場合には、凸部に水滴が留まりにくい。そのため、仮に凸部にまでろう材がマイグレーションによって到達(移動)したとしても、ろう材表面へ凸部から水滴が移動する(水分が供給される)ことがないため、ろう材表面に水滴が付着する状態になりにくい。そのため、効果的にろう材のマイグレーションを防止でき、センサ端子金具とヒータの電極パッドとの間における電気的な短絡が発生することを抑制することができる。
また、凸部は、セラミック基体の周囲を1周するように配設することが好ましい。これによって、セラミック基体の周方向の各部位において、金属のマイグレーションが先端方向に向けて発生することを抑制することができる。
また、上記の凸部は、電極パッドの周囲を囲むように配設された構成とすることができる。これによって、電極パッドの周囲から、全ての方向に対して金属のマイグレーションが発生することを抑制することができる。
本発明のガスセンサによれば、金属のマイグレーションによる、ヒータの電極パッドと筒状のガスセンサ素子の内部電極(及び内部電極に接続されるセンサ端子金具)との間に電気的な短絡の発生を抑制することができ、従来に比べて耐久性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態のガスセンサの全体断面構成を示す図。 図1のガスセンサの要部構成を示す分解斜視図。 図1のガスセンサのヒータの製造工程を説明するための図。 図1のガスセンサのヒータの構成を示す正面図。 図4のヒータの側面図。 他の実施形態に係るガスセンサのヒータの構成を示す正面図。 図6のヒータの側面図。 他の実施形態に係るガスセンサのヒータの構成を示す正面図。 図8のヒータの側面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ガスセンサ100は、軸線AX方向に延び、自身の先端が閉じた有底円筒状のガスセンサ素子(酸素検出素子)200と、ガスセンサ素子200の筒部内に挿入された円柱状のヒータ101とを備えている。
ガスセンサ素子200は、ジルコニア等を主体とする酸素イオン伝導性の固体電解質体1からなり、その先端部3側(図中下側)が検知部とされ、検知部の後端側(図中上側)には、径方向外側に突出する鍔部2が形成されている。なお、本実施形態における検知部とは、排気ガス等の気体中に含まれる酸素の濃度を、測定する箇所のことを示している。この検知部では、固体電解質体1の内側と外側との酸素濃度差に応じて、外部に電気的出力を行う。
また、図2に示すように、固体電解質体1の外側4には、例えばPtあるいはPt合金からなり、無電解めっきなどのめっきによって形成された外側電極が形成され、この外側電極は、検知部の略全面を覆うように形成された検知部電極5と、この検知部電極5と電気的に接続され、後端側に電極を引き出すための縦リード部電極6と、縦リード部電極6の後端側にリング状に形成されたリングリード部電極7とから構成されている。また、固体電解質体1の内側には、上記外側電極と同様に例えばPtあるいはPt合金などからなる内側電極8が形成されている。なお、検知部電極5の外側には、スピネル等のセラミック溶射層からなる保護層が形成されている。
図1に示すように、ガスセンサ素子200のうち鍔部2は、絶縁性セラミックからなるホルダ102に係合され、ガスセンサ素子200は、鍔部2の後端側に配置されたタルクから形成されたセラミック粉末104およびセラミック粉末104の後端側に配置されたスリーブ103により、筒状の主体金具105に気密に保持されている。なお、本明細書においては、ガスセンサ素子200の軸(軸線AX)に沿う方向(図1中、上下方向)のうち、先端部3側(図1中、下方)に向かう側を「先端側」とし、これと反対方向(図1中、上方)に向かう側を「後端側」ということとする。
主体金具105は、ガスセンサ100を排気管等の取付部に取り付けるためのねじ部106や工具係合部107を有し、プロテクタ108がプロテクタ接続部109にレーザ溶接で接続されている。このプロテクタ108は、主体金具105の先端側開口部から突出するガスセンサ素子200の先端部3を覆うように取り付けられている。このガスセンサ100はねじ部106より先端側が排気管等のエンジン内に位置し、それより後端側は外部の大気中に位置して使用される。プロテクタ108には、排気ガスを透過させる複数のガス透過口180が形成されている。
一方、主体金具105の後端部110は、スリーブ103との間にリングパッキン111を介してかしめられて気密保持されている。また工具係合部107の後端側の接続部112には、筒状の金属外筒113の先端部114が外側からレーザ溶接により固着されている。これらの主体金具105と金属外筒113とによって、ガスセンサ100におけるハウジングの主要部が構成されている。
また、上記金属外筒113の後端側開口、つまり実質的にハウジングの後端側開口は、封止部材、例えばゴム等で構成されたグロメット120を嵌入させ、金属外筒113の後端側のかしめ部155においてかしめることにより封止されている。
グロメット120の中心部には、大気を金属外筒113内に導入する一方、水分の進入を防ぐフィルタ210が配置されている。またこのグロメット120の先端側には、絶縁性のアルミナセラミックからなるセパレータ122が設けられている。そして、セパレータ122およびグロメット120を貫通してセンサ出力リード線130、131およびヒータリード線132、133が配置されている。
セパレータ122は、図2に示すように、後端側部123、先端側部124、およびこれらの間に位置し、これらよりも大径の鍔部125を有する。鍔部125のうち、後端側部123との間には、先端側(図中下方)ほど拡径してテーパ面をなす外筒当接面126が形成されている。一方、先端側部124との間は、階段状の段差をなす先端側面127が形成されている。
また、このセパレータ122には、各リード線130、131、132、133を挿通するためのリード線挿通孔230、231が軸方向に貫通して形成されている。また、後端側の端面には、通気溝232が4個のリード線挿通孔230、231と干渉しない位置に十字形態で軸線AXと直交する方向に形成されている。また、セパレータ122の先端面に開口する有底状の保持孔234が軸線方向に形成されている。
図1および図2に示すように、この保持孔234およびリード線挿入孔230、231には、各リード線130、131、132、133が挿通され、第1、第2センサ端子金具140、240のコネクタ部141、241、およびヒータ端子部材340、341が互いに絶縁されつつセパレータ122内に保持される。
図2に示すように、第1センサ端子金具140は、一体に成形されたコネクタ部141、セパレータ当接部142、挿入部143を有する。このうち、コネクタ部141は、センサ出力リード線130の芯線を把持して、第1センサ端子金具140とセンサ出力リード線130とを電気的に接続する。
また、セパレータ当接部142は、セパレータ122の保持孔234に弾性的に当接して、第1センサ端子金具140をセパレータ122内に保持する。また、挿入部143は、固体電解質体1の筒部内に挿入されて、内側電極(基準電極)8と導通する。
また、この挿入部143は、下方押圧部144および上方押圧部145を含み、この挿入部143が固体電解質体1の筒部内に挿入されることにより、挿入部143が包囲するヒータ101と接触部において接触し、ヒータ101を押圧して、ヒータ101の軸線がガスセンサ素子200(固体電解質体1)の中心軸線に対して偏心して、発熱部161がガスセンサ素子200の筒部の内壁に接触するように、ヒータ101の姿勢を調整する。また、挿入部143の後端側には、挿入部143がガスセンサ素子1の筒部内に没入するのを防ぐため、鍔部146が設けられている。
なお、ヒータ101に形成される発熱部161が偏心して、ガスセンサ素子200の筒部の内壁に接することで、より小さな容積に熱エネルギーを集中することになり、ガスセンサ100の活性化時間を短縮する上で効果的である。
一方、第2センサ端子金具240は、一体に形成されたコネクタ部241、セパレータ当接部242、把持部243を有する。このうち、コネクタ部241は、センサ出力リード線131の芯線を把持して、第2センサ端子金具240とセンサ出力リード線131を電気的に接続する。また、セパレータ当接部242は、セパレータ122の保持孔234に弾性的に当接して、第2センサ端子金具240をセパレータ122内に保持する。また、把持部243は、固体電解質体1の後端付近の外周を弾性的に把持する。
さらに、把持部243の先端側には、把持部243内にガスセンサ素子200の後端部を圧入する際に、挿入しやすくするため、先端側が外周方向に拡径するように拡がった鍔部244が設けられている。
ヒータ101は円柱状のセラミックヒータであり、アルミナを主成分とするセラミック基体102の先端側に、抵抗発熱体(図3参照)を有する発熱部161が形成されている。電極パッド163、164には、ヒータ端子金具340、341がろう付けによって固着されている。ヒータ端子金具341には、ヒータリード線133の芯線を把持して、このヒータ端子金具341とヒータリード線133を電気的に接続するコネクタ部343を有している。なお、図5に示すように、ヒータ端子金具340も同様にヒータリード線132の芯線を把持するコネクタ部342を有している。
ヒータ101は、円柱状(丸棒状)(本実施形態では、φ3mm、全長50mm)のセラミック基体102の外側表面に形成された電極パッド163,164に、ヒータ端子金具340、341を固定することによって構成されている。
図3に示すように、セラミック基体102は、丸棒状(円柱形状)のアルミナセラミック製の碍管170の外周に絶縁性の高いアルミナセラミック製のグリーンシート171,172が巻き付けられ、これらを焼成することにより製造される。
グリーンシート171上には、発熱抵抗体160(ヒータパターン)が形成されている。発熱抵抗体160は、発熱部161と、発熱部161の両端にそれぞれ接続される一対のリード部162(陽極と陰極)とを備える。発熱抵抗体160の材料としては、タングステンやモリブデン等の種々の導電材料を採用可能である。グリーンシート171の後端側には、各リード部162毎に2個のスルーホール173が設けられている。これらのスルーホール173の内部には導電性ペーストが充填される。このスルーホール173内の導電性ペーストを介して、ヒータ101の外側表面に形成された電極パッド163、164は、リード部162と、電気的に接続されている。
グリーンシート172は、グリーンシート171の発熱抵抗体160が形成された面に圧着されている。グリーンシート172の、この圧着面と反対側の面には、アルミナペーストが塗布され、この塗布面を内側にしてグリーンシート171,172が碍管170に巻き付けられて外周から内向きに押圧されることにより、セラミックヒータ成形体が形成される。その後、セラミックヒータ成形体が焼成されることにより、セラミック基体102が形成される。
図4は、ヒータ101の電極パッド163が形成された面側から見た外観構成を示しており、図5は、図4の状態からヒータ101を軸線の周りに90°回転させた方向から見た外観構成を示している。これらの図4、図5に示すように、ヒータ101の電極パッド163には、ヒータ端子金具340が、電極パッド164には、ヒータ端子金具341がろう付けによるろう材165によって固着されている。また、電極パッド163、164よりも先端側(電極パッド163、164の先端側端部よりも先端側(図4,5の下側))のセラミック基体102の外側表面には、凸部175が形成されている。この凸部175は、図2に示した第1センサ端子金具140とヒータ101(セラミック基体102)とが接触する接触部より後端側に位置するように形成されている。なお、上記接触部となるヒータ101(セラミック基体102)の軸方向位置を、図4,5中に点線で囲んだ領域Aとして示してある。
図4,5に示す実施形態において、凸部175は、セラミック基体102の表面の一部に凸部を設けることによって形成されており、凸部175は、セラミック基体102の周方向に沿って、セラミック基体102の周囲を一周するように配設されている。なお、セラミック基体102の周囲を一周するように配設されている凸部175は、2重、3重、又はそれ以上に設けてもよい。
このような構造の凸部175は、セラミック基体102の外側に突出するように凸状パターン、例えば、絶縁性セラミック等からなる絶縁パターンを形成すること等によって構成することができる。凸部175を構成する絶縁パターンの高さは、例えば30μm〜100μm程度、凸部175の幅は、例えば200μm〜1000μm程度とすることが好ましい。
このように、セラミック基体102に凸部175が形成されていることにより、電極パッド163、164にヒータ端子金具340、341をろう付けするためのろう材165中に含まれている銀等の金属がセラミック基体102の先端側にマイグレーションすることを抑制することができる。
すなわち、セラミック基体102の表面に凸部175が形成されていないと、表面が平滑で金属の移動を妨げるものがないため、マイグレーションが短時間で進行してしまう。これに対して、本実施形態のように、セラミック基体102に凸部175が形成されていると、凸部175の部分で金属の移動が妨げられ、マイグレーションの進行を抑制することができる。
図2に示したように、ヒータ101の外側には、第1センサ端子金具140が設けられており、第1センサ端子金具140とヒータ101とは接触部を有する。このため、電極パッド163、164にヒータ端子金具340、341をろう付けするためのろう材165中に含まれている銀等の金属がセラミック基体102の先端側にマイグレーションすると、第1センサ端子金具140と電極パッド163、164との間等で電気的短絡が発生する可能性がある。このように第1センサ端子金具140に、他の部位との電気的短絡が発生すると、ガスセンサとしての機能が失われてしまう。
本実施形態のガスセンサ100では、凸部175によって銀等の金属がセラミック基体102の先端側にマイグレーションすることを抑制することができるので、第1センサ端子金具140等の電気的短絡の発生によって、短期間でガスセンサとしての機能が失われてしまうことを防止することができる。すなわち、ガスセンサの耐久性を向上させることができる。
上記のように、絶縁パターン等によって凸部を形成して凸部175を配設した場合、図4,5に示すように、頂部が高く、裾部分に向かうに従って徐々に高さが低くなる形状とすることが好ましい。これによって凸部175の部分に水分が留まり難くすることができ、表面に付着した水分により電気的な短絡が発生することを抑制することができる。また、表面に付着した水分により電気的な短絡が発生することを抑制するためには、凸部175の表面を研磨した状態とし、表面のはっ水性を高めることが好ましい。さらに、表面に付着した水分により電気的な短絡が発生することを抑制するためには、凸部175を、多孔質体から構成してもよい。この場合、多孔質体が水分を吸収することによって、表面に水分が留まり難くなり、水分により電気的な短絡が発生することを抑制することができる。
図1に示すように、金属外筒113は、金属製で略円筒形状をなしている。この金属外筒113は、先端側(図中下側)に位置し、その先端側の先端部114が主体金具105と接合される第1外筒部115と、これよりも後端側に位置し第1外筒部115よりも小径の第2外筒部116とを有している。第2外筒部116の軸方向中間部分には、周方向に均等に4箇所、径方向内側に凸部頂面が四角形状となって突出する内側凸部117が形成されている。内側凸部117の凸部頂面より先端側には、斜面をなす鍔部当接面118が形成されている。この鍔部当接面118は、セパレータ122の外筒当接面126と当接する。
さらに、セパレータ122の先端側部124の周囲には、付勢金具150が装着されている。この付勢金具150は、円筒状の金属筒部151のほか、この金属筒部151の後端部に、金属筒部151と一体に形成されたJ型弾性保持部152を有する。
上記構成のガスセンサ100は、ねじ部106より先端側(図1において下側)が排気管内等に位置し、それより後端側(図1において上側)が外部の大気中に位置した状態で使用される。ガスセンサ素子200は、その内側に配置されたヒータ101で加熱され活性化される。そして、基準ガスとしての大気は、フィルタ210から金属外筒113内に導入され、ガスセンサ素子1の内側に導入される。一方、ガスセンサ素子2の外側にはプロテクタ108のガス透過口180を介して排気ガスが導入される。
これによって、ガスセンサ素子200には、その内外面の酸素濃度差に応じて酸素濃淡電池起電力が生じる。そして、この酸素濃淡電池起電力を、排気ガス中の酸素濃度の検出信号として取り出すことにより、排気ガス中の酸素濃度を検出する。
上記実施形態では、凸部175を、セラミック基体102の表面の一部に凸部を形成することによって構成し、セラミック基体102の周方向に沿って、セラミック基体102の周囲を一周するように配設した場合について説明したが、凸部175は、かかる形状のものに限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
図6、7は、他の実施形態に係るヒータ101の構成を示すものである。この実施形態は、凸部175の換わりに凹部176を配設したものである。このように、凸部175ではなく、凹部176を設けてもよく、凸部又は凹部の少なくとも1つが配設されていればよい。凹部176は、セラミック基体102の表面の一部を凹陥した形状とすることによって形成されており、セラミック基体102の周方向に沿って、セラミック基体102の周囲を一周するように配設されている。このような構成の凹部176を形成するには、セラミック基体102の表面を削り取る方法、又は、図3に示した発熱抵抗体160をグリーンシート172側に形成し、グリーンシート171を長手方向に2つに分割してこれらの間に間隔を設ける方法等を用いることができる。後者の方法を使用した場合、凹部176の底部でリード部162が露出した状態となるが、リード部162の表面にニッケルメッキ等を施せば、リード部の酸化防止となり、ニッケルメッキ自身が酸化した場合には、酸化したニッケルメッキによりリード部が外部から絶縁された状態とすることができる。
このように、セラミック基体102の表面の一部に凹部を形成することによって凹部176を配設しても、凸部175を配設した場合と同様な効果を得ることができる。なお、図6、7において、他の部分は図4、5に示したヒータと同様に構成されているので、対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図8、9は、他の実施形態に係るヒータ101の構成を示すものである。この実施形態では、凸部177を、電極パッド163、164の周囲を囲む形状に形成したものである。図8、9に示す実施形態では、凸部177を設けた場合について示してあるが、電極パッド163、164の周囲を囲む形状の凹部を配設してもよい。このように、凸部(又は凹部)177を、電極パッド163、164の周囲を囲む形状としても、上述した実施形態と同様な効果を得ることができる。なお、図8、9において、他の部分は図4、5に示したヒータと同様に構成されているので、対応する部分には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
なお、図4〜図7のように、電極パッド163,164の先端側(且つ接触部の後端側)に凸部175,凹部176を設けることで、内側電極(センサ端子金具)と電極パッド163,164との電気的短絡を防ぐことができるが、図8,9のように、電極パッド163,164の周囲を囲む形状で凸部(又は凹部)177を形成すると、電極パッド163,164間の短絡も防止できる点で好ましい。電極パッド間での短絡が生じると、ガスセンサの出力を検出する事は可能だが、ヒータの昇温能力が低下するため、検出が可能となるまでに時間がかかるという問題点もあるほか、センサ素子(固体電解質体)を適切な温度に管理するのが難しくなる。
101……ヒータ、102……セラミック基体、163,164……電極パッド、165……ろう材、175……凸部、176……凹部、177……凸部、340,341……ヒータ端子金具。

Claims (4)

  1. 軸線方向に延び、自身の先端が閉塞された有底円筒状の固体電解質体と、前記固体電解質体の外側面上に形成された外側電極と、前記固体電解質体の内側面上に形成された内側電極とを有するガスセンサ素子と、
    円柱状に形成されたセラミック基体と、前記セラミック基体内に埋設された発熱抵抗体と、前記セラミック基体の外側に設けられ前記発熱抵抗体と電気的に接続された電極パッドと、前記電極パッドにろう付けされた電極端子とを具備し、前記ガスセンサ素子の内部に収容され前記内側電極に電気的に接続されたセンサ端子金具と前記電極パッドよりも先端側の接触部で接触するヒータと、
    を備えたガスセンサにおいて、
    前記セラミック基体の外側に突出するように形成された凸状パターンから構成された凸部が設けられ、当該凸部は、少なくとも一部が前記電極パッドよりも先端側、かつ、前記接触部より後端側に位置するよう配置されており、前記凸状パターンの表面が研磨されている
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項記載のガスセンサであって、
    前記凸状パターンが絶縁物から構成されている
    ことを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1又は2記載のガスセンサであって、
    記凸部は、前記セラミック基体の周囲を一周するように配設されている
    ことを特徴とするガスセンサ。
  4. 請求項1又は2記載のガスセンサであって、
    記凸部は、前記電極パッドの周囲を囲むように配設されている
    ことを特徴とするガスセンサ。
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