JP2016085864A - 熱電対付きヒータ及びそれを備えたガスセンサ - Google Patents

熱電対付きヒータ及びそれを備えたガスセンサ Download PDF

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充 杉原
藤田 康弘
Yasuhiro Fujita
康弘 藤田
裕次郎 角
Yujiro Sumi
裕次郎 角
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Abstract

【課題】筒状のセラミックヒータ部の内部に熱電対を配置した際に、セラミックヒータ部を短時間で昇温できると共に、セラミックヒータ部の温度を熱電対で正確に測定できる熱電対付きヒータ及びそれを備えたガスセンサを提供する。
【解決手段】セラミック基体102を有し発熱パターン142が設けられたセラミックヒータ部100と、セラミック基体の筒孔100h内に配置され、測温部Sを有する熱電対素線151,152と絶縁被覆層160とを有する熱電対150と、を備えた熱電対付きヒータ200であって、軸線X方向において、発熱パターンが形成される領域Rと重なるように測温部が配置され、領域における熱電対とセラミックヒータ部との間隔の少なくとも一部が、領域以外の部位における熱電対とセラミックヒータ部との間隔よりも小さくなるよう、熱電対またはセラミックヒータ部の少なくとも一方に接合した略環状の熱伝導部材170が配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、セラミック基体に発熱パターンが設けられたヒータ及びそれを備えたガスセンサに関する。
従来より、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質体を用い、自動車等の排気ガスなどの被検出ガスに含まれる特定ガス成分を検出するガスセンサが知られている。このガスセンサの具体的な形態としては、例えば、上記固体電解質体等により有底筒状体に形成され、被検出ガス中の特定ガス成分を検出する検出素子と、検出素子を加熱して活性化するセラミックヒータとを備えたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
このセラミックヒータは、軸線方向に延びる筒状のセラミック基体を有し、該セラミック基体の内部に通電により発熱する発熱パターンが設けられている。そして、検出素子の内部空間にセラミックヒータを配置することにより、検出素子を加熱するようになっている。
特開2000−193633号公報
ところで、一般にセラミックヒータの温度は、例えばセラミックヒータで加熱された検出素子の内部抵抗を測定して推定されているが、セラミックヒータ自身の正確な温度を測定したいという要望がある。そこで、セラミックヒータの筒孔内にシース熱電対を配置してセラミックヒータの温度を測定することが考えられる。
しかしながら、シース熱電対の外径がセラミックヒータの筒孔とほぼ同一である場合には、シース熱電対がセラミックヒータの内部に確実に保持されるものの、シースの外径が大きいためにシース内部の絶縁被覆材による熱引きが大きくなり、セラミックヒータの昇温に時間がかかるという問題がある。又、シース熱電対をセラミックヒータに挿入する際に引っ掛り等が生じて作業性が低下する。
一方、シース熱電対の外径がセラミックヒータの筒孔より顕著に小さい場合には、シース熱電対がセラミックヒータの内部で動いてしまい、測温精度が低下する。又、シース熱電対がセラミックヒータと大きく離間するので、セラミックヒータの熱がシース熱電対に伝わり難く、この点でも測温精度が低下する。
従って、本発明は、筒状のセラミックヒータ部の内部に熱電対を配置した際に、セラミックヒータ部を短時間で昇温できると共に、セラミックヒータ部の温度を熱電対で正確に測定できる熱電対付きヒータ及びそれを備えたガスセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の熱電対付きヒータは、軸線方向に延びる筒状のセラミック基体を有し、該セラミック基体に通電により発熱する発熱パターンが設けられたセラミックヒータ部と、前記セラミック基体の筒孔の内部に配置される熱電対であって、被測定体の温度を検出する測温部を有する熱電対素線と、該熱電対素線を絶縁被覆する絶縁被覆層とを有する熱電対と、を備えた熱電対付きヒータであって、前記軸線方向において、前記発熱パターンが形成される領域と重なるように前記測温部が配置され、前記領域における前記熱電対と前記セラミックヒータ部との間隔の少なくとも一部が、前記領域以外の部位における前記熱電対と前記セラミックヒータ部との間隔よりも小さくなるように、前記熱電対または前記セラミックヒータ部の少なくとも一方に接合した略環状の熱伝導部材が配置されている。
この熱電対付きヒータによれば、熱電対の測温部とセラミックヒータ部との間に熱伝導部材が配置されるので、セラミックヒータ部の発熱部となる領域からの熱が熱伝導率の高い熱伝導部材を介して測温部に確実に伝わるので、測温精度が向上する。
又、熱伝導部材に比べて熱電対が小径であり、その分だけ熱電対の絶縁被覆層の厚みが薄いので、絶縁被覆層による熱引きが小さく、セラミックヒータ部を短時間で昇温できる。又、熱伝導部材が熱電対をセラミックヒータ部内に確実に保持するので、熱電対がセラミックヒータ部内で動いて測温精度が低下することを抑制できる。
本発明の熱電対付きヒータにおいて、前記熱伝導部材は、前記絶縁被覆層と同一又はそれ以上の熱伝導率を有してもよい。
この熱電対付きヒータによれば、上記領域からの熱が測温部により確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
本発明の熱電対付きヒータにおいて、前記熱伝導部材が前記軸線方向における前記領域の内側のみに配置されていてもよい。
この熱電対付きヒータによれば、熱伝導部材の一部が軸線方向に領域の外側にはみ出して上記領域からの熱を放熱することが抑制され、上記領域からの熱が測温部により確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
本発明の熱電対付きヒータにおいて、前記熱伝導部材が前記熱電対と前記セラミックヒータ部との両者に接していてもよい。
この熱電対付きヒータによれば、両者の接触面積が増えて上記領域からの熱が測温部により確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
本発明の熱電対付きヒータにおいて、前記熱伝導部材が前記領域において前記熱電対と前記セラミックヒータ部との両者に接していてもよい。
この熱電対付きヒータによれば、熱伝導部材と領域の接触面積が増え、上記領域からの熱が測温部により一層確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
本発明のガスセンサは、前記熱電対付きヒータを備えている。
このガスセンサによれば、熱電対の測温部とセラミックヒータ部との間に熱伝導部材が配置されるので、セラミックヒータ部の発熱部となる領域からの熱が熱伝導率の高い熱伝導部材を介して測温部に確実に伝わるので、測温精度が向上する。
又、熱伝導部材に比べて熱電対が小径であり、その分だけ熱電対の絶縁被覆層の厚みが薄いので、絶縁被覆層による熱引きが小さく、セラミックヒータ部を短時間で昇温できる。又、熱伝導部材が熱電対をセラミックヒータ部内に確実に保持するので、熱電対がセラミックヒータ部内で動いて測温精度が低下することを抑制できる。
この発明によれば、筒状のセラミックヒータ部の内部に熱電対を配置した際に、セラミックヒータ部を短時間で昇温できると共に、セラミックヒータ部の温度を熱電対で正確に測定できる
本発明の実施形態に係る熱電対付きヒータを備えたガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 実施形態に係る熱電対付きヒータの斜視図である。 セラミックヒータ部の分解斜視図である。 セラミックヒータ部への熱電対の取付け位置を示す軸線方向に沿う部分断面図である。 熱電対付きヒータを内側端子部材に把持した状態を示す斜視図である。 熱電対付きヒータを把持した内側端子部材を、セパレータに保持した状態を示す斜視図である。 被覆熱電対を用いた熱電対付きヒータの部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る熱電対付きヒータ200を備えたガスセンサ300の軸線AX方向に沿う断面図、図2は熱電対付きヒータ200の斜視図、図3はセラミックヒータ部100の分解斜視図である。
ガスセンサ300は、例えば排気管(図示せず)の側壁の開口部に挿通して取付けられ、自動車の排気ガス等の温度を検出する。
図1に示すように、ガスセンサ300は、検出素子3と、この検出素子3を包囲する筒状の主体金具20とを備える。さらに、ガスセンサ300は、外側端子部材50と、内側端子部材52と、熱電対付きヒータ200とを備える。
検出素子3は、軸線AX方向(図1において上下方向)に延びる形態をなしている。この検出素子3は、有底筒状の基体1と、基体1の外表面に形成された貴金属(例えば、白金)からなる外側電極23と、基体1の内表面に形成された貴金属(例えば、白金)からなる内側電極21(貴金属メッキ層)を有する。この検出素子3は、被測定ガス(排気ガス)中の特定ガス成分(酸素成分)を検出する。
基体1は、ジルコニアを主成分とする固体電解質からなり、軸線AX方向に延びる形態で、軸線方向先端側が閉塞されると共に、軸線方向後端側(図1において上側)が開放された有底円筒状をなしている。基体1の軸線AX方向の略中間部には、径方向外側に突出する環状の鍔部1aが形成されている。このような基体1は、例えば、公知のプレス成形法を用いて、ジルコニアを主成分とする固体電解質を有底筒状の成形体とした後、これを1500℃程度の温度で2時間程度焼成して得ることができる。
主体金具20は、その中空筒内部に、金属製パッキン12,14,30、インシュレータ5,10、及びタルク粉末6を介在させて、検出素子3(基体1)の鍔部1aを係合保持している。これにより、検出素子3は、その先端部3bを主体金具20の先端側開口部20bから突出させた状態で、主体金具20によって保持されている。
さらに、主体金具20の先端側には、主体金具20の先端側開口部20bから突出する検出素子3の先端部3bを覆うように、プロテクタ7が取り付けられている。このプロテクタ7は、外側プロテクタ7aと内側プロテクタ7bとを有する二重構造をなしている。外側プロテクタ7a及び内側プロテクタ7bには、排気ガスを通過させる複数の通気口が形成されている。このため、基体1の外表面に形成されている外側電極23に、プロテクタ7の通気口から導入された排気ガスを接触させることができる。
主体金具20の後端側に位置する接続部20cに、筒状の金属外筒40の先端部が、外側からの全周レーザ溶接により固着されている。また、この金属外筒40の後端側開口部は、フッ素ゴムで構成されたグロメット42を嵌入させて、加締封止されている。このグロメット42の先端側には、絶縁性のアルミナセラミックからなるセパレータ43が設けられている。そして、グロメット42の貫通孔及びセパレータ43の貫通孔(保持孔43d)内には、センサ出力リード線44,45及びヒータリード線46,47が挿入されている。ヒータリード線46,47は、熱電対付きヒータ200のヒータ端子部材130に接続されている。
なお、グロメット42の中央にも、軸線AXに沿う貫通孔が形成されている。この貫通孔には、撥水性及び通気性を兼ね備えるシート状のフィルタ48によって被覆された金属パイプ49が嵌め込まれている。これにより、ガスセンサ300の外部に存在する大気を、フィルタ48を通じて金属外筒40内に導入し、さらには、検出素子3の内部に導入して、内側電極21に接触させることができる。
さらに、熱電対付きヒータ200の内部に挿入された熱電対150(図2参照)から後端側に熱電対配線159が引き出されている。熱電対配線159は、1対の熱電対素線を柔軟性のあるシース内にまとめた1本のシース線からなる。この熱電対150は、セパレータ43の中心孔を通り、グロメット42内部の金属パイプ49及びフィルタ48の中心孔を通って外部に引き出され、その後端側に熱電対配線159が延びている。なお、グロメット42の後端側において、熱電対配線159が他の配線(センサ出力リード線44,45及びヒータリード線46,47等)と共に固定され、熱電対配線159が振動で大きくぶれることを抑制している。
次に、熱電対付きヒータ200について説明する。
熱電対付きヒータ200は、軸線AX方向に延びる筒状(詳細には、円筒状)をなしている。図2に示すように、この熱電対付きヒータ200は、セラミックヒータ部100と、セラミックヒータ部100の軸線AX方向に延びる筒孔100hの内部に配置される熱電対150とを有する。
セラミックヒータ部100は、中心に筒孔100hを有する筒状のセラミック基体102と、電極パッド121と、ヒータ端子部材130とを有している。このうち、セラミック基体102は、軸線AX方向に延びる筒状で、内部に発熱抵抗体141を有している。電極パッド121は、セラミック基体102のうち軸線AX方向後端側の表面102dに設けられ、ビア144(充填ビア導体)を通じて、発熱抵抗体141に導通している(図3参照)。
ヒータ端子部材130は、ヒータリード線46,47を通じて、図示しない外部回路と電気的に接続する。このヒータ端子部材130は、板状の端子接続部133と、加締部135と、両者を接続する接続部134とを有している。加締部135は、ヒータリード線46,47(図1参照)の芯線を、それぞれ加締によって把持し、ヒータリード線46,47と電気的に接続する。又、端子接続部133は電極パッド121上にロウ付けにより接合されている。
図3に示すように、セラミック基体102は、中心に筒孔100hを有する円筒形状のアルミナセラミック製の碍管101の外周に、絶縁性の高いアルミナセラミック製のグリーンシート140,146が巻き付けられ、これらを焼成することにより製造される。
グリーンシート140上には、発熱抵抗体141が形成されている。発熱抵抗体141は、発熱パターン142と、発熱パターン142の両端にそれぞれ接続される一対のリード部143(陽極と陰極)とを備え、発熱パターン142が発熱してセラミックヒータ部100が加熱するようになっている。
本実施形態では、発熱パターン142は先端側及び後端側で反対方向へ折り返す蛇行パターン状に形成されるがこれに限られない。又、軸線AX方向における発熱パターン142の先端側及び後端側の折り返し部の間の領域を、発熱パターン142の領域Rとする。
発熱抵抗体141の材料としては、タングステンやモリブデン等の種々の導電材料を採用可能である。グリーンシート140の後端側には、各リード部143に2個のビア144が形成されている。このビア144を介して、電極パッド121が、発熱抵抗体141のリード部143と電気的に接続されている。
グリーンシート146は、グリーンシート140(発熱抵抗体141が形成された面)に圧着されている。グリーンシート146のうち、グリーンシート140が圧着された面と反対側の面には、アルミナペーストが塗布されている。このペースト塗布面を内側にしてグリーンシート140,146が碍管101に巻き付けられ、外周から内向きに押圧されることにより、セラミックヒータ成形体が形成される。その後、セラミックヒータ成形体が焼成されることにより、セラミック基体102(セラミックヒータ部100)が形成される。
次に、熱電対150について説明する。
熱電対150は、いわゆるシース熱電対であり、有底筒状の金属シース157の内部に1対の熱電対素線151、152が配置され、金属シース157と熱電対素線151、152の間に絶縁被覆層160が密封充填された構成となっている(図4参照)。熱電対素線151、152はそれぞれ異なる金属からなり、熱電対素線151、152の先端側が接合されて温度を検出する測温部(測温接点)Sを形成する。これにより、熱電対配線159側に引き出された熱電対素線151、152間の熱起電力を測定することで、測温部Sの周囲温度を検出することができる。
熱電対素線151、152の種類は、例えばJIS−C1602に規格する種類を用いることができる。金属シース157としては、例えばステンレス鋼を用いることができる。絶縁被覆層160としては、例えばマグネシアを用いることができる。
又、熱電対150の先端を取り囲むように略環状の金属部材170が溶接により取付けられている。さらに、熱電対150の後端側を取り囲むように環状金属製のカラー190がロウ付けにより取付けられ、カラー190より後端側に熱電対配線159が延びている。ここで、略環状とは、周方向において切れ目のない環状形状の他、軸線方向にスリットが入った断面C形状のものも含む。なお、本実施形態では、金属部材170(172)が特許請求の範囲の「熱伝導部材」に該当する。
ここで、熱電対150の外径は筒孔100hの内径より顕著に小さく、一方で金属部材170の外径は筒孔100hの内径よりわずかに小さい。また、カラー190の外径は筒孔100hの内径よりも大きい。従って、金属部材170を固定した熱電対150の先端側を、例えばセラミックヒータ部100の後端側から筒孔100h内に挿入し、筒孔100hの外部に位置するカラー190を、セパレータ43とセラミックヒータ部100の後端部とで挟んで固定することで、熱電対150を筒孔100h内に保持することができる。このとき、熱電対150がセラミックヒータ部100と離間しつつ、金属部材170及びカラー190が熱電対150の先端側及び後端側で筒孔100hの内部に接触又は近接する。なお、金属部材170が熱電対150とセラミックヒータ部100との両者に接している場合は、熱電対150とセラミックヒータ部100との間隔が0であるとみなす。
次に、図4を参照し、本発明の特徴である、セラミックヒータ部100への熱電対150の取付け位置について説明する。
まず、軸線AX方向に金属部材170が測温部Sと重なるように、金属部材170内に熱電対150の先端を挿入して両者を固定する。そして、熱電対150をセラミックヒータ部100の筒孔100h内に挿入し、軸線AX方向に発熱パターンの領域Rの内側に測温部Sを配置し、熱電対150を固定する。
これにより、領域Rにおける熱電対150とセラミックヒータ部100との間隔の少なくとも一部が、領域R以外の部位における熱電対150とセラミックヒータ部100との間隔よりも小さくなり、領域Rにおける測温部Sとセラミックヒータ部100の内面との間に、絶縁被覆層160を介して金属部材170が配置されることになる。このため、セラミックヒータ部100の発熱部となる領域Rと測温部Sとが軸線AX方向に重なりつつ、領域Rからの熱が熱伝導率の高い金属部材170を介して測温部Sに確実に伝わるので、測温精度が向上する。
又、熱電対150とセラミックヒータ部100との間の間隔Gは、金属部材170とセラミックヒータ部100との間の間隔よりも大きく、金属部材170に比べて熱電対150が小径であり、その分だけ熱電対150の絶縁被覆層160の厚みが薄いので、絶縁被覆層160による熱引きが小さく、セラミックヒータ部100を短時間で昇温できる。又、熱電対が小径なため、熱電対150をセラミックヒータ部100に挿入し易く、作業性が向上する。又、金属部材170が上記間隔Gを埋めて熱電対150をセラミックヒータ部100内に確実に保持するので、熱電対150がセラミックヒータ部100内で動いて測温精度が低下することを抑制できる。
また、軸線X方向において、側温部Sが配置される領域を第2領域としたとき、領域R以外の部位における熱電対150とセラミックヒータ部100との間の間隔よりも小さい間隔を有する部位が領域Rのうち第2領域の範囲内にあると、領域Rからの熱が測温部Sにより確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
金属部材170は、絶縁被覆層160と同一又はそれ以上の熱伝導率を有すると、領域Rからの熱が測温部Sにより確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。このような金属部材170としては、例えばステンレス鋼を用いることができる。
金属部材170が軸線X方向に領域Rの内側のみに配置されていると、金属部材170の一部が軸線X方向に領域Rの外側にはみ出して領域Rからの熱を放熱することが抑制され、領域Rからの熱が測温部Sにより確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
金属部材170が熱電対150とセラミックヒータ部100との両者に接していると、両者の接触面積が増えて領域Rからの熱が測温部Sにより確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。さらに、金属部材170が領域Rにおいて熱電対150とセラミックヒータ部100との両者に接していると、金属部材170と領域Rの接触面積が増え、領域Rからの熱が測温部Sにより一層確実に伝わり、測温精度がさらに向上する。
次に、図5、図6を参照し、熱電対付きヒータ200のガスセンサ300への組み付け方法について説明する。
まず、図5に示すように、熱電対付きヒータ200を内側端子部材52によって把持する。ここで、内側端子部材52は、ニッケルベースのステンレス合金からなり、軸線AXの直交方向断面が略馬蹄形状の素子挿入部52kと、素子挿入部52kの後端側中央付近から後端側に延びるセパレータ挿入部52sと、さらにこの後端側に位置するコネクタ部52cとを有する。このうち、コネクタ部52cは、センサ出力リード線44の芯線を加締めにより把持して、内側端子部材52とセンサ出力リード線44とを電気的に接続する。
そして、熱電対付きヒータ200を素子挿入部52kによって把持し、素子挿入部52kの先端側から熱電対付きヒータ200の先端部を突出させる。
次に、図6に示すように、熱電対付きヒータ200を把持した内側端子部材52のセパレータ挿入部52sを、セパレータ43の先端側からセパレータ43の保持孔43dに挿入する。このとき、セパレータ挿入部52sから径方向に突出するセパレータ当接部52dが保持孔43dに弾性的に当接し、内側端子部材52自身をセパレータ43内に保持する。
その後、熱電対付きヒータ200及び内側端子部材52を組み付けたセパレータ43を、公知の組立方法(例えば、特開2004−053425参照)により、検出素子3、主体金具20、外側端子部材50等とさらに組み付け、図1に示すガスセンサ300が完成する。
なお、内側端子部材52の素子挿入部52kは、検出素子3の内部に挿入されて、内側電極21と接触する。これにより、内側電極21と内側端子部材52とが電気的に接続する。又、熱電対付きヒータ200は、検出素子3の内部(基体1の筒内)に配置される。これにより、熱電対付きヒータ200によって、検出素子3(基体1)を適切に加熱することができる。
一方、外側端子部材50は、軸線AXの直交方向断面が略C字状をなす外嵌部50pと、この外嵌部50pの後端側中央付近から後端側に延びるセパレータ挿入部50sと、さらにこの後端側に位置するコネクタ部50cとを含む(図1参照)。このうちコネクタ部50cは、センサ出力リード線45の芯線を加締めにより把持して、外側端子部材50とセンサ出力リード線45とを電気的に接続する。そして、セパレータ挿入部50sがセパレータ43内に挿入されると共に、このセパレータ挿入部50sから径方向に突出するセパレータ当接部50dがセパレータ43の保持孔43dに弾性的に当接し、外側端子部材50自身をセパレータ43内に保持する。また、外嵌部50pは、検出素子3の外側電極23と接触している。これにより、外側電極23と外側端子部材50とが電気的に接続する。
このようにして、ガスセンサ300では、外側電極23と内側電極21との間に所定の電圧を印加すると、外側電極23に接触する排気ガス(被測定ガス)中の酸素濃度と、内側電極21に接触する大気の酸素濃度との濃度差に応じた電流が流れる。この電流値を検知することで、排気ガス中の酸素濃度を把握することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、熱電対は上記したシース熱電対に限られず、例えば、保護管を有さず、熱電対素線を絶縁層で被覆した被覆熱電対を用いることもできる。また、上記実施形態では、略環状の熱伝導部材を熱電対に接合していたがこれに限られず、セラミックヒータ部に略環状の熱伝導部材が接合されていてもよい。
図7は、被覆熱電対を用いた熱電対付きヒータ200Bの断面図を示す。なお、ここでは図4の熱電対付きヒータ200から変更された点のみを説明し、熱電対付きヒータ200と同一である構成部分は同一符号を付して説明を省略する。
図7において、被覆熱電対150Bは、1対の熱電対素線151、152と、各熱電対素線151、152を被覆する絶縁被覆層162とからなる。絶縁被覆層162としては、薄いセラミック層、ガラス、セラミックファイバー等が挙げられる。
又、金属部材172は有底筒状に形成されている。
そして、軸線AX方向に金属部材172が測温部Sと重なるように、金属部材172内に熱電対150Bの先端を挿入し、金属部材172と熱電対150Bとの間に絶縁被覆層164を密封充填して両者を固定する。次に、熱電対150Bをセラミックヒータ部100の筒孔100h内に挿入し、軸線AX方向に領域Rの内側に測温部Sを配置する。そして、例えばセラミックヒータ部100の先端側から金属部材172をセラミックヒータ部100にロウ付け部180を形成するようにしてロウ付け固定する。
図7の熱電対付きヒータ200Bにおいても、領域Rからの熱が熱伝導率の高い金属部材172を介して測温部Sに確実に伝わるので、測温精度が向上する。又、被覆熱電対150Bは撓み易く、そのままでは筒孔100h内に挿入し難いが、被覆熱電対150Bの先端に固定した金属部材172がウェイトとなって筒孔100h内に容易に挿入されるので、作業性が向上する。
なお、熱電対付きヒータ200Bにおいては、熱電対素線151、152を被覆する絶縁被覆層162と、絶縁被覆層162の外側に充填された絶縁被覆層164の2つの絶縁被覆層を有する。この場合、両絶縁被覆層162、164の熱伝導率の平均値を、「絶縁被覆層の熱伝導率」とする。又、熱電対付きヒータ200Bにおいては、熱電対素線151、152の後端側をセラミックヒータ部100の後端側からそのまま引き出せばよく、カラー190を不要としてもよい。
なお、本発明は、熱電対素線の断線等による故障のバックアップのために2対以上の熱電対素線を備えた、いわゆるダブルエレメントの熱電対等にも適用可能である。この場合、2対以上の各熱電対素線対の測温部が、いずれも軸線方向に領域Rの内側に配置され、かつ、いずれの測温部とセラミックヒータ部100面との間にも上記熱伝導部材が配置されていることが必要である。
図2〜図4に示すセラミックヒータ部100を用意した。筒孔100hの内径を1.42mmとした。
実施例として、金属シース157の外径が0.5mmのシース熱電対(図2〜図4参照)150を用意し、シース熱電対150の測温部Sと軸線方向に重なるように、外径1.20mmの金属リング170をシース熱電対150の外側に取り付けた。そして、熱電対150を金属リング170側からセラミックヒータ部100の筒孔100h内に挿入し、軸線AX方向に発熱パターンの領域Rの内側に測温部Sを配置した。このとき、領域Rにおける測温部Sと筒孔100hの内面との間に金属リング170が配置され、金属リング170の一部が筒孔100hの内面に接した状態とした。
比較例1として、金属リング170を取り付けずに、実施例と同一のシース熱電対150をセラミックヒータ部100の筒孔100h内に挿入し、軸線AX方向に発熱パターンの領域Rの内側に測温部Sを配置した。このとき、シース熱電対150は筒孔100hの内面と離間した状態とした。
比較例2として、金属リング170を取り付けずに、金属シースの外径が1.0mmのシース熱電対をセラミックヒータ部100の筒孔100h内に挿入し、軸線AX方向に発熱パターンの領域Rの内側に測温部Sを配置した。このとき、シース熱電対は筒孔100hの内面と近接した状態とした。
実施例及び各比較例につき、セラミックヒータ部100に8.4Vの電圧を印加して180秒間発熱させ、その間にシース熱電対で温度を3回測定した。3回の測定のうち最大値と最小値との差を求め、「測定バラツキ」を評価した。
又、セラミックヒータ部100に8.4Vの電圧を印加し、領域Rに実施例のシース熱電対150を直接接しさせ、セラミックヒータ部100の発熱温度(これを基準温度とする)を測定した。そして、基準温度と、実施例及び各比較例の3回の測定の平均値との差を求め、「セラミックヒータ部の短時間昇温特性」を評価した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2016085864
表1から明らかなように、測温部とセラミックヒータ部との間に金属リングを介してシース熱電対を取り付けた実施例の場合、測定バラツキが小さく、かつセラミックヒータ部の短時間昇温特性にも優れ、セラミックヒータ部の温度を熱電対で正確に測定できることがわかる。
一方、金属リングを用いずにセラミックヒータ部の筒孔の内面と離間した状態でシース熱電対を取り付けた比較例1の場合、測定バラツキが大きく、測温精度が低下した。
金属リングを用いず、筒孔の内径に近い外径のシース熱電対を直接取り付けた比較例2の場合、シース内部の絶縁被覆材による熱引きが大きくなってセラミックヒータが所定温度まで上昇せず、短時間昇温特性が劣った。
100 セラミックヒータ部
100h 筒孔
102 セラミック基体
142 発熱パターン
150、150B 熱電対
151、152 熱電対素線
160、162、164 絶縁被覆層
170、172 熱伝導部材
200、200B 熱電対付きヒータ
300 ガスセンサ
AX 軸線
S 測温部
R 領域

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる筒状のセラミック基体を有し、該セラミック基体に通電により発熱する発熱パターンが設けられたセラミックヒータ部と、
    前記セラミック基体の筒孔の内部に配置される熱電対であって、被測定体の温度を検出する測温部を有する熱電対素線と、該熱電対素線を絶縁被覆する絶縁被覆層とを有する熱電対と、
    を備えた熱電対付きヒータであって、
    前記軸線方向において、前記発熱パターンが形成される領域と重なるように前記測温部が配置され、
    前記領域における前記熱電対と前記セラミックヒータ部との間隔の少なくとも一部が、前記領域以外の部位における前記熱電対と前記セラミックヒータ部との間隔よりも小さくなるように、前記熱電対または前記セラミックヒータ部の少なくとも一方に接合した略環状の熱伝導部材が配置されている熱電対付きヒータ。
  2. 前記熱伝導部材は、前記絶縁被覆層と同一又はそれ以上の熱伝導率を有する請求項1に記載の熱電対付きヒータ。
  3. 前記熱伝導部材が前記軸線方向における前記領域の内側のみに配置されている請求項1又は2に記載の熱電対付きヒータ。
  4. 前記熱伝導部材が前記熱電対と前記セラミックヒータ部との両者に接している請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱電対付きヒータ。
  5. 前記熱伝導部材が前記領域において、前記熱電対と前記セラミックヒータ部との両者に接している請求項4に記載の熱電対付きヒータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電対付きヒータを備えたガスセンサ。
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