JP2018112514A - 温度センサ - Google Patents

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大輔 三島
章子 古宮
Akiko Furumiya
章子 古宮
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Abstract

【課題】シース管と絶縁部材との接触を防ぐことにより、絶縁部材が熱によって溶けることを抑制できる温度センサを提供すること。
【解決手段】温度センサ1では、スペーサ61によって、シース部材7の金属製のシース管5と樹脂製の絶縁チューブ51とが直接に接触しないように、シース管5と絶縁チューブ51が離れて配置されている。よって、シース管5が高温となっても、絶縁チューブ51が溶けにくいという効果がある。これにより、加締め端子27同士や芯線3同士などが導通してショートしたり、ガスが発生することを抑制できる。さらに、このスペーサ61は、シース管5よりも熱伝導性が低いので、シース管5からの熱が絶縁チューブ51に伝わりにくく、この点からも、絶縁チューブ51が溶けることを抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばサーミスタ素子や測温抵抗体素子や熱電対等の感温部材を備えた温度センサに関する。
従来、例えば自動車の排ガスの温度等を測定する温度センサとして、金属チューブの先端側に、サーミスタ素子等の感温素子を配置した温度センサが知られている(特許文献1参照)。
詳しくは、金属チューブ内に、感温素子の一対の電極線とシース部材の一対の芯線とが接合された部材を収容するとともに、セメントにてこれらの部材を固定した温度センサが知られている。なお、このシース部材とは、金属製のシース管内に絶縁材料が充填されるとともに、絶縁材料に芯線が挿通された長尺の部材である。
この種の温度センサでは、シース部材の後端側から延びる一対の芯線に、それぞれ長尺の端子金具を接合し、更に各端子金具の後端側にそれぞれリード線を接続していた。なお、このリード線は、温度センサの後端側から外側に引き出されて、外部の制御装置等に接続されていた。
また、シース部材の後端側には、芯線同士や端子金具同士が接触しないように、例えば芯線の後端側及び端子金具の外周を覆うように、樹脂製の絶縁チューブが配置されていた。つまり、絶縁チューブの貫通孔に芯線の後端側及び端子金具が挿通されていた。
特開2007−155702号公報
しかしながら、上述した従来技術では必ずしも十分ではなく、一層の改善が望まれている。
具体的には、シース部材(従ってシース管)の後端は、絶縁チューブの先端と接触して配置されているので、温度センサの先端から高温の熱がシース管に伝わって、シース管の後端も高温となることがある。そのためシース管に接触する絶縁チューブの先端部分の温度が耐熱温度を超えた場合には、絶縁チューブの先端部分が溶けることがあった。
このように絶縁チューブが溶けると、絶縁している芯線や端子金具のような導電性の部品間が導通してショートしたり、溶けた絶縁チューブからガスが発生することがある。なお、ガスが発生すると、先端側の感温素子の組成に影響を与えて、温度センサの特性が変化することがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、シース管と絶縁チューブ等の絶縁部材との接触を防ぐことにより、絶縁部材が熱によって溶けることを抑制できる温度センサを提供することである。
(1)本発明の第1局面は、金属製のシース管と、シース管内に配置された電気絶縁性を有する絶縁材と、シース管に挿通されるとともに絶縁材にて電気的に絶縁された複数の導電線と、を有するシース部材を備え、シース部材の先端側には、複数の導電線に接続されるとともに、温度によって電気的特性が変化する感温部材が配置され、シース部材の後端側には、シース部材の後端側から延びる複数の導電線の後端部同士を電気的に絶縁する樹脂製の絶縁部材が配置された、温度センサに関するものである。
この温度センサは、シース部材と絶縁部材との間に配置されて、シース管と絶縁部材とを離隔させるスペーサを備えており、このスペーサは、電気絶縁性を有するとともに、シース管よりも熱伝導性が低く、且つ、絶縁部材より耐熱性に優れた部材である。
このように、本第1局面では、スペーサによって、シース部材の金属製のシース管と樹脂製の絶縁部材とが直接に接触しないように、シース管と絶縁部材が離れて配置されている。よって、シース管が高温となっても、その熱によって絶縁部材が溶けることを抑制できるという効果がある。
これにより、導電線が導通してショートしたり、絶縁部材からガスが発生することを抑制できるという顕著な効果を奏する。
さらに、このスペーサは、シース管よりも熱伝導性が低いので、シース管からの熱が絶縁部材に伝わりにくく、この点からも、熱によって絶縁部材が溶けることを抑制できるという利点がある。
しかも、スペーサは、絶縁部材より耐熱性に優れているので、シース管に接触してシース管から熱が伝わった場合でも、絶縁部材に比べて、熱によって溶けにくく、ガスが発生しにくいという効果がある。
その上、スペーサは、電気絶縁性を有しているので、シース管や導電線に接触しても、それらの部材間が導通してシュートすることを防ぐことができる。
(2)本発明の第2局面では、スペーサは、複数の導電線のそれぞれの外周を囲むように配置されている。
本第2局面によれば、各導電線の外周はスペーサによって囲まれているので、導電線間のショートを確実に抑制することができる。
(3)本発明の第3局面では、スペーサは、複数の導電線を外周側から囲むように配置されている。
本第3局面は、個々の導電線ではなく、全ての導電線に対して外周側からまとめて囲むようなスペーサであるので、スペーサの構成を簡易化できる。つまり、このスペーサの形状として、例えば1個の筒状(例えば円筒)の部材のような簡易な構成を採用できる。
(4)本発明の第4局面では、スペーサは、複数の貫通孔を有し、複数の貫通孔のそれぞれに導電線がそれぞれ挿通されている。
本第4局面によれば、スペーサとして、例えば複数の貫通孔が形成された1個(又は複数)の部材によって、導電線間のショートを確実に抑制することができる。
(5)本発明の第5局面では、スペーサは、導電線の外径より幅の広い開口部が径方向に開口するとともに、少なくとも一部が複数の導電線の間に配置されている。
本第5局面によれば、各導電線の間にスペーサの一部(例えば壁部)を配置すればいいので、筒状のスペーサの貫通孔に導電線を通す場合に比べて、スペーサの組み付けを簡易化できる。
例えば導電線の間に配置される壁部を有するスペーサ(但しT字状やコ字状などの径方向が開いているもの)を用いることにより、スペーサの開口部から導電線を嵌めるようにして、スペーサを取り付けることができる。なお、径方向とは、温度センサや導電線が延びる軸方向に対して垂直方向である。
(6)本発明の第6局面では、スペーサは、複数の部材からなる。
本第6局面によれば、スペーサとして、筒状の部材(即ちパーツ)を軸方向を揃えて積み重ねた構成とする場合には、使用するパーツの数を選択することにより、シース部材と絶縁部材との間隔を容易に調節することができる。
また、スペーサとして、導電線を径方向(即ち横方向)の両側から挟むような2つのパーツを用いる場合には、スペーサの組み付けが容易であるという利点がある。
(7)本発明の第7局面では、絶縁部材は、シース部材の後端側から延びる複数の導電線の後端部にそれぞれ外嵌された絶縁チューブである。
本第7局面では、絶縁チューブによって、各導電線を確実に電気的に絶縁できる。
(8)本発明の第8局面では、複数の導電線は、それぞれ、シース部材から後端側に延びる第1導電線(例えば芯線)と、第1導電線より後端側に配置された第2導電線(例えばリード線)と、第1導電線と第2導電線とを電気的に接続する導電接続部(例えば加締め端子)とを備えるとともに、絶縁部材によって、少なくとも導電接続部同士が電気的に絶縁されている。
本第8局面では、絶縁部材によって、少なくとも導電接続部同士のショートを抑制できる。
<以下に、本発明の構成について説明する>
・耐熱性とは、熱が加わった場合でも変質(即ち劣化)しにくいことを示している。また、耐熱性が優れているとは、熱が加わった場合でも、絶縁部材と比べて、溶けにくく、ガスが発生しにくいことを示している。
・スペーサの材料としては、例えばアルミナ等のように、電気絶縁性を有するセラミックが挙げられる。
・感温部材としては、感温部に電極線が接続された構成が挙げられる。この感温部としては、例えば、サーミスタ、白金抵抗体等の測温抵抗体等が挙げられる。従って感温部材としては、サーミスタ素子、測温抵抗体素子等の感温素子が挙げられる。
また、感温部材としては、熱電対が挙げられる。詳しくは、高温側に配置される接点と接点から延びる材料の異なる2種の導電線(即ち金属導体)とからなる構成が挙げられる。
・導電線としては、単一の部材からなる導電線や複数の部材が接続されて構成された導電線が挙げられる。
例えばサーミスタ素子、測温抵抗体素子等の感温素子の場合には、複数の部材からなる導電線として、シース管に挿通された芯線と、芯線の先端側に接続された感温素子の電極線と、芯線の後端側に端子金具等の導電接続部を介して接続されたリード線とを備えた構成が挙げられる。なお、芯線の材料(導電材料)としては、例えば、ステンレス又はインコネル(登録商標)が挙げられる。
また、熱電対の場合には、一対の導電線として、それぞれ同一の材料からなる単一の金属導体(但し、熱電対としては材料の異なる2本の金属導体を用いる)や、各金属導体に補償導線を接続した構成が挙げられる。
・シース管は、金属製の筒状部材であり、その材料としては、例えばステンレスが挙げられる。
・絶縁材の材料としては、例えば、シリカが挙げられる。
・導電接続部としては、例えば金属板を加工した端子金具(例えば加締め端子)が挙げられ、その材料としては、例えば、ステンレスが挙げられる。
・絶縁部材としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂からなる部材である。この絶縁部材としては、1つの絶縁部材に1つの貫通孔が開けられ、その貫通孔に1つの導電接続部が配置される部材や、1つの絶縁部材に複数の貫通孔が開けられ、各貫通孔にそれぞれ1つの導電接続部が配置される部材が挙げられる。また、各導電線を電気的に絶縁できれば、チューブ状でない絶縁部材も用いることもできる。
第1実施形態の温度センサを軸線方向に破断して示す断面図である。 温度センサの先端側を軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。 温度センサのシース部材の後端側を軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。 図3のA−A断面図である。 第1実施形態のスペーサを示す斜視図である。 (a)は第2実施形態のスペーサを示す斜視図、(b)は第3実施形態のスペーサを示す斜視図、(c)は第4実施形態のスペーサを示す斜視図、(d)は第5実施形態のスペーサを示す斜視図、(e)は第6実施形態のスペーサを示す斜視図、(f)は第7実施形態のスペーサを示す斜視図である。 (a)は第8実施形態のスペーサを示す斜視図、(b)は第9実施形態のスペーサを示す斜視図、(c)は第10実施形態のスペーサを示す斜視図、(d)は第11実施形態のスペーサを示す斜視図である。 他の実施形態の温度センサの先端側を軸線方向に破断し拡大して示す断面図である。
以下、本発明が適用された温度センサの実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.温度センサの全体構成]
図1に示すように、第1実施形態の温度センサ1は、軸線O方向に延びるセンサであり、感温素子であるサーミスタ素子2と、一対の金属製の芯線3をシース管5の内側にて絶縁保持したシース部材7と、先端側が閉塞した筒状の金属チューブ(ハウジング)9と、金属チューブ9を支持する取付部材11と、六角ナット部13及びネジ部15を有するナット部材17と、取付部材11の後端側に内嵌する外筒19とを備えている。
なお、軸線O方向(即ち軸方向)とは、温度センサ1の長手方向(軸線Oの延びる方向)であり、図1においては上下方向に相当する。また、温度センサ1における先端側は図1における下側であり、後端側は図1における上側である(以下同様)。
前記温度センサ1は、金属チューブ9の先端側の内部に、温度を測定するために前記サーミスタ素子2を収納したセンサである。この温度センサ1は、例えば内燃機関の排気管などの流通管に装着され、温度センサ1の先端側が、測定対象ガス(排ガス)が流れる流通管内に配置されることにより、測定対象ガスの温度を検出する。
以下、各構成について詳細に説明する。
図2に拡大して示す様に、シース部材7は、軸方向に延びる長尺の部材であり、円筒形状の金属製(例えばステンレス合金製)のシース管5と、導電性金属(例えばステンレス合金:例えばSUS310S)からなる一対の芯線3と、シース管5と2本の芯線3との間を電気的に絶縁して芯線3を保持するシリカ等の絶縁粉末(絶縁材)23とから構成される。
芯線3は、その先端側(図2の左側)が、例えばレーザ溶接によりサーミスタ素子2の電極線25と接続されており、その後端側が、後述する端子金具である加締め端子27(図1参照)と接続されている。
図1に示すように、取付部材11は、径方向外側に突出する円筒状の先端突部31と、先端突部31から後端側に延びる円筒状の後端側鞘部33とを有している。この後端側鞘部33の外周には外筒19の先端側が外嵌されて、後端側鞘部33と一体に接合されている。
また、後端側鞘部33は、後端側に延びる円筒状のスリーブ35を有しており、このスリーブ35の内側に金属チューブ9が接合されている。つまり、この取付部材11は、金属チューブ9の後端側の外周面を取り囲んで金属チューブ9を支持する。
金属チューブ9は、耐腐食性金属(例えば、耐熱性金属でもあるSUS310Sなどのステンレス合金)からなる。この金属チューブ9は、鋼板の深絞り加工によりチューブ先端側が閉塞した軸線O方向に延びる筒状をなし、筒状のチューブ後端側が開放した形態である。
また、金属チューブ9の内部には、シース部材7の先端側が挿入されており、シース部材7の後端側は、金属チューブ9より突出して後端側に延びている。
従って、金属チューブ9から突出するシース部材7の後端側と、後端側鞘部33の外周には外嵌された外筒19との間には、軸方向から見て円環状の隙間37が形成されている。
図2に示すように、金属チューブ9の先端側は、径が小さく設定された先端側の小径部41と、径が小径部41よりも大きく設定された後端側の大径部43と、小径部41と大径部43との間の中間部45とを備えている。
なお、小径部41は先端側が閉塞された円筒形状であり、中間部45は円錐台形状であり、大径部43は円筒形状であり、各部41、45、43は軸線Oに対して同軸となっている。
また、金属チューブ9の内部に、サーミスタ素子2およびセメント47が収納されており、セメント47は、サーミスタ素子2の周囲に充填されることで、サーミスタ素子2の揺動を防止している。このセメント47は、小径部41の内部と中間部45の内部と大径部43の内部の先端部分とに充填されている。なお、セメント47は、非晶質のシリカにアルミナ骨材を含有した絶縁材よりなる。
サーミスタ素子2は、温度によって電気的特性(電気抵抗値)が変化するサーミスタ焼結体(感温部)49と、このサーミスタ焼結体49の電気的特性の変化を取り出すための一対の電極線25とから構成される。
サーミスタ焼結体49は、例えば六角柱形状のセラミック焼結体であり、例えば、(Sr、Y)(Al、Mn、Fe)Oをベース組成としたペロブスカイト型酸化物で形成されている。電極線25は、例えば白金(Pt)から構成されている。
[1−2.シース部材の後端側の構成]
次に、本第1実施形態の要部であるシース部材7の後端側の構成について説明する。
図3に示すように、シース部材7の後端側には、一対の絶縁チューブ51と1個の封止部材53とが配置され、それらの外周側は、外筒19の後端側により覆われている。
また、一対の芯線3は、自身の後端側がそれぞれ加締め端子27を介して、外部回路(例えば、車両の電子制御装置(ECU)等)接続用の一対のリード線55と接続されている。
つまり、一対の芯線3及び一対の加締め端子27は、それぞれ絶縁チューブ51により互いに絶縁され、一対のリード線55は、それぞれ耐熱ゴム製の封止部材53の各貫通孔53aを貫通する状態で配置される。以下、詳細に説明する。
前記加締め端子27は、例えばステンレス等の金属板が曲げられて形成されたものであり、軸方向に長い導電性を有する端子金具(即ち導電性接続部)である。
加締め端子27の先端側には、芯線3の後端が、例えば抵抗溶接により接合されている。一方、加締め端子27の後端側には、リード線55の内部の導線57の先端が、加締めにより接続されている。
絶縁チューブ51は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる樹脂製の管材であり、その貫通孔59には、加締め端子27と、加締め端子27から先端側の延びる芯線3の一部と、リード線55の先端側の一部とが配置されている。
つまり、各絶縁チューブ51によって、各加締め端子27の外周側と、各芯線3のうち加締め端子27から先端側に延びる部分の外周側と、各リード線55の先端側の外周側とが覆われて、各絶縁チューブ51内の部材と各絶縁チューブ51外の部材とが電気的に絶縁されている。
外筒19は、シース部材7の後端より後端側に延設されて、一対の絶縁チューブ51と封止部材53の先端部との外周を覆っており、封止部材53は、加締めにより外筒19の後端部にて固定されている。
特に本第1実施形態では、シース部材7(従ってシース管5)と一対の絶縁チューブ51との間には、シース管5と一対の絶縁チューブ51とが直接に接触しないように(即ち離隔するように)、一対のスペーサ(即ち離隔部材)61が配置されている。
そして、各スペーサ61には、シース部材7から加締め端子27に到る芯線3が、それぞれ挿通されている。
なお、図3では、絶縁チューブ51とスペーサ61とシース部材7とは、軸方向において接触しているが、絶縁チューブ51とスペーサ61との間や、スペーサ61とシース部材7との間には、隙間があってもよい。
また、スペーサ61は、図4及び図5に示すように、例えばアルミナ等のセラミックからなる円筒形の部材であり、電気絶縁性を有するとともに、シース管5よりも熱伝導性が低く、且つ、絶縁チューブ51より耐熱性に優れている。なお、図4では、スペーサ61及びその後方の絶縁チューブ51内は、芯線3のみを記載してある。
このスペーサ61の軸方向の環状の端面61aは、絶縁チューブ51の軸方向の端面51a(図3参照)と向き合った場合に、スペーサ61と絶縁チューブ51とが互いの内部に入り込まない形状とされている。例えば同じ内径及び外径を有する同じ環状とされている。
[1−3.温度センサの製造方法]
次に、温度センサ1の製造方法について、簡単に説明する。
<先端側の組み付け工程>
まず、温度センサ1の先端側の組み付け工程について説明する。
サーミスタ素子2の各電極線25の後端とシース部材7の先端側から延びる各芯線3の先端とを、例えばレーザ溶接により接合する。
また、取付部材11の内部に金属チューブ9を圧入し、スリーブ35に対して溶接作業を行うことで、金属チューブ9と取付部材11とを一体化する。
そして、サーミスタ素子2が溶接されたシース部材7と取付部材11が溶接された金属チューブ9とからなる先端部品(図示せず)を組み立てる。なお、金属チューブ9の先端部分の中には、セメントを注入し、遠心脱泡処理等の後処理を行う。
<後端側の組み付け工程>
次に、温度センサ1の後端側の組み付け工程について説明する。
まず、各リード線55の導線57に各加締め端子27の後端を接続する。また、各加締め端子27の先端と各芯線3の後端とを、抵抗溶接により接合する。
次に、各リード線55に各スペーサ61を外嵌し、各スペーサ61を先端側に移動させて、シース部材7の端面に当接させる。
次に、各リード線55に各絶縁チューブ51を外嵌し、各絶縁チューブ51を先端側に移動させて、各スペーサ61に当接させる。これにより、各絶縁チューブ51によって、各リード線55の先端側の一部と、各加締め端子27の全体と、各加締め端子27に接合された各芯線3のうち各加締め端子27側の一部とが覆われる。
次に、外筒19の内部(即ち貫通孔19a)に、両リード線55を通し、外筒19を両リード線55の後端側から先端側に移動させる。さらに、外筒19を、両絶縁チューブ51及び両スペーサ61の外周側や、シース部材7の後端部の外周側を覆うように移動させて、取付部材11の後端側鞘部33に外嵌する。
次に、外筒19の先端部分の外周を、例えばレーザ溶接によって、外筒19を後端側鞘部33に接合して一体化する。
次に、封止部材53の一対の貫通孔53aに一対のリード線55を通し、その封止部材53を先端側に移動させて、外筒19の後端の開口部19bに嵌める。その後、外側から加締めることにより、封止部材53を外筒19に固定する。
なお、その後、取付部材11にナット部材17を取り付ける。
このようにして、温度センサ1を製造することができる。
[1−4.効果]
第1実施形態の温度センサ1では、スペーサ61によって、シース部材7の金属製のシース管5と樹脂製の絶縁チューブ51とが直接に接触しないように、シース管5と絶縁チューブ51が離れて配置されている。よって、シース管5が高温となっても、その熱によって絶縁チューブ51が溶けることを抑制できるという効果がある。
これにより、加締め端子27同士や芯線3同士などが導通してショートしたり、ガスが発生することを抑制できるという顕著な効果を奏する。
さらに、このスペーサ61は、シース管5よりも熱伝導性が低いので、シース管5からの熱が絶縁チューブ51に伝わりにくく、この点からも、熱によって絶縁チューブ51が溶けることを抑制できるという利点がある。
しかも、セラミック製のスペーサ61は、樹脂製の絶縁チューブ51より耐熱性に優れているので、シース管5に接触してシース管5から熱が伝わった場合でも、絶縁チューブ51に比べて、熱によって溶けることやガスが発生することを抑制できるという効果がある。
その上、スペーサ61は、電気絶縁性を有しているので、シース管5や芯線3に接触しても、それらの部材間が導通してシュートすることもないという利点がある。
また、本第1実施形態では、スペーサ61は、各芯線3のそれぞれの外周完全に囲むような円筒形状の部材であるので、芯線3間のショートを確実に抑制することができる。
さらに、本第1実施形態では、絶縁チューブ51によって、芯線3の後端側や加締め端子27やリード線55の先端側が覆われているので、電気絶縁性が高く、例えば加締め端子27同士のショートを確実に抑制できるという利点がある。
なお、取付部材11の先端突部31からシース管5の後端までの距離が短いものほど、シース管5の後端が高温になりやすい。そのため、例えば、取付部材11の先端突部31からシース管5の後端までの距離が35mm以下のものは、本発明がより有効であり、この距離が24mm〜32mmのものはさらに有効である。
[1−5.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と第1実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第1実施形態の、温度センサ1、サーミスタ素子2、導電線4、シース管5、シース部材7、絶縁粉末23、絶縁チューブ51、スペーサ61が、それぞれ、本発明の、温度センサ、感温部材、導電線、シース管、シース部材、絶縁材、絶縁部材、スペーサの一例に該当する。
[2.第2〜第11実施形態]
次に、第2〜第11実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略する。
具体的には、第2〜第11実施形態では、スペーサが異なるのみであるので、スペーサについて説明する。
図6(a)に示すように、第2実施形態のスペーサ71は、円盤形状であり、その軸方向には、芯線3が通される一対の貫通孔71aが形成されている。この第2実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
図6(b)に示すように、第3実施形態のスペーサ73は、軸方向から見た形状が(即ち平面視で)、8字形状であり、その軸方向には、芯線3が通される一対の貫通孔73aが形成されている。この第3実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
図6(c)に示すように、第4実施形態のスペーサ75は、平面視が円環形状であり、その軸方向には、2本の芯線3が通される1つの貫通孔75aが形成されている。
また、スペーサ75の内径は、シース管5の外径よりも小さく設定されている。さらに、各絶縁チューブ51がスペーサ75の貫通孔75aに入り込まないように、スペーサ75の内径及び外径が設定されている。なお、外筒19内では、一対の絶縁チューブ51及びスペーサ75は、左右方向には殆ど移動しない。
この第4実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。また、1つの貫通孔75aに2本の芯線3を通すことができるので、組み付け作業が容易である。
図6(d)に示すように、第5実施形態のスペーサ77は、1本の芯線3に対して、2個(又は3個以上の)の円筒形状の部材(パーツ)77aが重ねて合わされたものであり、各パーツ77aの貫通孔77bに芯線3が通されている。
この第5実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。また、重ね合わせるパーツ77aの数を選択することによって、スペーサ77全体の厚み(従って、シース部材7と絶縁チューブ51との間隔)を容易に調節できる。
図6(e)に示すように、第6実施形態のスペーサ79は、芯線3を挟んで向かい合わせに配置される一対のパーツ79aから構成されている。この各パーツ79aは、平面視で一対の半円を連接したような形状である。従って、半円の凹部79bを向かい合わせにして、凹部79bの間に芯線3を配置して、一体化することにより、前記図6(b)に示すスペーサ73と同様に、芯線3の周りを囲む形状となる。
この第6実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。また、各パーツ79aによって、芯線3を横方向(即ち軸方向に対する垂直方向)から挟んで、1つのスペーサ79とすることができるので、組み付け作業が容易という利点がある。
図6(f)に示すように、第7実施形態のスペーサ81は、前記図6(c)に示すスペーサ75と同様に、平面視が円環形状であり、その軸方向には、2本の芯線3が通される1つの貫通孔81aが形成されている。
また、このスペーサ81は、略半円形状の1組のパーツ81bが組み合わされて円環形状とされている。なお、各パーツ81b同士は、互いに入り込んだ略L字状の係止部81cにより係止されている。
この第7実施形態は、第4実施形態と同様な効果を奏する。また、各パーツ81bによって、一対の芯線3を横方向から挟んで、1つのスペーサ81とすることができるので、組み付け作業が容易という利点がある。
図7(a)に示すように、第8実施形態のスペーサ83は、平面視で、T字形状の部材であり、平板83aの中央に、軸方向に沿って壁部83bが立設されたものである。このスペーサ83では、壁部83bの両側が径方向に開口しているので、この壁部83bの両側に芯線3が配置される。
この第8実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。また、芯線3の径方向(即ち横方向)からスペーサ83を配置できるので、組み付け作業が容易という利点がある。
図7(b)に示すように、第9実施形態のスペーサ85は、平面視で、平板85aが交差するようなX字形状の部材である。このスペーサ83では、両平板85aの間の凹部(開口部)85bに芯線3が配置される。
この第9実施形態は、第8実施形態と同様な効果を奏するとともに、芯線3が外れにくいという利点がある。
図7(c)に示すように、第10実施形態のスペーサ87は、平面視で、一対の平板87aの間に壁部87bが配置された形状の部材である。このスペーサ87では、壁部87bを挟んだ両平板87aの間の凹部87cに芯線3が配置される。
この第10実施形態は、第9実施形態と同様な効果を奏する。
図7(d)に示すように、第11実施形態のスペーサ89は、円筒形状の部材であるが、スペーサ39の一部に軸方向に隙間89aが形成されて、平面視でC字形状となっている。
この第11実施形態は、第1実施形態と同様な効果を奏する。
[3.他の実施形態]
本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、スペーサは、外筒内に配置された絶縁チューブとシース管との間に空間が設けられるものであれば、その数や形状など特に限定はない。
(2)絶縁チューブとしては、各加締め端子毎に外周を覆うもの以外に、一つの絶縁チューブに複数の貫通孔を開け、各貫通孔に1個づつ加締め端子を配置してもよい。
(3)感温部材については、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば感温素子として、図8に示すように、抵抗体素子91を用いてもよい。この抵抗体素子91は、温度に応じて電気的特性が変化する感温部93と、感温部93に接続された一対の電極線95とを備えている。感温部93は、セラミック基体97と、金属抵抗体99と、接合層101と、セラミック被覆層103と、電極パッド105とを有する。 なお、金属抵抗体99は、例えば白金(Pt)を主体に構成され、温度に応じて電気的特性(電気抵抗値)が変化する測温抵抗体である。
(4)また、図示しないが、感温部材として、熱電対を採用できる。例えば、シース部材の先端側に、異なる材料からなる2種の導電線(即ち金属導体)が接合された接点を配置したものを採用できる。この場合は、接点から延びる2本の金属導体は、シース管を貫いて後端側に延び、例えばそのまま温度センサ外に延びる構成を採用できる。或いは、金属導体の後端側にて、例えば温度センサ内にて補償導線に接続された構成を採用できる。
(5)温度センサによって測定される対象は、ガスや液体等の流体が挙げられる。
(6)上述した実施形態等の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
1…温度センサ
2…サーミスタ素子
3…芯線
4…導電線
5…シース管
7…シース部材
19…外筒
23…絶縁粉末
27…加締め端子
51…絶縁チューブ
55…リード線
61、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89…スペーサ

Claims (8)

  1. 金属製のシース管と、該シース管内に配置された電気絶縁性を有する絶縁材と、前記シース管に挿通されるとともに前記絶縁材にて電気的に絶縁された複数の導電線と、を有するシース部材を備え、
    前記シース部材の先端側には、前記複数の導電線に接続されるとともに、温度によって電気的特性が変化する感温部材が配置され、
    前記シース部材の後端側には、前記シース部材の後端側から延びる前記複数の導電線の後端部同士を電気的に絶縁する樹脂製の絶縁部材が配置された、
    温度センサにおいて、
    前記シース部材と前記絶縁部材との間に配置されて、前記シース管と前記絶縁部材とを離隔させるスペーサと、
    を備え、
    前記スペーサは、電気絶縁性を有するとともに、前記シース管よりも熱伝導性が低く、且つ、前記絶縁部材より耐熱性に優れた部材であることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記スペーサは、前記複数の導電線のそれぞれの外周を囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記スペーサは、前記複数の導電線を外周側から囲むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  4. 前記スペーサは、複数の貫通孔を有し、前記複数の貫通孔のそれぞれに前記導電線がそれぞれ挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  5. 前記スペーサは、前記導電線の外径より幅の広い開口部が径方向に開口するとともに、少なくとも一部が前記複数の導電線の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  6. 前記スペーサは、複数の部材からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の温度センサ。
  7. 前記絶縁部材は、前記シース部材の後端側から延びる前記複数の導電線の後端部にそれぞれ外嵌された絶縁チューブであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度センサ。
  8. 前記複数の導電線は、それぞれ、前記シース部材から後端側に延びる第1導電線と、該第1導電線より後端側に配置された第2導電線と、前記第1導電線と前記第2導電線とを電気的に接続する導電接続部とを備えるとともに、
    前記絶縁部材によって、少なくとも前記導電接続部同士が電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の温度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112857607A (zh) * 2021-01-13 2021-05-28 深圳市汇北川电子技术有限公司 一种用于扁线电机测温的小型化异形温度传感器

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