JP5770773B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象ガスに含まれる特定ガスの濃度を検出するための検出素子を備えるガスセンサに関するものである。
従来、被検出ガス中の特定ガスの濃度を検出するために使用されるガスセンサの検出素子は、ジルコニア等のセラミックスからなり、且つ先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体を、一対の電極が挟み込むことで形成される。一対の電極は白金や白金合金等からなる。そして一対の電極にはそれぞれ、検出素子の出力を外部へ行う一対のリード線が電気的に接続されている。検出素子の先端側で且つ内側には、固体電解質体を加熱し活性化させるために、通電により発熱する発熱抵抗体を自身の先端部に有するヒータが配置される。
このような検出素子は、自動車等の内燃機関にて吸排気されるガス中の特定のガス成分(例えば、酸素など)を検出する。例えば、自動車等の内燃機関のエンジンから排気される排気ガス中の酸素を検出する酸素センサは、排気ガス中に晒される測定電極と、基準となるガス(通常は大気)中に晒される基準電極とが一対の電極となって、有底筒状に形成された固体電解質体を挟むように、固体電解質体の表面上に形成されている。固体電解質体の先端側は排気ガスに晒される。また固体電解質体はヒータにより加熱されることで活性化する。この検出素子は、固体電解質体に隔てられた排気ガスと基準ガス(大気)とにおける酸素分圧の差に応じて両電極間に生ずる起電力をもとに、排気ガス中の酸素を検出し、一対のリード線を介して外部へ出力を行う。
こうした構造を有するガスセンサは、ヒータから十分な熱量を得られず固体電解質体の一部分が不活性となった場合でも、検出素子の出力がその影響を受けないことが求められる。さらに、ヒータによる加熱で電極部が昇華しても、その昇華に起因する電極部の消耗に耐えられる高い耐久性を有することも、ガスセンサには求められる。そこで、固体電解質体の外周面に設けた測定電極を、検出素子の先端側では固体電解質体の外周方向に一周させ、検出素子の後端側に向かう程、外周方向における測定電極の形成範囲を縮小させ、さらに固体電解質体の先端側の内周壁にヒータを当接させるガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の発明によれば、固体電解質体の先端側においては、ヒータが当接するため高温領域となるが、この高温領域から離れる程、電極の形成範囲が小さくなる。このため、検出素子が外部へ出力するに際して固体電解質体の不活性な部位から受ける影響を小さくできる。同時に、固体電解質体の高温部位となる先端側において測定電極の形成範囲が大きく、昇華による消耗に耐えられる。このため、ガスセンサは熱に対して高い耐久性を有する。
特開2003−322631号公報
ここで、検出素子の出力は一定であることが望ましく、活性化した固体電解質体の温度を一定に制御することが求められる。その制御方法として、ガスセンサの外部に設けられた外部制御装置が固体電解質体に電流を流すことで、その温度を検出し、制御する方法が知られている。具体的には、外部制御装置が一対の電極を介して固体電解質体を通電し、固体電解質体の抵抗値を検出する。そして、この抵抗値に基づいて固体電解質体の温度を検出する。検出された固体電解質体の温度と所望の温度との差に基づき、外部制御装置は発熱抵抗体への通電を調整し、ヒータが行う加熱を加減する。これにより、固体電解質体の温度は所望の温度になり、さらにそのまま維持される。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、図14に示す、自身の半径方向と平行な平面を含む固体電解質体61の断面図のように、固体電解質体61のうち、ヒータ100との当接部(図14における点Q)近傍と、そうでない部位とでは、ヒータ100のうち、ヒータパターンが形成された発熱部との距離に差があるため、ヒータによる加熱時において温度上昇に差が出る場合がある。特に、検出素子6と接触する被検出ガスの温度が低い場合には、固体電解質体61のうちヒータ100に当接していない部位が十分に温度上昇できず、温度差が生じる。一方、固体電解質体61の温度は、一対の電極に通電して流れる電流により検出される抵抗値によって算出される。つまり、一対の電極に挟み込まれた固体電解質体61の領域における合成抵抗値によって温度が定まる。ところが、検出電極63Dが固体電解質体61の全周に形成されている場合、ヒータ100に当接していない固体電解質体61の領域も含んで通電されるため、算出される温度はヒータ100当接部の温度よりも低くなる。すなわち、検出素子6と接触する被検出ガスの温度が低い場合には、外部制御装置がこの電流値を検出しても、固体電解質体61の温度制御を精度良く行うことができない虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、熱に対する高い耐久性を有し、検出素子の出力に際して不活性な固体電解質体の影響を受けず、なお且つ被検出ガスの温度に左右されることなく、固体電解質体の温度制御を精度良く行うことができるガスセンサを提供することを目的とする。
本発明の第一態様のガスセンサによれば、被測定ガスに曝されるガスセンサであって、軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、前記固体電解質体の先端側における外側表面に設けられた外側電極部と、前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて延びると共に、周方向の幅が前記外側電極部の後端寄り部位の幅よりも狭い外側リード部と、前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有し、且つ前記センサ素子の内面に当接するヒータと、を備え、前記外側電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された外側部分電極部を少なくとも有し、前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であり、前記軸線方向において、前記ガス接触部の先端部から前記外側電極部の後端部までの長さが、前記ガス接触部の長さの40%以下であることを特徴とするガスセンサが提供される。
本態様において、外側電極部の形成範囲が、SがTに対して8%以上20%以下の関係を保ちつつヒータの当接部の近傍に制限される。このため、ヒータにより加熱された固体電解質体の温度が部位により異なる場合であっても、外側電極部を介して固体電解質体を通電させた際に流れる電流は、ヒータの当接部近傍にある最も活性化された固体電解質体の抵抗値のみを反映した電流となる。従って、ガスセンサの外部に設けられ、且つ固体電解質体およびヒータへ電流を流すことで固体電解質体の温度を制御する外部制御装置は、ヒータの当接部近傍にある固体電解質体の温度のみを正確に検知でき、固体電解質体の温度を精度良く制御できる。すなわち、外部制御装置は、固体電解質体が部位によって温度差があっても、被検出ガスの温度に影響されずに、固体電解質体の温度制御を精度良く行うことができ、ガスセンンサは一定の出力を行うことができる。同時に、ヒータによる加熱時に、固体電解質体に不活性な部位があっても、外側電極部の形成範囲が従来よりも制限されているため、その部位から影響を受けることはない。すなわち、ガスセンサの応答性が向上する。さらに、外側電極部が熱に対する最低限の形成量を確保できる結果、昇華に伴う消耗に耐えることができる。すなわち、ガスセンサは高温に対しての高い耐久性実現することもできる。
本態様において、前記外側部分電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置されてもよい。この場合においても、上記の効果を奏することができる。
本発明の第二態様のガスセンサによれば、被測定ガスに曝されるガスセンサであって、軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有したヒータと、前記固体電解質体の先端側における外側表面のうち、前記発熱部の後端よりも前記軸線方向の先端側に設けられた外側電極部と、前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて前記外側電極部と等幅で延びる外側リード部と、前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、を備え、前記ヒータは、前記センサ素子の内面に当接し、前記外側電極部は、前記固体電解質体の外側表面の周方向において部分的に形成され、前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であることを特徴とするガスセンサが提供される。
外側電極部と外側リード部が等幅である場合においても、上記の効果を奏することができる。本発明の第三態様のガスセンサによれば、被測定ガスに曝されるガスセンサであって、軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、前記固体電解質体の先端側における外側表面に設けられた外側電極部と、前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて延びると共に、周方向の幅が前記外側電極部の後端寄り部位の幅よりも狭い外側リード部と、前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有し、且つ前記センサ素子の内面に当接するヒータと、を備え、前記外側電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された外側部分電極部を少なくとも有し、前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であり、前記外側電極部が前記ガス接触部の先端側に配置されると共に、前記外側リード部が前記ガス接触部の先端側まで伸びることを特徴とするガスセンサが提供される。
第一態様態様のいずれかにおいて、前記軸線方向に沿ってみて、前記外側電極部の周方向の一端部と前記固体電解質体の中心との二点を結ぶ線分と、前記外側電極部の前記周方向の他端部と前記中心との二点を結ぶ線分とのなす角度のうち、前記外側電極部を含む領域における角度が180°未満であってもよい。一般に、固体電解質体の外側表面に外側電極部を形成させるために、その製造工程において、固体電解質体をメッキ液に浸すメッキ工程がある。メッキ液に浸す前においては、外側電極部を形成させない固体電解質体の外側表面にはマスクが取り付けられる。本態様の場合、外側電極部は固体電解質体の周方向の半分以下にて形成される。すなわち、マスクは固体電解質体の周方向の半分以上を覆う。このため、固体電解質体に装着されたマスクは、固体電解質体に対して十分な締め付け力を有し、マスクゴム内周面と固体電解質体の外側表面は十分に密着することができる。従って、本態様に係るガスセンサは、メッキ工程において、マスクゴム内周面と固体電解質体の外側表面との間にメッキ液が浸入することを防止することができる。
第一態様態様のいずれかにおいて、前記軸線方向において、前記ガス接触部の先端部から前記外側電極部の後端部までの長さが、前記ガス接触部の長さの40%以下であってもよい。この場合、外側電極部は、ヒータの当接部の近傍にあるヒータの発熱部を覆うように設けられる。従って外側電極部は、ヒータが発熱した場合に固体電解質体が最も活性化される部位である、ヒータの当接部およびヒータの発熱部の近傍に確実に設けられる。このため、外部制御装置は固体電解質体の最も高い温度を確実に検知することができ、固体電解質体の温度制御を、被測定ガスの温度に影響されず確実に精度良く行うことができる。
第一態様態様のいずれかにおいて、前記基準電極部は、前記固体電解質体の先端側における内側表面に設けられた内側電極部を有し、前記軸線方向において、前記内側電極部の後端部は、前記外側電極部の後端部よりも後端側に位置してもよい。この場合には、内側電極部の後端部が外側電極部の後端部よりも先端側に位置して、素子表面温度にばらつきが生じることを防止できる。
第一態様態様のいずれかにおいて、前記内側電極部は、前記内側表面の周方向において部分的に形成された内側部分電極部を少なくとも有し、該内側部分電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された前記外側電極部の外側部分電極部と前記固体電解質体を挟んで少なくとも一部が対向する位置に配置されていてもよい。この場合には、内側部分電極部と外側部分電極部とが少なくとも一部が重なるように対向配置され、しかもヒータがその近傍に当接しているため、素子の活性化時間を短縮することができる。
第一態様態様のいずれかにおいて、前記ヒータは、前記センサ素子の内側表面のうち、内側側面に当接してもよい。この場合には、ヒータがセンサ素子の内側表面に当接する場合であっても、第一態様及び第二態様と同様の効果を奏することができる。
酸素センサ1の縦断面図である。 検出素子6の正面図である。 検出素子6の左側面図である。 ヒータ100の斜視図である。 図2の一点鎖線A−Aにおける検出素子6の断面を矢指方向からみた場合の図である。 検出素子6のメッキ処理におけるマスク170およびマスク固定板180の装着工程を示す図である。 検出素子6のメッキ処理におけるメッキ液190に浸す工程を示す図である。 マスク170の正面図である。 マスク170の左側面図である。 図8の一点鎖線B−Bにおけるマスク170の断面を矢視方向からみた場合の図である。 第一変形例における検出素子6の正面図である。 第二変形例における検出素子6の正面図である。 第三変形例における検出素子6の正面図である。 基準電極62Bおよび検出電極63Dを備えた従来例の検出素子6における、自身の半径方向と平行な平面を含む断面図である。 酸素センサ1の出力のばらつき試験の内容を示すグラフである。 酸素センサ1の出力のばらつき試験の結果を示す表である。 酸素センサ1の耐久試験の内容を示すグラフである。 酸素センサ1の耐久試験の結果を示す表である。 酸素センサ1の検出素子6の温度のばらつきの試験の方法を示す図である。 酸素センサ1の検出素子6の温度のばらつきの試験結果を示す表である。 メッキ処理を行った結果を示す表である。 検出素子6が600℃の場合の外側電極部と内側電極部の位置関係と、検出素子6の内部抵抗の関係を示す図である。
以下、本発明を具体化した酸素センサの一実施の形態について、図面を参照して説明する。図1を参照して、一例としての酸素センサ1の全体の構成について説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している酸素センサ1の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図1において、紙面表側、裏側、上側、下側、右側、左側を、それぞれ酸素センサ1の左側、右側、上側(後端側)、下側(先端側)、正面側、奥側と定義して以下説明する。
図1に示す酸素センサ1は、自動車等の内燃機関のエンジンから排出される排気ガスの排気管(図示外)に取り付けられて使用されるものであり、排気管内を流通する排気ガス中の酸素の有無を検出するためのセンサである。酸素センサ1の先端側(下側)にある検出素子6の先端側は、酸素センサ1の取り付け時において、排気管(図示外)内に挿入される。なお、図1に示す酸素センサ1の軸線O方向は上下方向と平行になっている。
図1に示すように、酸素センサ1は、先端側が閉じられた筒状の検出素子6を主体金具5で取り囲んで保持した構造を有する。酸素センサ1からは、検出素子6の出力する信号を取り出す2本のリード線18が引き出されている。また、検出素子6内に挿入されるヒータ100へ通電するための2本のリード線19(図1ではそのうちの1本を示す。)も、酸素センサ1から引き出されている。各リード線18,19は、酸素センサ1とは離れた位置に設けられる図示外の外部回路(例えば自動車の電子制御装置(ECU))に、電気的に接続されている。本実施形態においては一例として、外部回路として電子制御装置(ECU)が用いられている。
まず、図1〜図3を参照して、検出素子6を説明する。図1に示すように、検出素子6は、軸線O方向に延び且つ先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体61と、固体電解質体61の内周面(内側表面)に設けられた基準電極部62と、固体電解質体61の外周面61Aに設けられた検出電極部63とを備える。固体電解質体61の内周面(内側表面)に基準電極部62が設けられることで筒孔69が形成される。固体電解質体61はジルコニアを主成分とし、軸線O方向の略中間位置には、径方向外側に向かって突出する鍔状のフランジ部65が設けられている。図2および図3に示すように、フランジ部65の一部であって、先端側から後端側にかけて外径が広がる部位である拡径部67の後端部から、固体電解質体61の先端部までは、検出部64を形成される。酸素センサ1が排気管(図示外)に取り付けられた場合に、固体電解質体61のうち検出部64のみが排気管内に晒される。
図1に示すように、基準電極部62はリード部62Aと基準電極62Bとを備える。白金または白金合金からなるリード部62Aは固体電解質体61の後端部における内周面に、多孔質状に形成されている。白金または白金合金からなる基準電極62Bは、リード部62Aよりも先端側にある固体電解質体61の内周面の略全面を覆うように多孔質状に形成されている。検出電極部63も同様に白金または白金合金からなり、図2および図3に示すように、固体電解質体61の外周面61Aの一部に多孔質状に形成されている。検出電極部63の構成および外周面61A上の形成範囲については後述する。検出電極部63は耐熱性セラミックスよりなる多孔質状の電極保護層(図示外)により被覆されており、排気ガスによる被毒から保護されている。図1に示すように、基準電極部62は後述する内側端子70を介して、また、検出電極部63は後述する外側端子75を介して、それぞれリード線18に電気的に接続される。これにより、検出素子6は、検出部64が排気管(図示外)内を流通する排気ガス中に晒された場合に、酸素濃度検出を行うことができる。
図1に示すように、主体金具5は自身の筒孔55において、検出素子6をその周方向に亘って取り囲み、保持している。主体金具5はSUS430等のステンレス鋼からなる筒状の部材であり、先端側に、排気管の取付部(図示外)に螺合する雄ねじ部52が形成されている。雄ねじ部52よりも先端側には、その外周に、後述するプロテクタ4をはめ込み取り付ける先端取付部56が形成されている。なお、検出素子6の検出部64の先端部は先端取付部56よりも先端側に突出している。
主体金具5の雄ねじ部52の後端側には径方向に拡径された工具係合部53が形成されており、酸素センサ1を排気管の取付部(図示外)に取り付ける際に使用される取り付け工具が係合される。この工具係合部53と雄ねじ部52との間の部位には、排気管の取付部を介したガス抜けを防止するための環状のガスケット11が嵌挿されている。そして主体金具5の後端側には、筒孔55内で保持する検出素子6を後述するリング17、スリーブ16、充填部材15、パッキン14、支持部材13等を通じて固定するための加締部57が設けられている。検出素子6の後端部66は、この加締部57よりも後端側に突出している。また、工具係合部53と加締部57との間には、その外周に、後述する外筒3の先端部31が係合される後端係合部58が形成されている。
次に、主体金具5の筒孔55内の先端側には、その内周を径方向内側に向けて突出させた段部59が設けられている。この段部59に、金属製のパッキン12を介し、アルミナからなる筒状の支持部材13が係止されている。支持部材13の内周も段状に形成されており、その段状の部位は、金属製のパッキン14を介し、検出素子6のフランジ部65における拡径部67と当接する。これにより支持部材13は検出素子6を支持する。さらに筒孔55内には、支持部材13の後端側に滑石粉末からなる充填部材15が充填されている。充填部材15を支持部材13との間で挟むように、充填部材15の後端側に、アルミナ製で筒状のスリーブ16が配置されている。
スリーブ16の後端側には環状のリング17が配置されている。主体金具5の加締部57を内側先端方向に加締めることで、リング17を介し、スリーブ16が充填部材15に対して押しつけられている。加締部57の加締めによって、主体金具5の段部59に係止された支持部材13に向けて検出素子6のフランジ部65を押圧するよう、充填部材15が主体金具5の筒孔55内に圧縮充填される。筒孔55の内周面と検出素子6の外周面との間の間隙は、充填部材15によって、気密に埋められる。このように、検出素子6は、主体金具5の加締部57と段部59との間において挟持された各部材を介し、主体金具5の筒孔55内で保持されている。
また、上記したように、検出部64の先端部は、主体金具5の先端取付部56から軸線O方向の先端側に向け突出されている。また検出部64は、先端取付部56に溶接によって組みつけられたプロテクタ4によって覆われている。プロテクタ4は、酸素センサ1が排気管(図示外)に取り付けられた際に排気管内に突き出される検出素子6の検出部64を、排気ガス中に含まれる水滴や異物等の衝突から保護するものである。プロテクタ4は、外側プロテクタ41と内側プロテクタ45とからなる2重構造を有する。外側プロテクタ41は有底筒状をなし、開放された側の周縁部が先端取付部56に接合される。内側プロテクタ45も同様に有底筒状をなし、外側プロテクタ41の内部に固定される。外側プロテクタ41および内側プロテクタ45の外周面には、内部に排気ガスを導入し、検出素子6の検出部64へと導く導入口42,47が、それぞれ開口されている。また、外側プロテクタ41および内側プロテクタ45の底面には、内部に入り込んだ水滴や排気ガスを排出するための排出口43,48が、それぞれ開口されている。
次に、主体金具5の後端側には、SUS304等のステンレス鋼からなる筒状の外筒3が組み付けられている。外筒3は、ステンレス鋼を軸線O方向に沿って延びる筒状に形成し、さらに略中央より先端側を、後端側よりも大径に形成したものである。外筒3の先端部31は、主体金具5の後端係合部58にはめ込まれ、外周側から後端係合部58に加締められている。さらに、先端部31の外周を一周して、レーザ溶接が施されている。外筒3は、軸線O方向に沿って後端側へ向けて延びており、検出素子6の後端部66や、それよりも後端側に配置されるセパレータ8およびグロメット9(後述)の外周を、径方向に取り囲んでいる。
図1に示すように、外側端子75は、筒状に形成された先端部76と、先端部76から後端側へ向けて棒状に延びる後端部77を有する。先端部76は、自身の内周面が後述する端子接続部63A(図2参照)と当接するように嵌め込まれている。先端部76は、切れ目を有して径方向に弾性的に撓むことができ、付勢力によって端子接続部63Aとの当接を維持する。これにより、外側端子75と検出電極部63とは電気的な接続を確保される。図1に示すように、内側端子70も同様に、筒状に形成された先端部71と、先端部71から棒状に延びる後端部72を有する。先端部71は、自身の外周面がリード部62Aと当接するように嵌め込まれている。先端部71は切れ目有して径方向に弾性的に撓むことができ、付勢力によってリード部62Aとの当接を維持する。これにより、内側端子70と基準電極部62との電気的な接続が確保される。内側端子70の後端部72と、外側端子75の後端部77とには、上記したリード線18の芯線が加締め接合されている。
図1に示すように、絶縁性セラミックスからなる筒状のセパレータ8は、検出素子6の後端部66よりも軸線O方向の後端側に配置されている。セパレータ8は、上記の内側端子70の後端部72と、外側端子75の後端部77と、後述する2つの電極端子130(図1では一方の電極端子130のみを示す)とが互いに接触しないよう分離するため、それらを独立に収容する収容部82を有する。各収容部82はセパレータ8を軸線O方向に貫通しており、セパレータ8を挟んで先端側と後端側との間で大気連通が可能となるように構成されている。内側端子70の後端部72、および外側端子75の後端部77に接続された2本のリード線18は、後述するグロメット9の挿通孔92を介して酸素センサ1の外部に引き出され、電子制御装置に接続されている。これにより電子制御装置は、基準電極部62および検出電極部63を介して固体電解質体61に対して通電可能となっている。
また、セパレータ8の外周面には径方向外側に突出するフランジ部81が設けられている。フランジ部81の配置位置の後端に相当する外筒3の外周面には、周方向の3カ所以上において凹みが設けられており、この凹みによって、外筒3内において内向きに突出する係合部32が形成されている。セパレータ8は、フランジ部81の後端向きの面が係合部32に当接し、上方向への移動が規制されている。
さらに、フランジ部81よりも先端側で、外筒3とセパレータ8との間の間隙には、保持金具85が配設されている。保持金具85は筒状に形成された金属製の部材で、自身の後端を内側に折り曲げて構成した支持部を有する。保持金具85は、自身の内部に挿通されるセパレータ8のフランジ部81の先端向きの面を支持部に係止させて、セパレータ8を支持している。この状態で、保持金具85が配置された部分の外筒3の外周面が加締められ、セパレータ8を支持した保持金具85が外筒3に固定されている。
グロメット9はフッ素ゴムからなり、セパレータ8の後端側に配置されている。グロメット9は、外筒3の後端側の開口33に嵌められて、開口33付近の外周が加締められることにより、外筒3に保持されている。グロメット9には、外筒3内に大気を導入するための連通孔91が、軸線O方向に貫通して形成されている。酸素センサ1では、この連通孔91およびセパレータ8の収容部82を介し、外筒3内に大気を導入し、検出素子6内の基準電極62Bが大気に晒されるように構成されている。連通孔91内には、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂から形成された薄膜状のフィルタ部材87およびその留め金具88が挿入されており、水滴等の進入が防止されている。また、グロメット9には、リード線18,19を挿通するための5つの挿通孔92も、それぞれ独立に形成されている(図1ではそのうちの2つの挿通孔92を示す)。
次に図1、図4、図5を用いてヒータ100の構成について説明する。図1に示すように、固体電解質体61を加熱して活性化させるヒータ100は、棒状の形状をなし検出素子6の筒孔69内に挿入されている。ヒータ100の先端部110は筒孔69に当接している(以下、この接点を点Qともいう)。また、ヒータ100の後端部120は筒孔69から突出し、セパレータ8の収容部82内に配置されている。後端部120の外径は、先端部110よりも小さく形成される。また、筒孔69内の後端部の近傍においては、ヒータ100の外周面は、先端部71の内周面と接している。また、図4に示すように、ヒータ100は、アルミナセラミック製で丸棒状の碍管101を芯棒とし、碍管101の外周に絶縁性の高いアルミナセラミック製のグリーンシート140を巻き付けた状態で焼成したものを基体105としている。基体105内には、タングステン系の発熱抵抗体141が埋設されている。グリーンシート140は2枚のシートからなり、発熱抵抗体141は2枚のシート間に、ヒータパターンとして形成され、焼成によって埋設される。発熱抵抗体141のヒータパターンは、ヒータ100の先端部110に配置される発熱部142と、発熱部142の両端それぞれに接続され、後端部120へ向けて延びる一対のリード部143とからなる。発熱部142のパターンはリード部143のパターンよりも通電抵抗が大きくなるよう断面積が小さく形成されており、一対のリード部143間に通電されると、主に発熱部142において発熱する。
図4に示すように、ヒータ100の基体105の後端部120には、外表面上に2つの電極パッド150が形成されている。また、発熱抵抗体141の一対のリード部143は、それぞれ、グリーンシート140内で電極パッド150の形成位置まで延びている。グリーンシート140には、2つの電極パッド150の形成位置それぞれに、軸線O方向に並ぶ2つのスルーホール144がそれぞれ形成されている。各スルーホール144には、メタライズインクが充填されている。電極パッド150とリード部143とは、スルーホール144を介し、電気的に接続されている。
さらに、2つの電極パッド150にはそれぞれ、電極端子130(図1参照)がろう付けされている。図1に示すように、2本のリード線19は電極端子130に接続される。さらに2本のリード線19は、グロメット9の筒孔92を介して酸素センサ1の外部に引き出され、電子制御装置に接続されている。これにより、電子制御装置はヒータ100の発熱部142に通電可能となっている。
次に、図2、図3および図5を用いて検出電極部63の構成とその形成範囲について説明する。図2および図3に示すように、検出電極部63は、端子接続部63A、第一リード部63B、第二リード部63C、検出電極63Dと、を備える。端子接続部63Aはリング状の形状であって、固体電解質体61の後端部にて、その外周面61A上に絶縁部材(図示外)を介しつつ周方向に亘って設けられる。端子接続部63Aは、外側端子75の先端部76(図1参照)と当接しており、これにより端子接続部63Aは外側端子75と電気的に接続される。
端子接続部63Aの先端部を形成する稜線の一部からは、周方向の長さが一定である所定幅であって検出素子6の先端側へ向かって上下方向に延びる第一リード部63Bが、外周面61A上に絶縁部材(図示外)を介しつつ設けられている。第一リード部63Bは、拡径部67よりもやや先端側の位置まで延びている。図2に示すように、第一リード部63Bを正面からみた場合に、上下方向に延びる第一リード部63Bの中心線は上述の点Qを通過する。また、図3に示すように、第一リード部63Bは、外周面61Aの前側にのみ設けられている。第一リード部63Bと端子接続部63Aとは接触することで互いに電気的に接続されている。
第一リード部63Bの先端部からは、第一リード部63Bと同じ周方向の長さであって検出素子6の先端側へ向かって上下方向に延びる第二リード部63Cが、外周面61A上に絶縁部材(図示外)を介しつつ設けられている。第二リード部63Cは、検出部64の先端側まで延びる。図2に示すように、第二リード部63Cを正面からみた場合に、上下方向に延びる第二リード部63Cの中心線は、第一リード部63Bと同様、点Qを通過する。また、図3に示すように、第二リード部63Cは、外周面61Aの前側にのみ設けられている。第二リード部63Cと第一リード部63Bとは接触することで互いに電気的に接続されている。
図2に示すように、第二リード部63Cの先端部からは、周方向の長さが第二リード部63Cよりも長く、検出素子6の先端部まで上下方向に延びる検出電極63Dが、外周面61A上に設けられている。検出電極63Dは、第二リード部63Cの先端部から直線的に延びており、且つ検出素子6のうち球面状に閉じられた先端部を覆うように設けられている。図3に示すように、検出電極63Dは外周面61Aの前側にのみ設けられている。さらに、図2に示すように、検出電極63Dを正面からみた場合に、上下方向に延びる検出電極63Dの中心線は、第二リード部63Cと同様、点Qを通過する。検出電極63Dと第二リード部63Cとは接触することで互いに電気的に接続されている。
図3に示すように、検出電極63Dは検出部64の先端側において部分的に形成されている。具体的には、検出電極63Dの表面積をSとし、検出部64の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%〜20%であり、14%がさらに好ましい。これにより、検出電極63Dの形成範囲が、点Q近傍に制限される。従って、後述するように、固体電解質体61の温度制御をするために、電子制御装置が固体電解質体61を通電させる場合、流れる電流は、点Q近傍にある最も活性化した部位の温度のみを反映する。その結果、電子制御装置は制度の良い温度制御を行うことができる。
SがTに対して8%未満である場合、検出電極63Dの形成量が少なく、ヒータ100が加熱する場合に、検出電極63Dは昇華により消耗し易い。このため酸素センサ1は高温に対する耐久性に劣ってしまう。
また、SがTに対して20%よりも大きい場合、検出電極63Dは、点Q近傍以外の固体電解質体61の部位を覆ってしまう。このため、固体電解質体61を温度制御する際に、電子制御装置が固体電解質体61に対して後述する通電を行っても、電子制御装置は精度の高い温度制御ができない。より詳細には、固体電解質体61に流れる電流は、点Q近傍の最も活性化した固体電解質体61の部位の温度と、それ以外の部位の温度との差分だけ誤差を含むことになり、電子制御装置は固体電解質体61の温度を正確に検出できないため、固体電解質体61に対して精度の高い温度制御ができない。
以下、図15及び図16を参照して、SのTに対する比率であるS/Tの比率を、従来のもの、50%、20%、10%、5%と変化させて行った酸素センサ1の出力のばらつき試験の結果について説明する。この試験は、検出素子6の内部抵抗を一定に保ちながら、図15に示すように、排気ガスの温度を300℃〜700℃の間で変化させた時のλ=0.98での酸素センサ1の出力電圧(mV)のばらつきを比較した。λは、理論空気量と実際に供給されている空気量の差を表す係数である。図16に示すように、S/Tの比率が20%、10%、5%と、S/Tの比率が20%以下では、酸素センサ1の出力電圧(mV)のばらつきが従来の酸素センサに比べて大きく改善したことが判明した。従って、S/Tの比率は、20%以下であることが望ましい。
次に、図17及び図18を参照して、酸素センサ1の耐久試験の結果について説明する。この試験では、図17に示すように、エンジンの実機にて排気ガスの温度を900℃〜950℃となるようにした運転を50分間行い、その後、アイドリング運転を10分間行う運転のパターンを1000時間、2000時間、3000時間繰り返した。この耐久試験の結果を図18に示す。図18に示す耐久試験の結果では、耐久試験後に電極の劣化状態を電子顕微鏡で観察した。電極が昇華により劣化した場合を「×」で表し、電極が昇華により劣化の問題が無かった場合を「○」で表している。S/Tの比率が5%の場合には、1000時間及び2000時間の運転時間では、検出電極63Dの形成量が少なく、検出電極63Dが昇華により消耗することが判明した。S/Tの比率が8%の場合には、1000時間、2000時間及び3000時間の運転時間では、検出電極63Dが昇華により消耗する問題は生じなかった。同様に、S/Tの比率が50%の場合には、1000時間、2000時間及び3000時間の運転時間では、検出電極63Dが昇華により消耗する問題は生じなかった。従って、S/Tの比率が8%未満である場合、検出電極63Dの形成量が少なく、酸素センサ1は高温に対する耐久性に劣ってしまうことが判明した。よって、S/Tの比率は、8%以上20%以下であることが望ましい。
また、図5に示すように、検出電極63Dの周方向の一端部と固体電解質体61の中心Pとの結ぶ線分と、検出電極63Dの周方向の他端部と中心Pとを結ぶ線分とのなす角度のうち、検出電極63Dを含む領域における角度θは180°未満であり、160°がさらに好ましい。θが180°未満であることで、後述するように、検出素子6に検出電極63Dを形成させるためのメッキ処理において、マスク170を固体電解質体61に、十分な締め付け力でもって装着させることができる。このため、検出素子6をメッキ液に浸す場合に、マスク170の内周面と固体電解質体61の外周面61Aとの間にメッキ液が浸入することを防止することができる。θが180°以上の場合、マスク170の締め付け力が十分でなく、メッキ液がマスク170の内周面と外周面61Aとの間に浸入してしまう。なお、図5に示す基準電極62Bおよび検出電極63Dの厚さは、図面の見易さのため、実際よりも厚くして図示しており、図14においても同様である。
さらに、図2に示すように、上下方向において、検出電極63Dの長さXは検出部64の長さYに対して40%以下であり、36%がさらに好ましい。XがYに対して40%以下であることで、検出電極63Dは、点Q近傍および点Q近傍にあるヒータ100の発熱部142を覆うように外周面61A上に設けられる。ヒータ100による加熱時には、発熱部142の発熱によって点Q近傍の固体電解質体61が最も活性化する。従って、電子制御装置は最も活性化した固体電解質体61の温度を確実に検知することができる。XがYに対して40%よりも大きい場合、電子制御装置が点Q近傍以外の温度を検知する場合があり、固体電解質体61の温度制御を精度良くできない。
以下、図19及び図20を参照して、検出電極63Dの長さXの検出部64の長さYに対する比であるX/Yの比率を、100%、50%、40%、20%と変化させて行った酸素センサ1の検出素子6の温度のばらつきの試験結果について説明する。この試験は、図19に示すように、検出素子6の内部抵抗を一定に保ちながら、排気ガスの温度を300℃〜700℃の間で変化させた時の検出素子6の温度を熱電対10を用いて測定した。図20に示すように、X/Yの比率が40%及び20%の酸素センサ1では、X/Yの比率が100%及び50%の酸素センサ1に比較して、検出素子6の温度のばらつきが大きく改善したことが判明した。従って、X/Yの比率は、40%以下であることが望ましい。
次に、検出素子6に、第二リード部63Cおよび検出電極63Dを形成させるためのメッキ処理について説明する。図6および図7に示すように、メッキ処理においては、検出素子6にマスキングをするマスク170と、マスク170が装着された固体電解質体61を固定するマスク固定板180と、メッキ液190とが用いられる。端子接続部63Aおよび第一リード部63Bは予め印刷工程により、外周面61A上に形成されている。なお、検出素子6について既に定義されている、左側、右側、上側(後端側)、下側(先端側)、正面側、奥側を、図6に示すマスク170およびマスク固定板180も同様に、左側、右側、上側(後端側)、下側(先端側)、正面側、奥側と定義し、以下説明する。
図6に示すように、マスク170は先端側が閉じられた略筒状の形状をなす。マスク170は伸縮自在のゴム部材からなり、自身の筒孔の内径は固体電解質体61の検出部64の外径よりも小さい。このため、マスク170が固体電解質体61に取り付けられた場合、マスク170の内周面と固体電解質体61の外周面61Aとは、上下方向に亘って密着することができる。図8に示すように、マスク170は自身の外周面171上に、第一スリット172および第二スリット173を有している。第一スリット172は、マスク170の後端部から先端側にかけて一定の幅で上下方向に延びている。図9に示すように、第一スリット172は外周面171上の前側にのみ設けられている。図6に示すように、マスク170を固体電解質体61に装着させた場合、第一スリット172は外周面61A上にて、第一リード部63Bが形成された部位及び第二リード部63Cを形成させる部位を露出させる。
図8に示すように、外周面171における周方向の長さが第一スリット172よりも長い第二スリット173は、第一スリット172の先端部からマスク170の先端部まで上下方向に延びている。図8に示すように、マスク170を正面からみた場合に、上下方向に延びる第一スリット172の中心線と、第二スリット173の中心線とは一致している。また、図9に示すように、第二スリット173は、外周面171上の前側にのみ設けられている。マスク170を固体電解質体61に装着させた場合、第二スリット173は、外周面61Aにて第二リード部63Cを形成させる部位を露出させる。
上述したように、外周面61Aの周方向における検出電極63Dの形成範囲は、外周面61Aの半分以下である(図2参照)。そのため、図10に示すように、マスク170の中心Rと第二スリット173の周方向の一端部を結ぶ線分と、中心Rと第二スリット173の他端部を結ぶ線分とのなす角度のうち、第二スリット173を含まない領域における角度δは180°以上となる。これにより、マスク170は、十分な締め付け力でもって固体電解質体61に取り付けられる。従って、マスク170を装着した固体電解質体61が後述するメッキ液190に浸される場合に、メッキ液190がマスク170の内周面と固体電解質体61の外周面61Aとの間に浸入することはない。なお、本実施形態においては一例として、δは200°である。また、外周面171における周方向の長さが第二スリット173よりも短い第一スリット172においては、第二スリット173よりも大きな締め付け力をもつことができるため、同様にメッキ液190の浸入を防ぐことができる。
図6に示すように、伸縮自在のゴム部材からなるマスク固定板180は、貫通孔181を有する略直方体形状をなす。貫通孔181は平面視で円形状であって、マスク固定板180を上下方向に亘って貫通している。これによって、マスク固定板180の手前側は上下方向に亘って開口している。貫通孔181の内径は、固体電解質体61の検出部64後端側の外径よりも小さい。これにより、マスク170が装着された固体電解質体61に取り付けられることで、マスク固定板180は固体電解質体61およびマスク170を一体的に固定することができる。
次に、検出素子6に、メッキ処理により第二リード部63Cおよび検出電極63Dを形成させる程を説明する。図6に示すように「マスク装着工程」において、予め印刷工程によって端子接続部63Aおよび第一リード部63Bが形成された固体電解質体61に、マスク170を装着させる。この際、第一リード部63Bおよび第一スリット172の上下方向に延びる中心線が、正面視で互いに一致するように、且つ固体電解質体61とマスク170との先端位置が一致するように位置合わせを行いながら、固体電解質体61にマスク170を装着させる。なお、メッキ処理予定位置には予め核付け処理がなされている。そして、図6に示すように「マスク固定板装着工程」において、マスク170が取り付けられた固体電解質体61に、マスク固定板180を装着させる。この際、上下方向に延びる第一リード部63Bの中心線と貫通孔181の軸線とが正面視で一致するように、且つ固体電解質体61の先端部とマスク固定板180の先端部とが一致するように位置合わせ行いながら装着させる。さらに図7に示すように、マスク固定板180およびマスク170を備えた固体電解質体61を、所定の容器に入ったメッキ液190に浸す。固体電解質体61がメッキ液に浸ることで、第一スリット172および第二スリット173により露出される外周面61Aのうち、核付け処理がなされた部位にのみメッキ処理がなされる。これにより、外周面61A上に第二リード部63Cおよび検出電極63Dが形成される。
図5に示す、検出電極63Dを含む領域における角度θの値を50°、100°、160°、180°と成るように、マスク170の形状を変更して、検出素子6に検出電極63Dを形成させるためのメッキ処理を行った結果を図21に示す。図21に示すように、角度θが50°〜160°の場合にはメッキの滲みが生じなかった。一方、角度θが180°の場合にはメッキの滲みが生じた。従って、角度θは、180°未満であることが望ましい。
次に、固体電解質体61の温度制御について説明する。酸素センサ1の使用時において、ヒータ100の加熱により活性化した固体電解質体61の温度を一定に保つために、電子制御装置(図示外)は固体電解質体61の温度制御を行う。具体的には、上述の電子制御装置が一対のリード線18を介して、基準電極部62および検出電極部63に挟まれる固体電解質体61に電流を流す。電子制御装置は通電により流れる電流値に基づいて、固体電解質体61の抵抗値を読み取り、この抵抗値に基づいて固体電解質体61の温度を検出する。検出した温度と、固体電解質体61の所望の温度との差に基づいて、電子制御装置は一対のリード線19を介したリード部143への通電を制御する。これによって、電子制御装置はヒータ100の発熱部142の発熱の加減を調整し、ヒータ100の固体電解質体61に対する加熱は調整される。この結果、固体電解質体61は所望の温度となり、その後その温度は維持される。これによって検出素子6の出力は一定に保たれる。
以上説明したように、本実施形態の酸素センサ1では、ヒータ100の先端部110が基準電極部62に接する点Qからみて、固体電解質体61を挟んで対向する部位近傍にのみ、検出電極63Dは外周面61A上に形成されている。そして、検出電極63Dの表面積Sは、検出部64の表面積Tに対して8%〜20%である。すなわち、検出電極63Dの形成範囲は点Qの位置近傍で、且つ所定の範囲に限定される。形成範囲が限定されることで、検出素子6は固体電解質体61の不活性な部位から影響を受けることがなく、外部に出力を行うことができる。
また、活性化した固体電解質体61を通電させた場合に流れる電流値は、点Q近傍にある最も活性化された固体電解質体61の抵抗値のみを反映した値となる。この結果、電子制御装置は、固体電解質体61のうち最も活性化された部位の温度のみに基づいて、固体電解質体61が所望の温度となるよう制御できる。このため、固体電解質体61の温度が部位によって差がある場合であっても、電子制御装置は、精度良く固体電解質体61の温度制御を行うことができ、検出素子6の出力は一定となる。すなわち、電子制御装置は、被測定ガスの温度に関わらず、精度良く固体電解質体61の温度を制御でき検出素子6の応答性を向上させることができる。
また、SがTに対して8%以上であることで、ヒータ100の加熱により検出電極63Dが高温化した場合であっても、検出電極63Dは昇華による消耗に耐えることができ、酸素センサ1は高温に対する耐久性を達成できる。さらにSがTに対して20%以下であることで、検出電極63Dは点Q近傍にのみ配置される。このため、ヒータ100が加熱した場合に、固体電解質体61は昇温しやすい。このため、酸素センサ1は良好な応答性を達成できる。また、SがTに対して20%以下であることで、白金や白金合金などの検出電極63Dに用いられる材料の使用量を減らすことができ、酸素センサ1の低コスト化を実現することができる。
また、固体電解質体61の外周面61Aの周方向において、検出電極63Dの形成範囲は外周面61Aの半分以下である。このため、検出電極63Dを形成させるメッキ処理において、メッキ液190に浸す前に固体電解質体61に装着させるマスク170は、外周面61Aの半分以上を覆うことができる。従って、マスク170は固体電解質体61に対して十分な締め付け力でもって装着されることができる。すなわち、メッキ液190に検出素子6を浸した場合に、メッキ液が外周面61Aとマスク170の内周面との間に浸入することを防止することができる。
また、XがYに対して40%以下の範囲で、検出電極63Dは外周面61Aに形成される。これにより、検出電極63Dは、固体電解質体61が活性時に最も温度が高くなる点Q近傍およびヒータ100の発熱部142近傍に確実に設けられる。このため、検出電極63Dには、固体電解質体61の最も高い温度を反映した電流が確実に流れる。従って、活性化した固体電解質体61の温度が部位によって異なるか否かに関わらず、すなわち被検出ガスの温度に関わらず、電子制御装置は固体電解質体61の最も高い温度を確実に検出し、固体電解質体61の温度制御を精度良く行うことができる。
次に、図22を参照して、外側電極部である検出電極63Dの検出素子6の軸線方向における長さ及び内側電極部である基準電極62Bの検出素子6の軸線方向における長さと、検出素子6の内部抵抗との関係を説明する。図22に示す図は、検出素子6が600℃の場合の外側電極部と内側電極部の位置関係と、検出素子6の内部抵抗の関係を示している。図22の(1)〜(3)に示すように、検出素子6の軸線方向において、外側電極部(検出電極63D)の長さより内側電極部(基準電極62B)の長さが長い場合には、検出素子6の内部抵抗のばらつきが少なく安定する。これに対して、外側電極部(検出電極63D)の長さが内側電極部(基準電極62B)の長さと等しい場合や、外側電極部(検出電極63D)の長さが内側電極部(基準電極62B)の長さよりも長い場合には、検出素子6の内部抵抗のばらつきが大きくなる。従って、外側電極部(検出電極63D)の長さより内側電極部(基準電極62B)の長さが長いことが望ましい。即ち、検出素子6の軸線方向において、内側電極部(基準電極62B)の後端部は、外側電極部(検出電極63D)の後端部よりも後端側に位置することが望ましい。この場合には、検出素子6の内部抵抗のばらつきが少なく安定する。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば図11に示すように、検出電極63Dの外周面61Aの周方向における長さは第二リード部63Cと略同じであってもよい。この場合、検出電極63Dがさらに限定される。この結果、通電時において検出電極63Dに流れる電流は、より確実に固体電解質体61の最も高い温度を反映でき、電子制御装置は固体電解質体61を精度良く温度制御できる。また、図12および図13に示すように、検出電極63Dは、点Q近傍に設けられるのであれば、検出部64のうち球面状に閉じられた先端部に形成されていなくてもよい。この場合、酸素センサ1は更なる低コスト化を実現することができる。なお、図11や図13のように、検出電極63Dの周方向における長さと第二リード部63Cの周方向における長さとが等しい場合、ヒータ100の発熱部142の後端を基準位置として、そこより先端側を検出電極63D、後端側を第二リード部63Cとして区別する。
また、内側電極部である基準電極62Bは、検出素子6の内側表面の周方向において部分的に形成された内側部分電極部を少なくとも有し、該内側部分電極部は、外側部分電極部である検出電極63Dと固体電解質体61を挟んで少なくとも一部が対向する位置に配置されていてもよい。この場合には、内側部分電極部と外側部分電極部とが少なくとも一部が重なるように対向配置され、しかもヒータがその近傍に当接しているため、素子の活性化時間を短縮することができる。また、ヒータ100は、検出素子6の内側表面のうち、内側側面に当接するようにしてもよい。
また、本発明は、上記の実施形態のような、エンジンから排出される排気ガスを検知する酸素センサに限られず、各種の被検出ガスを検知するガスセンサに適用が可能である。また、本発明は、エンジンの吸気管に取り付けられるガスセンサにも適用可能である。さらに、検出電極63Dは、図12のような正面視で長方形形状である必要はなく、上下方向を長手方向とする楕円形等の曲線形状をなしていてもよい。また、本発明は、図1に示すようなヒータ100が検出素子6の内側側面のみに当接する態様に限られず、例えば検出素子6の底部に当接する態様にも適用が可能である。
なお、本実施の形態においては、酸素センサ1が「ガスセンサ」に、検出素子6が「センサ素子」に、外周面61Aが「外側表面」に、基準電極62Bが「内側電極部」に、検出電極63Dが「外側電極部」に、リード部62A、第一リード部63Bおよび第二リード部63Cが「リード部」に、検出部64が「ガス接触部」に、筒孔69が「内面」に、軸線Oが「軸線」に、中心Pが「中心」に、点Qが「当接部」に、角度θが「角度」に相当する。
1 酸素センサ
6 検出素子
61 固体電解質体
61A 外周面
62A リード部
62B 基準電極
63B 第一リード部
63C 第二リード部
63D 検出電極
64 検出部
69 筒孔
100 ヒータ
141 発熱抵抗体
142 発熱部
O 軸線
P 中心
Q 点
S,T 表面積
X,Y 長さ
θ 角度

Claims (8)

  1. 被測定ガスに曝されるガスセンサであって、
    軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、
    前記固体電解質体の先端側における外側表面に設けられた外側電極部と、
    前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて延びると共に、周方向の幅が前記外側電極部の後端寄り部位の幅よりも狭い外側リード部と、
    前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、
    通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有し、且つ前記センサ素子の内面に当接するヒータと、を備え、
    前記外側電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された外側部分電極部を少なくとも有し、前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、
    前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であり、
    前記軸線方向において、前記ガス接触部の先端部から前記外側電極部の後端部までの長さが、前記ガス接触部の長さの40%以下であることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記外側部分電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 被測定ガスに曝されるガスセンサであって、
    軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、
    通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有したヒータと、
    前記固体電解質体の先端側における外側表面のうち、前記発熱部の後端よりも前記軸線方向の先端側に設けられた外側電極部と、
    前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて前記外側電極部と等幅で延びる外側リード部と、
    前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、を備え、
    前記ヒータは、前記センサ素子の内面に当接し、
    前記外側電極部は、前記固体電解質体の外側表面の周方向において部分的に形成され、
    前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、
    前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であることを特徴とするガスセンサ。
  4. 被測定ガスに曝されるガスセンサであって、
    軸線方向に沿って延び、先端が閉じられた有底筒状の固体電解質体と、
    前記固体電解質体の先端側における外側表面に設けられた外側電極部と、
    前記外側電極部から、前記軸線方向の後端側に向けて延びると共に、周方向の幅が前記外側電極部の後端寄り部位の幅よりも狭い外側リード部と、
    前記固体電解質体の内側表面に設けられた基準電極部と、を有するセンサ素子と、
    通電によって発熱する発熱抵抗体からなる発熱部を有し、且つ前記センサ素子の内面に当接するヒータと、を備え、
    前記外側電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された外側部分電極部を少なくとも有し、前記外側電極部は、前記センサ素子の内面のうち前記ヒータが当接する当接部と前記固体電解質体を挟んで対向する位置に配置され、
    前記外側電極部の表面積をSとし、前記固体電解質体のうち、前記被測定ガスに曝される部位であるガス接触部の表面積をTとしたときに、SはTに対して8%以上20%以下であり、
    前記外側電極部が前記ガス接触部の先端側に配置されると共に、前記外側リード部が前記ガス接触部の先端側まで伸びることを特徴とするガスセンサ。
  5. 前記軸線方向に沿ってみて、前記外側電極部の周方向の一端部と前記固体電解質体の中心との二点を結ぶ線分と、前記外側電極部の前記周方向の他端部と前記中心との二点を結ぶ線分とのなす角度のうち、前記外側電極部を含む領域における角度が180°未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  6. 前記基準電極部は、前記固体電解質体の先端側における内側表面に設けられた内側電極部を有し、
    前記軸線方向において、前記内側電極部の後端部は、前記外側電極部の後端部よりも後端側に位置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  7. 前記内側電極部は、前記内側表面の周方向において部分的に形成された内側部分電極部を少なくとも有し、該内側部分電極部は、前記外側表面の周方向において部分的に形成された前記外側電極部の外側部分電極部と前記固体電解質体を挟んで少なくとも一部が対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載のガスセンサ。
  8. 前記ヒータは、前記センサ素子の内側表面のうち、内側側面に当接することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のガスセンサ。

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