JP5211921B2 - 制動力保持制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキペダルの操作によって発生させられた制動力を車両停止後にも保持することで坂路での車両のずり落ち等を防止する制動力保持制御を行う制動力保持制御装置に関するものである。
従来、特許文献1において、ブレーキペダルの操作により停止した車両の各輪に付与された制動力をブレーキペダルの操作解消後にも保持させることで、車両のずり落ち等を防止する装置が開示されている。この装置では、車両停止後、ブレーキペダルが踏み込まれることをトリガとして、マスタシリンダ内のブレーキ液圧(以下、マスタシリンダ圧という)が閾値を超えたら制御を開始し、マスタシリンダとホイールシリンダの間を接続するバルブを遮断することにより、制動力を保持する。すなわち、ブレーキペダルが踏み込まれていく時にバルブをオンさせるようにしている。
特開2007−112208号公報
しかしながら、特許文献1のように車両停止後にマスタシリンダ圧が閾値を超えたときに発進補助制御を実行させるようにすると、実際には発進補助制御を作動させる意思が無いとき、例えば車両停止後に無意識に徐々にブレーキペダルを強く踏み込んだような場合にまで発進補助制御が誤って実行されるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、制動力保持制御を実行させる意思が無いにもかかわらず誤って制動力保持制御が実行されることを防止できる発進補助制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、速踏み判定手段(300)にて、取得したマスタシリンダ圧の変化勾配に基づいてブレーキペダル(BP)の踏み増しが速く行われた速踏み状態であることを判定し、許可判定手段(310、320)により、停止判定手段(100)にて車両が停止したと判定された後で速踏み判定手段(300)にて速踏み状態であることが判定され、かつ、圧力取得手段(12)が取得したマスタシリンダ圧が所定値を超えると、各車輪(FL〜RR)に対応して備えられたホイールシリンダ(Wfl〜Wrr)に発生しているブレーキ液圧を保持する制動力保持制御の実行許可を判定することを特徴としている。
このように、制動力保持制御を実行する際に、ブレーキペダル(BP)が速く踏み込まれる速踏み状態であるか否かを判定し、速踏み状態のときに制動力保持制御の実行許可条件を満たせば制動力保持制御の実行許可の判定を行うようにしている。これにより、ドライバが制動力保持制御を実行しようとする意思が無いにもかかわらず制動力保持制御を実行してしまうことを防止できる。
具体的には、請求項に記載の発明では、速踏み判定手段(300)にて、速踏み状態であることを判定すると、該速踏み状態であることを第1所定時間中記憶しておき、許可判定手段(310、320)にて、速踏み状態であることが判定され、かつ、圧力取得手段(12)が取得したマスタシリンダ圧が所定値を超えた時間が第1所定時間よりも短い第2所定時間継続すると、制動力保持制御の実行許可を判定することができる。
請求項に記載の発明では、速踏み判定手段(300)は、ブレーキペダル(BP)に加えられる踏力が大きくなるほど小さな値となるように速踏み判定閾値を設定すると共に、取得したマスタシリンダ圧の変化勾配が速踏み判定閾値を超えていれば速踏み状態であると判定することを特徴としている。
大きな踏力が発生している場合、更に発生させられる踏力の余裕が少ないため、取得したマスタシリンダ圧の変化勾配が小さくなる可能性がある。このため、ブレーキペダル(BP)に加えられる踏力に応じて速踏み判定閾値を設定することにより、踏力に応じた速踏み判定を行うことが可能となる。
請求項に記載の発明では、許可判定手段(120)にて制動力保持制御の実行許可の判定がされた後で、圧力取得手段(12)が取得したマスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出すると制動力保持制御の実行開始を判定する開始判定手段(130)を備えていることを特徴としている。
このように、制動力保持制御の開始条件を2つに分け、車両停止時よりもブレーキペダル(BP)が踏み込まれてマスタシリンダ圧が上昇したときに許可判定手段(120)にて制動力保持制御の実行許可を出し、その後、ブレーキペダル(BP)が戻されたことが確認されると開始判定手段(130)にて制動力保持制御の実行開始することができる。
そして、ブレーキペダル(BP)が戻されたときに初めて制動力保持制御の実行開始とすれば、制動力保持制御が実行された後にブレーキペダル(BP)が踏み込まれることがない。このため、ブレーキペダル(BP)を踏み込んだときに制動力保持制御を実行する際のような板感をドライバに与えないようにすることができる。したがって、ブレーキペダル(BP)の操作によって発生させられた制動力を車両停止後にも保持する制動力保持制御を行う際に、ドライバに板感を与えることを防止でき、ブレーキフィーリングの向上を図ることが可能となる。
一方、請求項に記載したように、許可判定手段(310、320)にて制動力保持制御の実行許可の判定がされると制動力保持制御を実行開始することもできる。すなわち、車両停止時よりもブレーキペダル(BP)が踏み込まれてマスタシリンダ圧が上昇したときに制動力保持制御の実行許可を出し、直ぐに実行を開始するような形態としても構わない。
請求項に記載の発明では、記憶手段(110)にて車両が停止したときに圧力取得手段(12)にて取得されたマスタシリンダ圧を記憶値として記憶しておき、開始判定手段(130)により、記憶手段(110)にて記憶された記憶値および該記憶値が記憶されてから圧力取得手段(12)が取得したマスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴としている。
このように、車両が停止したときのマスタシリンダ圧を記憶値として記憶しておき、その記憶値および記憶後のマスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出できる。
請求項に記載の発明では、許可判定手段(120)にて、圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧が記憶値に対して第1閾値を加算した値を超えるとブレーキペダル(BP)の踏み込みを検出し、開始判定手段(130)にて、圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧が記憶値に対して第1閾値よりも小さな第2閾値を加算した値を下回るとブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴としている。
このように、マスタシリンダ圧が記憶値に対して第1閾値を加算した値を超えるとブレーキペダル(BP)が踏み込まれたと検出できる。また、マスタシリンダ圧が記憶値に対して第1閾値よりも小さな第2閾値を加算した値を下回るとブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたと検出できる。
請求項に記載の発明では、開始判定手段(130)にて、第1カットオフ周波数の第1フィルタに圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧を通過させることで第1ホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該第1ホイールシリンダ推定値が記憶値に対して第1閾値よりも小さな封じ込め防止用閾値(A)を加算した値を下回るとブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴としている。
このように、圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧を第1フィルタに通過させることにより、第1フィルタ通過後のマスタシリンダ圧がホイールシリンダ圧の変化に対応して低い応答性で緩やかに変化するようにできる。したがって、マスタシリンダ圧を第1フィルタに通過させることで第1ホイールシリンダ推定値を演算でき、この第1ホイールシリンダ推定値に基づいて制動力保持制御の実行開始の判定を行うことにより、実際のホイールシリンダ圧が所望のホイールシリンダ圧からずれて高い値になることを防止できる。つまり、ホイールシリンダ圧が必要以上に残るような圧力の封じ込めを防止することが可能となる。
請求項に記載の発明では、開始判定手段(130)にて、第1カットオフ周波数よりも大きな第2カットオフ周波数を有するの第2フィルタに圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧を通過させることで第2ホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該第2ホイールシリンダ推定値が記憶値に対して封じ込め防止用閾値(A)よりも小さなずり落ち防止用閾値(B)を加算した値を下回るとブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴としている。
このように、圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧を第2フィルタに通過させることにより、ブレーキペダル(BP)を戻した時にマスタシリンダ圧よりも緩やかに低下し、かつ、第1ホイールシリンダ圧推定値よりも高い応答性で速く低下する第2ホイールシリンダ圧推定値を演算できる。この第2ホイールシリンダ圧推定値に基づいて制動力保持制御の実行開始の判定を行うことにより、車両がずり落ちてしまわない程度のホイールシリンダ圧を確実に発生させることができる。
請求項に記載の発明では、開始判定手段(130)にて、カットオフ周波数がブレーキ液の温度に対応して変化させられるフィルタに圧力取得手段(12)が取得するマスタシリンダ圧を通過させることでホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該ホイールシリンダ推定値が記憶値に対して第1閾値よりも小さな第2閾値を加算した値を下回るとブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴としている。
このように、カットオフ周波数がブレーキ液の温度に対応して変化させられるフィルタを設けれることにより、マスタシリンダ圧の低下に対し、その温度に応じた粘性抵抗と対応する応答性で変化するホイールシリンダ圧推定値を演算できる。このようにすれば、マスタシリンダ圧を1つのフィルタに通過させるだけでブレーキ液の温度(粘性抵抗)に応じた正確なホイールシリンダ圧推定値を演算できる。したがって、このホイールシリンダ圧推定値に基づいて制動力保持制御の実行開始の判定を行うことにより、ホイールシリンダ圧が必要以上に残るような圧力の封じ込めが生じることを防止しつつ、少なくとも車両がずり落ちてしまわない程度のホイールシリンダ圧を発生させることができる。
請求項10に記載の発明では、記憶手段(110)にて、車両の停止中においてマスタシリンダ圧が低下したとき、該マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新することを特徴としている。
このように、マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新することで、ブレーキペダル(BP)が強く踏み込まれているときのマスタシリンダ圧が記憶値として記憶され、それ以上強くブレーキペダル(BP)を踏み込むことが困難な場合であっても、的確に制動力保持制御が実行できるようにすることが可能となる。
請求項11に記載の発明では、記憶手段(110)にて、車両の停止中においてマスタシリンダ圧が低下したとき、記憶されている記憶値がマスタシリンダ圧に対して第3閾値を加算した値よりも大きければ、マスタシリンダに対して第3閾値を加算した値に記憶値を更新することを特徴としている。
このようにすれば、マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新したとしても、記憶値が小さな値になり過ぎないようにできるため、常に車両停止を保持するために必要なホイールシリンダ圧と対応する記憶値にすることができ、車両のずり落ちを防止することが可能となる。
例えば、請求項12に記載したように、第3閾値をブレーキペダル(BP)の戻し速度が大きいほど大きな値とすることができる。すなわち、ブレーキペダル(BP)の戻し速度が速いほど早くマスタシリンダ圧が低下するがホイールシリンダ圧の追従が遅れ、車両が動き出すまでに時間が掛かる可能性があるため、ブレーキペダル(BP)の戻し速度が速いほど第3閾値が大きくなるようにすると良い。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態にかかる制動力保持制御装置として、制動力保持制御の一形態である発進補助制御を行う車両用ブレーキ制御装置について説明する。図1は、本実施形態にかかる車両用ブレーキ制御装置の油圧回路構成を示した図である。以下、この図を参照して、本実施形態の車両用ブレーキ制御装置の構成について説明する。
車両用ブレーキ制御装置にはハイドロブースタが用いられている。図1に示されるように、マスタシリンダMC及びレギュレータRGが備えられ、これらがブレーキペダルBPの操作に応じて駆動される。レギュレータRGには補助液圧源ASが接続されており、これらはマスタシリンダMCと共に低圧リザーバRSに接続されている。
補助液圧源ASには、液圧ポンプHP及びアキュムレータAccが備えられている。液圧ポンプHPは、電動モータMによって駆動されるもので、低圧リザーバRSのブレーキ液を吸入吐出する。この液圧ポンプHPが吐出したブレーキ液がアキュムレータAccに供給され、アキュムレータAccによる蓄圧がなされる。これにより、補助液圧源ASでは、液圧ポンプHPおよびアキュムレータAccにより決められた下限圧から上限圧で規定される所定の圧力範囲内のブレーキ液圧が常に生成される。この補助液圧源ASの出力液圧が動圧としてレギュレータRGに入力され、レギュレータRGにてレギュレータ圧が発生させられると共に、マスタシリンダ圧の調圧が行われる。
電動モータMは、アキュムレータAcc内のブレーキ液圧(流体圧力)が所定の下限値を下回ることに応答して駆動されるようになっており、またアキュムレータAcc内の液圧が所定の上限値を上回ることに応答して停止させられる。このようにアキュムレータAccに蓄積されたブレーキ液圧が、出力液圧として、逆止弁CV6を介してレギュレータRGに供給される。
レギュレータRGは、補助液圧源ASの出力液圧を入力し、マスタシリンダMCの出力液圧をパイロット圧として、これに比例したレギュレータ液圧に調圧するものである。このレギュレータ液圧は、例えば後述する圧力センサ11によって検出され、常に所定範囲内に保たれる。なお、このレギュレータRGの基本的な構成については周知なものであるため、ここでは説明を省略する。
マスタシリンダMCと前輪FR、FLのホイールシリンダ(第1、第2ホイールシリンダ)Wfr、Wflの各々を接続することによりマスタシリンダ圧を伝える静圧系管路を構成する前輪側の管路(第1管路)MFには、2ポートの二位置弁で構成された電磁開閉弁(第1電磁開閉弁)SMCFが備えられている。この電磁開閉弁SMCFにより、管路MFの連通遮断が制御される。
また、電磁開閉弁SMCFよりもホイールシリンダWfl、Wfr側において、管路MFは2つの管路MF1、MF2に分岐しており、各管路MF1、MF2それぞれに増圧制御弁SFRH、SFLHが備えられた構成とされている。そして、各増圧制御弁SFRH、SFLHと前輪FR、FLのホイールシリンダWfr、Wflとの間が管路RC1、RC2を通じて低圧リザーバRSに接続されている。各管路RC1、RC2それぞれには、減圧制御弁SFRR、SFLRが備えられており、これら減圧制御弁SFRR、SFLRによって、各管路RC1、RC2の連通遮断が制御される。
そして、電磁開閉弁SMCFのソレノイドに通電が行われていない非作動時には、管路MF、MF1、MF2を通じてマスタシリンダMCが前輪FR、FLのホイールシリンダWfr、Wflの各々と接続され、ソレノイドに通電が行われる作動時には、マスタシリンダMCがホイールシリンダWfr、Wflから遮断される。
また、レギュレータRGと後輪RR、RLのホイールシリンダ(第3、第4ホイールシリンダ)Wrr、Wrl等とを接続することによりレギュレータ圧を伝える動圧系管路を構成する管路(第2管路)MRには2ポートの二位置弁で構成された電磁開閉弁(第2電磁開閉弁)SRECが備えられている。この電磁開閉弁SRECにより、管路MRの連通遮断が制御される。そして、電磁開閉弁SRECのソレノイドに通電が行われていない非作動時には、管路MRを通じてレギュレータRGが後輪RR、RLのホイールシリンダWrr、Wrlの各々と接続され、ソレノイドに通電が行われる作動時には、レギュレータRGがホイールシリンダWrr、Wrlから遮断される。
管路MRは、電磁開閉弁SRECよりもホイールシリンダWrl、Wrr側において管路MR1、MR2に分岐しており、分岐したそれぞれの管路MR1、MR2には、それぞれ増圧制御弁SRRHが備えられていると共に、増圧制御弁SRLHが備えられている。そして、各増圧制御弁SRRH、SRLHと後輪RR、RLのホイールシリンダWrr、Wrlとの間が管路RC3、RC4および管路RCを通じて低圧リザーバRSに接続されている。これら管路RC3、RC4には、それぞれ、減圧制御弁SRRRおよびおよび減圧制御弁SRLRが備えられており、これら減圧制御弁SRRR、SRLRによって、各管路RC3、RC4の連通遮断が制御される。
さらに、補助液圧源ASは、管路(第3管路)AMを介して管路MRのうちの電磁開閉弁SRECよりも下流側、つまりホイールシリンダWfr、Wfl側に接続されている。管路AMには、2ポートの二位置弁で構成された電磁開閉弁(第3電磁開閉弁)STRが備えられている。この電磁開閉弁STRにより、管路AMの連通遮断が制御される。
そして、電磁開閉弁STRのソレノイドに通電が行われていない非作動時には、補助液圧源ASがホイールシリンダWrr、Wrlから遮断され、ソレノイドに通電が行われる作動時には、管路AMを通じて補助液圧源ASが後輪RR、RLのホイールシリンダWrr、Wrlの各々と接続される。
そして、管路MRのうち電磁開閉弁SRECと各増圧制御弁SRRH、SRLHとの間は、管路(第4管路)ACを介して、管路MFにおける電磁開閉弁SMCFと各増圧制御弁SFRH、SFLHとの間に接続されている。この管路ACには、2ポートの二位置弁で構成された電磁開閉弁SREAが備えられており、この電磁開閉弁SREAによって管路ACの連通遮断が制御される。
なお、各増圧制御弁SFRH〜SRLHには、逆止弁CV1〜CV4が並列接続されており、各逆止弁CV1〜CV4により、各増圧制御弁SFRH〜SRLHの下流側(ホイールシリンダWfr〜Wfl側)から上流側へのブレーキ液の流動のみが許容されるようになっている。また、電磁開閉弁SRECにも逆止弁CV5が並列接続されている。この逆止弁CV5により、電磁開閉弁SRECが遮断されていても、ドライバのブレーキ操作によって生じる圧力が勝れば、電磁開閉弁SRECの上流側(レギュレータRG側)から下流側へのブレーキ液の流動のみが許容されるようになっている。
さらに、車両用ブレーキ制御装置には、油圧回路内の各部位におけるブレーキ液圧を検出するための圧力センサ11、12が備えられている。圧力センサ11は、アキュムレータAccで蓄積されているブレーキ液圧を検出するためのものである。圧力センサ12は、レギュレータRG内の圧力(レギュレータ圧)を検出することにより、マスタシリンダMCに発生しているマスタシリンダ圧を検出するためのもので、管路MRにおける電磁開閉弁SRECよりも上流側に備えられている。レギュレータ圧は基本的にマスタシリンダMCと同圧となるため、レギュレータ圧を検出することによりマスタシリンダ圧を検出することができる。
このように構成される車両ブレーキ制御装置には、図2に示すようにブレーキECU10が備えられている。このブレーキECU10には、各圧力センサ11、12の検出信号、および、各車輪に対して備えられた車輪速度センサ13a〜13dが入力されている。そして、ブレーキECU10から、各種検出信号および制御信号に基づいて各種弁SMCF、SREC、STR、SREA、SFRH〜SRLRや電動モータMに対して駆動信号が出力される。これにより、レギュレータ液圧が所定の圧力範囲内に維持されるように制御したり、ホイールシリンダWfl〜Wrrに加えられるブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)が制御される。
具体的には、各種弁SMCF、SREC、STR、SREA、SFRH〜SRLRは、ソレノイドに通電が行われていない非作動時には、弁位置が図示位置に設定されており、ソレノイドに通電が行われた作動時には、弁位置が図示位置とは異なる位置に設定される。そして、ソレノイドへの通電によって各種弁SMCF、SREC、STR、SREA、STR、SFRH〜SRLRの弁位置を調整することにより、通常ブレーキのみでなく、制動力保持制御の一形態である発進補助制御を含めた各種制御(例えば、アンチスキッド制御、トラクション制御、横滑り防止制御等)を実行するようになっている。
図3に、通常ブレーキ時と発進補助制御時における各種弁の作動状態を示し、この図を参照して通常ブレーキ時と発進補助制御時における車両用ブレーキ制御装置の作動について説明する。なお、発進補助制御以外の各種制御に関しては、本発明の特徴ではないため、ここでは省略する。
〔通常ブレーキ時〕
通常ブレーキ時には、電磁開閉弁SMCF、SREA、STR、SRECへの通電はすべてOFFのままとされ、また、増圧制御弁SFRH〜SRLHおよび減圧制御弁SFRR〜SRLRへの通電もOFFのままとされる。つまり、電磁開閉弁STRは遮断状態、電磁開閉弁SRECは連通状態、電磁開閉弁SMCFは連通状態、電磁開閉弁SREAは遮断状態とされる。また、増圧制御弁SFRH〜SRLHは連通状態、減圧制御弁SFRR〜SRLRは遮断状態とされる。
このように、電磁開閉弁STRが遮断状態とされることから、アキュムレータAccに蓄積されたブレーキ液圧は各ホイールシリンダWfl〜Wrrに伝達されない。そして、電磁開閉弁SMCFおよび電磁開閉弁SRECが連通状態とされていることから、マスタシリンダMCに発生させられたマスタシリンダ圧は、電磁開閉弁SMCFを通じてホイールシリンダWfr、Wflに伝達される。また、レギュレータRGに発生させられたブレーキ液圧が電磁開閉弁SRECを通じて、各ホイールシリンダWrr、Wrlに伝達される。
〔発進補助制御時〕
発進補助制御時には、電磁開閉弁SMCFおよび電磁開閉弁SRECへの通電をONにし、その他の電磁開閉弁SREA、STR等への通電はOFFにする。これにより、電磁開閉弁SMCFおよび電磁開閉弁SRECが遮断され、各ホイールシリンダWfl〜Wrrに加えられているブレーキ液圧が保持される。
したがって、ドライバがブレーキペダルBPの踏み込みを解除してブレーキペダルBPが戻されても、制動力を保持することができる。そして、このような制動力の保持状態が車両停止中、つまりドライバがアクセルペダルを踏み込んで車両が発進するまで続けられるため、坂路に車両が停車しているような状況でも車両がずり落ちないようにしながら車両を発進させることが可能となる。
次に、本実施形態にかかる車両用ブレーキ制御装置が行う発進補助制御の詳細を説明する。図4は、発進補助制御処理の全体を示したフローチャートである。この図を参照して発進補助制御について説明する。
発進補助制御処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされると所定の制御周期毎にブレーキECU10にて実行される。
まず、図4のステップ100において、車両が停止したか否かを判定する。この処理は、車輪速度センサ13a〜13dの検出信号から求められる各車輪速度がすべて0になっているか、もしくは、これら各車輪速度に基づいて周知の手法にて演算される推定車体速度が0になっているか否かを判定することにより行われる。ここで、肯定判定されれば、ステップ110に進む。
ステップ110では、マスタシリンダ圧記憶判定処理を行う。図5は、マスタシリンダ圧記憶判定処理の詳細を示したフローチャートであり、この図を参照して説明する。
マスタシリンダ圧判定処理が実行されると、ステップ200においてマスタシリンダ圧が既に記憶されているか否かが判定される。この処理では、後述するステップ220においてマスタシリンダ圧を記憶したことを示す記憶値有りフラグがセットされていれば肯定判定され、リセットされていれば否定判定される。そして、ステップ200で否定判定されると、ステップ210に進み、今回の制御周期の際に圧力センサ12の検出信号に基づいて検出されたマスタシリンダ圧を記憶値として記憶する。その後、ステップ220に進み、記憶値の記憶が行われたことを示す記憶値有りフラグをセットして処理を終了する。一方、ステップ200において否定判定された場合には、そのまま処理を終了する。これにより、マスタシリンダ圧記憶判定処理が終了する。
続いて、図4のステップ120に進み、トリガー入力判定処理を実行する。図6は、トリガー入力判定処理の詳細を示したフローチャートであり、この図を参照して説明する。
トリガー入力判定処理が実行されると、ステップ300においてブレーキペダルBPの踏み増しが速く為されているか否かを判定する速踏み判定処理を行う。図7は、速踏み判定処理の詳細を示したフローチャートである。この図に示されるように、先ず、ステップ301では、マスタシリンダ圧の勾配(変化勾配)が閾値4を超えているか否かを判定する。
閾値4とは、ブレーキペダルBPの踏み増しが速く為されていることを確認するために設けた判定値である。ブレーキペダルBPの踏み込みに応じてマスタシリンダ圧が変化し、その勾配が大きいほどブレーキペダルBPの踏み増しが速いことを示している。このため、ステップ301でマスタシリンダ圧の勾配が閾値4を超えていれば速踏み状態であると判定する。なお、マスタシリンダ圧の勾配には、例えば前回の制御周期と今回の制御周期の際に圧力センサ12の検出信号に基づいて検出されたマスタシリンダ圧の差を用いることができる。
そして、ステップ301で肯定判定されればステップ302に進んで速踏み状態であることを示す速踏みフラグをセットしてステップ303に進み、否定判定されればそのままステップ303に進む。
ステップ303では、マスタシリンダ圧の勾配が閾値4を下回った状態が第1所定時間(例えば100ms)継続したか否かを判定する。速踏み状態と判定したときには、後述するステップ310の判定において速踏み状態であることが用いられるため、所定時間中は速踏み状態になったという履歴を記憶しておき、マスタシリンダ圧の勾配が閾値4を下回った状態が長時間続いたときに、速踏み状態であったことをクリアする。このため、ステップ303で肯定判定されればステップ304に進んで速踏み状態ではないとして速踏みフラグをリセットし、否定判定されればそのまま処理を終了する。なお、第1所定時間は、後述するステップ310で用いられる第2所定時間と関係付けられており、第2所定時間よりも長い時間とされる。そして、第1所定時間継続したか否かについては、例えばマスタシリンダ圧の勾配が閾値4を連続的に下回った回数をカウントしておき、カウント数が100msに対応する値になったことを確認することにより判定できる。
そして、図6のステップ310に進み、速踏み状態であり、かつ、今回の制御周期の際に圧力センサ12の検出信号に基づいて検出されたマスタシリンダ圧が記憶値に閾値1を加算した値を超えている時間が第2所定時間(例えば48ms)継続したか否かを判定する。
閾値1とは、ドライバによる発進補助制御の実行の意思を確認するために設けた判定値である。つまり、ドライバが車両が停止したときに対して更にブレーキペダルBPを踏み込んだことを発進補助制御の実行の意思表示としている。このため、車両が停止したときのマスタシリンダ圧を記憶値として記憶しておき、車両停止後にマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値1を加算した値(記憶値+閾値1)を超えていれば、ドライバが発進補助制御を実行すべくブレーキペダルBPを踏み込んだと判定する。
また、第2所定時間は、ノイズ的にマスタシリンダ圧が高くなったときに誤って発進補助制御の実行許可を出してしまわないように設けられている。この第2所定時間は、上述した第1所定時間よりも短い期間に設定される。つまり、ノイズ除去の為に第2所定時間を設定した場合に、少なくともその期間中は速踏み状態が検出された状態が維持され続けないとステップ310で肯定判定されなくなる。このため、ノイズ除去の観点から第2所定時間を決めておき、それよりも長くなるように第1所定時間を設定している。
そして、速踏み状態であること、および、マスタシリンダ圧が記憶値に閾値1を加算した値を超えている時間が第2所定時間を超えていることの双方を満たすと、ステップ310で肯定判定され、ステップ320に進む。これにより、発進補助制御の実行許可のトリガーが入力されたことを示すトリガ入力フラグをセットして処理を終了する。一方、否定判定されれば、そのまま処理を終了する。このようにして、トリガー入力判定処理が終了する。
続いて、図4のステップ130に進み、バルブON判定処理を実行する。図8は、バルブON判定処理の詳細を示したフローチャートであり、この図を参照して説明する。
バルブON判定処理が実行されると、ステップ400において、トリガー入力ありか否かを判定する。この判定は、上述した図6のステップ320においてトリガ入力フラグがセットされているか否かに基づいて行われる。そして、トリガー入力があった場合には、ステップ410に進み、今回の制御周期の際に圧力センサ12の検出信号に基づいて検出されたマスタシリンダ圧が上述した図5のステップ210で記憶した記憶値に対して閾値2を加算した値を下回ったか否かを判定する。
閾値2とは、ドライバによる発進補助制御の意思を確認したあとにブレーキペダルBPの踏み込みを緩められたこと、つまりブレーキペダルBPが戻される状態であることを確認するための判定値である。トリガ入力が為された後にブレーキペダルBPがまだ踏み込まれている状態であれば、マスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値1を加算した値から更に増えていると考えられるが、ブレーキペダルBPが戻されれば徐々にマスタシリンダ圧が低下し、記憶値に対して閾値1を加算した値よりも小さくなる。このため、トリガ入力が為された後にブレーキペダルBPがまだ踏み込まれている状態であるか、ブレーキペダルBPが戻されている状態であるかを確実に判定できるように、閾値2を上述した閾値1よりも小さい値に設定してある。
そして、ステップ410で肯定判定されればステップ420に進み、バルブONを指示して処理を終了する。これにより、図3の発進補助制御における各種弁の作動状態に示したように、電磁開閉弁SMCFおよび電磁開閉弁SRECへの通電をONにし、制動力を保持する。これにより、坂路に車両が停車しているような状況でも車両がずり落ちないようにしながら車両を発進させることが可能となるという発進補助を行うことができる。
なお、図4のステップ100において否定判定されれば、発進補助制御を実行する必要が無いもしくは無くなったとして、ステップ140に進んでマスタシリンダ圧の記憶値をリセットすると共に記憶値有りフラグをリセットし、さらにステップ150に進んでトリガ入力フラグをリセットして処理を終了する。このようにして、発進補助制御処理が完了する。
図9は、上記のような発進補助制御が実行されたときのタイミングチャートである。まず、ブレーキペダルの踏み込みに基づいてマスタシリンダ圧が発生し、それに伴って各ホイールシリンダWfl〜Wrrにブレーキ液圧が伝えられると、各車輪FL〜RRに制動力が発生させられ車速が低下していく。次に、時点T1において、車速が0km/hとなり、車両が停止したことが確認されると、そのときのマスタシリンダ圧が記憶値として記憶される。そして、ドライバが発進補助制御を実行すべくブレーキペダルBPを更に踏み込み、マスタシリンダ圧の勾配が第1所定時間閾値4を超えた状態が続くと速踏み状態であると判定される。さらに、時点T2においてマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値1を加算した値を超えた時間が第2所定時間を超えると、トリガ入力フラグがセットされる。この後、ブレーキペダルBPが戻され、時点T3においてマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値2を加算した値を下回ると、バルブONとされる。そして、時点T4において、アクセルペダルが踏み込まれて車両が発進すると、トリガ入力フラグがリセットされると共にバルブONが解除され、保持されていた制動力が解除される。
また、図10は、ドライバによるブレーキペダルBPの踏み込み方とマスタシリンダ圧の勾配およびトリガ入力フラグの状態を示したタイミングチャートである。ドライバが発進補助制御を実行しようとする意思が無い時にはブレーキペダルBPが踏み込まれたとしても踏み込みが緩やかになる。このため、図10に示したようにマスタシリンダ圧が緩やかに変化し、マスタシリンダ圧の勾配も小さくなる。したがって、このときにはマスタシリンダ圧の勾配が閾値4を超えず、速踏み状態と判定されないため、トリガ入力フラグがセットされない。
これに対して、ドライバが発進補助制御を実行しようとしてブレーキペダルBPを速踏みすれば、図中に示したようにマスタシリンダ圧の勾配が大きくなる。このときにはマスタシリンダ圧の勾配が閾値4を超え、速踏み状態と判定されるため、この後にマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値1を加算した値を超えた時間が第2所定時間を超えるとトリガ入力フラグがセットされる。
このように、ドライバによるブレーキペダルBPの踏み込み方に応じてトリガ入力フラグがセットされるようにすることができ、発進補助制御の開始許可を出すことができるため、ドライバが発進補助制御を実行しようとする意思が無いにもかかわらず発進補助制御を実行してしまうことを防止できる。
以上説明したように、本実施形態では、発進補助制御を実行する際に、ブレーキペダルBPが速く踏み込まれる速踏み状態であるか否かを判定し、速踏み状態のときに発進補助制御の実行許可条件を満たせば発進補助制御の実行許可の判定を行うようにしている。これにより、ドライバが発進補助制御を実行しようとする意思が無いにもかかわらず発進補助制御を実行してしまうことを防止できる。したがって、発進補助制御を実行させる意思が無いにもかかわらず誤って発進補助制御が実行されることを防止できる。
また、本実施形態では、発進補助制御処理において、発進補助制御の開始条件を2つに分け、車両停止時よりもブレーキペダルBPが踏み込まれてマスタシリンダ圧が上昇したときに発進補助制御の実行許可を出し、その後、ブレーキペダルBPが戻されたことが確認されると発進補助制御の実行開始するようにしている。
このように、ブレーキペダルBPが戻されたときに初めて発進補助制御の実行開始としているため、発進補助制御の実行により電磁開閉弁SMCFおよび電磁開閉弁SRECが遮断状態にされたとしても、その後にブレーキペダルBPが踏み込まれることがない。このため、ブレーキペダルBPを踏み込んだときに発進補助制御を実行する際のような板感をドライバに与えないようにすることができる。したがって、ブレーキペダルBPの操作によって発生させられた制動力を車両停止後にも保持する発進補助制御を行う際に、ドライバに板感を与えることを防止でき、ブレーキフィーリングの向上を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して、バルブON判定処理を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態に示した車両用ブレーキ制御装置において、電磁開閉弁SMCFと電磁開閉弁SRECを連通・遮断状態に切り替わる二位置弁で構成している。このような二位置弁としては、連通状態の際に両方向に対して連通状態になるものを採用することができるが、両方向に対して連通状態になるのではなく一方向に対してのみ連通状態となるものを採用することができる。具体的には、二位置弁を逆止弁と逆止弁の弁体を弁座方向に付勢するスプリングとを内蔵した構造とすることができる。その場合、電磁開閉弁SMCFに関しては、マスタシリンダMCからホイールシリンダWfl、Wfr側へのブレーキ液の流動を許容しつつ、その逆方向のブレーキ液の流動を禁止する構造とすることができる。また、電磁開閉弁SRECに関しては、ホイールシリンダWrl、Wrr側からレギュレータRG側へのブレーキ液の流動を許容しつつ、その逆方向のブレーキ液の流動を禁止する構造とすることができる。
ここで、第1実施形態で説明したように、マスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダルBPが戻されるときを検出しているが、これはマスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧とが対応していることを前提とし、マスタシリンダ圧をホイールシリンダ圧の推定値として用いているためである。そして、マスタシリンダ圧が所望の値になったときにホイールシリンダ圧が所望の値になったと想定し、そのときに発進補助制御の実行開始することで制動力を保持している。
このため、マスタシリンダ圧に基づいてブレーキペダルBPが戻されるときを検出して発進補助制御を実行する場合、ブレーキペダルBPの戻す速さにより、マスタシリンダ圧の変化に対してホイールシリンダ圧の変化が追従できない可能性がある。このような状況になると、所望のホイールシリンダ圧になったと想定して発進補助制御を実行したとしても、実際のホイールシリンダ圧が所望のホイールシリンダ圧からずれて高い値になる可能性がある。つまり、ホイールシリンダ圧が必要以上に残るような圧力の封じ込めを起こすことがある。特に、低温時にはブレーキ液の粘性抵抗が大きいため、マスタシリンダ圧の変化に対してホイールシリンダ圧の変化が追従できなくなる可能性が高い。
そこで、本実施形態では、圧力センサ12の検出信号(マスタシリンダ圧の生値)を第1フィルタに通過させることで、第1フィルタ通過後のマスタシリンダ圧がホイールシリンダ圧の変化に対応して低い応答性で緩やかに変化するようにし、第1フィルタ通過後のマスタシリンダ圧に基づいて発進補助制御の実行開始の判定を行う。すなわち、圧力センサ12の検出信号を第1カットオフ周波数(例えば9Hz)の第1フィルタを通過させることで第1ホイールシリンダ圧推定値を演算する。このときの第1カットオフ周波数は、低温時のようにブレーキ液の粘性抵抗が高いときのマスタシリンダ圧の変化に対するホイールシリンダ圧の変化の仕方に対応するように設定される。これにより、低温時のようにブレーキ液の粘性抵抗が高いときのホイールシリンダ圧を演算できる。
ただし、第1ホイールシリンダ圧推定値は、低温時のようにブレーキ液の粘性抵抗が大きい時を前提とした値になる。このため、常温時のようにマスタシリンダ圧の変化に対してホイールシリンダ圧が追従できる場合にまでホイールシリンダ圧が緩やかに低下する値として第1ホイールシリンダ圧推定値が演算されることになり、ブレーキ液の粘性抵抗が大きくなければ第1ホイールシリンダ圧推定値は逆に実際のホイールシリンダ圧よりも低い値になる。したがって、第1ホイールシリンダ圧推定値のみに基づいて発進補助制御の実行開始の判定を行うと、発進補助制御を実行開始したときの実際のホイールシリンダ圧が所望のホイールシリンダ圧よりも小さくなるため、十分な制動力が得られなくなり、坂路において車両がずり落ちる可能性がある。
したがって、ブレーキペダルBPを戻した時にマスタシリンダ圧の生値よりも緩やかに低下し、かつ、第1ホイールシリンダ圧推定値よりも高い応答性で速く低下する第2ホイールシリンダ圧推定値を演算する。具体的には、第1フィルタの第1カットオフ周波数よりも大きな第2カットオフ周波数(例えば15Hz)を有する第2フィルタを設け、圧力センサ12の検出信号(マスタシリンダ圧の生値)を第2フィルタに通過させることで第2ホイールシリンダ圧推定値を演算する。このときの第2カットオフ周波数は、車両用ブレーキ制御装置が使用される環境において、最もブレーキ液の粘性抵抗が小さくなる場合であっても、車両のずり落ちが生じない程度となるように設定される。
以上のような知見に基づき、本実施形態では、次のようにしてバルブON判定処理を実行している。図11は、本実施形態の発進補助制御におけるバルブON判定処理の詳細を示したフローチャートである。
この図に示すように、ステップ500では、圧力センサ12の検出信号(マスタシリンダ圧の生値)を入力し、それを第1フィルタや第2フィルタを通過させることで、第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ圧推定値を演算する。次に、ステップ510において、上述した図8のステップ400と同様にトリガー入力があるか否かの判定を行う。そして、肯定判定されると、ステップ520に進む。
ステップ520では、第1ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Aを加算した値を下回ったか否かを判定する。ここでいう閾値Aは、第1実施形態で説明した閾値2に対応するものであり、ブレーキ液の粘性抵抗が大きい場合に必要以上に高いホイールシリンダ圧が発生してしまう封じ込め防止用閾値である。この処理により、仮にブレーキ液の粘性抵抗が大きくてマスタシリンダ圧の低下に対してホイールシリンダ圧の低下が遅かったとしても、その変化の遅いホイールシリンダ圧を推定して、所望のホイールシリンダ圧になったか否かを判定することができる。ここで肯定判定されればステップ530に進み、上述した図8のステップ420と同様にバルブONを指示して処理を終了する。そして、否定判定されればステップ540に進む。
ステップ540では、第2ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Bを加算した値を下回ったか否かを判定する。ここでいう閾値Bは、第1実施形態で説明した閾値2に対応するものであり、ブレーキ液の粘性抵抗が小さい場合にホイールシリンダ圧が低くなりすぎて車両がずり落ちてしまうことを防止するためのずり落ち防止用閾値である。これにより、仮にブレーキ液の粘性抵抗が小さくてマスタシリンダ圧の低下に伴ってホイールシリンダ圧も低下するような場合でも、その変化の速いホイールシリンダ圧を推定して、所望のホイールシリンダ圧になったか否かを判定することができる。ここで肯定判定されればステップ530に進み、上述した図8のステップ420と同様にバルブONを指示して処理を終了する。そして、否定判定されればそのまま処理を終了する。
図12は、ブレーキペダルBPを速く戻した場合と緩やかに戻したときのマスタシリンダ圧(生値)、第1フィルタや第2フィルタ通過後の第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ推定値の変化を示したタイミングチャートである。
図12(a)に示すように、ブレーキペダルBPを速く戻した場合には、マスタシリンダ圧の生値に対して、第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ推定値の低下の速さに差が出る。このとき、第1ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Aを加算した値を下回ったときにバルブONすれば、ブレーキ液の粘性抵抗が高い場合に必要以上に高いホイールシリンダ圧が発生することを防止することはできる。しかしながら、その条件を満たすまでに時間が掛かるため、ブレーキ液の粘性抵抗が低ければ、車両のずり落ちが懸念される。したがって、このような場合には、第1ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Aを加算した値を下回るよりも先に、第2ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Bを加算した値を下回り、車両のずり落ち防止がなされる。
また、図12(b)に示すように、ブレーキペダルBPを緩やかに戻した場合には、マスタシリンダ圧の生値に対して、第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ推定値の低下の速さに差があまり出ない。このため、第1ホイールシリンダ圧推定値が記憶値に対して閾値Aを加算した値を下回ったときにバルブONしても、車両のずり落ちの心配はないため、ブレーキ液の粘性抵抗が高い場合に必要以上に高いホイールシリンダ圧が発生することを防止することが優先される。
このように、圧力センサ12の検出信号を第1フィルタで通過させた後の値である第1ホイールシリンダ圧推定値に基づいて発進補助制御の実行開始の判定を行うことにより、実際のホイールシリンダ圧が所望のホイールシリンダ圧からずれて高い値になることを防止できる。つまり、ホイールシリンダ圧が必要以上に残るような圧力の封じ込めを防止することが可能となる。
また、圧力センサ12の検出信号を第2フィルタで通過させた後の値である第2ホイールシリンダ圧推定値に基づいて発進補助制御の実行開始の判定を行うことにより、車両がずり落ちてしまわない程度のホイールシリンダ圧を確実に発生させることができる。
したがって、基本的にはホイールシリンダ圧が必要以上の残るような圧力の封じ込めが生じることを防止しつつ、少なくとも車両がずり落ちてしまわない程度のホイールシリンダ圧を発生させることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して、マスク圧記憶判定処理を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1、第2実施形態では、車両停止時のマスタシリンダ圧を記憶値として記憶し、この記憶値に基づいて発進補助制御の実行許可の判定や実行開始の判定を行っている。しかしながら、車両停止時にドライバが強くブレーキペダルBPを踏み込んでおり、大きなマスタシリンダ圧が発生しているような場合には、それを更に強く踏み込んで発進補助制御の実行許可の条件を満たすようにするのが困難な場合も有り得る。このため、車両停止後にマスタシリンダ圧が低下した場合には、それに対応して記憶値の更新を行うようにすると好ましい。
ところが、無制限に記憶値を更新してしまうと、更新後の記憶値に基づいて発進補助制御の実行許可の判定や実行開始の判定を行うことになるため、発進補助制御を実行したときに発生させられるホイールシリンダ圧が小さくなり、十分な制動力が得られなくなることも懸念される。
すなわち、基本的には、図4のステップ100の処理によって肯定判定された場合にのみ記憶値が更新されることになるため、発進補助制御時には車両の停止を維持できるホイールシリンダ圧になる。しかし、実際にはマスタシリンダ圧が車両の停止を維持できない程度まで低下したときに直ぐに車両が動きだすのではなく、若干時間が経ってから動き出すため、そのときのマスタシリンダ圧を記憶値として更新してしまうと車両の停止を維持できるホイールシリンダ圧に対応する記憶値にならなくなる可能性がある。したがって、本実施形態では、記憶値の更新を行いつつ、確実に車両の停止を維持できるホイールシリンダ圧を発生させられるようにする。
具体的には、本実施形態では、次のようにしてバルブON判定処理を実行している。図13は、本実施形態の発進補助制御におけるマスタシリンダ圧記憶判定処理の詳細を示したフローチャートである。
まず、マスタシリンダ圧判定処理が実行されると、ステップ200〜220において、第1実施形態に示した図5と同様の処理を行う。さらに、本実施形態では、ステップ200において記憶値が記憶されていて肯定判定されたときに、ステップ230に進み、今回の制御周期の際に圧力センサ12の検出信号に基づいて検出されたマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値(マスタシリンダ圧+閾値3)よりも記憶値の方が大きいか否かを判定し、ここで肯定判定された場合にのみステップ240に進んでマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値を新たな記憶値として更新する。
閾値3とは、車両停車後にマスタシリンダ圧が低下して本来車両停止を保持できるホイールシリンダ圧よりも低下していても車両が動き出すまでに時間が経過しているような場合において、車両停止を保持できるようにするためにそのときのマスタシリンダ圧に対して増圧すべき値以上に設定されている。
このように、記憶値がそのとき発生しているマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値以下に更新されないようにすれば、常に車両停止を保持するために必要なホイールシリンダ圧と対応する記憶値となるようにできる。
なお、記憶値がそのとき発生しているマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値よりも大きくなるようにする場合、発進補助制御の実行許可の判定では、記憶値に対して閾値1を加算した値、つまりそのときに発生しているマスタシリンダ圧に対して閾値3および閾値1を加算した値が用いられることになる。このため、ドライバが閾値3と閾値1を加算した分さらにブレーキペダルBPを踏み込まなければ発進補助制御の実行許可が出されず、ドライバに対して比較的大きな踏み込みを要求することになる。しかしながら、一旦マスタシリンダ圧を低下させた後に再度ブレーキペダルBPを踏み込ませることになるため、ドライバが大きく踏み込んでくれることが期待でき、的確に発進補助制御の実行許可に至るようにできる。
図14は、車両停車後にブレーキペダルBPが戻されてマスタシリンダ圧が低下したときに、それに伴って記憶値を更新した場合のタイミングチャートである。
図中の時点T1に示されるように、車速が0km/hになった後、マスタシリンダ圧が低下すると、それに伴って記憶値が更新される。具体的には、時点T2に示すように、記憶されている記憶値がマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値よりも大きくなると、その後マスタシリンダ圧の低下に対応して記憶値が更新される。続いて、時点T3において、ドライバが発進補助制御を実行するためにブレーキペダルBPが再度踏み込まれてマスタシリンダ圧が高められると、その時点の記憶値が保持される。
そして、時点T4においてマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値1を加算した値を超えると発進補助制御の実行許可が出され、さらに時点T5においてマスタシリンダ圧が記憶値に対して閾値2を加算した値を下回ると発進補助制御が実行開始となる。
このように、マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新することで、ブレーキペダルBPが強く踏み込まれているときのマスタシリンダ圧が記憶値として記憶され、それ以上強くブレーキペダルBPを踏み込むことが困難な場合であっても、的確に発進補助制御が実行できるようにすることが可能となる。また、マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新したとしても、記憶値が小さな値になり過ぎないようにできるため、常に車両停止を保持するために必要なホイールシリンダ圧と対応する記憶値にすることができ、車両のずり落ちを防止することが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、ハイドロブースタを備えた車両用ブレーキ装置制御装置の配管構造の一例を示したが、ここに示したものに限らず、周知となっている他の配管構造の車両用ブレーキ制御装置に対して本発明を適用しても構わない。
また、上記第2実施形態では、第1、第2フィルタという2つのフィルタを備え、これらによって第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ圧推定値を演算している。つまり、ブレーキ液の温度、つまり粘性抵抗を推定できないために、粘性抵抗が高いと想定される場合と低いと想定される場合の2つのホイールシリンダ圧推定値を演算している。このため、ブレーキ液の温度を推定することができれば、ブレーキ液の温度に対応して変化させられるカットオフ周波数を有するフィルタを設けれることにより、マスタシリンダ圧の低下に対し、その温度に応じた粘性抵抗と対応する応答性で変化するホイールシリンダ圧推定値を演算できる。
このようにすれば、圧力センサ12の検出信号を1つのフィルタに通過させるだけでブレーキ液の温度(粘性抵抗)に応じた正確なホイールシリンダ圧推定値を演算でき、このホイールシリンダ圧推定値が第1実施形態で示したように記憶値に対して閾値2を加算した値を下回ったときにブレーキペダルBPが戻されたことを検出できる。したがって、フィルタを2つ設けなくても、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、ブレーキ液の温度は、基本的には使用環境、つまり外気温と等しくなる。このため、車両の空調制御において用いられている外気温センサの検出信号もしくはそれに基づいて演算した外気温自体を車内LANなどを通じてブレーキECU10に入力し、外気温に対応するカットオフ周波数を関数式もしくはマップなどから求めることで、フィルタのカットオフ周波数を適宜設定することができる。
また、上記第3実施形態では、マスタシリンダ圧の低下に伴って記憶値を更新する際に、記憶値がマスタシリンダ圧に対して閾値3を加算した値となるようにしたが、ここでいう閾値3を一定値として説明している。この閾値3をブレーキペダルBPの戻し速度に応じて可変にしても良い。すなわち、ブレーキペダルBPの戻し速度が速いほど早くマスタシリンダ圧が低下するがホイールシリンダ圧の追従が遅れ、車両が動き出すまでに時間が掛かる可能性があるため、ブレーキペダルBPの戻し速度が速いほど閾値3が大きくなるようにすると良い。
さらに、上記各実施形態では、発進補助制御の開始条件を2つに分け、車両停止時よりもブレーキペダルBPが踏み込まれてマスタシリンダ圧が上昇したときに発進補助制御の実行許可を出し、その後、ブレーキペダルBPが戻されたことが確認されると発進補助制御の実行開始するようにしている。そして、このような発進補助制御が行われる車両発進補助装置に対して、速踏み状態を検出し、速踏み状態のときでなければ発進補助制御の実行許可を出さないようにしている。これに対して、従来のように、車両停止時よりもブレーキペダルBPが踏み込まれてマスタシリンダ圧が上昇したときに発進補助制御の実行許可を出すことにより同時に実行を開始するような形態においても、上記各実施形態と同様に速踏み状態を検出し、速踏み状態のときでなければ発進補助制御が実行開始されないようにすることができる。
また、第1実施形態で説明したように、ステップ301において、マスタシリンダ圧の勾配を速踏み判定閾値となる閾値4と比較しているが、ここで用いられる閾値4をブレーキペダルBPに加えられる踏力に応じて可変にすることもできる。すなわち、大きな踏力が発生している場合、更に発生させられる踏力の余裕が少ないため、マスタシリンダ圧の勾配が小さくなる可能性がある。このため、ブレーキペダルBPに加えられる踏力に応じて閾値4を設定することにより、踏力に応じた速踏み判定を行うことが可能となる。
図15は、閾値4の設定処理を加えた速踏み判定処理のフローチャートである。また、図16は、閾値4の設定処理の詳細を示したフローチャートである。
図15に示す速踏み判定処理は、図7に示した処理に代えて行われる。具体的には、ステップ301の処理の前に、ステップ305に示す閾値4設定処理を行う。閾値4設定処理では、図16に示すステップ600においてブレーキペダルBPに加えられた踏力に応じて閾値4を設定する。ここでは、ブレーキペダルBPに加えられた踏力と対応する物理量としてマスタシリンダ圧を用い、マスタシリンダ圧に応じて閾値4を設定している。具体的には、ステップ600中に示したマスタシリンダ圧−閾値4の関係を示したマップに基づき、マスタシリンダ圧が大きくなるほど閾値4が小さくなるようにする。ただし、閾値4として好ましい範囲があるため、閾値4が無制限に変化するのは好ましくない。このため、閾値4に上限値および下限値を設定し、マスタシリンダ圧が第1圧力以下であれば閾値4が上限値に設定され、マスタシリンダ圧が第1圧力よりも大きい第2圧力以上であれば閾値4が下限値に設定されるようにしている。
このように、マスタシリンダ圧に応じて閾値4を設定することにより、ブレーキペダルBPに加えられる踏力に応じて閾値4を設定することができる。これにより、踏力に応じた速踏み判定を行うことが可能となる。
また、上記各実施形態では、ハイドロブースタが用いられる車両用ブレーキ制御装置により車両発進補助装置を構成する場合について説明したが、バキュームブースタなどが用いられる他の形態の車両用ブレーキ制御装置により車両発進補助装置を構成する場合であっても、本発明を適用することができる。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。具体的には、ブレーキECU10のうちステップ100を実行する部分が停止判定手段、ステップ110を実行する部分が記憶手段、ステップ130を実行する部分が開始判定手段、ステップ300を実行する部分が速踏み判定手段、ステップ310、320を実行する部分が許可判定手段に対応している。
本発明の第1実施形態にかかる発進補助制御装置としての車両用ブレーキ制御装置の油圧回路構成を示す図である。 ブレーキECU10に対する各種信号の出入力の関係を示したブロック図である。 通常ブレーキ時と発進補助制御時における各種弁の作動状態を示した図表である。 発進補助制御処理の全体を示したフローチャートである。 マスタシリンダ圧記憶判定処理の詳細を示したフローチャートである。 トリガー入力判定処理の詳細を示したフローチャートである。 速踏み判定処理の詳細を示したフローチャートである。 バルブON判定処理の詳細を示したフローチャートである。 発進補助制御が実行されたときのタイミングチャートである。 ドライバによるブレーキペダルBPの踏み込み方とマスタシリンダ圧の勾配およびトリガ入力フラグの状態を示したタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる発進補助制御におけるバルブON判定処理の詳細を示したフローチャートである。 ブレーキペダルBPを速く戻した場合と緩やかに戻したときのマスタシリンダ圧(生値)、第1フィルタや第2フィルタ通過後の第1ホイールシリンダ圧推定値および第2ホイールシリンダ推定値の変化を示したタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる発進補助制御におけるマスタシリンダ圧記憶判定処理の詳細を示したフローチャートである。 車両停車後にブレーキペダルBPが戻されてマスタシリンダ圧が低下したときに、それに伴って記憶値を更新した場合のタイミングチャートである。 他の実施形態で説明する閾値4の設定処理を加えた速踏み判定処理のフローチャートである。 図15における閾値4の設定処理の詳細を示したフローチャートである。
符号の説明
10…ブレーキECU、11、12…圧力センサ、13a〜13d…車輪速度センサ、AC、AM、MF、MR、RC1〜RC4…管路、AS…補助液圧源、Acc…アキュムレータ、BP…ブレーキペダル、CV1〜CV6…各逆止弁、FL〜RR…各車輪、HP…液圧ポンプ、M…電動モータ、MC…マスタシリンダ、RG…レギュレータ、RS…低圧リザーバ、SFRH、SFLH、SRRH、SRLH…増圧制御弁、SFRR、SFLR、SRRR、SRLR…減圧制御弁、SMCF、SREA、SREC、STR…電磁開閉弁、Wfl〜Wrr…ホイールシリンダ

Claims (12)

  1. ブレーキペダル(BP)の踏み込みに伴ってマスタシリンダ(MC)内に発生させられるマスタシリンダ圧を取得する圧力取得手段(12)と、
    車両が停止したか否かを判定する停止判定手段(100)と、
    取得した前記マスタシリンダ圧の変化勾配に基づいて前記ブレーキペダル(BP)の踏み増しが速く行われた速踏み状態であることを判定する速踏み判定手段(300)と、
    前記停止判定手段(100)にて前記車両が停止したと判定された後で前記速踏み判定手段(300)にて前記速踏み状態であることが判定され、かつ、前記圧力取得手段(12)が取得した前記マスタシリンダ圧が所定値を超えると、各車輪(FL〜RR)に対応して備えられたホイールシリンダ(Wfl〜Wrr)に発生しているブレーキ液圧を保持する制動力保持制御の実行許可を判定する許可判定手段(310、320)と、を具備し、
    前記速踏み判定手段(300)は、前記速踏み状態であることを判定すると、該速踏み状態であることを第1所定時間中記憶しており、
    前記許可判定手段(310、320)は、前記速踏み状態であることが判定され、かつ、前記圧力取得手段(12)が取得した前記マスタシリンダ圧が所定値を超えた時間が前記第1所定時間よりも短い第2所定時間継続すると、前記制動力保持制御の実行許可を判定することを特徴とする制動力保持制御装置。
  2. 前記速踏み判定手段(300)は、前記ブレーキペダル(BP)に加えられる踏力が大きくなるほど小さな値となるように速踏み判定閾値を設定すると共に、取得した前記マスタシリンダ圧の変化勾配が前記速踏み判定閾値を超えていれば速踏み状態であると判定することを特徴とする請求項に記載の制動動力保持制御装置。
  3. 前記許可判定手段(310、320)にて前記制動力保持制御の実行許可の判定がされた後で、前記圧力取得手段(12)が取得した前記マスタシリンダ圧に基づいて前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出すると前記制動力保持制御の実行開始を判定する開始判定手段(130)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の制動動力保持制御装置。
  4. 前記許可判定手段(310、320)にて前記制動力保持制御の実行許可の判定がされると前記制動力保持制御を実行開始することを特徴とする請求項1または2に記載の制動力保持制御装置。
  5. 前記車両が停止したときに前記圧力取得手段(12)にて取得された前記マスタシリンダ圧を記憶値として記憶する記憶手段(110)を有し、
    前記開始判定手段(130)は、前記記憶手段(110)にて記憶された前記記憶値および該記憶値が記憶されてから前記圧力取得手段(12)が取得した前記マスタシリンダ圧に基づいて前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴とする請求項に記載の制動力保持制御装置。
  6. 前記許可判定手段(310、320)は、前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧が前記記憶値に対して第1閾値を加算した値を超えると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みを検出し、
    前記開始判定手段(130)は、前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧が前記記憶値に対して前記第1閾値よりも小さな第2閾値を加算した値を下回ると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴とする請求項に記載の制動力保持制御装置。
  7. 前記許可判定手段(310、320)は、前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧が前記記憶値に対して第1閾値を加算した値を超えると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みを検出し、
    前記開始判定手段(130)は、第1カットオフ周波数の第1フィルタに前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧を通過させることで第1ホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該第1ホイールシリンダ推定値が前記記憶値に対して前記第1閾値よりも小さな封じ込め防止用閾値(A)を加算した値を下回ると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴とする請求項に記載の制動力保持制御装置。
  8. 前記開始判定手段(130)は、第1カットオフ周波数よりも大きな第2カットオフ周波数を有するの第2フィルタに前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧を通過させることで第2ホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該第2ホイールシリンダ推定値が前記記憶値に対して前記封じ込め防止用閾値(A)よりも小さなずり落ち防止用閾値(B)を加算した値を下回ると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴とする請求項に記載の制動力保持制御装置。
  9. 前記許可判定手段(310、320)は、前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧が前記記憶値に対して第1閾値を加算した値を超えると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みを検出し、
    前記開始判定手段(130)は、カットオフ周波数がブレーキ液温度に対応して変化させられるフィルタに前記圧力取得手段(12)が取得する前記マスタシリンダ圧を通過させることでホイールシリンダ推定値を演算すると共に、該ホイールシリンダ推定値が前記記憶値に対して前記第1閾値よりも小さな第2閾値を加算した値を下回ると前記ブレーキペダル(BP)の踏み込みが戻されたことを検出することを特徴とする請求項に記載の制動力保持制御装置。
  10. 前記記憶手段(110)は、前記車両の停止中において前記マスタシリンダ圧が低下したとき、該マスタシリンダ圧の低下に伴って前記記憶値を更新することを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の制動力保持制御装置。
  11. 前記記憶手段(110)は、記憶されている前記記憶値が前記車両の停止中において前記マスタシリンダ圧が低下したとき、前記マスタシリンダ圧に対して第3閾値を加算した値よりも大きければ、前記マスタシリンダに対して前記第3閾値を加算した値に前記記憶値を更新することを特徴とする請求項10に記載の制動力保持制御装置。
  12. 前記第3閾値を前記ブレーキペダル(BP)の戻し速度が大きいほど大きな値とすることを特徴とする請求項11に記載の制動力保持制御装置。
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