JP4949204B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4949204B2
JP4949204B2 JP2007290335A JP2007290335A JP4949204B2 JP 4949204 B2 JP4949204 B2 JP 4949204B2 JP 2007290335 A JP2007290335 A JP 2007290335A JP 2007290335 A JP2007290335 A JP 2007290335A JP 4949204 B2 JP4949204 B2 JP 4949204B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking force
holding
brake
vehicle
driver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007290335A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009113693A (ja
Inventor
大樹 園田
智明 藤林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2007290335A priority Critical patent/JP4949204B2/ja
Publication of JP2009113693A publication Critical patent/JP2009113693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949204B2 publication Critical patent/JP4949204B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

本発明は、登坂路での発進時にドライバがブレーキペダルからアクセルペダルへと踏み替えを行う際の車両のずり下がりを抑制する坂道発進補助機能を備えた制動力制御装置の技術分野に属する。
従来、この種の制動力制御装置では、登坂路での車両停車時、ブレーキスイッチのONによりホイルシリンダ内にブレーキ液を封入して制動力を保持し、その後ブレーキスイッチのOFFにより制動力保持を解除している。この従来技術では、制動力保持中に車両のずり下がりが検出された場合には、ホイルシリンダ内を加圧する制動力加圧保持を行うことで、車両のずり下がりを最小限に抑えている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−104147号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ブレーキスイッチのOFFに基づいて制動力保持を解除する構成であるため、制動力加圧保持中にドライバが一旦ブレーキペダルから足を放し、その後車両のずり下がりにより制動力を増加した状態でドライバが再びブレーキを踏み込んだとき、油圧回路内は高圧となっていることから、ブレーキペダルが踏み込めず、ブレーキスイッチがONとならないことがある。したがって、ブレーキスイッチのOFFの継続により制動力保持が解除されるため、ドライバの制動意志が制御動作に反映されず、ドライバの操作と制御動作とが一致しないという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ドライバの操作に合致した制御動作を実現できる制動力制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、坂道発進補助手段は、第1の保持モード中、ブレーキ操作の非検出が所定時間継続した場合、制動力保持を解除し、第2の保持モード中、ドライバのアクセル操作が検出されるまで前記制動力保持を行い、アクセル操作が検出された場合、制動力保持を解除する。
ドライバの発進意志は、アクセル操作により判断することができ、アクセル操作が無い場合、ドライバは停車意志があると判断できる。本発明では、ドライバのアクセル操作、すなわちドライバの発進意志を検知するまでの間は、制動力加圧保持を継続するため、ドライバの意志に反する制動力保持の解除を回避することができる。
この結果、ドライバの操作に合致した制御動作を実現できる。

以下、本発明の制動力制御装置を実現するための最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制動力制御装置のシステム構成図である。
油圧ユニット(以下、HU)31は、ブレーキコントローラ(以下、ブレーキECU)32からの指令に基づいて左前輪FLのホイルシリンダW/C(FL)、右後輪RRのホイルシリンダW/C(RR)、右前輪FRのホイルシリンダW/C(FR)、左後輪RLのホイルシリンダW/C(RL)の各液圧の保持、増圧または減圧を行う。
ブレーキECU32は、加速度センサ(以下、Gセンサ)33と、車輪速センサ34と、エンジンコントローラ(以下、ENGCU)35と、自動変速機コントローラ(以下、ATCU)36からCAN通信を通して得られる情報と、ブレーキスイッチ(ブレーキ操作検出手段)BSからの情報に基づいて、制動制御実施の判断を行う。制御実施中は、ホイルシリンダ液圧の保持、増減圧指令を生成する。
ブレーキペダルBPは、ドライバが制動を行う場合に操作され、操作量に応じて制動力を発生する。ブレーキスイッチBSは、ドライバがブレーキペダルBPを一定以上踏み込むことでONになる。ブレーキECU32は、ブレーキスイッチBSがONのときドライバブレーキ操作有り、OFFのときブレーキ操作無しと判断する。
各ホイルシリンダW/Cは、対応する各車輪の制動を行う。車輪速センサ34は、各車輪の車輪速の検出を行う。ブレーキECU32は、各車輪の車輪速に基づいて停車判断を行う。
Gセンサ33は、車両前後方向の加速度を検出する。特に坂道に着目すると、Gセンサ33は勾配に応じた前後方向加速度の発生を検出する。実施例1では、これを用いて、停車時に発生している加速度を車両進行方向の勾配として勾配検出を行う。
アクセルペダルAPは、ドライバの操作により車両の加減速コントロールを行う。ENGCU35は、ドライバのアクセルペダル操作からエンジン37のコントロールを行う。また、エンジン37の発生トルクと、アクセルペダル操作量の情報を通信(CAN)で出力する。ATCU36は、自動変速機38のコントロールを行う。また、ギア位置信号(自動変速機38のレンジポジション)を通信(CAN)で出力する。
図2は、実施例1のHU31の油圧回路図である。実施例1のHU31は、P系統とS系統との2系統からなる、X配管と呼ばれる配管構造となっている。
P系統には、左前輪のホイルシリンダW/C(FL)、右後輪のホイルシリンダW/C(RR)が接続され、S系統には、右前輪のホイルシリンダW/C(FR)、左後輪のホイルシリンダW/C(RL)が接続されている。また、P系統、S系統それぞれに、ポンプPPとポンプPSとが設けられ、このポンプPPとポンプPSは、1つのモータMによって駆動される。なお、ポンプは、プランジャポンプやギヤポンプ等が適宜搭載される。コストの面から言えば、プランジャポンプが望ましく、滑らかさ(制御性)から言えば、ギヤポンプが望ましい。
マスタシリンダM/CとポンプPP,PS(以下、ポンプPと記載する)の吸入側とは、管路11P,11S(以下、管路11と記載する)によって接続されている。この各管路11上には、常閉型の電磁弁であるゲートインバルブ2P,2Sが設けられている。
また、管路11上であって、ゲートインバルブ2P,2S(以下、ゲートインバルブ2と記載する)とポンプPとの間にはチェックバルブ6P,6S(以下、チェックバルブ6と記載する)が設けられ、この各チェックバルブ6は、ゲートインバルブ2からポンプPへ向かう方向へのブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
各ポンプPの吐出側と各ホイルシリンダW/Cとは、管路12P,12S(以下、管路12と記載する)によって接続されている。この各管路12上には、各ホイルシリンダW/Cに対応する常開型の電磁弁であるソレノイドインバルブ4FL,4RR,4FR,4RL(以下、ソレノイドインバルブ4と記載する)が設けられている。
また、各管路12上であって、各ソレノイドインバルブ4とポンプPとの間にはチェックバルブ7P,7S(以下、チェックバルブ7と記載する)が設けられて、この各チェックバルブ7は、ポンプPからソレノイドインバルブ4へ向かう方向へのブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
さらに、各管路12には、各ソレノイドインバルブ4を迂回する管路17FL,17RR,17FR,17RL(以下、管路17と記載する)が設けられ、この管路17には、チェックバルブ10FL,10RR,10FR,10RL(以下、チェックバルブ10と記載する)が設けられている。この各チェックバルブ10は、ホイルシリンダW/CからポンプPへ向かう方向へのブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
マスタシリンダM/Cと管路12とは管路13P,13S(以下、管路13と記載する)によって接続され、管路12と管路13とはポンプPとソレノイドインバルブ4との間において合流する。この各管路13上には、常開型の電磁弁であるゲートアウトバルブ3P,3S(以下、ゲートアウトバルブ3と記載する)が設けられている。
また各管路13には、各ゲートアウトバルブ3を迂回する管路18P,18S(以下、管路18と記載する)が設けられ、この管路18には、チェックバルブ9P,9S(以下、チェックバルブ9と記載する)が設けられている。この各チェックバルブ9は、マスタシリンダM/C側からホイルシリンダW/Cへ向かう方向のブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
ポンプPの吸入側にはリザーバ16P,16S(以下、リザーバ16と記載する)が設けられ、このリザーバ16とポンプPとは管路15P,15S(以下、管路15と記載する)によって接続されている。リザーバ16とポンプPとの間にはチェックバルブ8P,8S(以下、チェックバルブ8と記載する)が設けられて、この各チェックバルブ8は、リザーバ16からポンプPへ向かう方向のブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
ホイルシリンダW/Cと管路15とは管路14P,14S(以下、管路14と記載する)によって接続され、管路14と管路15とはチェックバルブ8とリザーバ16との間において合流する。この各管路14には、それぞれ常閉型の電磁弁であるソレノイドアウトバルブ5FL,5RR,5FR,5RL(以下、ソレノイドアウトバルブ5と記載する)が設けられている。
ブレーキECU32は、各センサの入力信号およびドライバのブレーキペダル操作状態等に基づいてドライバの操作に従う通常ブレーキ制御の演算と、アンチスキッドブレーキ制御(ABS)、車両挙動安定化制御(VDC)、車間距離制御および障害物回避制御等車両の情報を用いてタイヤのスリップや車両挙動を制御するための演算を行い、車両として必要な制動力(全ての輪)を算出し、各車輪に必要な制動力目標値を演算する。
また、ブレーキECU32は、登坂路での車両停車によりドライバのブレーキ操作に応じた制動力を保持し、この制動力保持中に車両が登坂路をずり下がったとき、制動力をより増加して保持する坂道発進補助制御を実施する(坂道発進補助手段)。なお、坂道発進補助制御中は、通常ブレーキ制御と同様、ソレノイドインバルブ4は開弁状態、ソレノイドアウトバルブ5は閉弁状態に維持する。
ECU32は、坂道発進補助制御を行う場合、ゲートアウトバルブ3を開弁状態から閉弁状態へと切り替える。このとき、ゲートインバルブ2は閉弁状態を維持している。これにより、ドライバのブレーキ操作量に応じてマスタシリンダM/Cから各ホイルシリンダW/Cに送られたホイルシリンダ液圧が保持される。
また、坂道発進補助制御中に車両のずり下がりが生じた場合には、ゲートインバルブ2を閉弁状態から開弁状態へと切り替えるとともに、ポンプPを駆動する。これにより、各ホイルシリンダ液圧が加圧される。
[坂道発進補助制御処理]
図3は、実施例1のブレーキECU32で実行される坂道発進補助制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。この制御処理は、所定の演算周期で繰り返し実行される。
ステップS1では、坂道発進補助制御を実施しているか否かを判定する。YESの場合にはステップS2へ移行し、NOの場合にはステップS6へ移行する。
ステップS2では、坂道発進補助制御の終了条件を判断する制御終了条件判断処理を実行する。この制御終了条件判断処理の詳細については後述する。
ステップS3では、ブレーキOFF状態で車両の移動(ずり下がり)が発生したか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS5へ移行する。ここで、ブレーキOFFは、ブレーキスイッチBSの信号から判定する。また、車両のずり下がりは、アクセルペダルAPの操作が検出されない状態で、車輪速センサ34から車両の移動が検出された場合、車両の移動が発生したと判定する。
ステップS4では、ゲートインバルブ2を閉→開とし、モータMを作動してポンプPにより各ホイルシリンダ液圧を加圧し、その後保持する加圧制御(第2の保持モード)を実行し、リターンへ移行する。
一方、ステップS5では、ゲートアウトバルブ3を開→閉とし、各ホイルシリンダ液圧を保持する保持制御(第1の保持モード)を継続し、リターンへ移行する。
ステップS6では、ドライバがブレーキペダルBPを踏んでいるか否かを、ブレーキスイッチBSの信号がONであるか否かに基づいて判定する。YESの場合にはステップS7へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS7では、車両が停止しているか否かを、車輪速センサ34の信号がゼロである状態が所定時間(Δt、例えば0.2秒)継続したか否かに基づいて判定する。YESの場合にはステップS8へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS8では、登坂路の勾配が閾値以上であるか否かを、Gセンサ33の信号に基づいて判断する。ここでは、ATCU36からの情報であるレンジポジションから、車両の進行方向を検出し、レンジポジションと路面の傾斜方向から、進行方向が登坂であって、路面勾配が閾値以上である場合には、ステップS9へ移行し、それ以外はステップS10へ移行する。
ステップS9では、ゲートアウトバルブ3を開→閉とし、各ホイルシリンダ液圧を保持する保持制御(第1の保持モード)を実施し、リターンへ移行する。
[制御終了条件判断処理]
図4は、図3のステップS2で実行される制御終了条件判断処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS10では、ドライバがアクセルペダルAPを踏み込み、ENGCU35からのアクセルペダル操作量またはエンジントルクに基づいて発進可能な状態であるか否かを判定する(アクセル操作検出手段)。YESの場合にはステップS11へ移行し、NOの場合にはステップS12へ移行する。
ステップS11では、ゲートアウトベルブ3の操作電流を徐々に減少し、操作電流がゼロとなったとき、坂道発進補助制御を終了し、図3のリターンへ移行する。
ステップS12では、ドライバのブレーキ操作がOFFとなってから所定時間(例えば2秒)継続したか否かを判定する。YESの場合にはステップS13へ移行し、NOの場合には図3のステップS3へ移行する。
ステップS13では、加圧制御禁止状態(第1の保持モード実施中)であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS11へ移行し、NOの場合には図3のステップS3へ移行する。
次に、作用を説明する。
[坂道発進補助作用]
従来の制動力制御装置では、登坂路での停車時、ホイルシリンダ内にブレーキ液を封入して制動力を保持することで、発進時のペダル踏み替えの際に発生する車両のずり下がりを抑制している。さらに、制動力保持中に車両のずり下がりが発生した場合には、ホイルシリンダ内を加圧して制動力をより増加することで、車両のずり下がりを最小限に抑えている。
ところが、従来の制動力制御装置では、ドライバの発進意志をブレーキスイッチのOFFにより判断し、ブレーキスイッチOFFから所定時間経過後に制動力保持を解除する構成であるため、ホイルシリンダの加圧後、ブレーキ操作の有無を正確に判断できない場合がある。
すなわち、ホイルシリンダ内の加圧後は、油圧回路内においてホイルシリンダとマスタシリンダとの間が加圧状態となっているため、ドライバはブレーキペダルを踏み込むことができない場合がある。このとき、ブレーキスイッチはブレーキペダルを所定量以上踏み込まなければONされないため、ドライバの制動意志に反して制動力保持が解除されてしまう。
これに対し、実施例1のブレーキECU32では、ステップS10の発進条件成立判断時、制動力加圧保持を行う第2の保持モード中にドライバのアクセル操作が検出された場合、ステップS11へと進み、制動力保持を解除する。一方、ドライバのアクセル操作を非検出の場合には、ステップS10→ステップS12またはステップS10→ステップS12→ステップS13へと進んで発進条件成立判断を終了し、その後ステップS3→ステップS4またはステップS3→ステップS5へと進んで制動力保持を継続する。
つまり、実施例1では、ドライバの発進意志をブレーキ操作ではなくアクセル操作に基づいて判断するため、ドライバに発進意志がある場合には、制動力保持を解除し、ドライバに制動意志がある場合には、制動力保持を継続することにより、ドライバの意志に応じた制動制御を行うことができる。
また、ブレーキECU32は、第1の保持モードの実施中、ステップS10で発進条件が成立していない場合であっても、ブレーキ操作の非検出が所定時間継続した場合、ステップS10→ステップS12→ステップS13→ステップS11へと進み、制動力保持を解除する。
すなわち、ブレーキOFF後、第2の保持モードに移行することなく第1の保持モードが所定時間継続した場合、車両のずり下がりは発生しない状況であると判断できる。よって、この場合は制動力保持を解除することで、不要に制動力保持が継続されることで、制動制御装置の発熱を小さく抑えることができる。
ブレーキECU32は、ステップS11の制動力保持の解除時、ゲートアウトバルブ3の操作電流を徐々に低減する。
例えば、制動力保持の解除時、ゲートアウトバルブ3の操作電流を一度にゼロとする場合、アクセルペダルAPの踏み込みを開始した直後には十分な発進トルクが立ち上がっていないため、車両のずり下がりが発生するおそれがある。この現象は、停車中にエンジンを停止させるアイドルストップ車両において、特に顕著な問題である。
これに対し、実施例1では、制動力保持を解除する際、ホイルシリンダ液圧を徐々に抜くようにしたため、発進トルクの立ち上がり遅れに伴う車両のずり下がりを抑制することができる。
[坂道発進補助制御作用]
図5は、実施例1の坂道発進補助制御作用を示すタイムチャートである。
時点t1では、登坂路を走行中にドライバがブレーキペダルBPを踏み込み、制動を開始する。このとき、ブレーキスイッチBSはOFFからONに変化する。時点t1〜t2の間の区間では、ドライバのブレーキペダルBPの踏み込み量の増大に従って車輪速が低下し、時点t2では、車輪速がゼロとなる。
時点t3では、車輪速ゼロの状態が所定時間(Δt、例えば0.2秒)継続したため、停車状態と判断し、坂道発進補助制御の実施条件が成立する。このとき、図3のフローチャートでは、ステップS1→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9へと進み、ステップS9では、HU31のゲートアウトバルブ3を開→閉として保持制御を開始する。ここで、ゲートアウトバルブ3の操作電流は、閉状態を維持できる最低限の電流値とする。
時点t3〜t4の間の区間では、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5へと進む流れが繰り返され、制動力保持を継続する。
時点t4では、坂道発進補助制御中にドライバのブレーキ操作がOFFとなり、時点t5では、発進操作を行っていない(アクセルペダル操作量がゼロ)状態で車両のずり下がりが検出されたため、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れとなり、ステップS4では、ゲートインバルブ2を閉→開とし、ポンプPを駆動して加圧制御を行う。このとき、ゲートアウトバルブ3の閉弁状態が確実に維持されるよう、ゲートアウトバルブ3の操作電流を増加させる。時点t4〜t5の間の区間では、車両のずり下がりが継続しているため、加圧制御を継続する。
時点t6では、車両が停止(車輪速=0)したため、再びステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5へと進む流れに切り替わり、ポンプPを停止してゲートインバルブ2を開→閉とし、加圧制御から保持制御に切り替える。
時点t7では、ドライバがアクセルペダルAPを踏み込んでアクセルペダル操作量が増加し、車両が発進可能な状態となったため、ステップS2の制御終了条件判断処理において、ステップS10→ステップS11へと進み、ゲートアウトバルブ3の操作電流を徐々に減少させる。時点t8では、ゲートアウトバルブ3の操作電流がゼロとなったため、坂道発進補助制御を終了する。
以上説明したように、実施例1の制動力制御装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 登坂路での車両停車によりブレーキ操作に応じた制動力を保持し、この制動力保持中に車両のずり下がりが生じたとき、制動力をより増加して保持する制動力加圧保持を行うECU32を備えた制動力制御装置において、ブレーキECU32は、制動力加圧保持中にドライバのアクセル操作が検出された場合、制動力保持を解除する。これにより、ドライバの制動または発進意志に応じた制動制御を実現することができる。
(2) ドライバのブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段(ブレーキスイッチBS)を備え、ブレーキECU32は、登坂路で車両が停止した場合、ドライバのブレーキ操作が検出されたとき、ブレーキ操作量に応じた制動力保持を行う第1の保持モードと、制動力保持中のブレーキ操作非検出時であって、車両のずり下がりが検出されたとき、車両が停止するまで保持する制動力を増加する制動力加圧保持を行う第2の保持モードと、を有する。これにより、登坂路で車両を発進させる際の車両のずり下がりを抑制することができる。
(3) ブレーキECU32は、第1の保持モード中、ブレーキ操作の非検出が所定時間継続した場合、制動力保持を解除する。これにより、不要に制動力保持が継続されるのを抑制でき、制動制御装置の発熱を低減して耐久性向上を図ることができる。
(4) ブレーキ操作検出手段を、ブレーキペダルBPに取り付けられたブレーキスイッチBSとしたため、マスタシリンダ圧センサ等、他のブレーキ操作検出手段を設ける場合と比較して、より安価な構成でドライバのブレーキ操作を検出することができる。
(5) マスタシリンダM/CとホイルシリンダW/Cとの間の管路13上に常開のゲートアウトバルブ3を設け、ブレーキECU32は、制動力保持の解除時、ゲートアウトバルブ3の操作電流を徐々に低減する。これにより、発進トルクの立ち上がり遅れに伴う車両のずり下がりを抑制することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、油圧ユニットとして、アンチスキッドブレーキ制御(ABS)、車両挙動安定化制御(VDC)等を実行可能な油圧ユニット31を用いた例を示したが、ホイルシリンダ液圧の保持および増減圧が可能であれば、油圧ユニットの構成は任意である。
また、実施例1では、1つの油圧ユニット31により4輪の液圧を制御する構成としたが、前輪側と後輪側とで別々の油圧ユニット31を備えた構成であっても、各油圧ユニットにおいて実施例1と同様の制御を実行することができる。
実施例1の制動力制御装置のシステム構成図である。 実施例1の油圧ユニット31の油圧回路図である。 実施例1のブレーキECU32で実行される坂道発進補助制御処理の流れを示すフローチャートである。 図3のステップS2で実行される制御終了条件判断処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の坂道発進補助制御作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
AP アクセルペダル
BS ブレーキスイッチ
BP ブレーキペダル
M/C マスタシリンダ
P ポンプ
M モータ
W/C ホイルシリンダ
2 ゲートインバルブ
3 ゲートアウトバルブ
4 ソレノイドインバルブ
5 ソレノイドアウトバルブ
31 油圧ユニット
32 ブレーキコントローラ
33 加速度センサ
34 車輪速センサ
35 エンジンコントローラ
36 自動変速機コントローラ
37 エンジン
38 自動変速機

Claims (3)

  1. 登坂路での車両停車によりブレーキ操作に応じた制動力を保持し、この制動力保持中に車両のずり下がりが生じたとき、保持する制動力を増加する制動力加圧保持を行う坂道発進補助手段を備えた制動力制御装置において、
    ドライバのアクセル操作を検出するアクセル操作検出手段と、
    ドライバのブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    を備え、
    前記坂道発進補助手段は、登坂路で車両が停止した場合、ドライバのブレーキ操作が検出されたとき、ブレーキ操作量に応じた制動力保持を行う第1の保持モードと、制動力保持中のブレーキ操作非検出時であって、車両のずり下がりが検出されたとき、車両が停止するまで保持する制動力を増加する制動力加圧保持を行う第2の保持モードと、を有し、
    前記第1の保持モード中、ブレーキ操作の非検出が所定時間継続した場合、制動力保持を解除し、
    前記第2の保持モード中、ドライバのアクセル操作が検出されるまで前記制動力保持を行い、アクセル操作が検出された場合、制動力保持を解除することを特徴とする制動力制御装置。
  2. 請求項1に記載の制動力制御装置において、
    前記ブレーキ操作検出手段は、ブレーキペダルに取り付けられたブレーキスイッチであることを特徴とする制動力制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の制動力制御装置において、
    マスタシリンダとホイルシリンダとを連通するブレーキ管路上に常開の電磁弁を設け、
    前記坂道発進補助手段は、制動力保持の解除時、前記電磁弁の操作電流を徐々に低減することを特徴とする制動力制御装置。
JP2007290335A 2007-11-08 2007-11-08 制動力制御装置 Expired - Fee Related JP4949204B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290335A JP4949204B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 制動力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007290335A JP4949204B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 制動力制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009113693A JP2009113693A (ja) 2009-05-28
JP4949204B2 true JP4949204B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=40781323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007290335A Expired - Fee Related JP4949204B2 (ja) 2007-11-08 2007-11-08 制動力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4949204B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5771953B2 (ja) * 2010-11-08 2015-09-02 日産自動車株式会社 電動車両の発進時ずり下がり防止制御装置
JP7010042B2 (ja) * 2018-02-09 2022-02-10 トヨタ自動車株式会社 制動力制御装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10041444B4 (de) * 2000-08-23 2020-01-02 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung von Radbremsen eines Fahrzeugs
JP2002283979A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Isuzu Motors Ltd 車両の坂道発進補助装置
JP4677878B2 (ja) * 2005-10-18 2011-04-27 株式会社アドヴィックス 車両の制動力保持装置
JP4500795B2 (ja) * 2006-10-30 2010-07-14 トヨタ自動車株式会社 車両走行状態制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009113693A (ja) 2009-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5109101B2 (ja) 車両制御装置
US20130138316A1 (en) Brake Control Apparatus
JP2015051672A (ja) ブレーキシステム及びブレーキ装置及びブレーキ制御方法
JP5395758B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP2007030746A (ja) 駐車支援制御装置および駐車支援制御システム
JP2010018147A (ja) 車両用制駆動力制御装置
JP5295750B2 (ja) ブレーキ装置の制御装置
EP2733029B1 (en) Vehicle brake hydraulic pressure control apparatus
JP3528415B2 (ja) 制動圧力制御装置
JP2004075055A (ja) 自動ブレーキ装置
JP5326413B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2011057154A (ja) 車両制御装置
US7837281B2 (en) Apparatus and method for maintaining braking force of vehicle
US8915555B2 (en) Brake control device for vehicle
US20140074363A1 (en) Vehicle control apparatus
JP4949204B2 (ja) 制動力制御装置
JP2010241162A (ja) 制動制御装置
JP4998194B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2010030560A (ja) 制動力保持制御装置
JP2007112209A (ja) 車両の制動力保持装置、及び車両の制動力保持方法
KR101163389B1 (ko) 차량의 제동력 보조방법
JP2005161968A (ja) 車輪スリップ制御装置および車輪スリップ制御方法
JP3900625B2 (ja) ブレーキ装置
JP5338313B2 (ja) 制動力保持制御装置
JP5195129B2 (ja) 車両用ブレーキ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090924

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090924

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120307

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4949204

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees