JP5395758B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
各輪(FR,FL,RR,RL)には、液圧制動力を発生させるホイルシリンダW/Cと、各輪の車輪速を検出する車輪速センサ43とを有する。また、運転者の操舵角を検出する舵角センサ42と、車両挙動(横加速度、前後加速度、ヨーレイト等)を検出する車両挙動センサ41と、運転者のブレーキペダル操作状態を表すマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ1と、を有する。尚、運転者のブレーキペダル操作量としては、マスタシリンダ圧力に限らずブレーキペダルストロークやブレーキペダル踏力を検出してもよい。また、前後加速度の検出信号の代用としてブレーキランプスイッチのON信号を使用してもよい。ブレーキコントロールユニット32では、CAN通信線CANを介して受信した制御信号に加え、検出された各センサ信号に基づいて制御信号を演算し、液圧制御ユニット31に対して制御指令信号を出力する。尚、液圧制御ニット31内の構成については後述する。
図2は実施例1の液圧制御ユニット内の液圧回路である。液圧制御ユニット31のP系統には、左前輪のホイルシリンダW/C(FL)、右後輪のホイルシリンダW/C(RR)が接続され、S系統には、右前輪のホイルシリンダW/C(FR)、左後輪のホイルシリンダW/C(RL)が接続されている。また、P系統、S系統それぞれに、ギヤポンプ19P及びギヤポンプ19Sが設けられ(以下、ギヤポンプ19と記載する。)、このギヤポンプ19は、モータM1によって駆動される。マスタシリンダM/Cとギヤポンプ19の吸入側とは、配管U1に接続された管路11Pと、配管U2に接続された管路11S(以下、管路11)とによって接続されている。この各管路11上には、常閉型の電磁弁であるゲートインバルブ2P,2Sが設けられている。また、管路11上であって、ゲートインバルブ2P,2S(以下、ゲートインバルブ2)とギヤポンプ19との間にはチェックバルブ6P,6S(以下、チェックバルブ6)が設けられ、各チェックバルブ6は、ゲートインバルブ2からギヤポンプ19へ向かう方向へのブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
更に、各管路12には、各ソレノイドインバルブ4を迂回する管路17FL,17RR,17FR,17RL(以下、管路17)が設けられ、この管路17には、チェックバルブ10FL,10RR,10FR,10RL(以下、チェックバルブ10)が設けられている。この各チェックバルブ10は、ホイルシリンダW/Cからギヤポンプ19へ向かう方向へのブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
また各管路13には、各ゲートアウトバルブ3を迂回する管路18P,18S(以下、管路18)が設けられ、この管路18には、チェックバルブ9P,9S(以下、チェックバルブ9)が設けられている。この各チェックバルブ9は、マスタシリンダM/C側からホイルシリンダW/Cへ向かう方向のブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
各ソレノイドバルブ(ゲートインバルブ2、ゲートアウトバルブ3、ソレノイドインバルブ4、ソレノイドアウトバルブ5)は、ブレーキコントロールユニット32によって制御される。ブレーキコントロールユニット32は、他のコントロールユニットからの制御信号や、各センサの入力信号等に基づいて、制動力を上乗せするブレーキアシスト制御、車輪のロックを回避するアンチスキッドブレーキ制御(ABS)、車両の挙動を安定化させる車両挙動安定化制御(VDC)を行う。また、他のコントローラから車間距離制御および障害物回避制御等車両の情報を用いてタイヤのスリップや車両挙動を制御するための演算を行い、車両として必要な制動力(全ての輪)を算出し、各車輪に必要な制動力目標値を演算して制御指令を出力する。
図3は実施例1の運転者のブレーキペダル操作に基づくブレーキ液の流れを示す概略モデル図、図4は実施例1の液圧制御ユニットによる圧力制御に基づくブレーキ液の流れを示す概略モデル図である。図3に示すように、非制御状態のときは、ゲートインバルブ2及びソレノイドアウトバルブ5は閉じた状態であり、ゲートアウトバルブ3及びソレノイドインバルブ4は開いた状態である。運転者がブレーキペダルBPをある踏力Fで踏み込むと、それに応じてブレーキペダルBPがストロークし、マスタシリンダM/C内のブレーキ液を上流側配管U内に押し出す。上流側配管U内に押し出されたブレーキ液は、ゲートアウトバルブ3を通って管路13(管路18)を通り、ソレノイドインバルブ4を通って下流側配管Lに供給され、ホイルシリンダW/Cに供給される。
この状態で、ブレーキアシスト制御が実行されると、図4に示すように、ゲートアウトバルブ3を閉じ、ゲートインバルブ2を開き、ポンプ19を駆動する。そして、マスタシリンダ内のブレーキ液を上流側配管U,管路11及びゲートインバルブ2を介して吸入し、管路12に吐出する。管路12に接続された管路13内にはポンプ19から吐出されたブレーキ液が下流側配管L内に供給され、ホイルシリンダ圧は増圧する。尚、ゲートアウトバルブ3にはマスタシリンダ側とホイルシリンダ側との差圧を維持できる程度の電磁力を作用させる。
これに対し、ホイルシリンダW/Cは、特に制動初期において、ホイルシリンダ内のピストンストローク、すなわちブレーキパッドをブレーキロータにしっかりと押し付けるまでの間は容積変化が生じやすく、また、下流側配管Lは上流側配管Uに比べて非常に長いことから、制動初期の液圧剛性が低い。この液圧剛性は、配管の長さやホイルシリンダ容量の違いによっても若干特性が異なる。よって、ホイルシリンダW/Cにおいて液量Δc1だけ変化したとしても、圧力としてはΔp1よりも小さなΔp2程度しか変化しない。言い換えると、液量変化に対する圧力変化が極めて小さい。
図6及び図7は実施例1のブレーキアシスト制御処理を表すフローチャートである。本制御はブレーキコントロールユニット32内において所定制御周期毎に繰り返し演算され、演算された指令値に基づいて液圧制御ユニット31に制御信号を出力する。
ステップS101では、各センサ信号の入力処理を実行する。センサ信号の生値は、各コントローラ等の読み取り周期に対応して、エリアシングノイズの影響を受けないハード的なローパスフィルタを通過後の信号として読み込まれる。そして、車体振動、電気的ノイズの重畳を除去するソフト的ローパスフィルタ処理を行う。ローパスフィルタ周波数特性は、運転者が急峻な操作をした場合でも、圧力の変化や挙動の変化を十分に検出できる程度の周波数に設定する。
ステップS102では、入力処理されたセンサ信号のうち、運転者のブレーキペダル操作が検出されるマスタシリンダ圧センサ1の信号を常時検出する。また、検出した圧力が予め設定された所定圧力Px(例えば、0のように踏み増し操作を表す値)よりも大きいときは運転者のブレーキペダル操作が有ると判定する。尚、所定圧力Pxは、マスタシリンダ圧センサ1の誤差を考慮し、誤検出を回避できる余裕を持った値とすることが好ましい。
ステップS103では、CAN通信線CANにて送信された外部のコントロールユニットからの制動要求に基づく等価マスタシリンダ圧を検出する。検出信号はマスタシリンダ相当圧力の他、車体減速度、車両制動力等でもよく、車両のブレーキ諸元よりマスタシリンダ相当圧に換算して扱うことができる。
ステップS104では、ステップS102で検出したブレーキペダル操作の有無に基づいて、ブレーキペダル操作有りと判定されたときはステップS105へ進み、ブレーキペダル操作が無いと判定されたときは本制御フローを終了する。
ステップS106では、ポンプ19の吐出流量を算出する。具体的には、現在の制御周期における各ホイルシリンダ圧力と、次回制御周期にて要求すべき各ホイルシリンダ圧力との差を算出し、予め既知のホイルシリンダ圧力−液量特性に基づいて、今回の制御周期にて吐出すべき液量を算出する。
ステップS107では、ポンプ19の吐出によって低下すると考えられるマスタシリンダ圧を算出する。具体的には、ステップS106にて算出された吐出流量がマスタシリンダ側からホイルシリンダ側に移動する液量によって変動するマスタシリンダ圧を、予め既知のマスタシリンダ圧力−液量特性に基づいて算出する。
ステップS108では、現在の制御周期にて低下すると考えられる圧力の低下分を積分して低下量積分値を算出する。これにより、時間経過と共に加算されるマスタシリンダ圧低下量を算出する。言い換えると、所定時間毎に低下するマスタシリンダ圧を積分したマスタシリンダ圧低下量積分値を算出する。尚、本補正はブレーキアシスト制御実行中のみ行う。ブレーキアシスト制御が解除されるときは、ステップS110へ進み、補正マスタシリンダ圧を予め設定したマスタシリンダ圧減少量に基づいて所定の勾配で減少させ、最終的に補正マスタシリンダ圧と実マスタシリンダ圧とを一致させる。
ステップS109では、マスタシリンダ圧センサ1により検出された実マスタシリンダ圧にステップS108で算出されたマスタシリンダ圧低下量積分値を加算して補正マスタシリンダ圧を算出する。
ステップS112では、運転者が踏み増し要求(ブレーキペダルBPをストロークさせる、もしくは踏力を増大させるといった操作をし、減速度の増大を要求すること)をしたか否かを判断する。具体的には、補正マスタシリンダ圧の時間変化量が所定値ΔPaよりも大きく、急減速要求を表すΔPbよりも低い所定範囲内であり、かつ、上昇傾向を示すときを検出する。このときは、運転者が減速度の不足感を感じて制動力を増大させようとしている状態であると判断する。
ステップS113では、運転者が踏み戻し要求(ブレーキペダルBPをストロークさせる、もしくは踏力を減少させるといった操作をし、減速度の減少を要求すること)をしたか否かを判断する。具体的には、補正マスタシリンダ圧の時間変化量が所定値(−ΔPa)以下であり、かつ、下降傾向を示すとき、運転者は減速度としては十分もしくは減速度を減少させたい状態であると判断する。
ステップS116では、目標減速度と現在減速度との偏差を算出する。現在減速度とは、現時点における前後加速度センサ値又は現時点において算出された推定減速度の平均値である。
ステップS117では、ステップS112において運転者の操作が踏み増し要求と判断したかどうかを判断し、踏み増し要求と判断したときはステップS118に進み、それ以外のときはステップS123に進む。
ステップS118では、増加要求前期増圧量を算出する。具体的には、踏み増し要求と判断されてから予め設定された所定時間の間、所定勾配ΔPsによって増圧量が上昇するように算出する。
ステップS119では、増加要求後期増加量を算出する。具体的には、前期増圧が実施される所定時間の経過後、初期増圧時の所定勾配より緩やかな所定勾配ΔPaによって増圧量が上昇するように算出する。
ステップS121では、補正マスタシリンダ圧に増加要求前期増圧量を加算して、最終的なホイルシリンダ圧要求値を作成する。
ステップS122では、補正マスタシリンダ圧に増加要求後期増圧量を加算して、最終的なホイルシリンダ圧要求値を作成する。
時刻t1において、運転者がブレーキペダルBPを踏み増し始め、マスタシリンダ圧が所定圧力Pxを超えると、ブレーキペダル操作有りと判断される。これにより、ステップS104→S105→S110へと進む。尚、補正マスタシリンダ圧は実マスタシリンダ圧であり、特に減算されることはない。その後、運転者がブレーキペダルBPを更に強く踏み込んで、ある程度の制動力を要求後、制動力要求が一定となり、安定したブレーキペダル操作状態が保たれる。
時刻t2において、運転者のブレーキペダル操作が安定していると判断されると(ステップS111)、ステップS115において目標減速度が算出され、時刻t2において発生している減速度が目標減速度に設定される。そして、ステップS116→ステップS123と進み、減速度フィードバック制御が実行される。これにより、ポンプ19の駆動によってホイルシリンダ圧が増圧されるため、実減速度が低下し始めると、目標減速度との偏差に応じ、減速度不足分を補うブレーキ液圧(減速分補助ブレーキ液圧)が付与される。このとき、マスタシリンダ側からブレーキ液が吸い込まれるため、マスタシリンダ圧は低下していく。そして、ポンプ駆動量、すなわち吐出流量から図5に示す特性図に基づいて低下するマスタシリンダ圧を算出し、これを積分していくことで低下分積分値を算出する。そして、マスタシリンダ圧センサ1の値に低下分積分値を加算することで、補正マスタシリンダ圧を算出する。この場合、運転者は特に減速度の増加要求を出していないため、マスタシリンダ圧センサ1の値が低下したとしても、補正マスタシリンダ圧は一定となっている。これに対し、比較例では、マスタシリンダ圧の低下に伴って減速度も徐々に低下してしまい、運転者にとっては減速度が十分に得られていないという違和感が生じてしまう。
時刻t4において、運転者がブレーキペダルBPを強く踏み込むと、増加要求後期増圧量は保持された状態で、マスタシリンダ圧がホイルシリンダ圧より大きくなる。すると、チェックバルブ9を介してホイルシリンダ側にブレーキ液が供給され、ホイルシリンダ圧も上昇していく。
(1)運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダM/Cの圧力を検出するマスタシリンダ圧センサ1(マスタシリンダ圧検出部)と、マスタシリンダ内のブレーキ液を吸入して車輪に設けられたホイルシリンダW/Cに向けてブレーキ液を吐出するポンプ19と、検出されたマスタシリンダM/Cの圧力に対してホイルシリンダW/Cの圧力が高くなるようにホイルシリンダ圧力をコントロールするブレーキコントロールユニット32(コントロールユニット)を備え、ブレーキコントロールユニット32は、ポンプ19の吐出流量に応じて検出されたマスタシリンダM/Cの圧力を補正するステップS106〜S109(以下、マスタシリンダ圧補正部と記載する。)と、補正された補正マスタシリンダ圧に基づきポンプ19から吐出したブレーキ液によって車輪のホイルシリンダ圧を増減圧制御するステップS114〜S122(以下、ホイルシリンダ圧制御部と記載する。)と、を有する。
すなわち、ポンプ吐出流量に基づいてマスタシリンダ圧を補正するため、液圧剛性の違い等によって生じる誤差を抑制することができ、運転者の意図に沿った減速度が得られ、運転者に与える違和感を回避することができる。
よって、上流側配管Uや下流側配管Lの液圧剛性に応じてマスタシリンダ圧を補正することができ、精度の高い制御を実現することができる。
(3)ステップS106及びS107において、ポンプ19の吐出流量に基づいてポンプ19の吸入によって低下するマスタシリンダ圧の推定を行い、マスタシリンダ圧補正部は、推定された低下するマスタシリンダ圧に基づいてマスタシリンダ圧を補正する。
よって、ブレーキ制御装置の構成に応じた精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
(4)ステップS108及びS109において、低下するマスタシリンダ圧は、所定時間毎に低下するマスタシリンダ圧を積分したマスタシリンダ圧低下量積分値であり、マスタシリンダ圧補正部は、ホイルシリンダ圧制御部による制御中はマスタシリンダ圧低下量積分値に基づきマスタシリンダ圧を補正する。
よって、減少した流量に応じた精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
よって、マスタシリンダ圧低下量積分値が溜まることがなく、精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
(6)ブレーキコントロールユニット32は、運転者のブレーキ操作を行うブレーキペダルBPの踏み増しを検出するステップS112(以下、ブレーキ踏み増し検出部と記載する。)と、ブレーキペダルBPの踏み戻しを検出するステップS113(以下、ブレーキペダル踏み戻し検出部と記載する。)とを備え、ブレーキペダル踏み増し検出部とブレーキペダル踏み戻し検出部によって踏み増し及び踏み戻しが所定時間検出されない場合に、運転者操作状態安定と判定するステップS111(以下、運転者操作状態安定判定部と記載する。)を備え、ステップS114において、運転者操作状態安定判定部により安定と判定したことを制御介入条件としてホイルシリンダ圧制御部によってホイルシリンダ圧を制御する。
よって、運転者の意図に沿ったブレーキアシスト制御を行うことができる。
よって、運転者の操作状態が安定しているときは、目標減速度となるように減速度を達成することができる。
(8)制御介入中にブレーキペダル踏み増し検出部により踏み増しが検出された場合、ホイルシリンダ圧制御部によりホイルシリンダ圧を増圧制御する。
よって、運転者の意図に沿ったブレーキアシスト制御を行うことができる。
(9)運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダの圧力を検出するマスタシリンダ圧検出部と、
前記マスタシリンダ内のブレーキ液を吸入して車輪に設けられたホイルシリンダに向けてブレーキ液を吐出するポンプと、
前記ポンプの吐出流量から前記ポンプのブレーキ液の吸入による前記マスタシリンダ圧力の低下量を推定し、前記推定したマスタシリンダ圧の低下量に相当する圧力を前記検出されたマスタシリンダの圧力に対し増加補正するマスタシリンダ圧補正部と、
前記検出されたマスタシリンダの圧力の所定変化状態を検出すると、前記補正されたマスタシリンダ圧に基づき前記ポンプを駆動し、前記ホイルシリンダの圧力が高くなるようにコントロールするホイルシリンダ圧制御部と、
を有するコントロールユニットを備えたことを特徴とするブレーキ制御装置。
すなわち、運転者によりブレーキペダル操作がなされ、検出されたマスタシリンダの圧力が所定変化したときは、制動意図があると判断し、ポンプを駆動して補正マスタシリンダ圧に基づいてホイルシリンダの圧力を制御することで、運転者の意図に沿った、もしくは運転者の意図に対して十分な減速度が得られ、運転者に与える違和感を回避することができる。
(10)上記(9)に記載のブレーキ制御装置において、前記ポンプの吐出流量は、前記ホイルシリンダ圧制御部によってホイルシリンダ圧を制御するために必要な流量を、ホイルシリンダの圧力と流量の特性に基づいて算出することを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、上流側配管Uや下流側配管Lの液圧剛性に応じてマスタシリンダ圧を補正することができ、精度の高い制御を実現することができる。
(11)上記(10)に記載のブレーキ制御装置において、前記マスタシリンダ圧の低下量は所定時間毎に低下するマスタシリンダ圧を積分したマスタシリンダ圧低下量積分値であることを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、ブレーキ制御装置の構成に応じた精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
よって、マスタシリンダ圧低下量積分値が溜まることなく、精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
(13)上記(10)に記載のブレーキ制御装置において、前記コントロールユニットは、前記運転者のブレーキ操作を行うブレーキペダルの踏み増しを検出するブレーキペダル踏み増し検出部と、前記ブレーキペダルの踏み戻しを検出するブレーキペダル踏み戻し検出部とを備え、前記所定変化状態は、前記ブレーキペダル踏み増し検出部と前記ブレーキペダル踏み戻し検出部によって踏み増し及び踏み戻しが所定時間検出されない場合であることを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、運転者の意図に沿ったブレーキアシスト制御を行うことができる。
(14)上記(13)に記載のブレーキ制御装置において、前記コントロールユニットは、車体の減速度を算出する車体減速度算出部と、前記運転者操作状態安定判定部により安定と判定したときの前記算出された車体減速度を目標車体減速度とする目標車体減速度算出部と、前記ホイルシリンダ圧制御部は、前記算出された目標車体減速度が車体減速度より大きいときにホイルシリンダ圧を増圧し、算出された目標車体減速度が車体減速度より小さいときにホイルシリンダ圧を減圧することを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、運転者の操作状態が安定しているときは、目標減速度となるように減速度を達成することができる。
よって、運転者の意図に沿ったブレーキアシスト制御を行うことができる。
(16)運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダの圧力を検出するマスタシリンダ圧検出部と、前記マスタシリンダ内のブレーキ液を吸入して車輪に設けられたホイルシリンダに向けてブレーキ液を吐出するポンプと、前記ポンプの吐出流量から前記ポンプのブレーキ液の吸入による前記マスタシリンダ圧力の低下量を推定し、前記推定したマスタシリンダ圧の低下量に相当する圧力を前記検出されたマスタシリンダの圧力に対し増加補正するマスタシリンダ圧補正部と、前記補正されたマスタシリンダ圧を基準圧力として前記ポンプを駆動し、前記ホイルシリンダの圧力が前記基準圧力に対して高くなるようにコントロールするホイルシリンダ圧制御部とを有するコントロールユニットを備えたことを特徴とするブレーキ制御装置。
すなわち、補正マスタシリンダ圧を基準圧力とし、この基準圧力に対してホイルシリンダ圧力が高くなるように制御することで、運転者の意図に対して十分な減速度を与えることができる。
(17)上記(16)に記載のブレーキ制御装置において、前記ポンプの吐出流量は、前記ホイルシリンダ圧制御部によってホイルシリンダ圧が制御するために必要な流量をホイルシリンダの圧力と流量の特性に基づいて算出することを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、上流側配管Uや下流側配管Lの液圧剛性に応じてマスタシリンダ圧を補正することができ、精度の高い制御を実現することができる。
(18)上記(16)に記載のブレーキ制御装置において、前記ポンプの吐出流量に基づいて前記ポンプの吸入によって低下する前記マスタシリンダ圧の推定を行い、前記マスタシリンダ圧補正部は、推定された前記低下するマスタシリンダ圧に基づいてマスタシリンダ圧を補正することを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、ブレーキ制御装置の構成に応じた精度の高い補正マスタシリンダ圧を得ることができる。
よって、運転者の意図に沿ったブレーキアシスト制御を行うことができる。
(20)上記(16)に記載のブレーキ制御装置において、前記コントロールユニットは、車体の減速度を算出する車体減速度算出部と、前記運転者操作状態安定判定部により安定と判定したときの前記算出された車体減速度を目標車体減速度とする目標車体減速度算出部と、前記ホイルシリンダ圧制御部は前記算出された目標車体減速度が車体減速度より大きいときにホイルシリンダ圧を増圧し、算出された目標車体減速度が車体減速度より小さいときにホイルシリンダ圧を減圧することを特徴とするブレーキ制御装置。
よって、運転者の操作状態が安定しているときは、目標減速度となる減速度を達成することができる。
2 ゲートインバルブ
3 ゲートアウトバルブ
4 ソレノイドインバルブ
5 ソレノイドアウトバルブ
16 リザーバ
19 ギヤポンプ
31 液圧制御ユニット
32 ブレーキコントロールユニット
33 回生制御コントロールユニット
34 統合制御コントロールユニット
41 車両挙動センサ
42 舵角センサ
43 車輪速センサ
BP ブレーキペダル
CAN 通信線
L 下流側配管
L1 配管
M/C マスタシリンダ
U 上流側配管
W/C ホイルシリンダ
Claims (5)
- 運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダの圧力を検出するマスタシリンダ圧検出部と、
前記マスタシリンダ内のブレーキ液を吸入して車輪に設けられたホイルシリンダに向けてブレーキ液を吐出するポンプと、
前記検出されたマスタシリンダの圧力に対して前記ホイルシリンダの圧力が高くなるようにホイルシリンダ圧力をコントロールするコントロールユニットを備え、
前記コントロールユニットは、
予め設定されたホイルシリンダの特性に基づき前記ポンプの吐出流量を算出するポンプ吐出流量算出部と、
前記算出されたポンプの吐出流量に応じて前記検出されたマスタシリンダの圧力を補正するマスタシリンダ圧補正部と、
前記補正されたマスタシリンダ圧に基づき前記ポンプから吐出したブレーキ液によって車輪のホイルシリンダ圧を増減圧制御するホイルシリンダ圧制御部と、
を有することを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
前記ポンプの吐出流量は、前記ホイルシリンダ圧制御部によってホイルシリンダ圧を制御するために必要な流量を、ホイルシリンダの圧力と流量の特性に基づいて算出することを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項2に記載のブレーキ制御装置において、
前記ポンプの吐出流量に基づいて前記ポンプの吸入によって低下する前記マスタシリンダ圧の推定を行い、
前記マスタシリンダ圧補正部は、推定された前記低下するマスタシリンダ圧に基づいてマスタシリンダ圧を補正することを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項3に記載のブレーキ制御装置において、
前記低下するマスタシリンダ圧は、所定時間毎に低下するマスタシリンダ圧を積分したマスタシリンダ圧低下量積分値であり、
前記マスタシリンダ圧補正部は、前記ホイルシリンダ圧制御部による制御中は前記積分値に基づきマスタシリンダ圧を補正することを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項4に記載のブレーキ制御装置において、
前記マスタシリンダ圧補正部は、前記ホイルシリンダ圧制御部による制御中以外は、前記積分値により補正された補正マスタシリンダ圧を予め設定したマスタシリンダ圧減少量に基づき減少させて、前記検出されたマスタシリンダ圧に補正マスタシリンダ圧を変化させることを特徴とするブレーキ制御装置。
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