JP5196083B2 - 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法 - Google Patents

冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5196083B2
JP5196083B2 JP2012537624A JP2012537624A JP5196083B2 JP 5196083 B2 JP5196083 B2 JP 5196083B2 JP 2012537624 A JP2012537624 A JP 2012537624A JP 2012537624 A JP2012537624 A JP 2012537624A JP 5196083 B2 JP5196083 B2 JP 5196083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot
titanium alloy
rolled sheet
strength
type titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012537624A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012115243A1 (ja
Inventor
哲 川上
秀樹 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2012537624A priority Critical patent/JP5196083B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5196083B2 publication Critical patent/JP5196083B2/ja
Publication of JPWO2012115243A1 publication Critical patent/JPWO2012115243A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/16Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of other metals or alloys based thereon
    • C22F1/18High-melting or refractory metals or alloys based thereon
    • C22F1/183High-melting or refractory metals or alloys based thereon of titanium or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C14/00Alloys based on titanium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/16Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of other metals or alloys based thereon
    • C22F1/18High-melting or refractory metals or alloys based thereon

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

本発明は、冷間矯正などの巻戻し時に板幅方向に割れが進展し難い等の、コイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法に関する。
従来、α+β型チタン合金は、高い比強度を利用して、航空機の部材として用いられてきた。近年、航空機の部材に使用されるチタン合金の重量比が高まり、その重要性は益々高まってきている。また、例えば、民生品分野でも、ゴルフクラブフェース向けの用途に、高ヤング率と軽比重を特徴とするα+β型チタン合金が多く使用されるようになってきた。
さらに、今後、軽量化が重要視される自動車用部品、又は、耐食性と比強度が要求される地熱井ケーシングなどにも、高強度α+β型チタン合金の適用が期待されている。特に、チタン合金は板形状で使用されることが多いので、高強度α+β型チタン合金板に対するニーズは高い。
α+β型チタン合金としては、Ti−6%Al−4%V(%は質量%、以下も同様)が最も幅広く使用されていて、代表的な合金であるが、熱間加工性があまり良好でない。α+β型チタン合金に熱間圧延を施すと、熱延板の両エッジ部に、耳割れという板幅方向に沿った割れが発生する。
耳割れが残存する状態で、熱延コイルを冷間で巻戻して、形状矯正等を行おうとすると、場合によっては、耳割れを起点として板幅方向に割れが伝播し、板破断に至るという問題があった。即ち、α+β型チタン合金においては、冷間でのコイル取扱性が悪いという問題があった。
板破断が起ると、破断した板を製造ラインより除去しなければならないが、この除去に時間がかかる等の理由で、製造が阻害される。このため、生産能率が低下するとともに、破断時の衝撃で、板自体や、破断した板の破片が急に飛んでくる等、安全上の問題もある。
さらに、板破断が起った部分の近傍では、板の変形が甚だしく、その部分は、製品として使用できなくなってしまうことが多い。その結果、歩留が低下するとともに、コイル単質が小さくなって、生産能率及び歩留が、さらに低下してしまう。
この場合、熱延コイルに発生した耳割れを、スリット工程において、トリミングして除去した後、冷間矯正工程に供することが、最も有効な解決手段である。しかし、トリミング時に、トリム屑が詰まるなどして、ライン張力が変動したりすると、板破断が起ることがある。また、耳割れが大きい場合には、トリミングによる歩留低下が大きく、製造コストの増加をもたらすことになる。
それ故、冷間での巻戻し時に、主に、耳割れを起点とする、コイル板幅方向への割れが進展し難く、また、冷間でのコイルの巻戻し性に優れ、冷延ストリップの製造が可能な、取扱性の良いα+β型チタン合金熱延板が望まれてきた。この要望に対し、冷延ストリップの製造が可能なα+β型チタン熱延合金が、いくつか提案されている。
特許文献1及び2には、Fe、O、Nを主要添加元素とする低合金系α+β型チタン熱延合金が提案されている。このチタン熱延合金は、β安定化元素としてFeを添加し、α安定化元素としてO、Nという安価な元素を、適正な範囲及びバランスで添加して、高い強度・延性バランスを確保した合金である。また、上記チタン熱延合金は、室温で高延性であるので、冷延製品の製造も可能な合金である。
特許文献3には、高強度化に寄与するが、延性を低下させ冷間加工性を低下させるAlを添加し、一方、強度上昇に効くが、冷延性を損なわないSiやCを添加して、冷間圧延を可能にする技術が開示されている。特許文献4〜8には、Fe、Oを添加し、結晶方位、又は、結晶粒径等を制御して、機械特性を向上させる技術が開示されている。
特許文献9には、純チタンにおいて、結晶粒を微細化して、しわやキズの発生を防止するため、β域で熱間圧延を開始する技術が開示されている。特許文献10には、ゴルフクラブヘッド用のTi−Fe−Al−O系α+β型鋳造用チタン合金が開示されている。特許文献11には、TiFe−Al系α+β型チタン合金が開示されている。
特許文献12には、最終的な仕上げ熱処理によりヤング率を制御したゴルフクラブヘッド用チタン合金が開示されている。非特許文献1には、純チタンにおいて、β域に加熱した後、α域での一方向圧延により集合組織が形成されることが開示されている。
しかし、これらの技術は、α+β型チタン合金の熱延板組織を制御して、熱延板の靭性を向上させて、熱延板の冷間圧延を可能にするものではない。
特許第3426605号公報 特開平10−265876号公報 特開2000−204425号公報 特開2008−127633号公報 特開2010−121186号公報 特開2010−31314号公報 特開2009−179822号公報 特開2008−240026号公報 特開昭61−159562号公報 特開2010−7166号公報 特開平07−62474号公報 特開2005−220388号公報
チタンVol.54、No.1(社団法人日本チタン協会、平成18年4月28日発行)42〜51頁
本発明は、以上の事情に鑑み、α+β型チタン合金熱延板において、熱延板コイルを矯正などのため冷間で巻き戻す時、熱延板のTD方向に割れが板端部に発生して板幅方向に真直ぐに進展して板破断が発生しないようにすることを課題とする。本発明の目的は、このような課題を解決する高強度α+β型チタン合金熱延板と、その製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、靭性に大きく影響する組織に着目し、α+β型チタン合金熱延板における、耳割れ等を起点とする割れの進展と熱延集合組織の関係について鋭意調査した。その結果、次のことを見いだした。
(x)結晶構造が六方細密充填構造のチタンα相が、六角底面((0001)面)の法線方向、即ち、c軸方位が、TD方向(熱間圧延幅方向)に強く配向する熱延集合組織(「Transverse-texture」という集合組織で、以下「T-texture」という。)を有する場合、TD方向への割れの伝播傾向が抑えられ、板破断が起り難くなる。
(y)T-textureを強化すると、RD方向(熱間圧延方向)の強度が低下して、延性及び曲げ特性が向上するので、熱延板コイルの冷間での巻戻しがより容易となる。
(z)安価な元素のFe及びAlの含有量、及び、OとNの含有量の調整により、強度を保ちながら、T-textureを作り込むことができる。
なお、以上の知見については、後で、詳細に説明する。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)質量%で、Fe:0.8〜1.5%、Al:4.8〜5.5%、N:0.030%以下を含有するとともに、下記式(1)で定義するQ(%)=0.14〜0.38を満足する範囲のO及びNを含有し、残部Ti及び不可避的不純物からなる高強度α+β型チタン合金熱延板であって、
(a)熱間圧延板の法線方向をND方向、熱間圧延方向をRD方向、熱間圧延幅方向をTD方向とし、α相の(0001)面の法線方向をc軸方位として、c軸方位がND方向となす角度をθ、c軸方位とND方向を含む面がND方向とTD方向を含む面となす角度をφとし、
(b1)θが0度以上、30度以下であり、かつ、φが全周(−180度〜180度)に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、
(b2)θが80度以上、100度未満であり、かつ、φが±10度に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとして、
(c)XTD/XNDが4.0以上である
ことを特徴とする冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板。
Q(%)=[O]+2.77・[N] ・・・(1)
[O]:Oの含有量(質量%)
[N]:Nの含有量(質量%)
(2)(d)前記熱間圧延板のRD方向に垂直な断面のビッカース硬さをH1とし、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さをH2として、(H2−H1)・H2で表示する硬さ異方性指数が15000以上、より好ましくは16000以上であり、かつ、(e)前記熱間圧延板から採取した、RD方向が試験片長手方向であり、深さ2mmのノッチをTD方向に形成したシャルピー試験片において、ノッチ底から対抗面に垂直に下した垂線の長さをa、試験後に実際に伝播した割れの長さをbとして、b/aで表示する破断斜行性指数が1.20以上、より好ましくは1.35以上であることを特徴とする前記(1)に記載の冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板。
(3)前記(1)又は(2)に記載の冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板の製造方法において、α+β型チタン合金を熱間圧延する際、熱間圧延前に、該チタン合金をβ変態点以上、β変態点+150℃以下に加熱し、熱延仕上温度をβ変態点−50℃以下、β変態点−250℃以上とし、下記式で定義する板厚減少率90%以上で、一方向熱間圧延を行うことを特徴とする冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板の製造方法。
板厚減少率(%)={(熱延前の板厚−熱延後の板厚)/熱延前の板厚}・100
本発明によれば、耳割れ等を起点としてTD方向へ進展する割れが原因で発生する板破断が起り難くなるとともに、熱延板のRD方向の延性、曲げ性が高いことによりコイル巻戻しがし易い高強度α+β型チタン合金熱延板を提供することができる。
結晶方位と板面との相対的な方位関係を示す図である。 c軸方位とND方向のなすθが0度以上、30度以下で、かつ、φが全周(−180度〜180度)に入る結晶粒(ハッチング部)を示す図である。 c軸方位とND方向のなす角度θが80度以上、100度以下で、かつ、φが±10度の範囲にある結晶粒(ハッチング部)を示す図である。 シャルピー衝撃試験片における破断経路を示す図である。 α相(0001)面の集積方位を示す(0001)極点図の例を示す図である。 チタンα相の(0001)極点図において、図1(b)及び図1(c)に示すハッチング部に対応する領域を示す図である。 X線異方性指数と硬さ異方性指数の関係を示す図である。
本発明者らは、前述したように、α+β型チタン合金熱延板における、耳割れ等を起点とする割れの進展と熱延集合組織の関係について鋭意調査を行った。その結果について、詳細に説明する。
まず、図1(a)に、結晶方位と板面との相対的な方位関係を示す。熱間圧延面の法線方向をND方向、熱間圧延方向をRD方向、熱間圧延幅方向をTD方向とし、α相の(0001)面の法線方向をc軸方位として、c軸方位がND方向となす角度をθ、c軸方位とND方向を含む面がND方向とTD方向を含む面となす角度をφとする。
調査の結果、前述したように、結晶構造が六方細密充填構造(以下「HCP」ということがある。)であるチタンα相の六角底面((0001)面)の法線方向、即ち、c軸方位がTD方向に強く配向する熱延集合組織(T-texture)を有する場合、TD方向、即ち、板幅方向への割れの伝播傾向が抑えられ、板破断が起り難くなることが判明した。
HCPのαチタンでは、割れはα相(0001)結晶面に沿って伝播し易いが、T-textureでは、α相のc軸方位がTD方向に配向するので、α相(0001)面は、ND軸とRD軸を含む面に平行になり易くなる。
さらに、すべり変形は、α相の(0001)面及び(10−10)面に沿って生じ易く、TD方向に割れが伝播しようとすると、特に、(0001)面に沿って割れ、先端での塑性変形に伴う塑性緩和が生じながら、割れは、屈曲していき、最終的に、割れは、割れが伝播し易いRD方向、即ち、圧延方向(板長手方向)へ進展しようとする。
そのため、熱延コイルを冷間で巻戻して、熱延コイルに矯正等を施す際、(i)熱延時に発生した耳割れを起点として、又は、(ii)トリミングで耳割れを除去していても、冷間での巻戻し時のライン張力の変動などで発生する耳割れを起点として、割れが発生し、TD方向、即ち、板幅方向へ伝播しようとする場合、T-textureを有するチタン合金では、割れは、RD方向に屈曲することとなる。
即ち、T-textureを有するチタン合金の場合、強いT-textureを有さず、割れの屈曲が起り難いチタン合金に比べ、割れの破断経路がより長くなる、即ち、破断に至る経路が長くなるので、板破断が起り難くなる。
それ故、チタン合金においては、T-textureを形成することにより、元来、問題となっていたTD方向への割れの伝播がし難くなり、また、割れが発生し伝播しても、RD方向に屈曲して貫通しないので、冷間コイルの取扱性が向上する。
さらに、T-texture強化によりRD方向の強度が低下して、延性及び曲げ特性が向上するので、冷間コイルの巻戻しがより容易となり、取扱性が、さらに改善され、その結果、歩留りが向上する。
熱延板のTD方向への割れ伝播のし難さは、例えば、熱延板のRD方向を試験片の長手方向として作製したシャルピー衝撃試験片に、VノッチをTD方向に相当する向きに形成して、室温でシャルピー衝撃試験を行い、ノッチ底より進展する割れの長さで評価することができる。
T-textureを有し、割れがTD方向に伝播し難い板で、上記試験を行った場合、割れは、ノッチ底から真直ぐ進展せず、傾斜して伝播し、その結果、破断経路が長くなるからである。
ここで、図2に、シャルピー衝撃試験片における破断経路を示す。図2に示すように、シャルピー衝撃試験片1に形成したノッチ2のノッチ底3から試験片長手方向に対して垂直に下した垂線の長さをa、実際に伝播した割れの長さをbとし、本発明では、比(=b/a)を斜行性指数と定義した。斜行性指数が1.20を超える場合には、熱延板TD方向への破断は起り難い。
なお、試験片を伝播する割れは、特定の一方向に進むとは限らず、ジグザグに屈曲して進む場合もある。いずれの場合にも、bは、破断経路全体の長さを示すものとする。
また、T-textureを強化すると、熱延板RD方向における強度が低下して、延性ならびに曲げ特性が向上するので、熱延板コイルの冷間での巻き戻しが容易となり、取扱性が向上する。これは、チタンα相HCPの(0001)が、ND軸とRD軸を含む面に平行、又は、それに近い方向に配向することにより、主すべり系の中でも、(10−10)面をすべり面とするすべり変形が活発化するためである。
このすべり系の臨界せん断応力は、他のすべり系に比べて小さいので、熱延板RD方向への変形抵抗が下がり、延性が向上する。また、このすべり系が主すべり系となる場合、加工硬化係数も低くなるので、矯正などの弱加工が容易となる。こうして、コイルでの取扱性が向上する。
熱延板RD方向の変形し易さの評価は、熱延板での、RD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H1)と、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H2)の差に、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H2)を乗じた値、即ち、(H2−H1)・H2を、硬さ異方性指数と定義し、これを評価尺度として用いて行った。
硬さ異方性指数が15000以上であれば、熱延板RD方向の変形抵抗は十分低いので、コイル巻戻し性は良好となる。
さらに、本発明者らは、α+β型チタン合金において、強いT-textureが得られる熱延加熱温度は、β単相域のある温度範囲であることを突き止めた。α+β型チタン合金の通常のα+β2相域熱延に比べ、上記加熱温度は高いので、良好な熱間加工性が維持されるとともに、熱延中の両エッジ部での温度低下が抑制されて、耳割れが発生し難くなる効果もある。
その結果、熱延コイルでの耳割れ発生を抑制できるので、トリミング時の両エッジからの除去量が少なくて済むという利点もある。即ち、上記の熱延条件を採用することで、耳割れの発生が少なくなり、かつ、T-textureが発達して、割れが貫通し難くなる。
さらに、本発明者らは、安価な元素のFe及びAlを含有量、及び、OとNの含有量を調整することで、強度を保ちながら、T-textureを容易に作り込むことができることを見いだした。
特許文献3においては、前述のように、SiやCの添加効果による冷間加工性の向上を開示しているが、その熱延条件は、β域に加熱はするが、圧延はα+β域で行っており、冷間加工性の向上は、T-textureのような集合組織によるものではない。
非特許文献1には、純チタンにおいてβ域に加熱してから、α域で、終始、一方向圧延を行うと、T-textureに類似する集合組織が形成されることが開示されているが、この純チタンに係る圧延は、α域で圧延を開始する等、本発明とは異なる圧延であり、さらに、熱延中の割れ等の抑制については開示されていない。
特許文献9には、β域で、純チタンの熱間圧延を開始する技術が開示されているが、これは、結晶粒を微細化して、しわやキズの発生を防止する技術であり、集合組織の評価や熱延中の割れの抑制については開示されていない。
しかも、本発明は、質量%で、Feを0.8〜1.5%、かつ、Alを4.8〜5.5%含有し、かつ、O及びNを規定量含有するα+β型合金を対象とするものであり、純チタン、又は、淳チタンに近いチタン合金に係る技術とは実質的に異なるものである。
特許文献10には、ゴルフクラブヘッド用のTi−Fe−Al−O系のα+β型チタン合金が開示されているが、該チタン合金は、鋳造用のチタン合金であり、本発明のチタン合金とは実質的に異なるものである。特許文献11には、Fe及びAlを含有したα+β型チタン合金が開示されているが、集合組織の評価や熱延中の割れの抑制についは開示されていない。本発明と技術的に大きく異なる。
特許文献12には、本発明と成分組成が類似するゴルフクラブヘッド用のチタン合金が開示されているが、最終的な仕上げ熱処理によりヤング率を制御することを特徴とするものであり、熱延条件、熱延板コイルの取扱性、集合組織については開示されていない。
したがって、特許文献10〜12に開示の技術は、本発明と、目的及び特徴の点で異なるものである。
前述したように、本発明者らは、前記課題を解決すべく、チタン合金コイルに冷間矯正を行う際の巻戻し工程での取扱性に及ぼす熱延集合組織の影響を詳しく調査した結果、T-textureを安定化させることにより、熱延板コイルにおいて、TD方向に割れが進展し難くなり、板破断が起り難くなること、及び、RD方向の延性や曲げ特性が改善されるため、コイル巻戻し時の取扱性が改善されることを見いだした。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、以下に、本発明について、詳細に説明する。
本発明の高強度α+β型チタン合金熱延板(以下「本発明熱延板」ということがある。)で規定したチタンα相の結晶方位と存在割合を限定した理由を説明する。
α+β型チタン合金において、冷間矯正等のコイル巻戻し工程におけるTD方向への割れ伝播の抑制は、T-textureが強く発達した場合に発揮される。本発明者らは、T-textureを発達させる合金設計及び集合組織形成条件について鋭意研究を進め、以下のように解決した。
まず、集合組織の発達程度を、X線回折法により得られる、α相(0001)面に平行な結晶面からの反射であるX線(0002)反射相対強度の比を用いて評価した。
図3に、α相(0001)面の集積方位を示す(0001)極点図の例を示す。(0001)極点図は、T-textureの典型的な例であり、(0001)面法線軸であるc軸方位が強くTD方向に配向している。
図3から、α相の(0001)結晶面は、ND軸とRD軸を含む面に強く配向していることが解る。
このような(0001)極点図において、c軸方位とND方向のなすθが0度以上、30度以下である結晶粒(図1(b)に示すハッチング部、参照)によるX線のα相(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、c軸方位とND方向のなすθが80度以上、100度以下であって、φが±10度の範囲にある結晶粒(図1(c)に示すハッチング部、参照)によるX線のα相(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとし、それらの比:XTD/XNDを、種々のチタン合金板に対し評価した。
ここで、図4に、チタンα相の(0001)極点図において、図1(b)及び図1(c)に示すハッチング部に対応する領域を示す。
C軸方位を(θ、φ)とし、θが90度よりγ度だけ大きい場合、その方位は、(90−γ、φ+180)と等価である。即ち、θが90度より大きい領域を含む、図1(c)に示すハッチング部は、図4に示すチタンα相の(0001)極点図において、領域Cで示すハッチング部と等価である。
図4は、XTDとXNDの、(0001)極点図上での測定位置を、模式的に示しているが、XTDは、TD軸の両端をRD軸の周りに0〜10°回転させた領域をND軸の周りに±10°回転させた方位領域での最大X線相対強度ピーク値であり、XNDは、板のND軸端をRD軸のまわりに0〜30°まで回転させ、かつ、ND軸まわりに一回転させた方位領域での最大X線相対強度ピーク値である。
両者の比(=XTD/XND)をX線異方性指数と定義し、これにより、T-textureの安定度を評価し、冷間矯正等のコイル巻戻し時のTD方向の割れの進展し易さと関連付けることができる。この時、RD方向への変形のし易さの指標として、前述の“硬さ異方性指数”を用いた。この値が小さいほど、RD方向に変形し易く、巻戻しが容易となる。
本発明者らは、前述したように、熱延板RD方向の変形し易さを評価するため、熱延板での、RD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H1)と、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H2)の差に、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さ(H2)を乗じた値、即ち、(H2−H1)・H2を、硬さ異方性指数と定義して評価尺度として用いた。
ここで、図5に、X線異方性指数と硬さ異方性指数の関係を示す。X線異方性指数が高くなる程、硬さ異方性指数は大きくなる。同じ材料を使用して、巻戻し時の変形抵抗及び冷延のし易さを調査したところ、硬さ異方性指数が15000以上となる場合に、巻戻し時の熱延板RD方向の変形抵抗は十分に低くなり、コイルの巻戻し性が格段に向上することを見いだした。その時のX線異方性指数は4.0以上であり、より好ましくは5.0以上である。
これらの知見に基づいて、(0001)極点図上の板幅方向から板のND方向に0〜10°まで傾いた方位角内及び板のND方向を中心軸として板幅方向から±10°及び±180°回転させた方位角内でのX線相対強度ピーク値XTDと、板のND方向からTD方向に0〜30°まで傾いた方位角内及び板の法線を中心軸として全周回転させた方位角内でのX線相対強度ピーク値XNDの比XTD/XNDの下限を4.0と限定した。
次に、本発明熱延板の成分組成の限定理由を説明する。以下、成分組成に係る%は、質量%を意味する。
Feは、β相安定化元素のうちで安価な元素であるので、Feを添加してβ相を強化する。冷間矯正等のコイル巻戻し時に、TD方向への割れを延長させるとともに、熱延板RD方向の変形抵抗を下げて、コイル取扱性を改善するためには、熱延集合組織で強いT-textureを得る必要がある。そのためには、熱延加熱温度で安定なβ相を得る必要がある。
Feは、β安定化能が高く、比較的少ない添加量でもβ相を安定化することができるので、他のβ安定化元素に比べて、添加量を少なくすることができる。それ故、Feによる室温での固溶強化の程度は小さく、チタン合金は、高延性を保つことができる。
即ち、コイル取扱い時のRD方向の変形抵抗は大きくならないので、巻き戻しし易く、かつ、TD方向に割れが伝播しようとする時、割れ先端で塑性緩和が起り易いので、割れの屈曲が起り易くなる。この時、熱延温度域で安定なβ相を得るには、Feを0.8%以上添加する必要がある。
一方、Feは、Ti中で偏析し易く、また、多量に添加すると、固溶強化が起き、延性が低下し、コイル取扱性が低下する。それらの影響を考慮して、Feの添加量の上限は1.5%とする。
Alは、チタンα相の安定化元素であり、高い固溶強化能を有するとともに、安価な添加元素である。後述するO、Nとの複合添加により、高強度α+β型チタン合金として必要な強度レベルである、TD方向で引張強さとして、1050MPa以上、より好ましくは1100MPa以上を得るために、添加量の下限を4.8%とする。
一方、5.5%を超えてAlを添加すると、変形抵抗が高くなり過ぎて、延性が低下し、板破断が起る場合に、亀裂先端での塑性緩和が十分に起り、TD方向への破断が容易に起らない特性を維持できなくなるとともに、熱間変形抵抗の増大により、熱間加工性の低下をもたらす。したがって、Alの添加量は5.5%以下にする。
Nは、α相中に侵入型元素として固溶し固溶強化作用をなす。しかし、通常の高濃度のNを含むスポンジチタンを使用する方法等によって、0.030%を超えて添加すると、LDIと呼ばれる未溶解介在物が生成し易くなり、製品の歩留が低くなるので、Nの添加量は、0.030%を上限とする。
Oは、Nと同様に、α相中に侵入型元素として固溶し固溶強化作用をなす。そして、OとNが共存する場合、下記式(1)で定義するQ値に従って、強度上昇に寄与することが解った。
Q=[O]+2.77・[N] ・・・(1)
[O]:Oの含有量(質量%)
[N]:Nの含有量(質量%)
上記式(1)において、[N]の係数2.77は、強度上昇に寄与する程度を示す係数であり、多くの実験データに基づいて経験的に定めた。
Q値が0.14未満の場合、高強度α+βチタン合金として十分な強度が得られず、一方、Q値が0.38を超えると、強度が上昇し過ぎて、延性が低下し、板破断が起る場合の亀裂先端での塑性緩和が起り難くなり、TD方向への破断が容易に起ってしまう。したがって、Q値は、0.14を下限とし、0.38を上限とする。
次に、本発明の高強度α+β型チタン合金熱延板の製造方法(以下「本発明製造方法」ということがある。)について説明する。本発明製造方法は、特に、T-textureを発達させ、冷間矯正などのコイル巻戻し時の板幅方向への割れを進展させ難くして、コイルの取扱性を改善するための製造方法である。
本発明製造方法は、本発明熱延板の結晶方位及びチタン合金成分を有する薄板の製造方法であって、熱間圧延前加熱温度を、β変態点以上からβ変態点+150℃以下、板厚減少率を80%以上、仕上温度をβ変態点−50℃以下からβ変態点−250℃以上の温度となるように、一方向熱間圧延することを特徴とする。
熱延集合組織を強いT-textureとし、高い材質異方性を確保するには、チタン合金を、β単相域に加熱して、30分以上保持して、一旦、β単相状態とし、さらに、β単相域からα+β2相域にかけて、板厚減少率90%以上の大圧下を加えることが必要である。
β変態温度は、示差熱分析法により測定できる。予め、製造予定の成分組成の範囲内で、Fe、Al、N、及び、Oの成分組成を変化させた素材を10種以上、実験室レベルの少量を、真空溶解、鍛造して作製した試験片を用い、それぞれ、1100℃のβ単相領域から徐冷する示差熱分析法で、β→α変態開始温度と変態終了温度を調査しておく。
実際のチタン合金の製造時には、製造材の成分組成と、放射温度計による温度測定により、その場で、β単相域にあるか、α+β領域にあるかを判定することができる。
この時、加熱温度がβ変態点未満、又は、さらに、仕上温度がβ変態点−250℃未満の場合、熱間圧延の途中でβ→α相変態が起り、α相分率が高い状態で強圧下が加わることとなり、β相分率が高い2相状態での圧下が不十分となって、T-textureが十分に発達しない。
さらに、仕上温度がβ変態点−250℃以下になると、急激に、熱間変形抵抗が高まり、熱間加工性が低下するので、耳割れなどが発生し易くなり、歩留低下を招くことになる。そこで、熱間圧延時の加熱温度の下限はβ変態点とし、仕上温度の下限はβ変態点−250℃以上にする必要がある。
この時のβ単相域からα+β2相域にかけての圧下率(板厚減少率)が、90%未満であると、導入される加工歪が十分でなく、歪が板厚全体に渡って均一に導入され難いので、T-textureが十分に発達しない場合がある。したがって、熱延時の板厚減少率は、90%以上が必要である。
また、熱間圧延時の加熱温度がβ変態点+150℃を超えると、β粒が急激に粗大化する。この場合、熱間圧延は、殆ど、β単相域で行われ、粗大なβ粒が圧延方向に延伸し、そこから、β→α相変態が起るので、T-textureは発達し難い。
さらには、熱延用素材の表面の酸化が激しくなり、熱間圧延後に熱延板表面にヘゲやキズを生じ易いなど製造上の問題が生じるので、熱間圧延時の加熱温度の上限は、β変態点+150℃とする。
さらに、熱間圧延時の仕上温度がβ変態点−50℃を超えると、熱間圧延の大部分がβ単相域で行われることになって、加工β粒からの再結晶α粒の方位集積が十分でなく、T-textureが十分に発達し難いので、熱間圧延時の仕上温度の上限は、β変態点−50℃とする。
一方、仕上温度が、β変態点−250℃未満となると、α相分率が高い領域での強圧下の影響が支配的となり、本発明の狙いであるβ単相域加熱熱延によるT-textureの十分な発達が阻害される。さらに、そのような低い仕上温度では、急激に熱間変形抵抗が高まり熱間加工性が低下して、耳割れが発生し易くなり、歩留低下を招くことになる。よって、仕上温度は、β変態点−50℃以下からβ変態点−250℃以上とする。
また、上記条件での熱間圧延では、α+β型チタン合金の通常の熱延条件であるα+β域加熱熱延に比べ高温であるため、板両端の温度低下は抑えられる。こうして、板両端でも、良好な熱間加工性が維持され、耳割れ発生が抑制されるという利点がある。
なお、熱間圧延開始から終了まで、一貫して一方向にのみ圧延する理由は、本発明が目的とする、熱延コイルを冷間で矯正する場合やトリミングする場合に、TD方向への割れ進展が抑えられるとともに、熱延板RD方向の延性及び曲げ特性の向上が得られるT-textureを効率的に得るためである。
こうして、熱延コイルを冷間で巻戻しする際に板破断が起りにくく、熱延板RD方向の曲げ性や延性が高く巻戻しがしやすいチタン合金薄板コイルを得ることが可能となる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
<実施例1>
真空アーク溶解法により、表1に示す組成を有するチタン材を溶解し、これを熱間鍛造してスラブとし、1060℃に加熱し、その後、板厚減少率95%の熱間圧延により、4mmの熱延板とした。熱延仕上温度は830℃であった。
この熱延板を酸洗して酸化スケールを除去し、引張試験片を採取して、引張特性を調べるとともに、X線回折(株式会社リガク製RINT2100使用、Cu-Kα、電圧40kV、電流300mA)により板面方向の集合組織を測定した。
熱間圧延面よりND方向からのα相の(0001)面極点図において、図1(b)のハッチング部に示す、c軸方位とND方向のなす角度θが30度以下である結晶粒によるX線のα相(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、図1(c)のハッチング部に示す、c軸方位とND方向のなす角度θが80度以上、100度以下であって、φが±10度の範囲にある結晶粒によるX線のα相(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとし、それらの比:XTD/XNDをX線異方性指数として、集合組織の発達程度を評価した。
板破断のし難さを評価するに当り、試験片長手方向を熱延板RD方向に採取したシャルピー衝撃試験片(2mmVノッチ入り。TD方向にノッチを形成した。)を使用して、JIS Z2242に準拠して、常温で衝撃試験を行った。衝撃試験後の試験片における破断経路の長さ(b)とVノッチ底から垂直に下した垂線の長さ(a)の比(破断斜行性指数:b/a、図2、参照)により、板破断のし難さを評価した。
破断斜行性指数が1.20を超えると、TD方向の割れの破断経路は十分に長くなり、それ以下の場合に比べて、板破断は非常に起り難くなる。破断斜行性指数は、熱延板と伸び率(={(矯正後の板長さ−矯正前の板長さ)/矯正前の板長さ}・100%)を1.5%として、冷間で引張矯正した後の板より衝撃試験片を採取して評価した。
また、熱延板RD方向の変形し易さの評価は、硬さ異方性指数を用いて行った。硬さは、JIS Z2244に準拠して、1kgf荷重におけるビッカース硬度で評価した。硬さ異方性指数が15000以上となれば、熱延板RD方向の変形抵抗は十分低いので、コイル巻戻し性は良好となる。これらの特性を評価した結果を、表1に併せて示す。
Figure 0005196083
表1において、試験番号1、及び、2に、熱間圧延で板幅方向への圧延も含む工程により製造したα+β型チタン合金に係る結果を示す。試験番号1、及び、2ともに、硬さ異方性指数は15000未満であり、熱延板RD方向の強度は高いため、巻き戻し時の抵抗も大きく、ハンドリング性は悪い。
また、破断斜行性指数は1.20よりもかなり低く、TD方向への破断経路は短く、板破断は起り易くなっている。これらの材料では、いずれも、XTD/XNDの値は4.0を下回っており、T-textureは発達していない。
これに対し、本発明製造方法で製造した本発明熱延板の実施例である試験番号4、5、8、9、12、13、16、及び、17では、硬さ異方性指数が15000以上であり、良好なコイル巻戻し性を示すとともに、破断斜行性指数は1.20を超えており、TD方向へ割れが斜行する特性を有し、板破断しにくい特性を示している。ここで、硬さの評価は、ビッカース硬度で評価した。
一方、試験番号3、7、及び、11では、他の素材に比べて強度が低く、材質異方性を留意しない用途における、高強度α+β型合金板製品に対するTD方向での一般的な要求特性値である引張強さ1050MPaを達成していない。
このうち、試験番号3では、Alの添加量が、また、試験番号7では、Feの添加量が、本発明熱延板におけるAl及びFeの添加量の下限を下回っていたため、板幅方向の引張強さが低かった。また、試験番号11では、窒素及び酸素の含有量が低く、酸素当量値Qが規定量の下限値を下回っていたので、TD方向の引張強さが十分高いレベルに達していない。
また、試験番号6、10、及び、14では、X線異方性指数は4.0を上回るとともに、硬さ異方性指数も15000以上を満たしているが、斜行性指数が1.20を下回っており、TD方向に破断が進展し易くなっている。
試験番号6、10、及び、14では、それぞれ、Al、Fe添加量とQ値が、本発明の上限値を超えて添加されたため、強度が上り過ぎて延性が低下し、塑性緩和によるTD方向への割れの屈曲が起り難くなっている。
試験番号15は、熱延板の多くの部分で欠陥が多発し、製品の歩留が低かったため、特性を評価することができなかった。これは、高Nを含有するスポンジチタンを溶解用材料として使用する通常の方法により、Nが、本発明の上限を超えて添加されたので、LDIが多発したためである。
以上の結果より、本発明に規定された元素含有量及びXTD/XNDを有するチタン合金熱延板は、TD方向への割れ経路が延長されて板破断がし難くなるとともに、熱延板RD方向の強度が低くなり、コイル巻戻し性に優れているが、本発明に規定された合金元素量、及び、XTD/XNDを外れると、強い材質異方性と、それに伴う、優れたコイル巻戻し性及び板破断のし難さ等の諸特性を満足することができない。
<実施例2>
表1の試験番号4、8、及び、17の素材を、表2〜4に示す種々の条件で熱延した後、酸洗して酸化スケールを除去し、その後、引張特性を調べるとともに、X線回折(株式会社リガク製RINT2100使用、Cu-Kα、電圧40kV、電流300mA)により板面方向の集合組織を測定する際、チタンの(0002)極点図上のTD方向から板のND方向に0〜10°まで傾いた方位角内及び板のND方向を中心軸としてTD方向から±10°回転させた方位角内でのX線相対強度ピーク値をXTD、熱延板のND方向からTD方向に0〜30°まで傾いた方位角内及び板の法線を中心軸として全周回転させた方位角内でのX線相対強度ピーク値をXNDとした時に、それらの比:XTD/XNDをX線異方性指数として、集合組織の発達程度を評価した。
実施例1の場合と同様に、熱延板RD方向に採取したシャルピー衝撃試験片(2mmVノッチ入り。TD方向にノッチを形成した。)を使用して、JIS Z2242に準拠して常温で衝撃試験を行い、破断経路の長さ(b)とVノッチ底から垂直に下した垂線の長さ(a)の比(破断斜行性指数:b/a、図2、参照)により、板破断のし難さを評価した。
破断斜行性指数が1.20を超えると、板破断は非常に起り難くなる。破断斜行性指数を、熱延板と伸び率1.5%で引張矯正した後の板より衝撃試験片を採取して、評価した。熱延板RD方向の変形し易さの評価には、硬さ異方性指数を用いた。硬さは、JIS Z2244に準拠して、1kgf荷重におけるビッカース硬度で評価した。硬さ異方性指数が15000以上であれば、コイル巻戻し性は良好である。表2〜4に、これらの特性を評価した結果を示す。
Figure 0005196083
Figure 0005196083
Figure 0005196083
表2、3、及び、4には、試験番号4、8、及び、17に示す成分組成の熱延焼鈍板に係る評価結果を示す。本発明製造方法で製造した本発明熱延板の実施例である試験番号18、19、25、26、32、及び、33は、15000以上の硬さ異方性指数を示すとともに、1.20を超える破断斜行性指数を示し、良好なコイル巻戻し性を有するともに、板破断がし難い特性を有している。
一方、試験番号20、27、及び、34は、破断斜行性指数が1.20を下回っており、板破断が起こり易くなっている。これは、熱延時の板厚減少率が、本発明の下限よりも低かったため、T-textureが十分に発達できず、TD方向の割れが真直ぐ板幅方向に進展し易い状態であったためである。
試験番号21、22、23、24、28、29、30、31、35、36、37、及び、38は、X線異方性指数が4.0を下回るとともに、硬さ異方性指数は15000を下回り、破断斜行性指数も1.20を下回っている。
このうち、試験番号21、28、及び、35は、熱延前加熱温度が本発明の下限温度以下であったため、また、試験番号23、30、及び、37は、熱延仕上温度が本発明の下限温度以下であったため、いずれも、β相分率が十分に高いα+β2相域での熱間加工が十分でなく、T-textureが十分に発達できなかった例である。
試験番号22、29、及び、36は、熱延前加熱温度が本発明の上限温度を超えており、また、試験番号24、31、及び、38は、熱延仕上温度が本発明の上限温度を超えていたため、いずれも、大部分の加工がβ単相域の高温側で行われることとなり、粗大β粒の熱延に伴うT-textureの未発達、不安定化と、粗大な最終ミクロ組織の形成により、硬さ異方性指数は高くならず、また、破断経路の延長も起らなかった例である。
以上の結果より、熱延コイルの冷間矯正等の巻戻し時に、曲げ性などの改善による巻戻しのし易さや、TD方向への破断のし難さなどの特性を有する、コイル取扱性の高いα+β型チタン合金板材を得るため、熱延板RD方向の変形抵抗が低く、かつ、TD方向への割れが斜行する特性を具備するには、本発明に示す集合組織及び成分組成を有するチタン合金を、本発明の板厚減少率、熱延加熱温度、及び、仕上温度範囲で熱延することにより製造できることが解る。
本発明によれば、冷間矯正などのコイル巻戻し時のハンドリング性が良好なチタン合金熱延板コイル製品を製造することができる。本発明製品は、ゴルフクラブフェースなどの民生品用途や自動車部品用途などで幅広く使用することができるので、本発明は、産業上の利用可能性が高いものである。
1 シャルピー衝撃試験片
2 ノッチ
3 ノッチ底
a ノッチ底から垂直に下した垂線の長さ
b 実際の破断経路の長さ

Claims (3)

  1. 質量%で、Fe:0.8〜1.5%、Al:4.8〜5.5%、N:0.030%以下を含有するとともに、下記式(1)で定義するQ(%)=0.14〜0.38を満足する範囲のO及びNを含有し、残部Ti及び不可避的不純物からなる高強度α+β型チタン合金熱延板であって、
    (a)熱間圧延板の法線方向をND方向、熱間圧延方向をRD方向、熱間圧延幅方向をTD方向とし、α相の(0001)面の法線方向をc軸方位として、c軸方位がND方向となす角度をθ、c軸方位とND方向を含む面がND方向とTD方向を含む面となす角度をφとし、
    (b1)θが0度以上、30度以下であり、かつ、φが全周(−180度〜180度)に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXNDとし、
    (b2)θが80度以上、100度未満であり、かつ、φが±10度に入る結晶粒によるX線の(0002)反射相対強度のうち、最も強い強度をXTDとして、
    (c)XTD/XNDが4.0以上である
    ことを特徴とする冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板。
    Q(%)=[O]+2.77・[N] ・・・(1)
    [O]:Oの含有量(質量%)
    [N]:Nの含有量(質量%)
  2. (d)前記熱間圧延板のRD方向に垂直な断面のビッカース硬さをH1とし、TD方向に垂直な断面のビッカース硬さをH2として、(H2−H1)・H2で表示する硬さ異方性指数が15000以上であり、かつ、(e)前記熱間圧延板から採取した、RD方向が試験片長手方向であり、深さ2mmのノッチをTD方向に形成したシャルピー試験片において、ノッチ底から対抗面に垂直に下した垂線の長さをa、試験後に実際に伝播した割れの長さをbとして、b/aで表示する破断斜行性指数が1.20以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板。
  3. 請求項1、2の何れかに記載の冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板の製造方法において、α+β型チタン合金を熱間圧延する際、熱間圧延前に、該チタン合金をβ変態点以上、β変態点+150℃以下に加熱し、熱延仕上温度をβ変態点−50℃以下、β変態点−250℃以上とし、下記式で定義する板厚減少率90%以上で、一方向熱間圧延を行うことを特徴とする冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板の製造方法。
    板厚減少率(%)={(熱延前の板厚−熱延後の板厚)/熱延前の板厚}・100
JP2012537624A 2011-02-24 2012-02-24 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法 Active JP5196083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012537624A JP5196083B2 (ja) 2011-02-24 2012-02-24 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011038535 2011-02-24
JP2011038535 2011-02-24
JP2012537624A JP5196083B2 (ja) 2011-02-24 2012-02-24 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法
PCT/JP2012/054630 WO2012115243A1 (ja) 2011-02-24 2012-02-24 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5196083B2 true JP5196083B2 (ja) 2013-05-15
JPWO2012115243A1 JPWO2012115243A1 (ja) 2014-07-07

Family

ID=46721015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012537624A Active JP5196083B2 (ja) 2011-02-24 2012-02-24 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9850564B2 (ja)
JP (1) JP5196083B2 (ja)
KR (2) KR101905784B1 (ja)
CN (1) CN103403203B (ja)
TW (1) TWI456072B (ja)
WO (1) WO2012115243A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101905784B1 (ko) 2011-02-24 2018-10-10 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 냉간에서의 코일 취급성이 우수한 고강도 α+β형 티타늄 합금 열연판 및 그 제조 방법
WO2013094647A1 (ja) * 2011-12-20 2013-06-27 新日鐵住金株式会社 溶接管用α+β型チタン合金板とその製造方法およびα+β型チタン合金溶接管製品
JP5882380B2 (ja) * 2013-04-09 2016-03-09 株式会社神戸製鋼所 プレス成形用アルミニウム合金板の製造方法
JP5874707B2 (ja) * 2013-04-17 2016-03-02 新日鐵住金株式会社 高強度、高ヤング率を有し疲労特性、衝撃靭性に優れるチタン合金
US20170014882A1 (en) * 2014-04-10 2017-01-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Alpha + beta titanium alloy welded pipe excellent in strength and rigidity in pipe longitudinal direction and method for producing the same
US10351941B2 (en) 2014-04-10 2019-07-16 Nippon Steel Corporation α+β titanium alloy cold-rolled and annealed sheet having high strength and high young's modulus and method for producing the same
CN107002181B (zh) * 2014-11-28 2018-10-26 新日铁住金株式会社 具有高强度、高杨氏模量且疲劳特性、冲击韧性优异的钛合金
CN105220097B (zh) * 2015-11-17 2017-04-12 西部钛业有限责任公司 一种控制钛合金管中金属间化合物析出方向的方法
WO2019044858A1 (ja) * 2017-08-28 2019-03-07 新日鐵住金株式会社 チタン合金部材
KR102569909B1 (ko) * 2019-04-17 2023-08-24 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 티타늄판 및 구리박 제조 드럼
WO2021038662A1 (ja) * 2019-08-23 2021-03-04 国立大学法人東京海洋大学 チタン材、該チタン材を加工してなるチタン製品及び該チタン材の製造方法
EP4286550A4 (en) 2021-01-28 2024-03-06 Nippon Steel Corp TITANIUM ALLOY THIN PLATE AND METHOD FOR PRODUCING TITANIUM ALLOY THIN PLATE
KR20230110601A (ko) 2021-01-28 2023-07-24 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 티타늄 합금판 및 티타늄 합금 코일 그리고 티타늄 합금판의 제조 방법 및 티타늄 합금 코일의 제조 방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4855555B2 (ja) * 2009-12-02 2012-01-18 新日本製鐵株式会社 α+β型チタン合金製部品、及びその製造方法
JP2012031476A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Kobe Steel Ltd 強度異方性に優れた高強度α+β型チタン合金板および高強度α+β型チタン合金板の製造方法

Family Cites Families (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59215450A (ja) 1983-05-23 1984-12-05 Sumitomo Metal Ind Ltd Ti合金の熱間加工板および製造方法
JPS6144167A (ja) 1984-08-09 1986-03-03 Nippon Mining Co Ltd チタン合金板の製造方法
JPS61159562A (ja) 1984-12-29 1986-07-19 Nippon Steel Corp チタン材料の熱間圧延方法
JPH0692630B2 (ja) 1988-07-21 1994-11-16 住友金属工業株式会社 純チタンまたはチタン合金製継目無管の製造方法
JP3306878B2 (ja) 1991-06-04 2002-07-24 大同特殊鋼株式会社 α+β型Ti合金
JP3076696B2 (ja) 1993-08-30 2000-08-14 新日本製鐵株式会社 α+β型チタン合金
JP3052746B2 (ja) 1994-09-06 2000-06-19 日本鋼管株式会社 高強度・高延性チタン合金
US5880768A (en) * 1995-04-06 1999-03-09 Prevue Networks, Inc. Interactive program guide systems and processes
JPH08295969A (ja) 1995-04-28 1996-11-12 Nippon Steel Corp 超塑性成形に適した高強度チタン合金およびその合金板の製造方法
JP3310155B2 (ja) 1996-02-26 2002-07-29 新日本製鐵株式会社 破壊靭性に優れるα+β型チタン合金継ぎ目無し管の製造方法
JPH1094804A (ja) 1996-09-24 1998-04-14 Nippon Steel Corp 長さ方向と周方向の材質異方性が小さく、厚さ方向の強度に優れたα型またはα+β型チタン合金製継ぎ目無し管の製造方法
JP3749589B2 (ja) 1997-03-25 2006-03-01 新日本製鐵株式会社 Ti−Fe−O−N系チタン合金からなる熱延ストリップ、熱延板または熱延条およびこれらの製造方法
US6197688B1 (en) 1998-02-12 2001-03-06 Motorola Inc. Interconnect structure in a semiconductor device and method of formation
JP3352960B2 (ja) 1998-11-20 2002-12-03 株式会社神戸製鋼所 チタンまたはチタン合金溶接管の製法
WO2001012375A1 (en) 1999-08-12 2001-02-22 Nippon Steel Corporation HIGH-STRENGTH α + β TYPE TITANIUM ALLOY TUBE AND PRODUCTION METHOD THEREFOR
JP3872637B2 (ja) 1999-08-12 2007-01-24 新日本製鐵株式会社 高強度α+β型チタン合金管およびその製造方法
JP4065644B2 (ja) * 2000-03-16 2008-03-26 新日本製鐵株式会社 耐衝撃特性に優れた耐衝撃用冷間加工硬化チタン成品及びその製造方法
WO2002024968A1 (fr) 2000-09-21 2002-03-28 Nippon Steel Corporation Tole d'acier presentant de bonnes caracteristiques de gel de forme et procede permettant de produire cette tole
RU2259413C2 (ru) 2001-02-28 2005-08-27 ДжФЕ СТИЛ КОРПОРЕЙШН Брусок из сплава титана и способ его изготовления
JP2004010963A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Daido Steel Co Ltd 高強度Ti合金およびその製造方法
US20040221929A1 (en) * 2003-05-09 2004-11-11 Hebda John J. Processing of titanium-aluminum-vanadium alloys and products made thereby
JP2005220388A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Nippon Steel Corp 溶接部を有するゴルフクラブヘッド用チタン合金およびチタン製ゴルフクラブヘッドの製造方法
JP4516440B2 (ja) 2004-03-12 2010-08-04 株式会社神戸製鋼所 耐高温酸化性および耐食性に優れたチタン合金
JP4486530B2 (ja) 2004-03-19 2010-06-23 新日本製鐵株式会社 冷間加工性に優れる耐熱チタン合金板およびその製造方法
US20060045789A1 (en) * 2004-09-02 2006-03-02 Coastcast Corporation High strength low cost titanium and method for making same
JP4939741B2 (ja) * 2004-10-15 2012-05-30 住友金属工業株式会社 nearβ型チタン合金
JP4398880B2 (ja) 2005-02-01 2010-01-13 Sriスポーツ株式会社 ウッド型ゴルフクラブヘッド
JP4157891B2 (ja) 2006-03-30 2008-10-01 株式会社神戸製鋼所 耐高温酸化性に優れたチタン合金およびエンジン排気管
JP4850657B2 (ja) 2006-10-26 2012-01-11 新日本製鐵株式会社 β型チタン合金
JP5130850B2 (ja) 2006-10-26 2013-01-30 新日鐵住金株式会社 β型チタン合金
TW200838017A (en) 2007-03-03 2008-09-16 Micro Base Technology Corp Fuel mixing and supplying module for fuel cassette of fuel cell
JP5287062B2 (ja) * 2007-09-14 2013-09-11 大同特殊鋼株式会社 低比重チタン合金、ゴルフクラブヘッド、及び、低比重チタン合金製部品の製造方法
TW200932921A (en) 2008-01-16 2009-08-01 Advanced Int Multitech Co Ltd Titanium-aluminum-tin alloy applied in golf club head
TW200932920A (en) 2008-01-16 2009-08-01 Advanced Int Multitech Co Ltd Titanium aluminum alloy applied in golf club head
JP5298368B2 (ja) 2008-07-28 2013-09-25 株式会社神戸製鋼所 高強度かつ成形性に優れたチタン合金板とその製造方法
TW201033377A (en) * 2009-03-04 2010-09-16 ting-cheng Chen One kind of precipitation hardening titanium alloy
JP5435333B2 (ja) * 2009-04-22 2014-03-05 新日鐵住金株式会社 α+β型チタン合金薄板の製造方法及びα+β型チタン合金薄板コイルの製造方法
CN101550505A (zh) * 2009-04-30 2009-10-07 陈亚 一种析出硬化型钛合金
CN101899690B (zh) 2010-02-08 2013-03-20 长沙力元新材料有限责任公司 一种多孔合金材料及其制备方法
JP5625646B2 (ja) 2010-09-07 2014-11-19 新日鐵住金株式会社 圧延幅方向の剛性に優れたチタン板及びその製造方法
KR101905784B1 (ko) 2011-02-24 2018-10-10 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 냉간에서의 코일 취급성이 우수한 고강도 α+β형 티타늄 합금 열연판 및 그 제조 방법
JP6144167B2 (ja) 2013-09-27 2017-06-07 株式会社河合楽器製作所 メトロノームプログラム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4855555B2 (ja) * 2009-12-02 2012-01-18 新日本製鐵株式会社 α+β型チタン合金製部品、及びその製造方法
JP2012031476A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Kobe Steel Ltd 強度異方性に優れた高強度α+β型チタン合金板および高強度α+β型チタン合金板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20130327448A1 (en) 2013-12-12
US9850564B2 (en) 2017-12-26
TW201239102A (en) 2012-10-01
CN103403203B (zh) 2015-09-09
JPWO2012115243A1 (ja) 2014-07-07
KR20160030333A (ko) 2016-03-16
TWI456072B (zh) 2014-10-11
KR20130092612A (ko) 2013-08-20
CN103403203A (zh) 2013-11-20
KR101905784B1 (ko) 2018-10-10
WO2012115243A1 (ja) 2012-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5196083B2 (ja) 冷間でのコイル取扱性に優れた高強度α+β型チタン合金熱延板及びその製造方法
JP5182452B2 (ja) 冷延性及び冷間での取扱性に優れたα+β型チタン合金板とその製造方法
JP6187678B2 (ja) 高強度・高ヤング率を有するα+β型チタン合金冷延焼鈍板およびその製造方法
WO2005118898A1 (ja) チタン合金およびチタン合金材の製造方法
US20170321312A1 (en) Titanium alloy having high strength, high young's modulus, excellent fatigue properties, and excellent impact toughness
EP2801631B1 (en) Alpha+beta-type titanium alloy plate for welded pipe, method for producing same, and alpha+beta-type titanium-alloy welded pipe product
KR101871619B1 (ko) 관 길이 방향의 강도, 강성이 우수한 α+β형 티타늄 합금 용접관 및 그 제조 방법
JP5874707B2 (ja) 高強度、高ヤング率を有し疲労特性、衝撃靭性に優れるチタン合金
JP5668712B2 (ja) 耐衝撃性に優れた硬質純チタン板及びその製造方法。
JP5660061B2 (ja) 冷延性および冷間での取り扱い性に優れた耐熱チタン合金冷間圧延用素材及びその製造方法
JP5503309B2 (ja) 疲労強度に優れたβ型チタン合金
TWI701343B (zh) 鈦合金板及高爾夫球桿頭
JP2005154850A (ja) 高強度β型チタン合金
JP6741171B1 (ja) チタン合金板およびゴルフクラブヘッド
WO2023145050A1 (ja) チタン合金板
JP2023162898A (ja) β型チタン合金

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5196083

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350