本発明の一実施形態にかかる接続端子10及びこれを用いたパッケージ並びに電子装置について、以下に詳細に説明する。
接続端子10において、平板部としての第1誘電体層1の上面に第2誘電体層および第3誘電体層3が順次積層されている。第1誘電体層1の上面には中央部1bから第1端部1a(以下、一端1aともいう)に向けて、所定周波数の電気信号が伝送される第1線路導体11が配設され、第1端部1aにおいて露出されている。第1線路導体11の両側には、隣り合わせて外部接地回路と電気的に接続される第1接地用線路導体が配設され、第1端部1aにおいて露出されている。換言すると、第2誘電体層2は、第1線路導体11および第1接地用線路導体12の一端部11a,12aが露出されるように第1誘電体層1の上面に積層されている。第2誘電体層2の中央部2bから第2端部2c(以下、他端2cともいう)に向けては2本の第2線路導体21が配設され、第2端部2cにおいて露出されている。第2線路導体21のそれぞれの両側には隣り合わせて第2接地用線路導体22が設けられ、第2端部において露出されている。換言すると、第3誘電体層3は第2線路導体21および第2接地用線路導体22の他端21c,22c部が露出されるように他端21c,22c部を除いて第2誘電体層2上面に接合されている。第3誘電体層の中央部3bから一端3aに向けては所定周波数の電気信号が伝送される第3線路導体31が配設され、一端3aにおいて露出されている。第3線路導体31の両側には第3接地用線路導体32が隣り合わせて設けられ、一端3aにおいて露出されている。第1線路導体11の他端11cと2本の第2線路導体21のうち一方の第2線路導体21の一端21aとは接続導体40で接続されている。また、第3線路導体31の他端31cと2本の第2線路導体のうち他方の第2線路導体の一端21aとは接続導体40で接続されている。
なお、第3誘電体層3上面にはさらに第3線路導体31の一端31a部および第3接地用線路導体32の一端32a部を露出するように第4誘電体層4が設けられることにより、接続端子10の上面側に金属導体等が配置される場合においても、第3接地用線路導体32及び第3線路導体31を絶縁することができる。また、この第4誘電体層4によって接続端子10の一端側1aと他端側1cとを気密に遮断することができ、内部の気密信頼性を要するパッケージの接続端子1として好適に用いることができる。また、第1誘電体層1の下面に下面接地導体6、第4誘電体層4の上面に上面接地導体7が設けられることによって、第1乃至第3線路導体11,21,31を外部ノイズから遮蔽するとともに、接続端子10をロウ付けによって金属等と接合することができる。
接続端子10において、図1に示すように、第1線路導体11の両側には第1線路導体11と所定間隔を隔てて第1接地用線路導体12が平行するように設けられる。第2線路導体21の両側には第2線路導体21と所定間隔を隔てて第2接地用線路導体22が平行するように設けられる。また、第3線路導体31の両側には第3線路導体31と所定間隔を隔てて第3接地用線路導体32が平行するように設けられる。これによって、第1線路導体11および第1接地用線路導体12、第2線路導体21および第2接地用線路導体22、そして第3線路導体31および第3接地用線路導体32は、いわゆるG(接地)−S(信号)−G(接地)のコプレーナ線路構造を構成している。G−S−Gのコプレーナ線路構造とすることにより、第1線路導体11、第2線路導体21および第3線路導体31を伝送する電気信号が高周波であっても良好に伝送させることができる。
第1線路導体11と第1接地用線路導体12とは、第1誘電体層1上面に交互に複数本が配置されることによって、1本の第1線路導体11の両側には第1接地用線路導体12が配置され、コプレーナ線路構造が構成される。第3線路導体31および第3接地用線路導体32も同様にコプレーナ線路構造とされている。
第2線路導体21は、第2誘電体層2上面に一列に並べて配置され、第1線路導体11の他端11bから接続導体40を介して第1線路導体11に接続されている。また、その隣の第2線路導体21は、第3線路導体31から接続導体40を介して第3線路導体31に接続されている。第2線路導体21の間には第2接地用線路導体22が配置される。このようにして第2線路導体21と第2接地用線路導体22とが交互に並べられる。
隣り合わせの2本のうち、一方の第2線路導体21は下方の第1線路導体11と接続導体40を介して接続され、他方の第2線路導体21は上方の第3線路導体31と接続導体40を介して接続され、第2線路導体21は第1線路導体11と第3線路導体31との間の位置に配置される。このように第2線路導体21から見て、第1線路導体11および第3線路導体31は対称的に配置されているので、第1線路導体11と接続された第2線路導体21および第3線路導体31と接続された第3線路導体31双方の線路におけるインピーダンスのバランスを取り易い。
また、第1線路導体11と第3線路導体31とが第2線路導体21の上下2段に配置されているのに対して、第2線路導体21は1段の同じ面内に配置されたものに変換されている。これによって、第2線路導体21と電子部品55等とを接続する際の接続作業は容易となる。
第2線路導体21は、第1線路導体11および第3線路導体31よりも線幅を狭くすることによって、隣り合う第1線路導体11同士、および隣り合う第3線路導体31同士の間隔を狭くすることができ、高密度配線が容易となる。また、第2線路導体21の線幅を狭くすることによって、第2線路導体21と第2接地用線路導体22との間の所定間隔も短くすることができ、高密度配線の観点からは有利である。
第3接地用線路導体32が第1接地用線路導体12の直上に配置されている場合、第2誘電体層2および第3誘電体層3の一端2a,3a側の側面に、後述するキャスタレーション導体5bを第1接地用線路導体12から第3接地用線路導体32まで形成することによって、第1接地用線路導体12と第3接地用線路導体32とを接地電位(基準電位)に接続することができるため、接地電位が安定する。
好ましくは、第1線路導体11の直上に第3接地用線路導体32を配置するのがよい。これによって、第1線路導体11の直上に接地電位を有する第3接地用線路導体32が配置され、第1線路導体11の高周波特性を安定させることができる。また、第1線路導体11の直上に第3線路導体31が配置される場合に比べて、第1線路導体11と第3線路導体31との距離を隔てることができるので、第1線路導体11と第3線路導体31との混信を少なくすることができる。
図2は、本発明の一実施形態にかかる接続端子10を示す図であり、第1線路導体31と第3線路導体31との間の第2誘電体層および第3誘電体層から成る誘電体層の内部に接地層5aを有している。図2に示すように、接地層5aと第1接地用線路導体12及び第3接地用線路導体31との間には、キャスタレーション導体5bが形成され、第1接地用線路導体12及び第3接地用線路導体32は電気的に接続されているのがよい。
このように、接地層5aが設けられることによって、第1接地用導体12と第3接地用導体32との間に基準となる接地電位を提供することができる。また、外部から接続端子1に進入するノイズ成分を当該接地層5aにより遮蔽することもできる。
ここで、図2に示すように、第3接地用線路導体32は第1線路導体11の直上に位置するように配置されるとともに、第1接地用線路導体12は第3線路導体31の直下に位置するように配置されている。また、第3接地用線路導体32から第1線路導体11の直上に近づくようにキャスタレーション導体5bが配置されるようになることから、第1線路導体11直上の接地電位を安定なものとすることができ、第1線路導体11に高周波信号が効率良く伝送できるようになる。また、第1接地用線路導体12は第3線路導体31の直下に近づくようにキャスタレーション導体5bが配置されるようになることから、第3線路導体31直下の接地電位を安定なものとすることができ、第3線路導体31を高周波信号が効率良く伝送できるようになる。さらに、第1線路導体11と第3線路導体31との間の距離が遠ざかり、第1線路導体11と第3線路導体31のそれぞれを伝送する高周波信号が干渉し難くなる。
図3(a)は、本発明の他の実施形態にかかる接続端子10を示す斜視図で、第1線路導体11,第2線路導体21,第3線路導体31をそれぞれ2本に分割し、その両側の接地用線路導体12,22,32との間でG−S−S−Gの線路構造を構成する例を示したものである。
そして、2本の第1線路導体11、2本の第2線路導体21、2本の第3線路導体31は、それぞれ1組で差動線路として機能させることができる。差動線路とすれば、2本で1組の線路導体を伝送する電気信号同士を結合させて伝送できるようになり、線路導体11,21,31を伝送する電気信号に透過損失等の伝送損失が生じ難くなる。よって、線路導体11,21,31において高周波電気信号を伝送させることができる。
なお、図3(a)においては、第1線路導体11、第2線路導体21、第3線路導体31のいずれをも差動線路とする例を示すが、第1線路導体11または第3線路導体31のいずれか一方と、これに接続される第2線路導体21のみを差動線路としたり、複数配列された第1線路導体11または第3線路導体31のうちのいくつかを差動線路としたりしても構わない。
図3(b)は、図1の接続端子10をさらに多層化した実施形態の例を示す斜視図である。上述において、第1誘電体層1乃至第3誘電体層3の例を示したが、さらにn層に多層化し、第1乃至第n誘電体層1〜nのそれぞれの表面に上述の第1線路導体11または第3線路導体31のように第1線路導体11を配設し、それらの両側に隣り合わせて第1接地用線路導体12を配設し、誘電体層1〜nの間の中間層2Aの他端側にn本の第2線路導体21および第2接地用線路導体22を配設し、これら各々を接続導体40で接続する構成とすることもできる。
第1乃至第4誘電体層1〜4には、例えばセラミックス等の誘電体を用い、従来周知のセラミックグリーンシート積層法を用いることによって寸法精度の高い接続端子10が作製できる。
例えば、図5(a)〜(e)に示すように、直方体形状の第1誘電体層1の上面に、一端1a側の長辺から中央部1bにかけてタングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等のメタライズ層を印刷することによって、所定周波数の電気信号が伝送される第1線路導体11と、この第1線路導体11に隣り合わせて設けられ、外部接地回路と電気的に接続される第1接地用線路導体12とを形成する。なお、図5(d)に示すように、第1接地用線路導体12は、第1線路導体11を取り囲むようにし、第1誘電体層1の他端1c側長辺まで面状に塗布しておくのがよい。
また、図5(c)に示すように、別に用意した第2誘電体層2の上面にも、W,Mo,Mn等のメタライズ層によって、所定周波数の電気信号が伝送される第2線路導体21と、この第2線路導体21に隣り合って設けられ、外部接地回路と電気的に接続するための第2接地用線路導体22となるメタライズペーストのパターンを形成する。さらに図5(b)に示すように、第3誘電体層3の上面にも同様に第3線路導体31および第3接地用線路導体32を形成する。
第1線路導体11,第2線路導体21、第3線路導体31及び第1接地用線路導体12,第2接地用線路導体22,第3接地用線路導体32は、例えば、W,Mo,Mn等の粉末に有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを、第1〜第4誘電体層1〜4となるセラミック生成形体の上面に、予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布することにより形成される。
なお、図5(a)には、第3誘電体層3の上面に第4誘電体層4を積層する場合の第4誘電体層4を示している。第4誘電体層4は上面全面にメタライズペーストが塗布される。
また、図5(e)には、第1誘電体層1の下面を示している。第1誘電体層1には下面全面にメタライズペーストが塗布される。
そして、これら誘電体層を順に積み重ねて接合し、焼成することによって接続端子10が作製される。図4は、このようにして作製された接続端子10を示す。図4において、図4(a)は断面図、図4(b)は平面図、図4(c)は正面図を示す。
第2誘電体層2および第3誘電体層3の厚みを変えることによって、第1線路導体11または第3線路導体31から第2線路導体21へ接続される接続導体40の長さを変えることができる。例えば、第1線路導体11の一端11aから第2線路導体21までの電気長と、第3線路導体31の一端31aから第2線路導体21までの電気長とがマッチするように調整することができる。なお電気長とは、線路導体11,31上における高周波電気信号の1波長の長さを単位にした長さを意味する。
キャスタレーション導体5bは、上記各誘電体層となるセラミック生成形体の一端側の側面に予め溝状のキャスタレーション(切り欠き)を形成しておき、このキャスタレーション内面にW,Mo,Mn等の粉末に有機溶剤、溶媒を添加混合して得た導体ペーストを吸引印刷法によって塗布しておく。なお、キャスタレーション導体5bは、第1線路導体11の線路方向と交わる一端側1aの一側面に設けられていればよい。従って、図1および図4乃至図6においては、一側面にのみキャスタレーションが形成されている例を示しているが、これに限られることはなく、第1線路導体11の線路方向と交わる一端側1aおよび他端側1cの二側面に設けられていても構わない。
キャスタレーション導体5bが一端側1aの一側面に設けられている場合は、後述するパッケージの外側に位置する側面に設けるのがよい。この構成により、パッケージの外部から内部に侵入しようとする外部ノイズ信号をキャスタレーション導体5bによってシールドすることができる。
また、図4乃至図6に示すように、第1線路導体11の線路方向と交わる一端側1aの側面において、キャスタレーション導体5bを第3接地用線路導体31の端部と接続しておくのが好ましく、第3接地用線路導体31にリード31eをAg−Cuロウ,Agロウ等によるロウ付け接合する場合、キャスタレーション導体5bの内面とリード31eとの間に、ロウ材フィレットを形成することができる。その結果、リード31eを第3接地用線路導体31に強固に接合することができる。
キャスタレーション導体5bを第1線路導体11の線路方向と交わる一端側1aおよび他端側1cの二側面に設けておくと、第1線路導体11及び第2線路導体21におけるインピーダンス特性の整合性をより一層よいものとすることができる。
また、第1線路導体11の他端11cと第2線路導体21の一端21bとを、および第3線路導体31の一端31aと第2線路導体21の一端21bとを電気的に接続するために、接続導体40がビアホール導体として形成される。
ビアホール導体は、図5(b),図5(c)に示すように、第3誘電体層3となるセラミック生成形体の第3線路導体31の先端または第2誘電体層2となるセラミック生成形体の第2線路導体21の先端に貫通孔を設けておき、ここに導体ペーストを埋め込んでおくことによって形成される。
さらに、第1接地用線路導体12、第2接地用線路導体22、第3接地用線路導体および接地層5a同士はビアホール導体5cによって互いに接続しておくとよい。これらビアホール導体5cも、図5(b)〜(e)に示すように、各誘電体層となるセラミック生成形体の所定位置に貫通孔を設け、ここに導体ペーストを埋め込んでおくことによって形成される。
これらビアホール導体5cは、図5(b)〜(e)に示されるように、第1線路導体11、第2線路導体21、第3線路導体31の近くに線路上の高周波信号の波長λより短い間隔で、例えばλ/4以下の間隔で配置される。
なお、第1線路導体11と第3線路導体31との間に配置される接地層5aは、例えば、図5(c)に示されている第2接地用線路導体22の一端側のメタライズ層によって実現される。
誘電体層1〜4,nは、アルミナ(Al2O3)質セラミックス,窒化アルミニウム(AlN)質セラミックス,ムライト(3Al2O3・2SiO2)質セラミックス等の誘電体から成り、好ましくは、セラミックグリーンシート積層法によって形成されるのがよい。すなわち、樹脂やガラス等の他の誘電体材料に比べ気密信頼性が高いセラミックスを用いることで接続端子1内外の気密信頼性を向上させることができる。
例えば、接続端子1がAl2O3質焼結体の場合は、Al2O3,酸化珪素(SiO2),酸化マグネシウム(MgO),酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を混合添加してペースト状とし、ドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによって誘電体層1〜4,nとなるセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を形成する。
接続端子10の第1線路導体11,第3線路導体31,第1接地用線路導体12,第3接地用線路導体32には、それぞれリード(第1リード11e,第3リード31e,第1接地用リード12e,第3接地用リード32e)を接続することによって、外部回路との電気的接続を行なうことができる。第1リード11eとその両側の第1接地用リード12eおよび第3リード31eとその両側の第3接地用リード32eとでリード部分においてもG−S−G構造が構成されている。
これらのリード11e,31e,12e,32eは、従来周知の導電性材料を用いることができるが、特に抵抗率の小さい銅(Cu)を用いることが望ましい。また、その表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、例えば厚み0.5〜9μmのNi層と、厚さ0.5〜5μmの金(Au)層とを順次メッキ法により被着させておくのがよく、リード11e,31e,12e,32eが酸化腐食するのを防止できるとともに、リード11e,31e,12e,32eをロウ材によって強固に接合することができる。
次に、図7は、本発明の一実施形態にかかる接続端子10を用いたパッケージ及びそれを用いた電子装置の実施の形態の一例を示す概略斜視図である。
本発明の一実施形態にかかるパッケージは、上述した接続端子10と、キャビティを有する基体の壁部にキャビティに通じる開口部50aを有した容器体50と、を備え、開口部50aに接続端子10がキャビティの内外において電気信号を導通するように接合されている。
このような構成によれば、高周波電気信号を導通させる小型のパッケージを実現することができる。
ここで、容器体50は、ステンレス鋼(SUS),銅(Cu),銅(Cu)−タングステン(W),銅(Cu)−モリブデン(Mo),鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属から成る。
この容器体50は、金属のインゴットを圧延加工やプレス加工,切削加工等の金属加工を施すことにより所定形状に一体成形してもよいし、容器体の底部を成す基板51と壁部52とを別々に準備し、この基板51の上面に銀(Ag)−銅(Cu)ロウ等のロウ材を介して壁部52を接合してもよい。この場合、壁部52と基板51との接合は基板51上面と壁部52の下面とを、基板51上面に敷設したプリフォーム状のAg−Cuロウ等のロウ材を介して接合される。
壁部52には、電子素子55と外部電子回路とを電気的に接続する接続端子10を挿着するための開口部50aが形成される。
また、容器体50にセラミックス等の誘電体を用いてもよい。セラミックス製の容器体50とする場合は、例えば、容器体50の基板部51となるセラミックグリーンシート上に壁部52となり、キャビティとなる貫通開口を設けたセラミックグリーンシートを積層し、これらを焼成することによって作製される。
なお、壁部52となるグリーンシートを複数層に分け、各層の接続端子10が配置される部分に図5に示すパターンの導体ペーストを被着させておけば、接続端子10と一体のパッケージとすることができる。
また、例えば電子素子55として半導体レーザ(LD),フォトダイオード(PD)等の電子素子55を収納する場合のパッケ−ジにおいては、壁部52の一部に電子素子55と光結合するための光伝送路である光信号入出力窓が形成される。
また、容器体50は、その表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と、厚さ0.5〜5μmの金(Au)層とを順次メッキ法により被着させておくのがよく、容器体が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、容器体上面に電子素子15を強固に接着固定することができる。
最後に、上述したパッケージを用いた電子装置について以下に説明する。
本発明の一実施形態に係る電子装置は、上述したパッケージと、キャビティ内部に搭載された電子素子15と、キャビティ内部を封止する蓋体20とを具備する。そして、パッケージ外部はリード11e,31e,12e,32e等によって外部回路基板と接続され、パッケージ内部では第2線路導体21および第2接地用線路導体22と電子部品55の端子とがワイヤボンディング等で接続される。
このような構成によれば、高周波伝送特性に優れた小型の電子装置を提供することができる。
このように、本発明の一実施形態にかかる電子装置は、小型で広帯域な情報処理に好適なものである。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等支障ない。