JP3771853B2 - 入出力端子および半導体素子収納用パッケージ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波信号で作動する半導体素子を収納するための半導体素子収納用パッケージの信号入出力部に使用される入出力端子およびその入出力端子を用いた半導体素子収納用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号を用いる半導体素子を収納するための半導体素子収納用パッケージ(以下、半導体パッケージともいう)には、半導体素子と外部電気回路基板とを電気的に接続するための入出力端子が設けられている。この入出力端子を図6に斜視図で示す。
【0003】
同図において、101はアルミナ(Al2O3)セラミックス,窒化アルミニウム(AlN)セラミックス,ムライト(3Al2O3・2SiO2)セラミックス等の誘電体から成る平板部であり、その上面に、一辺から対向する他辺にかけて形成され、タングステン(W),モリブデン(Mo)等のメタライズ層から成る線路導体103を有するとともに、下面にはその全面に線路導体103と同様のメタライズ層から成る下部接地導体102を有する。この平板部101の上面には、線路導体103を狭持して接合されるとともに、上面に上部接地導体105を有するAl2O3セラミックス,AlNセラミックス,3Al2O3・2SiO2セラミックス等の誘電体から成る立壁部104が設置される。平板部101と立壁部104の側面には線路導体103と同様のメタライズ層から成る側面接地導体106を有する。
【0004】
線路導体103を伝送する高周波信号の周波数に応じて、平板部101の厚さを適宜調整することによって、線路導体103と下部接地導体102までの距離を調整し、線路導体103を特性インピーダンスに整合させる。このように、線路導体103を特性インピーダンスに整合させることによって、線路導体103を伝送する高周波信号の伝送効率を良好なものとできる。
【0005】
このように、入出力端子107は、平板部101と立壁部104とから構成され、半導体パッケージ内外を気密に遮断し、その内部を封止している。
【0006】
この入出力端子107が取着される半導体パッケージは、その構成部材の1つである金属製の枠体に設けられた切欠きまたは貫通孔から成る取付部に入出力端子107を嵌着した所謂メタルウォールタイプや、セラミック製の枠体に信号の伝送線路としての入出力端子部を一体的に設けた所謂セラミックウォールタイプがあり、用途に応じて適宜選択され使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の入出力端子107では、線路導体103を伝送する高周波信号の周波数が高周波になるにつれ、線路導体103から下部接地導体102までの距離を近づけて特性インピーダンスに整合させる必要があり、これに伴い平板部101の厚さを薄くする必要があった。平板部101を薄くした入出力端子107を半導体パッケージに用いた場合、平板部101と、その下面および側面に銀(Ag)−銅(Cu)ろう等のろう材を介してそれぞれ接合される基体および枠体との間に、それらの熱膨張差による熱歪みが発生し、平板部101がこの熱歪みに耐えられずに、平板部101にクラック等の破損が発生する場合があった。平板部101に破損が発生すると、半導体パッケージの内部を気密に封止できなくなり、また破損が線路導体103にまで及んだ場合には半導体素子と外部電気回路基板との間で高周波信号を伝送できなくなるという問題点が発生していた。
【0008】
特に、線路導体103を伝送する高周波信号が10GHz以上である場合、平板部101が特に薄くなるため平板部101の破損が大きなものとなり易く、上記の問題点が顕著なものとなっていた。
【0009】
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、半導体パッケージの半導体素子の高周波信号を伝送させる入出力端子の破損を有効に防止することにより、半導体素子と外部電気回路基板との高周波信号の伝送効率を良好に保持し、また内部の気密信頼性を向上させ、半導体パッケージ内に収納する半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させ得るものとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の入出力端子は、複数の誘電体層が積層された略長方形の誘電体板から成るとともに上面に一辺から対向する他辺にかけて形成された線路導体を有する平板部と、該平板部の上面に前記線路導体を間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部とを具備しており、前記平板部は、内部に少なくとも前記線路導体に対向するように内層導体層が設けられているとともに下面の略全面に下部接地導体が形成されており、前記線路導体の端部の直下における前記内層導体層の下側の前記誘電体層の端に上下主面間にわたって切り欠かれた切欠き部が形成されているとともに該切欠き部に前記内層導体層および前記下部接地導体を電気的に接続するための導体層が設けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明の入出力端子は、上記の構成により、内層導体層を線路導体に対する接地導体層として機能させることができる。従って、高周波信号が伝送される線路導体と内層導体層との距離を近づけて、線路導体を特性インピーダンスに整合させることができ、従来のように平板部を薄くせずとも線路導体を特性インピーダンスに整合させることができる。また、線路導体の端部において接地電位を強化することができ、線路導体の端部をボンディングワイヤを介して半導体素子と電気的に接続したり、線路導体の端部をリード端子を介して外部電気回路基板と電気的に接続しても、接続部で接地電位が強化されているため、高周波信号の反射損失や透過損失を抑制することができ、入出力端子で高周波信号を無駄なく効率良く入出力させることができる。
【0012】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、上面に半導体素子を載置する載置部を有する基体と、該基体の上面に前記載置部を囲繞するように取着され、側部に貫通孔または切欠きから成る入出力端子の取付部が形成された枠体と、前記取付部に嵌着された請求項1記載の入出力端子とを具備したことを特徴とする。
【0013】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、上記の構成により、線路導体を伝送する高周波信号の伝送効率を良好なものとできるとともに、入出力端子にクラックが発生するのを防止して線路導体で無駄なく高周波信号を伝送させることができ、また半導体素子収納用パッケージ内部を気密に保持することができる。その結果、半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる信頼性の高い半導体素子収納用パッケージとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の入出力端子および半導体素子収納用パッケージについて以下に詳細に説明する。図1は本発明の入出力端子について実施の形態の一例を示す斜視図、図2は図1のA−A線における断面図であり、これらの図において、1はAl2O3セラミックス,AlNセラミックス,3Al2O3・2SiO2セラミックス等の略長方形の誘電体板からなる平板部である。この平板部1は、その上面に一辺から対向する他辺にかけて形成されたW,Mo等のメタライズ層から成る線路導体3を有するとともに、下面にはその略全面に線路導体3と同様のメタライズ層から成る下部接地導体2を有する。また、平板部1の上面には、間に線路導体3を挟んで接合されるとともに、上面に線路導体3と同様のメタライズ層から成る上部接地導体5を有し、Al2O3セラミックス,AlNセラミックス,3Al2O3・2SiO2セラミックス等の誘電体から成る立壁部4が設けられる。平板部1および立壁部4の側面には線路導体3と同様のメタライズ層から成る側面接地導体6を有する。
【0015】
平板部1は複数(図1では2層)の誘電体層が積層されて成り、下層の誘電体層11と上層の誘電体層12とから成る。そして、下層の誘電体層11と上層の誘電体層12との間に少なくとも線路導体3に対向するようにW等のメタライズ層から成る内層導体層1aが形成され、線路導体3の端部の直下における内層導体層1aの下側の誘電体層11の端に上下主面間にわたって切り欠かれた切欠き部11aが形成されているとともに、切欠き部11aに内層導体層1aおよび下部接地導体2を電気的に接続するためのW等のメタライズ層から成る導体層11bが設けられている。上記内層導体層1aは、下層の誘電体層11と上層の誘電体層12との間の略全面に形成されていてもよい。
【0016】
この構成により、線路導体3を伝送する高周波信号がより高周波になった場合、従来例の図6のように平板部101を薄くして線路導体103と下部接地導体102との距離を近づけて特性インピーダンスに整合させる必要はなく、平板部1の厚みを半導体パッケージに接合しても熱歪みに十分耐え得る厚みとしながら、線路導体3と内層導体層1aとの距離を小さくして線路導体3を特性インピーダンスに整合させることができる。その結果、高周波信号の伝送特性を良好なものとし、かつ半導体パッケージに接合した際にクラック等の破損を防止し得る入出力端子とすることができる。
【0017】
また、切欠き部11aに設けられた導体層11bにより、線路導体3の端部の直下において接地電位を強化できる。即ち、導体層11bはケースグランドとなる下部接地導体2に直接接続されるので、線路導体3の端部の直下において接地電位が強化される。その結果、線路導体3の端部をボンディングワイヤを介して半導体素子に電気的に接続したり、線路導体3の端部をリード端子を介して外部電気回路基板に電気的に接続しても、接続部で高周波信号の反射損失や透過損失が生ずるのを抑制でき、入出力端子7において高周波信号を無駄なく入出力させることができる。
【0018】
切欠き部11aの拡大断面図を図3に示す。同図に示すように、切欠き部11aの幅XはX=0.3〜1.5mm、深さDはD=0.1〜1mmが良く、この構成により、線路導体3の端部をボンディングワイヤを介して半導体素子に電気的に接続したり、線路導体3の端部をリード端子を介して外部電気回路基板に電気的に接続しても、接続部で高周波信号の反射損失や透過損失が生ずるのを有効に抑制することができる。
【0019】
X<0.3mmの場合、切欠き部11aの幅が小さすぎて、切欠き部11aを形成するためのセラミックグリーンシートの打ち抜き加工が困難になるとともに、線路導体3の端部の直下の内層導体層1aの接地電位を十分に強化できなくなる。X>1.5mmの場合、切欠き部11aの幅が大きすぎて切欠き部11aの上側の誘電体層12が欠けやすくなる。また、D<0.1mmの場合、切欠き部11aが浅いため、切欠き部11aを形成するためのセラミックグリーンシートの打ち抜き加工が困難となり、D>1mmの場合、切欠き部11aが深すぎて、線路導体3の端部の直下の内層導体層1aの接地電位を十分に強化できなくなるとともに、切欠き部11aの上側の誘電体層12が欠けやすくなる。
【0020】
このような入出力端子7は以下のようにして作製される。例えば、Al2O3質セラミックスから成る場合、先ず酸化アルミニウム、酸化珪素(SiO2)、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合して泥漿状と成す。これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術により複数のセラミックグリーンシートを得る。
【0021】
次に、このセラミックグリーンシートに、W,Mo等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術により印刷塗布して、内層導体層1a、下部接地導体2、線路導体3、上部接地導体5となるメタライズ層を所定パターンに形成する。また、下層の誘電体層11となるセラミックグリーンシートに金型等によって打ち抜き加工を施すことによって、所望の位置に切欠き部11aを形成し、切欠き部11aに導体層11bとなるW,Mo等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを塗布する。
【0022】
その後、セラミックグリーンシートを複数枚積層し、側面接地導体6となるW,Mo等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、可塑剤、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを塗布する。これを還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
【0023】
本発明の入出力端子7によれば、内層導体層1aを線路導体3の接地導体として機能させることができるため、線路導体3を伝送する高周波信号がより高周波になっても、平板部1を薄くすることなく接地導体(内層導体層1a)を線路導体3に近づけることによって線路導体3を特性インピーダンスに整合させることができる。その結果、高周波信号の伝送損失を小さくて良好な伝送特性が得られるとともに平板部1にクラックが発生するのを防止し、線路導体3で無駄なく信号を伝送させて半導体パッケージに取り付けた場合に内部を気密に保持できる入出力端子となる。
【0024】
本発明において、図4に示すように、平板部1上面の線路導体3の両側に略等間隔をもって形成された同一面接地導体1bが設けられていても良い。同一面接地導体1bは、線路導体3と同様の金属ペーストをスクリーン印刷法等の厚膜形成技術により印刷塗布することによって形成される。線路導体3の両側に同一面接地導体1bが形成されていることにより、線路導体3を特性インピーダンスにより整合し易くするとともに、線路導体3のシールド効果(電磁遮蔽効果)が得られ、線路導体3から外部への高周波信号の放射を抑制することができ、線路導体3を伝送する高周波信号の伝送特性をより良好にすることができる。
【0025】
次に、本発明の半導体パッケージについて図5に基づいて説明する。同図は本発明の半導体パッケージについて実施の形態の一例を示す斜視図である。同図において、21は基体であり、その上面にはIC,LSI,半導体レーザー(LD),フォトダイオード(PD)等の半導体素子25を載置するための載置部21aを有している。図5では載置部21aを凹部とした例を示したが、基体21を平板状としてその上面に載置部21aを形成してもよい。この基体21は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金,Cu−W合金等の金属、またはAl2O3セラミックス,AlNセラミックス,3Al2O3・2SiO2セラミックス等の誘電体からなる。金属からなる場合、そのインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に製作される。一方、セラミックスから成る場合、その原料粉末に適当な有機バインダや溶剤等を添加混合しペースト状と成し、このペーストをドクターブレード法やカレンダーロール法等によってセラミックグリーンシートと成し、しかる後、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施し、これを複数枚積層し約1600℃の高温で焼成することによって作製される。
【0026】
なお、基体21が金属からなる場合、その表面に耐蝕性に優れかつろう材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜5μmの金(Au)層とを順次メッキ法により被着させておくのがよく、基体21が酸化腐蝕するのを有効に防止できるとともに、基体21上面の載置部21aに半導体素子25を強固に接着固定させることができる。一方、基体21がセラミックスから成る場合、載置部21aに、W,Mo等のメタライズ層を下地層として、耐蝕性に優れかつろう材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜5μmのAu層とを順次メッキ法により被着させておくのがよく、載置部21aに半導体素子25を強固に接着固定することができる。
【0027】
また、22は基体21上に載置部21aを囲繞するように取着された枠体であり、基体21と同様に誘電体または金属から成る。23は、枠体22を切り欠いて形成され、その底面と側面にメタライズ層等の導電層を形成した入出力端子の取付部である。なお、基体21にも同様の切欠きを設けて取付部23が形成されている。この取付部23の底面と側面は、基体21および/または枠体22に被着形成された接地導体に接続されて接地されている。
【0028】
そして、取付部23に本発明の入出力端子7または入出力端子8が嵌着される。なお、入出力端子7,8の下部接地導体2は取付部23の底面の導電層に接続されて接地されケースグランドとなっており、上部接地導体5は枠体22の上面の接地導体、または金属製の枠体22、または枠体22の上面に取着されるFe−Ni−Co合金等の金属からなるシールリング24に接続されて接地されケースグランドとなる。枠体22が誘電体から成る場合、入出力端子7,8は枠体22の一部として一体的に成形されてもよい。
【0029】
このような本発明の半導体パッケージは、入出力端子7,8を具備していることから、高周波信号の誘電体損失を最小限に抑えて高周波信号の伝送損失を小さくした、良好な伝送特性を有するものとなる。
【0030】
そして、線路導体3を載置部21aに載置される半導体素子25の電極ならびに外部電気回路基板の配線導体にワイヤ,リボン,リード端子等(図示せず)を介して接続して、半導体素子25と外部電気回路基板とを電気的に接続する。次に、枠体22の上面にシールリング24を鉛(Pb)−錫(Sn)半田やAu−Sn半田等の低融点金属ろう材やAg−Cuろう材等の高融点金属ろう材等により取着し、シールリング24の上面にFe−Ni−Co合金等から成る蓋体26を半田付けやシームウエルド法により接合することにより、半導体素子25が半導体パッケージ内部に収納された製品としての半導体装置となる。
【0031】
また、基体21と枠体22とはAg−Cuろう材等の高融点金属ろう材により接合され、入出力端子7,8は取付部23に嵌着され同様の高融点金属ろう材により接合される。
【0032】
また、図5の実施の形態では枠体22の対向する側部に入出力端子7を2つ設けているが、必要に応じて他の側部に設けてもよく、または1つの側部に複数の入出力端子7を取り付けてもよく、この場合取付部23を1つの側部に複数設けて入出力端子7を並列的に複数取り付ければよい。もちろん入出力端子7の代わりに入出力端子8を設けてもよい。
【0033】
このような本発明の半導体パッケージは、上記本発明の入出力端子7,8を具備していることから、高周波信号の誘電体損失を最小限に抑えて高周波信号の伝送損失を小さくし、伝送効率を良好に保持することができる。
【0034】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更を施すことは何等差し支えない。
【0035】
【発明の効果】
本発明の入出力端子は、複数の誘電体層が積層された略長方形の誘電体板から成るとともに上面に一辺から対向する他辺にかけて形成された線路導体を有する平板部と、平板部の上面に線路導体を間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部とを具備しており、平板部は、内部に少なくとも線路導体に対向するように内層導体層が設けられているとともに下面の略全面に下部接地導体が形成されており、線路導体の端部の直下における内層導体層の下側の誘電体層の端に上下主面間にわたって切り欠かれた切欠き部が形成されているとともに切欠き部に内層導体層および下部接地導体を電気的に接続するための導体層が設けられていることにより、内層導体層を線路導体に対する接地導体層として機能させることができる。従って、高周波信号が伝送される線路導体と内層導体層との距離を近づけて、線路導体を特性インピーダンスに整合させることができ、従来のように平板部を薄くせずとも線路導体を特性インピーダンスに整合させることができる。また、線路導体の端部において接地電位を強化することができ、線路導体の端部をボンディングワイヤを介して半導体素子と電気的に接続したり、線路導体の端部をリード端子を介して外部電気回路基板と電気的に接続しても、接続部で接地電位が強化されているため、高周波信号の反射損失や透過損失を抑制することができ、入出力端子で高周波信号を無駄なく効率良く入出力させることができる。
【0036】
本発明の半導体素子収納用パッケージは、上面に半導体素子を載置する載置部を有する基体と、基体の上面に載置部を囲繞するように取着され、側部に貫通孔または切欠きから成る入出力端子の取付部が形成された枠体と、取付部に嵌着された本発明の入出力端子とを具備したことにより、線路導体を伝送する高周波信号の伝送効率を良好なものとできるとともに、入出力端子にクラックが発生するのを防止して線路導体で無駄なく高周波信号を伝送させることができ、また半導体素子収納用パッケージ内部を気密に保持することができる。その結果、半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる信頼性の高い半導体素子収納用パッケージとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の入出力端子について実施の形態の例を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線における入出力端子の断面図である。
【図3】図1の入出力端子の切欠き部の断面図である。
【図4】本発明の入出力端子について実施の形態の他の例を示す斜視図である。
【図5】本発明の半導体素子収納用パッケージについて実施の形態の例を示す分解斜視図である。
【図6】従来の入出力端子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:平板部
1a:内層導体層
2:下部接地導体
3:線路導体
4:立壁部
7,8:入出力端子
11a:切欠き部
11b:導体層
Claims (2)
- 複数の誘電体層が積層された略長方形の誘電体板から成るとともに上面に一辺から対向する他辺にかけて形成された線路導体を有する平板部と、該平板部の上面に前記線路導体を間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部とを具備しており、前記平板部は、内部に少なくとも前記線路導体に対向するように内層導体層が設けられているとともに下面の略全面に下部接地導体が形成されており、前記線路導体の端部の直下における前記内層導体層の下側の前記誘電体層の端に上下主面間にわたって切り欠かれた切欠き部が形成されているとともに該切欠き部に前記内層導体層および前記下部接地導体を電気的に接続するための導体層が設けられていることを特徴とする入出力端子。
- 上面に半導体素子を載置する載置部を有する基体と、該基体の上面に前記載置部を囲繞するように取着され、側部に貫通孔または切欠きから成る入出力端子の取付部が形成された枠体と、前記取付部に嵌着された請求項1記載の入出力端子とを具備したことを特徴とする半導体素子収納用パッケージ。
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