JP5183220B2 - 部品分類装置および前記装置を用いた電子部品特性検査分類装置 - Google Patents

部品分類装置および前記装置を用いた電子部品特性検査分類装置 Download PDF

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Description

本発明は、小形で且つ極薄である質量の小さい部品等を吸着搬送して収納箱へ部品に損傷を与えること無く確実に収納させることができる部品分類装置と前記装置を用いた電子部品特性検査分類装置に関する。
従来、部品を搬送する装置、部品を搬送して収納箱に収納させる分類装置等について数多くの提案がなされている。特許文献1記載の「物品の移動排出装置」は電子部品を搬送し、重力のみを利用して排出している。
特許文献2記載の「小型部品供給搬送装置」は、負圧を利用して部品を吸着搬送して分類するものである。
特許文献3記載の「水晶振動子の周波数分類装置及び真空吸着装置」の発明は小形で且つ極薄である質量の小さい部品を吸着搬送して収納箱に収納させるために所謂P&P装置を用い排出時に真空引きとエア送出の切り替えを行う装置を提案している。
特許第3998296号公報 特許第3532124号公報 特開2001−165978号公報
前述の特許文献3記載の装置では、部品を吸着している吸着ノズルが静電気を帯びている場合に吸着をOFFしただけでは静電気によって部品が吸着ノズルに付着していて離脱しないために吸着をOFFすると同時に吐出空気を併用する。この吐出空気によって部品は勢いよく収納箱内に飛び出し、収納箱の壁面あるいは既に収納箱内に収納されている部品にぶつかるために部品に損傷を与えてしまうという問題点があった。
本発明の第1の目的は、前記の問題点を解決し、小形で且つ極薄である質量の小さい部品を吸着搬送して収納箱へ部品に損傷を与えること無く確実に収納させることができる部品分類装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、前記部品分類装置を用いた電子部品特性検査分類装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明による請求項1記載の部品分類装置は、
複数の収納箱と、
メッシュ板と吸排出部よりなり前記各収納箱上の仮受位置に配置される仮受手段と、
搬出位置で部品を吸着し前記仮受手段のメッシュ板の一面に部品が対面する位置まで搬送し退避する吸着ノズルと、
前記吸着ノズルと吸排出部の圧力を制御して部品を仮受手段で受け取り収納箱に落下させる圧力制御手段と、から構成されている。
本発明による請求項2記載の部品分類装置は、請求項1記載の部品分類装置において、
前記吸着ノズルの基部と前記仮受手段は共通の移動ブラケットに支持されて前記搬出位置から仮受位置まで移動可能に設けられ、前記吸着ノズルは前記仮受位置で前記メッシュ板に近接する位置および離脱する位置に移動させられるものである。
本発明による請求項3記載の部品分類装置は、請求項1記載の部品分類装置において、 前記吸排出部に負圧と正圧を選択接続することにより仮受位置からの離脱を可能に構成したことを特徴とするものである。
本発明による請求項4記載の電子部品特性検査分類装置は、
電子部品の特性を検査して分類する装置であって、
供給ホッパから供給された電子部品を供給テーブル上に搭載して回転する供給テーブル部と、
前記供給テーブル上に散在された前記電子部品を撮像して画像処理するためのカメラ部と、
前記電子部品の画像処理した情報に基づいて前記供給テーブルの前記電子部品の搬出位置から前記電子部品を一個づつ吸着し配送位置に搬送配置する供給P&P部と、
前記配送位置で測定テーブル部の測定テーブル上に電子部品を受け取りその特性を測定して分類信号を発生する測定部と、
1以上の収納箱,メッシュ板と吸排出部よりなり前記各収納箱上の仮受位置に配置される仮受手段,前記測定部の搬出位置から電子部品を吸着し前記分類信号により選択された収納箱の前記仮受手段のメッシュ板の一面に電子部品が対面する位置まで搬送し退避する吸着ノズル,および前記吸着ノズルと吸排出部の圧力を制御して電子部品を仮受手段で受け取り収納箱に落下させる圧力制御手段とからなる部品分類部と、を含んで構成されている。
本発明による請求項5記載の電子部品特性検査分類装置は、請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
前記供給テーブル部の供給テーブルは円環状浅溝を有し、駆動モータの主たる回転方向と逆方向の回転振動を付与し、前記浅溝内の電子部品の重なりを解消するように構成したことを特徴とするものである。
本発明による請求項6記載の電子部品特性検査分類装置は、請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
前記測定テーブル部の測定テーブルには前記供給P&P部により前記電子部品が搬送される前記測定テーブルの一定の位置に前記電子部品を位置決めするために一対の位置決め爪を有する位置決め機構を設けたことを特徴とするものである。
本発明による請求項7記載の電子部品特性検査分類装置は、請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
前記測定部に、上電極と前記測定テーブル上の測定される前記電子部品の表面との間隙を一定に保持するために前記測定テーブル表面までの距離を測定する検出器を上電極ホルダと一体に配置して構成されている。
本発明による請求項8記載の電子部品特性検査分類装置は、請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
前記測定テーブル上に残された検査済みの前記電子部品を強制的に排除するために、
前記測定部の測定テーブルの搬出位置に常時は上方に退避しており、排出時に測定テーブルの搬出位置表面に下降させられる排出斜面を用いた排出爪を設けて、構成したことを特徴とするものである。
本発明による請求項9記載の電子部品特性検査分類装置は、請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
前記供給P&P部により前記供給テーブルから前記測定テーブルへ電子部品を搬送する経路の下方に前記電子部品を画像処理するためのカメラと照明を設置し、
前記電子部品を前記経路を移動中に撮像し、前記画像処理により前記電子部品の外観を検査するように構成されている。
本発明による請求項1〜3記載の部品分類装置によれば、小形で且つ極薄である質量の小さい部品を前記部品の搬出箇所から収納箇所へ吸着ノズルによって吸着搬送して前記収納箇所に設置された収納箱へ収納することができる。すなわち前記装置により、収納箱へ部品に損傷を与えること無く確実に収納させることができる効果が得られる。
さらに詳しく言えば、請求項1記載の構成によれば、部品を仮受手段で受け取り収納箱に落下させるのであるから、部品は空気により加速されることはなく静かに落下し分類される。
請求項2記載の構成によれば、前記吸着ノズルと前記仮受手段の位置関係は正確に保たれる。
請求項3記載の構成によれば、仮受部からの部品の離脱を確実にすることができる。なお離脱の方向は下方向でない点に留意されたい。
前述のような部品分類装置を組み込んだ分類部を持つ請求項4〜9記載の電子部品特性検査分類装置により、収納箱へ部品に損傷を与えること無く確実に収納させることができる効果が得られる電子部品特性検査分類装置を提供することができる。
さらに詳しく言えば、請求項4記載の構成によれば、水晶振動子片等の電子部品を連続的に、電子部品を損なうことなく、検査分類することができる。
請求項5記載の構成によれば、前記供給テーブル部の供給テーブル上の電子部品の重なりを解消することができる。
請求項6記載の構成によれば、前記測定テーブルの一定の位置に前記電子部品を位置決めすることができる。
請求項7記載の構成によれば、電極間距離を正確に保つことができる。
請求項8記載の構成によれば、残された検査済の部品を確実に排除できる。
請求項9記載の構成によれば、測定前の電子部品の外観の検査が可能になる。
以下図面等を参照して本発明による部品分類装置とこの分類装置を用いた電子部品特性検査分類装置の実施の形態を説明する。
図1は本発明による分類部を組み込んだ電子部品特性検査分類装置の実施例の正面図、図2は、本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例で電子部品が供給テーブルの溝にばらまかれた状況を示す平面図、図3は本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の供給テーブル上に設置されたカメラと照明を示す正面図である。
前記実施例は、電子部品の電気特性を検査して分類する装置であって、供給ホッパ102から電子部品101(図2参照)が供給される。
回転可能に設けられている供給テーブル部1は供給ホッパ102から供給された電子部品101を搭載して回転する。カメラ・照明部2が供給テーブル部1の供給テーブル103上に配置され、供給テーブル103上に搭載された電子部品101を撮像して画像処理する。
供給P&P部3は、電子部品101の画像処理した情報に基づいて供給テーブル103の電子部品101の取り出し位置から所定の位置に電子部品101を一個づつ吸着し搬送配置する。
なおP&Pは、PICKUP AND PLACEの略語で当業者に慣用されている。
測定部5は、前記所定の位置で回転テーブル(測定テーブル部4)上に電子部品を受け取りその特性を測定して分類信号を発生する。
部品分類装置(分類部6、図1)は、1以上の収納箱,メッシュ板と吸排出部よりなり前記各収納箱上の仮受位置に配置される仮受手段,測定部5から電子部品101を吸着し分類信号により選択された収納箱の前記仮受手段のメッシュ板の一面に部品が対面する位置まで搬送し退避する吸着ノズル601(図12参照),および吸着ノズル601と吸排出部605(図12参照)の圧力を制御して部品を仮受手段で受け取り収納箱に落下させる圧力制御手段とから構成されている。
〔部品分類装置の詳細説明〕
以下前述の部品分類装置(分類部6、図1)を図11〜14を参照して説明する。
図11は、本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の測定テーブルと分類部の位置関係を説明するための平面図であり、図12は図11に示す測定テーブルと分類部の正面図である。図11に示すように複数の収納箱614がサブベース617の上列に配置されており、この内の一つが分類信号により選択される。
図13は、本発明による部品分類装置が、本発明による電子部品特性検査分類装置に利用された場合の電子部品収納手順を説明するための正面図である。
図14は図13図示の装置の図中の矢印Y−Y方向から見た収納箱の断面図である。
図11、12と13に示されている吸着ノズル601は、ロータリーシリンダ602の出力軸に固定されている。また、吸着ノズル601に対向する直線上に吸着機能と排出機能を併せ持つ吸排出孔606を有する吸排出部605が設けられている。さらにロータリーシリンダ602と吸排出部605はパルスモータ613によって駆動されるタイミングベルト611に取り付けられた同一のブラケット509に設置されている。すなわち、吸着ノズル601と吸排出部605は一体的に移動可能に設けられている。また、メッシュ板615は各々の収納箱ごとに設けられている。吸着ノズル601は、図11と図12で示す測定テーブル401の位置で電子部品を吸着した後に、図11の図中下方の分類信号により選択された収納箱614の位置に移動する。この動作によって当然、吸排出部605も前記の収納箱614のメッシュ板615の裏面位置に移動する。そして、図13に示すように、ロータリーシリンダ602の回転駆動によって収納箱614の右壁上に配置されメッシュ板615のメッシュ部に電子部品を対面させる。
この時に、吸着ノズル601に吸着された電子部品はメッシュ板615の表面から0.5mm程度に接近した位置とすることが好ましく、吸排出部605の吸排出孔606の開口メッシュ板615の裏面から0.5mm程度に接近した位置とすることが好ましい。また、メッシュ板615の小径孔は電子部品の大きさよりも小さい複数の小径孔であり、メッシュ板615の板厚は0.5mm程度に薄いことが好ましい。吸排出部605は、ここでは図11に図示されている真空(吸着エアー607)および圧縮空気(排出エアー608)の制御装置に接続されている。
前述の関係位置において、吸排出部605の吸排出孔606の吸着機能をONにした後に吸着ノズル601の吸着をOFFとすると、吸着ノズル601に吸着されていた電子部品は吸着ノズル601から離脱してメッシュ板615の表面に吸着さる。次に、ロータリーシリンダ602の回転駆動によって吸着ノズル601を元の位置(図13に示す想像線の位置)に戻す。そして、吸排出部605の吸排出孔606の吸着機能をOFFにすると同時に排出機能をONにして電子部品をメッシュ板615の表面から離脱させて収納箱614内に落下収納させる。次に、タイミングベルト611を駆動させて吸着ノズル601(同一ブラケット609に取り付けられている吸排出部605も)を図11と図12に示す測定テーブル401の位置に戻して、次の分類される電子部品を吸着すべく待機する。
の仮受方式によれば小形で且つ極薄である質量の小さい部品(例えば水晶振動子片)を吸着している吸着ノズルが静電気を帯びていても、部品を吸着搬送して収納箱へ部品に損傷を与えること無く確実に収納させることができる。
〔前記分類装置を用いた電子部品特性検査分類装置の詳細説明〕
先に簡単に説明した電子部品特性検査分類装置の構成をより詳しく説明する。
図1において、供給ホッパ102は、電子部品を測定テーブル部4の測定テーブル401(図4参照)上に供給するための供給テーブル部1の供給テーブル103(図2参照)に電子部品を供給する。
供給テーブル部1は、供給ホッパ102から供給されて供給テーブル103上に搭載された電子部品を画像処理するためのカメラ・照明部2を備えている。
供給P&P部3は、供給テーブル部1上に搭載された電子部品の画像処理した情報に基づいて供給テーブル部1の電子部品の取り出し位置から電子部品を一個づつ吸着して測定テーブル部4の予め定められた位置へ搬送する。
測定部5の測定テーブル部4に、供給P&P部3により電子部品が搬送され、後述するように、測定テーブル部4の予め定められた位置には電子部品の特性を検査するための下電極を有し、測定テーブル部4の下電極と対になって電子部品の特性を検査するための上電極を有する。
前述の分類装置は、本発明による装置の分類部6として用いられる。分類部6は、前述したように、電子部品を収納するための複数個の収納箱と測定テーブル上の検査済みの電子部品を測定部5において特性検査した結果に基づいて、指定された収納箱へ搬送収納するための機構を有する。
〔供給テーブル部への電子部品の供給と部品情報の取得〕
図2,図3に示すように、振動式の供給ホッパ102は、供給テーブル103のaの箇所で電子部品101を供給テーブル103のリング状の溝104にばらまくように供給する。
供給テーブルにおける電子部品の重なり除去:
前述のように、供給ホッパ102によって供給テーブル103の溝104上にばらまかれた電子部品101の重なりの発生が起こり得る。このような重なりの発生が後述するカメラ201により画像処理されると異常の状態と判断して、測定部への搬送が避けられることになり、重なっている電子部品101は取り残されることになるから、この重なりを解消させる必要がある。そのため、この供給テーブル103を通常反時計方向(図2および図3参照)に回転駆動させているパルスモータ105に小刻みに左右回転を行わせて供給テーブル103を振動させる。この振動によって重なりを発生している電子部品101の重なりを解消させることができる。前述の供給テーブル103の溝104は電子部品101が供給ホッパ102によって供給されるのを確実に受け取るためと、この振動によって電子部品101が供給テーブル103から振り落とされないための深さの浅い溝(電子部品の厚さの2〜3倍に相当)となっている。前述の溝と前述の供給テーブルの振動により重なりが解消される。
電子部品の位置姿勢等情報の取得:
供給テーブル103上にカメラ201と照明202が設置されている(図3参照)。カメラ201は、供給テーブル103のbの箇所(図2参照)の直上に配置され、電子部品101を撮像し画像処理をする。
パルスモータ105(図3参照)は、供給テーブル103を反時計方向(図2参照)に回転駆動させる。供給テーブル103のcの箇所(図2参照)に電子部品101を吸着搬送するため、供給P&P部3の一部である吸着ノズル301が配置されている。
図3に示すようにカメラ201によってカメラ201の撮像範囲内にある電子部品101の撮像画像処理が行われて電子部品101の一個一個の供給テーブル103における位置・姿勢・重なりの情報が取得される。このようにして、供給ホッパ102から供給テーブル103の回転によって順次送られて来る全ての電子部品101の情報が取得される。これらの情報は図1に示された供給P&P部3の制御部7に与えられ、後述するように、供給テーブル103のcの箇所(図2参照)から供給P&P部3の吸着ノズル301によって電子部品101は前述の情報に基づいて吸着搬送されて、図1に示された測定テーブル部4に移載される。
〔供給P&P部の動作、測定部への電子部品の移送〕
供給P&P部3は、吸着ノズル301を操作し、これにより、供給テーブル103から電子部品を測定テーブル401に供給する。図4は、これらの位置関係を示している。
吸着ノズル301への負圧供給:
吸着ノズル301は、回転軸302の下端に設けられている。供給P&P部3の基礎構造(支持板A,B,Cが一体に設けられている。)の支持板Aに設けられた案内用のケース303が回転軸302を回転および昇降可能に支持している。
回転軸302はパイプ状でその上端にロータリー継ぎ手308が設けられており、ロータリー継ぎ手308に結合されているエアーチューブ309は真空発生装置(図示されていない)に接続され、吸着ノズル301に負圧が供給される。
吸着ノズル301の回転制御:
回転軸302には、支持板Aの上部の位置に、タイミングプーリ304Bが固定されている。支持板Aには、さらにパルスモータ306が設けられおり、パルスモータ306の出力軸にはタイミングプーリ304Aが設けられている。
タイミングプーリ304Bにはタイミングベルト305を介してパルスモータ306の回転が伝達される。
吸着ノズル301の昇降制御:
供給P&P部3の基礎構造の支持板Cには上下用フック307に一体に設けられている受板311を案内し、これと一体の上下用フック307の上下方向の直進を案内する直進ガイド310が設けられている。上下用フック307は回転軸302に連結させられている。
供給P&P部3の基礎構造の支持板Bに設けられたパルスモータ313の出力軸に揺動バー312が固定されている。
パルスモータ313の左右回転によって揺動バー312は上下揺動運動を行う。
この揺動運動が、受板311、上下用フック307を介して回転軸302に伝達され、結果として吸着ノズル301の昇降制御が行われる。
供給P&P部3の基礎構造の水平移動:
前述したように図4に示されたパルスモータ306と313は基礎構造の基板に一体に設けられており、図示しない駆動源によって図1,4中の左右に駆動可能となっている。
P&P部3の総合動作:
以上のように構成されている供給P&P部3の各駆動源の制御装置に図2に示す供給テーブル103のcの箇所にある電子部品101の情報に基づく指令が入力されて、吸着すべき電子部品101上に吸着ノズル301は移動下降し吸着して上昇し測定テーブル401の予め定められた位置に吸着搬送を行う。
さらに、この供給テーブル103から測定テーブル401への吸着移動中に吸着した電子部品101の姿勢情報に基づいて予め定められた姿勢に回転し補正を行う。
なお、電子部品101が重なっている場合にはその電子部品101はスキップされて供給テーブル103に残される。
〔測定部における電子部品の測定〕
図5,6および7は、測定テーブル部4を示す。図5は測定テーブル部4の平面図であり、図6はその側面図である。
測定テーブル401はパルスモータ403の出力軸に接続されていて回転可能となっている。また、測定テーブル401には絶縁材405が埋められていて、ここに電子部品の電気特性を検査するための吸着孔付きの下電極404が設置されている。
図中dに示す箇所に下電極404が位置する状態で、電子部品101は図4に示す吸着ノズル301によって吸着搬送されて測定テーブル401の予め定められた位置にある下電極404の上に置かれて吸着保持される。
電子部品の位置決め保持機構の1:
測定テーブル401には供給P&P部3により電子部品が搬送される測定テーブル401の一定の位置に電子部品を位置決めするための位置決め機構が設けられている。
電子部品が図4に示す吸着ノズル301によって吸着搬送されて測定テーブル401の予め定められた位置にある下電極404の上に置かれて吸着保持される時に微妙に位置ずれが発生する。そこで、測定テーブル401には、下電極404の一定の位置に電子部品を位置決めするための位置決め機構を有している。電子部品を精度良く測定して検査するためにはこの位置決め機構は必要不可欠な要素である。
下電極404の上に置かれて吸着保持された電子部品を一定の位置に位置修正を行うための位置決め爪1の406と位置決め爪2の411が、直交する位置に組み込まれている。これらの位置決め爪は各々独立した爪ホルダ407,爪ホルダ407を搭載した直進ガイド408,直進ガイド408を駆動させるためのエアーシリンダ410とエアーシリンダ410の駆動復帰のための引張ばね409で構成されていて同一のブラケット412に固定され、測定テーブル401上に搭載されている。前述の位置ずれが発生することを予測して、供給P&P部3により電子部品を下電極404の上に吸着保持させる位置を位置決め爪1および2に寄せた位置とする。この2つの位置決め爪406と411を動作させることにより、下電極404の上に置かれて吸着保持されている電子部品は常に一定の位置に位置修正される。位置修正の動作完了後、各位置決め爪は元の位置に復帰する。
図7は測定テーブル401が定められた3箇所の位置に回転した状態を示す平面図である。図中に示すdの箇所は前述の電子部品を受け取る位置であり、eの箇所は電子部品の電気特性を検査するための下電極404と対になる上電極を搭載した図1に示した測定部5が設置される位置であり、fの箇所は電気特性の検査完了した電子部品を収納するための図1に示した分類部6に取り出すための搬出位置である。図7の(a)は測定テーブル401の下電極404がdの箇所にあるときの図で、この状態で電子部品を受け取る。図7の(b)は測定テーブル401の下電極404がeの箇所にあるときの図で、この状態で電子部品の電気特性を検査する。図7の(c)は測定テーブル401の下電極404がfの箇所にあるときの図で、電気特性の検査完了した電子部品を収納するための図1に示した分類部6に取り出す。図6に示すパルスモータ403によって測定テーブル401はdからeへ、さらにeからfへと右回転し、fからdへ左回転して戻り次の電子部品を受け取る。このサイクルを繰り返し行う。
図8は、前述の図7の(b)で説明した測定テーブル401のeの箇所に設置された測定部5の平面図であり、図9は、図8の図中の矢印X−X方向から見た測定部5の正面図であり、図10は、図9の側面図である。
上電極501はホルダ503に固定されていて、ホルダ503は直進ガイド506に搭載され、さらに直進ガイド506はボールネジ509によって上下動するスライドテーブル508に搭載されている。ボールネジ509はカップリング510を介してパルスモータ511の出力軸に連結されている。この機構によって、上電極501はパルスモータ511の回転により上下動を行うことができる。上電極501を下降させて上電極501が電子部品に接触後も下降をさせてしまったときには、スライドテーブル508に搭載されている直進ガイド506で逃がし動作をすることができるので電子部品に損傷を与えることがない。
電子部品の表面との間隙を一定に保持するための検出器の配置:
上電極501と測定テーブル401上の検査される電子部品の表面との間隙を一定に保持して電子部品の電気特性を検査することができる。上電極501が搭載されているホルダ503に距離測定が可能な検出器502(図9参照)を搭載することによって実施する。
電子部品の位置決め保持機構の2:
測定テーブル401には供給P&P部3により電子部品が搬送される測定テーブル401の一定の位置に電子部品を位置決めするための位置決め機構が設けられていることについては前述したが、これは図15,16および17に示す構成によっても実現できる。
図15は位置決め機構を示す平面図であり、図16は図15中に示す矢印Z1−Z1方向から見た側面図であり、図17は図15中に示す矢印Z2−Z2方向から見た側面図である。
前述の図5の説明と同様に、前述の位置ずれが発生することを予測して、供給P&P部3により電子部品を下電極404の上に吸着保持させる位置を位置決め爪1の406および位置決め爪2の411に寄せた位置とする。
測定テーブル401のd−f線上に411の位置決め爪2を持つ機構が搭載されている。この機構は前述の位置決め保持機構の1で説明したものと同じである。位置決め爪2の411に直交する位置に位置決め爪1の406を持つ機構が測定テーブル401の外側から配置されている。
位置決め爪1の406は爪ホルダ407、爪ホルダ407を搭載した直動ユニット413で構成されていて、測定テーブル401の外側にブラケット412で固定されている。
下電極404の上で吸着保持されている電子部品は、位置決め爪2の411の前進と測定テーブル401を左回転させて電子部品を位置決め爪1の406に押し当てる方法によって一定の位置に位置修正がされる。ここで、測定テーブル401を左回転させる角度は予め算出される位置修正に必要な値である。
検査済み電子部品の強制的排除のための排出機構:
測定テーブル上に残された検査済みの電子部品を強制的に排除する必要がある。
図18は前述の位置決め機構に測定テーブル上に残された検査済みの電子部品を強制的に排除するための排出機構を配置した平面図であり、図19は図18の排出機構の側面図である。測定テーブル401が図18中のfの位置にある状態で、検査済みの電子部品は分類部6の吸着ノズル601(図11参照)によって吸着されて分類部6へ搬送される。この時に吸着ミスが発生すると電子部品は測定テーブル401上に残ってしまう。この残った電子部品の上に次のサイクルで別の電子部品を重ねて置くことになってしまう。この状況を回避するために、残った電子部品を強制的に排除する必要がある。
排出機構の排出爪701は爪ホルダ702に保持され、爪ホルダ702はエアー駆動の直動ユニット703に固定され、ブラケット704を介して図示されていないベース板に固定されている構成となっている。そして排出機構は図中に示すeとfの間でfに近い位置で且つ測定テーブル上の電子部品の回転する軌跡上で測定テーブル401上にある位置決め機構に干渉しない位置に設置されている。検査済みの電子部品が図中に示すeからfへ回転してくる時には、排出爪701は直動ユニット703によって上方へ回避し、電子部品が図中に示すfの位置に到達すると直動ユニット703によって排出爪701が測定テーブル401の表面に接触する位置に下降する。
なお、排出爪701は図示しないばねによって測定テーブル401の表面に押し当てられる構造となっている。排出爪701の先端は図に示すように斜めにカットされている。
この状態で測定テーブル401が図中に示すfからdの位置に左回転する時に前述の理由で測定テーブル401上に電子部品が残っていると、電子部品は排出爪701の斜めのカット面に当たり、このカット面に沿って測定テーブル401の外側に排出される。排出された電子部品は測定テーブル401の外側に置かれた受箱705に収納される。
〔さらに他の画像処理データを取得するカメラの配置〕
前述した電子部品特性検査分類装置において、電子部品を供給P&P部3により供給テーブル103から測定テーブル401へ搬送される経路の下方に電子部品を画像処理するためのカメラと照明を設置する。電子部品が前記経路を移動中に画像処理により電子部品の外観不良を検査することができる。
図20は、供給P&P部3により電子部品101が供給テーブル部1から測定テーブル部4へ搬送される経路の下方に電子部品を画像処理するためのカメラ801と照明802を設置した変形例を示す正面図である。
供給P&P部3で吸着された電子部品が図中の測定テーブル部4のiの箇所へ搬送される経路の移動中のjの箇所に設置されたカメラ801によって撮像画像処理される。画像処理によって電子部品の外観不良が検査されて不良選別を行うことができる。
〔変形例〕以上詳しく説明した実施例について、本発明の範囲内で種々の変形を施すことができる。電子部品の例として水晶振動子の例を示したが、他の電子部品、例えばセラミック発振子の素板の分類にも利用できる。
本発明による分類部を組み込んだ電子部品特性検査分類装置の実施例の正面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例で電子部品が供給テーブルの溝にばらまかれた状況を示す平面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の供給テーブル上に設置されたカメラと照明を示す正面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の供給P&P部の正面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の測定テーブル部の平面図である。 図5に示す測定テーブル部の側面図である。 図5に示す測定テーブルが定められた3箇所の位置に回転した状態を示す平面図である。 図5に示す測定テーブルのeの箇所に設置された測定部の平面図である。 図8の図中の矢印X−X方向から見た測定部の正面図である。 図9に示す測定部の側面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の測定テーブルと分類部の平面図である。 図11に示す測定テーブルと分類部の正面図である。 本発明による分類装置の実施例の収納手順を説明するための正面図である。 図13図示の装置の図中の矢印Y−Y方向から見た収納箱の断面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置の実施例の測定テーブル部に設けられた位置決め保持機構を示す他の位置決め保持機構の実施例を示す平面図である。 図15中に示す矢印Z1−Z1方向視図である。 図15中に示す矢印Z2−Z2方向視図である。 電子部品の排出機構を示す平面図である。 図18の排出機構を示す側面図である。 本発明による電子部品特性検査分類装置で画像処理するための他のカメラと照明を示す正面図である。
符号の説明
1 供給テーブル部
2 カメラ・照明部
3 供給P&P部
4 測定テーブル部
5 測定部
6 分類部
7 制御部
101 電子部品
102 供給ホッパ
103 供給テーブル
104 溝
105,306,313,403,511,613 パルスモータ
201,801 カメラ
202,802 照明
301,601 吸着ノズル
302 回転軸
303 ケース
304A,304B,612 タイミングプーリ
305,611 タイミングベルト
307 上下用フック
308,603 ロータリー継手
309,604 エアーチューブ
310,408,506,610 直進ガイド
311 受板
312 揺動バー
401 測定テーブル
402,616,617 サブベース
404 下電極
405 絶縁材
406 位置決め爪1
407,702 爪ホルダ
409,504 引張ばね
410 エアーシリンダ
411 位置決め爪2
412,609,704 ブラケット
413,703 直動ユニット
501 上電極
502 検出器
503 ホルダ
505 ばね掛け板
507 ストッパ
508 スライドテーブル
509 ボールネジ
510 カップリング
512 支持板
602 ロータリーシリンダ
605 吸排出部
606 吸排出孔
607 吸着エアー
608 排出エアー
614 収納箱
615 メッシュ板
701 排出爪
705 受箱

Claims (9)

  1. 複数の収納箱と、
    吸排出部と前記吸排出部の吸排出孔の手前に設置されたメッシュ板からなり前記各収納箱上の仮受位置に配置される仮受手段と、
    搬出位置で部品を吸着し前記仮受手段のメッシュ板の表面に部品が対面する位置まで搬送し退避する吸着ノズルと、
    前記吸排出部の吸排出孔の吸着機能をONにした後に吸着ノズルの吸着をOFFにして部品を仮受位置で受け取り、その後、前記吸排出部の吸排出孔の吸着機能をOFFにすると同時に排出機能をONにして、部品を収納箱に落下させる圧力制御手段と、よりなる部品分類装置。
  2. 請求項1記載の部品分類装置において、
    前記吸着ノズルの基部と前記仮受手段は共通の移動ブラケットに支持されて前記搬出位置から仮受位置まで移動可能に設けられ、前記吸着ノズルは前記仮受位置で前記メッシュ板に近接する位置および離脱する位置に移動させられる部品分類装置。
  3. 請求項1記載の部品分類装置において、
    前記吸排出部に負圧と正圧を選択接続することにより仮受位置からの離脱を可能に構成したことを特徴とする部品分類装置。
  4. 電子部品の特性を検査して分類する装置であって、
    供給ホッパから供給された電子部品を供給テーブル上に搭載して回転する供給テーブル部と、
    前記供給テーブル上に散在された前記電子部品を撮像して画像処理するためのカメラ部と、
    前記電子部品の画像処理した情報に基づいて前記供給テーブルの前記電子部品の搬出位置から前記電子部品を一個づつ吸着し配送位置に搬送配置する供給P&P部と、
    前記配送位置で測定テーブル部の測定テーブル上に電子部品を受け取りその特性を測定して分類信号を発生する測定部と、
    1以上の収納箱、吸排出部と前記吸排出部の吸排出孔の手前に設置されたメッシュ板からなり前記各収納箱上の仮受位置に配置される仮受手段、前記測定部の搬出位置から電子部品を吸着し前記分類信号により選択された収納箱の前記仮受手段のメッシュ板の表面に電子部品が対面する位置まで搬送し退避する吸着ノズルおよび前記吸排出部の吸排出孔の吸着機能をONにした後に吸着ノズルの吸着をOFFにして電子部品を仮受位置で受け取り、その後、前記吸排出部の吸排出孔の吸着機能をOFFにすると同時に排出機能をONにして、電子部品を収納箱に落下させる圧力制御手段とからなる部品分類部と、
    を含む電子部品特性検査分類装置。
  5. 請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
    前記供給テーブル部の供給テーブルは円環状浅溝を有し、駆動モータの主たる回転方向と逆方向回転を小刻みに行わせて供給テーブルを振動させて、前記浅溝内の電子部品の重なりを解消するように構成したことを特徴とする電子部品特性検査分類装置。
  6. 請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
    前記測定テーブル部の測定テーブルには前記供給P&P部により前記電子部品が搬送される前記測定テーブルの一定の位置に前記電子部品を位置決めするために一対の位置決め爪を有する位置決め機構を設けたことを特徴とする電子部品特性検査分類装置。
  7. 請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
    前記測定部に、上電極と前記測定テーブル上の電気特性を測定される前記電子部品の表面との間隙を一定に保持するために前記測定テーブル表面までの距離を測定する検出器を上電極ホルダと一体に配置して構成した電子部品特性検査分類装置。
  8. 請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
    前記測定テーブル上に残された検査済みの前記電子部品を強制的に排除するために、
    前記測定部の測定テーブルの搬出位置に常時は上方に退避しており、排出時に測定テーブルの搬出位置表面に下降させられる斜めカット面を有する排出爪を設けて、測定テーブルが前記排出爪の設置されている方向に回転することによって、前記排出位置に残ってしまった前記電子部品が前記排出爪の斜めカット面に当たって前記カット面に沿って測定テーブルの外側に排出されるように構成したことを特徴とする電子部品特性検査分類装置。
  9. 請求項4記載の電子部品特性検査分類装置において、
    前記供給P&P部により前記供給テーブルから前記測定テーブルへ電子部品を搬送する経路の下方に前記電子部品を画像処理するためのカメラと照明を設置し、
    前記電子部品を前記経路を移動中に撮像し、前記画像処理により前記電子部品の外観を検査するように構成した電子部品特性検査分類装置。
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