JP5178799B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
そして、3相のPWM信号のうち1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として遅れ側,進み側の双方向にデューティを増減させ、他の1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として遅れ側,進み側の一方向にデューティを増減させ、残りの1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として前記方向とは逆方向にデューティを増減させることを特徴とする。
以下、第1実施形態について、図1ないし図11を参照して説明する。図1は、モータ制御装置の構成を示す機能ブロック図である。直流電源部1は、直流電源のシンボルで示しているが、商用交流電源から直流電源を生成している場合には、整流回路や平滑コンデンサ等を含んでいる。直流電源部1には、正側母線2a,負側母線2bを介してインバータ回路(直流交流変換器)3が接続されているが、負側母線2b側には電流検出素子であるシャント抵抗4が挿入されている。インバータ回路3は、例えばNチャネル型のパワーMOSFET5(U+,V+,W+,U−,V−,W−)を3相ブリッジ接続して構成されており、各相の出力端子は、例えばブラシレスDCモータからなるモータ6の各相巻線にそれぞれ接続されている。
このように、PWM信号の通電パターンに応じて2相分の電流を順次検出して記憶すれば、時分割的ではあるが3相分の電流を検出できる。この場合、各相電流を同時に検出してはいないので実際には誤差を生じるが、特別な厳密さが要求されなければ実用上問題はなく、3相分の電流検出値を用いて回路方程式を解くことで、次の周期の通電パターンを算出できる。
また、図4は、V相キャリアが最大を示す位相(三角波の山)を基準とした場合であり、U,W相キャリアについては図示しないが、上記基準にU相キャリアが最大を示す位相,W相キャリアが最小を示す位相を一致させ、V相については、V相キャリアがデューティV_DUTYのレベルを上回る期間にPWM信号パルスを出力させれば良い。また、U,V,Wの各相は、入れ替えても良い(どの波形のキャリアを、何れの相に割り当てるかは任意である)。
(1)は電気角が300度であり、U,V相のデューティが等しく89%、W相デューティが11%の場合である。このとき、図9に示すPWMパターンにおいて、W相は三角波の谷から遅れ側(図中右側)に11%付近までパルスが発生する。しかし、τ=3μsecに対し、デューティ11%のパルス幅は6μsecであるため、やはり検出タイミングA,Bにおいて、2相の電流が問題なく検出できる。また図10は、図8中(2)の電気角が180度の場合であり、(1)に対してデューティ89%の相がU,W相になり、V相がデューティ11%となる。この場合においても、検出タイミングA,Bにおいて良好に検出ができる。
図12及び図13は第2実施形態を示すものであり、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第1実施形態では、3相PWM信号のデューティを必ずゼロ以上に設定する3相変調の場合を述べたが、第2実施形態では、1相のデューティを必ずゼロとする2相変調の場合を考える。この場合、2相のデューティがいずれも(τ時間)×2以上あれば問題なく検出できる(図12参照)。
尚、これは3相変調の場合でも同じであり、3相のうち最小のデューティが(τ時間)×2以上となるように、一律にデューティを加算すれば良い。但し、モータ印加電圧が極めて高い場合で(例えばU相:98%,V相:2%,W相:2%)相間電圧がτ時間未満となる場合には、上記のように一律にデューティを加算することはできないので、それが加算補正の限界となる。
図14は第3実施形態であり、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。第1実施形態の図3は、U,V,W各相の位相基準が三角波の谷に一致している場合であるが、図14は、V相の位相基準は三角波の谷のままとし、U,W相については三角波の山を位相基準とした場合を示す。このとき、U相キャリアの鋸歯状波の振幅最大位相と、V相キャリアの逆相鋸歯状波の振幅最小位相とが、三角波の谷に一致するように出力すれば良い。
図15ないし図17は第4実施形態を示す。図15は図2相当図であり、PWM信号生成部9に替わるPWM信号生成部(PWM信号生成手段)21の構成を示している。PWM信号生成部21は、パルス生成部13に替わるパルス生成部22を備えており、パルス生成部22は、三角波のキャリア1つだけを用いて、第1実施形態と同様に各相のPWM信号パルスをシフトさせるため、論理演算を行う。
電流検出部7が、キャリア周期内で2相の電流を検出するタイミングは、必ずしもキャリアのレベルが最小又は最大を示す位相を基準とする必要はなく、2相の電流を検出可能な範囲でキャリアの任意の位相に基づいて設定すれば良い。
シャント抵抗4を、正側母線2aに配置しても良い。また、電流検出素子はシャント抵抗4に限ることなく、例えばCT(Current Transformer)等を設けても良い。
スイッチング素子はNチャネル型のMOSFETに限ることなく、Pチャネル型のMOSFETや、IGBT,パワートランジスタ等を使用しても良い。
Claims (8)
- 3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を所定のPWM信号パターンに従いオンオフ制御することで、直流を3相交流に変換するインバータ回路を介してモータを駆動するモータ制御装置において、
前記インバータ回路の直流側に接続され、電流値に対応する信号を発生する電流検出素子と、
前記モータの相電流に基づいてロータ位置を決定し、前記ロータ位置に追従するように3相のPWM信号パターンを生成するPWM信号生成手段と、
前記電流検出素子に発生した信号と前記PWM信号パターンとに基づいて、前記モータの相電流を検出する電流検出手段とを備え、
前記PWM信号生成手段は、前記電流検出手段が、前記PWM信号の搬送波周期内で固定された2点のタイミングで2相の電流を検出可能となるように、3相のPWM信号パターンを生成するもので、
3相のPWM信号のうち1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として遅れ側,進み側の双方向にデューティを増減させ、
他の1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として遅れ側,進み側の一方向にデューティを増減させ、
残りの1相については、前記搬送波周期の任意の位相を基準として前記方向とは逆方向にデューティを増減させることを特徴とするモータ制御装置。 - 3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を所定のPWM信号パターンに従いオンオフ制御することで、直流を3相交流に変換するインバータ回路を介してモータを駆動するモータ制御装置において、
前記インバータ回路の直流側に接続され、電流値に対応する信号を発生する電流検出素子と、
前記モータの相電流に基づいてロータ位置を決定し、前記ロータ位置に追従するように3相のPWM信号パターンを生成するPWM信号生成手段と、
前記電流検出素子に発生した信号と前記PWM信号パターンとに基づいて、前記モータの相電流を検出する電流検出手段とを備え、
前記PWM信号生成手段は、前記電流検出手段が、前記PWM信号の搬送波周期内で固定された2点のタイミングで2相の電流を検出可能となるように、3相のPWM信号パターンを生成するもので、三角波を搬送波として使用し、
前記三角波の振幅が増加する区間を第1区間とし、振幅が減少する区間を第2区間とすると、
3相のPWM信号のうち1相については、三角波振幅とPWM指令との大小関係を比較してPWM信号を出力するための比較条件を、前記第1及び第2区間を通じて一定とし、
他の2相については、前記第1区間における比較条件が互いに異なると共に、前記第2区間における前記比較条件は、前記第1区間における各相の比較条件を反転させ、
前記他の2相については、設定されたそれぞれのデューティの2倍値と、前記搬送波振幅の最大値とを比較し、
前記他の2相のうち一方は、前記デューティの2倍値が前記最大値よりも小さい場合は、前記第1及び第2区間の何れか一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定すると共に、他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記デューティの2倍値に設定し、
前記デューティの2倍値が前記最大値よりも大きい場合は、前記一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値の2倍から前記デューティの2倍値を減じた値に設定すると共に、前記他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定し、
前記他の2相のうち他方は、前記デューティの2倍値が前記最大値よりも小さい場合は、前記第1及び第2区間の何れか一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記デューティの2倍値に設定すると共に、他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定し、
前記デューティの2倍値が前記最大値よりも大きい場合は、前記一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定すると共に、前記他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値の2倍から前記デューティの2倍値を減じた値に設定するようにデューティ変換を行うことを特徴とするモータ制御装置。 - 3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を所定のPWM信号パターンに従いオンオフ制御することで、直流を3相交流に変換するインバータ回路を介してモータを駆動するモータ制御装置において、
前記インバータ回路の直流側に接続され、電流値に対応する信号を発生する電流検出素子と、
前記モータの相電流に基づいてロータ位置を決定し、前記ロータ位置に追従するように3相のPWM信号パターンを生成するPWM信号生成手段と、
前記電流検出素子に発生した信号と前記PWM信号パターンとに基づいて、前記モータの相電流を検出する電流検出手段とを備え、
前記PWM信号生成手段は、前記電流検出手段が、前記PWM信号の搬送波周期内で固定された2点のタイミングで2相の電流を検出可能となるように、3相のPWM信号パターンを生成するもので、3相のPWM信号のうち1相については、三角波を搬送波として使用し、
他の1相については、前記三角波の振幅が最大又は最小を示す位相に、振幅が最大を示す位相が一致する鋸歯状波を搬送波として使用し、
残りの1相については、前記鋸歯状波に対して逆相となる鋸歯状波を搬送波として使用し、
前記各相の基準を、各搬送波振幅の最大値又は最小値が全て一致する位相に基づいて設定することを特徴とするモータ制御装置。 - 前記PWM信号生成手段は、前記各相の基準を、搬送波の振幅が最大又は最小となる位相に基づいて設定することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のモータ制御装置。
- 前記PWM信号生成手段は、三角波を搬送波として使用し、
前記三角波の振幅が増加する区間を第1区間とし、振幅が減少する区間を第2区間とすると、
3相のPWM信号のうち1相については、三角波振幅とPWM指令との大小関係を比較してPWM信号を出力するための比較条件を、前記第1及び第2区間を通じて一定とし、
他の2相については、前記第1区間における比較条件が互いに異なると共に、前記第2区間における前記比較条件は、前記第1区間における各相の比較条件を反転させ、
前記他の2相については、設定されたそれぞれのデューティの2倍値と、前記搬送波振幅の最大値とを比較し、
前記他の2相のうち一方は、前記デューティの2倍値が前記最大値よりも小さい場合は、前記第1及び第2区間の何れか一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定すると共に、他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記デューティの2倍値に設定し、
前記デューティの2倍値が前記最大値よりも大きい場合は、前記一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値の2倍から前記デューティの2倍値を減じた値に設定すると共に、前記他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定し、
前記他の2相のうち他方は、前記デューティの2倍値が前記最大値よりも小さい場合は、前記第1及び第2区間の何れか一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記デューティの2倍値に設定すると共に、他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定し、
前記デューティの2倍値が前記最大値よりも大きい場合は、前記一方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値に設定すると共に、前記他方の区間で出力されるPWM信号のデューティを前記最大値の2倍から前記デューティの2倍値を減じた値に設定するようにデューティ変換を行うことを特徴とする請求項1又は3記載のモータ制御装置。 - 前記PWM信号生成手段は、3相のPWM信号のうち1相については、三角波を搬送波として使用し、
他の1相については、前記三角波の振幅が最大又は最小を示す位相に、振幅が最大を示す位相が一致する鋸歯状波を搬送波として使用し、
残りの1相については、前記鋸歯状波に対して逆相となる鋸歯状波を搬送波として使用し、
前記各相の基準を、各搬送波振幅の最大値又は最小値が全て一致する位相に基づいて設定することを特徴とする請求項1又は4記載のモータ制御装置。 - 前記PWM信号生成手段は、前記各相のPWMデューティが、前記電流検出手段が2相の電流を検出可能な3相のPWM信号パターンを生成するために不足すると、前記各相のPWMデューティに、それぞれ同じ値のデューティを加算してPWM信号を生成することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載のモータ制御装置。
- 前記PWM信号生成手段は、前記デューティの加算を、3相のうちで最小のデューティが、前記電流検出手段が電流検出を安定して行うことを保証する安定時間の2倍以上となるように行うことを特徴とする請求項7記載のモータ制御装置。
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