JP5176320B2 - リポソーム含有製剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内での安定性に優れ、かつ薬物の内包化率が高いリポソームを含んでなるリポソーム含有製剤の製造方法、および該方法により得られたリポソーム含有製剤に関する。
リポソームは、主にリン脂質によって形成される二分子膜(リポソーム膜)の閉鎖小胞体であり、生体膜と類似の構造や機能を有するため、従来から様々な製剤材料として用いられてきている。リポソームは、内部に有する水相には水溶性薬物を、二分子膜の内部には油溶性の薬物を保持するという、いわゆるカプセル構造を構築できることから、診断、治療、化粧などの様々な分野で用いられてきている。さらに、近年では、薬物送達システム(DDS)への応用が盛んに研究されている。
このような薬物が内包されたリポソームを調製するには、従来からBangham法や逆相蒸発法(REV法)などが用いられている。これらの方法では、素材としての安全性が高く、生体内で適度な分解性を有するリポソームの中に薬物を内包させているにもかかわらず、製造過程においてリポソーム膜を構成するリン脂質の溶剤として、有機溶媒を使用する必要がある。そのため、上記方法で得られるリポソーム含有製剤においては、完全に除去できなかった有機溶媒が製剤中に残留する問題があり、人体への副作用が生ずる問題があった。
さらに、従来の方法では、リポソーム内に薬物を充分に内包させることができず、リポソーム含有製剤を大量に投与する必要があるため患者に過度の負担となる問題があった。このように、治療用薬剤に比べて投与量が多くなる診断用造影剤への応用を考えた場合、造影物質の保持効率(内包率)が高いリポソーム含有製剤が求められていた。
一方、特許文献1には、超臨界二酸化炭素を用いて、水溶性電解質の薬物が内包されたリポソームを製造する方法が開示されている。この方法は、製造条件を種々設定することが可能であることから、従来のリポソームの懸濁液の製造方法に比べ、比較的容易に水溶性薬物の内包率を向上させることができる。しかしながら、特許文献1に記載の超臨界二酸化炭素を用いた方法は、従来の方法に比べ水溶性薬物の内包率が向上したリポソームを調製することができるものの、その内包率に改良の余地があった。
また、診断及び治療用の薬物を包含する用途に用いられているリポソームは、生体内で不安定であると、リポソーム膜が破壊され内包されていた薬物が早期に流出してしまう。したがって、薬物を所望の部位に送達することができず、さらにリポソームの一つの機能である徐放性を制御するのが困難である問題があった。したがって、生体内での安定性に優れるリポソームが求められていた。
そのような問題を解決するものとして、15℃でのpHが9.5以下でありかつアンモニアまたは水溶性アミンを含む緩衝液を分散液に含有させることによってリポソームの安定性を向上させる方法が開示されている(特許文献2参照)。しかしながら、このような方法によって得られるリポソームであっても、生体内での安定性には依然として問題があった。
本発明は、従来技術の問題を解決するものであって、生体内での安定性に優れ、薬物の内包率が高いリポソームを含んでなるリポソーム含有製剤の製造方法、およびリポソーム含有製剤を提供することを目的とする。
特開2003−119120号公報 特表2000−515487号公報
本発明の上記目的は、下記の各々の構成によって達成される。
本発明に係るリポソーム含有製剤の製造方法は、超臨界状態の二酸化炭素と、転移温度を有するリン脂質とポリエチレングリコール基を有する化合物とを少なくとも含有するリポソーム膜構成成分と、薬物とを、混合するリポソーム含有製剤の製造方法であって、
該製造方法は、
圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と、薬物水溶液とを攪拌混合し(工程1)、
次いで、液化二酸化炭素を該圧力容器内に供給し、該圧力容器内を加温加圧して液化二酸化炭素を超臨界状態とし(工程2)、
リポソーム膜構成成分と、薬物と、超臨界二酸化炭素とを所定の時間混合して混合溶液を調製し(工程3)、
前記混合溶液を得た後に、圧力容器内を減圧して混合溶液から二酸化炭素を排出し、薬物が内包されたリポソームの水性分散液を調製する(工程4)ことにより行われることを特徴とする。
前記リン脂質の転移温度が、22〜60℃の範囲にあることが好ましい。
前記超臨界もしくは亜臨界状態の二酸化炭素と、前記リポソーム膜構成物質と、前記薬物とを強攪拌下で混合することにより、リポソームへの薬物の内包率を向上させることも好ましい。
前記転移温度を有するリン脂質が、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、水素添加大豆レシチン、水素添加大豆ホスファチジルコリンおよびジステアロイルホスファチジルコリンからなる群より1種以上選ばれることが好ましく、ジミリストイルホスファチジルコリンおよび/またはジパルミトイルホスファチジルコリンであることが特に好ましい。
前記薬物が、造影化合物または抗がん性物質であることが好ましい。
本発明に係るリポソーム含有製剤は、前記の方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明に係るリポソーム含有製剤の製造方法は、超臨界もしくは亜臨界状態の二酸化炭素(以下、単に「超臨界二酸化炭素」ともいう)と、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含有するリポソーム膜構成物質と、薬物とを混合してリポソームを調製する方法である。
(リポソーム膜構成成分)
本発明に用いられるリポソーム膜構成成分としては、通常リン脂質および/または糖脂質が好ましく使用され、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含有する。
リン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、カルジオリピン、スフィンゴミエリンなどに代表されるリン脂質が挙げられる。卵黄、大豆その他の動植物材料に由来するリン脂質、それらの水素添加物、水酸化物の誘導体といった半合成のリン脂質、または合成加工品など、限定されることなく用いられる。リン脂質の構成脂肪酸も特に限定されることはなく、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のどちらでもよい。
具体的な中性リン脂質の例として、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジミリストリルホスファチジルコリン(DMPC)、ジオレイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミンなどが挙げられる。
上記中性リン脂質のほかに、アニオン性リン脂質、カチオン性リン脂質といった荷電リン脂質、さらには重合性リン脂質、ならびにカチオン性(正荷電)脂質を含んでもよい。
負に荷電したリン脂質として、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、ジパルミトイルホスファチジルセリン(DPPS)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DSPS)、ジパルミトイルホスファチジルイノシトール(DPPI)、ジステアロイルホスファチジルイノシトール(DSPI)、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)、ジミリストイルホスファチジン酸などを挙げることができる。
カチオン性リン脂質として、ホスファチジン酸とアミノアルコールとのエステル、たとえばジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)もしくはジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)とヒドロキシエチレンジアミンとのエステルなどが挙げられる。
本発明において用いられるリン脂質には、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含む。リン脂質の「(相)転移温度」とは、リン脂質がとり得るゲルと液晶との両状態間の相転移を生じる温度である。その測定は、示差走査熱量計(DSC)を使用する示差熱分析による。リン脂質の転移温度は、22〜60℃、好ましくは30〜60℃、さらに好ましくは40〜55℃であることが望ましい。
相転移温度を有するリン脂質としては、ジミリストイルホスファチジルコリン(相転移温度(以下同じ):23〜24℃)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(41.0〜41.5℃)、水素添加大豆レシチン(53℃)、水素添加大豆ホスファチジルコリン(54℃)、ジステアロイルホスファチジルコリン(54.1〜58.0℃)などが挙げられ、好ましくはジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、さらに好ましくはジパルミトイルホスファチジルコリンを用いることが望ましい。本発明においては、これらから選択される1種または2種以上組み合わせて用いられる。
これらの相転移温度を有するリン脂質は、脂質全質量に対して40〜100質量%、好ましくは50〜80質量%となる量で用いることが望ましい。この相転移温度を有するリン脂質を上記の量で用いることにより、後述する混合温度において生体内での安定性に優れたリポソームを調製することができる。
本発明で用いられるリン脂質は、通常、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含有するが、その他のリン脂質を1種または2種以上併用してもよい。ただし2種以上の荷電リン脂質を使用する場合には、負電荷のリン脂質同士または正電荷のリン脂質同士で使用することが、リポソームの凝集防止の観点から望ましい。
カチオン性脂質の例としては、1、2−ジオレオイルオキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロパン(DOTAP)、N、N−ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DDAB)、N−[1−(2、3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N、N、N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、2、3−ジオレイルオキシ−N−[2(スペルミン−カルボキサミド)エチル]−N、N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセテート(DOSPA)およびN−[1−(2、3−ジミリスチルオキシ)プロピル]−N、N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムブロミド(DMRIE)などが挙げられる。
糖脂質としては、ジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステルなどのグリセロ脂質、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4などのスフィンゴ糖脂質などを挙げることができる。
リポソーム膜の構成成分として、上記脂質の他に必要に応じて他の物質を加えることもできる。例えば、膜安定化剤として作用するステロール類、例えばコレステロール、ジヒドロコレステロール、コレステロールエステル、フィトステロール、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、コレスタノール、またはラノステロールなどが挙げられる。また1−O−ステロールグルコシド,1−O−ステロールマルトシドまたは1−O−ステロールガラクトシドといったステロール誘導体もリポソームの安定化に効果があることが示されている(特開平5−245357号公報)。特にコレステロールが好ましい。
ステロール類の使用量として、リン脂質1重量部に対して0.05〜1.5重量部、好ましくは0.2〜1重量部、より好ましくは0.3〜0.8重量部の割合が望ましい。0.05重量部未満であると混合脂質の分散性を向上させるステロール類による安定化が発揮されず、1.5重量部を超えるとリポソームの形成が阻害されるか、形成されても不安定となる。
リポソーム膜中のコレステロールは、ポリアルキレンオキシド導入用のアンカーにもなり得る。特開平09−3093号公報には、ポリオキシアルキレン鎖の先端に、種々の機能性物質を共有結合により固定化することができ、リポソーム形成用の成分として利用することができる新規なコレステロール誘導体が開示されている。
上記ステロール類の他にリポソーム膜の構成成分として、グリコール類を加えてもよい。グリコール類として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。グリコール類の使用量として、脂質全質量に対して0.01〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の割合が望ましい。
本発明では、リポソーム膜の一成分として、ポリエチレングリコール(PEG)基を有する化合物、好ましくはポリエチレングリコール基を有するリン脂質またはコレステロールを用いることが望ましい。誘導体化されるリン脂質は、上記に例示されたリン脂質から適宜選択される。ポリエチレングリコール(PEG)基を有する化合物は、−(CHCHO)−HであらわされるPEG基のオキシエチレン単位の長さと導入する割合を適宜変えることにより、その機能を調節することができる。PEG基として、オキシエチレン単位(n)が10〜3500、好ましくは100〜2000のポリエチレングリコールが好適である。ポリエチレングリコールを使用する場合の使用量は、該リポソームを構成する脂質に対して0.1〜30質量%、好ましくは1〜15質量%程度含むのがよい。ポリエチレングリコール基を有する化合物は、特開平7−165770号に記載の方法により製造することができる。
このようなポリエチレングリコール基を有する化合物を超臨界二酸化炭素への溶解助剤として用いてリポソームを調製すると、有機溶媒を使用することなく内包率の高いリポソームを調製することができる。
(薬物)
本発明で用いられる薬物は、脂質膜内またはその内部水相に内包させる薬物類であり、具体的には、造影物質、抗がん性物質、抗真菌物質、抗酸化性物質、抗菌性物質、抗炎症性物質、血行促進性物質、美白物質、肌荒れ防止物質、老化防止物質、発毛促進性物質、保湿性物質、ホルモン剤、ビタミン類、色素、およびタンパク質類などの薬物が挙げられる。
本発明で用いられる薬物が水溶性である場合には、所定量の水性媒体に従来公知の方法で溶解させて水溶液として用いられる。水溶性薬物の濃度は、薬物の溶解度、製造条件に応じて適宜選択される。水性媒体には、蒸留水、局方注射用水、純水などの水のほか、生理食塩水、各種緩衝液、塩類などを含む水溶液などが用いられる。
本発明のリポソーム含有製剤は、水溶性薬物として造影性物質、または抗がん性物質を用いることが好ましい。
造影物質としては、水溶性ヨウド化合物を用いることができる。水溶性ヨウド化合物は、造影性があればイオン性、非イオン性を問わず、特に規定されない。一般的には非イオン性ヨウド化合物の方が、イオン性ヨウド化合物よりも浸透圧が低く、投与された人体に対する負荷が小さいためにより望ましい。水溶性の非イオン性ヨウド化合物としてヨウ化フェニルを含み、例えば2,4,6−トリヨードフェニル基を少なくとも1個有する非イオン性ヨウド化合物が好適である。
そのような非イオン性ヨウド化合物として、具体的には、イオパミドール(Iopamidol)、イオメプロール(Iomeprol)、イオヘキソール(Iohexol)、イオペントール(Iopentol)、イオプロミド(Iopromide)、イオシミド(Iosimide)、イオベルソール(Ioversol)、イオトロラン(Iotrolan)、イオタズル(Iotasul)、イオジキサノール(Iodixanol)、イオデシノモール(Iodecimol)、(1,3−ビス−(N−3,5−ビス−[2,3−ジヒドロキシプロピルアミノカルボニル]−2,4,6−トリヨードフェニル)−N−ヒドロキシアセチルアミノ)プロパンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のリポソーム含有製剤をX線検査用造影剤として用いる場合、好適なヨウド化合物としては、高度に親水性であり、かつ高濃度でも浸透圧が高くならない非イオン性のヨウド化合物として、イオメプロール、イオパミドール、イオトロラン、イオジキサノールが好ましい。このような非電解質物質も超臨界二酸化炭素法によると、リポソーム内に効率良く内包することができる。
本発明のリポソーム含有製剤における水溶性ヨウド化合物の濃度は、該造影化合物の性質、意図する製剤の投与経路および臨床上の指標といった要因に基づき任意に設定することができる。リポソーム内に封入されたヨウド化合物の量は、典型的にはX線造影剤における全ヨウド化合物の5〜40質量%、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは10〜25質量%であることが望ましい。この内包化率はリポソーム粒子の細密充填の限界を下回るため、リポソームにおける造影物質の保持安定性は損なわれない。
抗がん化合物としては、具体的には、メトトレキサート、ドキソルビシン、エビルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトボシド、エリブシチン、カプトデシン、パクリタキセル、ドセタキソル、シスブラチン、ブレドニゾンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお本明細書において、上記化合物は遊離形態の他に、その塩、水和物なども含めて言及することがある。
以下に、このような成分を用いた本発明に係るリポソーム含有製剤の製造方法を詳細に説明する。
本発明に係るリポソーム含有製剤の製造方法は、具体的には、
圧力容器内で、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含有するリポソーム膜構成成分と、液化二酸化炭素と、必要に応じて親油性の薬物とを攪拌混合し(工程1)、
次いで、圧力容器内を32〜55℃に加温するとともに加圧することにより液化二酸化炭素を超臨界もしくは亜臨界状態とし(工程2)、
リポソーム膜構成成分と、超臨界二酸化炭素とを攪拌混合しながら水溶性薬物の水溶液を供給して、混合溶液を調製し(工程3)、
前記混合溶液を得た後に、圧力容器内を減圧して混合溶液から二酸化炭素を排出し、薬物が内包されたリポソームの水性分散液を調製する(工程4)ことにより行われる。
さらに、リポソームの水性分散液を、0.1〜0.45μmの孔径を有する濾過膜で濾過する(第5工程)ことも好ましい。
以下、各工程に沿って説明する。
工程1
工程1では、圧力容器内で、転移温度を有するリン脂質を少なくとも含有するリポソーム膜構成成分と、液化二酸化炭素と、必要に応じて親油性の薬物とを攪拌混合する。これらの添加順序は特に限定されず、また攪拌条件は、これらを混合することができれば特に限定されない。
圧力容器としては、500気圧まで耐圧可能であり、内部をガラス窓により目視観察することができるように構成されているステンレス製のオートクレーブが好ましく用いられる。
リポソーム膜構成成分の添加量は、薬物の種類、製剤スケール等に応じて適宜決定され、一方、必要に応じて用いられる親油性薬物の添加量は、親油性薬物の活性や、リポソームの内包化率等に応じて適宜決定される。
本発明においては、各工程において、圧力容器内や、圧力容器に投入される薬物、液化二酸化炭素、気体などは無菌状態に管理されていることが好ましく、さらに圧力容器内に投入する際には濾過手段などにより滅菌することが好ましい。
工程2
工程2では、圧力容器内を32〜55℃に加温するとともに加圧して液化二酸化炭素を超臨界状態とする。本発明においては、亜臨界状態を含めて超臨界状態とする。
本発明の製造方法で使用する超臨界状態の二酸化炭素の温度は、32〜55℃、好ましくは32〜50℃、さらに好ましくは35〜50℃であることが望ましい。また、超臨界状態の二酸化炭素の好適な圧力は、上記温度範囲から適宜選択されるが、50〜500kg/cm2、好ましくは100〜400kg/cm2である。
本発明においては、このように体温に近い温度で二酸化炭素を超臨界状態としてリン脂質からリポソームを形成しているため、リポソームの形成温度と、製剤として投与された後にリポソームが生体内で受ける温度(体温)とが略等しい。したがって、本発明のリポソーム製剤が生体内に投与された後に、生体内においてリポソームが体温で加温されても、かかる温度はリポソームが形成した際の温度と略等しいことから、リン脂質の配列が温度による影響をほとんど受けることがなく、リポソームの生体内での安定性が向上すると考えられる。
このような効果は、超臨界状態の二酸化炭素の温度を、上記温度範囲の転移温度を有するリン脂質に対し、「転移温度+10℃」以下、好ましくは「転移温度+5℃」以下、さらに好ましくは「転移温度」以下となるように設定することにより、さらに顕著となる。従来は、「リン脂質の転移温度+20℃程度」に加温すると、転移温度を有するリン脂質は液晶状態となって流動性が高まり、リン脂質が超臨界二酸化炭素と効率良く混合され、リポソームの調製が容易となるため好ましく行われていた。しかしながら、本発明者らは、超臨界状態の二酸化炭素の温度を、上記のようにリン脂質の転移温度付近またはそれ以下とすることにより、リン脂質に過度の熱がかからないため変性することがなく、さらにリン脂質が規則的に配列してリポソーム膜が生成されることを見出し、本発明を完成させたのである。このようにして得られるリポソームは膜構造が安定するためリポソームの徐放性を制御するのが容易となり、さらに生体内での安定性が向上するため所望の部位に薬物を選択的に送達することができる。
工程3
工程3では、リポソーム膜構成成分と、超臨界二酸化炭素とを所定の攪拌手段により攪拌混合しながら、薬物水溶液を供給して、混合溶液を調製する。上記攪拌条件は、強攪拌であることが好ましい。
「強攪拌」とは、混合溶液の容量や攪拌手段によって好ましい範囲が異なるが、例えば、混合溶液の容量が10〜100ml程度の場合において、長さ15mm、直径5mmの略円柱状の攪拌子を用い、マグネチックスターラーで回転数400〜4000rpm、好ましくは1000〜1500rpmで攪拌することを意味する。なお、混合溶液の容量や攪拌手段が上記とは異なる場合であっても、前記攪拌条件で混合溶液に与えられるせん断力等を考慮して、適宜攪拌条件を定めることが好ましい。具体的には、攪拌条件が以下の式を満たすことが特に好ましい。
式:C = N × V−0.15
C:回転数(rpm)
V:混合溶液の容量(L)
N:300〜3000
また、強攪拌の時間は、1〜120分間、好ましくは5〜60分間であることが望ましい。なお、上記強攪拌の時間には、薬物水溶液を供給する時間も含む。
このような条件を満たす強攪拌下で、リポソーム膜構成成分と、超臨界二酸化炭素とを所定の時間混合することにより、リポソームの生成率がより高く、薬物の内包率がより高いリポソームを含有する製剤を得ることができる。すなわち、このような条件で強攪拌することにより、リポソームの生成が促進され、薬物の内包率も向上する。
したがって、本発明においては、上記の温度で二酸化炭素を超臨界もしくは亜臨界状態とし、さらに強攪拌下で超臨界二酸化炭素とリポソーム膜構成成分とを所定の時間混合することが特に好ましく、これにより、生体内での安定性が向上し、さらに薬物の内包率がより高いリポソームを含んでなるリポソーム含有製剤を得ることができる。さらに、この範囲の中でも、より長時間超臨界状態を維持し強攪拌を継続することにより、リポソームへの薬物の内包率が高い傾向が認められる。
また、強攪拌下で超臨界二酸化炭素とリポソーム膜構成成分とを所定の時間混合する際に、超音波を印加することも好ましい。超音波を印加することにより、リポソーム膜構成成分(脂質)を微細な粒子として超臨界二酸化炭素に分散させることができ、リポソームの生成率と薬物の内包率がより高いリポソーム含有製剤を調製することができる。
本発明のリポソーム含有製剤の製造方法においては、(1)圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と、液化二酸化炭素と、必要に応じて親油性の薬物とを攪拌混合し、(2)次いで、圧力容器内を加温加圧して液化二酸化炭素を超臨界もしくは亜臨界状態とし、(3)リポソーム膜構成成分と、超臨界二酸化炭素とを攪拌混合しながら薬物水溶液を供給して、混合溶液を調製する、態様によって説明したが、
(1)圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と、薬物水溶液と、必要に応じて親油性の薬物とを攪拌混合し、(2)次いで、液化二酸化炭素を該圧力容器内に供給し、該圧力容器内を加温加圧して液化二酸化炭素を超臨界状態とし、(3)リポソーム膜構成成分と、薬物と、超臨界二酸化炭素とを所定の時間混合して混合溶液を調製する、ことも好ましい。このような態様の製造工程によれば、超臨界二酸化炭素を生成した後に水溶性薬物を添加する必要がないため、圧力容器内の温度および圧力の制御が容易であり、リポソームの生成率と薬物の内包率がより向上する。
懸濁液は、リポソーム膜構成成分と薬剤水溶液とは、圧力容器内に投入された後に混合して調製してもよいが、工程1の好ましい態様においては、予め混合して懸濁液とし、この懸濁液を圧力容器内に供給する。予め懸濁液とすることにより、リポソーム膜構成成分と薬剤水溶液を、圧力容器内に容易に供給することができるとともに、リポソームの生成率と薬剤の内包率を向上させることができる。
また、本発明における工程1の別の好ましい態様においては、薬剤水溶液と溶解助剤とを混合し、次いで、さらにリポソーム膜構成成分を混合して懸濁液を調製する。薬剤水溶液に予め溶解助剤を分散させておくことにより、薬剤水溶液中にリポソーム膜構成成分を溶解させることができるため、上記効果に優れる。
また、本発明における工程1の更に別の好ましい態様においては、リポソーム膜構成成分と薬剤水溶液とを混合する際に、または薬剤水溶液と溶解助剤とを混合し、次いで、さらにリポソーム膜構成成分を混合して懸濁液を調製する際に、超音波を照射して懸濁液を調製し、この懸濁液を圧力容器内に供給する。
超音波の照射条件は、リポソームの懸濁液に含有されるリポソームの形態、粒子径分布、内包化率等により適宜選択されるが、10〜100kHz、好ましくは15〜45kHzの超音波を、1〜600w/ml/分、好ましくは5〜500w/ml/分照射することが望ましい。照射量は、使用する超音波分散機の定格出力、照射する分散液の量、照射する時間から計算することができる。
このような照射条件で懸濁液を調製することにより、リポソーム膜構成成分(脂質)を薬剤水溶液に微細な粒子として分散させることができ、実生産スケールの製造装置においても、リポソームの生成率と薬剤の内包率が高いリポソーム含有製剤を調製することができる。このような効果は、上記条件で超音波を照射して懸濁液を調製することにより懸濁液中でリン脂質の配列が開始されており、その後、懸濁液と超臨界二酸化炭素とを混合してリポソームを形成する際に、その形成を促進するためと考えられる。
さらに、リポソーム膜構成成分と薬剤水溶液とを混合する際に、上記の条件で超音波を照射するとともに、リン脂質の転移温度〜転移温度+50℃(ただし100℃を超えない)に加温して懸濁液を調製することがさらに好ましい。
工程1においては、上記のような懸濁液を収容している圧力容器内に、液化二酸化炭素を供給する。
液化二酸化炭素は、従来公知の方法により、気体の二酸化炭素を冷却、加圧することによって調製される。得られた液化二酸化炭素を、液体状態を維持しながら圧力容器内に供給する。圧力容器内への供給は、特に限定されず、一度に添加してもよく、間欠的に添加してもよい。また、液化二酸化炭素の供給量は、リポソーム膜構成成分や水溶性薬剤の種類、製造スケールなどにより適宜選択される。
工程4
工程4では、第3工程において、リポソーム膜構成成分と、超臨界二酸化炭素と、薬物の水溶液とを混合した後に、圧力容器内を減圧して、この混合溶液から二酸化炭素を排出し、薬物が内包されたリポソームの水性分散液を調製する。
工程3において、リポソームは水相に転相していると推定されるため、系内を減圧して二酸化炭素を排出すると、薬物を内包するリポソームが分散している水性分散液が生成する。造影剤を製造する場合、該リポソームの内部以外の水相に薬物が含まれていてもよい。リポソーム内部にも上記水溶液が封入されているため、造影物質はリポソームの外部水相のほか、主としてリポソーム内部の水相に存在し、いわゆる「内包」の状態にある。
第5工程
第5工程では、第4工程により得られたリポソームの水性分散液を、0.1〜1.0μmの孔径を有する濾過膜で濾過する。
具体的には、圧力容器内が負圧となっている場合には、圧力容器内にフィルター滅菌された気体を供給する。この気体としては、大気、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。
このように気体を供給して圧力容器内を大気圧に調整し、リポソームの水性分散液を0.1〜1.0μmの孔径を有する濾過膜で濾過する。濾過操作により、リポソームの粒径を容易に調整することができ、均一な粒径のリポソームを含有する製剤が得られる。
具体的には、0.1〜1.0μmの孔径のフィルターを装着した静圧式押出し装置に通すことにより行われる。具体的には、各種の静圧式押出し装置、たとえば「エクストルーダー」(商品名、日油リポソーム製)、「リポナイザー」(商品名、野村マイクロサイエンス製)などを使用して、フィルターを強制的に通過させる。フィルターは、ポリカーボネート系、セルロース系などのタイプを適宜使用することができ、押出し濾過法については、たとえばBiochim. Biophys.Acta 557巻,9ページ(1979)に記載されている。
このような「押出し」操作工程を取り入れることにより、上記サイジングに加えて、リポソーム分散液の交換、望ましくない物質の除去、濾過滅菌も併せて可能になるという利点もある。なお、上記孔径の濾過膜で濾過する前に、1.0〜2.0μm程度の濾過膜で濾過し、サイジングや、望ましくない物質の除去を予備的に行ってもよい。
本発明のリポソーム含有製剤は、リポソームの水性分散液を上記のように濾過膜で濾過し、必要に応じて遠心分離、限外濾過、ゲル濾過などの方法により、リポソーム内に未保持の薬物を除去して精製してもよく、また所定の濃度となるように濃縮し、さらに通常使用される希釈剤等の製剤補助剤を適宜混合して製造することもできる。
また、本発明のリポソーム含有製剤は、常法にしたがって、リポソームの水性分散液から、リポソームを凍結乾燥させて得ることもできる。リポソームを凍結乾燥した場合には、使用直前に水性媒体などで再懸濁させて用いる。
このような本発明のリポソーム含有製剤の製造方法によれば、有機溶剤を使用する必要がなく、薬物をリポソームに効率よく内包させることができ、さらに生体内での安定性に優れたリポソームを含んでなるリポソーム含有製剤を得ることができる。
上述のようにして製造される本発明のリポソーム含有製剤は、薬物を内包してなるリポソームを含み、そのリポソームの平均粒径は、通常0.05〜2.0μm、好ましくは0.05〜1.0μm、より好ましくは0.05〜0.5μmであることが望ましい。平均粒径は、治療、診断、X線撮像の目的に応じて適切に設定することが好ましく、たとえば腫瘍部分に選択的に送達させるには、リポソームの粒径を0.10〜0.20μm、より好ましくは0.11〜0.13μmnmとすることが望ましい。これにより癌組織へ選択的に薬効物質または造影剤を集中させることが可能となる。つまり、固形癌組織にある新生血管壁の孔は、正常組織の毛細血管壁窓(fenestra)の孔サイズ(0.03〜0.08μm程度)に比べて異常に大きく、0.1〜0.2μm程度の大きさの分子でも血管壁から漏れ出るため、上記範囲のリポソームであれば癌組織へ選択的に集中させることができる。これは「EPR効果」として知られており、癌組織にある新生血管壁では、正常組織の微小血管壁より透過性が高いことを利用するものである。
粒径は薬物を内包するリポソームを含む分散液を凍結し、その後破砕した界面をカーボン蒸着し、このカーボンを電子顕微鏡で観察すること(凍結破砕TEM法)により測定することができる。ここで「中心粒径」とは、粒子分布で最も出現頻度の高い粒径を指している。
さらに、上記のようにして得られるリポソームは、実質的に一枚膜もしくは数枚膜からなるリポソームである。一枚膜のリポソームとは、リン脂質二重層が一層としてなる膜(unilamellar vesicle)で構成されるリポソームであり、凍結かつ断(Freeze fracture )レプリカ法による透過型電子顕微鏡(TEM)による観察において、レプリカが概ね1つの層として認められるリン脂質二重層によりリポソームが構成されているものである。すなわち、観察したカーボン膜に残された粒子の跡について段差がないものが一枚膜と判定される。また、「実質的に」とは、本発明のリポソーム製剤において、このような一枚膜のリポソームまたは数枚膜で構成されるリポソームを、製剤中に含まれる全リポソームのうち、少なくとも80%、好ましくは90%以上含むことを意味する。
上記の一枚膜リポソームまたは数枚膜からなるリポソームは、脂質類の溶媒として前記超臨界二酸化炭素もしくは亜臨界二酸化炭素を使用し、水による相分離方法により効率よく作製できる。一枚膜または数枚膜のリポソームは、多重層膜(multilamellar vesicles; MLV)からなるリポソームと比較して、リポソームの投与量、換言すると投与脂質量が大きくならないという利点がある。これに対して従来のリポソーム作製方法によると、様々なサイズ、形態のMLVがかなりの割合で存在することが多く、一枚膜または数枚膜のリポソームの比率を高めるためには、さらに超音波を照射するか、一定孔サイズのフィルターに何度も通すなどの操作を必要としていた。しかしながら、本発明のようにさらに、超臨界二酸化炭素を使用してリポソームを調製することにより、一枚膜リポソームまたは数枚膜からなるリポソームを効率よく調製することができ、さらにリポソーム内への薬物の内包率を向上させることができる。
本発明のリポソーム含有製剤のように、造影剤や抗がん性化合物などの薬物をリポソームに封入する場合には、抗がん性化合物などの送達効率および保持安定性に加えてリポソームの膜構成成分の重量も考慮する必要がある。具体的には、リポソーム内への薬物の封入量は、リポソーム膜構成成分に対して1〜8、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜8の重量比で薬物が内包されていることが望ましい。
リポソーム内に内包された薬物の重量比が1未満であると、比較的多量の製剤を投入することが必要となり、結果的に薬物の送達効率が悪くなる。また製剤の粘度が増大し、注入する際に加える力が増大するため、患者に与える苦痛が大きくなる。一方、リポソーム内に内包された薬物の重量比が8を超えると、リポソームは構造的にも不安定となり、貯蔵中または生体内に注入された後に、リポソームから薬物が拡散、漏出する。
本発明のリポソーム含有製剤は、そのリポソーム内に、上記したように様々な薬物類を内包させることができ、薬物の作用効果や保存安定性などを考慮して、製剤形態が決定される。造影剤や抗がん性化合物などの薬物をリポソームに封入して用いる場合には、リポソーム含有製剤は注射剤または点滴注入剤として用いられ、この製剤は、非経口的に、具体的には患者の血管内に投与される。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC、日本油脂株式会社製)300mgと、PEG−リン脂質(SUNBRIGHT DSPE−020CN、日本油脂株式会社製)100mgとを、ステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を50℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま、イオへキソール溶液(ヨード含有率240mg/mL)10gを混合し、マグネチックスターラー(攪拌子:長さ15mm、直径5mmの略円柱状)を用いて回転数1000rpmで10分間激しく攪拌を行う。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出する。容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオへキソールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リポソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレーブ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)の測定結果を表1に示す。
参考例
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC、日本油脂株式会社製)900mgを、ステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 40gを注入し、容器内を40℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま、イオパミドール溶液(ヨード含有率200mg/mL)40gを混合し、攪拌翼(バタフライ型4枚羽根、約φ50mm)を備えたスリーワンモーターを用いて回転数2000rpmで20分間激しく攪拌を行う。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出する。容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオパミドールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リボソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)の測定結果を表1に示す。
参考例
ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC、日本油脂株式会社製)300mgと、コレステロールHP(日本油脂株式会社製)40mg、グリセロールリン脂質としてジパルミトイルホスファチジルグリセロール(COATSOME MG−6060LS、日本油脂株式会社製)50mgとを、ステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を48℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま、イオへキソール溶液(ヨード含有率200mg/mL)10gを混合し、マグネチックスターラー(攪拌子:長さ15mm、直径5mmの略円柱状)を用いて回転数1200rpmで3分間激しく攪拌を行う。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出する。容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオへキソールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リボソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)の測定結果を表1に示す。
<測定法>
(1)リポソーム内包率の測定
リポソーム含有製剤0.5gを透析膜中に入れ、生理食塩水中で3回透析を行った後、エタノール/水、3/1の中に入れてリポソームを壊し、分光光度計で吸光度を測定してリポソーム内のヨード化合物量を求めた。(2)平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)
大塚電子製電気泳動光散乱光度計(ELS−800型)により測定して求めた。
Figure 0005176320
[参考例4]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)300mgと、イオへキソール溶液(ヨード含有率200mg/mL)10gとを混合した後、小型ホモジナイザー(製品名:ウルトラタラックス、IKA Japan社製)を用いて回転数6000rpm程度で5分間分散して、懸濁液を得た。この懸濁液をステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を60℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま10分間撹拌した。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出した後、容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオへキソールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リボソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)を以下の測定法により求めた。結果を表2に示す。
[実施例1]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)300mgと、PEG−リン脂質(SUNBRI GHT DSPE−020CN、日本油脂株式会社製)100mgと、イオパミドール溶液(ヨード含有率250mg/mL)10gとを混合した後、マグネチックスターラー(攪拌子:長さ15mm、直径5mmの略円柱状)を用いて回転数1200rpm程度で5分間激しく分散し、懸濁液を得た。この懸濁液をステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を60℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま5分間撹拌した。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出した後、容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオパミドールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター1μmで加圧濾過を行った。濾過後、リボソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)を以下の測定法により求めた。結果を表2に示す。
[参考例5]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)300mgと、コレステロールHP(日本油脂株式会社製)40mgと、グリセロール脂質としてジパルミトイルホスファチジルグリセロール(COATSOME MG−6060LS、日本油脂株式会社製)50mgと、イオパミドール溶液(ヨード含有率250mg/mL)10gを混合した後、小型ホモジナイザー(製品名:ウルトラタラックス、IKA Japan社製)を用いて回転数6000rpm程度で3分間分散して、懸濁液を得た。この懸濁液をステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を55℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま5分間撹拌した。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出した後、容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオパミドールを含有するリポソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター1μmで加圧濾過を行った。濾過後、リボソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)を以下の測定法により求めた。結果を表2に示す。
[実施例2]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)300mgと、コレステロールHP(日本油脂株式会社製)40mgと、PEG−リン脂質(SUNBRIGHT DSPE−020CN、日本油脂株式会社製)100mgと、ドキソルビシン10mgを生理食塩水10mlに溶解してなる薬剤溶液とを混合した後、小型ホモジナイザー(製品名:ウルトラタラックス、IKA Japan社製)を用いて回転数6000rpm程度で3分間分散して、懸濁液を得た。この懸濁液をステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を60℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま5分間撹拌した。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出した後、容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、ドキソルビシンを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リポソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレーブ殺菌し、リボソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)を以下の測定法により求めた。結果を表2に示す。
[参考例6]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)300mgと、コレステロールHP(日本油脂株式会社製)60mgと、グリセロール脂質としてジパルミトイルホスファチジルグリセロール(COATSOME MG−6060LS、日本油脂株式会社製)20mgと、イオパミドール溶液(ヨード含有率250mg/mL)10gを混合した後、20kHzの超音波を照射しながら、マグネチックスターラー(攪拌子:長さ15mm、直径5mmの略円柱状)を用いて回転数1200rpm程度で5分間激しく分散し、懸濁液を得た。この懸濁液をステンレス製の圧力容器に仕込み、次いで液体二酸化炭素 13gを注入した後、容器内を55℃、120kg/cm2として二酸化炭素を超臨界状態にし、その状態を維持したまま20分間撹拌した。その後、圧力容器内を減圧して圧力を約10kg/cm2まで下げて二酸化炭素を排出した後、容器内の圧力を利用して、容器内から分散液を排出回収して、イオノミドールを含有するリボソームの分散液を得た。さらに、得られた分散液をセルロース系フィルター0.45μmで加圧濾過を行った。濾過後、リポソームの分散液をガラスバイアル中に入れ、121℃で20分間の条件でオートクレープ殺菌し、リポソーム含有製剤を得た。
製剤中に含まれるリポソームの薬剤内包率、平均粒径、粒度分布(1μm以上の比率:%)を以下の測定法により求めた。結果を表2に示す。
Figure 0005176320

Claims (10)

  1. 超臨界状態の二酸化炭素と、転移温度を有するリン脂質とポリエチレングリコール基を有する化合物とを少なくとも含有するリポソーム膜構成成分と、薬物とを、混合するリポソーム含有製剤の製造方法であって、
    該製造方法は、
    圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と、薬物水溶液とを攪拌混合し(工程1)、
    次いで、液化二酸化炭素を該圧力容器内に供給し、該圧力容器内を加温加圧して液化二酸化炭素を超臨界状態とし(工程2)、
    リポソーム膜構成成分と、薬物と、超臨界二酸化炭素とを所定の時間混合して混合溶液を調製し(工程3)、
    前記混合溶液を得た後に、圧力容器内を減圧して混合溶液から二酸化炭素を排出し、薬物が内包されたリポソームの水性分散液を調製する(工程4)ことにより行われることを特徴とするリポソーム含有製剤の製造方法。
  2. 前記リン脂質の転移温度が、22〜60℃の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  3. 前記転移温度を有するリン脂質が、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、水素添加大豆レシチン、水素添加大豆ホスファチジルコリンおよびジステアロイルホスファチジルコリンからなる群より1種以上選ばれることを特徴とする請求項1又は2に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  4. 前記転移温度を有するリン脂質が、ジミリストイルホスファチジルコリンおよび/またはジパルミトイルホスファチジルコリンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  5. 前記薬物が、造影化合物または抗がん性物質であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  6. 前記造影化合物が水溶性ヨウド化合物であることを特徴とする請求項5に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  7. 前記リポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤を含有する水溶液とを混合して懸濁液が調製され、次いで圧力容器内に供給されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  8. 前記懸濁液の調製が、超音波を照射しながら行われることを特徴とする請求項7に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  9. さらに、リポソームの水性分散液を、0.1〜1.0μmの孔径を有する濾過膜で濾過する(第5工程)ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  10. 前記リポソーム膜構成成分は、更にコレステロールを含有することを特徴とする請求項1に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
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