JP5170977B2 - 車輪用軸受およびその形状設計方法 - Google Patents

車輪用軸受およびその形状設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5170977B2
JP5170977B2 JP2006115566A JP2006115566A JP5170977B2 JP 5170977 B2 JP5170977 B2 JP 5170977B2 JP 2006115566 A JP2006115566 A JP 2006115566A JP 2006115566 A JP2006115566 A JP 2006115566A JP 5170977 B2 JP5170977 B2 JP 5170977B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
constriction
flange portion
line
contour line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006115566A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007283960A (ja
Inventor
陽夫 長谷
健 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006115566A priority Critical patent/JP5170977B2/ja
Publication of JP2007283960A publication Critical patent/JP2007283960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5170977B2 publication Critical patent/JP5170977B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

この発明は車輪用軸受およびその形状設計方法に関し、例えば、自動車の車輪用軸受およびその形状設計方法に関する。
図17は、従来のハブ軸受のハブホイールおよび内輪の外観図であり、特に(A)は正面図を示し、(B)は側面図を示し、(C)は斜視図を示す。
図17(A)〜(C)において、ハブ軸受10は、5個のボルト孔59を有しており、車両の駆動輪に使用されているものである。ハブ軸受10は中空孔40を有するハブホイール1を含み、その外周面の軸方向中間部には径方向外向きのフランジ部11が鍛造により形成され、中空孔40には所定の領域にスプラインが形成されている。フランジ部11よりも一方側(車両インナ側)の外周面には、複列転がり軸受のための内輪軌道面12が形成されている。フランジ部11の他方側(車両アウタ側)にはパイロット部14が形成され、中空孔40には、図示しない軸体がスプライン結合される。パイロット部14は、図示しないディスクブレーキ装置のディスクロータやタイヤのホイールを取付けるためのガイドになる。
図18は従来のハブ軸受の縦断面図である。この図18に示したハブ軸受は、図17に示したハブ軸受10とほぼ同様にして構成されているが、ボルト孔は4個の例について示している。図18において、フランジ部11よりも一方側(車両インナ側)の外周面には、複列転がり軸受2における他方側の玉群22の内輪軌道面12が一体的に形成されている。中空孔40には、図示しない軸体がスプライン結合される。
複列転がり軸受2は、2列の軌道溝を有する単一の外輪21と、2列で配列される転動体としての複数の玉群22,24と、2つの保持器23と、シール26と、車両インナ側の玉群24に関する内輪25と、ハブホイール1に設けられている軌道面12とから構成されている。
ハブホイール1の外周面には、複列転がり軸受2が取付けられる。ハブホイール1の車両インナ側端部は、径方向外向きに屈曲されて複列転がり軸受2の内輪25の車両インナ側端面に対してかしめ付けられている。このかしめ部は、符号Aを付して示す。
そして、ハブホイール1のフランジ部11に対して、パイロット部14によりガイドされてディスクブレーキ装置のディスクロータ4および図示しない車輪があてがわれて複数のボルト13によって装着される。また、複列転がり軸受2の外輪21に設けてある径方向外向きの取付片27が、車両5にボルト39にて固定される。
図17および図18に示した自動車用ホイール軸受であるハブ軸受は、一般に、ハブホイール1を増肉すれば高剛性になるが重量増となるため、ハブ軸受に要求される軽量化と高剛性化とは相反する事項である。このため、軸受の軽量化および軸受の低トルク化を図るためにハブ軸受の最適形状を解析することが求められている。軽量化を図ることで省資源を達成でき、低トルク化を図ることで燃費を削減できるからである。
構造物の最適形状を解析するために、種々の方法が提案されており、例えば特開2002−7487号公報(特許文献1)には、複数の制約体積について、剛性を最大とする形状を検出し、各形状についてこれを評価するための応答量を検出して制約体積と応答量との相関関係を求め、この相関関係から、応答量が設計条件を満足する最小体積を検出することについて記載されている。
特開2002−7487号公報(段落番号0027、図2)
特許文献1に記載されている技術をハブ軸受の形状最適化設計に適用しても、具体的にどのような形状が最適化形状として創出されるのかわかっていない。ハブ軸受は、主として4本あるいは5本のボルトでディスクロータやタイヤのホイールに取付けられるが、4本ボルトと、5本ボルトで取付けるためにそれぞれどのような形状が最適であるか不明である。
そこで、この発明の目的は、取付けボルトの本数に応じて、軽量化を図りながら高剛性化を図ることができ、最適な形状を有する車輪用軸受およびその形状設計方法を提供することである。
この発明は、略均一な板厚のフランジ部と、フランジ部の一方面側から延びるように形成された軸受部と、フランジ部から他方面側に延びるように形成され、フランジ部の相手部材をガイドするパイロット部とを備え、フランジ部は、外周が概略多角形状の輪郭を有し、外周の所定の角度ごとの角部にボルトを挿入するために形成された複数の孔を含み、外周が円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線を有し、多角形の外周を直線の輪郭線で表したときのくびれを0とし、外周を円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線で表したときの輪郭線の最凹部とくびれ0の直線で表される輪郭線との間の距離をくびれ量としたとき、湾曲線はフランジ部の体積と応力との積が極小値となるくびれ量を有することを特徴とする。
この発明は、略均一な板厚を有し、外周が概略多角形状の輪郭を有し、外周の所定の角度ごとの角部にボルトを挿入するための複数の孔が形成されたフランジ部を備える車輪用軸受の形状設計方法であって、概略多角形状の外周を直線の輪郭線で表したときのくびれを0とし、外周を円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線で表したときの輪郭線の最凹部とくびれ0の直線で表される輪郭線との間の距離をくびれ量として定義するステップと、湾曲線で表される輪郭線のくびれ量を変化させるステップと、フランジ部の応力と体積との積が極小値となるくびれ量を決定し、決定したくびれ量を有する湾曲線で表される輪郭線を最適形状として決定するステップとを備える。
好ましくは、フランジ部の輪郭線のくびれ量を変化させるステップは、フランジ部の直線で表される輪郭線と湾曲線で表される輪郭線の最凹部との間の余分な部分を削除するステップを含む。
この発明によれば、フランジ部をボルト孔の本数に対応した概略多角形状に形成することで、軽量化を図りながら剛性を向上させることができ、最適な形状を有する車輪用軸受を得ることができる。
図1は、この発明の一実施形態における車輪用軸受の一例のハブ軸受に含まれる5孔のハブホイール51aの外観斜視図であり、(A)はフランジ部52aの一方面から見た斜視図であり、(B)はフランジ部52aの他方面側から見た斜視図である。ハブホイール51aは、5本のボルトでディスクロータやタイヤのホイールに取付けられ、主として中型乗用車に利用される。
図1(A)に示すように、ハブホイール51aはフランジ部52aを含み、フランジ部52aは、ほぼ均一な板厚を有する円板状である。フランジ部52aには、ディスクロータ60を介して、図示しないタイヤのホイールをハブホイール51aにボルトとナットで締結するために、外周の近傍に所定の角度ごとに5個のボルト孔55が形成されている。フランジ部52aの一方面である車両インナ側の中心部には、軸受部53が形成されている。インナ側端部は、径方向外向きに屈曲されて複列転がり軸受の内輪の車両インナ側端面に対して、かしめ付けられ、かしめ部54が形成されている。なお、ディスクロータ60は図18に示すブレーキロータ4を簡略化したものである。
軸受部53には中空孔59が形成されているとともに、図18に示した複列転がり軸受の転動体などが接触する内輪軌道面56が軸受部53の周りの全周にわたって形成されている。フランジ部52aから内輪軌道面56に至る箇所には、小さな段差が設定され、その部分が研磨されて図18に示したシール26が接触するシールランド57が形成されている。フランジ部52aの他方面にはパイロット部62が形成されており、パイロット部62は円筒状に形成されている。
図2は、5孔のハブホイール51aのフランジ部52aにおける外形のくびれ量を変化させたときの外形形状の変化を示す図であり、中空孔59の中心から見て左半分の形状のみを示している。フランジ部52aの外形形状は、図2(A)に示すように5個のボルト孔55の最外周間を直線で結んで形成される5角形の各辺が外側に膨らんで略円板状になっている。各辺が外側に膨らんでいるか、あるいは内側に湾曲しているかを指標で示すために、くびれ量を用いる。概略多角形の各辺が直線であるとき、くびれ0として、凸または凹の極値とくびれ0の直線までの距離をくびれ量とする。図2(A)に示すフランジ部52aのくびれ量は−8mmになっている。くびれ量は、外側に膨らんでいる状態を−で示し、内側に湾曲している状態を+で示している。
図2(A)に示す5個のボルト孔55にボルトを挿入し、図1に示したディスクロータ60を介して、タイヤのホイールをハブホイール51aにナットで締結し、径方向上側から荷重をかけたとき、図2(A)に示す径方向下部に接触面圧が加わり、径方向上部にはボルトに対して引っ張り応力が加わる。接触面圧は、フランジ部52aの径方向下半分に均一に加わるのではなく、図2(A)に示す斜線部分に加わる。したがって、斜線部分よりも径方向下部には接触面圧が加わっておらず、この部分の肉はハブホイールの座面接触支持に寄与しておらず、無駄になっている。
そこで、図2(A)に示すくびれ量−8mmから、剛性やたわみに影響の小さい不必要な肉を削ぐことで剛性の向上および軽量化を図った最適形状を求める。すなわち、フランジ部52aの外形形状は、ボルト孔55の本数に対応して、ボルト径の外径を直線で結んだ概略多角形状になるように、概略多角形の各辺における不必要な肉が削がれる。図2(B)は、くびれ量が−4mmの例であり、フランジ部52aの5個のボルト孔55間を結ぶ各辺の外形形状は、緩やかな円弧を描いていて略5角形状になっている。しかし、図2(B)においても、斜線部分よりも径方向下部には未だ無駄な肉が残っている。
図2(C)に示すように各辺の無駄な肉を削除すると、フランジ部52aの5個のボルト孔55間を結ぶ各辺における外形形状は、外側に膨らんだり、内側に湾曲したりすることがないくびれ量が0になり、各辺が略直線を描いている。フランジ部52aの先端のボルト孔55の周辺はボルト圧入部58とされる。ボルト圧入部58の径方向肉厚はボルト径の1/4〜1倍に設定される。
図2(D)は、さらに各辺の肉を削除した例であり、フランジ部52aの5個のボルト孔55間における各辺の外形形状は、内側に湾曲しており、くびれ量を+4mmにした例である。図2(E)は5個のボルト孔55間の各辺がさらに内側に湾曲しており、くびれ量を+8mmにした例である。図2(F)は5個のボルト孔55間の各辺がさらに内側に湾曲しており、くびれ量を+12mmにした例であり、図2(G)は5個のボルト孔55間の各辺が最も内側に湾曲した例であり、くびれ量を+15mmにした例である。この例では、斜線部分の径方向下部には圧縮力が加わらない余分な肉が削除されており、最も軽量化を図ることができる。ただし、くびれ量を大きくしすぎると、剛性やたわみに影響を及ぼしてしまうおそれがある。
図3は、くびれ量を0mmにしたときのハブホイール51bの外観図であり、(A)は正面図であり、(B)は側面図であり、(C)は斜視図である。図4は、くびれ量を+15mmにしたときのハブホイール51cの外観図であり、(A)は正面図であり、(B)は側面図であり、(C)は斜視図である。図3および図4において、図1と同じ部分には同一の参照番号を付して説明を省略する。
図1に示した略円板状のフランジ部52aに比べて、図3に示したフランジ部52bは各辺の座面接触支持に寄与しない肉をそぐことにより軽量化が図られて、5個のボルト孔55の本数に対応して5角形に形成されている。さらに、図4に示したフランジ部52cは、5個のボルト孔55間の各辺を円弧または懸垂線により内側に湾曲面を有する形状になるように肉を削除することで、さらに軽量化を図ることができる。
図5は図2に示すように、くびれ量を変化させたときのハブホイール51aにおける体積の変化を示す図である。図5において、横軸はくびれ量を示し、縦軸はフランジ部52aの体積の変化を示している。くびれ量が−8mmから+15mmに変化させるにしたがって、体積が減少していることがわかる。
図6は図2に示すように、くびれ量を変化させたときのハブホイール51aにおける応力の変化を示す図である。図6において、横軸はくびれ量を示し、縦軸はフランジ部52aの応力の変化を示している。くびれ量が−8mmから+15mmまで変化するにしたがって、応力が指数関数的に上昇しており、くびれ量を多くするほど体積が低下し、曲げに対する応力が高くなり、たわみが大きくなることがわかる。
図7は図2に示すように、くびれ量を変化させたときのハブホイール51aにおける変位和の変化を示す図である。図7において、横軸はくびれ量を示し、縦軸は径方向(Y方向)のたわみ量を示している。たわみ量はくびれ量が−8mmから+4mm程度までは略直線的に減少しているが、+6mmから+15mmまでは急激に−方向に減少している。
図5〜図7から明らかなように、くびれ量が大きくなるほど、体積を小さくできるが全体的に強度が低下し、応力が増大するとともに、変位和が増大することがわかる。このように、体積と応力とはトレードオフの関係にあるが、形状が強度を決定する他の要因となっている。この発明の実施形態では、トレードオフの関係にある体積と、応力とのバランスをとるために合理的な形状を求めることにある。
図8は図2に示すように、くびれ量を変化させたときの5孔のハブホイール51aにおける応力(正規化値)と体積(正規化値)と積の変化を示す図である。横軸はくびれ量を示し、縦軸は応力×体積を示している。くびれ量が0のときの応力と体積との積を1とし、くびれ量が−8mm〜+4mmまでは応力と体積との積が直線的に低下し、+8mm、+10mmが極値になり、+10mmから+15mmにかけて上昇している。この体積と応力との積が極値をもつ、くびれ量を有する形状が最適な形状として決定するのが好ましい。
図9は、この発明の他の実施形態における車輪用軸受の一例のハブ軸受に含まれる4孔を有するハブホイール51dのフランジ部が円板形状を示す外観斜視図であり、(A)はフランジ部52d一方面側から見た斜視図であり、(B)はフランジ部52dの他方面側から見た斜視図である。4孔のハブホイール51dは、主として軽乗用車に利用されている。このハブホイール51dは4個のボルト孔55が形成されたフランジ部52dを有している点で、図1に示したハブホイール51aと異なっているが、それ以外の構成は同じである。
図10は、4孔のハブホイール51dのくびれ量を変化させたときの外形形状の変化を示す図であり、中空孔59の中心から見て左半分の形状のみを示している。フランジ部52dの初期形状における外形形状は、図10(A)に示すように4個のボルト孔55間を結ぶ線の外側が膨らんで略円板状になっているため、くびれ量が−8mmになっている。4個のボルト孔55にボルトを挿入し、図1に示したディスクロータ60を介して、タイヤのホイールをハブホイール51dにナットで締結し、径方向上側から荷重をかけたとき、図10(A)に示す径方向下部の斜線部分に接触面圧が加わり、径方向上部にはボルトに対して引っ張り応力が加わる。斜線部分よりも径方向下部には接触面圧が加わっておらず、この部分の肉が座面接触支持に寄与していない。
そこで、図2の説明と同様にして、図10(A)に示す初期形状から、剛性やたわみに影響の小さい不必要な肉を削ぐことで剛性の向上および軽量化を図った最適形状を求める。すなわち、フランジ部52dの外形形状は、ボルト孔55の本数に対応した概略多角形状になるように、不必要な肉が削がれる。図10(B)は、くびれ量が−4mmの例であり、4個のボルト孔55間の各辺におけるフランジ部52dの外形形状は、緩やかな円弧を描いていて略4角形状になっている。しかし、図10(B)においても、斜線部分よりも径方向下部には未だ無駄な肉が残っている。
図10(C)に示すように無駄な肉を削除すると、4個のボルト孔55間の各辺におけるフランジ部52dの外形形状は、外側に膨らんだり、内側に湾曲したりすることがないくびれ量が0mmになり、略直線を描いている。なお、この例においてもボルト孔55の周囲はボルト圧入部58とされる。ボルト圧入部58の径方向肉厚はボルト径の1/4〜1倍に設定される。
図10(D)は、さらに肉を削除した例であり、4個のボルト孔55間の各辺におけるフランジ部52dの外形形状は、内側に湾曲しており、くびれ量を+4mmにした例である。図10(E)は各辺がさらに内側に湾曲しており、くびれ量を+8mmにした例である。図10(F)は各辺がさらに内側に湾曲しており、くびれ量を+10mmにした例である。この例においても、斜線部分の径方向下部には接触面圧が加わらない余分な肉が削除されており、最も軽量化を図ることができる。ただし、この例においても、くびれ量を大きくしすぎると、剛性やたわみに影響を及ぼしてしまうおそれがある。
図11は、くびれ量を0mmにしたときのハブホイール51eの外観図であり、(A)は正面図であり、(B)は側面図であり、(C)は斜視図である。図12は、くびれ量を+10mmにしたときのハブホイール51fの外観図であり、(A)は正面図であり、(B)は側面図であり、(C)は斜視図である。図11および図12において、図9と同じ部分には同一の参照番号を付して説明を省略する。
図9に示したフランジ部52dに比べて、図11に示したフランジ部52eは座面接触支持に寄与していない肉をそぐことにより軽量化が図られている。図12に示したフランジ部52fは、4個のボルト孔55間の各辺を円弧または懸垂線により内側に湾曲面を有する形状に形成したものであり、さらに軽量化を図ることができる。
図13は、図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイール51dにおける体積の変化を示す図である。図13において、横軸はくびれ量を示し、縦軸はフランジ部52dの体積の変化を示している。くびれ量が−8mmから+10mmに変化させるにしたがって、体積が減少していることがわかる。
図14は、図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイール51dにおける応力の変化を示す図である。図14において、横軸はくびれ量を示し、縦軸はフランジ部52dの応力の変化を示している。くびれ量が−8mmから+10mmまで変化するにしたがって、応力が指数関数的に上昇しており、くびれ量を多くするほど応力を高くできることがわかる。
図15は、図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイール51dにおけるたわみ量の変化を示す図である。図15において、横軸はくびれ量を示し、縦軸はたわみ量を示している。変位和はくびれ量が−8mmから+2mm程度までは略直線的に減少しているが、+4mmから+10mmまでは急激に減少している。
図16は図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイール51dにおける応力(正規化値)と体積(正規化値)と積の変化を示す図である。横軸はくびれ量を示し、縦軸は応力×体積を示している。くびれ量が0のときの応力と体積との積を1年、くびれ量が−8mm〜0mmまでは応力と体積との積がほぼ直線的に低下し、+2mm,+4mmを極値として+6mmから+10mmにかけて上昇している。この体積と応力との積が極値をもつ、くびれ量+2mm,+4mmを有する形状が最適な形状として決定されるのが好ましい。
なお、上述の説明では、4個あるいは5個のボルト孔55の本数に対応して4角形あるいは5角形の概略多角形状となるようにフランジの形状を形成するようにしたが、ボルト孔は6本以上であってもよく、その本数に対応した概略多角形状となるようにフランジを形成してもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の車輪用軸受は、4孔あるいは5孔を有する自動車用軸受であるハブ軸受に利用される。
この発明の一実施形態における車輪用軸受の一例のハブ軸受に含まれる5孔のハブホイールの外観斜視図である。 図1に示した5孔のハブホイールのくびれ量を変化させたときの外形形状の変化を示す図である。 くびれ量を0にしたときの5孔のハブホイールの外観図である。 くびれ量を+15mmにしたときの5孔のハブホイールの外観図である。 図2に示すように、くびれ量を変化させたときの5孔のハブホイールにおける体積の変化を示す図である。 図2に示すように、くびれ量を変化させたときの5孔のハブホイールにおける応力の変化を示す図である。 図2に示すように、くびれ量を変化させたときの5孔のハブホイールにおける変位和の変化を示す図である。 図2に示すように、くびれ量を変化させたときの5孔のハブホイールにおける応力×体積の変化を示す図である。 この発明の他の実施形態における車輪用軸受の一例のハブ軸受に含まれる4孔のハブホイールの外観斜視図である。 図9に示した4孔のハブホイールのくびれ量を変化させたときの外形形状の変化を示す図である。 図10に示すように、くびれ量を0にしたときの4孔のハブホイールの外観図である。 図10に示すように、くびれ量を+10mmにしたときの4孔のハブホイールの外観図である。 図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイールにおける体積の変化を示す図である。 図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイールにおける最大主応力の変化を示す図である。 図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイールにおける変位和の変化を示す図である。 図10に示すように、くびれ量を変化させたときの4孔のハブホイールにおける応力×体積の変化を示す図である。 従来のハブ軸受のハブホイールおよび内輪の外観図である。 従来のハブ軸受の縦断面図である。
符号の説明
51a,51b,51c,51d,51e,51f ハブホイール、52a,52b,52c,52d,52e,52f フランジ部、53 軸受部、54 かしめ部、55 ボルト孔、56 内輪軌道面、57 シールランド、58 ボルト圧入部、59 中空孔、60 ディスクロータ、62 パイロット。

Claims (3)

  1. 略均一な板厚のフランジ部と、
    前記フランジ部の一方面側から延びるように形成された軸受部と、
    前記フランジ部から他方面側に延びるように形成され、前記フランジ部の相手部材をガイドするパイロット部とを備え、
    前記フランジ部は、外周が概略多角形状の輪郭を有し、前記外周の所定の角度ごとの角部にボルトを挿入するために形成された複数の孔を含み、前記外周が円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線を有し、
    前記概略多角形状の外周を直線の輪郭線で表したときのくびれを0とし、前記外周を円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線で表したときの輪郭線の最凹部と前記くびれ0の直線で表される輪郭線との間の距離をくびれ量としたとき、湾曲線は前記フランジ部の体積と応力との積が極小値となるくびれ量を有することを特徴とする、車輪用軸受。
  2. 略均一な板厚を有し、外周が概略多角形状の輪郭を有し、前記外周の所定の角度ごとの角部にボルトを挿入するための複数の孔が形成されたフランジ部を備える車輪用軸受の形状設計方法であって、
    前記概略多角形状の外周を直線の輪郭線で表したときのくびれを0とし、前記外周を円弧または懸垂線で内側に湾曲させた輪郭線で表したときの輪郭線の最凹部と前記くびれ0の直線で表される輪郭線との間の距離をくびれ量として定義するステップと、
    前記湾曲線で表される輪郭線のくびれ量を変化させるステップと、
    前記フランジ部の体積と応力との積が極小値となるくびれ量を決定し、前記決定したくびれ量を有する湾曲線で表される輪郭線を最適形状として決定するステップとを備える、車輪用軸受の形状設計方法。
  3. 前記フランジ部の輪郭線のくびれ量を変化させるステップは、前記フランジ部の直線で表される輪郭線と前記湾曲線で表される輪郭線の最凹部との間の余分な部分を削除するステップを含む、請求項2に記載の車輪用軸受の形状設計方法。
JP2006115566A 2006-04-19 2006-04-19 車輪用軸受およびその形状設計方法 Expired - Fee Related JP5170977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006115566A JP5170977B2 (ja) 2006-04-19 2006-04-19 車輪用軸受およびその形状設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006115566A JP5170977B2 (ja) 2006-04-19 2006-04-19 車輪用軸受およびその形状設計方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007283960A JP2007283960A (ja) 2007-11-01
JP5170977B2 true JP5170977B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=38756130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006115566A Expired - Fee Related JP5170977B2 (ja) 2006-04-19 2006-04-19 車輪用軸受およびその形状設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5170977B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002007487A (ja) * 2000-06-27 2002-01-11 Asahi Kasei Corp 最適形状の設計方法及びこれを用いた最適形状の設計システム
JP2003341302A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Koyo Seiko Co Ltd 軸受装置
JP4013675B2 (ja) * 2002-07-16 2007-11-28 株式会社ジェイテクト 転がり軸受装置
JP2005001591A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Koyo Seiko Co Ltd 転がり軸受装置およびその回転輪
JP2005059832A (ja) * 2003-07-25 2005-03-10 Ntn Corp 車両用軸受装置
JP4517617B2 (ja) * 2003-09-30 2010-08-04 株式会社ジェイテクト 転がり軸受装置の外輪部材およびその製造法
JP2005119505A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP4352967B2 (ja) * 2004-03-30 2009-10-28 日本精工株式会社 ハブユニット用軌道輪部材の製造方法
JP2005289147A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP4352974B2 (ja) * 2004-04-15 2009-10-28 日本精工株式会社 車輪用軸受ユニットのフランジ部の通孔の加工方法
JP2005297878A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Ntn Corp ブレーキロータ付き車輪用軸受装置
JP2007186029A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Jtekt Corp 車輪用転がり軸受装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007283960A (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101804770B (zh) 车轮用轴承装置及其制造方法
EP1110756B1 (en) Wheel-support rolling bearing unit and a method manufacturing the same
CN101804771B (zh) 车轮用轴承装置及其制造方法
US20110316324A1 (en) Vehicle wheel
EP2514605B1 (en) Machining tool for vehicle hub unit and vehicle hub unit
JP5170977B2 (ja) 車輪用軸受およびその形状設計方法
JP5228343B2 (ja) 車輪支持用複列転がり軸受ユニット及びその製造方法
JPH1182489A (ja) 玉軸受
JP5477028B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP2002225503A (ja) 車輪支持用ハブユニットの製造方法とその製造用押型
JP5852388B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5000579B2 (ja) 転がり軸受ユニットの製造方法
JP2006316904A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007132526A5 (ja)
JP5182144B2 (ja) 軌道輪部材の製造方法
JP2007132526A (ja) 車輪用軸受装置
JP2006336761A (ja) 車輪用軸受装置
JP3967209B2 (ja) 自動車用ディスクホイール
JP4760856B2 (ja) 車軸用軸受装置
JP4193353B2 (ja) 車軸用軸受装置およびその製造方法
JP3974156B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4281563B2 (ja) 車輪支持用ハブユニットとその製造方法
JP5423033B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
CN207128526U (zh) 芯轴、具有它的衬套以及车辆
JP2006316905A (ja) 車輪用軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5170977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees