JP4352967B2 - ハブユニット用軌道輪部材の製造方法 - Google Patents

ハブユニット用軌道輪部材の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えば、自動車の車輪支持用等、各種の用途で使用されるハブユニットを構成する、外周面にフランジ部を有するハブユニット用軌道輪部材の製造方法に関する。
自動車の車輪は、車輪支持用ハブユニットにより懸架装置に支持する。図5は、従来から知られている車輪支持用ハブユニットの第1例として、従動輪(FF車の後輪、FR車及びRR車の前輪)用のものを示している。この車輪支持用ハブユニットは、軌道輪部材であるハブ1と、内輪2と、やはり軌道輪部材である外輪3と、複数個の転動体4、4とを備える。
このうちのハブ1は、中心部に軸部5を有する。これと共に、この軸部5の外周面の外端(軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側を言い、図5、8、9の左側。反対に軸方向に関して「内」とは、車両の幅方向中央側を言い、図5、8、9の右側。本明細書全体で同じ。)寄り部分に、フランジ部である取付フランジ6を、同じく中間部に第一の内輪軌道7aを、同じく内端寄り部分にこの第一の内輪軌道7aを形成した部分よりも外径寸法が小さくなった小径段部8を、それぞれ有する。
図6に示す様に、本例の場合、上記取付フランジ6は、径方向高さが大きい大径部15、15と、径方向高さが小さい小径部16、16とを、(それぞれ4個所ずつ)円周方向に関して交互に且つ等間隔に設けている。又、上記取付フランジ6の内側面のうち、円周方向に関して上記各大径部15、15に対応する部分に、それぞれ補強リブ17、17を設けている。これにより、上記取付フランジ6のうち、円周方向に関して上記各補強リブ17、17に対応する部分を厚肉部18、18とし、同じく対応しない部分を薄肉部19、19としている。そして、このうちの各厚肉部18、18の径方向外端寄り部分に、それぞれ圧入孔20を形成すると共に、これら各圧入孔20に、それぞれスタッド21、21を圧入している。尚、上記第一の内輪軌道7aは、図示の様にハブ1の中間部外周面に直接形成する他、ハブの中間部に外嵌した別体の内輪の外周面に形成する場合もある。
又、上記内輪2は、外周面に第二の内輪軌道7bを有すると共に、上記小径段部8に外嵌している。又、上記外輪3は、内周面に第一、第二の外輪軌道9a、9bを形成した円筒部10を有する。これと共に、この円筒部10の外周面の内端寄り部分に、フランジ部である結合フランジ11を有する。本例の場合、図7に示す様に、この結合フランジ11は、径方向高さが大きい大径部22、22と、径方向高さが小さい小径部23、23とを、(それぞれ4個所ずつ)円周方向に関して交互に設けている。そして、このうちの各大径部22、22の径方向外端寄り部分に、それぞれねじ孔24、24を形成している。又、上記各転動体4、4は、上記第一、第二の各外輪軌道9a、9bと、上記第一、第二の各内輪軌道7a、7bとの間に、それぞれ複数個ずつ、転動自在に設けている。尚、図示の例では、これら各転動体4、4として玉を使用しているが、重量の嵩む自動車用の車輪支持用ハブユニットの場合には、テーパころを使用する場合もある。
又、上記ハブ1を構成する軸部5の内端部に設けた円筒部12のうち、上記内輪2の内端面から軸方向に突出した部分を径方向外方に塑性変形させる事により、かしめ部13を形成している。そして、このかしめ部13により上記内輪2を、上記小径段部8の基端部に存在する段差面14に向け抑え付けている。そして、このかしめ部13による抑え付け力により、上記各転動体4、4に予圧を付与している。
上述の様に構成する車輪支持用ハブユニットを自動車に組み付ける場合には、外輪を構成する結合フランジ11を、懸架装置を構成するナックルに対し、この結合フランジ11の各ねじ孔24、24に螺合させたボルトを利用して結合固定する。これと共に、ハブ1を構成する取付フランジ6に、車輪を構成するホイール並びにブレーキロータ等の制動用回転部材を、この取付フランジ6の各圧入孔20に圧入したスタッド21、21を利用して支持固定する。
次に、図8は、従来から知られている車輪支持用ハブユニットの第2例として、やはり従動輪用のものを示している。この第2例の車輪支持用ハブユニットの場合、軌道輪部材であるハブ1aは、内周面の中間部乃至内端部に複列の外輪軌道9a、9bを形成した円筒部25と、この円筒部25の外周面の外端寄り部に形成した、上述した第1例の場合と同様の取付フランジ6とから成る。又、上記ハブ1aの径方向内側には、1対の内輪2、2を設けている。そして、これら各内輪2、2の外周面に形成した各内輪軌道7a、7bと、上記各外輪軌道9a、9bとの間に、それぞれ複数個ずつの転動体4、4を設けている。
上述の様に構成する第2例の車輪支持用ハブユニットを自動車に組み付ける場合には、懸架装置を構成する、使用時にも回転しない支持軸に、上記各内輪2、2を外嵌固定する。これと共に、車輪を構成するホイール及び制動用回転部材を、ハブ1aを構成する取付フランジ6に支持固定する。
次に、図9は、従来から知られている車輪支持用ハブユニットの第3例として、駆動輪(FF車の前輪、FR車及びRR車の後輪、4WD車の全車輪)用のものを示している。この車輪支持用ハブユニットは、駆動輪用である為、ハブ1bを構成する軸部5aの中心部に、駆動軸であるスプライン軸を係合させる為のスプライン孔26を設けている。その他の部分の構造及び作用は、前述の図4に示した第1例の場合とほぼ同様である。
ところで、上述した様な各車輪支持用ハブユニットの場合には、例えば特許文献1〜2にも記載されている様に、外周面にフランジ部(取付フランジ、結合フランジ11)を有する軌道輪部材(ハブ1、1a、1b及び外輪3)を、熱間鍛造による成形品とする場合が多い。上記フランジ部を熱間鍛造により成形する場合には、互いに対向する少なくとも1対の金型同士の間に形成される空間(キャビティ)内に供給される材料の体積のばらつきに拘らず、必要な寸法及び形状が得られなくなったり、或は加工荷重が急激に上昇して金型を破損させると言った不都合が生じる事を防止する必要がある。この為に、従来から、上記各金型の形状、並びに上記キャビティ内に供給する材料の体積を規制する事により、上記フランジ部を熱間鍛造により成形する際に、このフランジ部の外周縁部から余肉(バリを含む)を飛び出させる様にする事で、上述した様な不都合が生じる事を防止している。尚、上記余肉は、上記熱間鍛造の終了後、トリミングを行なって除去する。
ところが、従来は、上記余肉を、上記フランジ部の径方向外方に向けてのみ飛び出させる様にしていた為、次の様な不都合を生じる場合があった。即ち、上記フランジ部を熱間鍛造により成形する際に、互いに対向する少なくとも1対の金型の押圧面は、上記フランジ部の軸方向両側面だけでなく、このフランジ部の外周縁部から飛び出した余肉部の軸方向両側面も押圧する。これに対し、上述の様に余肉部をフランジ部の径方向外方に向けてのみ飛び出させる従来の製造方法の場合には、上記キャビティ内に供給する材料の体積のばらつきや、上記各金型の摩耗状態により、上記余肉部の軸方向両側面の面積が、各中間素材(成形途中の軌道輪部材)の成形を行なう度に変化する。この為、上記1対の金型の押圧面により押圧される材料の面積は、上記各中間素材の成形を行なう度に変化する。従って、これら1対の金型による加工荷重も、上記各中間素材の成形を行なう度に変化する様になり、結果として、上記フランジ部の厚さ精度が悪化する可能性がある。この様にフランジ部の厚さ精度が悪化した場合には、上記熱間鍛造の終了後に行なう仕上げ加工の調整が難しくなる等の不都合を生じる為、好ましくない。又、上記1対の金型による加工荷重が過大になった場合には、これら各金型が破損し易くなる為、好ましくない。従って、上記1対の金型による加工荷重を、上記各中間素材の成形を行なう度に一定にできる手段を実現する事が望まれる。
一方、上記軌道輪部材を熱間鍛造により成形する場合には、この熱間鍛造を複数段に分けて行なう為、各段の金型で成形された中間素材を、次の段の金型へ搬送する必要がある。そして、この様な搬送作業を安定して行なえる様にする為には、搬送装置のフィンガー等により、上記中間素材をしっかりと掴める様にする必要がある。そして、この様に中間素材をしっかりと掴める様にする為には、この中間素材のうち、形状精度及び寸法精度が良好な個所を掴む様にする必要がある。
そこで、この点に関し、上記フランジ部を成形した後の中間素材を搬送する場合に就いて考える。上述した様に、従来の製造方法の場合には、この中間素材を構成するフランジ部を成形する際に、上記余肉を、このフランジ部の径方向外方に向けてのみ飛び出させる様にしていた。この為、このフランジ部の外周縁部から飛び出した余肉部の外周縁形状及び外径寸法は、上記キャビティ内に供給する材料の体積のばらつきや、上記金型の摩耗状態により、各中間素材毎に不同となる。従って、この様な従来の製造方法により形成された余肉部の外周縁は、形状精度及び寸法精度が悪い部位である為、上記搬送装置により掴む個所として採用する事は難しい。これに対し、上記中間素材のうち、軸方向に関して上記フランジ部から外れた小径部(軸部又は円筒部)の外周面は、形状精度及び寸法精度が良好な部位である。ところが、この小径部の外径寸法は、上記余肉部及びフランジ部の外径寸法に比べて小さい。この為、上記搬送装置により上記小径部の外周面を掴む際に、この搬送装置が上記余肉部及びフランジ部と干渉しない様にする為のタイミング調整を行なう事が難しくなると言った不都合がある。従って、上記フランジ部を形成した後の中間素材を、上記搬送装置によりしっかりと掴み易くできる手段を実現する事が望まれる。
特開2003−159904号公報 特開2004−74815号公報
本発明のハブユニット用軌道輪部材の製造方法は、上述した様な事情に鑑み、フランジ部を成形する際に、互いに対向する少なくとも1対の金型による加工荷重を、各中間素材の成形を行なう度に一定にする事ができ、且つ、上記フランジ部を形成した後の中間素材を、搬送装置によりしっかりと掴む作業を容易に行なえる様にすべく発明したものである。
本発明のハブユニット用軌道輪部材の製造方法の対象となる、ハブユニット用軌道輪部材は、軸部又は筒部と、この軸部又は筒部の外周面から径方向外方に延出したフランジ部とを有する。
そして、本発明のハブユニット用軌道輪部材の製造方法は、金属に熱間鍛造加工を施す事により上記フランジ部を成形する際に、この金属の一部である余肉を、このフランジ部の外周縁の周方向一部のみからから径方向外方に向け、この径方向外方の所定の位置まで流動させる。これと共に、この余肉の一部を、この所定の位置から上記フランジ部の中心軸と平行な方向に向け流動させる。これにより、この中心軸と平行な方向に向け流動させた部分を被掴み部とし、その後、上記フランジ部の外周縁から上記余肉を除去する。
尚、本発明を実施する場合、上述の様に余肉の流動位置及び流動方向を規制する事は、熱間鍛造加工を行なう際に使用する各金型の形状(これら各金型同士の間に形成されるキャビティの形状)を工夫する事により、容易に行なえる。
上述した様に、本発明のハブユニット用軌道輪部材の製造方法の場合には、フランジ部の外周縁から径方向外方に向けて余肉を流動させる際に、この余肉を、この径方向外方の所定の位置までしか流動させない。残りの余肉は総て、この所定の位置から、上記フランジ部の中心軸と平行な方向に向け流動させる。この為、本発明の場合には、互いに対向する少なくとも1対の金型同士の間に形成される空間(キャビティ)内に供給する材料(金属)の体積のばらつきや、上記各金型の摩耗状態に拘らず、上記余肉のうち、上記フランジ部と平行な部分の軸方向両側面(このフランジ部の成形時に、上記各金型の押圧面により押圧される部分)の面積を一定にする事ができる。従って、本発明の場合には、上記フランジ部を熱間鍛造により成形する際に、上記各金型による加工荷重を、各中間素材の成形を行なう毎にほぼ同じにする事ができる。この結果、上記フランジ部の厚さ精度を良好にできると共に、上記各金型による加工荷重が過大になってこれら各金型が破損し易くなる事を防止できる。
又、本発明の場合、上記フランジ部を成形した後には、このフランジ部の周囲部分に、このフランジ部の中心軸と平行な被掴み部が形成される。この被掴み部の側面(例えば、外周面)の形状精度及び寸法精度は、上記キャビティ内に供給する材料の体積のばらつきや上記各金型の摩耗状態に拘らず、良好にする事ができる。この為、上記フランジ部を形成した後の中間素材を搬送する場合に、搬送装置のフィンガー等により、この中間素材の被掴み部の外周面を掴む様にすれば、この中間素材をしっかりと掴む事ができ、この中間素材の搬送を安定して行なえる。
更に本発明の場合には、余肉を、フランジ部の外周縁の周方向一部のみから径方向外方に向け流動させる為、この余肉が、このフランジ部の外周縁の全周に亙ってつながる事を防止できる。この結果、熱間鍛造加工の終了後に、上記フランジ部の外周縁から上記余肉を除去(切断)し易くできる。
又、本発明を実施する場合で、且つ、製造対象となる軌道輪部材を構成するフランジ部が、周方向に関して厚肉部と薄肉部とを交互に有するものである場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、上記余肉を、上記フランジ部の外周縁のうち周方向に関して上記薄肉部に対応する部分のみから径方向外方に向け流動させる。
この様にすれば、上記余肉のうち、上記フランジ部の外周縁と連続する部分の肉厚を小さくする事ができる。この結果、熱間鍛造加工の終了後に、上記フランジ部の外周縁から上記余肉を、より除去(切断)し易くできる。
又、上述の請求項1〜2に記載した発明を実施する場合で、且つ、製造対象となる軌道輪部材を構成するフランジ部が、周方向に関して径方向高さが大きい部分と小さい部分とを交互に有するものである場合に、好ましくは、請求項3に記載した様に、上記余肉を、上記フランジ部の外周縁のうち上記径方向高さが大きい部分の頂部を除く部分のみから径方向外方に向け流動させる。
この様にすれば、上記フランジ部を形成した後の中間素材の径寸法が徒に大きくなる事を防止できる。この結果、この中間素材を搬送し易くできる。
又、上述の請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した様に、上記余肉のうち、少なくとも上記フランジ部の外周縁と連続する部分の肉厚を、このフランジ部の外周縁部分の肉厚よりも薄くする。
この様にすれば、熱間鍛造加工の終了後に、上記フランジ部の外周縁から上記余肉を、更に除去(切断)し易くできる。
更に、上述の請求項1〜4に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項5に記載した様に、前記被掴み部の側面を掴む事により、成形途中のハブユニット用軌道輪(上記フランジ部を形成した後の中間素材)の搬送を行なう。
この様にすれば、上述した様に、上記フランジ部を形成した後の中間素材の搬送を安定して行なえる。
図1〜2は、請求項1〜3及び5に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、ハブユニット用軌道輪であるハブ1の製造方法にある。又、このハブ1は、前述の図5〜6に示したものである。この為、このハブ1の構造及び作用に就いての重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分である、上記ハブ1の製造方法を中心に説明する。
本実施例の場合、上記ハブ1を構成する取付フランジ6を熱間鍛造加工により成形する場合に、図1(A)に示す様に、上記取付フランジ6の外周縁のうち、円周方向に関して各大径部15、15の頂部を除く部分(各小径部16、16及び各薄肉部19、19に対応する部分)から、金属材料の一部である余肉27、27を、それぞれ径方向外方に向け、この径方向外方の所定の位置まで流動させる。本実施例の場合には、この径方向外方の所定位置を、上記取付フランジ6の外周縁のうち、上記各大径部15、15の頂部の最小外接円と同心であり、且つ、この最小外接円よりも直径が少しだけ大きい仮想円上の位置としている。
そして更に、上記各余肉27、27の一部を、上記所定の位置から上記取付フランジ6の中心軸と平行な方向(本実施例の場合には、図1〜2の上方。但し、図1〜2の下方とする事もできる。)に向け流動させる。これにより、これら中心軸と平行な方向に向け流動させた各部分を、それぞれ被掴み部28、28としている。尚、本実施例の場合には、上述の様に各余肉27、27の流動位置及び流動方向を規制する為、上記取付フランジ6を熱間鍛造により成形する際に使用する、互いに対向する少なくとも1対の金型の形状(これら各金型同士の間に形成されるキャビティの形状)を規制している。
そして、本実施例の場合、上述の様にして取付フランジ6を成形した後の中間素材29(成形途中のハブ1)を、別の金型が存在する位置に向けて搬送する作業は、図2に示す様に、上記各被掴み部28、28の外周面を、搬送装置を構成する複数のフィンガー30、30で掴む事により行なう。そして、上記ハブ1を成形する為の熱間鍛造加工が終了したならば、その後、トリミングを行なう事により、図1(B)に示す様に、上記取付フランジ6の外周縁から上記各余肉27、27を除去する。そして更に、仕上げ加工や熱処理等の必要な処置を施す事により、図1(C)に示す様なハブ1を得る。
上述した様に、本実施例のハブユニット用軌道輪部材の製造方法の場合には、取付フランジ6の外周縁から径方向外方に向けて余肉27、27を流動させる際に、これら各余肉27、27を、この径方向外方の所定の位置までしか流動させない。これら各余肉27、27の残りの部分は総て、この所定の位置から、上記取付フランジ6の中心軸と平行な方向に向け流動させる。この為、本実施例の場合には、互いに対向する少なくとも1対の金型同士の間に形成される空間(キャビティ)内に供給する金属材料の体積のばらつきや、上記各金型の摩耗状態に拘らず、上記各余肉27、27のうち、上記取付フランジ6と平行な部分(平行部31、31)の両側面(この取付フランジ6の成形時に、上記各金型の押圧面により押圧される部分)の面積を一定にする事ができる。従って、本実施例の場合には、上記取付フランジ6を熱間鍛造により成形する際に、上記各金型による加工荷重を、各中間素材の成形を行なう毎にほぼ同じにする事ができる。この結果、上記取付フランジ6の厚さ精度を良好にできると共に、上記各金型による加工荷重が過大になってこれら各金型が破損し易くなる事を防止できる。
又、本実施例の場合、上記取付フランジ6を形成した後の中間素材29の搬送作業は、上記各余肉27、27により形成した被掴み部28、28の外周面を、複数のフィンガー30、30により掴む事に基づいて行なう。これら各被掴み部28、28の外周面の形状精度及び寸法精度は、上記キャビティ内に供給する材料の体積のばらつきや上記各金型の摩耗状態に拘らず、良好にする事ができる。この為、上記被掴み部28、28の外周面を、上記各フィンガー30、30によりしっかりと掴む事ができる。従って、本実施例の場合には、上記中間素材29の搬送を安定して行なえる。
又、本実施例の場合には、上記各余肉27、27を、上記取付フランジ6の外周縁の一部(周方向4個所)のみから径方向外方に向け流動させている。この為、上記各余肉27、27が、上記取付フランジ6の外周縁の全周に亙ってつながる事を防止できる。更に、本実施例の場合には、上記各余肉27、27を、上記取付フランジ6の外周縁のうち周方向に関して各薄肉部19、19に対応する部分のみから径方向外方に向け流動させている。この為、上記各余肉27、27のうち、上記取付フランジ6の外周縁と連続する部分の肉厚を小さくする事ができる。従って、本実施例の場合には、熱間鍛造加工の終了後に、上記取付フランジ6の外周縁から上記各余肉27、27を除去(切断)し易くできる。
更に、本実施例の場合には、上記各余肉27、27を、上記取付フランジ6の外周縁のうち、径方向高さが小さい各小径部16、16に対応する部分から径方向外方に向け流動させている。この為、上記取付フランジ6を形成した後の中間素材29の径寸法が徒に大きくなる事を防止できる。従って、この中間素材29を搬送し易くできる。
次に、図3〜4は、請求項1、3、4、5に対応する、本発明の実施例2を示している。尚、本実施例の特徴は、ハブユニット用軌道輪である外輪3の製造方法にある。又、この外輪3は、前述の図5及び図7に示したものである。この為、この外輪3の構造及び作用に就いての重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分である、上記外輪3の製造方法を中心に説明する。
本実施例の場合、上記外輪3を構成する結合フランジ11を熱間鍛造加工により成形する場合に、図3(A)に示す様に、上記結合フランジ11の外周縁のうち、円周方向に関して各大径部22、22の頂部を除く部分(各小径部23、23に対応する部分)から、金属材料の一部である余肉27a、27aを、それぞれ径方向外方に向け、この径方向外方の所定の位置まで流動させる。そして更に、上記各余肉27a、27aの一部を、上記所定の位置から上記結合フランジ11の中心軸と平行な方向(本実施例の場合には、図3〜4の上方。但し、同図の下方とする事もできる。)に向け流動させる。これにより、これら中心軸と平行な方向に向け流動させた各部分を、それぞれ被掴み部28a、28aとしている。特に、本実施例の場合には、これら各被掴み部28a、28aを含む、上記各余肉27a、27aの厚さT1 を、上記結合フランジ11の厚さT2 よりも小さく(T1 <T2 )している。尚、本実施例の場合も、上述の様に各余肉27a、27aの流動位置、流動方向、及び厚さT1 を規制する為、上記結合フランジ11を熱間鍛造により成形する際に使用する、互いに対向する少なくとも1対の金型の形状(これら各金型同士の間に形成されるキャビティの形状)を規制している。
そして、本実施例の場合、上述の様にして結合フランジ11を成形した後の中間素材29a(成形途中の外輪3)を、別の金型が存在する位置に向けて搬送する作業は、図4に示す様に、上記各被掴み部28a、28aの外周面を、搬送装置を構成する複数のフィンガー30、30で掴む事により行なう。そして、上記外輪3を成形する為の熱間鍛造加工が終了したならば、その後、トリミングを行なう事により、図3(B)に示す様に、上記結合フランジ11の外周縁から上記各余肉27a、27aを除去する。そして更に、仕上げ加工や熱処理等の必要な処置を施す事により、図3(C)に示す様な外輪3を得る。
上述した様な本実施例のハブユニット用軌道輪部材の製造方法の場合も、上述した実施例1の場合と同様、互いに対向する少なくとも1対の金型同士の間に形成される空間(キャビティ)内に供給する金属材料の体積のばらつきや、上記各金型の摩耗状態に拘らず、上記各余肉27a、27aのうち、上記結合フランジ11と平行な部分(平行部31a、31a)の両側面(この結合フランジ11の成形時に、上記各金型の押圧面により押圧される部分)の面積を一定にする事ができる。従って、本実施例の場合も、上記結合フランジ11を熱間鍛造により成形する際に、上記各金型による加工荷重を、各中間素材の成形を行なう度に一定にする事ができる。この結果、上記結合フランジ11の厚さ精度を良好にできると共に、上記各金型による加工荷重が過大になってこれら各金型が破損し易くなる事を防止できる。
又、本実施例の場合も、上記結合フランジ11を形成した後の中間素材29aの搬送作業は、上記各余肉27a、27aにより形成した被掴み部28a、28aの外周面を、複数のフィンガー30、30により掴む事で行なう。これら各被掴み部28a、28aの外周面の形状精度及び寸法精度は、上記キャビティ内に供給する材料の体積のばらつきや上記各金型の摩耗状態に拘らず、良好にする事ができる。この為、上記被掴み部28a、28aの外周面を、上記各フィンガー30、30によりしっかりと掴む事ができる。従って、本実施例の場合も、上記中間素材29aの搬送を安定して行なえる。
又、本実施例の場合も、上記各余肉27a、27aを、上記結合フランジ11の外周縁の一部(周方向4個所)のみから径方向外方に向け流動させている。この為、上記各余肉27a、27aが、上記結合フランジ11の外周縁の全周に亙ってつながる事を防止できる。更に、本実施例の場合には、上記各余肉27a、27aの厚さT1 を、上記結合フランジ11の厚さT2 よりも小さく(T1 <T2 )している。従って、本実施例の場合も、熱間鍛造加工の終了後に、上記結合フランジ11の外周縁から上記各余肉27a、27aを除去(切断)し易くできる。
更に、本実施例の場合も、上記各余肉27a、27aを、上記結合フランジ11の外周縁のうち、径方向高さが小さい各小径部23、23に対応する部分から径方向外方に向け流動させている。この為、上記結合フランジ11を形成した後の中間素材29aの径寸法が徒に大きくなる事を防止できる。従って、この中間素材29aを搬送し易くできる。
尚、本発明のハブユニット用軌道輪部材の製造方法は、上記実施例1〜2で取り上げたハブ1及び外輪3に限らず、特許請求の範囲に記載された要件を満たす、各種のハブユニット用軌道輪部材を製造する場合に利用できる。
本発明の実施例1を、製造工程毎に示す断面図。 中間素材を搬送する状態で示す断面図。 本発明の実施例2を、製造工程毎に示す断面図。 中間素材を搬送する状態で示す断面図。 本発明の対象となる車輪支持用ハブユニットの第1例を示す断面図。 かしめ部を形成する前のハブを軸方向内側から見た図。 外輪を軸方向内側から見た図。 本発明の対象となる車輪支持用ハブユニットの第2例を示す断面図。 同第3例を示す断面図。
符号の説明
1、1a、1b ハブ
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5、5a 軸部
6 取付フランジ
7a、7b 内輪軌道
8 小径段部
9a、9b 外輪軌道
10 円筒部
11 結合フランジ
12 円筒部
13 かしめ部
14 段差面
15 大径部
16 小径部
17 補強リブ
18 厚肉部
19 薄肉部
20 圧入孔
21 スタッド
22 大径部
23 小径部
24 ねじ孔
25 円筒部
26 スプライン孔
27、27a 余肉
28、28a 被掴み部
29、29a 中間素材
30 フィンガー
31、31a 平行部

Claims (5)

  1. 軸部又は筒部と、この軸部又は筒部の外周面から径方向外方に延出したフランジ部とを有するハブユニット用軌道輪部材の製造方法であって、金属に熱間鍛造加工を施す事により上記フランジ部を成形する際に、この金属の一部である余肉をこのフランジ部の外周縁の周方向一部のみからから径方向外方に向け、この径方向外方の所定の位置まで流動させると共に、この余肉の一部をこの所定の位置から上記フランジ部の中心軸と平行な方向に向け流動させる事により、この中心軸と平行な方向に向け流動させた部分を被掴み部とし、その後、上記フランジ部の外周縁から上記余肉を除去する、ハブユニット用軌道輪部材の製造方法。
  2. 製造対象となるハブユニット用軌道輪部材を構成するフランジ部が、周方向に関して厚肉部と薄肉部とを交互に有するものであり、余肉を、このフランジ部の外周縁のうち周方向に関して上記薄肉部に対応する部分のみから径方向外方に向け流動させる、請求項1に記載したハブユニット用軌道輪部材の製造方法。
  3. 製造対象となるハブユニット用軌道輪部材を構成するフランジ部が、周方向に関して径方向高さが大きい部分と小さい部分とを交互に有するものであり、余肉を、このフランジ部の外周縁のうち上記径方向高さが大きい部分の頂部を除く部分のみから径方向外方に向け流動させる、請求項1〜2の何れかに記載したハブユニット用軌道輪部材の製造方法。
  4. 余肉のうち、少なくともフランジ部の外周縁と連続する部分の肉厚を、このフランジ部の外周縁部分の肉厚よりも薄くする、請求項1〜3の何れかに記載したハブユニット用軌道輪部材の製造方法。
  5. 被掴み部の側面を掴む事により成形途中のハブユニット用軌道輪の搬送を行なう、請求項1〜4の何れかに記載したハブユニット用軌道輪部材の製造方法。
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