JP5155466B1 - 米飯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期保存安定性に優れると共に、高品質で風味食感に優れる米飯の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の米飯の製造方法は、洗米工程、浸漬工程及び炊飯工程を含む。少なくとも前記洗米工程で、希塩酸の電気分解により生成した微酸性電解水を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、長期間の保存が可能であると共に、高品質で風味食感に優れる米飯の製造方法に関する。
近年、無菌状態で包装された米飯食品や電子レンジや温水で加熱して喫食可能な米飯のレトルト食品等、長期保存が可能な米飯食品が広く流通している。
ところで、米飯の原料である白米等の原料米には、耐熱性芽胞菌等の枯草菌(Bacillus)属、単球菌(Micrococcus)属、緑膿菌(Pseudomonas)属の細菌や、その他土壌菌が付着しているため、米飯食品の長期保存性を確保するには、その製造・加工段階において、充分に殺菌処理を施すことが必要となる。このような原料米の殺菌処理としては、例えば、炊飯工程を高温、高圧条件で行うことで、熱により殺菌させる方法や、洗米、浸漬、炊飯等のいずれかの米飯の製造工程において、酸化水等の殺菌剤を用いて殺菌処理させるなど、種々の方法が提案されている。具体的には、浸漬及び炊飯工程において有機酸を含む水を使用し、炊飯後のpHを4.0〜4.8に調製することで殺菌処理を行った米飯の製造方法(例えば、特許文献1)、炊飯工程で用いる炊飯水に、室温でpHが4.0以下、酸化還元電位が820mV以上、溶存塩素濃度が1〜200ppm、溶存酸素濃度が50ppm以下の殺菌水を用いる方法(例えば、特許文献2)、原料米を有機酸または有機酸塩含有水溶液で洗米し、次いでpH4.1〜6.5、有効塩素濃度50〜80ppmの次亜塩素酸含有水に浸漬する方法(例えば、特許文献3)等が開示されている。
特開平5−176693号公報 特開平8−131136号公報 特開2000−60458号公報
しかし、上記のように、高温・高圧によって殺菌処理する方法だけでは、殺菌作用は充分ではなく、また、製造工程の遅延化、製造設備の複雑化を招いてしまうなどの問題があり、長期保存安定性やコスト面で課題があるものであった。一方、特許文献1や特許文献2のように、比較的酸性の強い水で原料米を処理すると、殺菌作用は高いものの、米飯に酸味や酸味臭が発生することがあり、品質が損なわれてしまうおそれがあった。また、特許文献3のように次亜塩素酸含有水で処理する方法では、殺菌作用は優れるものであるが、有効塩素濃度が高く、この場合、原料米中に塩素が取り込まれてしまうことがある。そのため、米飯の風味食感や品質が損なわれてしまうおそれがあった。
また、次亜塩素酸水等の酸化水は、一般的に塩化ナトリウム(NaCl)の電気分解で生成させるため、生成する次亜塩素酸はイオンに解離した状態、すなわち、次亜塩素酸イオン(OCl)の状態や、あるいは次亜塩素酸イオンと塩素(Cl)との混合状態で存在している。次亜塩素酸がこのような状態で存在する酸化水では、酸化水における有効塩素濃度が低すぎる場合は、充分な殺菌作用が得られない場合ある。しかし、有効塩素濃度を高くしすぎた場合には、原料米に塩素が取り込まれやすくなってしまうことがあり、そのため、米飯自体の風味食感等の品質を低下させる原因となることがあった。このように、従来のように塩化ナトリウムの電気分解で生成させた次亜塩素酸を殺菌剤と使用する米飯の製造方法では、米飯の長期保存性と品質とを両立させることは困難であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、長期保存安定性に優れると共に、高品質で風味食感に優れる米飯の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る米飯の製造方法は、洗米工程、浸漬工程及び炊飯工程を含む米飯の製造方法において、少なくとも前記洗米工程で、希塩酸の電気分解により生成した微酸性電解水を使用することを特徴とする。
また、上記米飯の製造方法において、前記微酸性電解水のpHが5.0〜6.5であることを特徴とするものである
また、上記米飯の製造方法において、前記微酸性電解水の有効塩素濃度が10〜30ppmであることも好ましい。
さらに、前記浸漬工程及び前記炊飯工程の少なくとも一方において前記微酸性電解水を使用することも好ましい。
また、上記米飯の製造方法は、さらに無菌包装工程を含むことが好ましい。
本発明の米飯の製造方法によれば、少なくとも洗米工程において、希塩酸の電気分解により生成した微酸性電解水を使用し、この微酸性電解水のpHが5.0〜6.5であるようにしたものである。そのため、微酸性電解水中には、分子状の次亜塩素酸が含まれることになり、この分子状の次亜塩素酸の殺菌作用によって原料米に対する除菌効率が高くなり、米飯の長期保存安定性が優れるものとなる。また、次亜塩素酸が分子状であることで、次亜塩素酸イオンや塩素(Cl)に比べて有効塩素濃度が低くても、優れた殺菌作用を示すので、原料米の風味や香りを損ないにくくすることができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の米飯の製造方法は、原料米を洗米する工程、浸漬する工程、及び炊飯する工程を含んで成るものである。
本発明の米飯の製造方法で使用さる原料米の種類としては、特に制限されるものではなく、例えば、うるち米、モチ米、玄米、精白米、新米、非新米(貯蔵米)や、その他の軟質米、硬質米等を使用することができる。また、原料米として、無洗米を用いてもよい。原料米の生産地も特に制限されず、日本国内で生産されたものであっても、外国で生産されたものであってもよい。
原料米の洗米工程で使用する洗米水は、希塩酸、例えば、2〜6%濃度の塩酸を、隔膜のない電解槽で電気分解して生成させた水(以下、微酸性電解水という)を使用する。特に、電気分解させる水には、塩化ナトリウム(NaCl)が含まれていないものを使用することが好ましい。
洗米工程で使用する微酸性電解水は、上記のように希塩酸を電気分解して生成させることができるものであるが、上記電気分解により、下記式(1)〜(3)に示すように、塩酸が次亜塩素酸(HOCl)に変換されて次亜塩素酸を含む水溶液として得られる。
HCl → H + Cl ・・・・(1)
2Cl → Cl + 2e ・・・・(2)
Cl + HO → HOCl + HCl ・・・・(3)
ここで、(3)式に示しているように、次亜塩素酸と共にHClも副生しているが、このHClは再度電気分解されて同様に次亜塩素酸が生成することになる。
このように生成する次亜塩素酸は、分子状、すなわち、イオンに解離していない状態で存在することができる。分子状の次亜塩素酸は、例えば、次亜塩素酸ソーダなどの次亜塩素酸塩の水溶液と比べると、低塩素濃度であっても殺菌効果が高いものとなる。
微酸性電解水は、希塩酸の電気分解の後、必要に応じて希釈して濃度調整してもよく、例えば、微酸性電解水のpHを5.0〜6.5に調整することができる。微酸性電解水のpHが上記の範囲内であれば、微酸性電解水の殺菌作用が特に優れているという点で好ましい。
また、微酸性電解水の有効塩素濃度の上限値は、30ppmとすることが可能であり、この場合、微酸性電解水が充分な殺菌作用を示すと共に、得られる米飯の風味食感を損ねることもない。もちろん、有効塩素濃度の上限値が30ppmを超えても問題はないが、有効塩素濃度が30ppmを超えたとしても殺菌作用に大差はなく、また、後述するように、微酸性電解水が食品添加物の殺菌剤に指定され得るという点でも、上限値が30ppmであることが望ましい。一方、微酸性電解水の有効塩素濃度の下限値は、例えば、10ppmとすることができる。有効塩素濃度の下限値が10ppmであれば、微酸性電解水の殺菌剤としての作用は充分なものとなる。もちろん、有効塩素濃度の下限値が10ppm以下、例えば、5ppmでも使用可能であるが、洗米工程(あるいは後述する浸漬工程)に費やす時間をできるだけ短縮させるという点では、下限値は10ppmとすることが望ましい。また、上限値の場合と同様、下限値が10ppmであれば微酸性電解水が食品添加物の殺菌剤に指定され得るという利点もある。
洗米工程における洗米の方法は、特に限定されるものではないが、例えば、公知の洗米機を用いて行うことができ、洗米機に原料米を投入し、上記の微酸性電解水を供給して洗米を行うことができる。洗米工程における洗米の条件は特に限定されるものではないが、例えば、水圧による水流及び気泡を用いて洗米する方法を好適に採用することができ、この場合、原料米を傷めず洗米を行うことができる。もちろん、上記洗米は、洗米機を使用せずに手動で行うこともでき、例えば、微酸性電解水を加えて、手で揉み解して洗米した後、微酸性電解水を切り、このような操作を数回繰り返し行うようにしてもよい。
洗米工程において、微酸性電解水の温度は、高すぎると炊飯後に原料米どうしの合着が起こることがあり、外観が低下してしまうこともあるので40℃以下であることが好ましく、微酸性電解水の殺菌剤としての作用も充分であり、また、洗米工程が遅延してしまうおそれもない。
また、洗米時間は、原料米の表面に付着しているヌカ等の不純物が除去しきれる程度まで行なえばよく、例えば、一度の洗米で2分以上、また、原料米として無洗米を使用する場合でも30秒以上の短時間の洗米とすることができる。このような洗米により、原料米に残存している不純物を取り除けると同時に、殺菌効果も作用するものとなる。また、洗米は複数回にわたって行うこともできる。
浸漬工程では、洗米工程と同様、上記微酸性電解水を用いて行うことができ、浸漬槽に上記のように洗米した原料米を投入し、そこで微酸性電解水を加えて浸漬させるようにすればよい。この場合、浸漬槽の微酸性電解水は水流循環式として、5〜10分毎に新しい微酸性電解水に入れ替えるように浸漬させるようにすれば、浸漬槽中の原料米が全体として均一に微酸性電解水と接触され得るものとなり、微酸性電解水による充分な殺菌効果が得られる。あるいは、浸漬槽の底部から微酸性電解水をオーバーフローさせながら所定の時間流し続けた後、上記浸漬処理を行うようにしてもよい。尚、浸漬工程では、微酸性電解水ではなく、水道水を使用してもよい。
浸漬工程において使用する微酸性電解水の温度は、洗米工程と同様の理由により、40℃以下であることが好ましい。また、上記浸漬の時間は、少なくとも15分以上すればよく、例えば、30分以上浸漬すれば、原料米に付着した菌、特に耐熱性芽胞菌等は充分に殺菌でき、さらに、原料米の品質も低下してしまうおそれもない。
上記浸漬工程を行った後、炊飯工程により原料米の炊飯を行う。この炊飯工程では、上記洗米工程及び浸漬工程により、原料米は充分に殺菌されているため、使用する水としては、無菌フィルターでろ過された水又は水道水を使用しても問題ないが、上記微酸性電解水を炊飯用使用水とすることもできる。あるいは、上記微酸性電解水と、無菌フィルターでろ過された水又は水道水との混合水(例えば、1:1の混合水)としてもよい。炊飯工程で微酸性電解水を使用することで、米飯の長期保存性がより良好なものになる。炊飯工程で微酸性電解水を使用する場合、有効塩素濃度は10〜12ppmであることが好ましく、この場合、得られた米飯に酸味が全く感じられないものとなり、風味食感が損なわれることはない。このように、炊飯時に微酸性電解水を使用したとしても、この微酸性電解水に含まれる分子状の次亜塩素酸は、次亜塩素酸塩等に比べて、人体への安全性に問題はなく、その上、そもそも分子状の次亜塩素酸自体は、体内の必須構成成分であると考えられているものであるので、炊飯工程で使用しても何ら問題ない。
上記炊飯工程で使用する炊飯機は、衛生管理の点から連続式常圧蒸気炊飯機を用いて炊飯するのが好ましい。もちろん、その他の公知の炊飯機を使用しても問題ないが、設備のメンテナンス等の便宜性を考慮すれば蒸気炊飯器を使用することが望ましい。炊飯条件は、適宜の条件に設定することができ、例えば、微酸性電解水と洗米・浸漬処理した原料米とを耐熱性容器に充填し、温度を98〜101℃、炊飯時間を25〜50分とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。
本発明の米飯の製造方法では、上記のように、少なくとも洗米工程において使用する殺菌剤として、希塩酸の電気分解で生成させた微酸性電解水であって、分子状の次亜塩素酸が含まれるものを使用するため、原料米に対する殺菌作用に優れるものである。すなわち、従来のように塩化ナトリウム水溶液を電気分解して得られた次亜塩素酸のようにイオン(OCl)に電離した状態や、OClと塩素(Cl)との混合状態で存在したものに比べて、分子状の次亜塩素酸のほうが殺菌作用に優れるものであり、米飯の殺菌をより確実に行うことができる。
そして、塩化ナトリウム水溶液を電気分解して得られた次亜塩素酸に比べて、有効塩素濃度も低くすることができるので、米飯の風味食感や香りを損なうことも抑制することができる。また、分子状の次亜塩素酸は、OClやClに比べて米飯の風味食感や香りに影響を与えにくいものと考えられ、塩化ナトリウム水溶液を電気分解したものと、希塩酸を電気分解したものとで有効塩素濃度が同じであったとしても、後者のほうが、風味食感や香りを損ないにくいのである。従って、本発明のように米飯の製造方法において、微酸性電解水を使用すれば、高い殺菌作用のみならず、米飯自体に優れた風味食感や香りを与えることができ、長期保存をしたとしても高い品質を維持することができる。
さらに、分子状の次亜塩素酸を含む微酸性電解水は、人体への安全性も高いものである。特に、この微酸性電解水のpHが5.0〜6.5で有効塩素濃度が10〜30ppmであれば、厚生労働省令第75号において「微酸性次亜塩素酸水」として食品添加物の殺菌剤に指定されているものであり、このような微酸性電解水を米飯の製造に使用しても何ら問題ない。
本発明の米飯の製造方法では、上記炊飯工程の後、さらに無菌包装工程を含むこともでき、無菌室内において米飯を無菌包装させるようにしてもよい。無菌包装の方法としては、例えば、クラス100のクリーンルームに搬入し、次いで、充填装置等によって米飯を包装容器に充填包装させることができる。尚、無菌包装させるに際しては、窒素ガス等の不活性ガスを注入することもでき、この場合、米飯を長期保存しても酸化臭の感じられない無菌米飯を得ることができる。このように無菌包装工程を有することで、米飯の保存安定性をさらに向上させることができる。また、無菌包装工程によらず、例えば、包装後に加圧・加熱(炊飯、殺菌)を行ってレトルト米飯(すなわち、レトルトパウチして得た米飯)としてもよい。
本発明の米飯の製造方法は、例えば、白飯、赤飯、炊き込み御飯、釜飯、麦飯、チャーハン、ドライカレー、チキンライス、バターライス等の米飯の製造に好適に使用できるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
原料米としてうるち白米(岐阜県産、品名コシヒカリ、平成23年度産)を10kg用意した。これを洗米容器に入れて、洗米水として微酸性電解水(pH6.0、有効塩素濃度10ppm)を30L使用して、手でもみ洗いをした後、直ちに洗米使用水を捨てる、という操作を数回くり返して行った。尚、微酸性電解水は、3%希塩酸を無隔膜で電気分解して得られたもの(微酸性電解水研究所製)を使用した。そして、洗米使用水の汚れがなくなるまで濯ぎ洗いした後、微酸性電解水(pH6.0、有効塩素濃度30ppm)20Lを浸漬使用水として加えることで、洗米した原料米の浸漬を30分間行った。次いで、浸漬使用水をよく切り、耐熱性の容器50個を用意して、それぞれに浸漬処理した原料米110gを充填すると共に、微酸性電解水(pH6.0、有効塩素濃度10ppm)を炊飯使用水としてそれぞれに90gずつ充填した。このように原料米と炊飯使用水を入れた耐熱性の容器を、耐熱性袋に収容させ、袋の口が開いた状態にし、蒸し庫で温度98〜101℃にて30分間炊飯を行った。
上記炊飯終了後、15分間蒸らしてから、蒸し庫から取り出して直ちにクリーンベンチ内に移し、炊飯米の入った容器を耐熱性袋から取り出し、クリーンベンチ内のヒートシール機でガスバリヤフィルムを用いて無菌的に密封シールして無菌包装された米飯を得た。
(実施例2)
炊飯使用水として、微酸性電解水の代わりに水道水を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で米飯を得た。
(比較例1)
洗米使用水、浸漬使用水及び炊飯使用水として水道水を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で米飯を得た。
(比較例2)
洗米使用水及び浸漬使用水として、食塩水(NaClaq.)を電気分解して生成した次亜塩素酸水(pH4、有効塩素濃度70ppm)を使用したこと以外は実施例1と同様の方法で米飯を得た。
上記実施例及び比較例で得られた米飯の腐敗検体数の測定結果を、米飯の製造条件と共に表1に示す。さらに、上記実施例及び比較例で得られた米飯の官能試験評価を表2に示す。
また、表3には、微酸性電解水を用いた洗米工程及び浸漬工程後の原料米の一般生菌数の結果を示している。また、比較として、洗米工程及び浸漬工程を行っていない原料米及び上記水道水にて洗米工程及び浸漬工程を行った浸漬工程後の原料米の一般生菌数の結果もあわせて示している。
尚、各測定、評価方法は以下に示す方法で行った。
(腐敗検体数の測定)
各実施例及び比較例で得られた50個の耐熱容器入り米飯を、それぞれ35℃で14日間保存した後、目視で腐敗状態を確認し、50個の米飯のうちの腐敗した数の累計を腐敗検体数とした。
(米飯の官能試験評価)
上記腐敗検体数の測定において、腐敗していない部分を取り出して、これを電子レンジで電力600W、加熱時間2分にて加熱した。その後、任意に選出した20名の被験者によって米飯の喫食を行い、以下の評価基準にて、米飯の風味、食感、匂い並びに外観を判定した。
◎:良好。
○:おおむね良好
△:喫食できない程ではないが、不快感がある。
×:喫食できない程に不快感がある。
(一般生菌数の評価)
原料米として、宮城県古川農協製ひとめぼれ(平成22年度産、精米日:2011年6月23日)を500mL用意して容器に投入し、これに有効塩素濃度19ppm、pH6.1の次亜塩素酸水(すなわち、微酸性電解水)500mLを加え、手で揉み洗いをした後、すぐに水を除去する、という操作を5回繰り返し行った。次いで、微酸性電解水を容器の底部から100mL/分の流量で流しつつ、15分間オーバーフローさせながら浸漬処理を行った。この後、微酸性電解水を除去してから、新しい微酸性電解水を1L加え、この状態で45分間、オーバーフローは行わずに浸漬した。浸漬した微酸性電解水を排水した後、原料米50gを濾過布付きの無菌ポリエチレン袋に採取し、無菌生理食塩水63mLを加えて、充分に揉み解した。そして、濾液を一般生菌用微生物検出シート「サニ太くん(チッソ社製)」を使用して培養し、一般生菌数を測定した。
表1から明らかであるように、実施例で得られた米飯では、洗米工程及び浸漬工程で希塩酸を電気分解して生成させた微酸性電解水を使用しているものであるため、14日経過後も腐敗は見られず、保存性が良好なものであった。一方、洗米工程及び浸漬工程で微酸性電解水を使用していない比較例で得られた米飯では、大部分は腐敗していることがわかる。これは、表3からの結果からも明らかなように、微酸性電解水で洗米・浸漬した原料米は一般生菌数が見られないのに対し、水道水や未処理の原料米は一般生菌数が多いためである。
また、表2から明らかであるように、実施例で得られた米飯は、風味、食感、匂い、外観いずれも特に優れていたのに対し、比較例1で得られた米飯の多くは腐敗して喫食できないほど風味、食感、匂い、外観が悪くなっていた。また、比較例2のように食塩水を電気分解して生成させた次亜塩素酸水では、殺菌効果は見られるものの、長期保存後の米飯の風味や食感は損なわれるものであった。この場合、次亜塩素酸は、分子状のものではなく、イオン解離した状態、あるいは塩素との混合物の状態であるため、米飯に残ってしまい易く、風味食感に悪影響を与えてしまうものと考えられる。
以上のように、本発明の製造方法で得られた米飯は、希塩酸の電気分解により得られた分子状の次亜塩素酸を含む微酸性電解水を使用するものであるので、長期保存安定性に優れていると共に、風味食感も損なわれにくいものであることがわかる。
Figure 0005155466
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Claims (4)

  1. 洗米工程、浸漬工程及び炊飯工程を含む米飯の製造方法において、少なくとも前記洗米工程で、希塩酸の電気分解により生成したpHが5.0〜6.5の微酸性電解水を使用することを特徴とする米飯の製造方法。
  2. 前記微酸性電解水の有効塩素濃度が10〜30ppmであることを特徴とする請求項1に記載の米飯の製造方法。
  3. 前記浸漬工程及び前記炊飯工程の少なくとも一方において前記微酸性電解水を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の米飯の製造方法。
  4. さらに無菌包装工程を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の米飯の製造方法。
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