JP3731370B2 - 長期保存可能な米飯の製造方法及び包装米飯 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、長期保存可能な米飯の製造方法及び包装米飯に関し、詳しくは、喫食時の香り及び食味が炊き立てのご飯と同等で、しかも、長期保存可能な無菌状態の米飯を製造する方法及び該方法によって得られた米飯を包装した長期保存可能な包装米飯に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現在、包装米飯と称する米飯商品類が市場に出回り、その販売量は年々増加の一途を辿っている。この包装米飯の最大の品質特性は、常温で長期間保存できることであるが、その特性を達成するには、米穀中に存在する耐熱性芽胞菌の殺菌又は静菌を行い、米飯を商業的無菌状態にする必要がある。
【0003】
この耐熱性芽胞菌の殺菌方法として、レトルトパウチ内に米飯を充填した後、密閉して加熱殺菌する方法(特開昭56−72655号公報)、あるいは、炊き水と浸漬米とを充填後にレトルト殺菌する方法(特開昭62−51959号公報)等が開示されているが、いずれも通常の炊飯行為とは異なる熱処理を行うため、通常の炊飯米と比べて外観,香り,食味の何れも劣っており、炊き立てのご飯とは程遠い品質となっている。
【0004】
一方、耐熱性菌の静菌方法としては、浸漬水や炊き水に食用有機酸を添加して炊飯後の米飯のpHを4.0〜4.8に調整することにより、炊飯時の加熱で死滅できなかった耐熱芽胞菌の生育を抑止(静菌)する方法(特公平7−89879号公報)が開示されている。
【0005】
また、レトルト殺菌とpH調整剤とを併用する方法として、炊飯後の米飯のpHが5.0〜5.4になるように炊き水にpH調整剤を添加し、耐熱性芽胞菌の耐熱性をpH変動によって低下させることにより、一般のレトルト殺菌(例えば120℃で20分)よりも低い温度で商業的無菌状態を達成する方法が知られている(特許第2692556号明細書)。しかしながら、この方法においても、100℃以上で加熱することや、炊き水にpH調整剤を添加することにより、食味・食感を含む米飯の品質低下が生じていた。
【0006】
さらに、通常の炊飯と同じ加熱処理を行った場合でも、最終的な米飯のpHを4.8以下に抑えるようなpH調整剤(静菌剤)の添加を行った米飯は、そのpH及びpH調整剤によりもたらされる酸味や酸臭を有しているため、これも炊き立てのご飯の品質とは言い難い。
【0007】
そこで本発明は、常温で長期保存が可能であり、しかも、喫食時における食味や食感等が炊き立ての米飯と同等の品質を得ることができる長期保存可能が米飯の製造方法及び包装米飯を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の長期保存可能な米飯の製造方法は、洗米した米をアジピン酸(HOOC(CH2)4COOH)を含有する浸漬水、好ましくは、アジピン酸の濃度が0.05〜1%であるアジピン酸含有浸漬水に浸漬した後、該浸漬水を水切りした浸漬米を水洗し、該水洗した米を容器に充填するとともに炊き水を加えて加熱処理することを特徴としている。
【0009】
また、前記アジピン酸含有浸漬水のpHを、ナトリウム,カリウム又はカルシウムのアジピン酸塩及びアルカリの少なくとも一種により調整すること、特に、前記アジピン酸塩を用いる場合は、そのpHを4〜8に調整することを特徴としている。さらに、アジピン酸含有浸漬水への米の浸漬時間は、少なくとも2分以上で、通常の浸漬処理の時間までの範囲とすることが好ましく、この浸漬の際に超音波処理を併用することも効果的である。
【0010】
前記浸漬米の水洗は、5〜70℃の水を使用して行うことが好ましく、この水洗の際にも、超音波処理を併用することで効果的な水洗処理を行うことができる。さらに、前記加熱処理は、通常行われている常圧での炊飯処理で行うことが好ましく、必要に応じて具材や調味料を加えることにより、調理米飯を製造することもできる。
【0011】
また、本発明の長期保存可能な包装米飯は、上述の方法によって加熱処理した米飯を、ガスバリア性フィルムで密封したものであって、特に、アジピン酸含有量が0.07重量%以下であること、米飯のpHが5〜8であることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の長期保存可能な米飯の製造方法を実施する標準的な工程を示すフローチャートである。
【0013】
まず、最初の洗米工程11は、通常の洗米方法で行われるものであって、常法通り、水道水等の通常の水を使用して通常の洗米処理を行えばよい。次の浸漬工程12は、洗米工程11を終えた米をアジピン酸を含む浸漬水(アジピン酸含有浸漬水)に浸漬する工程である。この浸漬工程12で使用するアジピン酸含有浸漬水におけるアジピン酸の濃度は、特に制限はないが、0.05%未満ではアジピン酸を加えた効果、すなわち、耐熱性芽胞菌の耐熱性を低下させる効果が十分に得られないときがあり、1%を超えると、浸漬米からアジピン酸を取り除くための水洗工程を長時間行わなければならず、大量の水を消費することになるので、通常は、0.05〜1%の範囲、好ましくは、0.1〜0.5%の範囲が適当である。
【0014】
また、浸漬工程12の時間は、アジピン酸含有浸漬水におけるアジピン酸の濃度や処理温度にもよるが、2分未満では米へのアジピン酸の含浸が不十分となって耐熱性芽胞菌の耐熱性を低下させる効果が十分に得られないときがあり、120分を超えると、米に必要以上のアジピン酸が含浸してしまい、炊飯後の食味を低下させることがあるので、通常は2〜120分の範囲、好ましくは10〜90分の範囲が好適である。
【0015】
さらに、アジピン酸含有浸漬水は、水道水等の通常の水に適当量のアジピン酸を加えて溶解させたものであってもよいが、アジピン酸ナトリウム,アジピン酸カリウム,アジピン酸カルシウムのようなアジピン酸塩を使用あるいは併用してもよい。また、アジピン酸と、これらのアジピン酸塩や水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化カルシウムのようなアルカリとを併用することによってアジピン酸含有浸漬水のpHを適当な範囲に調節することができる。
【0016】
アジピン酸含有浸漬水のpHは、アジピン酸の濃度や処理温度等にもよるが、4〜8の範囲が適当である。pHが低すぎたり、高すぎたりすると、耐熱性低下効果が得られなくなったり、水洗工程の負担が増したり、炊飯後の米飯の食味が低下したりすることがある。
【0017】
また、浸漬工程12における処理温度(水温)は任意であり、温度が高い方が効果的ではあるが、70℃を超えると米表層の澱粉の糊化が発生し、この糊化がある程度以上進行すると水洗工程でアジピン酸を除去するのが困難になる。一方、温度が低い場合、例えば5℃未満になると、所定の効果を得るために長時間を要するだけでなく、水に対するアジピン酸の溶解度が低いためにアジピン酸が析出するおそれもある。したがって、処理温度は5〜70℃の範囲が適当であり、水を加温したり冷却したりするエネルギーを考慮すると、通常の水温に近い10〜30℃が最適である。
【0018】
さらに、この浸漬工程12において超音波処理を併用することにより、米の細部まで十分にアジピン酸含有浸漬水を行き渡らせることができるので、耐熱性芽胞菌の耐熱性を低下させる効果をより一層高めることができる。
【0019】
上述のような浸漬工程12を終えた米(浸漬米)は、水切り工程13を経て水洗工程14に入り、浸漬米からアジピン酸含有浸漬水が取り除かれる。この水洗工程14は、炊飯後の米飯にアジピン酸の影響が出なくなる程度までにアジピン酸を除去するものであって、水洗処理方法自体は、従来からの通常の方法で行うことができる。例えば、水道水等の通常の水に浸して適宜撹拌したり、流水中に浸したり、シャワリングしたり、あるいは水中への浸漬と水切りとを交互に繰返したりすることによって行うことができ、水中での超音波洗浄も併用することができる。このときの温度も特に限定はされるものではなく、温度を高くすればアジピン酸の除去効率が向上するが、70℃を超えると前述のように澱粉の糊化が発生してアジピン酸を十分に除去するのが困難となり、一方、5℃未満では十分な水洗を行うのに長時間を必要とするので、通常は5〜70℃、好ましくは10〜30℃が適当である。
【0020】
アジピン酸を除去するための水洗工程14を終了した米(水洗米)は、充填工程15で所定量の炊き水と共に適当な容器に充填された後、所定の加熱工程16、即ち炊飯処理が行われる。この加熱工程16で使用する容器は任意であるが、一食分を包装した包装米飯を製造する場合は、所定の大きさの耐熱性プラスチックトレイ(個食容器)を用いればよい。また、炊き水には、通常の水道水を使用することができ、炊き水と共に適宜な具材や調味料を加えることにより、各種調理米飯を得ることができる。
【0021】
さらに、耐熱性プラスチックトレイの開口を蒸気透過性及びバクテリアバリア性を有するフィルムで覆っておくこともできる。また、加熱方法も任意であり、上述の個食容器を使用する場合は、通常、高温蒸気を使用するが、釜等の金属製容器を使用して炊飯を行う場合は、直火で加熱することもできる。
【0022】
加熱工程16で炊飯された米飯は、個食容器のまま、あるいは適宜な容器に移し替えた後、密封工程17においてガスバリア性フィルムで密封することにより、製品として長期保存が可能な包装米飯が得られる。また、ガスバリア性フィルム内には、必要に応じて脱酸素剤を封入してもよい。さらに、レトルトパウチのような包装形態を採用することもできる。
【0023】
このようにして得られた包装米飯は、アジピン酸含有浸漬水を使用した浸漬工程12におけるアジピン酸の作用により、米穀中に存在する耐熱性芽胞菌の耐熱性を低下させることができ、加熱工程16における加熱で商業的無菌状態を達成することができるので、長期保存が可能となり、電子レンジ等で加熱することによって喫食することができる。
【0024】
このとき、上記包装米飯におけるアジピン酸残存濃度は、0.07%以下になっていることが好ましく、特に、0.05%以下、さらに0.03%以下であることが好ましい。このアジピン酸残存濃度が0.07%以下であれば、通常の炊飯米との比較において、食味の違いは識別可能ではあるが、実質的に同等であり、0.05%以下であれば、通常の方法で炊飯した米飯と識別できないほど、良好な食味である。
【0025】
また、炊飯後の米飯のpHは、5.0〜8.0の範囲になるように設定すべきである。すなわち、米飯のpHが5未満、あるいは8を超える場合は、食味が低下して商品価値が損なわれることがある。さらに、pHが5.2〜7.8の範囲内ならば、通常の炊飯方法で炊飯した米飯と同等の食味が得られ、特に、pHを5.5〜7.5の範囲にすることにより、通常の米飯との識別が困難な良好な食味が得られる。
【0026】
上述のようなアジピン酸残存濃度及びpH範囲は、浸漬工程12や水洗工程14での処理条件を適当に設定することにより、商業的無菌を達成できる程度の耐熱性低下効果を失わずに容易に達成することができる。なお、米飯のpHは、米飯の9倍量の蒸留水を加えて米飯を破砕し、その上澄みのpHを測定した値である。
【0027】
このようにして長期保存が可能な包装米飯を製造することにより、製造ライン環境を無菌化するためのクリーンブースのような高価な設備を設ける必要がなくなるので、設備コストの低減も図れる。
【0028】
【実施例】
実施例1
まず、アジピン酸含有浸漬水を使用して浸漬工程を行うことにより、耐熱性芽胞菌の耐熱性を低下させる効果を検証した。あらかじめ加圧加熱殺菌した米の研ぎ汁に、米穀から釣菌した極めて高い耐熱性を有する芽胞を懸濁させて菌液とした。
【0029】
そして、表1に示すように、アジピン酸処理を行わなかったもの、すなわちアジピン酸を添加しない水(アジピン酸濃度0%)で浸漬処理を行ったもの(実験番号1)をベースとし、実験番号11〜17、実験番号21〜25及び実験番号31〜35の各種条件でアジピン酸処理を施したものと比較した。なお、アジピン酸処理は、菌液におけるアジピン酸の濃度が設定値になるように所定量のアジピン酸を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0に調節して所定時間、所定温度で放置することにより行い、続けて、この菌液6mlを遠心分離(1回目)し、上澄みの5mlを捨て、新たな殺菌済みの研ぎ汁を5ml加えて懸濁し、さらに2回目の遠心分離を行い、上澄みの5mlを捨てて、新たな殺菌済みの研ぎ汁5mlを加えて再懸濁させる水洗を模擬した処理を行い、これを試料菌液とした。
【0030】
各実験における比較は、アジピン酸処理を行わなかった試料菌液及びアジピン酸処理を行った試料菌液の一定量を100℃の温度に保ち、所定時間ごとの残存菌数を測定し、得られたデータに基づいて生存曲線を描き、D値(菌数を1/10にするのに必要な時間)を求めることにより行った。その結果を表1に示す。なお、この実験では、米の研ぎ汁を対象にしているが、実際の米粒をアジピン酸含有浸漬水に浸漬し、その後に水洗浄した場合にも、本実験で認められる芽胞の耐熱性低下効果が得られることは明白である。なお、D値は、約25(分)以下であれば実用的には十分である。
【0031】
【表1】
【0032】
実施例2
実施例1と同じ菌液を試料とし、表2に示す条件でアジピン酸処理を行った後、実施例1と同じ方法で菌の生存数を調べた。その結果を表2に示す。このことから、加熱時のアジピン酸残存濃度を同一にした場合、すなわち、炊飯後の米飯中に残留するアジピン酸の濃度を同一にしようとした場合、比較的高濃度のアジピン酸含有浸漬水で短時間処理したものの方が、低濃度で長時間処理したものよりも、芽胞の耐熱性低下効果が大きいこととがわかる。
【0033】
【表2】
【0034】
実施例3
炊飯後の米飯中に残留するアジピン酸の濃度が米飯の品質に与える影響を確認するため、常法により洗米した米を表3に示す条件で炊飯した後、米飯中のアジピン酸濃度の測定及び官能試験を行った。
【0035】
米飯中のアジピン酸濃度は、水洗を行うことにより低下し、その量が0.07%以下になれば、十分に良好な食味の米飯が得られることがわかった。
【0036】
【表3】
【0037】
実施例4
100kgのうるち米を常法により洗米・水切り(表面付着の水を除去)を行った後、0.3%のアジピン酸水溶液(熱水にアジピン酸を溶解させて高濃度のアジピン酸水溶液を製作し、これを常温の水で希釈して0.3%均一濃度の溶液としたもの。)30リットルに入れて1時間浸漬した。浸漬水をザルを用いて水切りした後、水を張った容器にザルごと浸漬米が水没するように漬込み、上部から水を供給し、オーバーフローするような状態で浸漬米を攪拌しつつ水洗いした。この際、必要に応じて新水を張った容器に浸漬米を移し替え、水洗いを継続した。
【0038】
米表面のアジピン酸を十分に洗い落として水切りした浸漬米を、酸素バリア素材(EVOH)を含むプラスチック成型容器に110g充填し、同時に、炊き水として活性炭処理水を90ml充填した。次に、容器上面を、一部に蒸気透過性フィルムを設けたフィルム(一次フィルム)でシールした。その後、加熱装置(蒸し機)に入れ、100℃で60分間炊飯した。炊飯終了後、フィルム上面に残った蒸気の凝縮水を除去してから、酸素バリア材(EVOH)を含むフィルム(二次フィルム)でシールして包装米飯とした。
【0039】
そして、一次フィルムと二次フィルムとの間隙に脱酸素剤(商品名:エージレス)を封入した試料1000食と、脱酸素剤を封入しない試料1000食とをそれぞれ作成した。これらを、35℃の恒温室に2週間保存した後、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、いわゆるレトルト食品の衛生試験法に準じて腐敗の状況を調べた。
【0040】
脱酸素剤を封入したものも、封入しなかったものも、いずれも腐敗は一切認められなかった。したがって、本実施例の包装米飯は、商業的無菌状態を達成していたといえる。さらに、脱酸素剤を封入した方の米飯は、酸味・酸臭をほとんど感じることがなく、炊き立てご飯と同等の品質を有していた。また、この実施例における米飯のpHは5.2であった。
【0041】
一方、対照実験区として、アジピン酸浸漬処理は同様にして行ったが、その後の水洗工程を行わないで加熱処理した包装米飯を1000食作成し、同様に35℃で2週間保存した。この対照実験区の米飯は、商業的無菌状態は達成されたが、酸味・酸臭を有しており、品質的には、炊き立てのご飯に比べて劣っていた。この場合の米飯のpHは4.5であった。
【0042】
もう一つの対照実験区として、アジピン酸浸漬を行わずに、水道水に浸漬しただけの米を用いて包装米飯1000食を作成し、35℃で2週間保存した。その結果、腐食が進んでいるものが2検体あり、商業的無菌状態が達成されておらず、喫食には不適であった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、米穀に付着している微生物の耐熱性を低下させることができるので、通常の炊飯条件、すなわち、100℃を超す加熱を伴わない条件でも耐熱性芽胞菌を死滅させることができ、商業的無菌状態を達成できるとともに、米飯の味や香りが炊き立てのご飯と同等の品質を有する包装米飯を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の一工程例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…洗米工程、12…浸漬工程、13…水切り工程、14…水洗工程、15…充填工程、16…加熱工程、17…密封工程
Claims (13)
- 洗米した米をアジピン酸含有浸漬水に浸漬した後、該浸漬水を水切りした浸漬米を水洗し、該水洗した米を容器に充填するとともに炊き水を加えて加熱処理することを特徴とする長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記アジピン酸含有浸漬水のアジピン酸の濃度が0.05〜1%であることを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記アジピン酸含有浸漬水のpHを、ナトリウム,カリウム又はカルシウムのアジピン酸塩及びアルカリの少なくとも一種により調整することを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記アジピン酸含有浸漬水が、水にナトリウム,カリウム又はカルシウムのアジピン酸塩を溶解したものであり、そのpHが4〜8であることを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記アジピン酸含有浸漬水への米の浸漬時間が2分以上であることを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記アジピン酸含有浸漬水に米を浸漬する際に、超音波処理を併用することを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記浸漬米の水洗を、5〜70℃の水を使用して行うことを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記浸漬米を水洗する際に、超音波処理を併用することを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記加熱処理は、常圧での炊飯処理であることを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 前記炊き水と共に、具材及び調味料の少なくともいずれか一方を加えることを特徴とする請求項1記載の長期保存可能な米飯の製造方法。
- 請求項1乃至10のいずれか1項記載の製造方法によって加熱処理した米飯を、ガスバリア性フィルムで密封したことを特徴とする包装米飯。
- 前記米飯のアジピン酸含有量が0.07重量%以下であることを特徴とする請求項11記載の包装米飯。
- 前記米飯のpHが5〜8であることを特徴とする請求項11記載の包装米飯。
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