JP5153038B2 - 可塑性油脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳脂を含有したマーガリン、ファットスプレッド、ショートニング等の可塑性油脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
乳脂は、それに含まれる成分によって、乳脂高融点部、乳脂中融点部、乳脂低融点部の3つに分類される。この3つの成分の中で、乳脂低融点部は、結晶性が悪いことが知られている。つまり、乳脂低融点部の結晶化が遅いため、乳脂の結晶性も遅く、低温で保管した場合、これが徐々に結晶化し、経日的に硬くなる現象がみられる。
【0003】
このため、乳脂を使用した可塑性油脂は、急冷可塑化を行った後、結晶化していない部分(乳脂低融点部)の結晶化が起きるため、経日的に可塑性油脂が硬くなり、製品価値を著しく損なっていた。
【0004】
このため、乳脂をエステル交換、硬化、分別をすることによって、乳脂特有の結晶化の遅さを改良する方法が提案されていた。
【0005】
乳脂をエステル交換する方法は、乳脂に含まれる短鎖の脂肪酸の影響で風味が悪くなること、さらにエステル交換反応で生成する高融点成分の影響で口溶け性が悪くなるため実用性の低い方法である。また、エステル交換反応を行っても低融点成分の結晶化の促進はそれほど速まらない。
【0006】
乳脂を硬化する方法は、当然のことながら融点が高くなるため口溶けが悪くなること、さらに硬化によって乳脂特有の風味がなくなってしまうという欠点がある。
【0007】
また、乳脂を分別して軟質油部分を除去し結晶化を速める方法もあるが、乳脂特有の風味が軟質油に濃縮除去されるため、分別高融点部分は乳脂特有の風味が弱くなるという欠点がある。
【0008】
さらに、乳脂に極度硬化油を配合することによって、結晶化を促進する方法もあるが、その方法では乳脂低融点部分の結晶を促進できないばかりか、口溶けも非常に悪くなる。
【0009】
つまり、現在のところ、乳脂の風味や口溶け性を損なうことなく、乳脂の結晶性を改良する方法は見つかっていない。
【0010】
また、特開平10−1691号公報、特表平11−506016号公報、特開昭58−165735号公報、特開昭60−180542号公報、特表平10−506535号公報、特開昭62−14743号公報等には、トリグリセリドの2位にHを含有する油脂をハードストックとして可塑性油脂に応用する方法は提案されているが、これを乳脂を含有したコンパンド油脂に使用し、それの結晶化を促進化する例は見出せない。
【0011】
従って、本発明の目的は、乳脂を含有していても、硬さが経日的に硬くなりにくく、風味、口溶けがよい可塑性油脂組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、乳脂の結晶化機構について鋭意検討した結果、乳脂、特に乳脂の軟質油に2位に炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有したトリグリセリドを含有する油脂を配合すると、その結晶化が著しく促進され、経日変化が少なくなることを知見した。
【0013】
すなわち、本発明は、乳脂、乳脂の分別油の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂(A)を油相中に5〜90重量%、2位の構成脂肪酸がH(炭素数16以上の飽和脂肪酸)であるトリグリセリドを20重量%以上含有する油脂(B)を油相中に5重量%以上含有し、該油脂(A)と該油脂(B)の重量比率が油脂(B)/油脂(A)≧0.2であり、油脂(B)が、大豆極度硬化油と、構成脂肪酸中炭素数14以下の飽和脂肪酸が55重量%以上の油脂とのエステル交換油であることを特徴とする可塑性油脂組成物を提供するものである。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、本発明の可塑性油脂組成物について詳細に説明する。
【0015】
本発明の可塑性油脂組成物は、乳脂、乳脂の分別油の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂(A)を含有する。
【0016】
上記の乳脂として、牛乳、クリーム、バター、チーズ等の乳脂を含有する乳製品をそのまま使用しても、これらから脂質分だけを抽出した乳脂そのものも使用してもよい。また上記の乳脂を乾式分別、溶剤分別した分別乳脂硬部油、分別乳脂中部油、分別乳脂軟部油等を使用しても構わない。上記の油脂(A)の含有量は、本発明の可塑性油脂組成物の油相中、5〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは15〜75重量%である。可塑性油脂組成物中の上記の油脂(A)の油相中の含有量が5重量%未満であると可塑性油脂の乳風味が弱くなるので好ましくなく、上記の油脂(A)の油相中の含有量が90重量%を超えると油脂(B)を配合しても経日的に可塑性油脂組成物が硬くなるので好ましくない。
【0017】
本発明の可塑性油脂組成物は、2位の構成脂肪酸がH(炭素数16以上の飽和脂肪酸、好ましくは炭素数16〜18の飽和脂肪酸)であるトリグリセリドを20重量%以上、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上含む油脂(B)を含有する。
【0018】
また上記の油脂(B)として、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)が、好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.05以上、最も好ましくは0.1以上、一層好ましくは0.2以上である油脂を用いるのがよい。
【0019】
上記油脂(B)の含有量は、本発明の可塑性油脂組成物の油相中、5重量%以上、好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上である。可塑性油脂組成物の油相中、上記油脂(B)の含有量が5重量%未満であると経日的に可塑性油脂組成物が硬くなるので好ましくない。
【0020】
また上記油脂(B)は、MHH、MHM、UHM、HHH、HHU、UHUで表されるトリグリセリドの中から選ばれた1種又は2種以上の混合物を好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であることがよい(H:上記と同じ、M:炭素数8〜14の飽和脂肪酸、U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸、好ましくは炭素数16〜18のモノエン酸及び/又はジエン酸である)。
【0021】
上記油脂(B)として、特にMHH、MHM、UHM、HHHで表されるトリグリセリドを主成分とする油脂(以下、油脂(B1)という)、MHH、MHMで表されるトリグリセリドを主成分とする油脂(以下、油脂(B2)という)、HHU、HHHで表されるトリグリセリドを主成分とする油脂(以下、油脂(B3)という)、HHU、UHUで表されるトリグリセリドを主成分とする油脂(以下、油脂(B4)という)、UHUで表されるトリグリセリドを主成分とする油脂(以下、油脂(B5)という)を使用するのが好ましい。
【0022】
上記の油脂(B1)としては、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上の脂肪酸からなる油脂の硬化油、好ましくは極度硬化油と、ヤシ油、パーム核油、パーム核ステアリン、パーム核オレインやそれらの極度硬化油等の構成脂肪酸中炭素数14以下の飽和脂肪酸が55重量%以上の油脂を酵素や化学触媒を用いて、ランダムエステル交換や、1,3位選択的エステル交換を行って得られたエステル交換油が挙げられる。また、このエステル交換油を乾式もしくは溶剤分別して、MHH、MHMの含量を高めたものを使用しても構わない。
【0023】
上記の油脂(B1)のMHH、MHM、UHM、HHHで表されるトリグリセリドの含有量は、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であるのがよい。
【0024】
上記の油脂(B2)としては、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上からなる油脂の硬化油、好ましくは極度硬化油と、炭素数8〜14の脂肪酸もしくはその脂肪酸低級アルコールエステルとを酵素を用いて1,3位選択的エステル反応をすることにより得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別軟部油を挙げることができる。
【0025】
上記の油脂(B2)のMHH、MHMで表されるトリグリセリドの含有量は、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であるのがよい。
【0026】
上記の油脂(B3)としては、パームステアリンや、パームステアリン、パーム油、パームオレインの中から選ばれた1種又は2種以上を酵素や化学触媒を用いて、ランダムエステル交換や選択的なエステル交換を行って得られたエステル交換油、及び得られたエステル交換油の分別硬部油、或いは大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上飽和脂肪酸からなる極度硬化油と、大豆油、低エルカ酸なたね油、米糠油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油等の常温で液状の油脂を酵素や化学触媒を用いて、ランダムエステル交換を行って得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別硬部油を挙げることができる。
【0027】
また、上記の油脂(B3)は、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上からなる油脂の硬化油、好ましくは極度硬化油と、炭素数16以上の不飽和脂肪酸もしくはその脂肪酸低級アルコールエステルを酵素を用いて、1,3位選択的エステル交換を行って得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別硬部油を挙げることができる。
【0028】
上記の油脂(B3)のHHU、HHHで表されるトリグリセリドの含有量は、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であるのがよい。
【0029】
上記の油脂(B4)としては、ラード、その分別軟部油、又はパームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上飽和脂肪酸からなる極度硬化油と、大豆油、低エルカ酸なたね油、米糠油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油等の常温で液状の油脂を酵素や化学触媒を用いて、ランダムエステル交換や、1,3位選択的エステル交換を行って得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別軟部油を挙げることができる。
【0030】
また、上記の油脂(B4)は、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上からなる油脂の極度硬化油と、炭素数16以上の不飽和脂肪酸もしくはその脂肪酸低級アルコールエステルを酵素を用いて1,3位選択的なエステル交換を行うことによって得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別軟部油を挙げることができる。
【0031】
上記の油脂(B4)のHHU、UHUで表されるトリグリセリドの含有量は、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であるのがよい。
【0032】
上記の油脂(B5)としては、ラードオレイン、パームオレイン、また大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上飽和脂肪酸からなる極度硬化油と、大豆油、低エルカ酸なたね油、米糠油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油等の常温で液状の油脂を酵素や化学触媒を用いて、ランダムエステル交換や、1,3位選択的エステル交換を行って得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油の分別軟部油を挙げることができる。
【0033】
また、上記の油脂(B5)は、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、大豆油、低エルカ酸なたね油、高エルカ酸なたね油等の構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上からなる油脂の硬化油、好ましくは極度硬化油と、炭素数16以上の不飽和脂肪酸もしくはその脂肪酸低級アルコールエステルを酵素を用いて、1,3位選択的なエステル交換を行って得られたエステル交換油、もしくは得られたエステル交換油を分別して得られた分別油軟部油を挙げることができる。
【0034】
上記の油脂(B5)のUHUで表されるトリグリセリドの含有量は、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは25重量%以上、最も好ましくは30重量%以上、一層好ましくは35重量%以上含有する油脂であるのがよい。
【0035】
また、本発明の可塑性油脂組成物は、上記の油脂(A)と上記油脂(B)の重量比率が、油脂(B)/油脂(A)≧0.2、好ましくは油脂(B)/油脂(A)≧0.3、さらに好ましくは油脂(B)/油脂(A)≧0.5となるように配合する。上記の油脂(A)と上記油脂(B)の重量比率が、油脂(B)/油脂(A)<0.2であると、経日的に可塑性油脂組成物が硬くなるので好ましくない。
【0036】
そして、本発明の可塑性油脂組成物の油相において、構成脂肪酸残基の総炭素数が40〜46であるトリグリセリド(X)と構成脂肪酸残基の総炭素数が30〜38であるトリグリセリド(Y)の重量比率(X)/(Y)が好ましくは0.75〜4、さらに好ましくは0.8〜3.5、一層好ましくは0.85〜3、最も好ましくは0.9〜2.5であるのがよい。
【0037】
さらに、本発明の可塑性油脂組成物では、油相にさらに実質的に20℃で固体脂のない油脂(C)を含有させてもよい。上記の実質的に20℃で固体脂のない油脂(C)とは20℃で液状の油脂であるのが好ましい。
【0038】
上記油脂(C)としては、例えば大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、サンフラワー油、ハイオレイックサンフラワー油、ハイオレイックサフラワー油、米糠油等の液状油やこれらの液状油を分別した分別軟質油の硬化油、ヨウ素価64以上のパームオレイン、シア脂、マンゴー脂、サル脂の分別軟質油を用いることができる。上記油脂(C)の含有量は、本発明の可塑性油脂組成物の油相中、好ましくは0〜60重量%、さらに好ましくは5〜55重量%、最も好ましくは10〜50重量%である。また上記油脂(C)は、上記油脂(A)、上記油脂(B)の硬さによってその使用量が異なる。つまり、油脂(A)、(B)が軟らかいものである場合、油脂(C)を使用しなくても構わないし、油脂(A)、(B)が硬いものである場合、その使用量が多くなる。
【0039】
そして、本発明の可塑性油脂組成物では、融点25℃以上の油脂(D)を含有させてもよい。
【0040】
上記油脂(D)としては、例えば大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、サンフラワー油、ハイオレイックサンフラワー油、米糠油等の液状油の硬化油、パーム油、パーム中融点部、シア脂、シアステアリン、マンゴー脂、マンゴーステアリン、サル脂、サルステアリン、カカオ脂、イリッペ脂、牛脂等やこれらの硬化油、魚硬化油等を用いることができる。また、これらの油脂の極度硬化油を使用しても構わない。上記油脂(D)の含有量は、本発明の可塑性油脂組成物の油相中、好ましくは0〜60重量%、さらに好ましくは5〜55重量%、最も好ましくは10〜50重量%である。
【0041】
但し、上記油脂(D)として、構成脂肪酸の90重量%以上が炭素数16以上の飽和脂肪酸からなる油脂とエステル交換されていないラウリン系油脂(パーム核油、パーム核ステアリン、パーム核オレイン、ヤシ油、及びこれらの硬化油等)は使用しない。
【0042】
本発明の可塑性油脂組成物の油相の含有量は、好ましくは35〜100重量%、さらに好ましくは40〜100重量%、最も好ましくは45〜100重量%である。
【0043】
その他の本発明の可塑性油脂組成物に含有させることができる成分としては、例えば水、乳化剤、増粘安定剤、食塩、塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β−カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、着香料、乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、ココアマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
【0044】
上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニン、植物ステロール類等が挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記乳化剤の含有量は、特に制限はないが、本発明の可塑性油脂組成物中、好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜3重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%である。また本発明の可塑性油脂組成物において、上記乳化剤が必要でなければ、乳化剤を用いなくててもよい。
【0045】
上記増粘安定剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、澱粉、化工澱粉等が挙げられ、この中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記増粘安定剤の含有量は、特に制限はないが、本発明の可塑性油脂組成物中、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。また、本発明の可塑性油脂組成物において、上記増粘安定剤が必要でなければ、増粘安定剤を用いなくてもよい。
【0046】
次に本発明の可塑性油脂の製造方法を説明する。
本発明の可塑性油脂組成物は、その製造方法が特に制限されるものではなく、上記に記載した油相、必要により水相を混合乳化する。そして、次に殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法はタンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。次に、冷却可塑化する。本発明において冷却条件は好ましくは−0.5℃/分以上、さらに好ましくは−5℃/分以上である。この際、徐冷却より急速冷却の方が好ましいが、本発明では、徐冷却であっても、経日的な硬さの変化がない安定した可塑性油脂組成物を得ることができる。冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えばボテーター、コンピネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせが挙げられる。
【0047】
また、本発明の可塑性油脂組成物を製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
【0048】
得られた本発明の可塑性油脂組成物は、マーガリンタイプでもショートニングタイプでもよく、またその乳化形態は油中水型、水中油型及び二重乳化型のいずれでも構わない。
【0049】
本発明の可塑性油脂組成物は、食パン、菓子パン、デニッシュ、クロワッサン、パイ、フライドパイ、シュー、ドーナッツ、ケーキ、クッキー、ハードビスケット、ワッフル、スコーン等のベーカリー製品への練りこみ用、ロールイン用、フィリング用、サンド用、トッピング用、スプレッド用として使用することができる
【0050】
本発明の可塑性油脂組成物をロールイン用として用いる場合は、その形状を、シート状、ブロック状、円柱状等の形状としてもよい。各々の形状についての好ましいサイズは、シート状:縦50〜1000mm、横50〜1000mm、厚さ1〜50mm、ブロック状:縦10〜1000mm、横10〜1000mm、厚さ10〜500mm、円柱状:直径1〜25mm、長さ5〜100mmである。
【0051】
また、本発明の可塑性油脂組成物の上記用途における使用量は、使用用途により異なるものであり、特に限定されるものではない。
【0052】
【実施例】
以下に、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何等制限されるものではない。尚、下記の実施例3〜6は参考例である。また、下記に示す%は重量%を表す。
【0053】
〔製造例1〕
パーム核油70%と大豆極度硬化油30%の配合油をNaOMeを触媒として、ランダムエステル交換反応を行った。反応後、漂白、脱臭し、油脂B−1を調製した。
【0054】
得られた油脂B−1は、2位の構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸含量であるトリグリセリドが43.3%であった。2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)は0.74であった。また、トリグリセリド組成は、MHHが23.4%、MHMが9.0%、UHUが0.4%、HHUが2.6%、UHMが4.3%、HHHが3.6%であった。
【0055】
〔製造例2〕
大豆極度硬化油30%とオレイン酸エチル(和光純薬(株)製)70%をLipaseEG(天野製薬(株))を触媒として、1,3選択的なエステル交換反応を行った。反応後、分子蒸留で脂肪酸エチルを除去した。次に、これを3倍量のアセトンに溶解し、−3℃で結晶化し、結晶部と濾液部に濾別した。その後、濾液部を漂白、脱臭し、油脂B−2を、結晶部を漂白、脱臭し、油脂B−3をそれぞれ調製した。
【0056】
得られた油脂B−2は、2位の構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸含量であるトリグリセリドが79.8%であった。2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)は0.92であった。
【0057】
また、トリグリセリド組成は、UHUが73.7%、HHUが6.1%であった。得られた油脂B−3は、2位の構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸含量であるトリグリセリドが96.5%であった。2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)は0.89であった。また、トリグリセリド組成は、UHUが7.2%、HHUが65.3%、HHHが24.0%であった。
【0058】
〔製造例3〕
ラードを3倍量のアセトンに溶解し、3℃で結晶化し、結晶部と濾液部に濾別した。その後、濾液部を漂白、脱臭し、油脂B−4を調製した。
【0059】
得られた油脂B−4は、2位の構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸含量であるトリグリセリドが70.7%であった。2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)は0.04であった。また、トリグリセリド組成は、UHUが60.1%、HHUが10.6%であった。
【0060】
〔製造例4〕
パーム核極度硬化油60%と大豆極度硬化油40%の配合油をNaOMeを触媒として、ランダムエステル交換反応を行った。反応後、漂白、脱臭し油脂B−5を調製した。
【0061】
得られた油脂B−5は、2位の構成脂肪酸が炭素数16以上の飽和脂肪酸含量であるトリグリセリドが58.9%であった。2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)と2位の構成脂肪酸がパルミチン酸のトリグリセリド(P重量%)に対する、2位の構成脂肪酸がステアリン酸であるトリグリセリド(S重量%)の重量比率S/(P+S)は、0.74であった。また、トリグリセリド組成は、MHHが28.5%、MHMが9.9%、HHHが20.5%であった。
【0062】
〔実施例1〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−1 30%
油脂(C):大豆油 25%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 15%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=1.0であり、(X)/(Y)=1.12である。
【0063】
上記(X)/(Y)は、構成脂肪酸残基の総炭素数が40〜46であるトリグリセリド(X重量%)と構成脂肪酸残基の総炭素数が30〜38であるトリグリセリド(Y重量%)の重量比率であり、以下の実施例及び比較例においても同様である。
【0064】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−1を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0065】
〔実施例2〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 50%
油脂(B):油脂B−1 25%
油脂(C):大豆油 25%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=0.5であり、(X)/(Y)=0.94である。
【0066】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−1を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0067】
〔実施例3〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−2 30%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 20%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 20%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=1.0である。
【0068】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−2を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0069】
〔実施例4〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−3 15%
油脂(C):大豆油 20%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 35%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=0.5である。
【0070】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−3を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0071】
〔実施例5〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−4 30%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 20%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 20%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=1.0である。
【0072】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−4を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0073】
〔実施例6〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−2 30%
油脂(C):大豆油 13%
油脂(D):シアステアリン 13%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 14%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=1.0である。
【0074】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−2を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0075】
〔実施例7〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂軟質油 15%
油脂(B):油脂B−1 45%
油脂(C):大豆油 10%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 15%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 15%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=3.0であり、(X)/(Y)=1.42である。
【0076】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂軟質油に油脂B−1を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0077】
〔実施例8〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−5 30%
油脂(C):大豆油 30%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 10%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=1.0であり、(X)/(Y)=1.80である。
【0078】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−5を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0079】
〔実施例9〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−5 10%
油脂(C):大豆油 25%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 35%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=0.33であり、(X)/(Y)=1.10である。
【0080】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表1に示す。乳脂に油脂B−5を配合すると、経日的な硬さの変化がほとんど起きないことが分かる。
【0081】
〔比較例1〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(C):大豆油 20%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 30%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 20%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=0であり、(X)/(Y)=0.67である。
【0082】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表2に示す。乳脂に対して油脂(B)を配合しないと、経日的に硬くなることが分かる。
【0083】
〔比較例2〕
可塑性油脂組成物の油脂相として以下の油脂を使用した。
油脂(A):乳脂 30%
油脂(B):油脂B−1 3%
油脂(C):大豆油 20%
油脂(D):パーム硬化油(融点45℃) 20%
油脂(D):大豆硬化油(融点36℃) 27%
この油脂相中の油脂(B)/油脂(A)=0.1であり、(X)/(Y)=0.73である。
【0084】
この油脂相85%と水13.3%、食塩1%、脱脂粉乳0.5%、フレーバー0.2%を乳化、急冷可塑化によりマーガリンを作成した。なお、冷却条件は−30〜−40℃/分とした。またマーガリンの経日的な硬さの変化を表2に示す。乳脂に対して油脂(B)を配合しても、その量が十分でないと、経日的に硬くなることが分かる。
【0085】
下記表1及び表2の硬さの変化とは、得られたマーガリンを5℃に保管したときの硬さの変化を示し、5℃に1週間保管したときの硬さを1.00とした。
また、硬さは、2cm×2cm×2cmのマーガリンをレオメーター(不動工業社製)にて、直径5mmの円板型アダプターを用い、試料台上昇速度20mm/分で最大応力を測定し、これを硬さとした。
【0086】
【表1】
Figure 0005153038
【0087】
【表2】
Figure 0005153038
【0088】
【発明の効果】
本発明は、乳脂を含有していても、硬さが経日的に硬くなりにくく、風味、口溶けがよい可塑性油脂組成物を提供するものである。

Claims (7)

  1. 乳脂、乳脂の分別油の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂(A)を油相中に5〜90重量%、2位の構成脂肪酸がH(炭素数16以上の飽和脂肪酸)であるトリグリセリドを20重量%以上含有する油脂(B)を油相中に5重量%以上含有し、該油脂(A)と該油脂(B)の重量比率が油脂(B)/油脂(A)≧0.2であり、油脂(B)が、大豆極度硬化油と、構成脂肪酸中炭素数14以下の飽和脂肪酸が55重量%以上の油脂とのエステル交換油であることを特徴とする可塑性油脂組成物。
  2. 上記油相が35〜100重量%である請求項1記載の可塑性油脂組成物。
  3. 上記油相に、さらに実質的に20℃で固体脂のない油脂(C)を含有させる請求項1又は2記載の可塑性油脂組成物。
  4. 上記油相に、さらに融点25℃以上の油脂(D)を含有させる請求項1〜3の何れか1項に記載の可塑性油脂組成物。
  5. 上記油相において、構成脂肪酸残基の総炭素数が40〜46であるトリグリセリド(X)と構成脂肪酸残基の総炭素数が30〜38であるトリグリセリド(Y)の重量比率(X)/(Y)が0.75〜4である請求項1〜4の何れか1項に記載の可塑性油脂組成物。
  6. 請求項1に記載の可塑性油脂組成物の製造方法であって、乳脂、乳脂の分別油の中から選ばれた1種又は2種以上の油脂(A)を油相中に5〜90重量%、2位の構成脂肪酸がH(炭素数16以上の飽和脂肪酸)であるトリグリセリドを20重量%以上含有する油脂(B)を油相中に5重量%以上含有し、油脂(B)が、大豆極度硬化油と、構成脂肪酸中炭素数14以下の飽和脂肪酸が55重量%以上の油脂とのエステル交換油であり、該油脂(A)と該油脂(B)の重量比率が油脂(B)/油脂(A)≧0.2である油相を冷却可塑化することを特徴とする可塑性油脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の可塑性油脂組成物を用いた食品。
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