JP5145904B2 - ハロゲン系ガスの除害剤及びそれを使用するハロゲン系ガスの除害方法 - Google Patents

ハロゲン系ガスの除害剤及びそれを使用するハロゲン系ガスの除害方法 Download PDF

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本発明は半導体・液晶製造におけるエッチング工程、CVD(化学気相蒸着)プロセス及びクリーニング工程などから排出されるハロゲン系ガスを含む排ガスを無害化する、ハロゲン系ガスの除害剤及びそれを用いるハロゲン系ガスの除害方法に関するものである。
半導体・液晶製造におけるエッチング工程、CVD(化学気相蒸着)プロセス及びクリーニング工程などから排出されるハロゲン系ガスを含む排ガス無害化する方法として、熱分解法、湿式法及び乾式法が知られている。熱分解法は加熱または燃焼して前記排ガスを分解するものである。熱分解法では可燃性ガスを多く取扱う半導体工場内で高温を使用する問題がある。また熱分解ガスは水などで処理されるが、排水処理が問題となる。
湿式法は苛性ソーダ水溶液などのアルカリ水溶液や水に吸収させるものである。前記排ガスをアルカリ水溶液に吸収させる場合、ナトリウムによるウエハーの汚染、ハロゲン系ガスとアルカリ水溶液との反応によって生成する固形物が処理装置の排気ラインを閉塞するなどの問題がある。また、水を使用する場合、排水量を抑制するために洗浄水を循環使用されることが多く、前記排ガスが十分に洗浄されない問題がある。
乾式法は固体の除害剤と前記排ガスを接触させて処理する簡便であり、熱分解法及び湿式法の問題点を改善できる方法として多く採用されている。これまで提案されている多くの除害剤は多量の活性炭を使用しているが、活性炭はハロゲン系ガスの急激な吸着・反応に伴う発熱による発火及び爆発などが発生する危険性があるため、不燃性であるゼオライトを使用した除害剤及び除害方法が提案されている。ゼオライトには数多くの結晶構造があり、組成、細孔径も多種多様である。
例えば特許文献1はハロゲン系ガスをアルミナおよび/またはゼオライトとソーダライムを組み合せて除害する方法が開示されている。特許文献2には、ハロゲン系ガスを平均孔径9Å以上のゼオライトを使用することが記載されている。特許文献3、4にはハロゲン系ガスをゼオライト等の除害剤と接触させる工程を含むハロゲン系ガスの除害方法が記載されており、ゼオライトとしてMS−5A(CaA型ゼオライト)及びMS−13X(NaX型ゼオライト)等が例示されている。特許文献5には、固体塩基と炭素質材料と無機酸化物の多孔質体からなる造粒物によりハロゲン系ガスを除供する方法が記載されており、ゼオライトとしてはA型ゼオライトが例示されている。
上述のとおり、ハロゲン系ガスの除去に、5Aゼオライトや13Xゼオライト(NaXゼオライト)を使用する方法は知られているがハロゲン系ガスの除害性能は必ずしも十分なものではなかった。
一方、Na形態のLSXゼオライトとバインダーを含むX型ゼオライトからなるガス精製用のモレキュラーシーブ吸着剤が知られている。(特許文献6参照)しかし開示された具体的な吸着ガスは、二酸化炭素のみであった。
特開昭62−289222号公報(請求項1) 特開平6−47233号公報(請求項1) 特開2001−338910号公報(請求項16および18) 特開2004−181300号公報(請求項1及び明細書{0012}欄) WO2003/033115号公報(請求項1〜7及び第10ページ、43行目) 特表2002−519188号公報(請求項1及び9ページ13行目〜27行目)
本発明は、高効率でハロゲン系ガスを除害できるゼオライトを含んでなる除害剤及びそれを用いたハロゲン系ガスの除害方法を提供するものである。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、従来のゼオライトを使用した除害剤よりもハロゲン系ガスを安全に高効率で除害できる除害剤および除害方法を見出した。
以下、本発明のハロゲン系ガスの除害剤及びそれを使用するハロゲン系ガスの除害方法について説明する。
本発明のハロゲン系ガスの除害剤は、SiO/Alモル比が2.0〜2.のフォージャサイト型ゼオライトであり、カチオンとしてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属少なくとも1種を含有しているものである。
本発明の除害剤のゼオライト種としては、SiO/Alモル比2.0〜2.のフォージャサイト型ゼオライトが用いられる
本発明のハロゲン系ガスの除害剤は、フォージャサイト型ゼオライトとして特にSiO/Alモル比が低いフォージャサイト型ゼオライト(通常LSX(Low Silica X)ゼオライトと呼ばれている)を用いた場合、そのカチオン量の化学量論的な増大から予想される性能向上をはるかに超えた性能向上を発揮するものである。
本発明の除害剤は、カチオンとしてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を少なくとも1種を含有しており、特に好ましくはアルカリ金属カチオンとしてNa及び/又はKからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有しているものである。
更にNaが70mol%以上、Kが30mol%以下を含有していることが好ましい。本発明の除害剤はバインダーを用いた成形体として使用することができるが、バインダー成分(粘土鉱物、シリカ、アルミナなど)をバインダーレス化してゼオライトに転換して、ハロゲン系ガスの除害能力を高めていることが好ましく、特に残存するバインダーが10%以下、より好ましくは全てゼオライトに転化されていることが好ましい。
ゼオライト粉末はミクロンオーダーの粉末であり、吸着用途などで使用する場合は成形体として使用される。しかしゼオライト粉末は自己結合性がないため成形する時にはバインダーが添加され、バインダーとしては粘土鉱物(カオリン、アタパルジャイト、セピオライト、モンモリロナイトなど)、シリカ、アルミナなどが代表的に使用される。これらのバインダーは吸着能力が極めて低く、その添加量だけ吸着容量は低下するため、本発明の除害剤はバインダー成分をゼオライト結晶に変性転化する(通常「バインダーレス化」といわれる)ことによってさらに吸着容量を高めて用いることが好ましい。
本発明のハロゲン系ガス除害剤は、従来使用されていたゼオライトよりも低いSiO/Alモル比のフォージャサイト型ゼオライトを用いること、バインダー成分をゼオライト化することによって、期待される除害剤中のゼオライト成分の増大率から予想されるハロゲン系ガスの除害性能の増大率を超えた除害性能が発揮されるものである。
バインダー成分のバインダーレス化は、粘土等のバインダーで成形したゼオライト成形体のバインダー成分をアルカリ処理することでゼオライトへ転換することによって実施できる。バインダーから転換されるゼオライトは、ハロゲン系ガスの除害に有効なSiO/Alモル比が2.0〜2.のフォージャサイト型ゼオライトが好適である。
使用されるバインダーは、SiO/Alモル比が2.0〜2.のフォージャサイト型ゼオライトへ転換できるものであれば特に限定されないが好ましくは粘土鉱物が使用され、そのなかでもカオリン粘土が好適である。カオリン粘土はゼオライトと同様にSiO及びAlで構成されており、SiO/Alモル比は2.0であり、SiO/Alモル比が2.0〜2.のフォージャサイト型ゼオライトと組成が近いためである。

バインダーレス化する際のアルカリ濃度、SiO濃度、温度、反応時間などの条件は、バインダーレス化が十分に進行し不純物が生成しないで、使用する時に成形体が粉化しない強度を保持できる条件であればよい。例えばアルカリ濃度0.5〜10mol/L、特にLSXゼオライトへ転化する場合は6〜10mol/L、SiO濃度0〜1.5wt%、温度70〜95℃、反応時間3〜10時間が例示できる。
次に本発明の除害剤を用いたハロゲン系ガスの除害方法について説明する。
本発明の除害方法は、ハロゲン系ガスと接触させる除害剤として本発明の除害剤を使用する以外は、従来の乾式法によるハロゲン系ガスの除害方法と同様に実施できる。例えば、一端にハロゲン系ガスの入口及び他端にガス出口を有する除害塔(吸着塔)に本発明の除害剤を充填して、ガス入口よりハロゲン系ガスを導入すると、除害塔内の本発明の除害剤にハロゲン系ガスが吸着され、ガス出口よりハロゲン系ガスの濃度が許容濃度以下となったガスが放出される。
本発明の除害剤の充填量、除害剤の形状と粒子径、除害塔の大きさ、ハロゲン系ガスの流量(線速度)、ハロゲン系ガスの濃度、除害温度、除害圧力などの処理条件は、除害能力が低下しない条件が適宜選択される。通常、使用される除害剤は球状あるいは円柱状などの成形体であり、好ましくは球状が使用される。球状の場合では粒子直径は0.1〜5mm、円柱状の場合では直径0.5〜3mm、長さ1〜10mm程度のものを使用することができる。極端に粒子径が小さい場合は除害塔の圧力損失が大きくハロゲン系ガスの流通が困難となり、粒子径が大きくなりすぎると除害効率の低下を引き起こす。ハロゲン系ガスの濃度は0.1〜10体積%、線速度は0.01〜10m/秒の範囲となるように調整される。除害温度は特に加温及び冷却の必要はなく常温(20〜30℃)で、除害圧力は大気圧でよい。
本発明でいうハロゲン系ガスとは、ハロゲンを含有するガスであれば特に制限はないが、例えばハロゲン(F、Cl、Br、I)、ハロゲン化水素(HF、HCl、HBr、HI)、ハロゲン化珪素(SiF、SiCl、SiBr)、ハロゲン化ホウ素(BCl)、ハロゲン化タングステン(WF、WCl)、ハロゲン化カルボニル(COF、COCl)、酸化ハロゲン(OF)などが挙げられる。本発明の除外剤では、ハロゲンの除害、特にF、Clガスの除害の効果に優れる。
本発明のハロゲン系ガスの除害剤では、半導体・液晶製造におけるエッチング工程、CVD(化学気相蒸着)プロセス及びクリーニング工程などから排出される排ガス中のハロゲン、ハロゲン化水素、ハロゲン化珪素、ハロゲン化ホウ素、ハロゲン化タングステン、ハロゲン化カルボニル及び酸化ハロゲン等のハロゲン系ガスを効率良く除害することが可能である。本発明のハロゲン系ガスの除害剤は従来よりも除害性能が高いため、除害塔の交換頻度が少なくてよい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明について説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
ゼオライト粉末としてLSXゼオライト(SiO/Alモル比2.0のフォージャサイト型ゼオライト)を使用してハロゲン系ガスの除害剤を調製した。LSXゼオライトの合成は以下のようにして行った。
反応容器にケイ酸ナトリウム水溶液(NaO=3.8重量%、SiO=12.6重量%)10770g、水1330g、水酸化ナトリウム(純度99%)1310g、工業用水酸化カリウム水溶液(純度48%)3630gを入れ100rpmで撹拌しながら45℃に保った。当該溶液に40℃のアルミン酸ナトリウム水溶液(NaO=20.0重量%、Al=22.5重量%)5390g投入した。次にLSX粉末4.22gを小量の水に分散し添加した。添加終了後のスラリーの組成は、3.39Na0・1.31KO・1.90SiO・Al・74.1H0であった。100rpmで撹拌し、45℃で1時間熟成を行った。熟成後、撹拌を継続しながら1時間かけて70℃に昇温した後、撹拌を停止し、70℃で8時間結晶化を行った。得られた結晶を濾過し、純水で洗浄した後、70℃で1晩乾燥してLSXゼオライトを得た。得られたLSXゼオライトは、X線回折からフォージャサイト型ゼオライトであり、また化学組成は0.72NaO・0.28KO・Al・2.0SiOであった。
得られたLSXゼオライト100重量部に対してセピオライト粘土20重量部と混合混練し、水を適宜加えながら最終的にLSXゼオライト100重量部に対して65重量部の水を加えた後、十分に捏和した。この捏和物を直径1.2〜2.0mmのビーズ状に造粒成形し、100℃で1晩乾燥した。ついで空気流通下において、600℃で2時間焼成した後、大気中で冷却して、水分が20〜25%になるように加湿した。
当該成形体をNa交換を行い、水で洗浄した。成形体を乾燥した後、乾燥空気流通下において、530℃で3時間活性化処理し、吸湿させないように冷却して本発明の除害剤とした。得られた除害剤のSiO/Alモル比は2.0であり、カチオンはNa98mol%及びK2mol%であった。
得られた除害剤を用いてハロゲン系ガスの除害評価を行った。除害塔としては下端にガス入口及び上端にガス出口を備えており、内径28mm、高さ280mm、内容積172mlのステンレス製を使用した。該除害塔を垂直に設置し、本発明の除害剤を充填した。ハロゲン系ガスとしてはNでCl濃度を0.5体積%に調整したガス、あるいはNでHCl濃度を0.5体積%に調整したガスを使用し、大気圧下、25℃、空塔線速0.08m/秒で処理を行った。除害塔の上端のガス出口から流出したガスのCl濃度は、電気化学式センサー(ドレーゲル・セイフティージャパン製、ポリトロン7000)を用いて測定し、Cl濃度あるいはHCl濃度が1ppmに達した時点で破過として、吸着剤単位重量当たりの吸着量を求めた。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
ClあるいはHClの除害能力は、フォージャサイト型ゼオライトのSiO/Alモル比が2.5から2.0に増大することによるカチオンサイトの増大率をはるかに上回る除害性能であった。
実施例2
実施例1で合成されたLSXゼオライト100重量部に対してカオリン粘土を25重量部、CMC(カルボキシメチルセルロース)4重量部とを混合し、水を適宜加えながら最終的にLSX粉末100重量部に対して75重量部となるように調整した後、1時間混練した。この混練物を直径1.5mmの円柱状に成形し、長さは3〜5mmに調整した後に、200℃で乾燥した。次いで乾燥空気流通下において、600℃で3時間焼成した後に、大気中で冷却して水分が20〜25%になるように加湿した。
成形体のNa交換、活性化処理及び除害評価は実施例1と同様に行った。なおカチオンはNa93mol%、K7mol%であった。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
実施例3
実施例2と同様にして成形体を造粒した。得られた成形体を内径108mm、高さ1500mmのカラムに充填してバインダーレス化を行った。バインダーレス化には、NaOH濃度2.2mol/L、SiO濃度1.0wt%の溶液を30リットル使用し、溶液を循環させながら温度90℃で6時間反応させてフォージャサイト型ゼオライトへ転化した。次いでカラムに充填したまま水で十分に洗浄した。得られた除害剤のSiO/Alモル比は2.1であり、カチオンはNa89mol%及びK11mol%であった。活性化処理及びハロゲン系ガスの除害評価は実施例1と同じ操作を行った。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
ClあるいはHClの除害能力は、バインダー成分をゼオライト化することによって期待される除害剤中のゼオライト成分の増大率から予想されるハロゲン系ガスの除害性能の増大率を上回る除害性能であった。
実施例4
バインダーレス化までは実施例3と同様に操作し、バインダーレス化後にNa交換を行った。Na交換、活性化処理、除害評価は実施例1と同様に行った。なおカチオンはNa99mol%、K1mol%であった。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
比較例1
ゼオライト粉末として東ソー製F−9粉末(SiO/Alモル比2.5、カチオンがNaであるフォージャサイト型ゼオライト)を使用し、成形、焼成、バインダーレス化は実施例3と同様に行った。ハロゲン系ガスの除害評価は実施例1と同じ操作を行った。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
比較例2
ゼオライト粉末として東ソー製F−9粉末(SiO/Alモル比2.5、カチオンがNaであるフォージャサイト型ゼオライト)を使用して実施例2と同様の操作を行い、バインダーレス化は行わなかった。ハロゲン系ガスの除害評価は実施例1と同じ操作を行った。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
比較例3
ゼオライト粉末として東ソー製A−4粉末(SiO/Alモル比2.0のA型ゼオライト)を使用し、該ゼオライト粉末100重量部に対してカオリン粘土を25重量部、CMC(カルボキシメチルセルロース)4重量部を混合し、水を適宜加えながら最終的にA−4粉末100重量部に対して70重量部となるように調整した後、1時間混練した。この混練物を押出し直径1.5mmの円柱状に成形し、長さは3〜5mmに調整した後に、200℃で乾燥した。次いで乾燥空気流通下において、600℃で3時間焼成した後に、大気中で冷却して水分が20〜25%になるように加湿した。
当該成形体を内径108mm、高さ1500mmのカラムに充填してバインダーレス化を行った。バインダーレス化には、NaOH濃度1.6mol/Lの溶液を30リットル使用し、溶液を循環させながら温度80℃で6時間反応させてA型ゼオライトへ転化した。次いでカラムに充填したまま水で十分に洗浄した後、Ca交換を行った。Ca交換は1mol/LのCaCl溶液を80℃で流通して行った。Caイオン交換後はカラムに充填したまま水洗浄した。なおカチオンはCa90mol%、Na10mol%であった。カラムから取り出して70℃で16時間乾燥した。その後、管状路(アドバンテック社製)を用いて乾燥空気流通下において、530℃で3時間活性化処理し、吸湿させないように冷却して本発明の除害剤を調製した。得られた除害剤のSiO/Alモル比は2.0であった。
比較例4
ゼオライト粉末として東ソー製HSZ−320NAA(SiO/Alモル比5.5のフォージャサイト型ゼオライト)を使用したこと以外は、実施例3と同様に操作した。得られた除害剤のSiO/Alモル比は5.0であり、カチオンはNaのみであった。ハロゲン系ガスの除害評価は実施例1と同じ操作を行った。除害剤の除害能力の結果を表1に示す。
Figure 0005145904
実施例4で用いたNa−LSX(SiO/Al=2.1)及び比較例2で用いたNa−X(SiO/Al=2.5)について、4mmHgにおけるCl、COと760mmHgにおける平衡吸着量、およびCl/N、CO/N吸着選択比(吸着量比)を表2に示す。
SiO/Alモル比が2.5のX型ゼオライトに対して、SiO/Alモル比が2.1のLSXゼオライトでは、CO吸着選択性は25%向上しているのに対し、Cl吸着選択比は68%もの向上が見られ、Na−LSXのハロゲン系ガスに対する吸着は特異的であり、他のガスとは全く異なるメカニズムが存在することが示された。
Figure 0005145904

Claims (5)

  1. SiO/Alモル比が2.0〜2.1のフォージャサイト型ゼオライト、カチオンとしてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン系ガス除害剤。
  2. バインダー含有量が10%以下の成形体である請求項1に記載のハロゲン系ガス除害剤。
  3. カチオンがNa及び/又はKからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載のハロゲン系ガス除害剤。
  4. カチオンとしてNa70mol%以上、Kが30mol%以下を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン系ガス除害剤。
  5. ハロゲン系ガスを請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン系ガス除害剤と接触させることを特徴とするハロゲン系ガスの除害方法。
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