JP5145730B2 - 定着ベルト基材、及びその製造方法、定着ベルト、定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents

定着ベルト基材、及びその製造方法、定着ベルト、定着装置並びに画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられる、ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトとそのような定着ベルト用の定着ベルト基材、及び、それを有する画像形成装置に関する。
図5は、従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。従来の電子写真方式の画像形成装置100、例えば、複写機及びレーザプリンタは、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ロール102、レーザビーム等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ロール104、帯電ロール102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ロール106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109、並びに、加熱定着ロール111及び加圧ロール112からなる熱定着装置110によって構成されている。
この電子写真方式を用いる画像形成装置100は、回転する感光体ドラム101の感光体層を帯電ロール102を用いて一様に帯電させた後にレーザビーム等の露光手段103で露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーによって現像することによりトナー像とし、このトナー像を記録紙107上に転写し、そして、この記録紙107を加熱定着ロール111及び加圧ロール112からなる熱定着装置110に通過させてトナー像を熱定着するように構成されている。
このような画像形成装置100の熱定着装置においては、例えば、アルミニウム等の金属の中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するために被覆されたフッ素樹脂等からなる離型層を設けた加熱定着ロール111が使用されているが、この加熱定着ロール111は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ロール111を内側から加熱するようになっており、そして、加熱定着ロール111と加圧ロール112との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107の上に付着しているトナーを加熱定着ロール111の熱により軟化させつつ加圧して記録紙上に定着させるようになっている。
この芯金上にフッ素樹脂層を設けた加熱定着ロール111は、離型性には優れているが、柔軟性及び弾力性に劣っているので、光沢を必要とするフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター等の画像形成装置に対応することができない。このような従来のフルカラー複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置では、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄(イエロー)、黒(ブラック)の4色のカラートナーが用いられ、これらの色のトナーが重ね合わせた状態で紙面へ転写されている。それ故、これらの未定着状態のカラートナーを定着する時には、加熱定着ロールの表面において、これらのトナーを包み込むようにして溶融状態で均一に混合させることが必要になる。このために、定着部材(ロール、ベルト)の表面に必要な特性の一つとして、柔軟性が挙げられる。
従来、定着ロールの表面に柔軟性を付与するために、シリコーンゴムロール上にシリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性層(下地のゴムよりも、離型性、耐久性を考慮したゴム材料を使用)を設けた定着ロールがある。しかし、かかる弾性層を有する定着ロールは、ウォームアップ時間が長くなることを抑えるために、弾性層の厚さをある一定値以上に大きくすることはできない。熱定着ロールは、ヒートロール全体を所定温度に保持すること、熱容量が大きいこと等の特性を有しているので、定着の高速化には適しているが、ヒートロールを所定の温度まで加熱するのにかなりの時間が必要であり、そのために、電力消費が大きくなるという問題がある。
そこで、近年、画像処理分野において、省エネルギー化への活動が活発になってきた。そのような活動の成果として、とくに、カラートナー像を熱定着する方法として定着ベルト式の定着装置が用いられるようになってきた。すなわち、図6に示すような、定着ベルト1に定着ローラ5を装着し、定着ベルト1を挟んで定着ローラ5と加圧ローラ6と圧接し、その間を転写紙8が通紙して転写紙上のトナーを定着させるようになっている。また、定着ベルト1の一端に加熱ローラ2を装着し、加熱ローラ2には中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプなどのヒータ3を配置し、その輻射熱によって加熱ローラ2を内側から加熱し、その加熱ローラ2を介して、定着ベルト1へ熱を伝えるようになっている。
図中符号4は加熱ローラ2の表面温度を測定し、その温度によってハロゲンランプ3を点灯させるサーミスタであり、また、定着ベルト1には、定着ベルト1を回転させた際の撓みを抑える為のテンションローラ7が装着してある。
ここで、定着ベルト1は図6(b)にモデル的に示すようにポリイミドなどの耐熱性樹脂からなる無端ベルト10の外周面にシリコーンゴムからなる弾性層11を設け、さらにその表面側にトナーの付着を防止するためのフッ素樹脂からなる粘着防止層12を設けてなる。
このような定着ベルトに用いるベルト基体は表層に離型層として、フッ素樹脂層を設ける事から、フッ素樹脂の溶融温度である320〜360℃において、変化の発生しない耐熱性樹脂として、ポリイミド樹脂が適しているとされてきた。
ここで、ポリイミド樹脂により無端ベルトを作る製法としては金属製の円筒状金型の内面にポリイミド前駆体液を塗布し、円筒状金型を回転しながら外周より加熱させて乾燥させた後、300℃にて数時間加熱して硬化・成膜し、金型より取り出して得ると云う技術が一般的である。
さらに、このような定着ベルト式定着装置では定着ベルトと加圧ローラとの間を転写紙が通紙する際の摩擦により定着ベルトが帯電し、その結果、静電オフセット等の不都合が生じる。このような摩擦帯電を防止するものとして、表面抵抗10〜10Ω/□とする導電性ポリイミド樹脂からなる管状の定着ベルトの外周面に表面抵抗10〜1012Ω/□とする導電性シリコーンゴムを積層する技術が特開平10−305500号公報(特許文献1)に開示されている。さらに、上述のように円筒状金型内面に形成された無端ベルトのさらに内面に導電性層を成形する、導電と絶縁層とのニ層とからなるポリイミドベルトの製造方法が特開平11−235765号公報(特許文献2)に開示されている。
しかし、これらの技術では金型を多数揃えなければならない上に、得られた無端ベルトを金型から取り出しやすくするためには、この円筒状金型の内面を非常に均一に磨いておかなければならず、金型コストが非常に高いものとなっていた。
ここで、上述した定着装置においては、定着ベルトが高額部品となっており、製造コストをより安価にすることが求められている。
また、定着ベルトを比較的安価に製造する方法として、耐熱性フィルムの両端部を紫外線レーザーによってハーフエッチング加工して段差部を形成し、この段差部同士を耐熱性接着剤にて接合し、無端ベルト状とする技術が特開平5−185519号公報(特許文献3)に開示されている。しかしながら、この技術を定着ベルトに応用した場合には帯電防止効果が得られなかった。
特開平10−305500号公報 特開平11−235765号公報 特開平5−185519号公報
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、製造が容易で、コストが低廉な、帯電防止された定着ベルトと、そのような定着ベルトを得るための定着ベルト基材、及び、その製造方法を提供することを課題とする。
本発明の定着ベルト基材は、上記課題を解決するために想到されたものである。すなわち、ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト用基材において、前記シートの内側面の2/3以上に厚さが3μm以上15μm以下の導電性塗膜層が形成されていることを特徴とする定着ベルト基材である。
また、本発明の定着ベルト基材は請求項2に記載の通り、上記導電性塗膜がポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、及び、導電性カーボンからなることを特徴とする。
また、本発明の定着ベルト基材は請求項3に記載の通り、請求項1または請求項2に記載の定着ベルト基材において、上記接合がシリコーン系接着剤によってなされていることを特徴とする。
また、本発明の定着ベルト基材の製造方法は請求項4に記載の通り、ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト基材の製造方法において、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設け、次いで、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとした後、該無端状ベルトを回転させながら該無端状ベルトの内側面に導電性塗膜形成塗料を塗布することを特徴とする定着ベルト基材の製造方法である。
また、本発明の定着ベルト基材は請求項5に記載の通り、ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト基材の製造方法において、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設けた後、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとする工程を有する定着ベルト基材の製造方法において、前記接合用薄厚部を設けたベルト用シート材の、前記無端状ベルトの内側面となる面に予め導電性塗膜を形成することを特徴とする定着ベルト基材の製造方法である。
また、本発明の定着ベルトは請求項6に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着ベルト基材からなることを特徴とする定着ベルトである。
また、本発明の定着装置は請求項7に記載の通り、請求項6に記載の定着ベルトを備えたことを特徴とする定着装置である。
また、本発明の画像形成装置は請求項8に記載の通り、請求項7に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の定着ベルト基材によれば、製造が容易で、コストが低廉な定着ベルトが可能となる。
また、請求項2に記載の定着ベルト基材によれば、高い耐久性が得られる。すなわち、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂は耐熱性に優れ、かつ、吸水しやすい性質を持つポリイミドの分子間にポリフェニレンサルファイド分子が入り込むことにより、低吸湿性とする。このように、不使用時の導電性塗膜の吸湿性が低くなることにより、導電性塗膜のベルト基材(ポリイミド製)への密着性が向上し、定着ベルトとした場合の寿命が延びる。
また、請求項3に記載の定着ベルト基材によれば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる弾性層形成工程においても充分な耐熱性が得られる。
また、請求項4に記載の定着ベルト基材の製造方法によれば、金型が不要となり、導電性塗膜の形成が容易であるので、低コストでありながら、充分な帯電防止効果が得られる。
また、請求項5に記載の定着ベルト基材の製造方法によれば、金型が不要となるので、低コストでありながら、充分な帯電防止効果が得られる。
また、請求項6に記載の定着ベルトによれば、充分な帯電防止効果が得られるので、高い静電オフセット防止効果が得られる。
請求項7に記載の本発明の定着装置によれば、安価で、かつ、充分に帯電防止された定着ベルトを用いるために、瑕疵ない画像を得ることができる低コストの定着装置とすることができる。
請求項8に記載の本発明の画像形成装置によれば、安価で、かつ、帯電防止された定着ベルトを用いるために、瑕疵ない画像を得ることができる低コストの画像形成装置とすることができる。
本発明の定着ベルト基材はシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材において、前記シートが、ポリイミドからなり、かつ、内側面の2/3以上に厚さが3μm以上15μm以下の導電性塗膜層が形成されている定着ベルト基材である。
本発明において、シートとはいわゆるシート状のものを指し、薄い、いわゆるフィルムであってもよく、本発明でのシートはこれらフィルムも含む。
本発明は、シートを原料として用いることが必要である。ここでシートを用いずに、円筒状に成型した無端ベルトを用いた場合、このような無端ベルトの製造には精度の高い高価な金型が必要となり、製造コストが高くなるので、本発明の効果を得ることができない。
また、ポリイミドからなるシートを基材として用いないと、定着ベルトとする際の、シリコーンゴムや、フッ素ゴム等からなる弾性層を形成するのに充分な耐熱性が得られない。
用いるポリイミドシートは、一般的な定着ベルトに用いるものと同様に、50μm以上125μm以下とする。この範囲より厚すぎると柔軟性が乏しくなり、薄くなりすぎると強度が弱く、耐久性が劣るようになる。
このようなポリイミドシートは目的とする定着ベルトが得られるような形状にカットしてベルト用シート状基材とした後、その両端の互いに異なった面に接合用薄厚部を設ける。
このとき、接合用薄厚部は段状に設けても良いし、あるいは斜めにそぐようにして、テーパ状となるよう、すなわち、端部に近づくほど薄くなるように加工してもよく、後者の場合には連続的に薄くなるため、定着ベルトとした場合に、研削により段が形成された場合の段部での折れを未然に防止することが可能となり、前者で懸念される、段部への部分的な応力集中による折れや耐久性の低下のおそれがない。
このような接合用薄厚部形成に当たっては装置コストが高い、紫外線レーザーによってハーフエッチング加工を用いずに装置コストが安価な、研削盤による研削加工を行って加工することが望ましい。汎用のフライス盤を用いてエンドミルで切削し段差を設けることも可能であり、このとき研削加工と比べ、厚みのばらつきが大きくなるが、加工を短時間で行える利点がある。
フライス盤による接合用薄厚部の作製方法としては、以下のような方法が挙げられる。
まず、図1(a)に示すようにロール状のポリイミドシートから所定の大きさのベルト用シートαのベルト用シートαの両端部α2(モデル斜視図(図1(b))及びモデル断面図(図1(c))参照を図)を一部、例えば図1(d)に示すようなフライス盤のエンドミル211によりシート固定台金210に粘着テープ等により固定したシートαの両端部α2にダウンカット加工することにより、図1(e)にモデル的に示すような段状の接合用薄厚部α21を容易に設けることができる。
一方、テーパ状の接合用薄厚部を設ける場合には図1(f)に示したようなエンドミル211の軸方向に対して角度θの斜面を有するシート固定台金を用いて加工する。この加工により図1(g)にモデル的に示すような、角度θのテーパ状の接合用薄厚部を容易に設けることができる。
このように接合用薄厚部を形成したベルト用シート状基材を得た後、その片面に図2(a)に符号βとしてモデル的に示すような導電性塗膜を形成する。
本発明の定着ベルト基材内側面には導電性塗膜層が形成されているので、帯電防止効果が得られ、瑕疵のない良質な画像の定着が可能となる。
このような導電性塗膜としては、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、及び、導電性カーボンから形成することが望ましい。このような塗料によれば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂は耐熱性に優れ、かつ、吸水しやすい性質を持つポリイミドの分子間にポリフェニレンサルファイド分子が入り込むことにより、低吸湿性とすることができ、このように、不使用時の導電性塗膜の吸湿性が低くなることにより、導電性塗膜のベルト基材(ポリイミド製)への密着性が向上し、定着ベルトとしての長寿命化が可能となる。
このような導電性塗膜を形成する導電性塗膜形成塗料としては具体的には完全には硬化していない、粉状のポリイミド前駆体(完全には硬化していないポリイミド、あるいは、ポリイミドプリカーサー)、粉状のポリフェニレンサルファイド、及び、粉末状(例えば粒径が20μm程度)の導電性カーボンを適当な揮発性を有する液体、例えば水、とともに混合、混練して得ることができる。
ポリイミドの配合量は導電性塗膜形成塗料の乾燥分100%中、30〜50重量%であることが塗膜の充分な耐久性が得られるので好ましく、ポリフェニレンサルファイドの配合量は5〜20重量%であると充分な添加効果と塗膜の耐久性とが得られる点で好ましい。導電性カーボンの配合量は必要とされる導電性性能によって増減させるが、通常5〜40重量%である。なお、導電性塗膜形成塗料としては、耐久性を向上させる等の目的でその他の成分、例えばウィスカー等を適宜配合しても良い。
また、塗布に当たっては得られる導電性塗膜層の厚さが3μm以上15μm以下となるようにすることが必要である。この範囲より薄いと充分な帯電防止効果が得られず、あるいは、耐久性が乏しいなどの問題が生じる。また、15μmより厚すぎると、クラックが生じやすくなって耐久性が低下したり、熱伝導率が低下するなどの問題が生じやすい。
ここで、ベルト用シート状基材αへの導電性塗膜の形成方法で用いる塗布装置の一例についてモデル的に図2(b)に示した。このような装置を用い、例えば次のように導電性塗膜を形成する。
まず、接合用薄厚部α21への塗料の付着防止のために、接合用薄厚部α21のエッジに沿って、マスキングテープ222で保護する。塗布装置の金網枠223の上に切削後のポリイミドシートαを載せ、導電性塗料221をスプレーガン220より吐出し、ポリイミドシート一面に吹き付ける。スプレーガン220はベルト用シート状基材αのX−Y(横縦)方向に対して移動可能となっており、塗りむらが生じないように移動しながら塗布する。塗布後に導電性塗料221が乾燥した後にマスキングテープ222を除去する。
導電性塗膜層は定着ベルトとして用いたときに転写紙がその表面を通過する際の帯電をより抑えるためのものであり、このため、導電性塗膜層は、図2(c)にモデル的に示すように、通紙範囲(β2)に相当する位置のベルト内面に形成することが好ましい。
さらに、導電性塗膜層は内側面(の全面積)の2/3以上に施されていることが必要である。2/3未満であると充分な帯電防止効果が得られない場合がある。なお、内側面全体に導電性塗膜層を設けない場合には、例えば導電性塗膜層内側面全体に均一に施せば良い。例えば、回転方向に平行に細く帯状に施してもよく、あるいは、回転方向に斜めになるようにバイアス帯縞状に施してもよく、これらは導電性塗膜層形成時にマスキングを行うことにより容易に実施することができる。
導電性塗膜層形成後に熱処理を行うか、あるいは定着ベルトへの加工時のシリコーンゴム等の形成時の熱処理によりそのポリイミドの硬化を完了させる。
この導電性塗膜形成に先立って、ベルト用シート状基材の導電性塗膜成形面には、導電性塗膜との密着性を向上させるための、接着剤層を形成したり、プライマー処理を行っても良い。
無端状ベルトへ加工するには、例えば図3(a)〜図3(d)及び図4(a)〜図4(g)にモデル的に示すようにして行う。
シリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性層形成工程においても充分な耐熱性が得られるシリコーン系接着剤では一般に10pa・sから100pa・Sと高粘度であり、このため図3(a)に示すように、接合用薄厚部α21の接合面にはスクリーン印刷方式を用いて塗布する。すなわち、スクリーン版230の上にシリコーン接着剤γを載せ、ポリイミドシートの接合用薄厚部α21の接合面にスキージ(232)で押付けながら擦ることでスクリーン版230を通過させて、シリコーン接着剤γを、塗布する。
スクリーン版230には予め、接合用薄厚部α21の接合面の幅に合わせて、マスキングがされており、塗布を必要としない箇所には接着剤γが付着しないようになっている(図3(b)(モデル断面図)及び図3(c)(上面図)参照)。接着剤の塗布は接合用薄厚部α21の接合面の一方のみに塗布しても、あるいは両方に塗布しても良い。
上記では接着剤の粘度が高い場合の例について説明したが、接着剤の粘度が低い(例えば10pa・s未満)場合には接着剤を充填したシリンジを用いる塗布方法(シリンジ方式)などの他の方法によって塗布しても良い。
このようにして少なくとも一方の接合用薄厚部α21の接合面に接着剤を塗布した接合面を互いに接合するが、接合には例えば、図4(a)にモデル的に示した接合装置240を用いる。図4(b)にはその長手方向に垂直な断面を、図4(c)(接合するポリイミドシートα(導電性塗膜β成形済み、以下同)をセットした状態)及び図4(d)(接合するポリイミドシートαをセットし、接合面同志を重ね合わせた状態)はその上面図をそれぞれモデル的に示す図である。
まず、緩やかな円筒凸曲面を有する台がね241に予め設けてある、位置合わせのための頂点線(軸方向に平行)245に接着材(γ)にポリイミドシートαの一方の端部を合わせてセットした後、ずれを防止するためにこの一方の接合用薄厚部α2の接合面付近を粘着テープ250を用いて台がね241に固定し(図4(c)参照)、次いで、ポリイミドシートαを台がね241に巻き付け、他方の接合用薄厚部α2の接合面を前記一方の接合用薄厚部α2の接合面に重なるようにしてこの他方の接合用薄厚部α2の接合面付近を粘着テープ251により台がね241に固定する。
このように台がね241に固定された接合用薄厚部α2の接合面付近を上方から、台がね241の前記円筒凸面曲に対応する円筒凹曲面を有する固定板242で、圧接する。このとき固定板242への押し圧は固定板242上方のフレーム243に設けられた押込みボルト244の締め付けで適切な範囲となるよう調整を行う。
このような接合面同志を圧接した状態でポリイミドシートαをセットした現像装置240を図4(e)にモデル的に示すように例えば150℃に保った恒温槽260に入れ、例えば30分間、加熱処理を行って、接着剤を硬化させて無端ベルト状に形成する(図4(f)参照)。その後、接合装置240から外すとともに、図4(g)に示すように不要な両端部α31をカットして、所定のサイズの定着ベルト基材α3を得る。
接合後の定着ベルト基材には、定着ベルトとして一般的に必要とされる加工を行って定着ベルトを得る。例えば、必要に応じてプライマー処理・プライマー塗布をおこなったのち、シリコーンゴム等により弾性層を形成し、次いで、やはり必要に応じてプライマー処理・プライマー塗布をおこなったのち、フッ素樹脂塗料を塗布、加熱加工を行って離型層を形成し、定着ベルトとする。その他、端部処理や機械的加工を行っても良い。
上記では、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設けた後、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとする工程を有する定着ベルト基材の製造方法において、前記接合用薄厚部を設けたベルト用シート材の、前記無端状ベルトの内側面となる面に予め導電性塗膜を形成する定着ベルト基材の製造方法について説明したが、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設け、次いで、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとした後、無端状ベルトを回転させながら無端状ベルトの内側面に導電性塗膜形成塗料を塗布して定着ベルト基材を形成してもよく、この場合には、例えば、筒状の無端状ベルトを平面上あるいは曲面上で転がして回転させながら無端状ベルトの内側面にノズルにより導電性塗膜形成塗料を供給し、その後のさらなる回転により均一厚さとなったら、回転させながら乾燥させるなどの方法により、導電性塗膜が得られ、その後に熱処理を行うか、定着ベルトへの加工時の、シリコーンゴム等による弾性層の形成時の熱処理によりポリイミドの硬化を完了させる。その後は同様にして定着ベルトとする。この場合、接続後に導電性塗膜を形成するので、導電性塗膜形成塗料の塗布時の接合用薄厚部のマスキングが不要となる。
ここで、導電性塗膜を設けたシートに対して接合用薄厚部を設けることも考えられるが、この場合、接合用薄厚部加工精度が劣り、その結果、定着ベルトとしたときの耐久性が低下するので、上記2つの方法で定着ベルト基材を製造することが必要である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
<定着ベルトA1>
厚さが75μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン300H)を最終的に長さ320mm、外径が60mmの円筒体が得られるようにカットしてベルト用シート状基材αを得た(図1(b)参照)。このベルト用シート状基材αの、接合を行う両端部α2(長さ340mm)に対して、端から幅10mmの範囲が厚み35μmになるように研削加工を行って(図1(c)〜図1(e)参照)、それぞれ接合用薄厚部α21を互いに異なった面に形成した。
両端に接合用薄厚部α21を形成したベルト用シート状基材αの片面の全面、ただし、上記で接合用薄厚部α21を形成した以外の箇所に、ポリイミド樹脂前駆体(プリカーサー)を40重量%、ポリフェニレンサルファイド樹脂30重量%、導電性カーボン(粉末)30重量%を固形分とし、塗料粘度400cpsとなるように水に分散させて調製した導電層塗膜形成塗料をスプレーガンを用いて、最終的に膜厚5μmとなるように吹き付けて(図2(b)参照)、次いで、150℃にて乾燥し、導電性塗膜Bを形成した(図2(a)参照)。
次いで、2箇所の接合用薄厚部α21の接合面にシリコーン系接着剤(GE東芝シリコーン社製TSE387)を塗布し(図3(a)〜図3(c)参照)、接合装置240を用いて接合用薄厚部α21の接合面同志を貼り合わせた後(図4(a)〜図4(d)参照)、加圧しながら、250℃の雰囲気で30分間加熱して接着し(図4(e)参照)、その後所定の大きさにカットして本発明に係る定着ベルト基材を得た(図4(e)及び図4(f)参照)。
その後、このポリイミドからなる定着ベルト基材の外側面に定着ベルト製造で用いられる一般的なシリコーンゴム用プライマー(東レ社製DY39−051)をスプレーガンにて吹き付け、次いで、定着ベルト製造で用いられる一般的な液状シリコーンゴム(東レ社製DX35−2120)を上記プライマーと同様にスプレーガンにて最終厚さが200μmとなるように吹き付け、その後、150℃の雰囲気下で30分加熱した後、200℃の雰囲気下4時間加熱して二次加硫を行いシリコーンゴム層(弾性層)を形成した。
この弾性層の上に、定着ベルト製造で用いられる一般的なフッ素樹脂用プライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製PR920BN)を塗布した後、さらにその表面に定着ベルト製造で用いられる一般的なフッ素樹脂塗料(三井・デュポンフロロケミカル社製MP102)を吹き付け、次いで、340℃の雰囲気で30分加熱して離型層(厚さ:20μm)とし、本発明に係る定着ベルトA1(実施例1)を得た(この340℃での加熱処理で導電性塗膜層βのポリイミド化が完了する)。
<定着ベルトA2>
定着ベルトA1と同様に、ただし導電性塗膜の最終厚さが1μmとなるようにして、定着ベルトA2(比較例1)を得た。
<定着ベルトA3>
定着ベルトA1と同様に、ただし導電性塗膜の最終厚さが10μmとなるようにして、定着ベルトA3(実施例2)を得た。
<定着ベルトA4>
定着ベルトA1と同様に、ただし導電性塗膜形成する面積が定着ベルトA1の2/3となるようにマスキングを施して、定着ベルトA4を得た(実施例3)。具体的には、回転方向に45°となるように幅30mmのバイアス縞状の塗布部が15mmの間隔をあけて形成されるようにマスキングして、エアースプレー法により塗膜形成部の最終厚さが5μmとなるように塗布した。
<定着ベルトA5>
バイアス縞状の塗布部の幅を15mm、間隔を30mmとした以外は、定着ベルトA4と同様にして、定着ベルトA5を得た(比較例2)。
<定着ベルトB>
定着ベルトA1と同様に、ただし、導電性塗膜を形成せずに定着ベルトB(比較例3)を得た。
<定着ベルトC>
内径が60mmの円筒形の金型を45rpmで回転させつつ、その内面に導電性カーボン(粉末)を分散させたポリアミド酸溶液を塗布した後、金型の回転数を400rpmとしながら100℃で30分間加熱して乾燥させた。次いでこの金型ごと300℃雰囲気中で180分間加熱し、冷却後、金型内面から無端のポリイミドベルト(厚さ:75μm)を得た。このポリイミドベルトを用いて、上記定着ベルトA1の作成において、無端状ベルトに対して行ったのと同様にして、シリコーンゴム用プライマー処理、弾性層形成処理、フッ素樹脂用プライマー処理、離型層成形処理を行って、定着ベルトC(比較例4)を得た。
<評価>
このようにして得た定着ベルトA1〜A5、B及びCをそれぞれ、コピー機(リコー製 Ipsio Calor 8100)に装着するとともに、それらの定着ベルトに表面電位計(トレック社製 MODEL 344)を装着して通紙中の表面電位を測定、静電オフセット画像の発生状態を1枚目、及び、連続通紙10万枚後の表面電位を測定し、また、静電オフセット画像の発生状態を観察し、評価した。ただし、1枚目の通紙で、静電オフセットが生じた場合の一部では、以降の検討は行わなかった。
さらに、上記定着ベルトA1、B、Cの製造における材料使用量、及び、これらベルトの製造に要した延べ加工時間についても評価した。
さらに総合評価として、これら結果から実際の定着ベルトとしてコスト的及び性能的に実用に耐えられるかを判断し、全く実用できない場合には「×」、多少は改善されているもののやはり実用出来ない場合には「△」、良好で、実用できるものを「○」として評価した。これら結果を表1及び表2に示した。
Figure 0005145730
Figure 0005145730
<評価結果>
表1より、定着ベルト基材の内面に導電性塗膜層を設けることにより、表面電位も低く、帯電を抑えられて、かつ、静電オフセットの発生が解消されていることが判る。これは、定着ベルトのポリイミド基体の内面とこれに当接する加熱ローラや定着ローラとの摩擦による電荷のコンデンサー原理による蓄電が、内側面に導電性塗膜が存在することによって除電されるためである。また、内側面の2/3以上に導電性塗膜層が形成されていれば充分であることも判る。
一方、表2からは、本発明に係る定着ベルト基材によれば、材料の使用量が少なくて済み、かつ、導電性塗膜が形成されているにもかかわらず、導電性塗膜を有する従来の定着ベルト基材の製造方法に比べ、大幅に短縮されていることが判る。
<定着ベルトD>
厚さが75μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトン300H)を最終的に長さ320mm、外径が60mmの円筒体が得られるようにカットしてベルト用シート状基材を得た。このベルト用シート状基材の、接合を行う両端部(長さ:340mm)に対して、端から幅10mmの範囲が厚み35μmになるように研削加工を行って、それぞれ接合用薄厚部を互いに異なった面に形成した。
次いで、2箇所の接合用薄厚部にシリコーン系接着剤(GE東芝シリコーン社製TSE387)を塗布し、緩やかな円筒凸曲面を有する台がね21の曲面上で、接着剤が塗布された接合用薄厚部同士を重ね合わせ、上記円筒側面状の凸曲面より若干緩やかな、円筒凹曲面を有する固定板22により接着箇所を圧接させながら250℃の雰囲気で30分間加熱して接着し、無端状ベルトを得た。
この無端状ベルトを、平面上を転がしながら回転させ、定着ベルトA作成時に用いたのと同じ導電層塗膜形成塗料をスプレーガンにより、最終厚さが5μmとなるように塗布し、さらに120℃にて乾燥し、導電性塗膜を形成し、本発明に係る定着ベルト基材を得た。
この定着ベルト基材を用いて定着ベルトA作成時と同様にして、弾性層及び離型層を設けて定着ベルトD(実施例)を得た。
この定着ベルトDについて、上記定着ベルト同様に評価を行ったところ、定着ベルトA1と同等の評価結果が得られた。
本発明の定着ベルト基材によれば、導電性塗膜が形成されているにもかかわらず、低コストで容易に作製することができるので、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられる定着ベルトに好適に応用することができる。
本発明の定着ベルト基材の製造方法の1つの例における接合用薄厚部を形成する工程を示すモデル図である。(a)ロール状のポリイミドシートから所定の大きさのベルト用シートαを切り出す状態を示す図である。(b)ベルト用シート状基材αを示すモデル図である。(c)接合用薄厚部α21を設ける位置を示すモデル断面図である。(d)接合用薄厚部α21を設ける方法を示すモデル図である。(e)接合用薄厚部α21が設けられた状態を示すモデル断面図である。(d)テーパ状の接合用薄厚部を設ける方法を示すモデル図である。(e)テーパ状の接合用薄厚部が設けられた状態を示すモデル断面図である。 本発明の定着ベルト基材の製造方法の1つの例における導電性塗膜を設ける工程を示すモデル図である。(a)導電性塗膜が設けられた状態を示すモデル図である。(b)塗布装置を用いて導電性塗膜を設ける方法の1例を示す斜視図である。(c)導電性塗膜層を設ける範囲を示すモデル図である。(d) 本発明の定着ベルト基材の製造方法の1つの例における接合用薄厚部の接合面に接着剤を塗布する工程を示すモデル図である。(a)スクリーン印刷方式で用いる装置を示すモデル図である。(b)接着剤が塗布された状態を示すモデル断面図である。(c)接着剤が塗布された状態を示すモデル上面図である。 本発明の定着ベルト基材の製造方法の1つの例における接合及び仕上げ工程を示すモデル図である。(a)接合装置を示す斜視図である。(b)接合装置の長手方向に垂直な面での断面図である。(c)台がねにベルト用シートαをセットした状態を示す上面図である。(d)ベルト用シートαの接合用薄厚部α21の接合面同志を貼り合わせた状態を示す上面図である。(e)加熱処理用の恒温槽に接合装置を収納した状態を示すモデル図である。(f)接合用薄厚部α21が接合された状態のベルト基材を示す図である。(g)所定の大きさに仕上げられたベルト基材を示す図である。 従来の電子写真方式の画像形成装置の説明図である。 定着ベルト式定着装置を示すモデル図である。(a)定着装置全体を示す図である。(b)定着ベルトの構造を示す図である。
符号の説明
α ベルト用シート状基材
α2 両端部
α21 接合用薄厚部
β 導電性塗膜層
240 接合装置
241 台がね
242 固定板

Claims (8)

  1. ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト用基材において、前記シートの内側面の2/3以上に厚さが3μm以上15μm以下の導電性塗膜層が形成されていることを特徴とする定着ベルト基材。
  2. 上記導電性塗膜がポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、及び、導電性カーボンからなることを特徴とする請求項1に記載の定着ベルト基材。
  3. 上記接合がシリコーン系接着剤によってなされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着ベルト基材。
  4. ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト基材の製造方法において、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設け、次いで、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとした後、該無端状ベルトを回転させながら該無端状ベルトの内側面に導電性塗膜形成塗料を塗布することを特徴とする定着ベルト基材の製造方法。
  5. ポリイミドから構成されるシートを無端状に接合してなる定着ベルト用基材、弾性層、及び、離型層が順次積層されている定着ベルトの定着ベルト基材の製造方法において、ポリイミドからなるベルト用シート材の両端の互いに異なる面に接合用薄厚部をそれぞれ設けた後、これら接合用薄厚部同士を接着して無端状ベルトとする工程を有する定着ベルト基材の製造方法において、前記接合用薄厚部を設けたベルト用シート材の、前記無端状ベルトの内側面となる面に予め導電性塗膜を形成することを特徴とする定着ベルト基材の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着ベルト基材からなることを特徴とする定着ベルト。
  7. 請求項6に記載の定着ベルトを備えたことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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