JP3808585B2 - カラー画像定着用複合管状体およびその製法 - Google Patents

カラー画像定着用複合管状体およびその製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ(レーザービームプリンタ等)、ファクシミリ等の画像形成装置の定着部分において、ベルト定着方式の定着用ベルトを構成するエンドレスベルト(無端ベルト)等として用いられるカラー画像定着用複合管状体およびその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式の画像形成装置における転写紙への画像定着方法の一例として、熱ローラ定着方式がある。この熱ローラ定着方式は、図4に示すように、熱ローラ1と加圧ローラ2とを上下に対向配置し、転写紙3を両ローラ1、2の間に送紙し、熱ローラ1に内蔵されるヒータ4の発熱により、転写紙3に仮着されたトナー5を溶解定着させるとともに、加圧ローラ2により加圧して定着を強固にするという方法である。
【0003】
上記熱ローラ定着方式では、熱ローラの表面温度をトナーの融解温度以上にしなければならないため、定着作業ごとに熱ローラの表面温度がトナーの融解温度に達するまで待たねばならず(通常20秒から10分)効率が悪い。そのため、事務所等で多数の人間が使用する場合には、使用する時間帯は電源をオンにして直ちに定着作業ができるようにしているが、この方法では、熱ローラに対して常に電力を供給する必要があるため、消費電力が極めて多くなり経済的に好ましくない。
【0004】
そこで、この定着可能になるまでの待ち時間短縮と省電力のため、ベルト定着方式が開発された。このベルト定着方式は、図5に示すように、互いに隔離状態にある2つのローラ7、8およびヒータ9にエンドレスの定着ベルト10を掛け渡し、ヒータ9と対向させて加圧ローラ2を配置し、トナー5が仮着された転写紙3を定着ベルト10と加圧ローラ2の間に送紙し、トナー5を融解定着させて画像6を形成するという方法である。この方式によれば、上記定着ベルト10を極めて薄く形成して、熱容量を小さくすることができるため、ヒータ9の発熱が直ちに定着ベルト10に伝導する。したがって、電源を入れると、直ちに定着ベルト10の表面温度が所定の温度まで昇温するため、待ち時間が著しく短縮されると同時に省電力を実現できるという利点がある。
【0005】
このようなベルト定着方式に用いる定着ベルトとしては、耐熱性や機械強度に優れたポリイミド樹脂からなる管状体、あるいはポリイミド樹脂製管状内層とフッ素樹脂製管状外層からなる複合管状体(特開平3−130149号公報)等が知られている。そして、上記複合管状体は、つぎのようにして製造される。すなわち、まずポリイミド前駆体溶液(ポリアミド酸溶液)をシリンダ(金型)内周面に塗布してシリンダ内に弾丸状または球状の走行体を走行させる。ついで、上記ポリアミド酸をイミド化してポリイミド樹脂製管状体としたのちシリンダから取り出し、このポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性物質が分散されたフッ素樹脂溶液をスプレーコートして導電性フッ素樹脂層を形成することにより複合管状体を製造する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記複合管状体は、各層のマトリックス成分として樹脂を用いているため、全体として柔軟性に劣り、それゆえより高いトナー定着性が得られず、特にカラー画像定着装置の定着ベルトとして用いたときに、鮮明なトナー画像を得難いという問題がある。また、定着ベルトと加圧ローラの間にトナー付転写紙を送紙するため、これらの摩擦によって静電荷が発生してトナー画像が乱れやすいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高画質なトナー画像を得ることができるカラー画像定着用複合管状体およびその製法の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層と、この管状内層の外周面に設けられた導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層と、上記管状外層の外周面に設けられた導電剤不含のシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層とを備えた複合管状体であって、上記管状内層の表面抵抗が、101 〜108 Ω/□の範囲に設定され、かつ上記管状外層の表面抵抗が、105 〜1012Ω/□の範囲に設定されているカラー画像定着用複合管状体を第一の要旨とし、上記第一の要旨のカラー画像定着用複合管状体の製法であって、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液を塗布した後、この塗布済管状体に円筒体を外挿配置して上記塗布済管状体に対して円筒体を相対的に走行させ、これにより上記管状体の外周面に導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層を形成するカラー画像定着用複合管状体の製法を第二の要旨とし、上記第一の要旨のカラー画像定着用複合管状体の製法であって、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液をスプレー塗布して上記管状体の外周面に導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層を形成するカラー画像定着用複合管状体の製法を第三の要旨とする。
【0009】
すなわち、本発明のカラー画像定着用複合管状体は、特定の表面抵抗を有するポリイミド樹脂製管状内層と、特定の表面抵抗を有するシリコーンゴム製管状外層または特定の表面抵抗を有するフッ素ゴム製管状外層を有するものであり、ゴム製の管状外層が設けられているため、従来のものと比較して柔軟性に優れており、それゆえより高いトナー定着性を備えている。また、上記管状内層および管状外層がそれぞれ特定の表面抵抗を有し、導電性を備えているため、ベルト定着方式の定着ベルトとして用いた場合、転写紙との摩擦により静電荷を生じたとしても即座に除電でき、トナー画像が乱れることもない。したがって、トナー画像の高画質化を実現でき、カラー画像定着装置の定着ベルトとして優れた性能を発揮し得るという利点を有している。また、上記複合管状体の外周面に、最外層と して、導電剤不含のシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を設けていることから、耐熱離型保護層を設けていない複合管状体と比較して、耐熱性およびトナー離型性に関してより優れたものとなるため、耐久性に優れ、長期使用に適すようになるとともに、ベルト定着方式の定着ベルトとして用いた場合に、オフセット性が良好となるという利点を有する。
【0010】
また、本発明の第1のカラー画像定着用複合管状体の製法は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液を塗布し、この塗布済管状体に円筒体を外挿配置して相対的に走行させることにより、管状外層を形成するようにしたものであり、塗布むらを略完全になくすことができる。このため、厚みが均一で表面平滑性に優れた管状外層が得られるという利点を有する。
【0011】
さらに、本発明の第2のカラー画像定着用複合管状体の製法は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液をスプレー塗布して管状外層を形成するようにしたものであるため、トナー定着性に優れ、トナー画像の高画質化を実現できるカラー画像定着用複合管状体が簡単に得られるという利点を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
まず、本発明のカラー画像定着用複合管状体(以下、「複合管状体」と略す)の半完成品(製造途中のもの)の一例を図1に示す。この複合管状体(半完成品)は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層11と、導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層12とを備えた二層構造のものである。
【0014】
上記導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層11の形成材料としては、導電性物質と、ポリイミド前駆体溶液(ポリアミド酸溶液)とを含有する材料が用いられる。
【0015】
上記導電性物質としては、導電性を付与できるものであれば特に限定されるものではなく、例えばカーボン、グラファイト、金属粉末等の導電性粉末や、導電性を有する有機化合物、無機化合物等が用いられる。なかでも、得られる管状内層11の機械的特性を良好なものとする、金属粉末等の導電性粉末を用いることが好ましい。なお、上記導電性物質は、得られる管状内層11の機械的特性に悪影響を与える可能性があるので、その選択および配合割合には充分に配慮する必要がある。具体的には、上記導電性物質は、上記管状内層11に対して、0.5〜50重量%の範囲内となるよう配合することが好ましい。また、上記導電性物質の粒径としては、得られる複合管状体の摺動性を考慮して、管状内層11の厚み以下であることが好ましい。
【0016】
上記導電性物質とともに用いられるポリイミド前駆体溶液は、テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体と、ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で重合反応させることにより得られるものである。
【0017】
上記テトラカルボン酸二無水物としては、下記の一般式で表されるものがあげられる。
【0018】
【化1】
Figure 0003808585
【0019】
このようなテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2′−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等があげられる。
【0020】
また、このようなテトラカルボン酸二無水物と反応させるジアミン化合物の具体例としては、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジクロロベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド−3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、4,4′−ジアミノフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、H2 N(CH2 3 O(CH2 2 OCH2 NH2 、H2 N(CH2 3 S(CH2 3 NH2 、H2 N(CH2 3 N(CH3 )(CH2 3 NH2 等があげられる。
【0021】
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を反応させる際に用いられる有機極性溶媒は、その官能基がテトラカルボン酸二無水物またはジアミン化合物と反応しない双極子を有するものである。そして、系に対し不活性であり、かつ生成物であるポリアミド酸に対して溶媒として作用しなければならない。しかも、反応成分の少なくとも一方、好ましくは両者に対して溶媒として作用しなければならない。上記有機極性溶媒としては、特に、N,N−ジアルキルアミド類が有用であり、例えばこれの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等があげられる。これらは蒸発,置換または拡散によりポリアミド酸およびポリアミド酸成形品から容易に除去することができる。また、上記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等があげられる。これらは単独で使用してもよいし、併せて用いても差し支えない。さらに、上記有機極性溶媒にクレゾール,フェノール,キシレノール等のフェノール類、ベンゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクトン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等を単独でもしくは併せて混合することもできるが、水の添加は好ましくない。すなわち、水の存在によってポリアミド酸が加水分解して低分子量化するため、ポリアミド酸の合成は実質上無水条件下で行う必要がある。
【0022】
上記ポリイミド前駆体溶液は、上記テトラカルボン酸二無水物(a)とジアミン化合物(b)とを有機極性溶媒中で、0.5〜10時間程度反応させることにより得られる。なお、0.5時間未満であると反応が不十分となり、10時間を超えてもそれ以上の効果が得られないからである。また、反応時におけるモノマー濃度〔上記溶媒中における(a)+(b)の濃度〕は種々の要因に応じて設定できるが、通常5〜30重量%である。また、反応温度は80℃以下に設定することが好ましい。なかでも、反応温度を5〜50℃に設定することが好適である。
【0023】
また、このようにして有機極性溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させると、その反応の進行に伴い溶液の粘度が上昇するが、本発明においては対数粘度(η)が0.5以上となったポリイミド前駆体溶液を用いることが好ましい。すなわち、対数粘度(η)が0.5以上のポリイミド前駆体溶液を用いて形成される管状内層11は、熱劣化に対する信頼性(耐熱性)が対数粘度0.5未満のものと比較して特に優れているという利点がある。なお、上記対数粘度(η)は毛細管粘度計を用いてポリイミド前駆体溶液と溶媒の落下時間を各々測定し、下記の数式(1)により算出される値である。
【0024】
【数1】
Figure 0003808585
【0025】
このようにして得られたポリイミド前駆体溶液中に、前記導電性物質を添加して、ボールミル、三本ロール等にて均一に混合することにより、導電性ポリイミド前駆体溶液を調製することができる。なお、予め上記有機極性溶媒中に導電性物質を含有させ、この導電性物質含有有機極性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させるようにしてもよい。この方法によれば、反応終了と同時に、導電性ポリイミド前駆体溶液を得ることができるという利点がある。
【0026】
上記導電性ポリイミド前駆体溶液は、使用する際、粘度が高い場合には適当な溶媒で希釈して粘度を低くして用いる。上記導電性ポリイミド前駆体溶液の粘度は、塗布厚み、シリンダの内径、溶液温度、走行体の形状等に応じて設定されるが、通常、10〜10000ポイズ(塗布作業時の温度で、B型粘度計での測定値)の範囲に設定されることが好ましい。また、導電性ポリイミド前駆体溶液中のポリアミド酸濃度は、効果の点から、すでに述べたように5〜30重量%の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは10〜20重量%の範囲である。
【0027】
上記管状内層11の外周面に形成される管状外層12の形成材料としては、導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムが用いられる。
【0028】
上記導電性シリコーンゴムとしては、特に限定されるものではないが、液状のものが好適に用いられ、例えば市販されている熱硬化性シリコーンゴム(シリコーンRTVゴム)等のシリコーンゴムに導電性物質を配合したものがあげられる。
【0029】
上記導電性フッ素ゴムとしては、特に限定されるものではないが、溶液状(ディスパージョンを含む)のものが好適に用いられ、例えば市販されているFKM(VDF−HFP系フッ素ゴムの二次元系および三次元系共重合体)系ラテックス等のフッ素ゴムに導電性物質を配合したものがあげられる。
【0030】
上記シリコーンゴムおよびフッ素ゴムに配合する導電性物質としては、前記管状内層11の形成材料として用いる導電性物質と同様のものがあげられる。なかでも、管状外層12の機械的特性を良好なものとする、金属粉末等の導電性粉末を用いることが好ましい。なお、上記導電性物質は、得られる管状外層12の機械的特性に悪影響を与える可能性があるので、その選択および配合割合には充分に配慮する必要がある。具体的には、上記導電性物質は、上記管状外層12に対して、0.5〜50重量%の範囲内となるよう配合することが好ましい。また、上記導電性物質の粒径としては、得られる複合管状体の摺動性を考慮して、管状外層12の厚み以下であることが好ましい。
【0031】
本発明の複合管状体(図1に示す半完成品)は、上記各材料を用い、例えばつぎのようして製造することができる。すなわち、まず従来の方法にしたがって導電性ポリイミド樹脂製管状体(管状内層11に相当)を作製する。上記導電性ポリイミド樹脂製管状体は、例えば、上記導電性ポリイミド前駆体溶液をシリンダの周面に均一に塗布し、これをイミド転化したのちシリンダから取り出すことによって得られる。
【0032】
上記塗布方法としては、上記導電性物質含有ポリイミド前駆体溶液中に上記シリンダを浸漬して引き上げる方法や、シリンダの片端部付近に導電性ポリイミド前駆体溶液を供給したのちこのシリンダと一定のクリアランスを有する走行体を走行させる方法があげられる。また、シリンダと一定のクリアランスを有する孔内に、導電性ポリイミド前駆体溶液が全面または一部に供給されたシリンダを通過させる方法や、導電性ポリイミド前駆体溶液をシリンダの周面にスプレー塗布する方法を用いてもよい。これらは、状況等に応じて適宜に選択される。
【0033】
なお、上記導電性ポリイミド前駆体溶液をシリンダの片端に供給した後、シリンダ内を走行させる際に用いる走行体としては、例えば、金属製、硬質プラスチック製、硬質ガラス製等のものを用いることができる。そして、この走行は、圧縮空気、ガス爆発等により走行体を押す方法、牽引ワイヤー等により牽引する方法、減圧法あるいは自重走行法(シリンダを垂直にたて、走行体をその自重により下方に走行させる)等により行うことができる。この走行をいずれの方法で行うにしても、塗布厚みを均一にするため、シリンダを垂直あるいは水平に維持することが好ましい。また、シリンダ自体や走行体自体を、上記走行に際して回転させることもできる。
【0034】
また、シリンダ周面に塗布された導電性ポリイミド前駆体溶液のイミド転化は、加熱によって行われる。なお、上記加熱により、イミド転化とともに溶媒の除去がなされる。上記加熱温度は、特に限定するものではなく適宜に設定することができるが、まず、80〜180℃程度の低温で加熱して溶媒を蒸発除去し、ついで250〜400℃程度に昇温してイミド転化を終了するという多段加熱法を用いるのが好ましい。加熱時の所要時間は加熱温度に応じて適宜に設定するが、通常、低温加熱およびその後の高温加熱とも20〜60分程度である。このような多段加熱法を用いれば、イミド転化に伴い発生する閉環水や溶媒の蒸発に起因する導電性ポリイミド樹脂製管状体における微小ボイドの発生を防止できる。
【0035】
上記イミド転化によって得られた導電性ポリイミド樹脂製管状体をシリンダ周面から剥離する作業は、例えばシリンダの壁に小さな貫通孔を予め設けておき、この孔に空気を圧送してその圧力で導電性ポリイミド樹脂製管状体をシリンダ壁から剥離させる方法等により行うことができる。このようにして得られた導電性ポリイミド樹脂製管状体の厚みは、画像形成装置への組み込み等を考慮して、10〜150μmの範囲に設定されていることが好ましい。
【0036】
つぎに、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液を塗布する。なお、塗布作業の際、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の内側に、形状保持のためのシリンダを嵌挿してもよい。そして、上記溶液の塗布された導電性ポリイミド樹脂製管状体に円筒体を外挿配置させ、その状態から、上記円筒体または導電性ポリイミド樹脂製管状体を走行させるか、もしくは上記両者を互いに反対方向に走行させて塗布厚みを均一にする。そして、導電性シリコーンゴム溶液塗布の場合は、温度20〜150℃で1〜24時間放置して硬化させることにより導電性シリコーンゴムからなる管状外層が形成された複合管状体を得る。また、導電性フッ素ゴム溶液塗布の場合は、温度80〜150℃で10〜30分間加熱して溶媒を除去し、ついで温度200〜350℃で1〜60分間加熱することにより導電性フッ素ゴムからなる管状外層が形成された複合管状体を得る。上記導電性シリコーンゴム製管状外層および導電性フッ素ゴム製管状外層の厚みは、画像形成装置への組み込み等を考慮して、1〜300μmの範囲に設定されていることが好ましい。
【0037】
なお、本発明の複合管状体(図1に示す半完成品)は、他の製法によっても得ることができる。すなわち、前述と同様の方法により得られた導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液をスプレーガン等でスプレーコートして均一に塗布する。ついで、導電性シリコーンゴム溶液塗布の場合は、温度20〜150℃で1〜24時間放置して硬化させることにより導電性シリコーンゴムからなる管状外層が形成された複合管状体を得る。また、導電性フッ素ゴム溶液塗布の場合は、温度80〜150℃で10〜30分間加熱して溶媒を除去し、ついで温度200〜350℃で1〜60分間加熱することにより導電性フッ素ゴムからなる管状外層が形成された複合管状体を得る。なお、上記スプレーコートに用いられるガンは特に限定されるものではないが、均一に塗布するには、ノズル径は小さい方が好ましく、通常、ノズル径0.1〜2.0mmのものが用いられる。また、通常、スプレー圧は1.0〜5.0kg/cm2 の範囲に設定される。すなわち、スプレー圧が低すぎるとスプレー塗布された溶液の乾きが悪くなり形成される管状外層にクラックやピンホールを生じやすく、逆にスプレー圧が高くなりすぎるとノズル先端に溶液の詰まりが発生しやすく塗布作業の観点から好ましくない。
【0038】
このようにして、導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層11と、導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムのいずれか一方からなる管状外層12の二層からなる、図1に示す複合管状体(半完成品)が得られる。
【0039】
上記管状内層11の表面抵抗は、101 〜108 Ω/□(Ω/cm2 )の範囲に設定されていなければならない。より好ましくは102 〜107 Ω/□(Ω/cm2 )の範囲である。すなわち、表面抵抗が上記範囲内であると、管状外層12の残存電荷を効果的に逃がすことができ、より良好なトナー画像を得ることができる。
【0040】
上記管状外層12の表面抵抗は、105 〜1012Ω/□(Ω/cm2 )の範囲に設定されていなければならない。より好ましくは、106 〜1011Ω/□(Ω/cm2 )の範囲である。すなわち、表面抵抗が上記範囲内であると、摩擦により発生する静電荷を効果的に逃がすことができ、高画質なトナー画像を得ることができる。
【0041】
このようにして得られた複合管状体は、特定の表面抵抗を有する導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層と、特定の表面抵抗を有する導電性シリコーンゴムからなる管状外層または特定の表面抵抗を有する導電性フッ素ゴムからなる管状外層を有しているため、トナー定着性に優れている。このため、高画質化が要求される画像形成装置の定着ベルト等に極めて有用である。
【0042】
また、図2に示すように上記二層構造の複合管状体の内周面に、導電性物質を含有していないポリイミド樹脂からなるポリイミド樹脂製管状層13けてもよい。そして、この三層構造の複合管状体は、例えば、つぎのようにして作製される。すなわち、まず導電性物質を含有していないポリイミド前駆体溶液をシリンダの周面に塗布する。塗布方法としては、前述の導電性ポリイミド前駆体溶液の塗布方法と同様の方法が採用される。そして、塗布されたポリアミド酸を加熱することによりイミド化する。このイミド化における加熱は、まず温度80〜180℃で20〜60分間加熱して溶媒を除去する。その後、冷却して上記シリンダから取り出す。そして、得られたポリイミド樹脂製管状体(ポリイミド樹脂製管状層13に相当)の外周面に導電性ポリイミド前駆体溶液をスプレー塗布し、ついで温度250〜400℃で20〜60分間加熱することにより、ポリイミド樹脂製管状層13の外周面に導電性ポリイミド樹脂製管状内層11を形成する。そして、この管状内層11の外周面に、前述と同様にして導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層12を形成することにより、三層構造の複合管状体を得ることができる。この場合は、上記ポリイミド樹脂製管状層13の厚みは、10〜150μmの範囲に設定され、導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層11の厚みは、0.5〜100μmの範囲に設定されていることが好ましい。
【0043】
そして、本発明の複合管状体は、図3の(A)に示すように、上記複合管状体の管状外層12の外周面に、導電剤不含のシリコーンレジンからなる耐熱離型性保護層14設けることを要する。もちろん、図3の(B)に示すように、三層構造の複合管状体の管状外層12の外周面に、上記耐熱離型性保護層14を設けて四層構造にすることもできる。本発明では、このように特定の耐熱離型性保護層14を設けていることから、画像形成装置の定着ベルトとして使用した際のオフセット性がより優れたものとなり、紙詰まりが生じにくいものとなる。
【0044】
上記耐熱離型性保護層14の形成材料としては、耐熱性およびトナー離型性を付与できることから、導電剤不含のシリコーンレジンが用いられる。上記シリコーンレジンとしては、溶液状のものが好ましく、例えば、市販されているストレートシリコーンレジン、シリコーン変性有機レジン、室温硬化型レジン系コーティング剤等が用いられる。
【0045】
なお、本発明の複合管状体の製法において、導電性ポリイミド前駆体溶液を用いているが、有機極性溶媒可溶性のポリイミド樹脂が既に知られているので、このようなポリイミド樹脂溶液に導電性物質を添加した導電性ポリイミド樹脂溶液を用いて導電性ポリイミド樹脂製管状体を形成することもできる。ポリイミド樹脂溶液を使用すれば、当然のことながらイミド転化は不要となる。
【0046】
また、上記複合管状体を製造する際に、管状内層11、管状外層12等の各層間の接着強度を向上させるため、少なくとも一方の層表面に公知の接着処理、例えばアルカリ処理、プライマ処理、超音波処理、エッチング処理等のウェット処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線(UV)照射処理、電子線照射処理、レーザー処理等のドライ処理を施してもよい。
【0047】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0048】
【実施例1】
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンの略等モルを、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」と略す)に溶解し(モノマー濃度20重量%)、温度20℃で5時間反応させて回転粘度35000ポイズ(B型粘度計にて測定)、対数粘度2.8のポリアミド酸溶液を作製した。ついで、この溶液100重量部に対して、NMPを33重量部添加して希釈し、さらに50℃に加温して粘度2100ポイズのポリアミド酸溶液に調製した。
【0049】
上記ポリアミド酸溶液を、内径50mm、肉厚5mm、長さ500mmで内周面を平滑に仕上げられたステンレス製シリンダの内周面に塗布し、外径49.4mmの弾丸状走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させて、ポリアミド酸溶液をシリンダ内周面に均一に塗布した。塗布した後、温度70℃で60分間乾燥させ、さらに70℃から300℃まで0.8℃/分の速度で昇温した。その後、温度300℃で60分間加熱して溶媒の除去、閉環水の除去、イミド化を行い、室温まで冷却してポリイミド樹脂製管状体を得た。
【0050】
ついで、シリンダ両端開口部を栓して、予めシリンダ開口部付近に設けられた小貫通孔から空気を圧送することによって、ポリイミド樹脂製管状体をシリンダから剥離し取り出した。なお、上記ポリイミド樹脂製管状体は、両端を切捨て、外径50mm、内径49.94mm、長さ450mm、厚み30μmのポリイミド樹脂製管状体とした。
【0051】
このようにして得られたポリイミド樹脂製管状体の外周面に、上記で得られたポリアミド酸溶液の固形分に対して15重量%になるようカーボン(バルカンXC−72、バルカン社製)を添加し、さらにNMPを加えて溶液の濃度が8重量%になるよう希釈して調製した導電性ポリアミド酸溶液を均一にスプレーコートした。スプレーコート後、温度150℃で30分間加熱し、さらに温度400℃で10分間加熱した後、冷却してポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性ポリイミド樹脂製管状体が形成された二層構造の管状体を得た。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状層の厚みは1μmで表面抵抗は3×104 Ω/□であった。
【0052】
この二層構造の管状体を、外径49.92mm、肉厚5mm、長さ500mmで外周面を平滑に仕上げたステンレス製シリンダの外周に嵌挿した。そして、上記二層構造の管状体における導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、導電性酸化チタン(FT−2000、石原産業社製)が30重量%配合されたRTVシリコーンゴム(KE−1833、信越化学工業社製)を塗布した。この際、シリンダに嵌挿した二層構造の管状体の外周面に沿って、内径50.2mmの円筒状の走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させ導電性シリコーンゴム溶液を上記二層構造の管状体の外周面に均一に塗布した。塗布した後、温度120℃で10分間加熱し、さらに温度180℃で30分間加熱して二層構造の管状体の外周面に導電性シリコーンゴムからなる管状外層を設けた三層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは121μmであり、そのうち管状外層の厚みは90μmであった。また、管状外層の表面抵抗は4×107 Ω/□であった。
【0053】
さらに、上記三層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、四層構造からなる複合管状体を得た。
【0054】
上記四層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質の優れたものであった。
【0055】
【実施例2】
NMPにポリアミド酸溶液の固形分に対して15重量%になるようカーボン(バルカンXC−72、バルカン社製)を添加し、ボールミルで12時間分散させたNMP溶液中に3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンの略等モルを添加し(モノマー濃度20重量%)、温度20℃で5時間反応させて回転粘度35000ポイズ(B型粘度計にて測定)、対数粘度2.8の導電性ポリアミド酸溶液を作製した。ついで、この溶液100重量部に対して、NMPを33重量部添加して希釈し、さらに50℃に加温して粘度2600ポイズの導電性ポリアミド酸溶液を調製した。
【0056】
上記導電性ポリアミド酸溶液を、内径50mm、肉厚5mm、長さ500mmで内周面を平滑に仕上げられたステンレス製シリンダの内周面に塗布し、外径49.4mmの弾丸状走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させて、導電性ポリアミド酸溶液をシリンダ内周面に均一に塗布した。塗布した後、温度70℃で60分間乾燥させ、さらに70℃から300℃まで0.8℃/分の速度で昇温した。その後、温度300℃で60分間加熱して溶媒の除去、閉環水の除去、イミド化を行い、室温まで冷却して導電性ポリイミド樹脂製管状体を得た。
【0057】
ついで、シリンダ両端開口部を栓して、予めシリンダ開口部付近に設けられた小貫通孔から空気を圧送することによって、導電性ポリイミド樹脂製管状体をシリンダから剥離し取り出した。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体は、両端を切捨て、外径50mm、内径49.94mm、長さ450mm、厚み30μmの導電性ポリイミド樹脂製管状体とした。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の表面抵抗は1×104 Ω/□であった。
【0058】
この導電性ポリイミド樹脂製管状体を、外径49.92mm、肉厚5mm、長さ500mmで外周面を平滑に仕上げたステンレス製シリンダの外周に嵌挿した。そして、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、導電性酸化チタン(FT−2000、石原産業社製)が30重量%配合されたRTVシリコーンゴム(KE−1833、信越化学工業社製)を塗布した。この際、シリンダに嵌挿した導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に沿って、内径50.2mmの円筒状の走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させ導電性シリコーンゴム溶液を上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に均一に塗布した。塗布した後、温度120℃で10分間加熱し、さらに温度180℃で30分間加熱して導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性シリコーンゴムからなる管状外層を設けた二層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは120μmであり、そのうち管状外層の厚みは90μmであった。また、管状外層の表面抵抗は2×107 Ω/□であった。
【0059】
さらに、上記二層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、三層構造からなる複合管状体を得た。
【0060】
上記三層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質の優れたものであった。
【0061】
【実施例3】
実施例1と同様にして作製した二層構造の管状体の外周面に、導電性酸化チタン(FT−2000、石原産業社製)が30重量%配合され、かつ固形分濃度が30重量%になるようトルエンを用いて希釈して調製された導電性シリコーンゴム溶液を、スプレーガンにて均一にスプレーコートした。スプレーコートした後、温度120℃で10分間加熱し、さらに温度180℃で30分間加熱して二層構造の管状体の外周面に導電性シリコーンゴムからなる管状外層が形成された三層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは121μmであり、管状外層の厚みは90μmであった。また、管状外層の表面抵抗は4×107 Ω/□であった。
【0062】
さらに、上記三層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、四層構造からなる複合管状体を得た。
【0063】
上記四層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質の優れたものであった。
【0064】
【実施例
実施例2と同様にして作製した導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、フッ素ゴム溶液(ダイエルラテックス、GLS−213、ダイキン社製)にカーボンブラックディスパージョン(W−311N、ライオン社製、固形分濃度16.5重量%、平均粒径0.35μm、フッ素ゴム固形分に対して2.5重量%)を混合した導電性フッ素ゴム溶液を、エアースプレーガンにて均一にスプレーコートした。スプレーコートした後、温度100℃で15分間加熱して、さらに100℃から300℃まで2℃/分の速度で昇温し、それから温度300℃で5分間加熱した。その後、室温まで冷却して上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性フッ素ゴムからなる管状外層が形成された二層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは90μmであり、そのうち管状外層の厚みは60μmであった。また、管状外層の表面抵抗は、5×108 Ω/□であった。
【0065】
さらに、上記二層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、三層構造からなる複合管状体を得た。
【0066】
上記三層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質に優れたものであった。
【0067】
【実施例
NMPにポリアミド酸溶液の固形分に対して20重量%になるようカーボン(バルカンXC−72、バルカン社製)を添加し、ボールミルで12時間分散させたNMP溶液中に3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンの略等モルを添加し(モノマー濃度20重量%)、温度20℃で5時間反応させて回転粘度35000ポイズ(B型粘度計にて測定)、対数粘度2.8の導電性ポリアミド酸溶液を作製した。ついで、この溶液100重量部に対して、NMPを33重量部添加して希釈し、さらに50℃に加温して粘度2600ポイズの導電性ポリアミド酸溶液を調製した。
【0068】
上記導電性ポリアミド酸溶液を、内径50mm、肉厚5mm、長さ500mmで内周面を平滑に仕上げられたステンレス製シリンダの内周面に塗布し、外径49.4mmの弾丸状走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させて、導電性ポリアミド酸溶液をシリンダ内周面に均一に塗布した。塗布した後、温度70℃で60分間乾燥させ、さらに70℃から300℃まで0.8℃/分の速度で昇温した。その後、温度300℃で60分間加熱して溶媒の除去、閉環水の除去、イミド化を行い、室温まで冷却して導電性ポリイミド樹脂製管状体を得た。
【0069】
ついで、シリンダ両端開口部を栓して、予めシリンダ開口部付近に設けられた小貫通孔から空気を圧送することによって、導電性ポリイミド樹脂製管状体をシリンダから剥離し取り出した。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体は、両端を切捨て、外径50mm、内径49.94mm、長さ450mm、厚み30μmの導電性ポリイミド樹脂製管状体とした。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の表面抵抗は1×101 Ω/□であった。
【0070】
この導電性ポリイミド樹脂製管状体を、外径49.92mm、肉厚5mm、長さ500mmで外周面を平滑に仕上げたステンレス製シリンダの外周に嵌挿した。そして、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、導電性酸化チタン(FT−2000、石原産業社製)が40重量%配合されたRTVシリコーンゴム(KE−1833、信越化学工業社製)を塗布した。この際、シリンダに嵌挿した導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に沿って、内径50.2mmの円筒状の走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させ導電性シリコーンゴム溶液を上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に均一に塗布した。塗布した後、温度120℃で10分間加熱し、さらに温度180℃で30分間加熱して導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性シリコーンゴムからなる管状外層を設けた二層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは120μmであり、そのうち管状外層の厚みは90μmであった。また、管状外層の表面抵抗は1×105 Ω/□であった。
【0071】
さらに、上記二層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、三層構造からなる複合管状体を得た。
【0072】
上記三層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質の優れたものであった。
【0073】
【実施例
NMPにポリアミド酸溶液の固形分に対して80重量%になるようカーボン(バルカンXC−72、バルカン社製)を添加し、ボールミルで12時間分散させたNMP溶液中に3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミンの略等モルを添加し(モノマー濃度20重量%)、温度20℃で5時間反応させて回転粘度35000ポイズ(B型粘度計にて測定)、対数粘度2.8の導電性ポリアミド酸溶液を作製した。ついで、この溶液100重量部に対して、NMPを33重量部添加して希釈し、さらに50℃に加温して粘度2600ポイズの導電性ポリアミド酸溶液を調製した。
【0074】
上記導電性ポリアミド酸溶液を、内径50mm、肉厚5mm、長さ500mmで内周面を平滑に仕上げられたステンレス製シリンダの内周面に塗布し、外径49.4mmの弾丸状走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させて、導電性ポリアミド酸溶液をシリンダ内周面に均一に塗布した。塗布した後、温度70℃で60分間乾燥させ、さらに70℃から300℃まで0.8℃/分の速度で昇温した。その後、温度300℃で60分間加熱して溶媒の除去、閉環水の除去、イミド化を行い、室温まで冷却して導電性ポリイミド樹脂製管状体を得た。
【0075】
ついで、シリンダ両端開口部を栓して、予めシリンダ開口部付近に設けられた小貫通孔から空気を圧送することによって、導電性ポリイミド樹脂製管状体をシリンダから剥離し取り出した。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体は、両端を切捨て、外径50mm、内径49.94mm、長さ450mm、厚み30μmの導電性ポリイミド樹脂製管状体とした。なお、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の表面抵抗は1×108 Ω/□であった。
【0076】
この導電性ポリイミド樹脂製管状体を、外径49.92mm、肉厚5mm、長さ500mmで外周面を平滑に仕上げたステンレス製シリンダの外周に嵌挿した。そして、上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に、導電性酸化チタン(FT−2000、石原産業社製)が20重量%配合されたRTVシリコーンゴム(KE−1833、信越化学工業社製)を塗布した。この際、シリンダに嵌挿した導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に沿って、内径50.2mmの円筒状の走行体を用いて自重走行法により速度50mm/分で走行させ導電性シリコーンゴム溶液を上記導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に均一に塗布した。塗布した後、温度120℃で10分間加熱し、さらに温度180℃で30分間加熱して導電性ポリイミド樹脂製管状体の外周面に導電性シリコーンゴムからなる管状外層を設けた二層構造の複合管状体を得た。この複合管状体の総厚みは120μmであり、そのうち管状外層の厚みは90μmであった。また、管状外層の表面抵抗は1×1012Ω/□であった。
【0077】
さらに、上記二層構造の複合管状体の外周面に、シリコーンレジン(SR2306、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を均一にスプレーコートし、温度110℃で30分間加熱して、厚み5μmのシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層を形成した。このようにして、三層構造からなる複合管状体を得た。
【0078】
上記三層構造の複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベル10として用いたところ、トナーの定着性が良好なカラー定着システムが得られ、これによって得られたトナー画像は品質の優れたものであった。
【0079】
【比較例1】
実施例1と同様にして作製した二層構造の管状体の外周面に、フッ素樹脂用プライマをエアースプレーガンにて均一にスプレーコートした。スプレーコートした後、10分間風乾し、さらに温度100℃で30分間乾燥した。このようにして二層構造の管状体の外周面にフッ素樹脂製プライマー層を形成した。そして、上記フッ素樹脂製プライマー層の外周面にフッ素樹脂ディスパージョン(TE−334J、デュポン社製、固形分濃度60%)にカーボンブラックディスパージョン(W−311N、ライオン社製、固形分濃度16.5重量%、平均粒径0.35μm、フッ素樹脂に対して固形分濃度5重量%)を混合した導電性フッ素樹脂溶液をエアースプレーガンにて均一にスプレーコートした。スプレーコート後、10分間風乾し、温度100℃で10分間加熱し、さらに温度400℃で5分間加熱した。このようにして外周面に導電性フッ素樹脂層を有する塗布むらのない四層構造の複合管状体を得た。なお、スプレーコートは吐出量を少なくし、エアー圧2kg/cm2 以上に設定して5回繰り返してスプレーコートし、所定の厚みとした。
【0080】
上記複合管状体を、図5に示すようなカラー画像定着装置の定着ベルト10として用いたところ、トナーの定着性が悪くトナーの溶解不良でトナー粒子間にエアーギャップが生じ、空気との界面での光の散乱によりトナー色素本来の色調が損なわれた画像が得られた。
【0081】
【発明の効果】
以上のように、本発明の複合管状体は、導電性ポリイミド樹脂からなる特定の表面抵抗を有する管状内層と、導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる特定の表面抵抗を有する管状外層とを設けている。このため、従来の複合管状体に比較して、全体としての柔軟性に優れており、また、上記管状内層および管状外層の表面抵抗が特定の範囲に設定されているため、この複合管状体との摩擦により発生する静電荷の除電を即座に行うことができる。したがって、本発明の複合管状体をカラー画像形成装置に組み込んで用いた場合、トナー定着性が良好となって、得られるカラー画像の高画質化を実現できる。
【0082】
また、上記複合管状体の管状外層の外周面に耐熱離型保護層を形成していることから、耐熱性およびトナー離型性に関してより優れたものとなるため、長期に渡って使用することができるという利点を有する。
【0083】
そして、上記耐熱離型保護層を、導電剤不含のシリコーンレジンで形成していることから、定着ベルトとして使用した際のオフセット性が良好となり、紙詰まり等の不具合を生じにくいものとなるという利点を有する。
【0084】
また、本発明の第1の複合管状体の製法は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液を塗布し、この塗布済管状体に円筒体を外挿配置して相対的に走行させることにより、管状外層を形成するようにしたものであるため、塗布むらがなく、それゆえ厚みが均一で表面が平滑な管状外層を有する複合管状体を得ることができる。また、このようにして得られた複合管状体は、トナー定着性に優れ、それゆえ高画質なトナー画像が得られるという利点を有する。
【0085】
さらに、本発明の第2の複合管状体の製法は、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液をスプレー塗布して管状外層を形成するようにしたもので、トナー定着性に優れ、トナー画像の高画質化を実現できる複合管状体が簡単に得られるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合管状体の半完成品の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の複合管状体の半完成品の他の例を示す断面図である。
【図3】 (A)および(B)は、それぞれ、本発明の複合管状体の例を示す断面図である。
【図4】 熱ローラ定着法の説明図である。
【図5】 定着ベルトを使用した定着法の説明図である。
【符号の簡単な説明】
11 管状内層
12 管状外層

Claims (4)

  1. 導電性ポリイミド樹脂からなる管状内層と、この管状内層の外周面に設けられた導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層と、上記管状外層の外周面に設けられた導電剤不含のシリコーンレジンからなる耐熱離型保護層とを備えた複合管状体であって、上記管状内層の表面抵抗が、101 〜108 Ω/□の範囲に設定され、かつ上記管状外層の表面抵抗が、105 〜1012Ω/□の範囲に設定されていることを特徴とするカラー画像定着用複合管状体。
  2. 上記管状層の周面に、導電剤不含のポリイミド樹脂からなる最内層が設けられている請求項1記載のカラー画像定着用複合管状体。
  3. 請求項1または2記載のカラー画像定着用複合管状体の製法であって、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液を塗布した後、この塗布済管状体に円筒体を外挿配置して上記塗布済管状体に対して円筒体を相対的に走行させ、これにより上記管状体の外周面に導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層を形成することを特徴とするカラー画像定着用複合管状体の製法
  4. 請求項1または2記載のカラー画像定着用複合管状体の製法であって、導電性ポリイミド樹脂からなる管状体の外周面に導電性シリコーンゴム溶液または導電性フッ素ゴム溶液をスプレー塗布し上記管状体の外周面に導電性シリコーンゴムまたは導電性フッ素ゴムからなる管状外層を形成することを特徴とするカラー画像定着用複合管状体の製法。
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