JPH09227692A - 管状体およびその製法 - Google Patents

管状体およびその製法

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JPH09227692A
JPH09227692A JP3239096A JP3239096A JPH09227692A JP H09227692 A JPH09227692 A JP H09227692A JP 3239096 A JP3239096 A JP 3239096A JP 3239096 A JP3239096 A JP 3239096A JP H09227692 A JPH09227692 A JP H09227692A
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tubular body
boron nitride
hexagonal boron
nitride powder
organosilane
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JP3239096A
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Hiroshi Ukai
浩史 鵜飼
Toshio Nakajima
登志雄 中島
Toshiaki Iwamoto
登志明 岩元
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ポリイミド樹脂中に分散させる六方晶窒化ホウ
素をオルガノシランで表面被覆して濡れ性を向上させ、
ポリイミド樹脂との接着力を向上し、耐熱性、機械的強
度、熱伝導性、耐電圧性に優れた管状体と製法を提供。 【解決手段】ポリイミド中にオルガノシランで表面被覆
処理した六方晶窒化ホウ素粉末を分散させた管状体で、
オルガノシランで六方晶窒化ホウ素粉末を表面被覆する
工程、上記粉末を溶媒に分散させる工程、上記溶剤中で
テトラカルボン酸二水和物とジアミン化合物と重合させ
てポリイミド前駆体溶液を調製する工程、上記前駆体溶
液をシリンダ状の金型の内面に塗布する工程、加熱によ
りイミド転化させてポリイミド樹脂製管状体を得る工程
からなる製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタ(レーザービームプリンタ等)、ファク
シミリ等の画像形成装置の定着部分において、ベルト定
着方式の定着用ベルトを構成するエンドレスベルト(無
端ベルト)等として用いられる管状体およびその製法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の定着器における転
写紙への画像定着方法の一例として、熱ローラ定着方式
がある。この熱ローラ定着方式は、図5に示すように、
熱ローラ1と加圧ローラ2とを上下に対向配置し、転写
紙3を両ローラ1、2の間に送紙し、熱ローラ1に内蔵
されるヒータ4の発熱により、転写紙3に仮着されたト
ナー5を溶解定着させるとともに、加圧ローラ2により
加圧して定着を強固にするという方法である。この方法
により、転写紙3上に、トナー5によるトナー画像6が
形成される。なお、熱ローラ表面へのトナーの付着防止
のため、このローラ表面にはフッ素樹脂やシリコーンゴ
ムのコーティングを施したり、このコーティング層にオ
イルを含浸したりするのが一般的である。
【0003】上記熱ローラ定着方式による転写紙へのト
ナーの溶解定着に関しては、熱ローラの表面温度をトナ
ーの融解温度以上とする必要がある。したがって、熱ロ
ーラ定着方式を用いた電子写真方式の複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等においては、定着作業ごとに熱ロー
ラの表面温度がトナーの融解温度に達するまで待たねば
ならず(通常20秒から10分)効率が悪い。そのた
め、事務所等で多数の人間が使用する場合には、使用す
る時間帯は電源をオンにしておき、直ちに定着作業がで
きるようにして使用することが行われている。しかし、
この方法では、熱ローラに対して常に電力を供給する必
要があるため、消費電力が極めて多くなり経済的に好ま
しくない。
【0004】そこで、この定着可能になるまでの待ち時
間短縮と省電力のため、ベルト定着方式が開発された。
このベルト定着方式は、図4に示すように、互いに隔離
状態にある2つのローラ7、8およびヒータ9にエンド
レスベルト10を掛け渡し、ヒータ9と対向させて加圧
ローラ2を配置し、トナー5が仮着された転写紙3をエ
ンドレスベルト10と加圧ローラ2の間に送紙し、トナ
ー5を融解定着させて画像6を形成するという方法であ
る。この方式によれば、このエンドレスベルト10を極
めて薄く形成して、熱容量を小さくすることができるた
め、ヒータの発熱が直ちに定着ベルトに伝導する。した
がって、電源を入れると、直ちに定着ベルトの表面温度
が所定の温度まで昇温するため、待ち時間が著しく短縮
されると同時に省電力を実現できるという利点がある。
このようなベルト定着方式に用いるエンドレスベルトと
しては、耐熱性や機械強度に優れたポリイミド樹脂から
なる管状物、あるいはポリイミド樹脂製内層とフッ素樹
脂製外層からなる複合管状物(特開平3−130149
号公報)がある。これら管状物では、一対のローラを上
記管状物の内部に挿入し、相互に離間させて、管状物を
図4のエンドレスベルト10状にし、その外周面を定着
面として利用するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ベルト定着方式に用い
られる上記エンドレスベルトについては、耐熱性や機械
強度に優れていることが要求されるが、さらにベルト定
着方式の定着速度を高めるため、熱伝導性能の向上が強
く要求される。しかし、ポリイミド樹脂は、他のプラス
チックと同様、金属に比べて熱伝導性能が極めて悪く、
そのためポリイミド樹脂からなる定着ベルトの熱伝導性
能の向上が強く求められている。この解決方法として
は、主につぎの2つの方法がある。第1の方法は、エン
ドレスベルトの膜厚を薄くする方法であり、第2の方法
は、絶縁性の高熱伝導性フィラーを添加する方法であ
る。第1の方法を用いる場合には、エンドレスベルトを
実質的に10μm以下の膜厚とすることが必要となる
が、そのような膜厚ではベルトとして剛性がなくなり、
定着器に組み込んだ場合にシワの発生や蛇行等が起こっ
てしまうため好ましくない。第2の方法は一般に用いら
れている方法であり、この方法の例として、特開平6−
222695号公報、特開平7−110632号公報お
よび特開平7−186162号公報に記載がある。とこ
ろが、これら公報に開示されている方法では、熱伝導性
能向上目的で添加するフィラーに、表面被覆処理を施さ
ず、さらに、フィラーを直接ポリイミド前駆体溶液に添
加しているため、フィラーと生成ポリイミド樹脂との濡
れ性が悪くなる。そのため、上記フィラーの添加量を多
くすることができず、エンドレスベルトの機械的強度お
よび耐電圧性が低下するという重大な問題が生じる。
【0006】上記ベルト定着方式において用いられるエ
ンドレスベルトには、耐熱性、機械的強度、熱伝導性能
に加えて絶縁性が要求される。すなわち、ベルト定着方
式では、エンドレスベルトに直接ヒータが接しているた
め、漏電などの不慮の事故に対する防御として、エンド
レスベルト自体の耐電圧性が優れていることが重要にな
る。ポリイミド樹脂単独であれば実質的に耐電圧性は問
題がないが、たとえ絶縁性のフィラーであっても、フィ
ラーとポリイミド樹脂との接着が不十分であると耐電圧
性が大きく低下する。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ポリイミド樹脂中に特定の粒径の六方晶窒化ホ
ウ素を含有させるようにし、その際その六方晶窒化ホウ
素を表面被覆処理することによって、六方晶窒化ホウ素
の濡れ性を向上させてポリイミド樹脂との接着力を向上
させ、耐熱性、機械的強度、熱伝導性能に優れ、かつ耐
電圧性にも優れた管状体およびその製法の提供を目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ポリイミド樹脂製の管状体であって、管
状体を構成するポリイミド樹脂中に、下記に示す粉末
(A)が10〜60重量%の割合で含有されている管状
体を第一の要旨とし、オルガノシランを用いて平均粒子
径0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末を表面被覆処
理する工程と、上記表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素
粉末を溶剤に分散させる工程と、上記表面被覆処理した
六方晶窒化ホウ素粉末が分散した溶剤中で、テトラカル
ボン酸二水和物とジアミン化合物とを重合反応させてポ
リイミド前駆体溶液を調製する工程と、上記ポリイミド
前駆体溶液をシリンダ状の金型の内周面に均一に塗布す
る工程と、上記塗布されたポリイミド前駆体溶液を加熱
してイミド転化させポリイミド樹脂製管状体を得る工程
とを備えた管状体の製法を第二の要旨とする。 (A)オルガノシランで表面被覆処理された平均粒子径
0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0010】まず、本発明の管状体の一例を図1に示
す。この管状体は、ポリイミド樹脂層11のみからなる
単層構造のものである。
【0011】上記管状体は、例えば、つぎのようにして
製造することができる。すなわち、オルガノシランで表
面被覆処理された平均粒子径0.1〜5μmの六方晶窒
化ホウ素粉末を分散したポリイミド前駆体(ポリアミド
酸)溶液を、金属やガラス等からなる耐熱性シリンダの
内周面に塗布し、ついで加熱してポリアミド酸溶液の溶
媒を蒸発除去し、ポリアミド酸をイミド転化させること
により、オルガノシランで表面被覆処理された平均粒子
径0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末を含有するポ
リイミド樹脂製管状体を形成し、その後、上記管状体を
耐熱性シリンダから剥離する方法により得ることができ
る。
【0012】上記オルガノシランで表面被覆処理された
平均粒子径0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末は、
平均粒子径0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素を用い、
下記の表面被覆処理をして得られる。
【0013】すなわち、オルガノシランで上記六方晶窒
化ホウ素粉末を表面被覆する方法としては、六方晶窒化
ホウ素粉末にオルガノシランを直接添加する方法、アル
コール、キシレン等の溶媒で希釈したオルガノシラン液
に上記粉末を添加して攪拌後溶媒を除去する方法、ある
いはポリアミド酸合成の際に上記六方晶窒化ホウ素粉末
とオルガノシランとの両者を同時に加える方法等がある
が、いずれの方法によってもオルガノシランによる表面
被覆処理効果が得られる。
【0014】上記表面被覆処理に際して、オルガノシラ
ンの被覆量(六方晶窒化ホウ素粉末表面に対する付着
量)は、六方晶窒化ホウ素粉末の重量に対してオルガノ
シランを0.5〜50重量%(以下「%」と略す)、好
ましくは1〜20%の割合になるように設定される。オ
ルガノシランの被覆量が0.5%未満であると表面被覆
の効果が不十分となり、逆に50%を超えても、それ以
上効果の増大がみられないからである。また、上記オル
ガノシランで被覆される六方晶窒化ホウ素粉末の平均粒
子径を0.1〜5μmとするのは、平均粒子径が0.1
μm未満であると熱伝導性能向上の効果が小さいこと、
およびそれらの粒子が凝集して巨大な二次粒子を形成し
やすく機械強度の点からも好ましくないためである。逆
に、5μmを超える場合には機械強度の低下や表面粗さ
の増大に繋がるため好ましくないからである。上記六方
晶窒化ホウ素としては、管状体の表面の平滑性等の観点
から管状体の管の肉厚の膜厚の半分を超える粒子径をも
つ粒子を含んでいないものを用いることが好ましい。
【0015】上記六方晶窒化ホウ素は、立方晶窒化ホウ
素に比べると熱伝導性能は劣るが、六方晶窒化ホウ素に
は固体潤滑剤としての用途もあるように、それがエンド
レスベルト中に分散すると摺動性が向上するため、定着
ベルトの用途として好ましくなる。一方、立方晶窒化ホ
ウ素は熱伝導性能という観点から非常に優れたフィラー
ではあるが、ダイヤモンドにつぐレベルの硬度をもち研
磨剤として用いられていることからわかるように、これ
を定着ベルトに用いるとヒータやローラあるいはベルト
自体を摩耗してしまい、エンドレスベルトの耐久性が大
幅に低下することから、その使用は好ましくない。
【0016】つぎに、上記のようにして、オルガノシラ
ンで表面被覆処理された六方晶窒化ホウ素粉末はポリア
ミド酸溶液へ分散される。この分散方法としては、ポリ
アミド酸の合成開始前の溶媒中に予め添加しておくこと
が好ましい。従来技術では、合成後のポリアミド酸溶液
にフィラーを添加して分散しているが、このような方法
では、ポリアミド酸溶液の粘度が高くなるため、窒化ホ
ウ素粉末が十分に分散しないという問題が生起しがちで
ある。ここで、六方晶窒化ホウ素粉末を溶媒中に添加す
る際には、先に述べたように、予めオルガノシランで表
面被覆処理を施したものを添加する方法と窒化ホウ素と
オルガノシランとを同時に上記溶媒中に添加する方法の
2通りがあり、いずれの方法によっても、オルガノシラ
ンの被覆処理効果が得られる。また、溶媒中に窒化ホウ
素粉末を添加するに際して、超音波分散等の分散手段を
用いることは好適であるが、たとえそのような分散手段
を施さなくても、ポリアミド酸合成時の攪拌力により、
二次凝集している窒化ホウ素粉末も凝集が解けて一次粒
子として分散するようになるため、特に超音波分散等の
分散手段を用いる必要はない。
【0017】なお、上記説明では、ポリアミド酸合成前
の溶媒にオルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化
ホウ素粉末を添加しているが、ボールミルおよび3本ロ
ール等の分散手段を用いれば、ポリアミド酸合成後の溶
媒(ポリアミド酸溶液)に対し、オルガノシランで表面
被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を添加しても、合成
前の溶媒に添加したと同様の効果を得ることができる。
【0018】このようにして、オルガノシランで表面被
覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末をポリアミド酸溶液に
添加するに際して、その添加量は、生成ポリイミド樹脂
に対し、上記粉末が10〜60%の範囲になるよう設定
することが必要である。なかでも、20〜40%が好適
である。すなわち、添加量が10%未満の場合には熱伝
導性能向上の効果が少なく、逆に60%を超えると機械
強度の低下に繋がるからである。
【0019】つぎに、上記表面被覆処理した六方晶窒化
ホウ素粉末が分散した溶剤中で、テトラカルボン酸二無
水物とジアミン化合物とを重合反応させてポリイミド前
駆体(ポリアミド酸)溶液を調整する工程を詳しく説明
する。
【0020】この工程で調整されるポリアミド酸溶液
は、テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジ
アミン化合物との略等モルを有機極性溶媒中で反応させ
ることにより得ることができる。
【0021】そして、上記テトラカルボン酸二無水物
(a)とジアミン化合物(b)とを有機極性溶媒中で、
0.5〜10時間程度反応させることによりポリアミド
酸が得られる。すなわち、0.5時間未満であると反応
が不十分となり、10時間を超えてもそれ以上の効果が
得られないからである。また、反応時におけるモノマー
濃度〔上記溶媒中における(a)+(b)の濃度〕は種
々の要因に応じて設定できるが、通常5〜30%であ
る。また、反応温度は80℃以下に設定することが好ま
しい。なかでも、反応温度を5〜50℃に設定すること
が好適である。
【0022】また、このようにして有機極性溶媒中でテ
トラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させ
ると、その反応の進行に伴い溶液の粘度が上昇するが、
本発明においては対数粘度〔η〕が0.5以上となった
ポリアミド酸を用いることが好ましい。対数粘度〔η〕
が0.5以上のポリアミド酸を用いて形成されるポリイ
ミド樹脂製管状体は、耐熱性が特に優れているという利
点がある。
【0023】なお、上記対数粘度〔η〕は毛細管粘度計
を用いてポリイミド酸溶液と溶媒の落下時間を各々測定
し、下記の式により算出される値である。
【0024】
【数1】
【0025】また、上記テトラカルボン酸二無水物とし
ては、下記の一般式で表されるものがあげられる。
【0026】
【化1】
【0027】〔式中、Rは4価の有機基であり、芳香
族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族とを組み合わ
せたもの、またはそれらの置換された基である。〕
【0028】このようなテトラカルボン酸二無水物の具
体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン
二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテ
トラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二
無水物等があげられる。
【0029】また、このようなテトラカルボン酸二無水
物と反応させるジアミン化合物の具体例としては、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、4,4’−(4−アミノフェノキシ)
ビフェニル、4,4’−(4−アミノフェノキシフェニ
ル)スルホン、4,4’−(3−アミノフェノキシフェ
ニル)スルホン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニ
レンジアミン、p−フェニレンジアミン、p−トリレン
ジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、2,
5−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、ベンジジン、
3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシ
ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−
アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ
−t−ブチル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−
アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメ
チル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1−イソプロピ
ル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレン
ジアミン、p−キシリレンジアミン、ビス(p−アミノ
シクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプ
ロピルテトラメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチ
レンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミ
ン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−
アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレ
ンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、
2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジ
メチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチ
レンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,
17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチル
デカン、1,12−ジアミノオクタデカン、ピペラジ
ン、H2 N(CH2 3O(CH2 2 O(CH2 3
NH2 、H2 N(CH2 3 S(CH2 3 NH 2 、H
2 N(CH2 3 N(CH3 )(CH2 3 NH2 等が
あげられる。
【0030】そして、テトラカルボン酸二無水物とジア
ミン化合物とを反応させる際に用いる有機極性溶媒の好
ましい例として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムア
ミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルメトキシアセトアミド等のN,N−ジアルキルアミド
類をあげることができる。これらは、蒸発、置換、拡散
等によりポリアミド酸溶液から容易に除去できる。ま
た、上記以外の極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメ
チレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等を
使用することもでき、これら有機極性溶媒は単独あるい
は二種以上併用してもよい。
【0031】なお、これら有機極性溶媒にクレゾール、
フェノール、キシレノール等のフェノール類、ベンゾニ
トリル、ジオキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等
を一種以上を混合することもできる。ただし、生成する
ポリアミド酸の加水分解による低分子量化を防止するた
め、水の添加は避けるべきである。
【0032】つぎに、上記ポリイミド前駆体溶液をシリ
ンダ状の金型の内周面に均一に塗布する工程について詳
しく説明する。
【0033】まず、オルガノシランで表面被覆処理した
六方晶窒化ホウ素粉末を含有するポリアミド酸溶液中に
シリンダを浸漬して引き上げる方法、上記ポリアミド酸
溶液をシリンダ内にスプレー塗布する方法、シリンダの
片端部内に溶液を供給した後、シリンダ内を弾丸状、球
状等の走行体を走行させる方法等により行うことができ
る。
【0034】これらの方法により、上記ポリアミド酸溶
液を耐熱性シリンダ内周面に塗布するに際して、そのポ
リアミド酸溶液の粘度は、作業性の点から通常10〜1
0000ポイズ(塗布作業時の温度で、B型粘度計での
測定値)とするのが好ましい。また、ここで用いるシリ
ンダは、その内径が目的とする管状体の外径と略等しい
ものである。画像形成装置の定着用ベルトはその外径が
通常10〜500mmであるため、上記シリンダとし
て、内径がそれと略等しいものを用いることができる。
そして、生成管状体の外観を良好にするため、シリンダ
内周面の表面粗さ(Rz)は1〜10μm程度に設定す
るのが好ましい。
【0035】なお、上記ポリアミド酸溶液をシリンダの
片端に供給した後、シリンダ内を走行させる走行体とし
て、例えば、金属製、セラミック製、溶剤不溶性のプラ
スチック製、ガラス製のもの等をあげることができる。
そして、その走行は、圧縮空気、ガス爆発等により走行
体を押す方法、牽引ワイヤー等により牽引する方法、減
圧法あるいは自重走行法(シリンダを垂直にたて、走行
体をその自重により下方に走行させる)等により行うこ
とができる。この走行をいずれの方法で行うにしても、
塗布厚さを均一にするため、シリンダを垂直あるいは水
平に維持するのが好ましく、さらにシリンダ自体や走行
体自体を、上記走行に際して回転させることもできる。
【0036】つぎに、上記塗布したポリアミド酸溶液を
加熱し、イミド転化させてポリイミド樹脂製管状体を得
る。すなわち、オルガノシランで表面被覆処理した六方
晶窒化ホウ素粉末を含有するポリアミド酸溶液を加熱し
て、ポリアミド酸溶液の溶媒を除去すると共にイミド転
化することにより管状体を形成する。上記加熱温度は、
特に限定するものではなく適宜設定することができる
が、まず、80〜180℃程度の低温で加熱して溶媒を
蒸発除去し、ついで250〜400℃程度に昇温してイ
ミド転化を終了するという多段加熱法を用いるのが好ま
しい。加熱時の所要時間は加熱温度に応じて適宜設定す
るが、通常、低温加熱およびその後の高温加熱とも20
〜60分程度である。このような多段加熱法を用いれ
ば、イミド転化に伴い発生する閉環水や溶媒の蒸発に起
因する管状体への微小ボイドの発生を防止できる。
【0037】このようにして、耐熱性シリンダの内周面
に、オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ
素粉末を含有するポリイミド樹脂製管状体を形成した
後、上記管状体をシリンダ内周面から剥離する。剥離作
業は、例えばシリンダの壁に小さな貫通孔を予め設けて
おき、この孔に空気を圧送してその圧力で管状体をシリ
ンダ壁から剥離させる方法等により行うことができる。
【0038】なお、本発明の管状体の製法は、ポリアミ
ド酸溶液を用いるものであるが、有機溶媒可溶性のポリ
イミド樹脂が既に知られているので、このようなポリイ
ミド樹脂溶液を用いてポリイミド樹脂製管状体を得るこ
ともできる。ポリイミド樹脂溶液を使用すれば、当然の
ことながらイミド転化は不要となる。
【0039】本発明の管状体の他の例を図2に示す。こ
の管状体はポリイミド樹脂層11の表面層にフッ素樹脂
層12を備えた複層構造のものである。
【0040】上記管状体は、例えば、つぎのようにして
製造することができる。すなわち、金属やガラス等から
なる耐熱性シリンダの内周面に導電性フッ素樹脂製管状
体を形成した後、この導電性フッ素樹脂製管状体の内周
面に、上記ポリイミド樹脂層からなる管状体の製法と同
様にして作製した、オルガノシランで表面被覆処理した
六方晶窒化ホウ素粉末を分散したポリアミド酸溶液を塗
布する。ついで加熱してポリアミド酸溶液の溶媒を除去
すると共にイミド転化し、オルガノシランで表面被覆処
理した六方晶窒化ホウ素粉末を含有するポリイミド樹脂
製管状体を一体的に形成し、その後シリンダ内周面から
剥離する方法により得ることができる。
【0041】耐熱性シリンダの内周面に、上記導電性フ
ッ素樹脂製管状体を形成するには、フッ素樹脂粉末を5
〜80%の濃度で含むディスパージョンに対して、導電
材をフッ素樹脂に対して1〜10%添加したものをつく
り、これをシリンダ内周面に塗布する。ついで、それを
加熱して分散媒を蒸発除去し、かつフッ素樹脂を焼結さ
せる。なお、このフッ素樹脂ディスパージョンには、シ
リンダ内周面への塗布性を向上させるため、界面活性剤
や増粘剤を添加してもよい。特に限定するものではない
が、フッ素樹脂ディスパージョンの分散媒は、多くの場
合、水であるので、加熱は80〜180℃で水を一旦蒸
発除去した後、フッ素樹脂の融点以上の温度に加熱して
焼結するという多段加熱法を採用することが好ましい。
【0042】なお、上記ポリイミド樹脂層の外周面に対
するフッ素樹脂ディスパージョンの塗布は、上記オルガ
ノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を含
有するポリイミド樹脂製管状体をフッ素樹脂ディスパー
ジョン中に浸漬して引き上げる方法等により行うことも
できる。フッ素樹脂ディスパージョンの塗布を浸漬法に
より行うと、管状体の内周面にもフッ素樹脂ディスパー
ジョンが塗布されることになるが、この場合には加熱に
先立ち、管状体の内周面を拭き取り、上記内周面に付着
しているフッ素樹脂ディスパージョンを除去すればよ
い。
【0043】また、上記管状体の外周面には、四フッ化
エチレン樹脂(以下「PTEF」と略す)、四フッ化エ
チレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(以下「FE
P」と略す)、四フッ化エチレン−パーフロロアルキル
ビニルエーテル共重合樹脂(以下「PFA」と略す)、
三フッ化塩化エチレン樹脂(以下「PCTFE」と略
す)等のフッ素樹脂およびカーボン、金属等の導電材を
備えた導電性フッ素樹脂を用いる。上記管状体は、画像
形成装置の定着ベルトとして使用した際のオフセット性
がより優れたものとなり、紙詰まりの生じにくいものと
なるので好ましい。また、この管状体のオルガノシラン
で表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を含有するポ
リイミド樹脂層および導電性フッ素樹脂層の厚みは適宜
設定できるが、通常、前者が10〜150μm、後者が
1〜30μmである。また、上記管状体の導電性フッ素
樹脂からなる表面層の抵抗を104 〜1013Ω/□の範
囲となるよう設定する必要がある。なかでも、104
1010Ω/□に設定するのが好適である。すなわち、上
記管状体の導電性フッ素樹脂からなる表面層の抵抗を1
4 〜1013Ω/□に設定することにより、定着したト
ナー画像の品質が向上するからである。
【0044】さらに、本発明における上記管状体は、導
電性フッ素樹脂の表面層中にシリカ、炭化珪素、ガラス
ビーズ、架橋シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾ
クアナミン樹脂等の粉末を分散させて耐摩耗性を向上さ
せることができる。また、本発明でポリイミド樹脂層中
に分散させるオルガノシランで表面被覆処理した六方晶
窒化ホウ素粉末を、フッ素樹脂からなる表面層中にも分
散することにより熱伝導性能を向上させることもでき
る。これらの粉末は、フッ素樹脂中における分散性、お
よび焼結後のフッ素樹脂からなる表面層の表面粗さと機
械的強度の点から、ポリイミド樹脂中に含む場合と同様
の平均粒径および添加量とすることが好ましい。
【0045】本発明の管状体の他の例を図3に示す。こ
の管状体はポリイミド樹脂層11とフッ素樹脂層12と
の間に接着層13を備えた複層構造のものである。
【0046】上記導電性の接着層の形成方式は、表面層
に導電性フッ素樹脂を備えた管状体の製造工程におい
て、第一の層(フッ素樹脂層またはポリイミド樹脂層)
を形成した後、浸漬法あるいはスプレー法等により、カ
ーボン、金属等の導電材を含有した耐熱性の接着剤から
なる導電性接着剤層を形成し、その後第二の層(ポリイ
ミド樹脂またはフッ素樹脂)を形成することにより行う
ことができる。
【0047】そして、上記のようにして形成された導電
性接着層の抵抗は101 〜109 Ω/□の範囲になるよ
うに設定する必要がある。なかでも、106 Ω/□以下
に設定するのが好適である。すなわち、上記導電性接着
層の抵抗を101 〜109 Ω/□に設定することによ
り、フッ素樹脂層の残存電荷を効果的に逃すことがで
き、トナー画像の高品質を保つことができる。
【0048】なお、上記接着層を備える管状体を製造す
る際に、導電性フッ素樹脂製管状体の表面層とオルガノ
シランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を含有
するポリイミド樹脂層の接着強度を向上させるため、少
なくとも一方の表面に公知の接着処理、例えばアルカリ
金属処理、プライマー塗布処理、超音波処理、スパッタ
エッチング処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外
線−オゾン処理、電子線照射処理、レーザー処理等を施
すことができる。
【0049】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0050】実施例および比較例に先立ち、以下の方法
により導電性プライマー(接着液)およびフッ素樹脂デ
ィスパージョンの調整を行った。
【0051】すなわち、導電性プライマーは、PFA系
プライマー(デュポン社製、A−308)とカーボンブ
ラック濃度16.5重量%の水性ディスパージョン(ラ
イオン社製、製品名W−311N)を混合することによ
り、カーボンブラックを含むプライマーを得た。なお、
この導電性プライマー中の固形分におけるカーボンブラ
ックの含有量は5%であった。
【0052】そして、導電性フッ素樹脂液は、PFA濃
度60重量%の水性ディスパージョン(デュポン社製、
製品名TE−334J)とカーボンブラック濃度16.
5重量%の水性ディスパージョン(ライオン社製、製品
名W−311N)を混合することにより、PFAとカー
ボンブラックを含む混合ディスパージョンを得た。な
お、この混合ディスパージョン中の固形分におけるカー
ボンブラックの含有は1.5%であった。
【0053】
【実施例1】平均粒子径3.5μmの六方晶窒化ホウ素
粉末(昭和電工社製)を、イソプロピルアルコール(以
下「IPA」と略す)で希釈したN−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン(以下「オルガノシラ
ン」と略す)に加えた。なお、このときIPAとオルガ
ノシランの割合はIPA100重量部に対して、オルガ
ノシラン2重量部であり、オルガノシランは六方晶窒化
ホウ素の重量の1/20であった。これを、90℃の温
度でIPAを蒸発除去して、オルガノシランで表面被覆
処理した六方晶窒化ホウ素粉末を得た。このオルガノシ
ランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を、N−
メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」と略す)中に
60分間攪拌機で攪拌して分散し、フラスコに移した。
その後、そのフラスコにピロメリット酸二無水物(以下
「PMDA」と略す)と4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル(以下「DDM」と略す)の略等モルを溶解し
た(モノマー濃度:20重量%)。ついで、それを窒素
ガス気流下において20℃の温度で5時間攪拌しながら
反応させ、オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒
化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミド酸溶液を得
た。六方晶窒化ホウ素粉末の添加量は、最終的に生成す
るポリイミド100重量部に対して33.3重量部とな
るよう調整した(得られる管状体の25重量%に相
当)。このポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:2
0℃)は32000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温
度:30℃)は、3.0であった。
【0054】ついで、このポリアミド酸溶液を50℃に
加温して、回転粘度を1500ポイズ(測定温度:20
℃)に調整した。その後、#400のステンレスメッシ
ュを用いて濾過し、オルガノシランで表面被覆処理した
六方晶窒化ホウ素粉末を分散したポリアミド酸溶液を得
た。
【0055】つぎに、内径50mm、肉厚5mm、長さ
500mmで内周面の表面粗さ(Rz)が2μmに調整
されたステンレス製シリンダ(円筒体)を、上記ポリア
ミド酸溶液に浸漬して引き上げた。ついでシリンダを垂
直に保持し、その中を外径49.2mmの弾丸状走行体
を自重により下降走行させることにより、ポリアミド酸
溶液をシリンダ内周面に厚みが均一となるよう塗布し
た。
【0056】上記塗布されたシリンダを70℃の温度で
60分間加熱した後、さらに300℃の温度に上げて6
0分間加熱して溶媒および閉環水の除去とイミド転化を
行い、オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホ
ウ素粉末を含有したポリイミド樹脂製管状体を形成させ
た。ついで、この管状体をシリンダ内周面から剥離し、
長さ約500mm、外径50mm、厚み50μmに成形
した。
【0057】このポリイミド樹脂製管状体を先に作製し
た導電性接着液中に浸漬して引き上げ、その内周面の付
着を取り除いた。その後、350℃の温度で10分間乾
燥して、オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化
ホウ素粉末を含有したポリイミド樹脂層の外周面に導電
性接着層が形成された複層構造を有する管状体を得た。
なお、この導電性接着層の厚みと表面抵抗を測定し、後
記の表1に示した。
【0058】さらに、このポリイミド樹脂層の外周面に
導電性接着層が形成された複層構造を有する管状体を先
に作製した導電性フッ素樹脂液中に浸漬して引き上げ、
その内周面の付着を取り除いた。その後、100℃の温
度で10分間加熱して、分散媒である水を除去し、さら
に400℃の温度で5分間加熱することによりオルガノ
シランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を含有
したポリイミド樹脂層の外周面に導電性接着層が形成さ
れ、さらにこの導電性接着層の外周面に焼結された導電
性のフッ素樹脂製表面層が形成された複層構造を有する
管状体を得た。なお、このフッ素樹脂製表面層の厚み、
表面粗さ(Rz)(接触針式表面粗さ計により測定す
る)、表面抵抗〔抵抗計(三菱油化社製、ハイレスタI
P、MCP−HT260)により測定する〕を測定し
た。また、この管状体の非定常法の熱線法(京都電子工
業社製、KemthermQTM−D3)にて熱伝導率を測定し
た。さらに、この管状体を切り開き65mm×220m
mの板状電極にて挟み、1kV/secの昇圧速度で電
圧を印加して絶縁破壊電圧を測定した。これらの測定値
を、同じく後記の表1に示した。
【0059】そして、このようにして得られた管状体を
分速20枚(A4)の画像定着装置の定着ベルトとして
用いたところ、オフセット性の良いシステムとすること
ができ、得られた画像は均質な絹目状表面をしていた。
また、装置上で2kVの電圧を1分間印加したが管状体
には何ら損傷は認められなかった。
【0060】
【実施例2】PMDAとDDMに代えて、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下
「BPDA」と略す)とp−フェニレンジアミン(以下
「PDA」と略す)を用いたこと以外は実施例1と同様
の手順によりオルガノシランで表面被覆処理した六方晶
窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミド酸を得た。
このポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)
は38000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30
℃)は2.8であった。このポリアミド酸を用いて、実
施例1と同様に作業してオルガノシランで表面被覆処理
した六方晶窒化ホウ素粉末を分散したポリイミド樹脂製
管状体を得た。
【0061】このポリイミド樹脂層の外周面に先に作製
した導電性接着液をエアースプレーガンを用いてスプレ
ー塗布し、350℃で10分間加熱して乾燥することに
より導電性接着層を形成した。さらに、この導電性接着
層の外周面に、先に作製した導電性フッ素樹脂液をエア
ースプレーガンを用いてスプレ−塗布し、100℃で1
0分間加熱し、さらに400℃で10分間加熱して焼結
された導電性のフッ素樹脂製表面層を備える管状体を得
た。
【0062】
【実施例3】六方晶窒化ホウ素粉末の表面被覆処理方法
においてオルガノシランをIPAで希釈せず、六方晶窒
化ホウ素に直接添加する(オルガノシランの重量は窒化
ホウ素の1/20)方法にした以外は、実施例2と同様
な手順によりオルガノシランで表面被覆処理した六方晶
窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミド酸溶液を得
た。このポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20
℃)は35000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:
30℃)は2.7であった。このポリアミド酸を用い
て、実施例1と同様にして、オルガノシランで表面被覆
処理した六方晶窒化ホウ素粉末を分散したポリイミド樹
脂性管状体を得た。このポリイミド樹脂製管状体の外周
面に先に作製した導電性接着層を有し、焼結された導電
性のフッ素樹脂製表面層を備える管状体を得た。
【0063】
【実施例4】六方晶窒化ホウ素の表面被覆処理方法を、
六方晶窒化ホウ素とオルガノシランをそのままNMP中
に加える(オルガノシランの重量は窒化ホウ素の1/2
0)方法とした以外は、実施例2と同様の手順によりオ
ルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末
を均一に分散したポリアミド酸溶液を得た。このポリア
ミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は3600
0ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は2.
9であった。このポリアミド酸を用いて、実施例1と同
様に作業してオルガノシランで表面被覆処理した六方晶
窒化ホウ素粉末を含有したポリイミド樹脂製管状体を得
た。このポリイミド樹脂製管状体の外周面に先に作製し
た導電性接着層を有し、焼結された導電性のフッ素樹脂
製表面層を形成し、管状体を得た。
【0064】
【実施例5】実施例1と同様にして、オルガノシランで
表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散し
たポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液の回
転粘度(測定温度:20℃)は32000ポイズ、対数
粘度〔η〕(測定温度:30℃)は3.0であった。こ
のポリアミド酸を用いて、実施例1と同様に作業してオ
ルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末
を含有したポリイミド樹脂製管状体を得た。ついで、実
施例1と同様にして、このポリイミド樹脂製管状体の外
周面に先に作製した導電性接着層を有し、焼結された導
電性のフッ素樹脂製表面層を形成し、管状体を得た。た
だし、導電性のフッ素樹脂製表面層中に、実施例1と同
様のオルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ
素粉末を含有させた。
【0065】
【実施例6】平均粒子径0.1μmの六方晶窒化ホウ素
粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして管状体を
得た。なお、この際用いたオルガノシランで表面被覆処
理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミ
ド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は31000
ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は2.9
であった。
【0066】
【実施例7】平均粒子径5.0μmの六方晶窒化ホウ素
粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして管状体を
得た。なお、この際用いたオルガノシランで表面被覆処
理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミ
ド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は33000
ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は3.0
であった。
【0067】
【実施例8】ポリイミド樹脂に対し、実施例1と同様に
オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉
末を10重量%を添加したこと以外は実施例1と同様に
して管状体を得た。なお、この際用いたオルガノシラン
で表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散
したポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)
は35000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30
℃)は3.0であった。
【0068】
【実施例9】ポリイミド樹脂に対し、実施例1と同様に
オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉
末を50重量%を添加したこと以外は実施例1と同様に
して管状体を得た。なお、この際用いたオルガノシラン
で表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散
したポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)
は30000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30
℃)は2.6であった。
【0069】上記実施例2〜9で作製した管状体の導電
性接着層の厚みと、表面抵抗を測定した。さらに、得ら
れた複層構造を有する管状体における導電性のフッ素樹
脂製表面層の厚み、表面粗さ(Rz)、表面抵抗を測定
した。また、この管状体の熱伝導率と絶縁破壊電圧を測
定した。これらの測定値を、後記の表1、2、3に示し
た。
【0070】上記実施例2〜9で作製した管状体を、実
施例1と同様の画像定着装置の定着ベルトとして用いた
ところ、オフセット性の良いシステムとすることがで
き、得られた画像は均質な絹目状表面をしていた。ま
た、装置上で2kVの電圧を1分間印加したが管状体に
は何ら損傷は認められなかった。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【比較例1】オルガノシランにより表面被覆処理をして
いない六方晶窒化ホウ素粉末を添加して作業した以外は
実施例1と同様に作業してポリアミド酸を得た。このポ
リアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は28
000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は
3.2であった。このポリアミド酸溶液を用いて、実施
例1と同様に作業してポリイミド樹脂製管状体を有する
管状体を得た。
【0075】導電性接着層の厚みと表面抵抗を測定し
た。さらに、得られた複層構造を有する管状体における
導電性のフッ素樹脂製表面層の厚み、表面粗さ(R
z)、表面抵抗を測定した。また、この管状体の熱伝導
率と絶縁破壊電圧を測定した。これらの測定値を、後記
の表4に示した。
【0076】この管状体を実施例1と同様の画像定着装
置の定着ベルトとして用いたところ、オフセット性の良
いシステムとすることができ、得られた画像は均質な絹
目状表面をしていた。しかし、装置上で2kVの電圧を
印加すると5秒で絶縁破壊し貫通穴が生じた。
【0077】
【比較例2】オルガノシランにより表面被覆処理をして
いない窒化ホウ素粉末を添加して作業した以外は実施例
2と同様に作業してポリアミド酸を得た。このポリアミ
ド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は29000
ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は3.0
であった。このポリアミド酸溶液を用いて、実施例2と
同様に作業してポリイミド樹脂製管状体を有する管状体
を得た。
【0078】導電性接着層の厚みと表面抵抗を測定し
た。さらに、得られた複層構造を有する管状体における
導電性のフッ素樹脂製表面層の厚み、表面粗さ(R
z)、表面抵抗を測定した。また、この管状体の熱伝導
率と絶縁破壊電圧を測定した。これらの測定値を、同じ
く後記の表4に示した。
【0079】この管状体を実施例1と同様の画像定着装
置の定着ベルトとして用いたところ、オフセット性の良
いシステムとすることができ、得られた画像は均質な絹
目状表面をしていた。しかし、装置上で2kVの電圧を
印加すると12秒で絶縁破壊し貫通穴が生じた。
【0080】
【比較例3】ポリアミド酸溶液中に六方晶窒化ホウ素を
添加せずに作業したこと以外は実施例1と同様に作業し
てポリアミド酸を得た。このポリアミド酸溶液の回転粘
度(測定温度:20℃)は31000ポイズ、対数粘度
〔η〕(測定温度:30℃)は3.2であった。このポ
リアミド酸溶液を用いて、実施例1と同様に作業してポ
リイミド樹脂製管状体を有する管状体を得た。
【0081】導電性接着層の厚みと表面抵抗を測定し
た。さらに、得られた複層構造を有する管状体における
導電性のフッ素樹脂製表面層の厚み、表面粗さ(R
z)、表面抵抗を測定した。また、この管状体の熱伝導
率と絶縁破壊電圧を測定した。これらの測定値を、同じ
く後記の表4に示した。
【0082】この管状体を実施例1と同様の画像定着装
置の定着ベルトとして用いたところ、装置上で2kVの
電圧を1分間印加したが、管状体にはなんら損傷は認め
られなかった。ところが、熱伝導性能が低いことに起因
して、画像の品質が悪く、ところどころにかすれやオフ
セットが発生した。
【0083】
【表4】
【0084】
【比較例4】平均粒子径0.05μmの六方晶窒化ホウ
素粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして管状体
を得た。なお、この際用いたオルガノシランで表面被覆
処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリア
ミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は3000
0ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は2.
8であった。
【0085】
【比較例5】平均粒子径8.5μmの六方晶窒化ホウ素
粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして管状体を
得た。なお、この際用いたオルガノシランで表面被覆処
理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散したポリアミ
ド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は31000
ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30℃)は3.1
であった。
【0086】
【比較例6】ポリイミド樹脂に対し、実施例1と同様に
オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉
末を5重量%を添加したこと以外は実施例1と同様にし
て管状体を得た。なお、この際用いたオルガノシランで
表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散し
たポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)は
30000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30
℃)は3.0であった。
【0087】
【比較例7】ポリイミド樹脂に対し、実施例1と同様に
オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉
末を70重量%を添加したこと以外は実施例1と同様に
して管状体を得た。なお、この際用いたオルガノシラン
で表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を均一に分散
したポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20℃)
は27000ポイズ、対数粘度〔η〕(測定温度:30
℃)は2.8であった。
【0088】上記比較例4〜7で作製した管状体の導電
性接着層の厚みと、表面抵抗を測定した。さらに、得ら
れた複層構造を有する管状体における導電性のフッ素樹
脂製表面層の厚み、表面粗さ(Rz)、表面抵抗を測定
した。また、この管状体の熱伝導率と絶縁破壊電圧を測
定した。これらの測定値を、後記の表5に示した。
【0089】上記比較例4〜7で作製した管状体を実施
例1と同様の画像定着装置の定着ベルトとして用いたと
ころ、比較例4、6の管状体を装置上で2kVの電圧を
1分間印加したが、管状体にはなんら損傷は認められな
かった。ところが、熱伝導性能が低いことに起因して、
画像の品質が悪く、ところどころにかすれやオフセット
が発生した。また、比較例5、7の管状体は、可撓性に
乏しく、折れ等が発生し、画像の品質が悪かった。
【0090】
【表5】
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ポリイ
ミド樹脂製管状体にオルガノシランで表面被覆処理した
六方晶窒化ホウ素粉末を分散させたもので、その製法
は、オルガノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ
素粉末をポリイミド樹脂液に分散し、それをシリンダ状
の金型内周面に均一に塗布し、加熱してイミド転化させ
てポリイミド樹脂製管状体を得るものである。そして、
このようにして得たポリイミド樹脂製管状体は、六方晶
窒化ホウ素とポリイミド樹脂の接着性を向上させ、耐熱
性、機械強度および熱伝導性能に優れ、なおかつ耐電圧
性にも優れた定着用ベルトとして利用できる。そして、
この得られた効果により、トナー画像の品質を向上させ
ることができる。また、表面層にフッ素樹脂を備えたポ
リイミド樹脂製管状体は、上記効果に加えて、フッ素樹
脂特有の性質である非粘着性によって、定着ベルトへの
トナーの付着防止ができるようになり、トナー画像の高
品質を保つことができる。そして、この表面層にフッ素
樹脂を備えたポリイミド樹脂製管状体は、上記製法に加
えて、予め、シリンダ状の金型内周面にフッ素樹脂層を
形成しておくという工程を付け加えるだけでよい。さら
に、上記フッ素樹脂とポリイミド樹脂との間に接着層を
備えることにより、ポリイミド樹脂とフッ素樹脂の接着
性の悪さを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管状体の一例であり、管状体がオルガ
ノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末含有
ポリイミド樹脂層からなる単層構造である場合の説明図
である。
【図2】本発明の管状体の一例であり、管状体がオルガ
ノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末含有
ポリイミド樹脂層とその表面層にフッ素樹脂層を備えた
複層構造である場合の説明図である。
【図3】本発明の管状体の一例であり、管状体がオルガ
ノシランで表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末含有
ポリイミド樹脂層とその表面層のフッ素樹脂層との間に
接着層を備えた複層構造である場合の説明図である。
【図4】定着ベルトを使用した定着法の説明図である。
【図5】熱ローラ定着法の説明図である。
【符号の簡単な説明】
11 ポリイミド樹脂層 12 フッ素樹脂層 13 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 B32B 27/30 Z 27/34 27/34 C08K 3/24 C08K 3/24 3/38 3/38 9/06 9/06 C08L 79/08 LRB C08L 79/08 LRB // B29K 79:00 105:16 B29L 23:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂製の管状体であって、管
    状体を構成するポリイミド樹脂中に、下記に示す粉末
    (A)が10〜60重量%の割合で含有されていること
    を特徴とする管状体。 (A)オルガノシランで表面被覆処理された平均粒子径
    0.1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末。
  2. 【請求項2】 上記管状体の外周面に104 〜1013Ω
    /□の導電性を有するフッ素樹脂からなる表面層が設け
    られている請求項1記載の管状体。
  3. 【請求項3】 上記ポリイミド樹脂製の管状体と上記フ
    ッ素樹脂からなる表面層の間に、101 〜109 Ω/□
    の導電性を有する接着層が設けられている請求項2記載
    の管状体。
  4. 【請求項4】 オルガノシランを用いて平均粒子径0.
    1〜5μmの六方晶窒化ホウ素粉末を表面被覆処理する
    工程と、上記表面被覆処理した六方晶窒化ホウ素粉末を
    溶剤に分散させる工程と、上記表面被覆処理した六方晶
    窒化ホウ素粉末が分散した溶剤中で、テトラカルボン酸
    二水和物とジアミン化合物とを重合反応させてポリイミ
    ド前駆体溶液を調製する工程と、上記ポリイミド前駆体
    溶液をシリンダ状の金型の内周面に均一に塗布する工程
    と、上記塗布されたポリイミド前駆体溶液を加熱してイ
    ミド転化させポリイミド樹脂製管状体を得る工程とを備
    えたことを特徴とする管状体の製法。
  5. 【請求項5】 予め、シリンダ状の金型内周面にフッ素
    樹脂層を形成しておく請求項4記載の管状体の製法。
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