JPH10278109A - 管状体およびその製法 - Google Patents

管状体およびその製法

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JPH10278109A
JPH10278109A JP8951197A JP8951197A JPH10278109A JP H10278109 A JPH10278109 A JP H10278109A JP 8951197 A JP8951197 A JP 8951197A JP 8951197 A JP8951197 A JP 8951197A JP H10278109 A JPH10278109 A JP H10278109A
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JP
Japan
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tubular body
polyimide resin
tubular
layer
tubular layer
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Application number
JP8951197A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ukai
浩史 鵜飼
Toshiaki Iwamoto
登志明 岩元
Masao Nakamura
正雄 中村
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸と平行な方向に破断せず、長期間使用するこ
とができる管状体およびその製法を提供する。 【解決手段】フィラーを含有するポリイミド樹脂製管状
層11が少なくとも一層設けられている管状体であっ
て、上記ポリイミド樹脂製管状層11が周方向に対して
延伸率が0.1〜50%の範囲となるよう延伸されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタ(レーザービームプリンタ等)、ファク
シミリ等の画像形成装置の定着部分において、ベルト定
着方式の定着用ベルトを構成するエンドレスベルト(無
端ベルト)等として用いられる管状体およびその製法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の定着器における転
写紙への画像定着方法の一例として、熱ローラ定着方式
がある。この熱ローラ定着方式は、図5に示すように、
熱ローラ1と加圧ローラ2とを上下に対向配置し、転写
紙3を両ローラ1、2の間に送紙し、熱ローラ1に内蔵
されるヒータ4の発熱により、転写紙3に仮着されたト
ナー5を溶解定着させるとともに、加圧ローラ2により
加圧して定着を強固にするという方法である。この方法
により、転写紙3上に、トナー5によるトナー画像6が
形成される。なお、熱ローラ1表面へのトナーの付着防
止のため、この熱ローラ1表面にはフッ素樹脂やシリコ
ーンゴムのコーティングを施したり、このコーティング
層にオイルを含浸したりすることが一般的である。
【0003】上記熱ローラ定着方式による転写紙へのト
ナーの溶解定着に関しては、熱ローラの表面温度をトナ
ーの融解温度以上とする必要がある。したがって、熱ロ
ーラ定着方式を用いた電子写真方式の複写機、プリン
タ、ファクシミリ等においては、定着作業ごとに熱ロー
ラの表面温度がトナーの融解温度に達するまで待たねば
ならず(通常20秒から10分)効率が悪い。そのた
め、事務所等で多数の人間が使用する場合には、使用す
る時間帯は電源をオンにしておき、直ちに定着作業がで
きるようにして使用することが行われている。しかし、
この方法では、熱ローラに対して常に電力を供給する必
要があるため、消費電力が極めて多くなり経済的に好ま
しくない。
【0004】そこで、この定着可能になるまでの待ち時
間短縮と省電力のため、ベルト定着方式が開発された。
このベルト定着方式は、図6に示すように、互いに隔離
状態にある2つのローラ7、8およびヒータ9にエンド
レスベルト10を掛け渡し、ヒータ9と対向させて加圧
ローラ2を配置し、トナー5が仮着された転写紙3をエ
ンドレスベルト10と加圧ローラ2の間に送紙し、トナ
ー5を融解定着させて画像6を形成するという方法であ
る。この方式によれば、このエンドレスベルト10を極
めて薄く形成して、熱容量を小さくすることができるた
め、ヒータの発熱が直ちに定着ベルトに伝導する。した
がって、電源を入れると、直ちに定着ベルトの表面温度
が所定の温度まで昇温するため、待ち時間が著しく短縮
されると同時に省電力を実現できるという利点がある。
このようなベルト定着方式に用いるエンドレスベルトと
しては、耐熱性や機械強度に優れたポリイミド樹脂から
なる管状体、あるいはポリイミド樹脂製内層とフッ素樹
脂製外層からなる複合管状体(特開平3−130149
号公報)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ベルト定着方式に用い
られるエンドレスベルトについては、前述のとおり、そ
の使用形態から、熱伝導性や摺動性に優れていることが
要求されている。しかし、ポリイミド樹脂は、他のプラ
スチックと同様、金属に比べて熱伝導性が極めて悪く、
またポリイミド樹脂からなる管状体を摺動させて使用す
ると摩耗粉が発生したり、スリップ現象が生じたりする
という問題がある。
【0006】そこで、これらの問題を解決するため、上
記ポリイミド樹脂中に絶縁性の高熱伝導性フィラーを添
加することが行われている(特開平6−222695号
公報、特開平7−110632号公報、特開平7−18
6162号公報等)。ところが、これらのものは、管状
体の軸と平行な方向(筒の延びる方向)に破断しやす
く、定着ベルトとして長期使用するに適さない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、軸と平行な方向に破断せず、長期間使用するこ
とができる管状体およびその製法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、フィラーを含有するポリイミド樹脂製管
状層が少なくとも一層設けられている管状体であって、
上記ポリイミド樹脂製管状層が周方向に対して延伸率が
0.1〜50%の範囲となるよう延伸されてなる管状体
を第一の要旨とし、フィラーを含有するポリイミド前駆
体溶液を調製する工程と、上記ポリイミド前駆体溶液を
円筒状成形型の周面に塗工する工程と、上記塗工された
ポリイミド前駆体溶液を加熱してイミド転化させポリイ
ミド樹脂製管状体を得る工程と、上記ポリイミド樹脂製
管状体に対して拡径力を加えることにより周方向に対し
て延伸率が0.1〜50%の範囲となるよう延伸させる
工程とを備える管状体の製法を第二の要旨とする。
【0009】すなわち、本発明者らは、軸と平行な方向
に対して破断せず、長期間使用することができる管状体
およびその製法について、一連の研究を重ねた。その過
程で、従来のフィラー含有ポリイミド樹脂製管状体が、
軸と平行な方向に対して破断する挙動について考察し
た。
【0010】すなわち、上記管状体は、通常、フィラー
を含有するポリイミド前駆体溶液を、円筒状成形型の内
周面に塗工して製造する。そのため、上記前駆体溶液
は、円筒状成形型の縦方向(得られる管状体の軸と平行
な方向)に塗工された状態となる。そして、ポリイミド
樹脂は、一般に、その分子構造が剛直であり、かつ分子
鎖の配向が起こりやすいという性質を有しているため、
上記塗工状態と相まって、得られる管状体におけるポリ
イミド樹脂の分子鎖は、軸と平行な方向に配向する。一
方、ポリイミド樹脂マトリックス中に含有するフィラー
は、マトリックス成分に対して異物であり、ポリイミド
樹脂とフィラーとは親和性が良好でないため、両者の界
面は分離しやすい。このため、フィラー含有ポリイミド
樹脂製管状体は、一定の外力がかかると、まずポリイミ
ド樹脂とフィラーの界面で分離し、ついでこの分離がポ
リイミド樹脂の分子鎖の配向に沿って延びていき、最終
的に管状体が破断してしまうと考えられる。特に、これ
らの管状体は、エンドレスベルト等として用いられるた
め、周方向に外力がかかりやすく、この外力を受けて上
記破断が生じやすい。
【0011】そこで、本発明者らは、上記管状体の破断
をなくすには、ポリイミド樹脂の分子鎖の配向が軸と平
行な方向とならないようにすればよいと想起した。その
結果、フィラーを含有するポリイミド樹脂製管状層を周
方向に対して特定の延伸率となるよう延伸させることに
より、所期の目的を達成できることを突き止め、本発明
に到達した。そして、上記ポリイミド樹脂製管状体を周
方向に延伸させる方法として、この管状体に対して拡径
力を加えることが最適である。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0013】まず、本発明の管状体の一例を図1に示
す。この管状体は、ポリイミド樹脂製管状層11のみか
らなる単層構造のものである。
【0014】上記ポリイミド樹脂製管状層11の形成材
料としては、フィラーと、ポリイミド前駆体溶液(ポリ
アミド酸溶液)とを含有する材料が用いられる。
【0015】上記フィラーとしては、熱伝導性を付与す
るために用いる窒化ホウ素、アルミナ、窒化アルミニウ
ム、ベリリア等のセラミックス系の粉末や、耐熱性を付
与するために用いるベンゾグアナミン樹脂粉末等や、導
電性を付与するために用いるカーボン、金属等の導電性
粉末や、あるいはポリイミド前駆体溶液にチキソトロピ
ック性を付与するために用いるポリイミド樹脂粉末、ア
ラミド樹脂粉末、ポリベンズイミダゾール樹脂粉末、ベ
ンゾグアナミン樹脂粉末、ポリイソイミド樹脂粉末等の
合成樹脂粉末や、有機、無機、金属等にかかわらず、適
宜のものがあげられる。しかしながら、これらの粉末
は、得られる管状体の機械的特性に影響を与える可能性
があるので、その選択および配合割合には充分配慮する
必要がある。具体的には、生成ポリイミド樹脂100重
量部に対して、1〜500重量部の範囲内となるよう配
合することが好ましい。また、上記フィラーの粒径とし
ては、得られる管状体の摺動性を考慮して、ポリイミド
樹脂製管状層11の厚み以下であることが好ましい。
【0016】上記ポリイミド前駆体溶液としては、テト
ラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体と、ジアミン
化合物とを有機溶媒中で重合反応させることにより得ら
れるものである。
【0017】上記テトラカルボン酸二無水物としては、
下記の一般式で表されるものがあげられる。
【0018】
【化1】
【0019】〔式中、Rは4価の有機基であり、芳香
族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族とを組み合わ
せたもの、またはそれらの置換された基である。〕
【0020】このようなテトラカルボン酸二無水物の具
体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン
二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテ
トラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二
無水物等があげられる。
【0021】また、このようなテトラカルボン酸二無水
物と反応させるジアミン化合物の具体例としては、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジア
ミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、4,4’−(4−アミノフェノキシ)
ビフェニル、4,4’−(4−アミノフェノキシフェニ
ル)スルホン、4,4’−(3−アミノフェノキシフェ
ニル)スルホン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニ
レンジアミン、p−フェニレンジアミン、p−トリレン
ジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、2,
5−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、ベンジジン、
3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシ
ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,4−ビス
(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−
アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ
−t−ブチル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−
アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメ
チル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1−イソプロピ
ル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレン
ジアミン、p−キシリレンジアミン、ビス(p−アミノ
シクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプ
ロピルテトラメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチ
レンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミ
ン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−
アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレ
ンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、
2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジ
メチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチ
レンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,
17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチル
デカン、1,12−ジアミノオクタデカン、ピペラジ
ン、H2 N(CH2 3O(CH2 2 O(CH2 3
NH2 、H2 N(CH2 3 S(CH2 3 NH 2 、H
2 N(CH2 3 N(CH3 )(CH2 3 NH2 等が
あげられる。
【0022】上記テトラカルボン酸二無水物とジアミン
化合物を反応させる際に用いられる有機溶媒としては、
極性を有するものが好ましく、例えばN,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド等のN,N
−ジアルキルアミド類、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスル
ホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等の有機極性溶
媒をあげることができる。これら有機極性溶媒は単独で
用いてもよいし、二種以上併用してもよい。なかでも、
蒸発、置換、拡散等によりポリイミド前駆体溶液から容
易に除去できる点から、N,N−ジアルキルアミド類が
好ましい。
【0023】なお、これら有機極性溶媒に、クレゾー
ル、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ベン
ゾニトリル、ジオキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン等を一種以上混合することができる。ただし、生成す
るポリアミド酸(ポリイミド前駆体)の加水分解による
低分子量化を防止するため、水の添加は避けるべきであ
る。
【0024】上記ポリイミド前駆体溶液は、上記テトラ
カルボン酸二無水物(a)とジアミン化合物(b)とを
有機溶媒中で、0.5〜10時間程度反応させることに
より得られる。なお、0.5時間未満であると反応が不
十分となり、10時間を超えてもそれ以上の効果が得ら
れないからである。また、反応時におけるモノマー濃度
〔上記溶媒中における(a)+(b)の濃度〕は種々の
要因に応じて設定できるが、通常5〜30重量%であ
る。また、反応温度は80℃以下に設定することが好ま
しい。なかでも、反応温度を5〜50℃に設定すること
が好適である。
【0025】また、このようにして有機溶媒中でテトラ
カルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させる
と、その反応の進行に伴い溶液の粘度が上昇するが、本
発明においては対数粘度(η)が0.5以上となったポ
リイミド前駆体溶液を用いることが好ましい。そして、
対数粘度(η)が0.5以上のポリイミド前駆体溶液を
用いて形成されるポリイミド樹脂製管状層11は、耐熱
性が特に優れているという利点がある。なお、上記対数
粘度(η)は毛細管粘度計を用いてポリイミド前駆体溶
液と溶媒の落下時間を各々測定し、下記の数式(1)に
より算出される値である。
【0026】
【数1】
【0027】このようにして得られたポリイミド前駆体
溶液中に、上記フィラーを添加して、ボールミル、三本
ロール等により均一に混合し、フィラーを含有するポリ
イミド前駆体溶液を調製する。なお、上記調製方法以外
の方法としては、例えば予め上記有機溶媒中にフィラー
を含有させ、このフィラー含有有機溶媒中で、テトラカ
ルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させる方法
があげられる。この調製方法によれば、反応終了と同時
に、フィラーを含有するポリイミド前駆体溶液を得るこ
とができるという利点がある。
【0028】本発明の管状体は、上記のようにして調製
されたフィラー含有ポリイミド前駆体溶液を用い、例え
ばつぎのようして製造することができる。すなわち、ま
ず上記フィラー含有ポリイミド前駆体溶液を円筒状成形
型の周面に均一に塗工する。
【0029】上記塗工方法としては、上記フィラー含有
ポリイミド前駆体溶液中に円筒状成形型を浸漬して引き
上げる方法や、円筒状成形型の片端部内にフィラー含有
ポリイミド前駆体溶液を供給したのちこの円筒状成形型
と一定のクリアランスを有する走行体を走行させる方法
があげられる。また、円筒状成形型と一定のクリアラン
スを有する孔内に、フィラー含有ポリイミド前駆体溶液
が全面または一部に供給された円筒状成形型を通過させ
る方法や、フィラー含有ポリイミド前駆体溶液を成形型
の周面にスプレー塗布する方法を用いてもよい。
【0030】これらの方法により、上記フィラー含有ポ
リイミド前駆体溶液を円筒状成形型周面に塗工するに際
して、ポリイミド前駆体溶液の粘度は、作業性の観点か
ら、通常10〜10000ポイズ(塗布作業時の温度
で、B型粘度計での測定値)とすることが好ましい。ま
た、上記円筒状成形型の内周面に塗工した場合は、円筒
状成形型は、その内径が目的とするポリイミド樹脂製管
状層11の外径より小さいものであり、本発明のポリイ
ミド樹脂製管状層11は延伸によって目的の外径に調整
される。
【0031】なお、上記フィラー含有ポリイミド前駆体
溶液を円筒状成形型の片端に供給した後、円筒状成形型
内を走行させる際に用いる走行体としては、例えば、金
属製、セラミックス製、溶剤不溶性のプラスチック製、
ガラス製等のものをあげることができる。そして、この
走行は、圧縮空気、ガス爆発等により走行体を押す方
法、牽引ワイヤー等により牽引する方法、減圧法あるい
は自重走行法(成形型を垂直にたて、走行体をその自重
により下方に走行させる)等により行うことができる。
この走行をいずれの方法で行うにしても、塗工厚みを均
一にするため、円筒状成形型を垂直あるいは水平に維持
することが好ましい。また、円筒状成形型自体や走行体
自体を、上記走行に際して回転させることもできる。
【0032】つぎに、上記塗工したフィラー含有ポリイ
ミド前駆体溶液を加熱して、この溶液中の溶媒を除去す
るとともにイミド転化して、未延伸のポリイミド樹脂製
管状層11a(図2参照)を形成する。上記加熱温度
は、特に限定するものではなく適宜に設定することがで
きるが、まず、80〜180℃程度の低温で加熱して溶
媒を蒸発除去し、ついで250〜400℃程度に昇温し
てイミド転化を終了するという多段加熱法を用いるのが
好ましい。加熱時の所要時間は加熱温度に応じて適宜に
設定するが、通常、低温加熱およびその後の高温加熱と
も20〜60分程度である。このような多段加熱法を用
いれば、イミド転化に伴い発生する閉環水や溶媒の蒸発
に起因するポリイミド樹脂製管状層11aにおける微小
ボイドの発生を防止できる。
【0033】このようにして、円筒状成形型の周面に、
ポリイミド樹脂製管状層11aを形成した後、上記ポリ
イミド樹脂製管状層11aを円筒状成形型周面から剥離
することにより、ポリイミド樹脂製管状層11aからな
る管状体(未延伸)が得られる。なお、この剥離作業
は、例えば円筒状成形型の壁に小さな貫通孔を予め設け
ておき、この孔に空気を圧送してその圧力で管状体を円
筒状成形型壁から剥離させる方法等により行うことがで
きる。
【0034】そして、図2に示すように、上記ポリイミ
ド樹脂製管状層11aからなる管状体を、適宜の方法に
より周方向に対して拡径力(径を拡大する力)を加え、
延伸率が特定の範囲となるよう延伸して、本発明のポリ
イミド樹脂製管状層11からなる管状体を得る。上記延
伸を行うことにより、ポリイミド樹脂製管状層11にお
けるポリイミド樹脂の分子鎖が、軸と平行な配向ではな
くなるため、周方向に外力が加わっても破断しにくいも
のとなる。これが本発明のポイントである。なお、上記
ポリイミド樹脂の分子鎖が周方向と平行に配向している
と、得られる管状体が強度的により良好となって一層破
断しにくいものとなる。
【0035】上記延伸方法としては、ロール間の距離を
任意に変化できる平行な二本のロールをポリイミド樹脂
製管状層11aの内部に挿入してその外径が所定の径と
なるまで回転させながら延伸する方法、ポリイミド樹脂
製管状層11aの熱膨張係数より大きい成形型に挿入し
たのち加熱して延伸する方法、形状記憶合金や圧電性を
有する物質等の条件変化により形状が変化する材質から
なる成形型を用いて延伸する方法等があげられる。
【0036】このようにして延伸されたポリイミド樹脂
製管状層11は、延伸率が0.1〜50%の範囲となる
よう設定されていなければならない。なかでも、延伸率
が1〜30%の範囲に設定されていることが好適であ
る。すなわち、延伸率が0.1%未満であると、延伸が
不十分なためポリイミド樹脂の分子鎖が軸と平行な方向
に配向したままとなってしまい得られる管状体の破断を
抑制できないからであり、逆に50%を超えると、延伸
させすぎて管状体全体の強度が弱くなるからである。な
お、上記延伸率は、下記の数式(2)で算出されるもの
である。
【0037】
【数2】
【0038】このようにして得られた管状体は、マトリ
ックス成分であるポリイミド樹脂の分子鎖が軸と平行な
方向に配向していないため破断しにくく、強靱なものな
る。また、従来から用いられている製法により得られた
管状体を、特定の延伸率となるよう延伸するだけで破断
しにくい管状体を容易に得ることができるという利点を
有する。
【0039】なお、本発明の管状体の製法は、ポリイミ
ド前駆体溶液を用いるものであるが、有機溶媒可溶性の
ポリイミド樹脂が既に知られているので、このようなポ
リイミド樹脂溶液を用いてポリイミド樹脂製管状層11
を形成することもできる。ポリイミド樹脂溶液を使用す
れば、当然のことながらイミド転化は不要となる。
【0040】本発明の管状体の他の例を図3に示す。こ
の管状体は上記ポリイミド樹脂製管状層11の外周面に
フッ素樹脂製管状層12が形成された二層構造である。
【0041】上記ポリイミド樹脂製管状層11の外周面
に形成されるフッ素樹脂層12の形成材料としては、四
フッ化エチレン樹脂(以下「PTEF」と略す)、四フ
ッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(以下
「FEP」と略す)、四フッ化エチレン−パーフロロア
ルキルビニルエーテル共重合樹脂(以下「PFA」と略
す)、三フッ化塩化エチレン樹脂(以下「PCTFE」
と略す)等のフッ素樹脂に、カーボン、金属等の導電材
を含有させた導電性フッ素樹脂が用いられる。なお、上
記導電性フッ素樹脂中にシリカ、炭化珪素、ガラスビー
ズ、架橋シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾクア
ナミン樹脂等の粉末を分散させて耐摩耗性を向上させる
ことができる。これら以外にも上記ポリイミド樹脂製管
状層11中に含有させるフィラーを導電性フッ素樹脂中
に含有させてもよい。これらの粉末は、フッ素樹脂中に
おける分散性、および焼結後のフッ素樹脂製管状層12
の表面粗さと機械的強度の点から、ポリイミド樹脂製管
状層11中に含有する場合と同様の配合割合および粒径
とすることが好ましい。
【0042】本発明の二層構造の管状体は、上記各材料
を用い、例えばつぎのようにして製造される。すなわ
ち、金属やガラス等からなる円筒状成形型の周面にフッ
素樹脂製管状層12を形成した後、このフッ素樹脂製管
状層12の周面に、上記ポリイミド樹脂製管状層11か
らなる管状体の製法と同様にして調製した、フィラー含
有ポリイミド前駆体溶液を塗工する。ついで加熱してポ
リアミド酸溶液の溶媒を除去するとともにイミド転化し
て、上記ポリイミド樹脂製管状層11を一体的に形成
し、その後円筒状成形型周面から剥離することにより得
ることができる。そして、前述と同様の方法により、上
記二層構造の管状体を周方向に特定の延伸率となるよう
延伸することにより、図3に示す管状体が得られる。
【0043】このようにして得られた管状体は、画像形
成装置の定着ベルトとして使用した際のオフセット性が
より優れたものとなり、紙詰まりの生じにくいものとな
る。また、この管状体のポリイミド樹脂製管状層11お
よびフッ素樹脂製管状層12の厚みは適宜に設定できる
が、通常、前者が10〜150μm、後者が1〜30μ
mである。また、上記フッ素樹脂製管状層12の電気抵
抗を104 〜1013Ω/□の範囲となるよう設定するこ
とが好ましい。なかでも、104 〜1010Ω/□の範囲
に設定することが好適である。すなわち、上記フッ素樹
脂製管状層12の電気抵抗を104 〜1013Ω/□の範
囲に設定することにより、定着したトナー画像が高品質
となるからである。
【0044】なお、上記二層構造の管状体は、フッ素樹
脂製管状層12とポリイミド樹脂製管状層11とを一体
的に製造する方法によってのみ製造されるものではな
く、例えば予めポリイミド樹脂製管状層11を形成して
特定の延伸率となるよう延伸したのち、その外周面にフ
ッ素樹脂ディスパージョンをスプレー塗布してフッ素樹
脂製管状層12を形成してもよい。すなわち、本発明
は、フィラーを含有するポリイミド樹脂製管状層11
が、特定の延伸率となるよう延伸されていればよいので
ある。
【0045】本発明の管状体の他の例を図4に示す。こ
の管状体は、上記ポリイミド樹脂製管状層11とフッ素
樹脂製管状層12との間に接着層13が形成された三層
構造である。
【0046】上記接着層13の形成方式は、上記二層構
造の管状体の製造において、第一の層(フッ素樹脂製管
状層12またはポリイミド樹脂製管状層11)を形成し
た後、浸漬法あるいはスプレー法等により、カーボン、
金属等の導電材を含有した耐熱性の接着剤からなる接着
層13を形成し、その後第二の層(ポリイミド樹脂製管
状層11またはフッ素樹脂製管状層12)を形成するこ
とにより行うことができる。
【0047】そして、上記のようにして形成された接着
層13の電気抵抗は101 〜109Ω/□の範囲となる
よう設定することが好ましい。なかでも、101 〜10
6 Ω/□の範囲に設定することが好適である。すなわ
ち、上記接着層13の電気抵抗を101 〜109 Ω/□
の範囲に設定することにより、フッ素樹脂製管状層12
の残存電荷を効果的に逃すことができ、トナー画像の高
品質を保つことができるからである。
【0048】なお、上記三層構造または三層構造の管状
体を製造する際に、フッ素樹脂製管状層12とポリイミ
ド樹脂製管状層11の接着強度を向上させるため、少な
くとも一方の表面に公知の接着処理、例えばアルカリ金
属処理、プライマー塗布処理、超音波処理、スパッタエ
ッチング処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外線
−オゾン処理、電子線照射処理、レーザー処理等を施し
てもよい。
【0049】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0050】
【実施例1】平均粒子径3.5μmの六方晶窒化ホウ素
フィラーを、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NM
P」と略す)中に60分間攪拌機で攪拌して分散し、フ
ラスコに移した。その後、このフラスコ内にピロメリッ
ト酸二無水物(以下「PMDA」と略す)と4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル(以下「DDE」と略す)
の略等モルを添加して溶解した(モノマー濃度:20重
量%)。ついで、これを窒素ガス気流下において20℃
の温度で5時間攪拌しながら反応させ、六方晶窒化ホウ
素フィラーを均一に分散したポリアミド酸溶液を得た。
上記六方晶窒化ホウ素フィラーの添加量は、最終的に生
成するポリイミド樹脂の20重量%となるよう調整し
た。このポリアミド酸溶液の回転粘度(測定温度:20
℃)は30000ポイズ、対数粘度(η)(測定温度:
30℃)は2.9であった(六方晶窒化ホウ素フィラー
を濾過したのち測定)。
【0051】ついで、上記六方晶窒化ホウ素フィラーを
含有したポリアミド酸溶液を50℃に加熱して、回転粘
度を1500ポイズ(測定温度:20℃)に調整した。
その後、#400のステンレスメッシュを用いて濾過
し、六方晶窒化ホウ素フィラーを含有したポリアミド酸
溶液を得た。
【0052】つぎに、内径48.5mm、肉厚5mm、
長さ500mmで内周面の表面粗さ(Rz)が2μmに
調整されたステンレス製円筒状成形型を、上記六方晶窒
化ホウ素フィラー含有ポリアミド酸溶液に浸漬して引き
上げた。ついで円筒状成形型を垂直に保持し、その中を
外径47.4mmの弾丸状走行体を自重により下降走行
させることにより、円筒状成形型内周面に厚みが均一で
あるポリアミド酸溶液からなる層を形成した。
【0053】上記溶液層が形成された円筒状成形型を7
0℃の温度で60分間加熱した後、さらに300℃の温
度に上げて60分間加熱して溶媒および閉環水の除去と
イミド転化を行い、六方晶窒化ホウ素フィラー含有ポリ
イミド樹脂製管状層からなる管状体を形成した。つい
で、この管状体を円筒状成形型内周面から剥離した。な
お、この管状体は、長さ約500mm、外径48.51
mm、厚み51.5μmであった。
【0054】そして、上記管状体の内部に、ロール間の
距離を任意に変えることができる平行な二本のロールを
挿入したのち、回転させながら延伸して、周方向に延伸
された管状体を得た。延伸後の管状体は、外径50mm
(延伸率:3.1%)、厚み50μmであった。
【0055】このようにして得られた管状体の周方向の
引き裂き強度を測定したところ、15kgf/mmであ
った。
【0056】
【実施例2】弾丸状走行体の外径を47.43mmとす
ること以外は、実施例1と同様にして、フィラー含有ポ
リイミド樹脂製管状層からなる管状体を得た。ついで、
このポリイミド樹脂製管状体を、実施例1と同様にして
延伸させて、外径48.55mm(延伸率:0.1
%)、厚み50μmの管状体を得た。
【0057】このようにして得られた管状体の周方向の
引き裂き強度を測定したところ、15kgf/mmであ
った。
【0058】
【実施例3】弾丸状走行体の外径を46.91mmとす
ること以外は、実施例1と同様にして、フィラー含有ポ
リイミド樹脂製管状層からなる管状体を得た。ついで、
このポリイミド樹脂製管状体を、実施例1と同様にして
延伸させて、外径72.8mm(延伸率:50%)、厚
み50μmの管状体を得た。
【0059】このようにして得られた管状体の周方向の
引き裂き強度を測定したところ、15kgf/mmであ
った。
【0060】
【比較例1】実施例1で調製したポリアミド酸溶液を用
い、円筒状成形型の内径が50mmであることと、中を
下降走行させる走行体の外径が49.2mmであること
以外は実施例と同様して、フィラー含有ポリイミド樹脂
製管状層からなる管状体を形成し、その後円筒状成形型
より管状体を剥離した。この管状体は、長さ約500m
m、外径50mm、厚み50μmであった。
【0061】このようにして得られた管状体の周方向の
引き裂き強度を測定したところ、5.7kgf/mmで
あった。
【0062】
【比較例2】弾丸状走行体の外径を56.90mmとす
ること以外は、実施例1と同様にして、フィラー含有ポ
リイミド樹脂製管状層からなる管状体を得た。ついで、
このポリイミド樹脂製管状体を、実施例1と同様にして
延伸させたところ、破断してしまい管状体を得ることが
できなかった。
【0063】上記結果から、実施例品はすべて、比較例
品と比較して、管状体の周方向の引き裂き強度が高く、
そのため軸と平行な方向に破断しにくい管状体であるこ
とがわかる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明の管状体は、フィ
ラーを含有するポリイミド樹脂製管状層が周方向に特定
の延伸率で延伸されている。このため、上記ポリイミド
樹脂製管状体を構成するポリイミド樹脂の分子鎖の配向
が軸と平行な方向にはならず、たとえフィラーとポリイ
ミド樹脂との界面で分離が生じても、その分離が分子鎖
に沿って延びることにより管状体を破断させてしまうこ
とがない。したがって、本発明の管状体を定着ベルトと
して使用した場合、ローラに張架されることによりかか
る張架力によって管状体が破断してしまうことがなく、
定着ベルトとして長期にわたって用いることができる。
【0065】特に、上記ポリイミド樹脂製管状層を構成
するポリイミド樹脂の分子鎖が周方向と平行に配向して
いると、管状体の軸と平行な方向に対して非常に強靱と
なり、より破断の生じない管状体となる。
【0066】また、上記ポリイミド樹脂製管状層の外周
面に、特定の電気抵抗を有するフッ素樹脂製管状層を形
成した管状体は、定着ベルトとして使用した際のオフセ
ット性が良好となり、紙詰まり等の不具合を生じにくい
ものとなるという利点を有する。
【0067】さらに、上記ポリイミド樹脂製管状層とフ
ッ素樹脂製管状層との間に、特定の電気抵抗を有する接
着層を形成した管状体は、フッ素樹脂とポリイミド樹脂
との密着性が良好になるとともに、フッ素樹脂製管状層
の残存電荷を効果的に逃がすことができ、より良好なト
ナー画像を得ることができる。
【0068】そして、本発明の製法は、従来の製法に、
上記ポリイミド樹脂製管状層に対して拡径力を加えるこ
とにより周方向に特定の延伸率となるよう延伸するとい
う簡単な工程を加えたものであり、それゆえ大幅な工程
の変更が不要で、かつ容易に上記特殊な管状体を得るこ
とができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管状体の一例を示す斜視図である。
【図2】延伸して本発明の管状体を得る工程の説明図で
ある。
【図3】本発明の管状体の他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の管状体のさらに他の例を示す断面図で
ある。
【図5】熱ローラ定着法の説明図である。
【図6】定着ベルトを使用した定着法の説明図である。
【符号の簡単な説明】
11 ポリイミド樹脂製管状層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 509:04 B29L 23:00 29:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラーを含有するポリイミド樹脂製管
    状層が少なくとも一層設けられている管状体であって、
    上記ポリイミド樹脂製管状層が周方向に対して延伸率が
    0.1〜50%の範囲となるよう延伸されてなることを
    特徴とする管状体。
  2. 【請求項2】 上記管状層を構成するポリイミド樹脂の
    分子鎖が、周方向と平行に配向している請求項1記載の
    管状体。
  3. 【請求項3】 上記フィラーが、窒化ホウ素を含有する
    ものである請求項1または2記載の管状体。
  4. 【請求項4】 上記ポリイミド樹脂製管状層の外周面
    に、電気抵抗が104〜1013Ω/□の範囲に設定され
    たフッ素樹脂製管状層が設けられている請求項1〜3の
    いずれか一項に記載の管状体。
  5. 【請求項5】 上記ポリイミド樹脂製管状層と上記フッ
    素樹脂製管状層との間に、電気抵抗が101 〜109 Ω
    /□の範囲に設定された接着層が設けられている請求項
    4記載の管状体。
  6. 【請求項6】 フィラーを含有するポリイミド前駆体溶
    液を調製する工程と、上記ポリイミド前駆体溶液を円筒
    状成形型の周面に塗工する工程と、上記塗工されたポリ
    イミド前駆体溶液を加熱してイミド転化させポリイミド
    樹脂製管状体を得る工程と、上記ポリイミド樹脂製管状
    体に対して拡径力を加えることにより周方向に対して延
    伸率が0.1〜50%の範囲となるよう延伸させる工程
    とを備えることを特徴とする管状体の製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002240063A (ja) * 2001-02-20 2002-08-28 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ポリイミドベルト及びその製造方法
JP2009139966A (ja) * 2009-01-19 2009-06-25 Nitto Denko Corp 半導電性ベルト

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