JP2002278338A - 定着装置及びその定着装置を有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びその定着装置を有する画像形成装置

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JP2002278338A
JP2002278338A JP2001079280A JP2001079280A JP2002278338A JP 2002278338 A JP2002278338 A JP 2002278338A JP 2001079280 A JP2001079280 A JP 2001079280A JP 2001079280 A JP2001079280 A JP 2001079280A JP 2002278338 A JP2002278338 A JP 2002278338A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ローラと加圧ローラとの間に記録材を通
し、熱と圧力の作用で記録材上のトナー像を定着する定
着装置において、定着ローラへトナーが付着するオフセ
ットを防止し、かつ定着後のトナー像の光沢ムラを阻止
する。 【解決手段】 定着ローラ12を基体16の上に、内側
層17Aと外側層17Bを有する弾性層17を積層し、
外側層17Bの硬度を内側層の硬度よりも高くし、かつ
外側層17Bの厚さを内側層17Aの厚さよりも薄くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着部材と加圧部
材の圧接によりニップを形成し、該ニップを適正温度に
制御する加熱手段を備え、未定着トナー像を担持した記
録材を、そのトナー像が定着部材に接する向きにして、
前記ニップに通過させることで、加熱および加圧により
未定着トナー像を記録材に定着させる定着装置、及びそ
の定着装置を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或
いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機など
として構成される画像形成装置において、上記形式の定
着装置を用いることは従来より周知である。この種の定
着装置として、熱源により加熱され、かつ回転駆動され
る定着ローラより成る定着部材と、この定着ローラに圧
接されて回転する加圧ローラより成る加圧部材とを有
し、両ローラによって形成されるニップに記録材を通過
させ、トナーを加熱圧着する熱ローラタイプのものが一
般的である。ほかに、無端状の定着ベルトより成る定着
部材と加圧ローラとを圧接させ、或いは定着ベルトと加
圧ベルトより成る加圧部材との圧接によりニップを形成
するベルト定着タイプの定着装置がある。どちらのタイ
プについても定着部材と加圧部材の圧接により形成され
るニップを通過することで記録材上の未定着トナー像を
加熱および加圧によりトナーを圧着させている。トナー
はニップ内で溶融されて、ニップ出口で定着部材にトナ
ーが付着するオフセットという問題があるため、定着部
材の表層は離型性の良い材料で構成されている。離型性
の良い材料としてはフッ素樹脂やシリコーンゴムが一般
的に使用されている。
【0003】フルカラー画像を形成する画像形成装置で
はイエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色のトナーを溶
融状態で混色する必要がある。フルカラーの未定着トナ
ー像の表面は10〜数10μmの凹凸があるが、基体上
にフッ素樹脂を積層した定着部材では弾性がないために
定着部材がトナーの凹凸に追従できず、未定着トナー像
面に定着部材が接触する部分と接触しない部分ができて
しまう。このためトナーの溶融状態に部分的なバラツキ
ができ、定着後のトナー像に画像光沢ムラが発生すると
いう問題がある。
【0004】一方、基体上にシリコーンゴムを積層した
定着部材は弾性がありトナーの凹凸に追従できるため、
トナーの均一な溶融が可能となる。しかしシリコーンゴ
ムはフッ素樹脂と比べると離型性に劣り、通常シリコー
ンオイルを塗布することで耐久性、離型性を確保してい
る。ところが、定着部材にシリコーンオイルを塗布する
と、記録材にオイルが付着して記録材が汚れたり、定着
部材にシリコーンオイルを塗布する塗布部材が必要とな
るなどの問題がある。定着部材にコリコーンオイルを塗
布しない方式はオイルレス、ないしはオイルレス定着な
どと称せられいるが、かかるオイルレス方式を採用する
と、(1)転写紙へのオイルの付着による汚れがなくな
る、(2)オイル補給がなくなりメンテナンスフリーに
なる、(3)オイル塗布部材がなくなりコストダウンに
なるという利点が得られる。オイルレスでシリコーンゴ
ム定着部材を使用すると、その定着部材に紙粉などの汚
れが付着しやすく、経時で汚れが蓄積し、離型性が低下
するという問題が発生する。
【0005】上述のように、従来のこの種の定着装置に
おいては、定着部材表面の離型性を高めると、画像光沢
ムラが発生し、その光沢度を均一にできるように定着部
材を構成すると、定着部材の離型性が低下し、その定着
部材表面にトナーや紙粉などの汚れが付着しやすくなる
欠点があった。かかる従来の欠点を従来の第1の欠点と
する。
【0006】ところで、定着部材の基体と離型層の間に
フッ素ゴムやシリコーンゴムなどの弾性層を設けると、
上記欠点を或る程度は抑制でき、画像光沢ムラを防止す
ることができる。しかし、内部に熱源を持つ定着部材で
は、熱伝導率の悪いフッ素ゴムやシリコーンゴムを通し
て、その定着部材を加熱するので、定着部材が定着可能
な設定温度に達するまでの立ち上がり時間が長くなって
しまう。立ち上がり時間が長いために、待機時にも熱源
をONにして温度を維持する必要がでてくる。立ち上が
り時間を短縮できると待機時に熱源をOFFにすること
ができ、省エネのために非常に重要な課題である。
【0007】この対策としてゴムに熱伝導率の良いカー
ボン微粒子や金属微粒子などのフィラーを配合すること
で弾性層の熱伝導率を高くしているが、弾性層を通して
加熱するためどうしても熱応答性は悪くなってしまう。
また熱伝導率を高くするためにフィラーを多く配合する
と弾性層の硬度が高くなり、画像光沢ムラが発生してし
まうという問題もある(特開平9-114291)。
【0008】上述のように、従来の定着装置において
は、画像光沢ムラの防止と立ち上がり時間の短縮とオフ
セットの防止という問題を同時に解消することは困難で
あった。これを従来の第2の欠点とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
の第1の欠点を除去した定着装置を提供することを第1
の目的とし、従来の第2の欠点を除去した定着装置を提
供することを第2の目的とし、かかる定着装置を有する
画像形成装置を提供することを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、冒頭に記載した形式の定着装置にお
いて、前記定着部材が耐熱性エラストマーの弾性層を有
し、弾性層の外側層の硬度が弾性層の内側層の硬度より
高く、かつ外側層の厚さが内側層の厚さより薄いことを
特徴とする定着装置を提案する(請求項1)。
【0011】その際、定着部材が円筒基体上に弾性層を
設けた定着ローラであると有利である(請求項2)。
【0012】また、上記請求項2に記載の定着装置にお
いて、定着ローラの弾性層の内側層の硬度(JIS−
A)が45度以下で、かつ内側層の厚さが50μm以上
であると有利である(請求項3)。
【0013】さらに、上記請求項2又は3に記載の定着
装置において、定着ローラの弾性層の外側層の硬度(J
IS−A)が65〜85度で、かつ外側層の厚さが10
〜50μmであると有利である(請求項4)。
【0014】また、上記請求項1に記載の定着装置にお
いて、定着部材が無端状のベルト基体上に弾性層を設け
た定着ベルトであると有利である(請求項5)。
【0015】さらに、上記請求項5に記載の定着装置に
おいて、定着ベルトの弾性層の内側層の硬度(JIS−
A)が45度以下で、かつ内側層の厚さが50〜200
μmであると有利である(請求項6)。
【0016】また、上記請求項5又は6に記載の定着装
置において、定着ベルトの弾性層の外側層の硬度(JI
S−A)が65〜85度で、かつ外側層の厚さが10〜
50μmであると有利である(請求項7)。
【0017】さらに、本発明は、上記第2の目的を達成
するため、冒頭に記載した形式の定着装置において、前
記加熱手段は、前記定着部材に対し、その表面側から熱
を供給し、定着部材は基体上に断熱層、弾性層、離型層
の順で積層された層を有していることを特徴とする定着
装置を提案する(請求項8)。
【0018】同じく、本発明は、上記第2の目的を達成
するため、冒頭に記載した形式の定着装置において、前
記加熱手段は、加圧部材に対して、その表面側から熱を
供給し、加圧部材は基体上に断熱層、弾性層、離型層の
順で積層された層を有していることを特徴とする定着装
置を提案する(請求項9)。
【0019】また、上記請求項8又は9に記載の定着装
置において、前記断熱層の熱伝導率が0.3W/m・K
以下であると有利である(請求項10)。
【0020】さらに、上記請求項8乃至10のいずれか
に記載の定着装置において、前記弾性層がソリッドのゴ
ムより成り、その厚さが0.1mm以上で、かつ硬度
(JIS−A)が50度以下であると有利である(請求
項11)。
【0021】また、上記請求項8乃至11のいずれかに
記載の定着装置において、離型層がフッ素樹脂より成
り、そので厚さが50μm以下であると有利である(請
求項12)。
【0022】さらに、上記請求項8乃至12のいずれか
に記載の定着装置において、定着部材が無端状の定着ベ
ルトであると有利である(請求項13)。
【0023】また、上記請求項8乃至13のいずれかに
記載の定着装置において、前記加圧部材が無端状の定着
ベルトであると有利である(請求項14)。
【0024】さらに、上記請求項13又は14に記載の
定着装置において、前記弾性層の熱伝導率が0.3W/
m・K以下であり、該弾性層が前記断熱層を兼ねてお
り、ベルト基体上に弾性層、離型層の順でその各層が積
層されていると有利である(請求項15)。
【0025】また、本発明は、上記第3の目的を達成す
るため、請求項1乃至15のいずれかに記載の定着装置
を有することを特徴とする画像形成装置を提案する(請
求項16)。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って説明する。先ず、本発明に係る定着装置を採用
できる画像形成装置の一例を明らかにする。
【0027】図1は画像形成装置の一例であるカラープ
リンタの一部を示す概略図である。ここに示した画像形
成装置は、記録材上にトナー像を形成する作像手段1
と、そのトナー像を記録材上に定着する定着装置2とを
有している。
【0028】図1に示した作像手段1は、ドラム状の感
光体として構成された第1乃至第4の像担持体3Y,3
M,3C,3BKを有し、その各像担持体上にイエロー
トナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラ
ックトナー像がそれぞれ形成される。第1乃至第4の像
担持体3Y乃至3BKに対向して転写ベルト4が配置さ
れ、この転写ベルト4は、駆動ローラ5と従動ローラ6
に巻き掛けられて矢印A方向に走行駆動される。
【0029】第1乃至第4の各像担持体3Y,3M,3
C,3BK上にトナー像を形成する構成と、その作用は
実質的に全て同一であるため、第1の像担持体3Yにト
ナー像を形成する構成だけを説明する。この像担持体3
Yは図1における時計方向に回転駆動され、このとき帯
電ローラ7によって像担持体表面が所定の極性に均一に
帯電される。次いでその帯電面に、レーザ書き込みユニ
ット8から出射する光変調されたレーザビームLが照射
される。これによって像担持体3Y上に静電潜像が形成
され、その静電潜像が現像装置9によってイエロートナ
ー像として可視像化される。
【0030】一方、図示していない給紙部から、例えば
転写紙又は樹脂シートや樹脂フィルムなどから成る記録
材Pが給送され、その記録材Pが、矢印Bで示すよう
に、像担持体3Yと転写ベルト4の間に送り込まれ、転
写ベルト4に担持されて搬送される。転写ベルト4を挟
んで、像担持体3Yにほぼ対向する位置には転写ローラ
10が配置され、その転写ローラ10に対し、像担持体
3Y上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、
これによって像担持体3Y上のイエロートナー像が記録
材P上に転写される。記録材Pに転写されず、像担持体
3Y上に残された転写残トナーは、クリーニング装置1
1によって除去される。
【0031】全く同様にして、第2乃至第4の像担持体
3M,3C,3BK上にマゼンタトナー像、シアントナ
ー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これら
のトナー像が、イエロートナー像の転写された記録材P
上に順次重ね合されて転写される。
【0032】上述のようにして4色の未定着トナー像を
担持した記録材Pは、矢印Cで示すように定着装置2に
送り込まれ、このときそのトナー像が記録材P上に定着
される。定着装置2を通過した記録材は、矢印D方向に
搬送されて図示していない排紙トレイ上に排出される。
【0033】図2は定着装置2の実施例1を示す拡大断
面図であり、ここに示した定着装置2は熱ローラタイプ
の定着装置であり、定着ローラ12として構成された定
着部材と、この定着ローラ12に圧接した加圧ローラ1
3として構成された加圧部材とを有し、これらのローラ
12,13が互いに圧接することによりニップが形成さ
れている。定着ローラ12は時計方向に回転駆動され、
加圧ローラ13は、定着ローラ12の回転に従動して反
時計方向に回転する。
【0034】両ローラ12.13の圧接したニップは、
加熱手段によってトナー像の定着に適した適正温度に制
御される。この例では、定着ローラ12と加圧ローラ1
3の内部に熱源としてのハロゲンヒータ14,15がそ
れぞれ設けられ、定着ローラ12の表面には図示してい
ないサーミスタが設けられ、そのサーミスタによって、
ヒータ14,15により加熱された定着ローラ12の表
面の温度を検知し、その検知結果に基づいてヒータ1
4,15の通電をON,OFFし、定着ローラ12の表
面の温度を適正温度に制御している。
【0035】前述のように、未定着トナー像Tを担持し
た記録材Pは、矢印Cで示すように定着装置2に送り込
まれ、当該記録材Pは、そのトナー像Tが定着ローラ1
2の表面に接する向きにしてニップを通過し、このとき
熱と圧力により未定着トナー像が記録材P上に定着され
る。
【0036】上述のように、定着装置は、定着部材と加
圧部材の圧接によりニップを形成し、該ニップを適正温
度に制御する加熱手段を備え、未定着トナー像を担持し
た記録材を、そのトナー像が定着部材に接する向きにし
て、前記ニップに通過させることで、加熱および加圧に
より未定着トナー像を記録材に定着させるように構成さ
れており、この基本構成は、後述する各例の定着装置に
おいても変りはない。
【0037】ここで、図2に示した定着装置2において
は、その加圧ローラ13が例えば、アルミニウム製の円
筒基体の表面にフッ素樹脂をコーティングしたものから
構成されている。これに対し、定着ローラ12は、例え
ばアルミニウムなどの剛体より成る円筒基体16上に、
例えばシリコーンゴムなどの耐熱性エラストマーより成
る弾性層17を一体に積層したローラより成る。この弾
性層17は、図3に拡大して示すように、基体16に近
い側の内側層17Aと、基体16から離れた側の外側層
17Bとから構成され、これらの層17A,17Bが一
体化されている。内側層17Aと外側層17Bは同系の
耐熱性エラストマーより成ることが好ましく、これによ
って両層の接着力不足による剥がれを確実に阻止でき
る。
【0038】また、弾性層17の外側層17Bの硬度が
内側層17Aの硬度よりも高く設定され、しかも外側層
17Bの厚さが内側層17Aの厚さよりも薄く設定され
ている。好ましくは、この定着ローラ12の弾性層17
の内側層17Aの硬度(JIS−A)は45度以下で、
かつ内側層17Aの厚さは50μm以上であり、同じ
く、好ましくは、当該定着ローラ12の弾性層17の外
側層17Bの硬度(JIS−A)は65〜85度で、か
つ外側層17Bの厚さは10〜50μmである。
【0039】上述のように、本例の定着装置は、その定
着部材が耐熱性エラストマーの弾性層を有し、該弾性層
の外側層の硬度が弾性層の内側層の硬度より高く、かつ
外側層の厚さが内側層の厚さより薄く構成されている。
【0040】上述した構成によれば、定着ローラ12の
弾性層17が内側層17Aと外側層17Bの2層を有
し、しかもその外側層17Bの硬度が高いので、その表
面に紙粉やトナーが付着し難くなり、トナーのオフセッ
トを防止することができる。しかも摩耗に対する耐久性
も高まる。このため、定着ローラ12の表面にシリコー
ンオイルを塗布しないオイルレス方式を採用しても、充
分な離型性と耐久性を得ることが可能である。外側層1
7Bの硬度(JIS−A)を前述のように65〜85度
にすると、この効果を特に高めることができる。当該硬
度が85度よりも高くなると、凹凸のあるトナー像に対
する外側層17Bの密着性が低下し、画像に光沢ムラが
発生するおそれがある。
【0041】また、内側層17Aの硬度は低く、しかも
その層厚が厚く、さらに外側層17Bの厚さが薄いの
で、トナー像の10〜数10μmの凹凸に追従すること
ができ、トナーの溶融ムラの発生を防止し、部分的な画
像光沢ムラの発生を阻止できる。硬度の高い外側層17
Bは薄いので、内側層17Aの弾性の効果を妨げること
はない。前述のように、内側層17Aの硬度(JIS−
A)を45度以下とし、かつその厚さを50μm以上と
し、しかも外側層17Bの厚さを10〜50μmとする
ことにより、上記作用をより確実なものにすることがで
きる。
【0042】ここで、本発明者の行った実験例を説明す
る。図2に示した定着ローラ12の弾性層17を2mm
厚さの一層とし(内側層と外側層に分けない)、この弾
性層17を硬度(JIS−A)で25,45,65,8
5度のシリコーンゴムで製作した4種の定着ローラ12
を用意した。定着装置2のその他の構成は前述したとこ
ろと変りはなく、アルミニウム製のローラ表面にフッ素
樹脂をコーティングした加圧ローラ13を用いたことも
同じである。かかる定着装置2により、定着ローラ12
への紙粉の付着性とOHPシートの透明性の測定と画像
光沢ムラの目視観察を行った。
【0043】定着ローラ12の温度を150℃、その表
面線速を200mm/sに制御し、転写紙(白紙)を1
00枚定着ローラ12と加圧ローラ13の間に通紙し、
続いてOHPシートを通紙して、定着ローラ12に付着
した紙粉をOHPシートに転写し、そのOHPシートの
濁度を測定した。濁度が大きい程、紙粉の付着量が多い
ことを示す。図4にその測定結果を示す。この結果か
ら、弾性層17の硬度が65度以上だと、紙粉の付着は
ほとんど0であり、硬度が45度以下では定着ローラ1
2の表面に紙粉が付着して、その離型性が低下している
ことを推測できる。この実験に用いた定着ローラの構造
は、図2及び図3に示した実施例の定着ローラ12とは
異なるが、その表面の硬度を、図2及び図3に示した定
着ローラ12と同じく65度以上に設定することによ
り、離型性を高めることができることを理解できる。
【0044】上記実験と同じ定着装置を用い、その定着
ローラ12の温度を150℃、その表面線速を100m
m/sの条件とし、OHPシート上に形成したマゼンタ
単色の5cm四方のベタ画像を定着し、そのベタ画像の
濁度を測定した。濁度が小さい方が透明性が良い。図5
にその結果を示す。OHPシートの透明性は弾性層17
の硬度が低い程、良くなっている。
【0045】同じ定着装置2を用い、定着ローラ温度1
50℃、表面線速200mm/sとし、転写紙上に形成
した5cm四方のマゼンタ単色のベタ画像を定着し、目
視によりその画像の光沢ムラ(表面性のムラ)を観察し
た。その結果を表1に示す。表1の0は光沢ムラが良
好、×は不良、△はその中間であることを示す。表2及
び表3においても同じ。
【表1】
【0046】硬度45度以下で光沢ムラはみられず、6
5度ではやや悪化し、85度になると光沢ムラが確認で
きた。
【0047】上記2つの実験に用いた定着ローラも、図
2及び図3に示した実施例の定着ローラ12とは異なる
が、弾性層17の硬度が低い程、画質(OHPシートの
透明性と光沢ムラ)は良好となることが判り、図2及び
図3に示した実施例の内側層17Aの硬度が低く設定さ
れていることにより、光沢ムラのない画像が得られるこ
とを理解できる。
【0048】一層構造の弾性層17の厚さを10,5
0,100μmとした各定着ローラ12を用い、5cm
四方のマゼンタ単色のベタ画像を定着してその光沢ムラ
を観察した。定着ローラ12の温度は150℃とした。
また弾性層17の厚さが薄くなっていて、ニップ幅が狭
くなっているので、定着ローラの表面線速は50mm/
sと遅くした。その結果を表2に示す。
【表2】
【0049】この結果から、弾性層17の厚さが50μ
m以上あれば光沢ムラは発生せず、10μmでは弾性層
でトナーの凹凸を吸収しきれないため光沢ムラが発生し
ている。弾性層を柔らかくするだけでは光沢ムラを無く
せず、厚さも50μmは必要である。この実験結果か
ら、図2及び図3に示した実施例の内側層17Aの厚さ
を厚くすることにより光沢ムラをなくすことができるこ
とを理解できる。
【0050】次に内側層17Aと外側層17Bより成る
弾性層17を有する定着ローラ12を備えた定着装置を
用いた実験をを行った。その弾性層17の内側層17A
は、厚さ2mm、硬度25度のシリコーンゴムにより構
成し、外側層17Bとしては、硬度85度のシリコーン
ゴムをそれぞれ厚さ10,50,100μmにしたもの
を用いた。かかる定着装置により、マゼンタ単色の5c
m平方のベタ画像を定着し、その光沢ムラ観察を行っ
た。定着ローラ12の温度は150℃、その表面線速は
200mm/sであった。その結果を表3に示す。
【表3】
【0051】外側層17Bの厚さが50μm以下では光
沢ムラは発生しないが、100μmでは外側層17Bの
硬さの影響が大きく、内側層17Aを柔らくしてもトナ
ーの凹凸に追従できなくなり、光沢ムラが発生した。ま
た内側層17Aの厚さが2mmと厚く、基体16のアル
ミニウム芯金の熱容量が大きいため、定着ローラ12が
150℃の設定温度に達するまでのウォームアップ時間
は約5分かかった。
【0052】図6はベルト定着装置として構成した実施
例2の定着装置2を示す。ここに示した定着装置2にお
いては、定着部材が無端状のベルト基体上に弾性層を設
けた定着ベルト18より成り、この無端状の定着ベルト
18は巻き掛けローラ19と加熱ローラ20とに巻き掛
けられている。加圧部材は定着ベルト18を介して巻き
掛けローラ19に圧接した加圧ローラ21として構成さ
れ、これらのローラ21,19,20と定着ベルト18
は図6に矢印を付した方向にそれぞれ駆動される。また
加熱ローラ20と加圧ローラ21に内設された、例えば
ハロゲンランプヒータより成るヒータ22,23によっ
て、定着ベルト18と加圧ローラ21との圧接により形
成されたニップがトナー像の定着に適した適正温度に加
熱される。加圧ローラ21が巻き掛けローラ19に対向
しない部位で定着ベルト18のみに当接する第1のニッ
プと、加圧ローラ21が定着ベルト18を介して巻き掛
けローラ19に当接する第2のニップとにより、ニップ
が形成される。このため、大きなニップ幅を確保するこ
とができる。
【0053】定着ベルト18の弾性層は、図3に示した
定着ローラと同様に、耐熱性エラストマーより成り、そ
の外側層の硬度が内側層の硬度よりも高く、かつ外側層
の厚さが内側層の厚さよりも薄くなっている。好ましく
は、定着ベルト18の弾性層の内側層の硬度(JIS−
A)は45度以下で、かつ内側層の厚さが50〜200
μmであり、当該定着ベルト18の弾性層の外側層の硬
度(JIS−A)は65〜85度で、かつ外側層の厚さ
が10〜50μmである。
【0054】未着トナー像Tを担持した記録材Pは、矢
印Cで示すように、定着ベルト18と加圧ローラ21の
ニップを通過し、これによってそのトナー像が記録材P
上に定着される。
【0055】上述した構成によっても、図2及び図3に
示した定着装置と全く同じ作用を奏することができるほ
か、次の効果を奏することができる。
【0056】前述の如くニップの幅を大きく確保でき、
従って定着ベルト18と加圧ローラ21との当接圧を低
くしてもトナー像の定着不良を防止できる。このため、
巻き掛けローラ19と加圧ローラ21との圧接力を下げ
ることができ、従ってこれらのローラ19,21の剛性
を下げることが可能となる。このため、加圧ローラ21
の肉厚を薄くすることができ、加圧ローラ21をヒータ
23によって短時間で所定温度にまで加熱することがで
きる。しかも定着ベルト18の熱容量が小さいので、そ
の定着ベルト18も短時間で所定の温度にまで加熱する
ことができる。このため、定着装置2のウォームアップ
時間を大幅に短縮することができる。
【0057】図6に示した定着装置のより具体的な例を
示すと、加熱ローラ20を、厚さ0.6mmのアルミニ
ウム製中空ローラで構成し、巻き掛けローラ19を、ア
ルミニウム製の芯金に、6mmの厚さの発泡シリコーン
を積層したローラから構成することができ、加圧ローラ
21としては、芯金表面にPFAコートしたものを用い
ることができる。また定着ベルト18としては、厚さ5
0μmのポリイミド樹脂のベルト基体に、硬度(JIS
−A)が25度で100μmの厚さのシリコーンゴム層
より成る内側層を積層し、その上に硬度(JIS−A)
が65度で、50μm厚さのシリコーンゴム層より成る
外側層を積層した無端ベルトを用いることができる。か
かる定着装置2を用い、その定着ベルト18の温度を1
50℃、その表面線速を200mm/sとして、トナー
像を定着したところ、定着ベルト18へのトナーのオフ
セットの発生はなく、光沢ムラのない画像が得られた。
150℃に達するまでのウォームアップ時間は50秒で
あった。
【0058】図7に他のベルト定着装置の例である実施
例3を示す。ここに示した定着装置2は、加圧ローラ2
4より成る加圧部材とヒータ26が、定着ベルト25よ
り成る定着部材を介して圧接することによりニップが形
成されている。ヒータ26には抵抗発熱体が用いられて
いる。定着ベルト25の幅方向各端部には図示していな
いベルトガイドがあり、定着ベルト25はこのベルトガ
イドに案内されて時計方向に回転し、加圧ローラ24は
反時計方向に回転する。定着ベルト25にはテンション
がかかっておらず、定着ベルト25は加圧ローラ24の
回転に従動して回転する。トナー像を担持した記録材P
は、矢印Cで示すように、そのトナー像Tが定着ベルト
25に接する向きにしてニップを通過し、トナー像が定
着される。この定着ベルト25も、例えば、厚さ50μ
mのニッケル製のベルト基体に、硬度(JIS−A)2
5度で、厚さ50μmのシリコーンゴム層より成る内側
層が積層され、その上に硬度(JIS−A)65度で、
厚さ10μmのシリコーンゴム層より成る外側層を積層
したものから成る。かかる定着装置2を用い、定着ベル
ト25の温度を150℃、その表面線速を200mm/
sの条件でトナー像を定着したところ、オフセットは発
生せず、光沢ムラのない画像が得られた。定着ベルト2
5のニップだけを加熱澄る構成であるため、ウォームア
ップ時間はほとんどゼロであった。
【0059】以上説明した例では、定着ローラ又は定着
ベルトより成る定着部材の弾性層の外側層が、その定着
部材の最外層、すなわち表層をなしており、これにより
前述の作用を奏することができる。
【0060】図8乃至図10に示した実施例4乃至7の
定着装置2も、定着部材と加圧部材の圧接によりニップ
を形成し、該ニップを適正温度に制御する加熱手段を備
え、未定着トナー像Tを担持した記録材Pを、そのトナ
ー像が定着部材に接する向きにして、矢印Cで示すよう
に上記ニップに通過させることで、加熱および加圧によ
り未定着トナー像Tを記録材Pに定着させるように構成
されている。しかも、これらの実施例のいずれの定着装
置においても、加熱手段は、定着部材に対し、その表面
側から熱を供給し、定着部材は基体上に断熱層、弾性
層、離型層の順で積層された層を有しており、しかも加
熱手段は、加圧部材に対して、その表面側から熱を供給
し、加圧部材は基体上に断熱層、弾性層、離型層の順で
積層された層を有している。離型層が、定着部材と加圧
部材の最外層、すなわち表層をなしている。
【0061】また、基体は、例えば金属又は耐熱性樹脂
により構成されるが、ニップでの加圧は耐えられるもの
であればよい。断熱層は、例えば耐熱性の樹脂やゴムな
どから構成され、その熱伝導率は0.3W/m・K以下
で断熱の効果は得られるが、樹脂、ゴムを発泡体にする
ことにより、熱伝率を0.2W/m・K以下にすること
が望ましい。また、弾性層はソリッドのフッ素ゴム、シ
リコーンゴムなどのソリッドのゴムより成る。またその
弾性層の厚さが0.1mm以上で、かつ硬度(JIS−
A)が50度以下であることが好ましく、この構成によ
り未定着トナー像の凹凸に追従でき、画像光沢ムラを防
止できる。
【0062】また、離型層は、フッ素樹脂の塗布、焼成
に形成したものや、フッ素樹脂チューブを被覆したもの
を使用でき、いずれの場合も離型層がフッ素樹脂より成
ることが好ましい。また離型層の厚さは50μm以下で
あることが望ましく、これによって下層の弾性の効果を
損うことはない。
【0063】以下に、図8乃至図10に示した定着装置
のより具体的な構成を説明する。
【0064】図8に示した実施例4では、定着部材が定
着ローラ27より成り、加圧部材が加圧ローラ28より
成り、両ローラ27,28はそれぞれ矢印方向に回転
し、両ローラ27,28のニップを、トナー像Tを担持
した記録材Pが通過する。図8に示した実施例4におい
ては、定着ローラ27および加圧ローラ28は同じ径、
層構成、層厚になっている。各ローラ27,28の基体
29,29Aの芯金は肉厚1mmの鉄製中空ローラで、
断熱層30,30Aは層厚4mmの発泡シリコーンゴム
である。弾性層31,31Aは硬度50度のソリッドシ
リコーンゴムを層厚1mmに形成したものから成る。離
型層32,32AにはFEPディスパージョンを塗布
し、焼成することで形成している。離型層の層厚は10
μmである。加熱手段としては内部にハロゲンヒータを
有するアルミ中空ローラより成る加熱ローラ33,33
Aが用いられ、これらが定着ローラ27および加圧ロー
ラ28の表面に接し、従動回転している。加熱ローラは
定着ローラおよび加圧ローラが適正温度になるように図
示しない温度検知手段と温度制御手段によりコントロー
ルされている。加熱手段としては他に抵抗発熱体や非接
触で熱源の輻射熱を利用するものでも良い。
【0065】上述した構成によると、定着ローラ27と
加圧ローラ28に断熱層30,30Aがあり、しかも各
ローラ27,28をその表面側から加熱しているので、
基体29,29Aなど不必要部分を加熱することがな
く、効率よく熱を使えるため、立ち上がり時間を短くす
ることができる。しかも各ローラ27,28には弾性層
31,31Aが設けられているので、定着ローラ27,
加圧ローラ28が均一に未定着トナー像に接することで
画像光沢ムラの発生を防止することができる。特に、加
圧ローラ28に設けられた弾性層31Aにより、両面定
着時にも加圧ローラ28が均一に画像面に接することで
画像光沢ムラの発生を防止できる。しかも、定着ローラ
27と加圧ローラ28は、その外部から加熱されるの
で、自己冷却効果により、定着ローラ27へのトナーの
オフセットを防止できる。定着ローラや加圧ローラを、
その内部から加熱すると、ニップ内を通過する記録材P
上のトナーの温度が低下することはなく、これによって
ニップの出口で定着ローラの表面にトナーが付着するお
それがあるが、外部加熱を採用すると、トナー像がニッ
プ内を通過する間にその温度が徐々に下げられ、トナー
が冷えていくので、ニップ出口においてトナーが定着ロ
ーラ27に付着するホットオフセットの発生を阻止でき
るのである。
【0066】また、断熱層30,30Aの熱伝導率を
0.3W/m・K以下にすることによって、基体29,
29Aなど不必要部分を加熱することがなく、効率よく
熱を使えるため、立ち上がり時間を短くすることができ
る。
【0067】さらに、弾性層31,31Aがソリッドの
ゴムであり、厚さが0.1mm以上、かつ硬度(JIS
−A)が50度以下であるので、定着ローラ27、また
は両面定着時の加圧ローラ28が、記録材Pに均一に接
触するため、画像光沢ムラの発生を防止することができ
る。しかも、弾性層31,31Aがソリッドゴムである
ため、ニップ出口でのゴムの変形により、記録材の離型
性が向上し、オフセットを防止できる。弾性層として発
泡体、例えば発泡シリコーンゴムなどを用いることもで
きるが、この構成によると、その発泡体のゴムと気泡部
で温度ムラができ、温度ムラが画像の光沢ムラとして表
れてしまう。また弾性層が発泡シリコーンだとニップ内
での変形は気泡のつぶれによる部分が大きく、ニップ出
口でのゴムの変形による離型性の効果が小さくなってし
まう。これに対し、弾性層31,3Aがソリッドゴムよ
り成ると、ニップで加圧されて圧縮していたソリッドゴ
ムが、ニップを通過すると、そのニップ出口で急激に弾
性復帰するので、トナーと弾性層とにせん断力が生じ、
これらが分離しやすくなって、その離型性が高められ
る。
【0068】また、離型層32,32Aがフッ素樹脂で
あるため離型性に優れ、かつその厚みが50μm以下な
ので弾性層31,31Aの効果を損なうことがなく、画
像光沢ムラの発生を防止することができる。
【0069】図8に示した定着装置2を用い、線速20
0mm/sで画像を定着させたときに画像の光沢度が2
0%になる設定温度は170℃であった。設定温度に達
するまでの立ち上がり時間を測定したところ53秒であ
った。また定着後の画像に光沢ムラは見られなかった。
【0070】(比較例1)図8に示した実施例4の定着
ローラ27および加圧ローラ28の代わりに内部加熱用
の熱ローラを使って実験した。基体は実施例4と同じ肉
厚1mmの鉄製中空ローラで、その上にソリッドシリコ
ーンゴムを層厚5mmで形成し、離型層にはFEPディ
スパージョンを塗布し、焼成することで形成している。
内部加熱用のローラのために弾性層のソリッドシリコー
ンゴムにはフィラーを配合し、熱伝導率が0.7W/m
・Kになっている。弾性層の熱伝導率が高いため、外部
から加熱しても、熱がローラ内部まで伝わりロスが大き
くなり、立ち上がり時間は76秒と実施例4に比べ遅く
なっている。 (比較例2)実施例4と同構成の定着ローラと加圧ロー
ラで、弾性層のソリッドゴムの硬度を80度に変えて実
験した。立ち上がり時間は実施例4と変わらないが、硬
度が高いため定着ローラがトナーの凹凸に追従できず、
画像光沢ムラが発生した。 (比較例3)実施例4と同構成の定着ローラと加圧ロー
ラで、離型層を厚さ50μmのPFAチューブにした。
立ち上がり時間は実施例4とあまり変わらないが、PF
Aが硬く、厚さが50μmあるため弾性層のトナー凹凸
に追従する効果が弱くなり、画像光沢ムラが多少発生し
た。
【0071】図9に示した実施例5の定着部材は、巻き
掛けローラ34とテンションローラ35に巻き掛けられ
た無端状の定着ベルト36より成り、加圧部材は、定着
ベルト36を介して巻き掛けローラ34に対向して配置
された加圧ローラ37より成り、テンションローラ35
に接触する定着ベルト部分と加圧ローラ37の表面に
は、内部にヒータ38A,39Aを有している加熱ロー
ラ38,39が配置され、これらがそれぞれ矢印方向に
回転する。記録材Pは、定着ベルト36と加圧ローラ3
7とが圧接したニップを通り、トナー像Tが定着され
る。加圧ローラ37は巻き掛けローラ34に対向しない
部位で定着ベルト36のみに当接する第1のニップと、
加圧ローラ37が定着ベルト36を介して巻き掛けロー
ラ34に当接する第2のニップによりニップが形成され
るように定着ベルト36に圧接されている。このため低
圧でも広いニップを確保できるので、熱ローラ定着装置
と比べ設定温度を低しても、同じ光沢の画像を得ること
ができる。設定温度が低くできると立ち上がり時間も短
くなる。
【0072】定着ベルト36は厚さ50μmのポリイミ
ド樹脂のベルト基体に断熱層として発泡シリコーンゴム
層を1mm、その上に弾性層として硬度30度のソリッ
ドシリコーンゴム層を0.1mm形成し、離型層はFE
Pディスパージョンを塗布し、焼成することで層厚5μ
mで形成している。加圧ローラ37は実施例4と同じ物
を使用している。巻き掛けローラ34とテンションロー
ラ35は定着ベルト36からの熱が伝わりにくいように
発泡シリコーン層を設け断熱化してある。光沢度20%
の画像が得られる設定温度は150℃で熱ローラ定着装
置と比べ20℃低くすることができた。150℃に達す
るまでの立ち上がり時間は42秒であった。
【0073】(比較例4)実施例5と同構成で弾性層の
ソリッドシリコーンゴムを厚さ0.05mmにした。弾
性層が薄いため断熱層の発泡シリコーンゴムのゴムと気
泡部分の温度ムラの影響が出て、画像に光沢ムラが発生
した。
【0074】実施例5とほぼ同一の構成の実施例6にお
いては、定着ベルト36の断熱層と弾性層をソリッドシ
リコーンゴム1mmの1層にした。ベルト基体をポリイ
ミド樹脂50μm、弾性層(断熱層)をソリッドシリコ
ーンゴム1mm、離型層をFEP5μmとして、定着ベ
ルト36を3層構造にした。定着ベルト36の弾性層の
熱伝導率は、この場合も0.3W/m・K以下であり、
その弾性層が断熱層を兼ね、ベルト基体上に弾性層、離
型層の順で積層された層構造とをなっている。この実施
例6では、発泡シリコーンと比べ熱伝導率が高くなるの
で、立ち上がり時間が長くなるが、ベルト定着装置の場
合ベルトの熱容量が小さいことと定着ベルト36の内側
の巻き掛けローラ34およびテンションローラ35で断
熱化が可能であるので立ち上がり時間は46秒で、実施
例5と比べても差は小さかった。定着ベルトの層構成を
3層にすることによりコストダウンができた。
【0075】加圧部材を無端状のベルトとしたときの実
施例7の定着装置の概要を図10に示す。図9に示した
実施例5の装置を上下ほぼ逆にした構成になっている。
立ち上がり時間は41秒と実施例5とほぼ同じで、画像
光沢ムラも見られなかった。実施例4乃至7および比較
例の結果を表4にまとめて示す。画像評価の○は光沢ム
ラなし、△は光沢ムラ多少あり、×は光沢ムラありを示
している。
【表4】
【0076】
【発明の効果】請求項1乃至7に係る各発明によれば、
弾性層の外側層、すなわち定着部材の表層の硬度が高い
ので紙粉の付着、トナーのオフセットがしにくくなり、
摩耗に対する耐久性も高くなる。そのため、オイルレス
でも十分な離型性、耐久性を得ることができる。また、
弾性層の内側層は硬度が低く、層厚も厚いのでトナー像
の凹凸に追従することができるので、トナーの溶融ムラ
が発生せず、部分的な光沢ムラを防止できる。硬度の高
い外側層は薄いので内側層の弾性の効果を妨げることも
ない。
【0077】特に請求項5乃至7に係る各発明によれ
ば、定着ベルトの熱容量が定着ローラに比べて小さいの
でウォームアップ時間が短くできる。
【0078】請求項8に係る発明によれば、定着部材に
断熱層があり、かつ表面側から加熱しているので、基体
など不必要部分を加熱することがなく、効率よく熱を使
えるため、立ち上がり時間を短くすることができると同
時に、弾性層が設けられているので定着部材が均一に未
定着画像に接することで画像光沢ムラの発生を防止する
ことができる。また弾性層のニップ出口での変形により
オフセットが発生しにくくなっている。
【0079】請求項9に係る発明によれば、加圧部材に
断熱層があり、表面側から加熱しているので、基体など
不必要部分を加熱することがなく、効率よく熱を使える
ため、立ち上がり時間を短くすることができると同時に
弾性層が設けられているので両面定着時にも加圧部材が
均一に画像面に接することで画像光沢ムラの発生を防止
することができる。また弾性層のニップ出口での変形に
よりオフセットの防止ができる。
【0080】請求項10に係る発明によれば、断熱層の
熱伝導率を0.3W/m・K以下にしているので基体な
ど不必要部分を加熱することがなく、効率よく熱を使え
るため、立ち上がり時間を短くすることができる。
【0081】請求項11に係る発明によれば、弾性層が
ソリッドゴムで厚さを0.1mm以上、硬度50度以下
にすることにより、定着部材または両面定着時の加圧部
材が転写材に均一に接触するため画像光沢ムラの発生を
防止することができる。またニップ出口でのゴムの変形
による離型性の向上も得られ、オフセットを防止するこ
とができる。
【0082】請求項12に係る発明によれば、離型層が
フッ素樹脂であるため離型性に優れ、かつ厚みが50μ
m以下なので弾性層の効果を損なうことがないので、画
像光沢ムラの発生を防止することができる。
【0083】請求項13に係る発明によれば、ベルトを
用いることで広いニップを確保することができ、低温で
の定着が可能になるので、断熱と外部加熱の効果に加
え、低温下により立ち上がり時間を短縮することができ
る。
【0084】請求項14に係る発明によれば、ベルトを
用いることで広いニップを確保することができ、低温で
の定着が可能になるので、断熱と外部加熱の効果に加
え、低温下により立ち上がり時間を短縮することができ
る。
【0085】請求項15に係る発明によれば、断熱層と
弾性層を共通にすることで層構成を4層から3層に減ら
せるためコストを下げることができる。
【0086】請求項16に係る発明によれば、上記各効
果を奏する定着装置を備えた画像形成装置を供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す部分断面概略図であ
る。
【図2】定着装置の一例を示す断面図である。
【図3】図1の部分拡大断面図である。
【図4】ゴム硬度と濁度の関係を示すグラフである。
【図5】ゴム硬度と濁度の関係を示すグラフである。
【図6】定着装置の他の例を示す断面図である。
【図7】定着装置のさらに他の例を示す断面図である。
【図8】定着装置のさらに別の例を示す断面図である。
【図9】定着装置のさらに別の例を示す断面図である。
【図10】定着装置のさらに別の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2 定着装置 12 定着ローラ 16 基体 17 弾性層 17A 内側層 17B 外側層 18 定着ベルト 25 定着ベルト 36 定着ベルト P 記録材 T トナー像
フロントページの続き (72)発明者 黒高 重夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大嶋 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 BA11 BA12 BB06 BB14 BB15 BB23 BB30 BB39 3J103 AA02 AA15 BA03 FA07 GA02 GA57 GA58 GA60 HA04 HA12

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着部材と加圧部材の圧接によりニップ
    を形成し、該ニップを適正温度に制御する加熱手段を備
    え、未定着トナー像を担持した記録材を、そのトナー像
    が定着部材に接する向きにして、前記ニップに通過させ
    ることで、加熱および加圧により未定着トナー像を記録
    材に定着させる定着装置において、前記定着部材が耐熱
    性エラストマーの弾性層を有し、弾性層の外側層の硬度
    が弾性層の内側層の硬度より高く、かつ外側層の厚さが
    内側層の厚さより薄いことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 定着部材が円筒基体上に弾性層を設けた
    定着ローラである請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 定着ローラの弾性層の内側層の硬度(J
    IS−A)が45度以下で、かつ内側層の厚さが50μ
    m以上である請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 定着ローラの弾性層の外側層の硬度(J
    IS−A)が65〜85度で、かつ外側層の厚さが10
    〜50μmである請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 定着部材が無端状のベルト基体上に弾性
    層を設けた定着ベルトである請求項1に記載の定着装
    置。
  6. 【請求項6】 定着ベルトの弾性層の内側層の硬度(J
    IS−A)が45度以下で、かつ内側層の厚さが50〜
    200μmである請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 定着ベルトの弾性層の外側層の硬度(J
    IS−A)が65〜85度で、かつ外側層の厚さが10
    〜50μmである請求項5又は6に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 定着部材と加圧部材の圧接によりニップ
    を形成し、該ニップを適正温度に制御する加熱手段を備
    え、未定着トナー像を担持した記録材を、そのトナー像
    が定着部材に接する向きにして、前記ニップに通過させ
    ることで、加熱および加圧により未定着トナー像を記録
    材に定着させる定着装置において、前記加熱手段は、前
    記定着部材に対し、その表面側から熱を供給し、定着部
    材は基体上に断熱層、弾性層、離型層の順で積層された
    層を有していることを特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】 定着部材と加圧部材の圧接によりニップ
    を形成し、該ニップを適正温度に制御する加熱手段を備
    え、未定着トナー像を担持した記録材を、そのトナー像
    が定着部材に接する向きにして、前記ニップに通過させ
    ることで、加熱および加圧により未定着トナー像を記録
    材に定着させる定着装置において、前記加熱手段は、加
    圧部材に対して、その表面側から熱を供給し、加圧部材
    は基体上に断熱層、弾性層、離型層の順で積層された層
    を有していることを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 前記断熱層の熱伝導率が0.3W/m
    ・K以下である請求項8又は9に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 前記弾性層がソリッドのゴムより成
    り、その厚さが0.1mm以上で、かつ硬度(JIS−
    A)が50度以下である請求項8乃至10のいずれかに
    記載の定着装置。
  12. 【請求項12】 離型層がフッ素樹脂より成り、そので
    厚さが50μm以下である請求項8乃至11のいずれか
    に記載の定着装置。
  13. 【請求項13】 定着部材が無端状の定着ベルトである
    請求項8乃至12のいずれかに記載の定着装置。
  14. 【請求項14】 前記加圧部材が無端状の定着ベルトで
    ある請求項8乃至13のいずれかに記載の定着装置。
  15. 【請求項15】 前記弾性層の熱伝導率が0.3W/m
    ・K以下であり、該弾性層が前記断熱層を兼ねており、
    ベルト基体上に弾性層、離型層の順でその各層が積層さ
    れている請求項13又は14に記載の定着装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれかに記載の
    定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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