JP2711889B2 - 定着用回転体の製造方法 - Google Patents

定着用回転体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真複写機やプリンター等の画像形成
装置で使用するローラ、特に画像の定着ローラとして用
いるのに好適な定着用回転体の製造方法に関する。
従来の技術 電子写真複写機等の画像形成装置において、転写紙等
の記録材を所定の経路に沿って搬送するために使用する
搬送ローラには、搬送性、離型性および耐久性が要求さ
れる。記録材上の未定着トナー像に熱を付与して溶融し
且つその溶融トナーのオフセットを防止しながら、記録
材を所定の経路へと搬送するために使用する定着ローラ
には、より厳しい条件下での搬送性、離型性、耐摩耗
性、定着性および耐久性が要求される。
上記要求を満たすために、従来、芯金上に弾性層を形
成し、外弾性層上に樹脂層を形成した構造の弾性回転体
からなる定着ローラが提案されている。
このような定着ローラでは、弾性層はシリコーンゴム
から形成され、樹脂層はフッ素樹脂チューブあるいはフ
ッ素樹脂とフッ素ゴムの混合物を利用して形成されてい
るが、弾性層上にフッ素樹脂を塗布して、加熱焼成する
ことにより、フッ素樹脂の樹脂層を形成するものも知ら
れている。
例えば特開昭57−89785号、同59−74578号および同61
−170770号には、芯金上に形成したシリコーンゴムの弾
性層上にフッ素樹脂を塗布したのち、加熱焼成してフッ
素樹脂の樹脂層を形成した弾性回転体からなる定着ロー
ラが開示されている。最後の特開昭61−170770号には、
定着ローラの製造工程が詳しく記載されている。それに
よれば、アルミニウム等の芯金をサンドブラスト処理
し、その上にプライマーを塗布したのち、シリコーンゴ
ムのシートを巻付けて、温度150℃で40分間プレス加硫
により一次加硫し、更に200℃で2時間二次加硫して、
シリコーンゴムの弾性層を形成し、次いで弾性層を肉厚
0.5mmに一様に研削したのち、フッ素樹脂ディスパージ
ョンを25μm厚にスプレー塗布し、その後加熱焼成して
フッ素樹脂の樹脂層を形成している。
上述の特開昭57−89785号および同59−74578号には、
定着ローラの詳細な製造工程は記載されていないが、焼
成工程を除いては特開昭61−170770号と同じであると考
えられる。
発明が解決しようとする課題 以上のように、従来の弾性回転体からなる定着ローラ
では、芯金上にシリコーンゴムのシートを巻付け、その
後型に収めて一次加硫、二次加硫し、その後研削すると
いう面倒な工程を経てシリコーンゴムの弾性層を形成し
ており、弾性層の形成が容易でない。このために、定着
ローラおよびこれを使用した画像定着装置が高価になる
難点があった。
又、詳しくは後述するが、本発明者は、多くの研究実
験の結果、定着ローラなどにおいては、弾性層の厚みは
定着性の点からは薄い方が良いことが分かった。しかし
ながら、上述のように型を使用して弾性層を成形する従
来の方法では、型と芯金の位置が少しでもずれている
と、弾性層の厚みがローラ一周の間に変化し、特に弾性
層が薄い場合は弾性層全体の厚みに対するその変化量が
大きくなるため、ローラの加圧力に大きく影響し、未定
着トナー像を均一に加圧できなくなるという問題があっ
た。また、ゴムシートの厚さは巻き付け時の破損を防止
するためには、ある程度の強度が必要であり、薄くする
ことができないため、薄い弾性層を形成するためには加
硫後に研削を行なわなければならなかった。
本発明の目的は、上述の現状に鑑み、画像形成装置で
使用するローラ、特に画像の定着ローラとして用いるの
に好適であって、その製造も容易且つ安価に行なうこと
ができる定着用回転体の製造方法を提供することにあ
る。
課題を解決するための手段 上記諸目的は、本発明によって達成される。要約すれ
ば、本発明は、基材上に弾性層を備えた定着用回転体の
製造方法において、 前記弾性層は液状ゴムを前記基材とのみ接するように
塗布後加硫して形成することを特徴とする定着用回転体
の製造方法である。
本発明によれば、芯金の上に形成する弾性層を、芯金
上に液状のゴムを塗布、加熱することにより形成してお
り、従来のように、芯金上にシリコーンゴムのシートを
巻付け、その後型に収めて一次加硫、二次加硫し、その
後研削するという面倒な工程を経て弾性層を形成してい
ないので、弾性層の形成が簡単である。従って、定着用
回転体を容易に製造することができ、従って定着用回転
体からなる定着ローラおよびこれを利用した画像定着装
置のコストを安価にすることができる。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第1図には、本発明に従って製造した定着用回転体を
使用した画像定着装置の一実施例が示されている。本定
着装置は、本発明に従って製造した定着用回転体からな
る一実施例の定着ローラ1を有している。
本定着装置は、上記定着ローラ1と加圧ローラ2とを
備えてなっており、定着ローラ1と加圧ローラ2とは、
未定着のトナー像Tを担持した転写紙Pを挟持して、定
着ローラ1が転写紙Pに未定着のトナー像Tの側から接
触し、加圧ローラ2が転写紙Pにその反対側から加圧接
触するように配置されている。定着ローラ1は、通常通
り、内部に加熱源Hを有している。
定着装置には、定着ローラ1の表面温度を検知し、該
表面温度をトナー溶融可能な最適温度、例えば160〜200
℃に制御するための温度検知制御手段Gと、定着ローラ
1の表面にシリコーンオイル等のオフセット防止液を塗
布し且つ該表面のクリーニングをも行なうためのオフセ
ット防止液塗布クリーニング手段C等が適宜設けられて
いる。
定着ローラ1は、第2図に示すように、アルミニウム
等の熱伝導の良好な金属からなる基材である芯金3と、
該芯金3上に形成されたシリコーンゴムからなる弾性層
4と、弾性層4上に接着層を介さずに直接形成されたフ
ッ素樹脂のPTFEからなる樹脂層5とから構成される定着
用回転体からなっている。本実施例では、弾性層4の層
厚t1は50〜400μm、樹脂層5の層厚tzは10〜20μm
で、その樹脂層5の膜強度は50kg/cm2以上とされてい
る。
一方、加圧ローラ2は、公知の加圧ローラに順じ、ス
テンレス鋼、鉄等の芯金6と、該芯金6上に形成された
シリコーンゴムからなる弾性層7とからなっており、そ
の弾性層7の厚さt4は、定着ローラ1の場合より厚く、
例えば4〜10mmとされている。弾性層7のゴム硬度は20
〜40度(JIS A)とされている。
定着ローラ1の製造について具体的一例を説明する
と、次の通りである。
中央部の外径が29.3mm(肉厚3mm、逆クラウン量100
μ)に仕上げされたアルミニウム製の芯金3を用意し、
その芯金3の表面をサンドブラスト処理し、脱脂し、乾
燥させる。次いで、芯金3上にプライマー塗布したの
ち、予めPTFE粒子(粒径が1μm以下、好ましくは0.5
μm以下)を重量比でシリコーンゴム100部に対して5
〜30部分散、混入した液状の低温加硫型シリコーンゴム
(室温の粘度500CP)を、スプレー、ディッピング、ロ
ールコーター通のコーティング手段により、芯金とのみ
接するように芯金3上に200μmの厚さに均一に塗布す
る。その後、型に収めることはせず、芯金3上のシリコ
ーンゴムを温度140℃で5分間加熱して、固化し、シリ
コーンゴムからなる弾性層4を形成させる(弾性層4の
架橋は、樹脂層5の加熱を利用して行なわせる)。次い
で、弾性層4上にPTFEディスパージョンを20μmの厚さ
にスプレー塗布し、その後芯金3を熱絶縁性部材でマス
キングし、且つ内部を空冷しながら、PTFE層を該PTFEの
結晶融点以上の温度450℃で5分間急速加熱して、PTFE
を焼成したのち急冷し、これによりPTFEからなるフッ素
樹脂の樹脂層5を形成して、定着ローラ1を得る。
以上のように製造されつ定着ローラ1によれば、その
シリコーンゴムからなる弾性層4上に、結晶化度が95%
以下で引張強度が50kg/cm2以上、水に対する接触角が10
0度以上の樹脂特性を示すPTFEの樹脂層5が、強力な密
着状態で然も充分に厚く形成される。
なお、本発明に従って定着用回転体を製造するにあた
り重要なことは、弾性層上のフッ素樹脂の樹脂層を焼成
により形成するときに、弾性層を構成するゴム材料の耐
熱温度よりも低い温度に弾性層を維持することである。
このために、上記の定着ローラ1の製造では、芯金3側
から弾性層4を空冷している。従って、上述した特開昭
61−170770号に開示された誘電加熱を利用して、弾性層
4上のPTFE層を加熱、焼成し、PTFEの樹脂層5を形成す
ることも有効な方法である。
以上のように、本発明では、定着ローラ1の弾性層4
を、芯金3上への液状のシリコーンゴムの塗布とその加
熱とで形成しており、従来のように、芯金にシリコーン
ゴムのシートを巻付け、その後型に収めて一次加硫、二
次加硫し、その後研削するという面倒な工程を必要とし
ていない。これは、基材とのみ接するように塗布された
液状ゴムは基材上を拡がるときに自身が拡がるのを基材
以外のものに邪魔されず、自身の粘性によってのみ基材
上に付着するので、基材上に薄い液状ゴムの層が形成さ
れ、液状ゴムを加硫するだけで薄い弾性層を形成でき、
研削せずとも容易に薄い弾性層を形成できるようになる
からである。従って、定着ローラ1の製造が容易であ
り、量産性にも優れ、定着ローラ1のコストを安価にす
ることができ、これを使用した画像定着装置のコストも
安価にすることができる。
本発明では、定着ローラ1の弾性層4の厚みt1は、上
述したように、50〜400μm程度とすることが好まし
い。その理由を以下に述べる。
定着ローラの特性である良好な定着性、搬送性、オフ
セット性等は、弾性層の厚みに依存し、一般に厚い方が
良いとされている。例えば上述した特開昭57−89785号
では、弾性層の厚みは0.1〜3.0mmの範囲が最適であると
しており、その実施例では0.5mmを採用している。その
他の公報にも弾性層の厚みとして各種の値が記載されて
いるが、多くは0.5〜1.0mmの値を掲げている。
本発明者の検討によると、定着ローラとしての特性を
満足するには、弾性層の厚みは比較的薄い方が良く、50
μm以上もあればよいことが判った。通常、比較的分子
量分布のシャープな低融点の磁性トナーを用い、加圧ロ
ーラとして硬度が40度(JIS A)以下、好ましくは30度
以下の軟質ゴムローラやスポンジローラ(硬度50度(AS
KER C)以下)を用いる場合には、弾性層の厚みは50〜4
00μm程度が最適である。弾性層の厚みは比較的薄い方
が良い理由は、次の通りである。即ち、トナー中に含有
されている磁性体により、トナーの熱伝導率が良く、定
着ローラの熱を奪い易い。このために、弾性層が厚く定
着ローラの熱伝導率が悪いと、定着ローラの表面温度が
低下し易く、ベタ黒時に転写紙通の記録材が定着ローラ
に巻き付き易くなる。また、加圧ローラの硬度は低いた
めにニップ部の圧力が小さく、定着ローラの弾性層の厚
みが厚いと、圧力が分散してトナーに充分な加圧力が発
生せず、トナー像の定着性が悪化する。従って、弾性層
の厚みは比較的薄い方が良く、50〜400μm程度が最適
である。
以上のような理由から、定着ローラ1の弾性層4の厚
みはt1は、50〜400μmの範囲とすることが好ましい。
本発明では、シリコーンゴムからなる弾性層4を形成
するために、粘度20000CP以下の液状のシリコーンゴム
を用い、これを芯金3上に塗布厚350μm以下に塗布す
る。液状のシリコーンゴムの粘度は、塗布したシリコー
ンゴム層の厚みの均一性を得るための重要なファクター
であり、粘度が高すぎると厚みの均一性が得られず、逆
に粘度が低すぎると充分な厚みを得ることができない。
本発明者の検討によると、粘度は10〜20000CP、好ま
しくは50〜5000CPの範囲が適当である。液状のシリコー
ンゴムの粘度は、また塗布厚と共に、加硫後の弾性層4
の寸法変化に大きく影響し、粘度が低く塗布厚が薄いほ
ど、弾性層4の寸法変化は小さい。本発明者の検討によ
ると、塗布厚み350μm以下、粘度20000CP以下ならば、
弾性層4の一次加硫後の寸法変化は、厚みで10%以内に
収まり、定着ローラとして機能するための充分な寸法精
度を保持することができる。
本発明では、このように低粘度の液状のシリコーンゴ
ムを用い、塗布厚を薄くするので、弾性層4の加硫後に
寸法仕上用の研削工程を省略することができる。
本発明では、弾性層4の一次加硫時間を比較的短くす
ることができ、これにより、定着ローラ1の生産性の向
上をより一段と図ることができる。弾性層4の架橋反応
はPTFEの塗布後の加熱、焼成工程で同時に行なわれる。
本実施例で、シリコーンゴムの弾性層4とPTFEの樹脂
層5との密着は、弾性層4中に予め混入したPTFE粒子と
樹脂層5のPTFE層とが、樹脂層5の焼成により溶融し
て、互いに融合することで、強い結合力を有した状態で
得られる。本発明においては、弾性層4を研削する工程
がないため、弾性層4と樹脂層5との間の投錨効果がほ
とんど生じず、このために本実施例のように接着層を介
さないで弾性層4上に樹脂層5を形成する場合には、PT
FE粒子を弾性層4中に混入しておくことが必須となる。
本実施例の定着装置に備えられた定着ローラ1は、以
上の通りである。本実施例の定着装置の使用結果につい
て述べる。即ち、定着ローラ1の表面温度180℃に制御
しながら、定着ローラ1と加圧ローラ2とで、A4サイズ
の転写紙Pを挟持して、転写紙P上に担持された未定着
のトナー像Tを定着し、その性能および耐久性を調べ
た。転写紙Pの紙送りスピードは100mm/秒、紙送り枚数
は15枚/分であった。その結果、温度15℃の環境下での
試験では、良好な定着性を示し、またオフセットの発生
は、従来の優良な装置と比較して5分の1に減少し、ク
リーニング部材の交換期を5倍以上に延ばすことができ
た。室温の温度32.5℃、湿度85%の環境下での試験にお
いても、トナー像Tが定着された転写紙Pにシワの発生
が全くなく、且つカールも非常に少なく、その転写紙P
のソータ等への搬送、積載性も良好であった。また、定
着されたトナー像Tには画像の潰れも殆どなく、高画質
の画像が得られた。上記結果は、定着ローラ1および加
圧ローラ2間に20万枚通紙して定着しても維持され、更
に30万枚通紙しても定着しても、離型性の低下、定着性
の低下および層間の剥離等の異常は認められなかった。
本発明に従って製造した定着用回転体からなる定着ロ
ーラは、第3図に示すように構成することもできる。
第3図は、本発明に従って製造した定着用回転体から
なる他の実施例の定着ローラの層構成を示す断面図であ
る。
本実施例の定着ローラ8は、芯金3上に形成したシリ
コーンゴムからなる弾性層4上に、接着層9を介してPT
FEからなるフッ素樹脂の樹脂層5を形成したことが特徴
である。
接着層9は、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ等の
耐熱樹脂にPFA、PTFE等のフッ素樹脂とシランカップリ
ング剤を混合してなっており、溶剤中に溶解して、スプ
レー等の塗布手段で弾性層4上に塗布して形成される。
接着層9の厚みt3は、1〜7μmが適当である。
弾性層4、樹脂層5の構成およびそれらの厚みt1、t2
並びに定着ローラ8の製造方法については、第1実施例
の定着ローラ1と同様である。
この定着ローラ8では、弾性層4中に分散、混入して
いるPTFE粒子と、接着層9中のフッ素樹脂とが結合し
て、弾性層4と接着層9とが接着し、同様に接着層9中
のフッ素樹脂と樹脂層5中のフッ素樹脂とが結合して、
接着層9と樹脂層5とが接着し、接着層9を介して弾性
層4と樹脂層5とが強力に密着、結合する。従って、定
着ローラ8の耐久性が更に向上する。
なお、弾性層4中には、PFA粒子、PTFE粒子等のフッ
素樹脂の代りに、シリコーンゴム100部に対して粒径が
1〜5μmの石英を10〜50部分散させることでも、弾性
層4と接着層9とを強固に結合することもできる。
以上の実施例では、フッ素樹脂の樹脂層5は、いずれ
もフッ素樹脂を塗布し、加熱焼成することにより形成し
たが、次に示すように、フッ素樹脂の熱収縮チューブを
用いて形成してもよい。
即ち、本実施例では、定着ローラを次のように製造す
る。液状の低温加硫型シリコーンゴムにPTFE粒子の代り
にPAF粒子を分散、混入した以外は、第2図に示した実
施例の定着ローラ1のときと同一条件で、芯金3上にシ
リコーンゴムからなる弾性層Aを形成した。次いで、弾
性層4が形成された芯金3を、厚みが25μm、内径が3
0.0mmのPFA熱収縮チューブ内に封入して、温度420℃で
5分間急速加熱を行ない、PFA熱収縮チューブを完全に
溶融させて、弾性層4上に完全密着状態のPFAからなる
樹脂層を形成し、定着ローラを得た。
本実施例の定着ローラは、第2図に示した実施例の定
着ローラ1のときと同様に、定着性、搬送性およびオフ
セット性に優れ、耐久性もほぼ同様な寿命を有してい
た。
本実施例で用いたPFA熱収縮チューブは、連続押出し
成型で安価に大量生産することができ、これを利用する
ことで、スプレー、ディッピング法で樹脂層を形成する
場合に比べ、定着ローラの製造コストをより安価にする
ことができる。
以上の実施例では、本発明に従って製造した定着用回
転体は定着ローラに適用した場合を説明したが、本発明
は、これに限られず、定着用回転体はローラ状だけでな
く、ベルト状に形成することもできる。また弾性層はシ
リコーンゴムのみではなく、耐熱性がより優れたフッ素
ゴムを用いることができ、この場合にも材料の利用効率
が高く、使用量が少なくて済むので、比較的高価なフッ
素ゴムを使用しても、定着ローラのコストをそれほど高
くせずに安価にすることができる。
発明の効果 以上説明したように、本発明では、基材である芯金上
に液状のゴムを基材とのみ接するように塗布して基材上
に薄い液状ゴムの層(膜)を形成して、加熱することに
より、芯金上に弾性層を形成しているので、薄い弾性層
の形成が簡単であり、定着用回転体を容易に製造するこ
とができる。従って、その定着用回転体からなる定着ロ
ーラおよびこれを利用した画像定着装置のコストを安価
にすることができる。
また、その定着用回転体からなる定着ローラも、弾性
体ローラの特性をそのまま有しているので、定着性、離
型性、搬送性、耐久性に優れている。さらに、従来、弾
性層の形成に要していたシリコーンゴムのプレス加硫が
不要であるために、芯金のつぶれが心配ないことから芯
金の厚みを薄くすることができ、このため定着ローラの
温度の立上りを早くすることができて、定着ローラを小
型の複写機、プリンター用に容易に使用することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って製造した定着用回転体を使用
した画像定着装置の一実施例を示す概略構成図である。 第2図は、本発明に従って製造した定着用回転体からな
る一実施例の定着ローラの層構成を示す断面図である。 第3図は、本発明に従って製造した定着用回転体からな
る他の実施例の定着ローラの層構成を示す断面図であ
る。 1、8:定着ローラ 2:加圧ローラ 3:芯金 4:弾性層 5:樹脂層 9:接着層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に弾性層を備えた定着用回転体の製
    造方法において、 前記弾性層は液状ゴムを前記基材とのみ接するように塗
    布後加硫して形成することを特徴とする定着用回転体の
    製造方法。
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