JP5133592B2 - オゾン水生成装置 - Google Patents
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Description
このような直接電解法は、例えば特許文献1に示すように、陽極側カバーと陰極側カバーとからなる筐体内に、固形電解質膜と、その両面に設けられた陽極電極板及び陰極電極板とを収容し、陽極電極板と陰極電極板との間に直流電流を供給した状態で、陽極電極に通じる流入口から原水を供給し、陰極電極に通じる流入口から電解液を供給させることにより原水を電気分解してオゾン水を生成している。ここで、陽極電極に通じる流入口は、陽極側カバーの表面から陽極電極に連通するように流路が形成されてなり、陰極電極に通じる流入口は、陰極側カバーの表面から陰極電極に連通するように流路が形成され、陽イオン交換膜を挟んだ陽極電極側と陰極電極側とをそれぞれ原水及び電解水が流通するようになっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、原料水供給のための複雑な流路を形成することなく単純な構造で、小型化を図ることのできるオゾン水生成装置を提供することを目的としている。
前記触媒電極が収容されたケース本体1に、前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給する原料水供給路13が設けられ、
前記陽イオン交換膜の前記原料水供給路に臨む部分に、前記陽極電極と前記陰極電極とが互いに連通する連通穴211が設けられ、
前記原料水供給路から流れた水が、前記陽極電極及び前記陰極電極のうち一方の電極に供給されるとともに、前記連通穴を介して他方の電極に供給されることを特徴とするオゾン水生成装置。
前記ケース本体に、前記陽極電極に連通して、前記陽極電極で生成されたオゾン水を排出するオゾン水排出路14と、前記陰極電極に連通して、前記陰極電極で生成された陰極水を排出する陰極水排出路15とが、それぞれ設けられ、
前記オゾン水排出路及び前記陰極水排出路の各排出口(オゾン水排出口143、陰極水排出口153)が前記ケース本体の同一面に隣接して設けられ、
前記オゾン水排出路の前記陽極電極に連通する部分と、前記陰極水排出路の前記陰極電極に連通する部分とが、前記陽極電極と前記陰極電極との間に狭持された前記陽イオン交換膜によって仕切られていることを特徴とする。
また、オゾン水排出路及び陰極水排出路の各排出口がケース本体の同一面に隣接して設けられているので、装置の薄型化を図ることができる。
前記ケース本体を支持するとともに着脱自在な取付台3を備え、
前記取付台に、前記ケース本体に設けられた前記オゾン水排出路に接続される他のオゾン水排出路32が設けられ、前記取付台に設けられた前記オゾン水排出路に、オゾン水のオゾン濃度を検出する濃度検出手段(例えば、濃度検出センサ4)が設けられていることを特徴とする。
前記陽極電極(例えば、棒状電極部25)は、前記ケース本体の外部に突出して設けられ、
前記取付台が前記ケース本体に取り付けられることによって、突出した前記陽極電極が押圧されて前記陽イオン交換膜が押圧されることを特徴とする。
前記ケース本体1Aの少なくとも一部が磁性材料17Aからなり、前記取付台3Aに磁石37Aが設けられていることを特徴とする。
前記磁石は電磁石であることを特徴とする。
図1は、オゾン水生成装置100の外観斜視図、図2は、オゾン水生成装置100の分解斜視図である。
本発明に係るオゾン水生成装置100は、原料水(例えば、水道水)が供給されるケース本体1内に触媒電極2(後述の図5参照)を配置して構成したもので、触媒電極2に直流電圧を印加することによって微細オゾン気泡を発生させて、発生間近の微細オゾン気泡を水に溶解させることによりオゾン水を生成することのできる装置である。
図1〜図3に示すように、オゾン水生成装置100は、互いに嵌め合わせ可能な第一ケース11及び第二ケース12からなるケース本体1と、第一ケース11の一方の面(第二ケース12と反対側の面)11bに着脱自在に取り付けられてケース本体1を支持する取付台3と、を備えている。ケース本体1及び取付台3は射出成形によって成形されている。
また、図2に示すように、第一ケース11の嵌め合わせ面11aと反対側の面11bには、短手方向に延在する第四の凹部16が形成され、この第四の凹部16内に、第一ケース11の外部へと突出した、後述の陽極電極22の棒状電極部25が配置されている。
凸部121は、第一の凹部111の内壁面111aに沿って当接する枠状部122と、枠状部122に一体に形成されて、第二ケース12を嵌め合わせた際にオゾン水排出路14を覆う蓋部123と、陰極水排出路15の溝部152と第二の凹部112に対向するように直線状に形成された溝部124と、枠状部122の一部に一体に形成されて第二ケース12を嵌め合わせた際に原料水供給路13の溝部132を覆う延出部126と、を備えている。このようにして形成された凸部121の内側は、触媒電極2の陰極電極23のうち板状電極部27が配置される第三の凹部125となっている。すなわち、第一ケース11の第二の凹部112と第二ケース12の第三の凹部125とによって形成された収容部110(図5参照)に触媒電極2が収容されている。
触媒電極2は、陽イオン交換膜21と、陽イオン交換膜21の一方の面(図8中、下面)に圧接された陽極電極22と、他方の面(図8中、上面)に圧接された陰極電極23と、を備えている。そして、収容部110内で陽極電極22が第一ケース11側を向くように触媒電極2が配置されている。
板状電極部24は、複数枚の格子状の電極241〜243が重ねられて構成されている。具体的には、陽イオン交換膜21側から順に、陽極触媒(マイクログレーチング又は織網)241、マイクログレーチング又はフラットロールマイクログレーチング242、グレーチング又は電極243が重ねられている。ここで、織網とは、細い線材を格子状に織ったものが挙げられ、グレーチングとは線材を溶接したような一体格子状のものが挙げられる。また、マイクログレーチング242は、触媒241が薄くて柔らかいために、棒状電極部25が直接溶接された電極243の凹凸から守るために使用しているものである。なお、グレーチング中を通過することにより渦流を生じ、陽極電極22で発生したオゾン微泡を巻き込んで溶解を早めることができる。また、図面の関係上、複数の格子状の電極241〜243は図8のみに示した。
電極243に、図8中、電極243の下面に対して略垂直となるように溶接されている。
棒状電極部25は、第一ケース11の第四の凹部16から第二の凹部112内に貫通して
形成された棒状電極部用穴115(図5参照)に挿入されて、一方の端部が第四の凹部1
6内でナットnによって締結されている。この棒状電極部25の一方の端部は、後述する
取付台3がケース本体1に固定された場合に、取付台3のケース本体1側を向く面3aに
よって押圧されるようになっている。
また、棒状電極部25は、第二の凹部112内において第一ケース11との間の水密性
を確保するためにシーリングされている。具体的には、棒状電極部25にOリング253
(図5参照)が嵌めこまれている。これによって棒状電極部用穴115を形成する内壁面
にOリング253が当接し、棒状電極部用穴115と棒状電極部25との間の水密性が確
保されている。
板状電極部27は、複数枚の格子状の電極271〜273が重ねられて構成されている。具体的には陽イオン交換膜21側から順に、陰極触媒(マイクログレーチング又は織網)271、マイクログレーチング又はフラットロールマイクログレーチング272、グレーチング又は電極273が重ねられている。また、各格子状の電極271〜273間を水流が通過するようになっている。また、マイクログレーチング272は、触媒271が薄くて柔らかいために、棒状電極部28が直接溶接された電極273の凹凸から守るために使用しているものである。なお、図面の関係上、複数の格子状の電極271〜273は図8のみに示した。
また、棒状電極部28は、第三の凹部125内において第二ケース12との間の水密性を確保するためにシーリングされている。具体的には、棒状電極部28にOリング283(図5参照)が嵌めこまれている。これによって第三の凹部125を形成する内壁面にOリング283が当接し、棒状電極部用穴126と棒状電極部28との間の水密性が確保されている。
陽イオン交換膜21は略矩形状をなし、図6(b),(c)及び図7(b)〜(d)に示すように、陽極電極22及び陰極電極23よりも長手方向においてやや長さが長くなっている。つまり、陽イオン交換膜21は、第一の凹部111に収容されるようになっており、陽イオン交換膜21の長手方向一端部は、陽極電極22及び陰極電極23の長手方向一端部よりも長く、原料水供給路13に臨む部分まで延在している。陽イオン交換膜21の長手方向他端部は、陽極電極22及び陰極電極23の長手方向他端部よりも長く、オゾン水排出路14及び陰極水排出路15に臨む部分まで延在している。そして、陽イオン交換膜21の一端部側で、かつ、原料水供給路13に臨む面には、陽イオン交換膜21を貫通して陽極電極22と陰極電極23とが互いに連通する連通穴211が形成されている(図5,図6(b),図8参照)。
さらに、原料水供給路13の溝部132は、陽イオン交換膜21を介して延出部126によって覆われ、オゾン水排出路14の溝部142及び貫通穴141は、陽イオン交換膜21を介して蓋部123によって覆われる。陰極水排出路15の溝部152のうち壁面111aに切り欠かれた部分は、溝部124の端部に繋がっている。
一方、図7(c)に示すように、陰極電極23において発生した陰極水は、陰極電極23の平面方向に沿って流れて、陰極電極23に連通する溝部124を通った後、溝部152の切り欠かれた部分から溝部152を通り、さらに貫通穴151を通って陰極水排出口153へと排出される。
このようにして陽イオン交換膜21の連通穴211によって、原料水供給路13から流れる水が陽極電極22側と陰極電極23側とにそれぞれ供給され、陽イオン交換膜21の連通穴211に臨む部分及び陰極水排出路15の溝部152のうち内壁面111aを切り欠いた部分を除いて、陽極電極22と陰極電極23との間に狭持された陽イオン交換膜21が第一の凹部111と第二ケース12の凸部121とを覆うことによって、陽極電極22側と陰極電極23側とに仕切られている。すなわち、オゾン水排出路14の陽極電極22に連通する部分と、陰極水排出路15の陰極電極23に連通する部分とが、陽イオン交換膜21によって仕切られるので、陽極電極22側を流れる水及び生成したオゾン水と、陰極電極23側を流れる水及び生成した陰極水とが混合しないようになっている。
図2及び図9に示すように、取付台3は、第一ケース11の嵌め合わせ面11aと反対側の面11bに着脱自在とされ、ケース本体1に取り付けられることによってケース本体1を支持する。取付台3は、直方体状をなし、取付台3の内部に原料水排出路31、オゾン水排出路32及び陰極水排出路33が形成され、水の通路を一カ所に集中させている。
原料水供給路31は、ケース本体1の原料水供給口133に向けて直線状に延在して形成され、原料水供給路31の一方の端部に第一ケース11側を向く面(正面)3aから突出して原料水供給管34が接続されている。原料水供給路31の他方の端部には、図示しない原料水タンクや原料水タンクに連結されたポンプ等が接続されている。
検出電極としては、例えば白金や金等からなる電極を使用し、比較電極としては銀や塩化銀を使用することが好ましい。
このようにして検出されたオゾン濃度に基づいて、オゾン水生成装置100内の制御部(図示しない)が予め設定されたオゾン濃度と一致するように、電源装置に陽極電極22及び陰極電極23間に印加する電力量を制御している。
上述のようにオゾン水排出路32の一部を、その断面積を縦方向に長い長円形状に形成しておき、その長円形状部分322の下端部に濃度検出センサ4を配置させることによって、通常、ケース本体1から排出されたオゾン水には酸素ガスが混合されているため、このような気泡はオゾン水排出路32内の上端部を流通し、下端部には液体であるオゾン水が流通するが、上述したように長円形状部分322の下端部に濃度検出センサ4を配置することで、上記気泡に影響されることなく、オゾン水排出路32における長円形状部分322の下端部を流通するオゾン水について、安定して濃度測定を行うことができる。
このとき、取付台3のケース本体1側を向く面3aで、第四の凹部16内に突出した陽極電極22の棒状電極部25の一端部が押圧され、ネジN2の締結を調整することによって、陽イオン交換膜21への圧接力を容易に調整することができる。
原料水供給路31,13から水を供給すると、陽極電極22の板状電極部24に水が流れるとともに、連通穴211を介して陰極電極23の板状電極部27に水が流れて、各電極部24,27で連続接触する。同時に電源装置を駆動させることによって、陽極電極22及び陰極電極23の各電極ターミナル(棒状電極25,28)を介して陽極電極22と陰極電極23との間に所定の電圧を印加する。この通電により水が電気分解されて、陽極電極22側にはオゾン気泡ならびに酸素気泡が発生し、陰極電極23側には水素気泡が発生する。発生したオゾン気泡は水に溶解してオゾン水となり、オゾン水排出路14,32を通ってオゾン水排出管352から外部へ排出される。一方、水素気泡は水に溶解して水素水となり、陰極水排出路15,33を通って陰極水排出管362から外部に排出される。
第二の凹部112に収容された陽極電極22と、第三の凹部125に収容された陰極電極23とは、陽極電極22及び陰極電極23よりも大きな陽イオン交換膜21によって覆われるとともに、陽極電極22に連通するオゾン水排出路14と陰極電極23に連通する陰極水排出路15も、陽イオン交換膜21に覆われることによってそれぞれ仕切られているので、陽極電極22側で生成されたオゾン水と、陰極電極23側で生成された陰極水とが混合することがなく、それぞれオゾン水排出路14及び陰極水排出路15内を通って確実に排出させることができる。
ケース本体1に着脱自在な取付台3に、オゾン水排出路32が設けられ、このオゾン水排出路32に濃度検出センサ4が設けられているので、濃度検出センサ4によって、設定した所定の濃度のオゾン水を生成することができる。また、濃度検出センサ4がケース本体1に着脱自在な取付台に設けられていることから、ケース本体1のメンテナンスや交換の場合に濃度検出センサ4を不要に交換する必要がなく、コストを低減することができる。
陽極電極22の棒状電極部25は、ケース本体1の外部に突出して設けられ、取付台3がケース本体1に取り付けられることによって、突出した棒状電極部25が押圧されて陽イオン交換膜21が押圧されるので、取付台3による押圧力によって陽イオン交換膜21への圧接力を容易に調整することができる。
さらに、第一ケース11及び第二ケース12には、互いに嵌合可能な第一の凹部111、第二の凹部112、凸部121及び第三の凹部125が形成されており、また、原料水供給路13、オゾン水排出路14、陰極水排出路15、溝部113及び第四の凹部16等が形成され、いずれもケース本体1の厚さ方向における凹凸のみからなるため、構造が単純で、射出成形によって容易に形成することができ、しかも第一ケース11と第二ケース12の組み立ても簡単である。
オゾン水生成装置100Aの第一ケース11Aの嵌め合わせ面11aAと反対側の面11bAに、磁性材料17Aが設けられており、また、取付台3Aの第一ケース11A側の面3aAのうち略中央位置には電磁石37Aが埋設されている。したがって、第一ケース11Aに取付台3Aを配置することによって、電磁石37Aに磁性材料17Aが吸引されて第一ケース11Aと取付台3Aとが固定される。このように磁性材料17A及び電磁石37Aを使用することによって、ケース本体1Aと取付台3Aとが磁力により吸着されて、ケース本体1Aと取付台3Aとを容易に着脱自在な構造とすることができる。また、上述のオゾン水生成装置100のようにケース本体1と取付台3とをネジN2によって締結する手間も省くことができる。
また、オゾン水生成装置100Aのその他の構成は、上述したオゾン水生成装置100と同様であるので、同様の構成部分については同様の数字に英字Aを付してその説明を省略する。
例えば、上記実施の形態において、陽極電極22の板状電極部24及び陰極電極23の板状電極部27は、それぞれ三枚の電極241〜243,271〜273から構成するとしたが、その枚数は、三枚に限らず一枚や二枚、四枚以上であっても構わない。
3 取付台
4 濃度検出センサ(濃度検出手段)
13 原料水供給路
14,32 オゾン水排出路
15 陰極水排出路
17A 磁性材料
21 陽イオン交換膜
22 陽極電極
23 陰極電極
37A 磁石
100,100A オゾン水生成装置
143 オゾン水排出口
153 陰極水排出口
211 連通穴
251 棒状電極部
Claims (6)
- 陽極電極と陰極電極との間に陽イオン交換膜が狭持されてなる触媒電極に、水を供給するとともに前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加することによってオゾン水を生成するオゾン水生成装置において、
前記触媒電極が収容されたケース本体に、前記陽極電極及び前記陰極電極に水を供給する原料水供給路が設けられ、
前記陽イオン交換膜の前記原料水供給路に臨む部分に、前記陽極電極と前記陰極電極とが互いに連通する連通穴が設けられ、
前記原料水供給路から流れた水が、前記陽極電極及び前記陰極電極のうち一方の電極に供給されるとともに、前記連通穴を介して他方の電極に供給されることを特徴とするオゾン水生成装置。 - 前記ケース本体に、前記陽極電極に連通して、前記陽極電極で生成されたオゾン水を排出するオゾン水排出路と、前記陰極電極に連通して、前記陰極電極で生成された陰極水を排出する陰極水排出路とが、それぞれ設けられ、
前記オゾン水排出路及び前記陰極水排出路の各排出口が前記ケース本体の同一面に隣接して設けられ、
前記オゾン水排出路の前記陽極電極に連通する部分と、前記陰極水排出路の前記陰極電極に連通する部分とが、前記陽極電極と前記陰極電極との間に狭持された前記陽イオン交換膜によって仕切られていることを特徴とする請求項1に記載のオゾン水生成装置。 - 前記ケース本体を支持するとともに着脱自在な取付台を備え、
前記取付台に、前記ケース本体に設けられた前記オゾン水排出路に接続される他のオゾン水排出路が設けられ、前記取付台に設けられた前記オゾン水排出路に、オゾン水のオゾン濃度を検出する濃度検出手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のオゾン水生成装置。 - 前記陽極電極は、前記ケース本体の外部に突出して設けられ、
前記取付台が前記ケース本体に取り付けられることによって、突出した前記陽極電極が押圧されて前記陽イオン交換膜が押圧されることを特徴とする請求項3に記載のオゾン水生成装置。 - 前記ケース本体の少なくとも一部が磁性材料からなり、前記取付台に磁石が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のオゾン水生成装置。
- 前記磁石は電磁石であることを特徴とする請求項5に記載のオゾン水生成装置。
Priority Applications (6)
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