JP2022068398A - 電解水生成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022068398000001
【課題】複数の電解室内の被電解水を電気分解して電解水を生成するときに、電解水の要求特性を満たしやすくする。
【解決手段】電解水生成装置10は、電解槽20内にて陽極電極板21A,21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとを交互に配設して、陽極電極板21A,21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとの間に形成される電解室22A~22Dを備えるようにし、陽極電極板21A,21C,21Eに電圧を印加して電解室22A~22D内に供給される被電解水を電気分解して電解水を生成するものであり、陽極電極板21A,21C,21Eを性質の異なる複数種の電極としてPt電極板とPt-Ir電極板から選択可能として、生成される電解水の性質を変更できるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、電解水を生成する電解水生成装置に関する。
特許文献1には電解水生成装置の発明が開示されており、この電解水生成装置は微酸性電解水を生成するものである。電解水生成装置は、一対の電極を配設した電解槽と、給水源の原水を電解槽に供給する原水供給管路と、電解槽に供給される原水に塩酸を含む電解質水溶液を供給する電解質水溶液供給管路と、電極に直流電圧を印加する電源装置と、電源装置の作動を制御する制御装置とを備えている。この電解水生成装置においては、pH及び有効塩素濃度の要求特性を満たした微酸性電解水が生成されるように、電解室水溶液供給管路の塩酸濃度と原水のMアルカリ度と原水の温度に応じた設定電流と設定電圧で被電解水を電気分解するように制御している。
特許文献2には電解水生成装置の発明が開示されており、この電解水生成装置は複極式の電解槽により電解水を生成するものである。この電解水生成装置は、電解槽内に陽極電極板と、陰極電極板と、陽極電極板と陰極電極板の間に互いに絶縁して配置された中間電極板と、電極板の間に形成される電解室とを複数備えている。この電解水生成装置においては、電解槽には電解室に被電解水を供給する供給管路と、電解室内で生成された電解水を流出させる流出管路が接続されており、各電解室に供給される被電解水は電解室内で電気分解されて電解水となって流出管路から流出する。この電解水生成装置においては、電解槽内の両側の電極板の間に電流を流すと、複数の電極板の間に形成される各電解室内で被電解水が電気分解されて電解水が生成される。この電解水生成装置においては、両側の陽極及び陰極電極板の間に配置されている中間電極板の両面には電解室が形成されており、陽極及び陰極電極板以外の中間電極板は両面で被電解水を電気分解する電解面となっているので、電極板での電解効率を高くすることができる。
特開2019-093327号公報 特許第5941105号公報
特許文献1に記載の電解水生成装置は微酸性電解水を生成するものであり、
陽極の電極側では、
2Cl- →Cl2 +2e-
Cl2 +H2O →H+ +Cl- +HClO
2OH- →H2O+1/2O2 +2e-
陰極の電極側では
2H+ +2e- →H2
の反応が生じる。
上述したように、電解槽内の被電解水を設定電流と設定電圧で電気分解するように制御したときに、水温が低いときには、塩素イオン(2Cl- )が陽極の電極側で電子を受け取る反応効率が低下し、塩素分子(Cl2 )の生成効率が低下することに起因して次亜塩素酸(HClO)の生成効率も低下する。次亜塩素酸に起因した有効塩素濃度の要求特性を満たすために、塩酸を含む電解質水溶液の添加量を増やすと、生成される微酸性電解水のpHが低くなりすぎ、電解電流を制御するだけでは微酸性電解水のpH及び有効塩素濃度等の要求特性を満たすのが困難であった。さらに、特許文献1に記載の微酸性電解水を生成する電解水生成装置で特許文献2のように複数の電極板を用いることで電極板の電解効率を高くするようにしたときに、生成される微酸性電解水をpH及び有効塩素濃度等の要求特性を満たすのがさらに困難となる。本発明は、複数の電解室内の被電解水を電気分解して電解水を生成するときに、電解水の要求特性を満たしやすくすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、電解槽内にて陽極電極板と陰極電極板とを交互に配設して、陽極電極板と陰極電極板との間に形成される電解室を複数備えるようにし、陽極電極板に電圧を印加して電解室内に供給される被電解水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置であって、陽極電極板を性質の異なる複数種の電極板から選択可能として、生成される電解水の性質を変更できるようにしたことを特徴とする電解水生成装置を提供するものである。
上記のように構成した電解水生成装置においては、陽極電極板を性質の異なる複数種の電極板から選択可能として、生成される電解水の性質を変更できるようにしたので、電流や電圧を変化させなくても、生成される電解水の性質を変えることができるようになる。
上記のように構成した電解水生成装置においては、電解室内には塩酸を含む電解質水溶液を原水に添加した被電解水が供給され、供給された被電解水を電気分解してpH5.0~6.5の微酸性電解水を生成するようにした電解水生成装置に適用するのが好ましい。このようにしたときには、塩酸を含む電解質水溶液の添加量を変えなくても、生成される電解水の性質を変えることができるようになり、微酸性電解水のpH5.0~6.5の要求特性を達成しやすくすることができる。
上記のように構成した電解水生成装置においては、電解槽内には陽極電極板を有するとともに電解室の少なくとも一部を画成するための電極板モジュールが着脱可能に収容されており、電極板モジュールを交換することによって陽極電極板を性質の異なる複数種の電極板から選択可能とするのが好ましい。このようにしたときには、電極板モジュールを交換することにより、陽極電極板を性質の異なる電極に交換することができ、生成される電解水の性質を変えるときの作業が簡便となる。
上記のように構成した電解水生成装置においては、電解室に配置される陽極電極板と陰極電極板とは互いに性質の異なる電極が用いられ、陽極電極板と陰極電極板との極性を反転させることによって、生成される電解水の性質を変更できるようにするのが好ましい。このようにしたときには、陽極電極板と陰極電極板との極性を反転させるだけで、生成される電解水の性質を変更できるようになり、生成される電解水の性質を変えるときの作業が簡便となる。
本発明の電解水生成装置の概略図である。 電解槽から電極板モジュールを引き出した状態の概略斜視図である。 電極板モジュールの斜視図(a)、スロットフレームから電極板を取り外した状態の斜視図(b)である。 制御装置のブロック図である。 左から1枚目の電極板にPt-Ir電極板を用いたときの電解槽の概略図(a)、左から3枚目の電極板にPt-Ir電極板を用いたときの電解槽の概略図(b)、左から1枚目と3枚目の電極板にPt-Ir電極板を用いたときの電解槽の概略図(c)、左から1枚目と3枚目と5枚目の電極板にPt-Ir電極板を用いたときの電解槽の概略図(d)、(a)~(d)の電極板の組み合わせで電解槽内で生成される微酸性電解水の性質を示す表である。 左から2つめと3つめの電極板モジュールを入れ替え、左から4つめと5つめの電極板モジュールを入れ替えたときの電解槽の概略図(a)、左から1つめと2つめの電極板モジュールを入れ替え、左から4つめと5つめの電極板モジュールを入れ替えたときの電解槽の概略図(b)、左から4つめと5つめの電極板モジュールを入れ替えたときの電解槽の概略図(c)である。 図6(a)~(c)で電極板モジュールを入れ替えた電解槽で電極の極性を反転させたときの電解槽の概略図(a)~(c)である。
以下に、本発明の電解水生成装置の一実施形態を添付図面を参照して説明する。本実施形態の電解水生成装置10は、被電解水を電解槽20内で電気分解することで微酸性電解水を生成するものであり、pH5.0~6.5、有効塩素濃度(ACC)10~80ppmの微酸性電解水を生成するものである。電解水生成装置10は、単極式の電解槽20を備え、電解槽20内に5枚の電極板21(21A~21E)を配設し、電極板21A~21Eの互いに隣り合うものの間に電解室22を形成するようにしたものである。図1に示したように、この実施形態の電解水生成装置10は、左から1枚目、3枚目及び5枚目の電極板は陽極電極板21A、21C及び21Eとして用いられ、左から2枚目と4枚目の電極板は陰極電極板21B及び21Dとして用いられている。また、電解水生成装置10は、電解槽20に原水を供給する原水供給管路30と、原水に塩酸を含む電解質水溶液を供給する電解質水溶液供給管路40と、電解槽20で生成された微酸性電解水を注出する注出管路35とを備えている。
図1及び図2に示したように、電解槽20は被電解水を分解して微酸性電解水を生成するものである。電解槽20には5枚の電極板21A~21Eが配設されており、5枚の電極板21A~21Eの互いに隣り合うものの間に電解室22(22A~22D)が形成されている。電解槽20には電極板21A~21Eを取り付けるための5つのスロット20aが設けられており、各スロット20aには電極板21A~21Eを組み付けた電極板モジュール23(23A~23E)が着脱可能に収容されている。
図2及び図3に示したように、電極板モジュール23(23A~23E)は、電極板21(21A~21E)と、電極板21(21A~21E)を支持するスロットフレーム24(24A~24E)とを備えている。電極板21はPt等の導電性の金属板を用いたものであり、略矩形状の薄板が用いられている。左から1枚目と、左から3枚目及び左から5枚目の電極板21A,21C,21Eは陽極の電極板(陽極電極板)として用いられ、左から2枚目と左から4枚目の電極板21B,21Dは陰極の電極板(陰極電極板)として用いられている。左右両側の電極板21A,21Eは電解槽20の内側の面が電解面となっており、左右両側の電極板21A,21Eを除く内側の電極板21B~21Dは左右の両面が電解面となっている。
図2及び図3に示したように、スロットフレーム24は内側が開口している略矩形状の枠体であり、スロットフレーム24の内側の開口部に電極板21が取り付けられている。電極板モジュール23A~23Eを電解槽20に収容したときに、電極板モジュール23A~23Eの互いに隣り合うものの間に電解室22A~22Dが形成される。すなわち、電解室22は互いに隣り合う2つの電極板21と2つのスロットフレーム24とによって仕切られている。スロットフレーム24の下部及び上部には通水口24a,24bが形成されており、通水口24aは原水供給管路30から供給される被電解水を電解室22内に流入させ、通水口24bは電解室22内で生成された微酸性電解水を注出管路35に流出させる。
図2に示したように、電極板モジュール23A~23Eは、陽極の電極板として用いるものでは前面下部に電極の端子が設けられ、陰極の電極板として用いるものでは前面上部に電極の端子が設けられている。電極板モジュール23A~23Eは上下及び左右の中央部において点対称となっているので、電極板モジュール23A~23Eを水平軸線回りに180°回転させることで、陽極の電極板としている電極板モジュールを陰極の電極板陽極の電極板としている電極板モジュールとして使用することができ、陰極の電極板としている電極板モジュールを陽極の電極板としている電極板モジュールとして使用することができる。
図1及び図2に示したように、電解槽20の下部には原水供給管部20bが設けられており、原水供給管部20bには電解槽20内の電解室22に被電解水を供給する原水供給管路30が接続されている。電解槽20の上部には注出管部20cが設けられており、注出管部20cには電解槽20内の電解室22から微酸性電解水を注出するための注出管路35が接続されている。原水供給管路30は電解槽20に原水を供給するものであり、原水供給管路30には減圧弁31と通水弁32が介装されている。給水源から送られる原水は減圧弁31によって圧力が下げられ、通水弁32の開放によって電解槽20に供給される。また、原水供給管路30には温度センサ33と流量センサ34が介装されており、温度センサ33は原水供給管路30を通過する原水の温度を検出し、流量センサ34は原水供給管路30を通過する原水の流量を検出する。
図1に示したように、原水供給管路30には電解質水溶液供給管路40が接続されている。電解質水溶液供給管路40は電解質水溶液タンク41から電解質水溶液を原水供給管路30に供給するものである。電解質水溶液タンク41内に貯えた電解質水溶液は少なくとも塩酸を含むものであり、この実施形態では飽和塩化ナトリウム水溶液に塩酸を所定濃度となるように調製したものである。電解質水溶液供給管路40には送出ポンプ42が介装されており、電解質水溶液タンク41内の電解質水溶液は送出ポンプ42の作動によって電解質水溶液供給管路40を通って原水供給管路30に送られる。送出ポンプ42は流量可変型のポンプであり、パルス信号によるポンプのストローク数によって流量が調節されるようになっている。電解質水溶液タンク41内の電解質水溶液は原水のMアルカリ度によって異なる塩酸濃度の電解質水溶液が用いられる。
電源装置50は電解槽20内の陽極電極板21A,21C,21Eに直流電圧を印加して、各電解室22内の被電解水を電気分解するものである。電源装置50と電極板21A,21C及び21Eとの間には電流計51が接続されており、電流計51は電源装置50から電極板21A,21C及び21Eを接続する配線を流れる電流を計測することで、電解室22を流れる電解電流を計測するものである。陽極電極板21A,21C,21Eと陰極電極板21B、21Dとを接続する配線の間には電圧計52が接続されており、電圧計52は陽極電極板21A,21C,21Eに印加される電圧を計測することで、電解槽20の電解電圧を計測するものである。
図4に示したように、電解水生成装置10は制御装置60を備えており、制御装置60は、通水弁32、温度センサ33、流量センサ34、送出ポンプ42、電源装置50、電流計51及び電圧計52に接続されている。制御装置60はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続されたCPU、RAM、ROM及びタイマ(いずれも図示省略)を備えている。制御装置60は、ROMに微酸性電解水を生成する際の電解制御プログラムを備えており、電解制御プログラムは被電解水を電気分解するときの設定電流と設定電圧が微酸性電解水の要求特性を満たすように原水のMアルカリ度(アルカリ度)と電解質水溶液の塩酸濃度と陽極電極板にPt-Ir電極板が用いられている電解室22の数に応じて設定されている。また、電解制御プログラムの設定電流と設定電圧は、原水のMアルカリ度と電解質水溶液の塩酸濃度だけでなく、原水の温度にも応じて設定されている。
また、電解室22で生成される微酸性電解水の性質は被電解水を構成する原水のMアルカリ度や温度による影響を受けやすい。原水のMアルカリ度が高いときには、被電解水の炭酸イオンの影響によって水素イオンが緩衝されてpHの変化は小さい。原水の水温が低いときには,陽極電極板側で塩素イオン(2Cl- )が陽極の電極側で電子を受け取る反応効率が低下し、塩素分子(Cl2 )の生成効率が低下することに起因して次亜塩素酸(HClO)の生成効率も低下する。
図5は電極板21A~21EにPt電極板またはPt-Ir電極板を選択したときの電解槽20の概略図と生成される微酸性電解水の性質を記載した表である。図5以後では、Pt電極板を細い線により示し、Pt-Ir電極板を太い線により示している。図5(a)は左から1枚目の電極板21AにPt-Ir電極板を用い、他の電極板21B~21EにPt電極板を用いたものである。図5(a)では、左から1番目の電解室22Aの陽極電極板21AにPt-Ir電極板が用いられ、残る電解室22B~22Dの陽極電極板21C,21EにPt電極板が用いられている。図5(b)は左から3枚目の電極板21CにPt-Ir電極板を用い、他の電極板21A,21B,21D,21EにPt電極板を用いたものである。図5(b)では、左から2番目と3番目の電解室22B,22Cの陽極電極板21CにPt-Ir電極板が用いられ、残る電解室22A,22Dの陽極電極板21A,21EにPt電極板が用いられている。
図5(c)は左から1枚目と3枚目の電極板21A,21CにPt-Ir電極板を用い、他の電極板21B,21D、21EにPt電極板を用いたものである。図5(c)では、左から1番目~3番目の電解室22A~22Cの陽極電極板21A,21CにPt-Ir電極板が用いられ、残る電解室22Dの陽極電極板21EにPt電極板が用いられている。図5(d)は左から1枚目と3枚目と5枚目の電極板21A,21C,21EにPt-Ir電極板を用い、他の電極板21B,21DにPt電極板を用いたものである。図5(d)では、左から1番目~4番目(全ての)の電解室22A~22Dの陽極電極板21A,21C,21EにPt-Ir電極板が用いられている。なお、陰極電極板21B,21DにPt電極板の代わりにPt-Ir電極板を用いても、生成される微酸性電解水の性質が変わらないので、図5(a)~(d)の全てで陰極電極板21B,21DにはPt電極板が用いられている。
図5(e)に示したように、陽極電極板にPt-Ir電極板を用いた電解室が多くなると、生成される微酸性電解水のpHが高くなるとともに有効塩素濃度(ACC)が高くなり、陽極電極板にPt電極板を用いた電解室が多くなる(Pt-Ir電極板を用いた電解室が少なくなる)と、生成される微酸性電解水のpHが低くなるとともに有効塩素濃度(ACC)が低くなる。このため、4つの電解室22A~22Dで陽極電極板に用いる電極の種類を変更することにより、被電解水を電気分解するときの設定電流と設定電圧を変えなくても、微酸性電解水のpHと有効塩素濃度(ACC)等の性質を変更することができるようになる。特に、微酸性電解水の要求特性はpH5.0~6.5、有効塩素濃度(ACC)10~80ppmであって、被電解水を電気分解するときの電解条件だけでは、pHと有効塩素濃度(ACC)の両方を満たさないおそれがあるが、各電解室22に用いる陽極電極板を性質の異なる複数種(Pt、PT-Ir)から適宜選択することにより、微酸性電解水のpHと有効塩素濃度(ACC)の要求特性を満たすことができる。
また、この実施形態の電解水生成装置10においては、電解槽20には、電極板21を有するとともに電解室22を画成するための電極板モジュール23と、電極板モジュール23を着脱可能にスロット20aが設けられている。上述したように、陽極の電極板21の性質を変更、すなわち、陽極の電極板21をPt電極板からPt-Ir電極板に変更、または、Pt-Ir電極板からPt電極板に変更するときには、電極板モジュール23をスロット20aから取り外し、変更後の電極板モジュール23を電解槽20のスロット20aに取り付けるだけであるので、陽極の電極板21の変更を簡便に行うことができる。
また、陰極の電極板は電解室22内で生成される微酸性電解水の性質に影響を与えないので、陰極の電極板にPt電極板とPt-Ir電極板との何れを用いても生成される微酸性電解水の性質が変わらない。このため、図5(d)に示した陽極電極板21A,21C,21EにPt-Ir電極板を用い、陰極電極板21B,21DにPt電極板を用いた電解槽20で、陽極電極板の電極板モジュールと陰極電極板の電極板モジュールを適宜入れ替えることにより、図5(a)~図5(c)に示したときと同様の微酸性電解水を生成することができる。
すなわち、図6(a)に示したように、2枚目の電極板21Bの電極板モジュール23Bと3枚目の電極板21Cの電極板モジュール23Cとを入れ替え、4枚目の電極板21Dの電極板モジュール23Dと5枚目の電極板21Eの電極板モジュール23Eとを入れ替えると、電解室22Aの陽極電極板21AだけがPt-Ir電極板となり、電解室22B~22Dの陽極電極板21C及び21EはPt電極板となる。図5(a)の電解槽20は1つの電解室22の陽極電極板だけがPt-Ir電極板であり、図6(a)の電極板モジュールを入替後の電解槽20も1つの電解室22の陽極電極板だけがPt-Ir電極板であるので、図6(a)の電極板モジュールを入替後の電解槽20では図5(a)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。
図6(b)に示したように、1枚目の電極板21Aの電極板モジュール23Aと2枚目の電極板21Bの電極板モジュール23Bとを入れ替え、4枚目の電極板21Dの電極板モジュール23Dと5枚目の電極板21Eの電極板モジュール23Eとを入れ替えると、電解室22B,22Cの陽極電極板21CだけがPt-Ir電極板となり、電解室22A,22Dの陽極電極板21A及び21EはPt電極板となる。図5(b)の電解槽20は2つの電解室22B,22Cの陽極電極板21CがPt-Ir電極板であり、図6(b)の電極板モジュールを入替後の電解槽20も2つの電解室22B,22Cの陽極電極板21CがPt-Ir電極板であるので、図6(b)の電極板モジュールを入替後の電解槽20では図5(b)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。
図6(c)に示したように、4枚目の電極板21Dの電極板モジュール23Dと5枚目の電極板21Eの電極板モジュール23Eとを入れ替えると、電解室22A~22Cの陽極電極板21A,21CがPt-Ir電極板となり、電解室22Dの陽極電極板21EはPt電極板となる。図5(c)の電解槽20は3つの電解室22A~22Cの陽極電極板21A,21CがPt-Ir電極板であり、図6(c)の電極板モジュールを入替後の電解槽20も3つの電解室22A~22Cの陽極電極板21A,21CがPt-Ir電極板であるので、図6(c)の電極板モジュールを入替後の電解槽20では図5(c)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。
図6は、陽極の電極板の性質が変わるように電極板モジュールを入れ替えることで、生成される微酸性電解水の性質を変えるようにしたものであるが、図7は、電解室の陽極電極板と陰極電極板とが互いに性質の異なる電極であるときに、陽極の電極板と陰極の電極板の極性を反転させることで、微酸性電解水の性質を変えるようにしたものである。図7(a)は図6(a)で電極板モジュールを入れ替えた電解槽20であり、さらに、電極板の極性を反転させると、1つの電解室22Aの陽極電極板21AがPt-Ir電極板であったものから、全ての電解室22A~22Dの陽極電極板21B’,21D’がPt-Ir電極板となり、図5(d)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。
図7(b)は図6(b)で電極板モジュールを入れ替えた電解槽20であり、さらに、電極板の極性を反転させると、2つの電解室22B,22Cの陽極電極板21CがPt-Ir電極板であったものから、全ての電解室22A~22Dの陽極電極板21B’,21D’がPt-Ir電極板となり、図5(d)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。図7(c)は図6(c)で電極板モジュールを入れ替えた電解槽20であり、さらに、電極板の極性を反転させると、3つの電解室22A~22Cの陽極電極板21A,21CがPt-Ir電極板であったものから2つの電解室22C,22Dの陽極電極板21D’がPt-Ir電極板となり、図5(b)と同じ性質の微酸性電解水を生成することができる。このように、各電解室22に配置される陽極電極板と陰極電極板とは互いに性質の異なる電極であるときに、電極板の極性を反転させることによっても、微酸性電解水の性質を変えることができるようになる。なお、電極板の極性を反転させるために、端子を付け替えてもよいし、電源装置50を制御することによって入れ替えるようにしてもよい。
上記のように構成した電解水生成装置10は、電解槽20内にて陽極電極板21A,21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとを交互に配設して、陽極電極板21A,21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとの間に形成される電解室22A~22Dを4つ(複数)備えるようにし、陽極電極板21A,21C,21Eに電圧を印加して電解室22A~22D内に供給される被電解水を電気分解して電解水を生成するものである。この電解水生成装置10においては、陽極電極板21A,21C,21Eを性質の異なる複数種の電極としてPt電極板とPt-Ir電極板から選択可能として、生成される電解水の性質を変更できるようにしている。これにより、設定電流や設定電圧を変化させなくても、生成される電解水の性質を変えることができるようになる。この実施形態では、陽極電極板21A,21C,21EはPt電極板とPt-Ir電極板から選択可能としているが、これに限られるものでなく、例えばPt電極板とPt-Ir電極板とPt-Ru等から適宜選択して、生成される電解水の性質を変更できるようにしてもよい。
この実施形態の電解水生成装置10は、電解室22内に塩酸を含む電解質水溶液を原水に添加した被電解水を供給し、供給した被電解水を電気分解してpH5.0~6.5の微酸性電解水を生成するようにしたものである。微酸性電解水を生成する電解水生成装置10は、設置場所の原水のMアルカリ度や水温により、電流及び電圧や電解質水溶液の添加量を制御するだけでは、pH5.0~6.5、有効塩素濃度(ACC)10~80ppmの要求特性を満たすのが困難な場合がある。上述したように、陽極電極板21A,21C,21Eを性質の異なる複数種の電極としてPt電極板とPt-Ir電極板から選択可能としているので、設置場所の原水のMアルカリ度や水温によって微酸性電解水の要求特性を満たしにくい環境下であっても、生成される微酸性電解水の性質の要求特性を満たすことができるようになる。
また、この電解水生成装置10においては、電解槽20内には電極板21を有するとともに電解室22(の少なくとも一部)を画成するための電極板モジュール23が着脱可能に収容されており、電極板モジュール23を交換することによって陽極電極板21A,21C,21Eを性質の異なる複数種の電極板から選択可能としている。このようにしたときには、電極板モジュール23を交換することにより、陽極電極板21A,21C,21Eを性質の異なる電極に交換することができ、生成される電解水の性質を変えるときの作業が簡便となる。
また、この電解水生成装置10においては、電解室22Aに配置される陽極電極板21Aと陰極電極板21B、電解室22Bに配置される陽極電極板21Cと陰極電極板21B、電解室22Cに配置される陽極電極板21Cと陰極電極板21D、または、電解室22Dに配置される陽極電極板21Eと陰極電極板21Dとで互いに性質の異なる電極が用いられているときに、陽極電極板21A、21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとの極性を反転させることによって、生成される電解水の性質を変更できるようにしてもよい。このようにしたときには、陽極電極板21A、21C,21Eと陰極電極板21B,21Dとの極性を反転させるだけで、生成される電解水の性質を変更できるようになり、生成される電解水の性質を変えるときの作業が簡便となる。
この実施形態の電解水生成装置10は、電解槽20内にて陽極電極板と陰極電極板とを交互に配設して、陽極電極板と陰極電極板との間に形成される電解室22を複数として4つ備えるものであるが、これに限られるものでなく、電解室22を複数として2つ以上備えるものであればよい。この実施形態の電解水生成装置10は、無隔膜の電解室22内に供給される塩酸を含む電解質水溶液を原水に添加した被電解水を電気分解して微酸性電解水を生成するものであるが、これに限られるものでなく、無隔膜の電解室内または有隔膜の電解室内で被電解水を電気分解して強酸性または弱酸性の電解水を生成するものであってもよい。
10…電解水生成装置、20…電解槽、21A,21C,21E…陽極電極板、21B,21D…陰極電極板、22(22A~22D)…電解室、23A~23E…電極板モジュール。

Claims (4)

  1. 電解槽内にて陽極電極板と陰極電極板とを交互に配設して、前記陽極電極板と前記陰極電極板との間に形成される電解室を複数備えるようにし、前記陽極電極板に電圧を印加して前記電解室内に供給される被電解水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置であって、
    前記陽極電極板を性質の異なる複数種の電極板から選択可能として、生成される電解水の性質を変更できるようにしたことを特徴とする電解水生成装置。
  2. 請求項1に記載の電解水生成装置において、
    前記電解室内には塩酸を含む電解質水溶液を原水に添加した被電解水が供給され、
    供給された被電解水を電気分解してpH5.0~6.5の微酸性電解水を生成することを特徴とする電解水生成装置。
  3. 請求項1または2に記載の電解水生成装置において、
    前記電解槽内には前記陽極電極板を有するとともに前記電解室の少なくとも一部を画成するための電極板モジュールが着脱可能に収容されており、
    前記電極板モジュールを交換することによって前記陽極電極板を性質の異なる複数種の電極板から選択可能としたことを特徴とする電解水生成装置。
  4. 請求項1~3の何れか1項に記載の電解水生成装置において、
    前記電解室に配置される前記陽極電極板と前記陰極電極板とは互いに性質の異なる電極が用いられ、
    前記陽極電極板と前記陰極電極板との極性を反転させることによって、生成される電解水の性質を変更できるようにしたことを特徴とする電解水生成装置。
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