JP5108246B2 - 接着性シール部材およびこれを用いた燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、接着性シール部材およびこれを用いた燃料電池に関するものである。
燃料電池は、一般に、単セルを複数積層してなる積層体を有している。単セルは、通常、電解質の一方面に燃料ガスを供給するアノード電極、他方面に酸化剤ガスを供給するカソード電極を接合した電解質電極接合体を、ガス流路、冷媒流路などが形成された一対のセパレータにより挟持してなる。
この種の燃料電池では、上記積層体が、その積層方向に締め付けられることにより、各単セル間で十分な接触が得られるようになっている。
このような構造を有する燃料電池では、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合、各ガスまたは冷媒の漏れなどを防止する必要がある。そのため、セパレータと電解質間、セパレータ間など、気密性、液密性が要求される部位には、接着性シール部材が設けられていることが多い。
例えば、特許文献1および特許文献2には、図3に示す単セル110を複数積層してなる積層体を有する固体高分子形燃料電池が開示されている。この単セル110は、膜電極接合体100の周囲に張り出している固体電解質膜102を、接着性シール部材104を介してフレーム106、106で挟持し、さらにこのフレーム106、106を、同様の接着性シール部材104を介してセパレータ108、108で挟持することにより一体化されている。
また、これら文献には、上記接着性シール部材として、エポキシ系などの熱硬化性樹脂を主成分とする接着性シール部材を用いる点が記載されている。また、電池製造時には、フレームなどに塗布した未硬化の接着性シール部材を、荷重を負荷した状態で硬化させる点が記載されている。
特開2005−129343号公報 特開平7−249417号公報
ところで、燃料電池に用いられる接着性シール部材は、良好な耐圧縮クリープ性(以下、単に「耐クリープ性」という。)を有している必要がある。
なぜならば、接着性シール部材の耐クリープ性が低いと、電池作動時の熱に起因して、シール部位の気密性、液密性が低下したり、積層体の締め付けが弛んで各単セル間で十分な接触が得られず電池性能が低下したりするからである。
この点、従来の接着性シール部材は、エポキシ系などの熱硬化性樹脂を主成分としているので、一旦硬化した後は、比較的クリープし難いと考えられる。
しかしながら、この接着性シール部材は、未硬化の接着性シール部材に荷重を負荷し、押しつぶした状態のまま硬化させる必要がある。そのため、硬化完了までに要する時間が長く、燃料電池の生産性に劣るといった問題があった。
このように、従来の接着性シール部材の代替品として、良好な耐クリープ性を有しつつ、燃料電池の生産性にも優れた接着性シール部材が望まれていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、良好な耐クリープ性を有し、燃料電池の生産性にも優れた接着性シール部材を提供することにある。また、これを用いた燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る接着性シール部材は、下記(a)〜(c)を満たすことを要旨とする。
(a)燃料電池に用いられる
(b)オレフィン系熱可塑性樹脂を主成分として含む
(c)架橋アクリル系重合体および/または架橋スチレン系重合体で構成される樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子の耐熱温度が前記オレフィン系熱可塑性樹脂の融点以上である
ここで、上記樹脂粒子の含有量は0.5〜50重量%であることが好ましい。また、本発明に係る接着性シール部材は、(d)フィルム状に形成されていると良い。
一方、本発明に係る燃料電池は、上記接着性シール部材を用いてシールされていることを要旨とする。
上記接着性シール部材は、架橋アクリル系重合体および/または架橋スチレン系重合体で構成される樹脂粒子を含有しており、その樹脂粒子の耐熱温度は、主成分であるオレフィン系熱可塑性樹脂の融点以上である。そのため、上記接着性シール部材が加熱・加圧された場合、周囲のオレフィン系熱可塑性樹脂よりも耐熱性が高い樹脂粒子によって、圧縮方向の変位量が規制され、圧縮クリープし難い。したがって、上記接着性シール部材は、良好な耐クリープ性を有する。
さらに、上記接着性シール部材は、熱可塑性樹脂を主成分としている。そのため、従来の熱硬化性樹脂を主成分とする接着性シール部材に比較して、短時間で接着性、シール性を確保することができ、燃料電池の生産性に優れる。また、不純物、汚れなどに対する感度も小さく、取扱い性にも優れる。
ここで、上記樹脂粒子を構成する樹脂が、架橋アクリル系重合体および/または架橋スチレン系重合体である場合には、良好な耐クリープ性を得やすい。
また、上記接着性シール部材がフィルム状である場合には、セパレータやフレームなどに当該接着性シール部材を貼り付けることで、煩雑な位置合わせ工程などを省略することができる。また、フィルム化により連続加工などの構築がしやすくなる。また、フレームなどに接着性シール部材を予めラミネートしておけば、さらに加工が容易になる。そのため、これらの点からも、燃料電池の生産性を向上させることができる。
一方、上記燃料電池は、上記接着性シール部材を用いてシールされているので、従来に比較して生産性に優れる。また、接着性シール部材が良好な耐クリープ性を有しているので、電池信頼性に優れる。
以下、本実施形態に係る接着性シール部材およびこれを用いた燃料電池について詳細に説明する(以下、本実施形態に係る接着性シール部材を「本シール部材」と、本実施形態に係る燃料電池を「本燃料電池」ということがある。)。
1.本シール部材
本シール部材は、少なくとも下記(a)〜(c)の条件を満たすことを特徴としている。以下、各条件について順に説明する。
(a)燃料電池に用いられる
本シール部材は、燃料電池に用いられる。本シール部材は、(b)条件の説明において後述するように、樹脂を主成分としている。そのため、本シール部材は、基本的には、構成部材として樹脂を使用できる温度で作動する何れの形式の燃料電池にも用いることができる。
本シール部材を適用可能な燃料電池としては、具体的には、通常約70〜90℃で作動させる固体高分子形燃料電池(PEFC)(ダイレクトメタノール形燃料電池(DMFC)含む)などを例示することができる。
また、上記燃料電池における本シール部材の適用箇所は、基本的には、燃料電池の種類、構造などにより異なる。本シール部材は、従来の接着性シール部材の代替として使用することができるものであるので、従来、燃料電池においてシール部材を用いていた何れの箇所に対しても適用することができる。
本シール部材の適用箇所としては、具体的には、例えば、電解質とセパレータとの間、電解質電極接合体を支持するフレームと電解質との間、フレームとセパレータとの間などといった単セル内側の箇所、あるいは、隣り合う単セル同士のセパレータ間などといった単セル外側の箇所などを例示することができる。
なお、本シール部材は、燃料電池におけるシール箇所全てに使用されても良いし、シールすべき箇所の一部に部分的に使用されても良い。また、本シール部材は、単独で使用されても良いし、プライマーなどと併用されても良い。
(b)熱可塑性樹脂を主成分として含む
本シール部材は、熱可塑性樹脂を主成分として含んでいる。本シール部材において、「熱可塑性樹脂を主成分とする」とは、本シール部材に含まれる有機成分のうち、50重量%以上が熱可塑性樹脂であることを意味する。
本シール部材に含まれる有機成分は、熱可塑性樹脂単独からなっていても良いし、本シール部材の接着性、シール性、弾性などを損なわない範囲内であれば、必要に応じて、ゴム、エラストマーなどを副成分として1種または2種以上含んでいても良い。
主成分である熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、ポリプロピレンなどプロピレンを主重合成分とするプロピレン系樹脂、ポリエチレン、環状オレフィン、ポリメチルペンテンなどのオレフィン系熱可塑性樹脂、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド系熱可塑性樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
これら熱可塑性樹脂のうち、とりわけ、オレフィン系熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。使用環境下での耐水性、耐酸性などが良好だからである。
この際、上記オレフィン系熱可塑性樹脂は、プロピレン系樹脂を主成分として含んでいると良い。本シール部材の加工温度と熱間強度とのバランスなどに優れるからである。なお、「プロピレン系樹脂を主成分とする」とは、オレフィン系熱可塑性樹脂を用いた場合に、本シール部材に含まれるオレフィン系熱可塑性樹脂成分のうち、50重量%以上がプロピレン系樹脂であることを意味する。
一方、任意の副成分であるゴム、エラストマーとしては、具体的には、例えば、エチレン−プロピレンゴム、ポリブタジエン、イソプレン、スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS、SBS、SEPSなど)などを例示することができる。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
なお、本シール部材は、上記熱可塑性樹脂、ゴム、エラストマーなどに通常用いられる各種添加剤、例えば、酸化防止剤、粘着付与剤、軟化剤、加工助剤、WAXなどを1種または2種以上含んでいても良い。
(c)樹脂粒子を含有し、樹脂粒子の耐熱温度が上記熱可塑性樹脂の融点以上である
本シール部材は、樹脂粒子を含有している。樹脂粒子の形態としては、具体的には、例えば、球状、柱状、針状、板状、塊状などの形態を例示することができる。
本シール部材は、何れか1種の形態を有する樹脂粒子のみを含有していても良いし、異なる形態を有する2種以上の樹脂粒子を含有していても良い。好ましくは、圧縮荷重による変位量を均一にしやすい、本シール部材成分中に分散させやすいなどの観点から、球状、好ましくは、真球状の樹脂粒子を主に含有していると良い。
また、上記樹脂粒子は、その耐熱温度が上記熱可塑性樹脂の融点以上である。ここで、上記耐熱温度とは、変位型熱天秤を用い、当該樹脂粒子15mgを、空気中にて10℃/分の昇温速度で昇温した場合に、その重量が3wt%減少したときの温度をいう。また、熱可塑性樹脂の融点とは、JIS K7121における示差走査熱量測定(DSC:熱流束)に準拠して測定した値である。
本シール部材を、例えば、PEFCに適用する場合、上記樹脂粒子の耐熱温度としては、より具体的には、例えば、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上、さらに好ましくは250℃以上などを例示することができる。
なお、(c)条件では、樹脂粒子の耐熱温度の下限について規定しているが、耐熱温度の上限については特に限定されるものではない。耐熱温度が高くても、耐クリープ性が損なわれることがないからである。
樹脂粒子を構成する樹脂は、1種の樹脂からなっていても良いし、2種以上の樹脂がブレンドされていても良い。また、本シール部材中に含まれる樹脂粒子は、同じ種類の樹脂より構成された樹脂粒子からなっていても良いし、異なる種類の樹脂より構成された樹脂粒子の組み合わせからなっていても良い。
本シール部材において、樹脂粒子は、上記耐熱温度が熱可塑性樹脂の融点以上あれば、何れの樹脂より構成されていても良い。
上記樹脂粒子を構成する樹脂としては、具体的には、例えば、架橋アクリル系重合体、架橋スチレン系重合体、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂などを例示することができる。
上記架橋アクリル系重合体にいうアクリル系重合体とは、アクリル酸エステルの重合体、メタクリル酸エステルの重合体、および、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分とする重合体をいう。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記アクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸s−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシルなどを例示することができる。
上記メタクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸s−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシルなどを例示することができる。
上記架橋アクリル系重合体としては、比較的低コストであるなどの観点から、架橋ポリアクリル酸メチル、架橋ポリメタクリル酸メチルなどを好適に用いることができる。
一方、上記架橋スチレン系重合体にいうスチレン系重合体とは、スチレンの重合体、および、スチレンを主成分とする重合体をいう。これらは1種または2種以上含まれていても良い。
上記架橋スチレン系重合体としては、具体的には、例えば、架橋ポリスチレン、架橋アクリロニトリル−スチレン樹脂、架橋アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂などを例示することができる。
上記スチレン系重合体としては、比較的低コストであるなどの観点から、ポリスチレンなどを好適に用いることができる。
また、上記樹脂の架橋は、何れの手法により行われていても良い。架橋手法としては、具体的には、例えば、電子線照射架橋、UV架橋などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用されていても良い。
なお、これら樹脂中には、必要に応じて、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤などの各種添加剤が1種または2種以上添加されていても良い。
本シール部材において、上記樹脂粒子の含有量は、必要とする耐クリープ性が得られれば、特に限定されることはない。例えば、燃料電池のシール部位に合わせてその含有量を適宜変化させるなどしても良い。
一般に、樹脂粒子の含有量が過度に多くなると、耐クリープ性の向上効果も飽和するし、接着性も低下する傾向が見られる。一方、樹脂粒子の含有量が過度に少なくなると、耐クリープ性が低下する傾向が見られる。したがって、樹脂粒子の含有量は、これらに留意して選択すると良い。
樹脂粒子の含有量としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、50、45、40、35、30重量%などを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、0.5、1、2、3、4、5重量%などを例示することができる。なお、上記含有量は、樹脂粒子を含有する本シール部材に占める樹脂粒子の重量%である。
本シール部材において、上記樹脂粒子の粒径は、燃料電池のシール部位において、各部材間に必要とされる隙間量などを考慮して、適宜選択することができる。
樹脂粒子の平均粒径としては、その好ましい上限値として、具体的には、例えば、10、20、30、40、50μmなどを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値として、具体的には、例えば、3、6、9、12、15μmなどを例示することができる。
なお、上記平均粒径は、上市されている粒径分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター(株)製、「コールターカウンター」など)により測定することができる。
以上、説明したように、本シール部材は、少なくとも上記(a)〜(c)の条件を満たしているが、他にも任意で下記条件のうち、少なくとも1つ以上を満たしていても良い。
(d)フィルム状に形成されている
本シール部材は、フィルム状に形成されていても良い。この場合、その厚さは、特に限定されるものではなく、シール部位の隙間量などを考慮して適宜設定することができる。
(e)熱可塑性樹脂は酸により変性されている
本シール部材において、上記熱可塑性樹脂は酸により変性されていても良い。この場合には、燃料電池の構成部材であるセパレータや樹脂フレームなどの材料である金属や樹脂などの表面との濡れ性に優れる。そのため、接着性、シール性を向上させやすくなるなどの利点がある。
なお、本シール部材が、複数の熱可塑性樹脂を含んでいる場合、複数の熱可塑性樹脂のうち、少なくとも1種以上が酸により変性されておれば良い。
また、本シール部材が、任意の副成分であるゴム、エラストマーなどを含んでいる場合、これらについても酸により変性されていても良い。
上記酸による変性は、上記熱可塑性樹脂などに、酸成分がグラフトされることにより行われていても良いし、酸成分が共重合されて行われていても良い。あるいは、これらを組み合わせて行われていても良い。好ましくは、比較的変性が容易であるなどの観点から、グラフトによる変性が好適である。
上記酸としては、具体的には、例えば、不飽和カルボン酸および/またはその誘導体などを例示することができる。これらは1種または2種以上用いられていても良い。
不飽和カルボン酸および/またはその誘導体としては、より具体的には、例えば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(エンド−シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)などの不飽和カルボン酸や、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、塩化マレニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどの酸無水物、ハライド、アミド、イミド、エステルなどを例示することができる。
用いる酸としては、不飽和ジカルボン酸および/またはその誘導体(とりわけ、酸無水物)が好ましく、より好ましくは、マレイン酸および/または無水マレイン酸を好適に用いることができる。金属表面、樹脂表面との濡れ性に優れるので、接着性、シール性を向上させやすいからである。
また、上記酸による変性量(変性樹脂、変性ゴムなどに含まれる酸成分の重量%)は、十分な効果を得るなどの観点から、下記の範囲内にあると良い。
すなわち、上記酸による変性量は、好ましい上限値として、具体的には、例えば、1.6重量%などを例示することができる。一方、これら好ましい上限値と組み合わせ可能な好ましい下限値としては、0.01、0.3重量%などを例示することができる。なお、上記酸による変性量は、赤外線吸収スペクトル法を用いて測定することができる。
(f)熱可塑性樹脂の融点は、120〜145℃の範囲内にある
本シール部材の融点範囲は、電池作動時における接着性、シール性が維持されるように、主に安全性などを考慮して設定することができる。
本シール部材の具体的な融点の選択は、基本的には、燃料電池の構成部材(例えば、電解質膜電極接合体、フレーム、セパレータなど)の耐熱性との兼ね合いなどを考慮して適宜選択すれば良い。
すなわち、本シール部材は、基本的には、ホットメルト形式により接着性、シール性を確保するものである。そのため、燃料電池の製造時には、本シール部材以外に、他の電池構成部材にも熱が加わる。
これらを考慮した場合、例えば、本シール部材をPEFCに適用するときには、上記融点範囲は、好ましくは120〜145℃の範囲内、より好ましくは130℃〜140℃の範囲内にあると良い。
この際、上記融点範囲を満たすように、上記熱可塑性樹脂の融点を調節する方法としては、具体的には、例えば、上記条件を満たす熱可塑性樹脂を当初より選択する方法、上記条件を満たすように複数の樹脂、ゴムなどをブレンドする方法、上記条件を満たすように含有ポリマーのポリマー連鎖を乱す方法などを例示することができる。
なお、上記熱可塑性樹脂の融点は、JIS K 7121における示差走査熱量測定(DSC:熱流束)に準拠して測定することができる。
(g)23℃における貯蔵縦弾性率の1/10以下の貯蔵縦弾性率に低下する温度が90℃以上である
本シール部材をPEFCに適用する場合、本シール部材の23℃における貯蔵縦弾性率の1/10以下の貯蔵縦弾性率に低下する温度は90℃以上であると良い。
この条件を満たしている場合には、本シール部材の弾性率が適度であるので、電池作動時における、接着性、シール性を維持しやすい。
なお、上記貯蔵縦弾性率は、本シール部材を、幅5mm、長さ20mm、厚み50μmに成形し、この成形体に対して、引張方向に振動歪み(周波数:10Hz、動歪み:±10μm)を与え、動的粘弾性測定装置(例えば、株式会社ユービーエム製、「Rheogel−E4000」などが上市されている。)により測定した値である。
この際、上記条件を満たすように本シール部材を調節する方法としては、上記条件を満たす熱可塑性樹脂を当初より選択する方法、上記条件を満たすように複数の樹脂、ゴムなどをブレンドする方法などを例示することができる。
(h)メルトフローレイト(MFR)が4g/10分以上
本シール部材は、そのMFR(230℃)が4g/10分以上であると良い。好ましくは、7g/10分以上、より好ましくは、10g/10分以上であると良い。なお、上記MFRは、JIS K7210に準拠して測定される値である。
本シール部材のMFRが、上記条件を満たす場合には、流れ性などに優れるので、シールすべき箇所の密着性を向上させやすい。
2.本シール部材の製造方法
上記本シール部材の製造方法としては、例えば、以下のような方法を例示することができる。
すなわち、先ず、熱可塑性樹脂を所定温度で加熱溶解する。ゴム、エラストマーなどを用いる場合には、熱可塑性樹脂とともに加熱溶解すれば良い。次いで、得られた加熱溶解物中に、樹脂粒子を必要量配合し、所定温度で、所定時間加熱混練する。基本的には、このような方法により、本シール部材を得ることができる。
この際、上記加熱溶解、加熱混練は、例えば、不活性ガスなどの雰囲気中で行うことができる。また、上記加熱溶解、加熱混練は、芳香族系などの溶剤の存在下で行っても良い。また、必要に応じて、ラジカル開始剤、酸化防止剤などの添加剤を適宜添加しても良い。
また、酸変性を行う場合には、例えば、樹脂粒子を配合する前に、上記加熱溶解物中に、不飽和カルボン酸などの酸を分割または一括投入し、所定温度で、所定時間加熱混練すれば良い。
また、本シール部材をフィルム状にするには、例えば、プレス法、押し出し(T−ダイ)法、インフレーション法などにより行うことができる。
3.本燃料電池
本燃料電池は、従来知られる単セルを複数積層してなる積層体を有している。そして、本燃料電池は、電池構造中において、シールを要する箇所の全てまたは一部が本シール部材を用いてシールされているところに特徴がある。
上記単セルとしては、具体的には、例えば、電解質の一方面にアノード電極、他方面にカソード電極を接合した電解質電極接合体が一対のセパレータにより挟持された構造、電解質電極接合体の周囲に張り出している電解質部分が一対のフレームにより支持され、このフレーム付き電解質電極接合体が一対のセパレータにより挟持された構造などを例示することができる。
本燃料電池が上記単セルを有する場合、本シール部材は、具体的には、例えば、電解質電極接合体の周囲に張り出している電解質とセパレータとの間、電解質電極接合体の周囲に張り出している電解質とこれを支持するフレームとの間、このフレームとセパレータとの間などに設けることができる。また、隣り合う各単セルのセパレータ間などにも設けることができる。
以上、本シール部材および本燃料電池について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお、以下の実施例および比較例に係る接着性シール部材は、固体高分子形燃料電池(PEFC)に好適に用いることができる。
1.接着性シール部材の作製
(実施例1)
ミキサー容量100ccの小型密閉式混練機(東洋精機(株)製、「ラボプラストミル」)を用い、これにポリプロピレン(住友化学(株)製、「住友化学ノーブレン」)60gと無水マレイン酸(関東化学(株)製)0.6gとを投入し、有機過酸化物(日本油脂(株)製、「パークミルD」)とともに、240℃にて加熱溶融した。
次いで、この加熱溶融物中に、架橋ポリメタクリル酸メチルより構成された樹脂粒子(綜研化学(株)製、「ケミスノーMx」)0.3g(0.5wt%)を投入し、240℃で5分間混練した。次いで、上記樹脂粒子が分散された無水マレイン酸変性ポリプロピレンをプレスし、厚み120μmのフィルム状に成形した。これにより、実施例1に係る接着性シール部材を得た。
ここで、上記樹脂粒子につき、耐熱温度を測定した。具体的には、熱天秤(島津製作所(株)製、「TGA−50」)を用いて、上記樹脂粒子15mgを、空気中にて10℃/分の昇温速度で昇温し、その重量が3wt%減少したときの温度、すなわち、耐熱温度を測定した。その結果、耐熱温度は260℃であった。また、JIS K7121に準拠した示差走査熱量測定(DSC、熱流束)により測定したポリプロピレンの融点は135℃であった。
また、上記樹脂粒子の平均粒径を、ベックマン・コールター(株)製、「コールターカウンター」)を用いて測定したところ、30μmであった。
また、上記実施例1に係る接着性シール部材における、無水マレイン酸の変性量を、赤外線吸収スペクトル法を用いて測定した。具体的には、上記作製した接着性シール部材の赤外線吸収スペクトルを透過法により測定した。次いで、得られた1800cm−1付近の無水マレイン酸のピーク強度と、滴定により求めた酸の量とから検量線を作成し、変性量を求めた。その結果、無水マレイン酸変性ポリプロピレンに占める無水マレイン酸の変性量は、0.8wt%であった。
また、上記実施例1に係る接着性シール部材の温度と貯蔵縦弾性率との関係を測定した。すなわち、実施例1に係る接着性シール部材を、幅5mm、長さ20mm、厚み50μmに成形した。次いで、この成形体を、動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製、「Rheogel−E4000」)にセットし、温度と貯蔵縦弾性率との関係を求めた。
なお、この際の測定条件は、引っ張りモード、周波数:10Hz、初期荷重:自動モード、動歪み:±10μm、温度範囲:−40〜200℃、昇温速度:3℃/分、測定:2℃毎とした。
その結果、23℃における貯蔵縦弾性率は、5.80×10(Pa)であった。また、23℃における貯蔵縦弾性率の1/10の貯蔵縦弾性率に低下する温度は、104℃であり、PEFCの作動温度である90℃以上であった。
(実施例2)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、上記樹脂粒子を3g(5wt%)とした以外は同様にして、実施例2に係る接着性シール部材を作製した。
(実施例3)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、上記樹脂粒子を6g(10wt%)とした以外は同様にして、実施例3に係る接着性シール部材を作製した。
(実施例4)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、上記樹脂粒子を18g(30wt%)とした以外は同様にして、実施例4に係る接着性シール部材を作製した。
(実施例5)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、上記樹脂粒子に代えて、架橋ポリスチレンより構成された樹脂粒子(平均粒径25μm)(綜研化学(株)製、「ケミスノーSGP」)を6g(10wt%)とした以外は同様にして、実施例5に係る接着性シール部材を作製した。なお、この樹脂粒子の耐熱温度は255℃であった。
(比較例1)
従来のエポキシ系樹脂を主成分とする接着性シール部材(セメダイン(株)製、「EP331」)を、比較例1に係る接着性シール部材とした。
(比較例2)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、樹脂粒子を用いなかった以外は同様にして、比較例2に係る接着性シール部材を作製した。
(比較例3)
実施例1に係る接着性シール部材の作製において、架橋されていないポリメタクリル酸メチルより構成された樹脂粒子(綜研化学(株)製、「ケミスノーMP」)を用い、これを6g(10wt%)とした以外は同様にして、比較例3に係る接着性シール部材を作製した。なお、この樹脂粒子の耐熱温度は100℃であった。
2.各接着性シール部材の接着力
先ず、各接着性シール部材が、基本性能である接着性を有しているか否かを確認する目的で、以下のT字剥離試験を行った。
すなわち、短冊状1cm幅、厚み0.1mmのステンレス板を準備し、その表面を脱脂した。次いで、各接着性シール部材を一対のステンレス板の間に設置し、加熱温度150℃、圧縮量10〜50μmで加熱圧縮した。これによりT字剥離試験に供する、実施例1〜5に対応する試料A1〜A5、比較例1〜3に対応する試料B1〜B3をそれぞれ作製した。
次いで、各試料を引張試験装置に装着した。この際、各試料の上側ステンレス板の一端部は、引張試験装置の上側掴み治具により挟持されている。一方、各試料の下側ステンレス板の一端部は、引張試験装置の下側掴み治具により挟持されている。
次いで、引張試験装置の上側掴み治具を、ヘッドスピード10mm/分で引っ張り、両ステンレス板と接着性シール部材とを剥離した。そして、JIS K6256 付属書に準拠して各試料のT字剥離強度を求めた。この際、上記試験は、室温及び90℃雰囲気下で行った。
なお、後述する表1では、比較例1に対応する試料B1のT字剥離強度を基準(100)とした場合における、各試料のT字剥離強度の比(T字剥離強度指数)を参考データとして記載している。
3.各接着性シール部材の評価
3.1 接着時間
各接着性シール部材につき、150℃における接着時間を測定した。この際、比較例1に係る従来の接着性シール部材よりも接着時間が少なくて済んだものを合格とし、同等および長くかかるものを不合格と判定した。
3.2 耐クリープ性
各接着性シール部材につき、耐クリープ試験を行った。すわなち、先ず、縦1cm×横1cm×厚み50μmのフィルム状の各接着性シール部材を準備した。
次いで、縦1cm×横1cm×厚み100μmのステンレス板を6枚準備し、図1に示すように、各ステンレス板30間に準備した各接着性シール部材10を1枚づつ配置(計5枚使用)し、各積層試料32を作製した。
次いで、以下の手順により、クリープ量を求めた。すなわち、先ず、積層試料を90℃雰囲気中にて30分間保持した。その後、90℃雰囲気中にて積層試料に0.01MPaの力を加え、厚み測定におけるゼロ点調整を行った。続いて、90℃雰囲気中にて積層試料に3MPaの力を加え、直後(15秒後)の積層試料の厚みを初期厚みとして測定し、さらに、500時間経過後の積層試料の厚みを測定し、両者の厚み差をクリープ量とした。
なお、後述する表1では、比較例1に対応する積層試料のクリープ量を基準(100)とした場合における、各積層試料のクリープ量の比(クリープ指数)を記載している。この耐クリープ試験では、上記クリープ指数が100未満である場合を合格とし、100以上の場合を不合格とした。
表1に、作製した実施例および比較例に係る接着性シール部材の内容および上記試験結果を示す。
Figure 0005108246
表1によれば、次のことが分かる。先ず、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、従来のエポキシ系樹脂を主成分とする比較例1に係る接着性シール部材に比較して、同等またはそれ以上の接着力を有していることが分かる。
このことから、接着性シール部材の接着性が樹脂粒子の配合により著しく損なわれるなどの問題はほとんど発生せず、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、基本性能である接着性を有していることが確認できた。
次に、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、比較例1に係る接着性シール部材に比較して、接着時間が10分と短時間であることが分かる。そのため、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、従来よりも極めて短時間で接着でき、燃料電池の生産性に優れていることが確認できた。
また、比較例1に係る接着性シール部材の形態は、2液液状であるのに対し、実施例1〜5に係る接着性シール部材の形態は、フィルム状である。そのため、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、セパレータやフレームなどに貼り付けることで、煩雑な位置合わせ工程などを省略することができる。また、フィルム化により連続加工などの構築がしやすくなる。また、フレームなどに接着性シール部材を予めラミネートしておけば、さらに加工が容易になる。そのため、これらの点からも、燃料電池の生産性を向上させることができる。
次に、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、特定の樹脂粒子を含有しているので、エポキシ系樹脂を主成分とする比較例1に係る接着性シール部材、特定の樹脂粒子を含有していない比較例2に係る接着性シール部材、耐熱温度が規定値よりも低い樹脂粒子を含有する比較例3に係る接着性シール部材に比較して、耐クリープ性に極めて優れていることが確認できた。
以上より、実施例1〜5に係る接着性シール部材は、耐クリープ性および燃料電池の生産性の両者に優れているといえる。
4.固体高分子形燃料電池の作製およびシール性の評価
実施例1〜5に係る接着性シール部材を用い、固体高分子形燃料電池を作製した。
すなわち、図2に示すように、膜電極接合体18(MEA、エレクトロケム(株)製、「FC25−MEA」)の周囲に張り出している固体電解質膜20を、実施例1〜5に係る接着性シール部材10を介してフレーム22により支持し、これをさらに、実施例1〜5に係る接着性シール部材10を介して一対のステンレス製セパレータ24、24で挟持して一体化し、実施例1〜5に係る固体高分子形燃料電池26を作製した。なお、接着性シール部材の接着は、温度150℃、圧力2MPaで10分間圧着することにより行った。
次いで、作製した実施例1〜5に係る固体高分子形燃料電池のアノード電極に水素を、カソード電極に酸素を供給し、24時間シール性を確認した。
その結果、シール箇所からの各ガスの漏れなどは生じず、シール性を確保できていることが確認できた。
実施例において、クリープ量を求める際の積層試料の断面を模式的に示した図である。 実施例に係る接着性シール部材を用いた、実施例に係る固体高分子形燃料電池を模式的に示した図である。 従来の固体高分子形燃料電池の一例を模式的に示した図である。
符号の説明
10 接着性シール部材
18 膜電極接合体
20 固体電解質膜
22 フレーム
24 セパレータ
26 固体高分子形燃料電池

Claims (4)

  1. 下記(a)〜(c)を満たすことを特徴とする接着性シール部材。
    (a)燃料電池に用いられる
    (b)オレフィン系熱可塑性樹脂を主成分として含む
    (c)架橋アクリル系重合体および/または架橋スチレン系重合体で構成される樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子の耐熱温度が前記オレフィン系熱可塑性樹脂の融点以上である
  2. 前記樹脂粒子の含有量が0.5〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の接着性シール部材。
  3. さらに、下記(d)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の接着性シール部材。
    (d)フィルム状に形成されている
  4. 請求項1または3の何れかに記載の接着性シール部材を用いてシールされていることを特徴とする燃料電池。
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