JP5209404B2 - フレーム部材およびそれを用いた燃料電池用セパレータ - Google Patents

フレーム部材およびそれを用いた燃料電池用セパレータ Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池を構成するセパレータに関し、詳しくは、セパレータの二枚のプレート間を接着シールするフレーム部材に関する。
ガスの電気化学反応により電気を発生させる燃料電池は、発電効率が高く、排出されるガスがクリーンで環境に対する影響が極めて少ない。なかでも固体高分子型燃料電池は、比較的低温で作動させることができ、大きな出力密度を有する。このため、発電用、自動車用電源等、種々の用途が期待されている。
固体高分子型燃料電池では、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)等をセパレータで挟持したセルが発電単位となる。MEAは、電解質となる高分子膜(電解質膜)と、電解質膜の厚さ方向両面に配置された一対の電極触媒層(燃料極(アノード)触媒層、酸素極(カソード)触媒層)と、からなる。一対の電極触媒層の表面には、さらにガス拡散層が配置されている。燃料極側には水素や炭化水素等の燃料ガスが、酸素極側には酸素や空気等の酸化剤ガスがそれぞれ供給される。供給されたガスと電解質と電極触媒層との三相界面における電気化学反応により、発電が行われる。固体高分子型燃料電池は、上記セルを多数積層したセル積層体を、セル積層方向の両端に配置したエンドプレート等により締め付けて構成される。
セル積層体の周縁部には、ガスや水等の流路となるマニホールドが形成されている。各々の電極に供給されるガスが混合すると、発電効率が低下する等の問題が生じる。また、電解質膜は、水を含んだ状態でプロトン導電性を有する。このため、作動時には、電解質膜を湿潤状態に保つ必要がある。したがって、ガスの混合や漏れを防止すると共に、セル内を湿潤状態に保持するために、MEAやマニホールドの周縁部にはシール部材が配置されている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、MEA等の電極部材の両側に配置されるセパレータとして、三枚のプレートを備える平板型のセパレータが知られている(例えば、特許文献3参照)。平板型のセパレータは、隣り合う電極部材に各々当接されるアノードプレート、カソードプレートと、両プレート間に介装される中間プレートと、を備えている。
特開2007−280719号公報 特開2005−347256号公報 特開2007−250192号公報 特開2006−225649号公報
上記特許文献3に記載されている平板型セパレータの場合、中間プレートと、アノードプレートおよびカソードプレートの各々とは、接着剤で接合されている。接着剤には、例えば、熱硬化性樹脂を使用することができる。この場合、例えば中間プレートに接着剤を塗布し、三枚のプレートを積層した状態で加熱する。この際、荷重を加えた状態で接着剤を硬化させる必要がある。また、硬化を完了させるには、数十分から一時間以上の長時間が必要である。したがって、セパレータの生産性が低い。また、硬化させる際、不純物等が存在すると硬化不良が生じることがあるため、作業環境等、取扱いに注意が必要である。加えて、熱硬化性樹脂の可使時間(ポットライフ)を考慮する必要もある。
これに対して、上記特許文献1、2には、酸により変性されたポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含む接着性シール部材が紹介されている。この接着性シール部材を用いれば、上述した熱硬化性樹脂由来の問題点は解消する。しかしながら、燃料電池の作動環境における接着性は、充分とはいえない。すなわち、燃料電池を長期間作動させた場合、特許文献1、2に紹介された接着性シール部材では、接着力が時間の経過と共に低下するおそれがある。
例えば、固体高分子型燃料電池は、約70℃〜90℃の温度下で作動する。また、燃料ガス、酸化剤ガスは、電解質膜のプロトン導電性を維持するため、加湿されて各々の電極へ供給されることが多い。さらに、酸素極では、水素と酸素とから水が生成される。また、冷媒流路では水等の冷媒が流れる。このように、固体高分子型燃料電池の構成部材は、約70℃〜90℃の温度下で水分と接触するような環境に晒される。したがって、セパレータに使用される接着剤には、温水や蒸気と接触するような環境で長期間使用しても、接着力が低下しにくいことが要求される。
また、固体高分子型燃料電池を長期間作動させると、セル内に温度のばらつきが生じる場合がある。上記特許文献1、2に紹介された接着性シール部材を用いた場合、セル内において局部的に温度が上昇すると、接着性シール部材の弾性率が低下してしまう。これにより、接着性シール部材が変形し、接着シール部位の気密性、液密性(シール性)が低下する。したがって、セパレータに使用される接着剤には、高温下において、弾性率が低下しにくいことが要求される。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、燃料電池用セパレータの二枚のプレート間を接着シールすることができ、燃料電池の作動環境において接着力が低下しにくく、かつ、高温下でも弾性率が低下しにくいフレーム部材を提供することを課題とする。また、このようなフレーム部材を用いることにより、比較的軽量、安価で、耐久性に優れた燃料電池用セパレータを提供することを課題とする。
(1)本発明のフレーム部材は、積層された電極部材間に配置され、対向する二枚のプレートを備える燃料電池用セパレータにおいて、該プレート間に介装されるフレーム部材であって、樹脂フレーム層と、該樹脂フレーム層を介して配置され以下の(a)〜(c)を含む一対の接着層と、からなり、該プレート間を接着シールすることを特徴とする。
(a)酸により変性されたオレフィン系熱可塑性樹脂
(b)シランカップリング剤
(c)繊維状フィラー
本発明のフレーム部材によると、樹脂フレーム層を挟持する一対の接着層が、各々、セパレータを構成するプレートと接着される。本発明のフレーム部材における接着層は、第一に(a)酸により変性されたオレフィン系熱可塑性樹脂(以下、適宜「酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂」と称す)を含む。熱可塑性樹脂を使用するため、従来の熱硬化性樹脂からなる接着剤のように、接着の際に長時間硬化させる必要はない。よって、接着作業が短時間で済む。これにより、セパレータ、ひいては燃料電池の生産性を向上させることができる。また、熱可塑性樹脂は、不純物、汚れ等により硬化不良をおこしにくい。加えて、ポットライフを考慮する必要もない。
さらに、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂は、耐水性、耐酸性が良好である。よって、本発明のフレーム部材は、水分存在下での接着性に優れる。また、セパレータを構成する二枚のプレートに対する濡れ性も良好である。したがって、本発明のフレーム部材によると、所望の接着性、シール性を確保しやすい。
本発明のフレーム部材における接着層は、第二に(b)シランカップリング剤を含む。シランカップリング剤は、無機材料と有機材料との各々に対する反応性を有する。したがって、金属等の無機材料からなるプレートと、接着層(有機材料)と、の間には、シランカップリング剤により強固な化学結合が形成される。これにより、本発明のフレーム部材の接着力はより大きくなる。また、温水や蒸気と接触するような燃料電池の作動環境においても、接着力が低下しにくい。さらに、後述する球状の樹脂粒子を配合した場合には、シランカップリング剤により、接着層のマトリックス樹脂成分と、球状の樹脂粒子と、の接着力も向上する。よって、球状の樹脂粒子のみを含有させた場合と比較して、接着力がより低下しにくい。
本発明のフレーム部材における接着層は、第三に(c)繊維状フィラーを含む。繊維状フィラーを含むことにより、接着層の剛性が高くなる。すなわち、接着層において、繊維状フィラーはくさびのような役割を果たす。これにより、高温下において、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂の変形を抑制する。したがって、高温下でも、接着層の弾性率は低下しにくい。つまり、高温下でも、接着層による良好なシール性を維持することができる。
このように、接着信頼性の高い本発明のフレーム部材によると、燃料電池を長期間作動させた場合でも、セパレータにおいて良好なシール性が維持される。このため、燃料電池の作動信頼性を向上させることができる。
ところで、平板型セパレータにおける三枚のプレートを全て金属製とすると、高価で重量が重く、製造にも多くの時間を要する。この点、本発明のフレーム部材は、樹脂フレーム層および接着層からなる。したがって、セパレータの軽量化、低コスト化に有用である。
(2)また、本発明の燃料電池用セパレータは、第一プレートと、該第一プレートに対向して配置されている第二プレートと、該第一プレートおよび該第二プレートとの間に介装され、両プレート間を接着シールする上記本発明のフレーム部材と、を備える。
上述したように、本発明のフレーム部材は、樹脂フレーム層と、一対の接着層と、からなる。ここで、接着層は、燃料電池の作動環境において接着力が低下しにくく、かつ高温下でも弾性率が低下しにくい。したがって、本発明のフレーム部材を備える本発明の燃料電池用セパレータは、比較的軽量、安価であると共に、耐久性に優れる。
以下に、本発明のフレーム部材および燃料電池用セパレータの実施形態を説明する。なお、本発明のフレーム部材および燃料電池用セパレータは、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
<フレーム部材>
本発明のフレーム部材が用いられる燃料電池用セパレータは、積層された電極部材間に配置され、対向する二枚のプレートを備える。電極部材は、MEAと、MEAの厚さ方向両面に配置されている一対の多孔質層とを含む。一対の多孔質層は、各々、ガス拡散層のみから構成されていてもよく、ガス拡散層と、該ガス拡散層よりも気孔率が大きいガス流路層と、の積層体から構成されていてもよい。
積層された電極部材間に配置された燃料電池用セパレータにおいて、二枚のプレートのうち一方は、電極部材のアノード側に接し(アノードプレート)、他方はカソード側に接する(カソードプレート)。本発明のフレーム部材は、該セパレータのこれら二枚のプレート(アノードプレート、カソードプレート)間を接着シールする。
本発明のフレーム部材における樹脂フレーム層は、耐熱性を有する樹脂から製造すればよい。樹脂フレーム層に好適な樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリプロピレン樹脂、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂(SPS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、液晶ポリマー樹脂(LCP)、環状オレフィンコポリマー樹脂(COC)、ポリメチルペンテン樹脂(TPX)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)等が挙げられる。また、フェノール樹脂等をガラスクロスに含浸させたものを使用してもよい。
一対の接着層は、樹脂フレーム層を介して配置され、次の(a)〜(c)を含む。
(a)酸により変性されたオレフィン系熱可塑性樹脂
接着層のマトリックス樹脂成分のうち、主成分となるのは、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂である。ここで、「主成分」とは、接着層のマトリックス樹脂成分を100重量%とした場合の50重量%以上を占める成分をいう。オレフィン系熱可塑性樹脂は、オレフィンのホモ重合体、オレフィンの共重合体、およびオレフィンとオレフィン以外の物との共重合体を含む。具体的には、オレフィンのホモ重合体には、炭素数が2〜20の単一の不飽和オレフィンからなる重合体(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)が含まれる。オレフィンの共重合体には、炭素数が2〜20の不飽和もしくは多重不飽和炭化水素の一種以上からなる重合体が含まれる。例えば、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体、エチレン/オクテン共重合体、エチレン/スチレン共重合体、エチレン/ブテン/オクテン共重合体、エチレン/プロピレン/ノルボルナジエン共重合体、プロピレン/ブテン共重合体等が挙げられる。オレフィン以外の物(オレフィン(原則としてエチレン)と共重合し得る物)には、酢酸ビニル、炭素数が1〜20のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル、不飽和無水物(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等)、不飽和酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等)が含まれる。オレフィンとオレフィン以外の物との共重合体としては、エチレン/酢酸ビニル、エチレン/アクリル酸メチル、エチレン/アクリル酸ブチル等が挙げられる。
例えば、オレフィン系熱可塑性樹脂を、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、高密度ポリプロピレン(HDPP)、低密度ポリプロピレン(LDPP)、およびこれらの混合物から選択すると好適である。
また、本発明のフレーム部材の接着加工温度と、使用時の熱間強度とのバランスに優れる等の理由から、オレフィン系熱可塑性樹脂として、プロピレン系樹脂を主成分として採用することが望ましい。ここで、「プロピレン系樹脂を主成分とする」とは、オレフィン系熱可塑性樹脂の全体を100重量%とした場合に、プロピレン系樹脂の含有量が50重量%以上であることを意味する。
酸により変性されたオレフィン系熱可塑性樹脂とは、酸、酸無水物、酸エステル、メタロセン等により変性された、上記オレフィン系熱可塑性樹脂を意味する。酸による変性は、オレフィン系熱可塑性樹脂に酸成分をグラフト化してもよく、共重合してもよく、あるいはこれらを組み合わせて行ってもよい。変性が比較的容易である等の理由から、グラフト化による変性が好適である。酸による変性量(酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂に含まれる酸成分の重量割合)は、特に限定されるものではない。所望の接着性、シール性が得られるよう、適宜決定すればよい。一般には、酸による変性量が少ないと、所望の接着性、シール性を得にくくなる。反対に、所定の変性量を超えると、接着性は飽和する。したがって、例えば、酸による変性量を、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂の全体を100重量%とした場合の0.01重量%以上、さらには0.3重量%以上とすると好適である。また、酸による変性量を、1.6重量%以下とすると好適である。酸による変性量は、例えば、赤外線吸収スペクトル法により測定することができる。
酸としては、例えば、不飽和カルボン酸およびその誘導体から選ばれる一種以上を用いることができる。具体的には、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、塩化マレニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート等の酸無水物、ハライド、アミド、イミド、エステル等が挙げられる。なかでも、マレイン酸、あるいは無水マレイン酸により変性された酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂を含む場合、金属の表面に対する濡れ性がより向上するため、接着性、シール性がより高くなる。
接着層のマトリックス樹脂成分は、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂のみでもよい。また、接着層の接着性、シール性、弾性等を損なわない範囲で、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー等から選ばれる一種以上を、副成分として含んでいてもよい。このような副成分としては、例えば、ナイロン樹脂、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS))等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー等は、上記オレフィン系熱可塑性樹脂と同様、酸により変性されたものでもよい。
(b)シランカップリング剤
シランカップリング剤は、官能基としてエポキシ基、アミノ基、ビニル基等を有する化合物の中から、接着性等を考慮して適宜選択すればよい。シランカップリング剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。例えば、エポキシ基を有する化合物から選ばれる一種以上を用いると、接着力がより向上すると共に、燃料電池の作動環境においても、接着力が低下しにくい。具体的には、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、特に限定されるものではない。例えば、接着層の全体を100重量%とした場合の1重量%以上とすることが望ましい。シランカップリング剤が1重量%未満の場合には、燃料電池の長期間の作動に伴う接着力の低下を抑制する効果が少なくなるからである。3重量%以上とするとより好適である。反対に、シランカップリング剤の含有量は、接着層の全体を100重量%とした場合の10重量%以下とすることが望ましい。シランカップリング剤が10重量%を超えると、接着層を製造する際における練り、押し出し等の加工性が低下するおそれがあるからである。
(c)繊維状フィラー
繊維状フィラーとしては、本発明のフレーム部材の使用環境を考慮して、チタン等の金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維等を使用すればよい。特に、炭素繊維、ガラス繊維が好適である。繊維状フィラーの大きさは、特に限定されるものではない。高温下における接着層の弾性率低下を効果的に抑制するためには、例えば、フィラー径を5μm以上とするとよい。10μm以上とするとより好適である。また、フィラー径を30μm以下とするとよい。20μm以下とするとより好適である。なお、フィラー径は、繊維状フィラーの長手方向に対する垂直断面における最大径である。さらに、繊維状フィラーの長手方向長さ(フィラー長さ)は、0.2mm以上とするとよい。0.5mm以上とするとより好適である。また、フィラー長さを25mm以下とするとよい。15mm以下とするとより好適である。
繊維状フィラーの含有量は、特に限定されるものではない。例えば、接着層の全体を100重量%とした場合の1重量%以上とすることが望ましい。繊維状フィラーが1重量%未満の場合には、高温下における接着層の弾性率低下を抑制する効果が少なくなるからである。3重量%以上とするとより好適である。反対に、繊維状フィラーの含有量は、接着層の全体を100重量%とした場合の15重量%以下とすることが望ましい。繊維状フィラーが15重量%を超えると、接着層を製造する際における練り、押し出し等の加工性が低下すると共に、分散性が低下するおそれがあるからである。
本発明のフレーム部材における接着層は、上記(a)〜(c)に加えて、さらに(d)球状の樹脂粒子を含んでいてもよい。ここで、「球状」には、真球、略真球状は勿論、楕円球状、長円球状(一対の対向する半球を円柱で連結した形状)、部分毎に半径の異なる球状、水滴形状等が含まれる。なかでも、真球あるいは略真球状の樹脂粒子が好適である。また、樹脂粒子を、同一形状の粒子で構成してもよく、異なる形状の粒子を混合して構成してもよい。
球状の樹脂粒子を含むことにより、接着層の剥離時の界面は、接着層が被着材(プレート)の表面に残留する、いわゆる凝集破壊の状態となる。したがって、球状の樹脂粒子を含有させることにより、本発明のフレーム部材は、より接着信頼性が向上する。
また、上述したように、固体高分子型燃料電池において、セル積層体は、セル積層方向の両端から所定の荷重で圧縮されている。加えて、作動時には熱が発生する。このため、接着層の耐圧縮クリープ性(以下、単に「耐クリープ性」と称す)が低いと、固体高分子型燃料電池の作動時に、徐々に接着層が変形し、シール性が低下するおそれがある。この点、球状の樹脂粒子を含有させた場合には、樹脂粒子がスペーサの役割を果たすため、接着層は圧縮クリープしにくくなる。これにより、燃料電池を長期間作動させても、接着層は変形しにくく、良好なシール性を維持することができる。
樹脂粒子としては、耐熱温度が、接着層のマトリックス樹脂成分の融点以上のものを使用する。ここで、樹脂粒子の耐熱温度の測定は、以下の方法による。すなわち、変位型熱天秤を用いて、樹脂粒子15mgを空気中で10℃/分の昇温速度で昇温し、その重量が3重量%減少した時の温度を耐熱温度とする。なお、マトリックス樹脂成分の融点の測定は、JIS K7121における示差走査熱量測定(熱流束DSC)に準拠して行えばよい。本発明のフレーム部材を、例えば、固体高分子型燃料電池のセパレータに使用する場合には、耐熱温度が150℃以上の樹脂粒子を採用することが望ましい。耐熱温度が200℃以上、さらには250℃以上であるとより好適である。なお、耐熱温度の上限値は特に限定されない。樹脂粒子の耐熱温度が高くても、接着性、耐クリープ性の向上効果を損ねるおそれは少ない。
樹脂粒子は、同じ種類の樹脂からなる粒子で構成してもよく、異なる樹脂からなる粒子を混合して構成してもよい。樹脂の種類としては、例えば、架橋アクリル系重合体、架橋スチレン系重合体、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。これらから選ばれる一種を単独で、あるいは二種以上を混合して樹脂粒子とすればよい。なかでも、粒子径の自由度が大きく、比較的低比重のため重量の増加を抑制できるという観点から、架橋アクリル系重合体および架橋スチレン系重合体から選択すると好適である。
架橋アクリル系重合体の「アクリル系重合体」は、アクリル酸エステルの重合体、メタクリル酸エステルの重合体、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分とする重合体をいう。
アクリル酸エステルの具体例として、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸s−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等が挙げられる。
メタクリル酸エステルの具体例として、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸s−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等が挙げられる。
架橋アクリル系重合体としては、比較的低コストである等の理由から、架橋ポリアクリル酸メチル、架橋ポリメタクリル酸メチル等が好適である。
架橋スチレン系重合体の「スチレン系重合体」は、スチレンの重合体、およびスチレンを主成分とする重合体をいう。これらのうちの一種、あるいは二種以上を選択すればよい。なかでも、比較的低コストである等の理由から、ポリスチレン等が好適である。架橋スチレン系重合体としては、架橋ポリスチレンの他、架橋アクリロニトリル−スチレン樹脂、架橋アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等が好適である。
上記樹脂の架橋は、例えば、電子線照射架橋、紫外線(UV)架橋等の既に公知の手法を用いればよい。また、上記樹脂中には、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤等の各種添加剤が含有されていてもよい。
樹脂粒子の含有量は、特に限定されるものではなく、所望の耐クリープ性が得られるよう、適宜決定すればよい。樹脂粒子の含有量が所定の割合を超えると、耐クリープ性の向上効果は飽和する。また、樹脂粒子が多すぎると、接着力は低下する傾向が見られる。一方、樹脂粒子が少なすぎると、所望の耐クリープ性を得ることができない。これらの点を考慮すると、樹脂粒子の含有量は、接着層の全体を100重量%とした場合の0.5重量%以上とすることが望ましい。より好適な下限値として、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%を挙げることができる。反対に、樹脂粒子の含有量は、接着層の全体を100重量%とした場合の50重量%以下とすることが望ましい。より好適な上限値として、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%を挙げることができる。
樹脂粒子の大きさは、接着層の厚さ等を考慮して、適宜決定すればよい。例えば、平均粒子径を30μm以上100μm以下とすることが望ましい。なお、樹脂粒子の平均粒子径は、市販の粒径分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター(株)製「コールターカウンター」等)を用いて測定すればよい。
本発明のフレーム部材における接着層は、通常、熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー等と共に使用される各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、粘着付与剤、軟化剤、加工助剤、ワックス等が挙げられる。
また、接着層の融点は、燃料電池の作動環境において良好な接着性、シール性が維持されるよう、設定することが望ましい。固体高分子型燃料電池のセパレータに使用する場合には、接着層の融点を、120℃以上180℃以下、好ましくは、130℃以上170℃以下とするとよい。融点を上記範囲内に調整するには、融点が元々上記範囲内の酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂を選択すればよい。あるいは、融点が上記範囲内となるように、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂、他の熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー等のポリマーを混合するか、含有ポリマーのポリマー連鎖を乱す等の方法を用いればよい。なお、融点の測定は、上述したように、JIS K7121における示差走査熱量測定(熱流束DSC)に準拠して行えばよい。
本発明のフレーム部材は、例えば、次のように製造することができる。まず、樹脂フレーム層の背向する二つの表面に、各々、接着層を貼着する。次いで、樹脂フレーム層と接着層との積層体に、各種ガス等の流路となる連通孔を、打ち抜き加工等により形成する。この方法によると、樹脂フレーム層と接着層との煩雑な位置合わせが不要になり、連続加工がしやすくなる。一方、接着層のリサイクルを考慮して、予め打ち抜き加工等により所定の連通孔を形成した接着層を、連通孔形成後の樹脂フレーム層に貼着して製造してもよい。このようにして製造した本発明のフレーム部材を、セパレータの二枚のプレート間に配置して、温度140℃〜200℃程度、圧力1MPa〜3MPa程度で加熱圧着することにより、本発明の燃料電池用セパレータを製造することができる。
接着層は、フィルム状に成形するとよい。フィルム状に成形すると、樹脂フレーム層と接着層とを熱ロール等により貼り合わせるだけで、両者の貼着を容易に行うことができる。フィルム状に成形するには、既に公知のプレス法、押し出し法(T−ダイ法)、インフレーション法等によればよい。また、フィルムの厚さは、樹脂フレーム層の厚さ等に応じて、適宜設定すればよい。
接着層は、所定の原料を混練した後、所定の形状に成形して製造される。原料の混練は、例えば、練り込み法、ドライブレンド法等により行えばよい。なかでも練り込み法は、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂等とシランカップリング剤とが反応しやすいため好適である。また、練り込み法によると、シランカップリング剤が酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂中に分散することで、シランカップリング剤の官能基が接着時まで劣化しにくいという利点もある。以下、練り込み法について説明する。
まず、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂を所定の温度で加熱溶融する。他の熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーを加える場合には、酸変性オレフィン系熱可塑性樹脂と共に加熱溶融すればよい。次に、加熱溶融物中に、シランカップリング剤、繊維状フィラー等を投入し、所定時間加熱混練する。ここで、加熱溶融、加熱混練の一連の作業は、例えば、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。また、加熱溶融、加熱混練の各工程において、必要に応じて、酸化防止剤等の各種添加剤、ラジカル開始剤等を添加すればよい。また、オレフィン系熱可塑性樹脂等を酸により変性する場合には、シランカップリング剤および繊維状フィラーを投入する前に、加熱溶融物中に不飽和カルボン酸等の酸を分割あるいは一括添加し、所定の温度で加熱混練すればよい。
<燃料電池用セパレータ>
以下に、上記本発明のフレーム部材を備える本発明の燃料電池用セパレータ(以下、適宜「本発明のセパレータ」と称す)の一実施形態を示す。まず、本発明のセパレータを備える固体高分子型燃料電池の構成について説明する。図1に、固体高分子型燃料電池の斜視図を示す。
図1に示すように、固体高分子型燃料電池9は、モジュールMが多数積層されて構成されている。モジュールMの積層方向両端にはエンドプレート93、94が配置されている。エンドプレート93、94は、ステンレス鋼製であって矩形板状を呈している。エンドプレート93には、四辺に沿って、空気(酸化剤ガス)を供給する空気供給孔90a、空気を排出する空気排出孔90b、水素(燃料ガス)を供給する水素供給孔91a、水素を排出する水素排出孔91b、冷却水を供給する冷却水供給孔92a、冷却水を排出する冷却水排出孔92b、が形成されている。各々の孔90a、90b、91a、91b、92a、92bに対応するよう、モジュールMにも、後述するように複数の連通孔が形成されている。これにより、固体高分子型燃料電池9のモジュールMの積層方向には、空気、水素、冷却水の流路が各々貫設されている。
次に、モジュールMの構成について説明する。図2に、モジュールMの斜視図を示す。図3に、モジュールMの分解斜視図を示す。図4に、図2のIV−IV断面図を示す。図2〜図4に示すように、モジュールMは、電極部材2と、セパレータ3と、シール部材4と、を備えている。
電極部材2は、MEA20と、カソード多孔質層21aと、アノード多孔質層21bと、を備えている。MEA20は、電解質膜22と、カソード触媒層23aと、アノード触媒層23bと、からなる。
電解質膜22は、全フッ素系スルホン酸膜であり、矩形薄板状を呈している。カソード触媒層23aは、矩形薄板状を呈し、電解質膜22の上面を覆うように配置されている。カソード触媒層23aは、白金を担持したカーボン粒子を含む。アノード触媒層23bは、カソード触媒層23aと同様の構成を有し、電解質膜22の下面を覆うように配置されている。
カソード多孔質層21aは、ガス拡散層24aとガス流路層25aとを備えている。ガス拡散層24aは、カーボンペーパー製であり、矩形薄板状を呈している。ガス拡散層24aは、MEA20のカソード触媒層23aの上面に配置されている。ガス拡散層24aの気孔率は、約60%である。ガス拡散層24aは、MEA20と、略相似形状を呈している。ガス拡散層24aはMEA20よりも小さい。つまり、ガス拡散層24aの面積は、MEA20の面積より小さい。このため、ガス拡散層24aの外縁は、MEA20の外縁よりも、内側に配置されている。ガス流路層25aは、焼結発泡金属製であり、矩形薄板状を呈している。ガス流路層25aは、ガス拡散層24aの上面に配置されている。ガス流路層25aの気孔率は、約70〜80%である。ガス流路層25aの面積はガス拡散層24aの面積より小さい。
アノード多孔質層21bは、ガス拡散層24bとガス流路層25bとを備えている。ガス拡散層24bは、ガス拡散層24aと同様の構成を有し、MEA20のアノード触媒層23bの下面に配置されている。ガス拡散層24bの面積は、MEA20の面積と同じである。よって、ガス拡散層24bの外縁は、MEA20の外縁と面一に配置されている。ガス流路層25bは、ガス流路層25aと同様の構成を有し、ガス拡散層24bの下面に配置されている。ガス流路層25bの面積はガス拡散層24bの面積より小さい。
セパレータ3は、矩形板状を呈し、電極部材2の下方に積層されて配置されている。セパレータ3は、上から順に、アノードプレート30と、フレーム部材31と、カソードプレート32と、が積層されてなる。アノードプレート30は、ステンレス鋼製であり、ガス流路層25bの下面と接するよう配置されている。カソードプレート32は、ステンレス鋼製であり、モジュールMの下方に積層されているモジュール(図略)の上面と接している。フレーム部材31は、アノードプレート30とカソードプレート32との間を接着シールしている。以下、フレーム部材31の構成を詳しく説明する。
図5に、フレーム部材31の部分断面図を示す。図5に示すように、フレーム部材31は、樹脂フレーム層310とアノード接着層311aとカソード接着層311bとからなる。樹脂フレーム層310は、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂からなる。アノード接着層311aは、フィルム状を呈し、樹脂フレーム層310の上面に積層されている。カソード接着層311bは、フィルム状を呈し、樹脂フレーム層310の下面に積層されている。アノード接着層311aおよびカソード接着層311bは、いずれも無水マレイン酸変性ポリプロピレンをマトリックス樹脂成分とし、エポキシ系のシランカップリング剤、およびガラス繊維を含む。アノード接着層311aとカソード接着層311bとは、本発明における接着層に含まれる。
アノードプレート30、フレーム部材31、カソードプレート32には、各々、複数の連通孔が形成されている。これにより、セパレータ3の内部には、空気、水素、冷却水の流路が形成されている。
シール部材4は、矩形枠状を呈し、エチレン−プロピレンゴムからなる。シール部材4は、電極部材2の周縁部を被覆すると共に、セパレータ3のアノードプレート30と接着されている。シール部材4の四辺に沿って、連通孔40a、40b、41a、41b、42a、42bが形成されている。連通孔40aは空気供給孔90aと、連通孔40bは空気排出孔90bと、連通孔41aは水素供給孔91aと、連通孔41bは水素排出孔91bと、連通孔42aは冷却水供給孔92aと、連通孔42bは冷却水排出孔92bと、それぞれ対応している。シール部材4の上面には、各連通孔40a、40b、41a、41b、42a、42bを囲むように凸部43が形成されている。凸部43は、モジュールMを積層して固体高分子型燃料電池9を組み立てる際に、積層方向の締結力により押圧され変形する。これにより、各連通孔40a、40b、41a、41b、42a、42bの周囲にシールラインが形成され、空気、水素、冷却水の漏れが抑制される。
次に、本実施形態のフレーム部材およびセパレータの作用効果について説明する。本実施形態によると、フレーム部材31は、樹脂フレーム層310とアノード接着層311aとカソード接着層311bとからなる。樹脂製のフレーム部材31を使用することにより、セパレータ3の軽量化、低コスト化を図ることができる。ここで、アノード接着層311aおよびカソード接着層311bの接着力は大きい。これらの接着力は、固体高分子型燃料電池9の作動環境においても低下しにくい。さらに、アノード接着層311aおよびカソード接着層311bの弾性率は、高温下において低下しにくい。このように、フレーム部材31の接着信頼性は高い。よって、セパレータ3は耐久性に優れる。したがって、固体高分子型燃料電池9を長期間に亘り安定して作動させることができる。また、アノード接着層311a、カソード接着層311bは、従来の熱硬化性樹脂からなる接着剤のように、接着の際に長時間硬化させる必要はない。よって、接着作業が短時間で済む。これにより、セパレータ3、ひいては固体高分子型燃料電池9の生産性を向上させることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
(1)接着層の製造
(a)実施例1〜5
まず、ポリプロピレン(住友化学(株)製「住友ノーブレン(登録商標)」)60gと、無水マレイン酸(関東化学(株)製)0.6gと、を小型密閉式混練機(東洋精機(株)製「ラボプラストミル」、容量100cc)へ投入し、さらに有機過酸化物(日本油脂(株)製「パークミル(登録商標)D」)を添加して、240℃にて加熱溶融した。次に、上記加熱溶融物中に、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製「KBE402」:3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン)3g(5重量%)を投入し、220℃で5分間混練した。続いて、繊維状フィラーとして、ガラス繊維あるいは炭素繊維を投入し、220℃で5分間混練した。ガラス繊維には、日東紡(株)製「CSX−3J−451」(フィラー径11μm、フィラー長さ3mm)を使用した。ガラス繊維の投入量は、0.6g(1重量%)、3g(5重量%)、6g(10重量%)、9g(15重量%)の四種類とした。炭素繊維には、東邦テナックス(株)製「HTA−C6−S」(フィラー径7μm、フィラー長さ6mm)を使用した。炭素繊維の投入量は、6g(10重量%)とした。混練後、T−ダイ法により厚さ80μmのフィルム状に成形し、接着層とした。得られた接着層を、後出の表1に示すように、実施例1〜5と番号付けした。
(b)実施例6〜8
上記(a)の製造過程において、加熱溶融物中に、さらに架橋ポリメタクリル酸メチルからなる樹脂粒子(綜研化学(株)製「ケミスノー(登録商標)MX」)を投入して、接着層を製造した。樹脂粒子の投入量は、3g(5重量%)とした。この場合、ガラス繊維の投入量は、3g(5重量%)、6g(10重量%)の二種類とした。得られた接着層を、後出の表1に示すように、実施例6〜8と番号付けした。
使用した樹脂粒子の耐熱温度は、260℃であった。耐熱温度の測定は、次のように行った。まず、熱天秤(島津製作所(株)製「TGA−50」)を用いて、樹脂粒子15mgを空気中で10℃/分の昇温速度で昇温した。次に、樹脂粒子の重量が3重量%減少した時の温度を測定し、耐熱温度とした。また、樹脂粒子の平均粒子径を、ベックマン・コールター(株)製「コールターカウンター」により測定したところ、30μmであった。
(c)一例として、実施例1の接着層について、無水マレイン酸変性ポリプロピレンに占める無水マレイン酸の変性量を、赤外線吸収スペクトル法を用いて測定した。具体的には、まず、実施例1の接着層の赤外線吸収スペクトルを透過法により測定した。次に、1800cm−1付近の無水マレイン酸のピーク強度と、滴定により求めた無水マレイン酸の量と、から検量線を作成し、変性量を求めた。その結果、無水マレイン酸変性ポリプロピレンにおける変性量は、0.8重量%であった。
また、実施例1の接着層の融点を、JIS K7121に準拠した示差走査熱量測定(熱流束DSC)により測定した。その結果、融点は135℃であった。融点が、固体高分子型燃料電池の作動上限温度(90℃)よりも30℃以上高いため、実施例1の接着層は、固体高分子型燃料電池に安全に使用できるといえる。
(d)比較例1〜3
比較のため、従来のエポキシ系樹脂を主成分とする接着剤(二液タイプ、セメダイン(株)製「EP331」)を準備し、比較例1とした。
また、繊維状フィラーを配合しない点以外は、上述した(a)実施例1〜5と同様にして、接着層を製造した。得られた接着層を比較例2とした。また、繊維状フィラーを配合しない点以外は、上述した(b)実施例6〜8と同様にして、接着層を製造した。得られた接着層を比較例3とした。この場合、樹脂粒子の投入量は、6g(10重量%)とした。
(2)接着層の評価
製造した実施例、比較例の各接着層および比較例1の接着剤(以下、まとめて各接着層と称す)を、(a)〜(e)の項目により評価した。以下、順に説明する。
(a)接着時間
各接着層について、150℃における接着時間を測定した。すなわち、ステンレス製の基材間に各接着層を介在させて150℃で圧着し、接着が完了するまでに要した時間を測定した。
(b)接着性
各接着層の接着力を評価するために、T字剥離試験を行った。まず、T字剥離試験に使用する試験片を作製した。幅1cm、厚さ0.1mmの短冊状のステンレス板を必要枚数準備し、その表面を脱脂した。二枚のステンレス板を対向させて配置し、ステンレス板間の隙間に各接着層を介在させ、温度150℃下、厚さ方向に10〜30μm圧縮させて、ステンレス板同士を接着した。このようにして、各試験片を作製した。
次に、作製した各試験片を引張試験装置に取り付けて、T字剥離試験を行った。図6に、T字剥離試験の様子を模式的に示す。図6に示すように、試験片60は、一対のステンレス板61a、61bと、その間を接着する接着層62と、からなる。ステンレス板61aの接着されていない方の端部は、把持具63aに挟持され、接着面に対して約90°の角度で剥離方向(図中上向きの白抜き矢印で示す)に曲げられている。同様に、ステンレス板61bの接着されていない方の端部は、把持具63bに挟持され、接着面に対して約90°の角度で剥離方向(図中下向きの白抜き矢印で示す)に曲げられている。すなわち、把持具63a、63bで、ステンレス板61a、61bの各々の自由端を約180°の反対方向に引っ張ることにより、ステンレス板61a、61b間の接着層62を剥離した。なお、本試験は、23℃(室温)下で行い、把持具63a、63bの移動速度は10mm/分とした。上記T字剥離試験における各試験片のT字剥離強度を、JIS K6854−3に準拠して求めた。また、比較例1の接着剤を使用した試験片のT字剥離強度を基準(100)とし、それに対する各試験片のT字剥離強度の比を算出し、T字剥離強度指数とした。T字剥離強度指数が大きい程、接着力が大きいといえる。
さらに、各接着層の接着信頼性を評価するために、各試験片について耐環境試験を行った後、上記同様にしてT字剥離試験を行った。耐環境試験は、各試験片を90℃の温水に2000時間浸漬して行った。この場合も、上記同様にして、各試験片のT字剥離強度の比(T字剥離強度指数)を算出した。
(c)弾性率比
各接着層の弾性率の温度依存性を評価するために、各接着層について、温度と貯蔵縦弾性率との関係を測定した。まず、各接着層から、幅5mm、長さ20mm、厚さ50μmの板状の試験片を作製した。次に、作製した試験片を動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製「Rheogel−E4000」)に設置し、温度と貯蔵縦弾性率との関係を測定した。測定条件は、引っ張りモード、周波数:10Hz、初期荷重:自動モード、動歪み:±10μm、温度範囲:−40〜200℃、昇温速度:3℃/分、測定:2℃毎とした。そして、25℃における貯蔵縦弾性率に対する90℃における貯蔵縦弾性率の割合を算出し、弾性率比とした[弾性率比(%)=(90℃における貯蔵縦弾性率)/(25℃における貯蔵縦弾性率)×100]。弾性率比が大きい程、弾性率の温度依存性が小さい、すなわち、高温下において弾性率が低下しにくいといえる。
(d)耐クリープ性
各接着層の耐クリープ性を評価するために、クリープ試験を行った。まず、各接着層を、縦1cm、横1cmの正方形状に切断し、各接着層ごとに、試験片を五枚ずつ準備した。次いで、縦1cm、横1cm、厚さ100μmのステンレス板を、各接着層ごとに六枚ずつ準備した。そして、各々のステンレス板の間に、上記接着層の試験片を一枚ずつ介装して、積層体試料を作製した。
次に、作製した積層体試料について、クリープ試験を行った。すなわち、まず、積層体試料を温度90℃の雰囲気中にて30分間保持した。その後、同雰囲気中にて、積層体試料の上方から0.01MPaの荷重を加え、厚み測定におけるゼロ点調整を行った。続いて、同雰囲気中にて、積層体試料に3MPaの荷重を加え、直後(約15秒後)の積層体試料の厚さを測定し、初期厚さとした。そのまま500時間保持した後、再度、積層体試料の厚さを測定し、試験後厚さとした。そして、初期厚さと試験後厚さとの差を、クリープ量とした。また、比較例1の接着剤(従来品)を使用した積層体試料のクリープ量を基準(100)とし、それに対する各積層体試料のクリープ量の比を算出し、クリープ指数とした。クリープ指数が小さい程、耐クリープ性が高いといえる。
(e)加工性
T−ダイ法により、各接着層をフィルム状に製造する際の押し出し加工性を、次のように評価した。幅250mmの押し出し機を用いて、幅150mmのフィルムを成形した。この場合に、穴、段差、切れ等の不具合が生じない最小厚さを測定した。測定された厚さにより、押し出し加工性を、以下の三段階で評価した(記号は後出表1参照)。(i)100μm以下の場合:良(○印)、(ii)100μmを超え300μm以下の場合:やや不良(△印)、(iii)300μmを超える場合:不良(×印)。
また、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂(SPS)製シート(厚さ0.5mm)の両面に各接着層を接着した試験片を、トムソン刀で打ち抜いて、打ち抜き加工性を評価した。試験片は、JIS K7165(2008)に準じて作製した。打ち抜かれたエッジ部のけば(凹凸)の大きさを測定し、打ち抜き加工性を以下の三段階で評価した(記号は後出表1参照)。(i)0.05mm以下の場合:良(○印)、(ii)0.05mmを超え0.1mm以下の場合:やや不良(△印)、(iii)0.1mmを超える場合:不良(×印)。
下記表1に、実施例および比較例の各接着層の成分、評価をまとめて示す。
Figure 0005209404
表1に示すように、従来のエポキシ系樹脂を主成分とした比較例1の接着剤の接着時間は、60分と長い。これに対して、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(表1中「酸変性PP」と示す)をマトリックス樹脂成分とした実施例1〜8の接着層の接着時間は、10分と短くなった。つまり、本発明のフレーム部材によると、接着時間の短縮化が可能となり、セパレータ、ひいては燃料電池の生産性を向上させることができる。また、実施例1〜8の接着層は、フィルム状をなす。このため、樹脂フレーム層への接着が容易である。つまり、フィルム状に成形すると、二液タイプの比較例1の接着剤と比較して、樹脂フレーム層との接着作業が容易になる。また、実施例1〜8の接着層の押し出し加工性は、良好であった。SPS製シート(樹脂フレーム層)に接着した態様において、打ち抜き性も良好であった。
実施例1〜8の接着層のT字剥離強度指数は、初期および耐環境試験後のいずれにおいても、従来のエポキシ系樹脂を主成分とした比較例1の接着剤と比較して、大きくなった。特に、耐環境試験後におけるT字剥離強度の増加が顕著であった。このように、本発明のフレーム部材は、優れた接着力を有すると共に、温水や蒸気と接触するような燃料電池の作動環境で長期間使用しても、接着力が低下しにくいことがわかる。
繊維状フィラーを含む実施例1〜8の接着層の弾性率比は、いずれも30%以上であった。つまり、高温下(90℃)でも、弾性率の低下が少なかった。一方、繊維状フィラーを含まない比較例1〜3の接着層では、弾性率比は30%未満であった。
ここで、実施例1〜4、あるいは実施例6、7を比較してわかるように、繊維状フィラーの含有量が増加するに従って、弾性率比は大きくなった。また、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7を比較してわかるように、樹脂粒子を加えることにより、弾性率比は大きくなった。また、実施例3と実施例5、実施例7と実施例8を比較してわかるように、ガラス繊維と炭素繊維とでは、炭素繊維の方がより弾性率比が大きくなった。つまり、炭素繊維の方が、高温下における弾性率低下の抑制効果がより高くなった。
同様に、実施例1〜4、あるいは実施例6、7を比較すると、繊維状フィラーの含有量が増加するに従って、クリープ指数は小さくなった。つまり、耐クリープ性が向上した。また、実施例2と実施例6、実施例3と実施例7を比較してわかるように、樹脂粒子を加えることにより、クリープ指数は小さくなった。このように、本発明のフレーム部材の接着層は、耐クリープ性に優れると共に、高温下においても弾性率が低下しにくいことがわかる。
以上より、本発明のフレーム部材は、優れた接着力を有すると共に、温水や蒸気と接触するような燃料電池の作動環境で長期間使用しても、接着力が低下しにくいことが確認できた。さらに、本発明のフレーム部材の接着層は、耐クリープ性に優れ、高温下においても弾性率が低下しにくいことが確認できた。また、接着層に樹脂粒子を加えることにより、耐クリープ性がより向上することが確認できた。
本発明の一実施形態のセパレータを備える固体高分子型燃料電池の斜視図である。 同固体高分子型燃料電池を構成するモジュールの斜視図である。 同モジュールの分解斜視図である。 図2のIV−IV断面図である。 本発明の一実施形態のフレーム部材の部分断面図である。 実施例におけるT字剥離試験の様子を示す模式図である。
符号の説明
2:電極部材
20:MEA 21a:カソード多孔質層 21b:アノード多孔質層 22:電解質膜
23a:カソード触媒層 23b:アノード触媒層 24a、24b:ガス拡散層
25a、25b:ガス流路層
3:セパレータ
30:アノードプレート 31:フレーム部材 32:カソードプレート
310:樹脂フレーム層 311a:アノード接着層 311b:カソード接着層
4:シール部材
40a、40b、41a、41b、42a、42b:連通孔 43:凸部
60:試験片 61a、61b:ステンレス板 62:接着層 63a、63b:把持具
9:固体高分子型燃料電池
90a:空気供給孔 90b:空気排出孔 91a:水素供給孔 91b:水素排出孔
92a:冷却水供給孔 92b:冷却水排出孔 93、94:エンドプレート
M:モジュール

Claims (9)

  1. 積層された電極部材間に配置され、対向する二枚のプレートを備える燃料電池用セパレータにおいて、該プレート間に介装されるフレーム部材であって、
    樹脂フレーム層と、該樹脂フレーム層を介して配置され以下の(a)〜(c)を含む一対の接着層と、からなり、
    該プレート間を接着シールすることを特徴とするフレーム部材。
    (a)酸により変性されたオレフィン系熱可塑性樹脂
    (b)シランカップリング剤
    (c)繊維状フィラー
  2. 前記(b)のシランカップリング剤は、エポキシ基を有する化合物から選ばれる一種以上である請求項1に記載のフレーム部材。
  3. 前記(b)のシランカップリング剤の含有量は、前記接着層の全体を100重量%とした場合の1重量%以上10重量%以下である請求項1または請求項2に記載のフレーム部材。
  4. 前記(c)の繊維状フィラーは、ガラス繊維および炭素繊維の少なくとも一方を含む請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のフレーム部材。
  5. 前記(c)の繊維状フィラーの含有量は、前記接着層の全体を100重量%とした場合の1重量%以上15重量%以下である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のフレーム部材。
  6. 前記接着層は、さらに(d)球状の樹脂粒子を含む請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のフレーム部材。
  7. 前記(d)の樹脂粒子は、架橋アクリル系重合体および架橋スチレン系重合体から選ばれる一種以上からなる請求項6に記載のフレーム部材。
  8. 前記(d)の樹脂粒子の含有量は、前記接着層の全体を100重量%とした場合の0.5重量%以上50重量%以下である請求項6または請求項7に記載のフレーム部材。
  9. 第一プレートと、
    該第一プレートに対向して配置されている第二プレートと、
    該第一プレートおよび該第二プレートとの間に介装され、両プレート間を接着シールする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のフレーム部材と、
    を備える燃料電池用セパレータ。
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