JP2008140740A - 燃料電池のセパレータ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータのシール性を向上する燃料電池技術を提供する。
【解決手段】セパレータを構成する各プレートSPa、SPf、SPcに接着用シール部材としてラミネートフィルムLFa、LFcを挟持させて積層する。ラミネートフィルムLFa、LFcにはプレートの各端面30、31、32から突出する突出部が設けられている。この状態でセパレータを加熱圧着することによって、ラミネートフィルムLFa、LFcが溶融して各プレートSPa、SPf、SPcの各端面30、31、32が被覆され、セパレータの流体流路におけるシール性が向上する。
【選択図】図12

Description

この発明は、燃料電池に関する。
燃料電池内において発電反応が行われる膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)は、セパレータと呼ばれる板状部材によって挟持されている。セパレータは、膜電極接合体に対して、燃料ガスや酸化ガスなどの流体の供給及び排出を行うための流路と、燃料電池反応によって発生した熱を冷却するための冷媒の流路とを有している。従ってセパレータには、各種の流体に対するシール性や耐腐食性が要求されており、そうした要求に対して種々の構成を有するセパレータが提案されている(特許文献1等)。
特開2006−172845 特開2006−147463 特開2006−19224
ところで、セパレータは、一般に、金属などで構成された複数の板状部材(プレート)を積層した層構造を有しており、各プレートの間に上記流体流路を形成している。従って、各プレート間の接合界面のシール性を確保することが望ましい。そのため、シール部材などによって接着層を設けて各プレートを接合する場合がある。しかし、このような構成においても、セパレータの流体流路においては、流体中の水分などの影響によって、そうした接着層の接着強度が低下してしまう場合もあり、流体に対するシール性が十分に保たれていないという問題があった。
このように、多層構造を有するセパレータにおいては、その流体流路において流体に対するシール性を向上することは解決されるべき問題であった。しかし、これまでそうした問題に対して十分な工夫がなされてこなかったのが実情であった。
本発明は、セパレータのシール性を向上する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池に流体を誘導するための流体流路が形成されたセパレータであって、複数の板状部材と、前記板状部材に挟持されて加熱圧着されたシール部材とを備え、前記板状部材は、前記流体流路において、前記板状部材の端面が前記シール部材によって被覆されていることを特徴とする。
この構成によれば、セパレータの流体流路において、構成部材間の接合界面が被覆されるため、流体に対するシール性を向上することができる。
前記板状部材は、第1及び第2の金属プレートと、前記第1及び第2の金属プレートの間に介層された樹脂フィルムとを含み、前記シール部材は、前記樹脂フィルムと前記第1の金属プレートに挟持された第1のシール部材と、前記樹脂フィルムと前記第2の金属プレートに挟持された第2のシール部材とを含むものとしても良い。
この構成によれば、中間プレートとして樹脂フィルムを有した3層式セパレータの流体流路において、流体に対するシール性を向上することができる。
前記シール部材は、加熱されて溶融したことによって前記板状部材の端面を被覆しているものとしても良い。
この構成によれば、板状部材同士を加熱圧着するときに、溶融したシール部材によって板状部材の端面を被覆することができ、容易にセパレータのシール性を向上することができる。
本発明は、燃料電池に用いられるセパレータの製造方法であって、(a)流体を誘導するための流体流路を形成する部位が設けられた複数の板状部材を準備する工程と、(b)前記板状部材によって、シール部材を前記板状部材の端面よりも突出した突出部を有するように挟持する工程と、(c)前記シール部材を加熱し、溶融させることによって、前記流体流路において、前記板状部材の端面を溶融した前記突出部によって被覆する工程とを備えることを特徴とする。
この方法によれば、シール部材を加熱して溶融することによって板状部材を接合すると同時に、板状部材の端面を溶融したシール部材で被覆することができ、構成部材間の接合界面も被覆することができる。従って、シール性が向上したセパレータを容易に製造することができる。
前記板状部材は、第1及び第2の金属プレートと、前記第1及び第2の金属プレートの間に介層された樹脂フィルムとを含み、前記シール部材は、前記樹脂フィルムと前記第1の金属プレートに挟持された第1のシール部材と、前記樹脂フィルムと前記第2の金属プレートに挟持された第2のシール部材とを含むものとしても良い。
この方法によれば、板状部材の端面及び構成部材間の接合界面が被覆されることによってシール性が向上した3層式セパレータを容易に製造することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池に用いられるセパレータ、そのセパレータを用いた燃料電池、その燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
A.燃料電池の構成:
図1(A)は、本発明の一実施例として燃料電池スタックの構成を示す概略図である。本実施例における燃料電池スタック10は、燃料ガスと酸化ガスの供給を受けて、その電気化学反応(燃料電池反応)によって発電する固体高分子型燃料電池である。具体的には、燃料ガスとして水素が供給され、酸化ガスとして酸素を含有する高圧空気が供給される。なお、燃料電池スタックとしては、固体高分子型燃料電池でなくとも良く、任意の種々のタイプの燃料電池に本発明を適用することが可能である。
燃料電池スタック10は、複数のシール一体型膜電極接合体20(後述)がセパレータSP(後述)によって挟持された状態で積層された積層体11を備えている。積層体11は、締結部材13によって荷重を受けて、2枚のエンドプレート12に挟持されている。
図1(B)は、積層体11を構成する任意のシール一体型膜電極接合体20と、それを挟持する2つのセパレータSPを示す概略図である。セパレータSPは、アノードプレートSPa及びカソードプレートSPcを備え、また、それらに挟持された中間プレートSPfを備える3層式セパレータである。アノードプレートSPaは、シール一体型膜電極接合体20のアノード電極層側に接し、カソードプレートSPcは、シール一体型膜電極接合体20のカソード電極層側に接している。
アノードプレートSPa及びカソードプレートSPcは、導電性を有する金属によって構成することができる。中間プレートSPfとしては、フェノール樹脂などで構成された樹脂フィルムを採用することができる。なお、中間プレートSPfに導電性を有しない樹脂を用いる場合には、導電性フィラーを混合することによって導電性を持たせることが好ましい。
図2(A)は、シール一体型膜電極接合体20を示す概略図である。シール一体型膜電極接合体20は、燃料電池反応が行われる発電部21と、それを囲む外周枠であるシール枠部22とを有する略長方形の部材である。シール枠部22には、水素、空気、冷媒などの供給及び排出を行うための貫通孔であるマニホールド孔M1〜M6が設けられている。具体的には以下の構成となる。
マニホールド孔M1は水素の供給を担い、マニホールド孔M2は反応に供されることのなかった水素を含むアノード排ガスの排出を担う。マニホールド孔M3は空気の供給を担い、マニホールド孔M4は反応に供されることのなかった酸素や、反応によって生成した水分などを含むカソード排ガスの排出を担う。マニホールド孔M5、M6はそれぞれ、発電によって生じた燃料電池スタック100の熱を冷却するための冷媒(水)の供給、排出を担う。
水素供給用マニホールド孔M1及び冷媒供給用マニホールド孔M5は、水素排出用マニホールド孔M2及び冷媒排出用マニホールド孔M6と、発電部21を挟んで対向する位置に、シール一体型膜電極接合体20の長辺に沿って設けられている。また、酸素供給用マニホールド孔M3は、酸素排出用マニホールド孔M4と発電部21を挟んで対向する位置に、シール一体型膜電極接合体20の短辺に沿って、それぞれ1個ずつ設けられている。なお、マニホールド孔M1〜M6は、他の構成・配置であっても良い。
図2(B)は、図2(A)に示す2B−2B切断におけるシール一体型膜電極接合体の断面を示す断面図である。発電部21には、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す電解質膜23が含まれる。電解質膜23は、カソード電極層24とアノード電極層25とで挟持されて膜電極接合体(MEA)を構成する。2つの電極層24、25にはそれぞれ燃料電池反応を促進するための触媒が担持された触媒層(図示せず)が設けられている。触媒としては、例えば白金(Pt)を採用することができる。
2つの電極層24、25の電解質膜23と接しない外面には、水素及び空気を2つの電極層24、25の全体に行き渡らせるためのガス拡散層26が設けられている。ガス拡散層26としては、カーボンや、焼結金属などの多孔体で構成することができる。
電解質膜23は、2つの電極層24、25の外周縁から突出した部位である外周端部23eを有している。外周端部23eは、発電部21の外周に成型されたシール枠部22によって保持されており、これによって、燃料電池の発電の際に水素が反応に供されることなくカソード側に移動してしまうクロスリークの発生の可能性が低減されている。なお、シール枠部22はシリコンゴムなどの絶縁性シール部材で構成することができる。また、シール枠部22の表面には、流体をシールするためのシールラインが設けられているものとしても良い。
図3は、アノードプレートSPaの構成を示す概略図である。なお、図には、燃料電池スタック10を構成した際に、シール一体型膜電極接合体20の発電部21と重なる領域である発電部領域21aを破線で示してある。
アノードプレートSPaには、シール一体型膜電極接合体20と同様に貫通孔であるマニホールド孔M1〜M6が設けられている。水素供給用マニホールド孔M1の近傍には貫通孔である水素流入孔P1が設けられおり、水素排出用マニホールド孔M2の近傍には、貫通孔である水素流出孔P2が設けられている。水素流入孔P1及び水素流出孔P2は、発電部領域21a内に設けられており、水素流入孔P1及び水素流出孔P2を介して、シール一体型膜電極接合体20のガス拡散層26への水素の供給・排出が行われる。具体的な水素の流れについては後述する。なお、アノードプレートSPaとしては、他の構成を有していても良い。
図4は、カソードプレートSPcの構成を示す概略図である。図4は、水素流入孔P1及び水素流出孔P2に替えて、酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4が設けられている点以外は、図3のアノードプレートSPaと同じである。
酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4はそれぞれ、酸素供給用マニホールド孔M3及び酸素排出用マニホールド孔M4と並列に設けられた貫通孔であり、それぞれ1つずつ設けられている。酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4は、発電部領域21a内に設けられており、酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4を介して、シール一体型膜電極接合体20のガス拡散層26への酸素を含む空気の供給・排出が行われる。具体的な空気の流れについては後述する。なお、カソードプレートSPcとしては、他の構成を有していても良い。
図5は、中間プレートSPfの構成を示す概略図である。図5には、図3及び図4と同様に発電部領域21aが破線で示してある。また、セパレータSPを構成した際に、アノードプレートSPaの水素流入孔P1及び水素流出孔P2と重なる領域P1a、P2aと、カソードプレートSPcの酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4と重なる領域P3a、P4aとを破線で示してある。
中間プレートSPfには、他のプレートSPa、SPcと同様に貫通孔であるマニホールド孔M1〜M6が設けられている。水素供給用マニホールド孔M1には、中間プレートSPfを貫通するアノード流路APが、アノードプレートSPaの水素流入孔P1と連通するように櫛状に設けられている。水素排出用マニホールド孔M2にも同様に、アノード流路APが水素流出孔P2と連通するように設けられている。また、2つの酸素用マニホールド孔M3、M4にもそれぞれ同様に、中間プレートSPfを貫通するカソード流路CPが、酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4に連通するように櫛状に設けられている。
中間プレートSPfには、中間プレートSPfを貫通する冷媒流路WPが、冷媒マニホールド孔M5、M6を連通するように設けられている。冷媒流路WPは、冷媒が発電部領域21aの全体を冷却できるように設けられていることが好ましい。なお、中間プレートSPfとしては他の構成を有していても良い。
図6(A)〜(F)は、セパレータSPにおける水素、空気、冷媒などの各流体の流れを説明するための説明図である。図6(A)〜(F)は、セパレータSPとして組み付けられた際の各マニホールド孔M1〜M6における断面図を示している。具体的には、図6(A)、(B)は、水素用マニホールド孔M1、M2における断面図であり、図5に示す6A−6A切断、6B−6B切断における断面図である。同様に、図6(C)、(D)は、酸素用マニホールド孔M3、M4における断面図であり、図5に示す6C−6C切断、6D−6D切断における断面図である。図6(E)、(F)は、水素用マニホールド孔M1、M2における断面図であり、図5に示す6E−6E切断、6F−6F切断における断面図である。
燃料電池スタック10の外部からマニホールド孔M1へ供給された水素の一部は、図6(A)の矢印に示すように、中間プレートSPfに設けられたアノード流路APへと流入する。その後、アノードプレートSPaに設けられた水素流入孔P1を介してシール一体型膜電極接合体20のアノード電極側のガス拡散層26(図2)へと至る。逆にアノード電極層側のガス拡散層26のアノード排ガスは、図6(B)の矢印に示すように、水素流出孔P2からアノード流路APを経て水素排出用マニホールド孔M2へと至り、燃料電池スタック10の外部へ排出される。
燃料電池スタック10の外部からマニホールド孔M3へ供給された空気の一部は、図6(C)の矢印に示すように、中間プレートSPfに設けられたカソード流路CPへと流入する。その後、カソードプレートSPcに設けられた酸素流入孔P3を介してシール一体型膜電極接合体20のカソード電極側のガス拡散層26(図2)へと至る。逆にカソード電極層側のガス拡散層26のカソード排ガスは、図6(D)の矢印に示すように、酸素流出孔P4からカソード流路CPを経て酸素排出用マニホールド孔M4へと至り、燃料電池スタック10の外部へ排出される。
燃料電池スタック10の外部からマニホールド孔M5へ供給された冷媒の一部は、図6(E)の矢印に示すように、中間プレートSPfに設けられた冷媒流路WPへと流入する。その後、発電の際に発生した熱を伴った冷媒は、図6(F)の矢印に示すように、冷媒流路WPを経て冷媒排出用マニホールド孔M6へと至り、燃料電池スタック10の外部へ排出される。
図7は、図6(E)において破線で囲んだ部位7を拡大して示した拡大図である。中間プレートSPfと、2つのプレートSPa、SPcとの間にはそれぞれ接着層GLが設けられている。接着層GLは、例えばポリプロピレン(PP)によって構成されたラミネートフィルムを各プレートSPa、SPf、SPcの間に挟持して熱圧着することによって設けることができる。
この接着層GLでは、接着層GLと中間プレートSPfとの接合界面BSが、マニホールド孔M5において流体である冷媒と接している。中間プレートSPfが樹脂で構成されている場合、接合界面BSが冷媒などの水分に曝されると、接着層GLと中間プレートSPfとの接着強度が低下してしまい、流体に対するシール性が低下する。このシール性の低下が、場合によっては、プレート同士の剥離を引き起こすこともあり、セパレータの劣化につながる。これは、セパレータSPの流体流路を構成する他の部位においても同様であり、特に、冷媒の流路や、湿潤状態の空気が供給されるカソードガスの流路において顕著であると言える。
そこで、以下に、上述のようなセパレータの劣化の可能性を低減できるセパレータの製造方法を説明する。
B.セパレータの製造方法:
図8(A)〜(C)は、本発明の一実施例としてのセパレータの製造方法の一工程として、アノードプレートにラミネートフィルムを装着する工程を説明するための説明図である。なお、先に説明したアノードプレートSPaと、カソードプレートSPcと、中間プレートSPfとは、予め準備されている。
図8(A)は、アノードプレートSPaと中間プレートSPfとに挟持される第1のラミネートフィルムLFaを示す概略図である。図8(A)は、第1のラミネートフィルムLFaのアノードプレートSPaと重なる部位を破線で示している。図8(B)は、第1のラミネートフィルムLFaの上にアノードプレートSPaを実際に重ねた状態を示している。
第1のラミネートフィルムLFaは、厚さ数ミクロン程度のフィルム形状を有しており、後述する突出部Sが設けられている点以外は、アノードプレートSPa(図3)とほぼ同様の形状を有している。即ち、第1のラミネートフィルムLFaにも、マニホールド孔M1〜M6と、水素流入孔P1及び水素流出孔P2等の流体用貫通孔が設けられている。
なお、本明細書において「流体用貫通孔」と呼ぶときは、各プレートSPa、SPf、SPcに設けられたマニホールド孔M1〜M6と、水素用及び酸素用の流入孔P1、P3と、水素用及び酸素用の流出孔P2、P4のうちのいずれか、又は、全てを意味するものとして使用する。また、「流体流路」と呼ぶときは、上記流体用貫通孔と、中間プレートSPfに設けられた各流体の流路AP、CP、WPのうちのいずれか、又は、全てを意味するものとして使用する。
第1のラミネートフィルムLFaとしては、上述したポリプロピレンの他、ポリエチレン(PE)や、アイオノマー(IO)や、ポリウレタン(PU)を採用することができる。また、第1のラミネートフィルムLFaを非導電性物質で構成した場合、導電性フィラーなどを混入することによって導電性を有するようにすることが好ましい。
突出部Sは、図8(B)に示すように、第1のラミネートフィルムLFaの外周縁の端面である外周端面40及びその流体用貫通孔の内周縁の端面である内周端面41が、アノードプレートSPaの外周端面30及び内周端面31より突出するように設けられている。なお、突出部Sは、後述するように、アノードプレートSPaの各端面30、31を被覆できる程度に突出していることが好ましい。
図8(C)は、突出部SがアノードプレートSPaの各端面30、31を被覆するように、突出部SをアノードプレートSPa側に折り曲げた状態を示している。なお、流体用貫通孔の内周縁に設けられた突出部Sには、図8(B)に示すように、その四隅に内周端面41から流体用貫通孔の角まで切り込みを入れたスリット42が設けられている。このスリット42によって、突出部Sは、流体用貫通孔の各辺の端面を被覆するように折り曲げることができる。また、第1のラミネートフィルムLFaの外周縁に設けられた突出部Sには、4つの角を切り落とした切角部43が設けられているため、図8(C)に示すように、アノードプレートSPaの四隅において突出部S同士は重ならない。
なお、第1のラミネートフィルムLFaとしては他の構成を有するものを採用しても良く、突出部Sを有するような構成であればよい。また、突出部Sにはスリット42や切角部43が設けられていなくとも良い。
図9(A)〜(C)は、カソードプレートにラミネートフィルムを装着する工程を説明するための説明図である。図9(A)は、カソードプレートSPcと中間プレートSPfとに挟持される第2のラミネートフィルムLFcを示す概略図である。第2のラミネートフィルムLFcは、水素流入孔P1及び水素流出孔P2に替えて、酸素流入孔P3及び酸素流出孔P4が設けられている点以外は、第1のラミネートフィルムLFaと同じである。図9(B)、(C)は、第1のラミネートフィルムLFaを第2のラミネートフィルムLFcに置き換え、アノードプレートSPaをカソードプレートSPcに置き換えている点以外は、図8(B)、(C)とほぼ同じである。
図10は、第1のラミネートフィルムLFaが装着されたアノードプレートSPaと、第2のラミネートフィルムLFcが装着されたカソードプレートSPcとで、中間プレートSPfを挟持する工程を示している。2つのプレートSPa、SPcの中間プレートSPfと接する面の全面が、それぞれ2つのラミネートフィルムLFa、LFcによって被覆されている。
図11は、中間プレートSPfを2つのプレートSPa、SPcで挟持した後の、熱圧着前のセパレータSPの一部を、アノードプレートSPa側から見た概略図である。セパレータSPは、この状態で、2つのプレートSPa、SPcの外面全体に熱が加えられて、2つのラミネートフィルムLFa、LFcが溶融することによって接合される。
図12(A)は、図11に示すセパレータSPの12A−12A切断における断面図を示しており、熱圧着前と熱圧着後とを示している。この図に示すように、この熱圧着の工程によって、中間プレートSPfの外周端面30と、マニホールド孔M5の内周端面31とが、ラミネートフィルムLFa、LFcが溶融した樹脂膜LFによって被覆される。従って、その接合界面BSが被覆されることになる。これは、他のマニホールド孔においても同様である。
図12(B)は、図11に示すセパレータSPの12B−12B切断における断面図を示しており、熱圧着前と熱圧着後とを示している。この図に示すように、この熱圧着の工程によって、中間プレートSPfのカソード流路CPにおいて、流体流路の内周縁の端面である流路端面32が、ラミネートフィルムLFa、LFcが溶融した樹脂膜LFによって被覆される。従って、その接合界面BSも同じく被覆されることになる。これは、他の流路AP、WPにおいても同様である。
このように、本実施例の製造方法によれば、各プレートSPa、SPf、SPcの端面が、流体流路において樹脂膜LFによって被覆されたセパレータSPを製造することができる。このセパレータSPは、流体流路における流体に対するシール性が向上しているため、流体によってプレート間の接合界面の接着強度が低下することを抑制することができる。また、接着強度の低下によって引き起こされるプレート同士の剥離や、各プレートの腐食など、セパレータの劣化を抑制することができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
上記実施例において、セパレータSPの中間プレートSPfとして樹脂プレートを採用していたが、中間プレートSPfとして金属プレートを採用するものとしても良い。この場合でも、流体流路において金属プレートがシール部材によって被覆されるため、流体によって金属プレートが腐食するなど、セパレータの劣化を低減できる。ただし、中間プレートが樹脂プレートである場合の方が、図12(A)、(B)の中間プレートSPfと樹脂膜LFとの接合界面BSの接着強度の低下の抑制の効果が顕著である。
C2.変形例2:
上記実施例において、セパレータSPを3層式セパレータとして構成していたが、中間プレートSPfを有さない2層式のセパレータとしても良い。一般には、複数のプレートによって構成される多層式のセパレータとしても良い。
C3.変形例3:
上記実施例において、アノードプレートSPa及びカソードプレートSPcにそれぞれ、第1及び第2のラミネートフィルムLFa、LFcを装着していたが、中間プレートSPfにラミネートフィルムLFa、LFcを装着するものとしても良い。また、中間プレートSPfを2つのプレートSPa、SPcで挟持した後に、ラミネートフィルムLFa、LFcの突出部Sを折り曲げて2つのプレートSPa、SPcの端面を被覆するものとしても良い。
C4.変形例4:
上記実施例において、各プレートSPa、SPf、SPcの接合に第1及び第2のラミネートフィルムLFa、LFcを用いていたが、他のシール部材を用いて接合するものとしても良い。例えば、樹脂接着剤を用いるものとしても良い。この場合、樹脂接着剤を各プレートで挟持した際に、樹脂接着剤が各プレートから突出するようにして、突出した樹脂接着剤を塗り広げることによって各プレートの端面を被覆するものとしても良い。
燃料電池スタックの構成を示す概略図。 シール一体型膜電極接合体の構成を示す概略図。 セパレータを構成するアノードプレートの構成を示す概略図。 セパレータを構成するカソードプレートの構成を示す概略図。 セパレータを構成する中間プレートの構成を示す概略図。 セパレータにおける流体の流れを説明するための説明図。 セパレータの一部を示す拡大図。 アノードプレートにラミネートフィルムを装着する工程を示す説明図。 カソードプレートにラミネートフィルムを装着する工程を示す説明図。 2つのプレートで中間プレートを挟持する工程を示す説明図。 セパレータの熱圧着工程を説明するための説明図。 セパレータの熱圧着工程を説明するための説明図。
符号の説明
10…燃料電池スタック
11…積層体
13…締結部材
20…シール一体型膜電極接合体
21…発電部
21a…発電部領域
22…シール枠部
23…電解質膜
23e…外周端部
24…カソード電極層
25…アノード電極層
26…ガス拡散層
30…外周端面
31…内周端面
32…流路端面
40…外周端面
41…内周端面
42…スリット
43…切角部
100…燃料電池スタック
AP…アノード流路
BS…接合界面
CP…カソード流路
GL…接着層
LF…樹脂膜
LFa…第1のラミネートフィルム
LFc…第2のラミネートフィルム
M1〜M6…マニホールド孔
P1…水素流入孔
P2…水素流出孔
P3…酸素流入孔
P4…酸素流出孔
S…突出部
SP…セパレータ
SPa…アノードプレート
SPc…カソードプレート
SPf…中間プレート
WP…冷媒流路

Claims (5)

  1. 燃料電池に流体を誘導するための流体流路が形成されたセパレータであって、
    複数の板状部材と、
    前記板状部材に挟持されて加熱圧着されたシール部材と、
    を備え、
    前記板状部材は、前記流体流路において、前記板状部材の端面が前記シール部材によって被覆されていることを特徴とする、セパレータ。
  2. 請求項1に記載のセパレータであって、
    前記板状部材は、第1及び第2の金属プレートと、前記第1及び第2の金属プレートの間に介層された樹脂フィルムとを含み、
    前記シール部材は、前記樹脂フィルムと前記第1の金属プレートに挟持された第1のシール部材と、前記樹脂フィルムと前記第2の金属プレートに挟持された第2のシール部材とを含む、セパレータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセパレータであって、
    前記シール部材は、加熱されて溶融したことによって前記板状部材の端面を被覆している、セパレータ。
  4. 燃料電池に用いられるセパレータの製造方法であって、
    (a)流体を誘導するための流体流路を形成する部位が設けられた複数の板状部材を準備する工程と、
    (b)前記板状部材によって、シール部材を前記板状部材の端面よりも突出した突出部を有するように挟持する工程と、
    (c)前記シール部材を加熱し、溶融させることによって、前記流体流路において、前記板状部材の端面を溶融した前記突出部によって被覆する工程と、
    を備えることを特徴とする、製造方法。
  5. 請求項4に記載のセパレータの製造方法であって、
    前記板状部材は、第1及び第2の金属プレートと、前記第1及び第2の金属プレートの間に介層された樹脂フィルムとを含み、
    前記シール部材は、前記樹脂フィルムと前記第1の金属プレートに挟持された第1のシール部材と、前記樹脂フィルムと前記第2の金属プレートに挟持された第2のシール部材とを含む、製造方法。
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