JP5107735B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、液滴を重ねて画像を形成するために用紙上に高精度に液滴を着弾させる必要がある。しかしながら、製造時には高精度に位置決めされた記録ヘッドの位置が経時的に変化したり、また、故障などで記録ヘッドが交換されたときにヘッド位置が変化したりする。このように記録ヘッドの取り付け状態(実装状態)が変化すると、液滴の着弾位置ずれが生じて画像品質が劣化することになる。
従来、着弾位置ずれの補正に関しては、例えば、特許文献1に記載されているように、インク滴の着弾によって記録紙表面に形成されたテストパターンを光学的に読み取り可能な画像検出センサを記録ヘッドに設け、ノズル開口から記録紙表面までのプラテンギャップを示すギャップ情報をギャップ検出センサからの検出信号に基づき取得するようにし、画像検出センサからの読取情報に基づき、位置補正情報をプラテンギャップ毎に取得すると共に、取得した位置補正情報を補正情報記憶素子に記憶し、ギャップ情報に基づいて位置補正情報を取得して、取得した位置補正情報に応じてインク滴の吐出タイミングを調整するものがある。
特開2004―314361号公報
また、特許文献2に記載されているように、ノズル面に対し、上下方向の位置をそれぞれ測定する位置測定手段と、位置測定手段に対し液滴吐出ヘッドを移動させるギャップ測定系移動機構と、滴吐出ヘッドをワークに対して上下方向に移動させてワークギャップを微調整する昇降手段と、位置測定手段による測定結果に基づいて、昇降手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、位置測定手段による複数の測定結果の最も近い位置とワークの表面との離間距離が設定したワークギャップとなるように昇降手段を制御するようにしたギャップ調整装置を備えたものがある。
特開2005―31144号公報
また、特許文献3に記載されているように、搬送ベルトの一部(ヘッドユニットの配設位置以外)にヘッドユニットと搬送ベルトの間のギャップを検出するギャップセンサを設けて、搬送ベルトや記録用紙に起こり得る凹凸に応じて、記録ヘッドのノズルからの吐出タイミングを補正するものがある。
特開2006―264074号公報
また、特許文献4に記載されているように、あらかじめキャリッジを駆動する速度プロフィールごとにノズル位置ずれ量を実測してデータテーブルに記録しておき、印刷時には各印刷タイミングのキャリッジ位置におけるノズル位置ずれ量をデータテーブルから読み出し、これと各インク吐出位置でのキャリッジ速度から印刷タイミングのずれを計算し、印刷タイミングを補正するものがある。
特開2003−62985号公報
なお、光学センサを用いて各種の検知を行うものとして、特許文献5に記載されているように、検知対象面、及び検知対象面上に連続的に複数個形成された付着量の異なる階調パターンを、検知対象面に対向する位置に配置された正反射光、拡散反射光を同時に検出可能な光学的検知手段により検知した結果得られる階調パターンの正反射光出力電圧と拡散反射光出力電圧の、正反射光出力より抽出した正反射成分の地肌部の正反射成分との相対出力比に、検知対象面の拡散反射光出力電圧ないしは上記光学的検知手段の発光手段消灯時の拡散反射光出力値との差分より得られる拡散反射光出力電圧増分を乗じた値を、拡散反射光出力電圧ないし拡散反射光出力電圧増分より引くことにより、拡散反射光出力変換値を求め、この拡散光出力変換値を中付着領域における付着量との関係において多項式近似化する付着量変換方法が知られている。
特開2006−178396号公報
しかしながら、特許文献1ないし4に記載のものでは、記録ヘッドの取り付け位置の変化そのものを検出することができないので、着弾位置ずれが記録ヘッドの取り付け位置の変化によって生じたものであるかを検出できない。
また、特許文献2に記載のものでは、ノズル面と対向する側に光学式の位置測定手段(センサ)の配置が必要となり、実際に印字する面とのギャップが測定できないし、鉛直下方向からのレーザー光センサによる測定はインクミストなどによる測定不良のおそれがある。また、特許文献3に記載のものでは、主走査方向のギャップ偏差を広範囲に検出するには、紙搬送上流にセンサを多数配置する必要があるためにコストが高くなり、また、ヘッド位置のギャップを測定してはいないためにキャリッジの移動中にギャップが変動するおそれがある。
また、特許文献4に記載のものは、キャリッジ駆動速度の数だけ速度プロフィールを測定し、記録する必要があり、また全ての印刷データにてノズル位置ずれ量をデータテーブルから読み出し、補正するには高スペックなエレキハード(プロセッサやメモリなど)が必要となりコストが高くなる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドの傾きを精度よく検出し、画像品質の劣化を低減できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドが搭載され、ノズル配列方向と直交する方向に走査されるキャリッジと、
前記記録ヘッドに対向して用紙を搬送する、撥液性を有する搬送ベルトと、
前記キャリッジを停止させた状態で、前記搬送ベルト上に、前記記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成する手段と、
前記搬送ベルト上に光を照射する発光手段及び前記搬送ベルト上からの正反射光を受光する受光手段を有し、前記搬送ベルト上に形成された前記印字パターンを読取る読取り手段と、
前記読取り手段の読み取り結果から前記印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定する手段と、
前記印字位置の測定結果に基づいて前記記録ヘッドの傾きを検出する手段と、を備え、
前記印字パターンを形成する手段で、各々独立した複数の液滴で構成される前記印字パターンを形成し、
前記読取り手段は、
前記印字パターンを構成する前記独立した複数の液滴の外表面が丸みを帯び、前記丸みを帯びた外表面では照射された光が拡散反射される状態で前記発光手段から光を照射し、
前記搬送ベルトの表面の内の前記印字パターンが形成されていない領域で前記照射された光が正反射され、前記印字パターンを形成した領域では前記独立した複数の液滴の丸みを帯びた外表面で前記照射された光が拡散反射されることで、前記受光手段で前記正反射される光を受光して前記拡散反射領域となる前記印字パターンを読取る
構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルが用紙幅相当分配列されたライン型記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対向して用紙を搬送する、撥液性を有する搬送ベルトと、
前記搬送ベルト上に、前記記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成する手段と、
前記搬送ベルト上に光を照射する発光手段及び前記搬送ベルト上からの正反射光を受光する受光手段を有し、前記搬送ベルト上に形成された前記印字パターンを読取る読取り手段と、
前記読取り手段の読み取り結果から前記印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定する手段と、
前記印字位置の測定結果に基づいて前記記録ヘッドの傾きを検出する手段と、を備え、
前記印字パターンを形成する手段で、各々独立した複数の液滴で構成される前記印字パターンを形成し、
前記読取り手段は、
前記印字パターンを構成する前記独立した複数の液滴の外表面が丸みを帯び、前記丸みを帯びた外表面では照射された光が拡散反射される状態で前記発光手段から光を照射し、
前記搬送ベルトの表面の内の前記印字パターンが形成されていない領域で前記照射された光が正反射され、前記印字パターンを形成した領域では前記独立した複数の液滴の丸みを帯びた外表面で前記照射された光が拡散反射されることで、前記受光手段で前記正反射される光を受光して前記拡散反射領域となる前記印字パターンを読取る
構成とした。
本発明によれば、記録ヘッドの傾きを精度よく検出することができ、例えば着弾位置ズレを補正するなどして画像品質の劣化を低減するようにできる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置の一例の概要について図1ないし図5を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を示す概略構成図、図2は同装置の画像形成部及び副走査搬送部の平面説明図、図3は同じく一部透過状態で示す側面説明図である。
この画像形成装置は、装置本体1の内部(筺体内)に、用紙を搬送しながら画像を形成するための画像形成部(手段)2及び用紙を搬送するための副走査搬送部(手段)3等を有し、装置本体1の底部に設けた給紙カセットを含む給紙部(手段)4から用紙5を1枚ずつ給紙して、副走査搬送部3によって用紙5を画像形成部2に対向する位置で搬送しながら、画像形成部2によって用紙5に液滴を吐出して所要の画像を形成(記録)した後、排紙搬送部(手段)7を通じて装置本体1の上面に形成した排紙トレイ8上に用紙5を排紙する。
また、この画像形成装置は、画像形成部2で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、装置本体1の上部で排紙トレイ8の上方には画像を読み取るための画像読取部(スキャナ部)11を備えている。この画像読取部11は、照明光源13とミラー14とを含む走査光学系15と、ミラー16、17を含む走査光学系18とが移動して、コンタクトガラス12上に載置された原稿の画像の読取りを行い、走査された原稿画像がレンズ19の後方に配置した画像読取り素子20で画像信号として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処理され、画像処理した印刷データを印刷することができる。
ここで、この画像形成装置の画像形成部2は、図2にも示すように、ガイドロッド21及び図示しないガイドレールでキャリッジ23を片持ちで主走査方向に移動可能に保持し、主走査モータ27で駆動プーリ28Aと従動プーリ28B間に架け渡したタイミングベルト29を介して主走査方向に移動走査する。
ここで、この画像形成装置の画像形成部2は、図2にも示すように、前側板101Fと後側板101Rとの間に横架した主ガイド部材であるキャリッジガイド(ガイドロッド)21と後ステー101B側に設けた従ガイド部材であるガイドステー22で、キャリッジ23を主走査方向に移動可能に保持し、主走査モータ27で駆動プーリ28Aと従動プーリ28B間に架け渡したタイミングベルト29を介して主走査方向に移動走査する。
そして、このキャリッジ23上には、それぞれブラック(K)インクを吐出する2個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド24k1、24k2と、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれ1個の液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド24c、24m、24y(色を区別しないとき及び総称するときは「記録ヘッド24」という。)の計5個を搭載し、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、副走査搬送部3によって用紙5を用紙搬送方向(副走査方向)に送りながら記録ヘッド24から液滴を吐出させて画像形成を行うシャトル型としている。
なお、記録ヘッド24は、図4に示すように、液滴を吐出する複数のノズル241が配列されたノズル列242を有し、キャリッジ23の主走査方向がノズル配列方向と直交する方向(用紙搬送方向:副走査方向)になるようにキャリッジ23に搭載されている。
また、キャリッジ23には各記録ヘッド24に所要の色の記録液を供給するためにサブタンク25を搭載している。一方、図1に示すように、装置本体1の前面からカートリッジ装着部26Aに、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した記録液カートリッジである各色のインクカートリッジ26を着脱自在に装着でき、各色のインクカートリッジ26から各色のサブタンク25に図示しないチューブを介してインク(記録液)を補充供給する。なお、ブラックインクは1つのインクカートリッジ26から2つのサブタンク25に供給する構成としている。
なお、記録ヘッド24としては、インク流路内(圧力発生室)のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの、或いは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力でインク滴を吐出させるいわゆるサーマル型のもの、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のものなどを用いることができる。
また、キャリッジ23の主走査方向に沿って前側板101Fと後側板101Rとの間に、スリットを形成したリニアスケール128を張装し、キャリッジ23にはリニアスケール128のスリットを検知する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ129を設け、これらのリニアスケール128とエンコーダセンサ129によってキャリッジ23の移動及び位置(キャリッジ位置)を検知するリニアエンコーダを構成している。
また、キャリッジ23の一側面には、本発明に係る印字パターンの読取りを行うための発光手段及び受光手段を含む反射型フォトセンサで構成した読取り手段(検知手段)である反射型フォトセンサからなる光学センサとしてのパターン読取りセンサ(以下、単に「読取りセンサ」という。)401を備え、この読取りセンサ401によって後述するように搬送ベルト31上に形成された印字パターンを読み取る。
さらに、キャリッジ23の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド24のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構(装置)121を配置している。この維持回復機構121は、5個の記録ヘッド24の各ノズル面24aをキャッピングするキャップ部材である、1個の保湿用を兼ねた吸引用キャップ122aと、4個の保湿用キャップ122b〜122eと、記録ヘッド24のノズル面24aをワイピングするためのワイピング部材であるワイパーブレード124と、空吐出を行うための空吐出受け125とが配置されている。また、キャリッジ23の走査方向の他方側の非印字領域には、空吐出を行うための空吐出受け126を配置している。この空吐出受け126には開口127a〜127eを形成している。
副走査搬送部3は、図3にも示すように、下方から給紙された用紙5を略90度搬送方向を転換させて画像形成部2に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ32とテンションローラである従動ローラ33間に架け渡した無端状の搬送ベルト31と、この搬送ベルト31の表面を帯電させるために高圧電源から交番電圧である高電圧が印加される帯電手段である帯電ローラ34と、搬送ベルト31を画像形成部2の対向する領域でガイドするガイド部材35と、保持部材136に回転自在に保持されて、用紙5を搬送ローラ32に対向する位置で搬送ベルト31に押し付ける加圧コロ36、37と、画像形成部2によって画像が形成された用紙5の上面側を押えるガイド板38と、画像が形成された用紙5を搬送ベルト31から分離するための分離爪39とを備えている。
搬送ベルト31は、DCブラシレスモータを用いた副走査モータ131によって、タイミングベルト132及びタイミングローラ133を介して搬送ローラ32が回転されることで用紙搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト31は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)との2層構造としているが、これに限るものではなく、1層構造あるいは3層以上の構造でも良い。
また、従動ローラ33と帯電ローラ34との間に、搬送ベルト31の移動方向上流側から、搬送ベルト31の表面に付着した紙粉等を除去するためのクリーニング手段とし搬送ベルト31表面に当接する当接部材であるPETフィルムからなるマイラ(紙粉除去手段)191と、同じく搬送ベルト31表面に当接するブラシ形状のクリーニングブラシ192と、搬送ベルト31表面の電荷を除去するための除電ブラシ193とを備えている
さらに、搬送ローラ32の軸32aには高分解能のコードホール137を取り付け、このコードホイール137に形成したスリット137aを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ138を設けて、これらのコードホイール137とエンコーダセンサ138によってロータリエンコーダを構成している。
給紙部4は、装置本体1に抜き差し可能で、多数枚の用紙5を積載して収納する収容手段である給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙5を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ42及びフリクションパッド43と、給紙される用紙5をレジストするレジストローラ対44とを有している。
また、この給紙部4は、多数枚の用紙5を積載して収容するための手差しトレイ46及び手差しトレイ46から1枚ずつ用紙5を給紙するための手差しコロ47と、装置本体1の下側にオプションで装着される給紙カセットや両面ユニットから給紙される用紙5を搬送するための縦搬送コロ48を備えている。給紙コロ42、レジストローラ44、手差しコロ47、縦搬送コロ48などの副走査搬送部3へ用紙5を給送するための部材は図示しない電磁クラッチを介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ(駆動手段)49によって回転駆動される。
排紙搬送部7は、副走査搬送部3の分離爪39で分離された用紙5を搬送する3個の搬送ローラ71a、71b、71c(区別しないときは「搬送ローラ71」という。)及びこれに対向する拍車72a、72b、72c(同じく「拍車72」という。)と、用紙5を反転してフェイスダウンで排紙トレイ8へ送り出すための反転ローラ対77及び反転排紙ローラ対78とを備えている。また、
また、1枚手差し給紙を行なうために、図1にも示すように、装置本体1の一側部側に、1枚手差し給紙トレイ141を装置本体1に対して開閉可能(開倒可能)に設け、1枚手差しを行なうときには1枚手差し給紙トレイ141を仮想線図示の位置に開倒する。この1枚手差し給紙トレイ141からの手差し給紙される用紙5は、ガイド板110の上面でガイドされてそのまま副走査搬送部3の搬送ローラ32と加圧コロ36との間に直線的に差し込むことができる。
一方、画像形成が行われた用紙5をフェイスアップでストレートに排紙するため、装置本体1の他側部側にストレート排紙トレイ181を開閉可能(開倒可能)に設けている。このストレート排紙トレイ181を開く(開倒)ことで、排紙搬送部7から送り出される用紙5を直線的にストレート排紙トレイ181に排紙することができる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部300は、CPU301と、CPU301が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM302と、画像データ等を一時格納するRAM303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC305とを含む、この装置全体の制御を司るとともに本発明に係る印字パターンの形成、印字パターンの位置測定、記録ヘッドの傾き検出、その他着弾位置ずれ補正などに関わる制御を司る主制御部310を備えている。
また、この制御部300は、ホスト側と主制御部310との間に介在して、データ、信号の送受を行なうための外部I/F311と、記録ヘッド24を駆動制御するためのヘッドデータ生成配列変換用ASICなどで構成されるヘッドドライバ(実際には記録ヘッド24側に設けられる。)を含むヘッド駆動制御部312と、キャリッジ23を移動走査する主走査モータ27を駆動するための主走査駆動部(モータドライバ)313と、副走査モータ131を駆動するための副走査駆動部(モータドライバ)314と、給紙モータ49を駆動するための給紙駆動部315と、排紙部7の各ローラを駆動する排紙モータ79を駆動するための排紙駆動部316と、帯電ベルト34にACバイアスを供給するACバイアス供給部319と、その他図示しないが、維持回復機構121を駆動する維持回復モータを駆動するための回復系駆動部、両面ユニットが装着された場合に両面ユニットを駆動する両面駆動部、各種のソレノイド(SOL)類を駆動するソレノイド類駆動部(ドライバ)と、電磁クラック類などを駆動するクラッチ駆動部と、画像読取部11を制御するスキャナ制御部325とを備えている。
また、主制御部に310は、搬送ベルト31の周囲の温度及び湿度(環境条件)を検出する環境センサ234などの各種検出信号を入力する。なお、主制御部310には、その他の図示しない各種センサの検出信号も入力されるが図示を省略している。また、主制御部310は、装置本体1に設けたテンキー、プリントスタートキーなどの各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部327との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行なう。
また、この主制御部310には、前述したキャリッジ位置を検出するリニアエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)129からの出力信号が入力され、主制御部310は、この出力信号に基づいて主走査駆動部315を介して副走査モータ27を駆動制御することでキャリッジ23を主走査方向に往復移動させる。また、この主制御部310には、前述した搬送ベルト31の移動量を検出するロータリエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)138からの出力信号(パルス)が入力され、主制御部310は、この出力信号に基づいて副走査駆動部314を介して副走査モータ131を駆動制御することで搬送ローラ32を介して搬送ベルト31を移動させる。
また、主制御部310は、搬送ベルト31上に印字パターンを形成する処理を行い、形成した印字パターンに対し、キャリッジ23に搭載した読取りセンサ401の発光手段を発光させる発光駆動制御を行うとともに、受光手段の出力信号を入力して印字パターンを読取り、この読取り結果から印字パターンの副走査方向(ノズル配列方向)の複数個所における主走査方向(ノズル配列方向と直交する方向)の印字位置を測定し、更にこの複数個所の印字位置の測定結果から記録ヘッド23の傾きを検出し、傾きの検出結果に基づいて記録ヘッド24の液滴吐出タイミングを着弾位置ずれがなくなるように補正する制御を行う。なお、この詳細については後述する。
さらに、主制御部310は、記録ヘッド24の維持回復動作を行うときには、維持回復機構駆動部238を介して維持回復機構121の駆動用モータ239を駆動制御して、キャップ122の昇降、ブレード(ワイパ部材)124の昇降などを行う。
このように構成した画像形成装置における画像形成動作について簡単に説明すると、搬送ベルト31を駆動する搬送ローラ32の回転量を検出して、この検出した回転量に応じて副走査モータ131を駆動制御するとともに、ACバイアス供給部319から帯電ローラ34に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加し、これによって、搬送ベルト31には正と負の電荷が搬送ベルト31の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト31上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。
そこで、用紙5が給紙部4から給紙されて、搬送ローラ32と第1加圧コロ36との間に送り込まれて、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト31上へと送り込まれると、用紙5は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト31上に吸着され、搬送ベルト31の移動に伴って搬送される。
そして、この搬送ベルト31で用紙5を間歇的に搬送し、キャリッジ23を主走査方向に移動しながら停止している用紙5上に記録ヘッド24から記録液の液滴を吐出して画像を記録(印刷)し、印刷が行われる用紙5の先端側を分離爪39で搬送ベルト31から分離して排紙搬送部6に送り出し、排紙トレイ7に排出させる。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ23は維持回復機構121側に移動されて、キャップ122で記録ヘッド24のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、吸引及び保湿用キャップ122aで記録ヘッド24をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド24のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード124でワイピングを行なう。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを空吐出受け125に向けて吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド24の安定した吐出性能を維持する。
次に、この画像形成装置における記録ヘッドの傾き検出部及びび液滴着弾位置補正部に係わる部分について図6に示す機能ブロック図及び図7に示す説明図を参照して説明する。
まず、キャリッジ23には、搬送ベルト31上に形成される印字パターン400を検知する読取り手段である読取りセンサ401が備えられている。この読取りセンサ401は、主走査方向と直交する方向に並ぶ、搬送ベルト31上の印字パターン400に対して発光する発光手段である発光素子402と、印字パターン400からの正反射光を受光する受光手段である受光素子403とをホルダ404に保持してパッケージ化したものである。
なお、読取りセンサ401内での発光素子402及び受光素子403は、図2に示すように、キャリッジ23の走査方向に対して直交する方向に配置している。これにより、キャリッジ23の移動速度変動による検出結果への影響を低減することができる。また、発光素子402としてはLEDなど赤外領域や可視光など比較的単純かつ安価な光源を用いることできる。また、光源のスポット径(検出範囲、検出領域)は高精度のレンズを使用せずに安価なレンズを使用するためにmmオーダーの検出範囲となっている。
印字パターン形成/読取り制御手段501は、搬送ベルト31上に対して、キャリッジ23を主走査方向に移動させて予め定めた主走査方向位置で停止させ、液滴吐出制御手段502を介して液滴吐出手段である記録ヘッド24のノズル列242から液滴を吐出させて、当該位置に複数の独立した液滴500で構成されるライン状の印字パターン400を形成する。
また、印字パターン形成/読取り制御手段501は、キャリッジ31を走査して搬送ベルト31の一端部と搬送ベルト31上に形成した印字パターン400とを読取りセンサ401で読取る制御を行う。この読取り制御は、読取りセンサ401の発光素子402を発光駆動し、搬送ベルト31の一端部より外側から搬送ベルト31上に発光素子402からの出射光を照射させながら、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、少なくとも印字パターン400を超える所要の位置まで主走査を行わせる。
これにより、読取りセンサ401は発光素子402からの射出光が照射されることで反射光が受光素子403に入射され、受光素子403から受光量に応じた検知信号が出力され、着弾位置補正手段505のヘッド傾き測定検出手段503に入力される。
このとき、印字パターン400の用紙搬送方向(ノズル配列方向)上流側の端部と下流側の端部の2箇所を読取りセンサ401で走査して読み取らせることで、印字位置測定/ヘッド傾き検出手段503は読取りセンサ401の読取り結果からキャリッジ23の主走査方向位置から印字パターン400の両端部の主走査方向の各印字位置を測定し、各印字位置に基づいて記録ヘッド24の主走査方向における傾き量(例えば一端部を基準とした他端部の主走査方向のずれ量)を検出する。
この印字位置測定/ヘッド傾き検出手段503で検出された記録ヘッド24の傾きは吐出タイミング補正量演算手段504に与えられ、吐出タイミング補正量演算手段504は記録ヘッド24の傾きに応じて液滴着弾位置ずれ量がなくなるように液滴吐出制御手段502が記録ヘッド24を駆動するときの吐出タイミングの補正量を算出して、この算出した吐出タイミング補正量を液滴吐出制御手段502に設定する。これにより、液滴吐出制御手段502は、記録ヘッド24を駆動するときに、補正量に基づいて吐出タイミングを補正した上で記録ヘッド24を駆動するので、記録ヘッド24の傾きによって生じる液滴着弾位置のずれが低減する。
ここで、印字パターン400の形成とその検出原理について図8及び図9をも参照して説明する。
まず、図8(b)に示すように、搬送ベルト31上に複数の独立したインク滴500で印字パターン400を形成する(着弾状態ではインク滴500は半球状となる。)。ここで、1つのインク滴500について、図11にも示すように、発光素子402からの光が照射された場合、インク滴500に入射光601が当たると、インク滴500が丸みを帯びた光沢表面であるため、大部分は拡散反射光602となり正反射光603として検出されるものは僅かとなる。
この場合、搬送ベルト31の表面(ベルト表面)は光沢を帯びており、発光素子401からの光が照射された場合に正反射光を返し易いものとすると、搬送ベルト31上に形成された独立した複数のインク滴500で構成される印字パターン400を含めて読取りセンサ401の発光素子402から光を照射して走査した場合、半球状で光沢をもつインク滴500表面にて光が拡散されるため印字パターン400の部分では正反射光603の量が減少し、正反射光603を受光する受光素子403の出力(センサ出力電圧So)が相対的に小さくなる。
したがって、この読取りセンサ401のセンサ出力電圧Soに基づいて搬送ベルト31上に形成された印字パターン400の位置を検出することができる。
これに対し、図9(b)に示すように、搬送ベルト31上でインク滴が隣同士接触してつながってしまった場合、つながったインク滴500の上面はフラット(平坦)になってしまうので、これにより正反射光603が増加し、同図(a)に示すように、センサ出力電圧Soは搬送ベルト31面と略同様な出力値となってしまい、インク滴500の位置を検出することが困難になる。なお、インク滴がくっついてしまった場合でも、つながったインク滴の端部では散乱光が発生するが、範囲が極めて限られるため、検出が困難であり、仮に検出しようとすると、受光素子403で見る面積(検出する領域)を絞り込まなければならず、搬送ベルト31の表面の極わずかな傷やごみなどのノイズ要因に反応してしまうおそれが発生し、検出精度の低下や検出結果の信頼性が低下することになる。
なお、図12に示すように、インク滴500は時間経過とともに乾燥するため表面から光沢が失われ、更に半球形状から徐々に平らになってくるため、正反射光603が生じる範囲及び割合が拡散反射光602に対して相対的に多くなり、搬送ベルト31の表面から反射光と区別がつかなくなる。したがって、正反射光603を受光素子403で受光するとき、図13に示すように、時間の経過と共にセンサ出力電圧Soは搬送ベルト31面からの反射光を受光したときの出力電圧に近づくことになり、時間の経過と共に検知精度が低下することになるので、印字パターン400を形成した後インク滴500が平坦になる前に印字パターン400の検出を行うことが好ましい。
このように、インク滴からの正反射光を受光する受光手段からの出力の内の正反射光が減衰している部分を判別することによって、印字パターンを検出する(読み取る)ので、高精度に検出することができる。そして、この場合、印字パターン400としては、読取りセンサ401の検出領域内で、独立した複数の液滴で構成されていることが好ましい。さらにいえば、インク滴は密集している(検出領域内で液滴の付着面積に対して液滴間の面積が小さい)ことが好ましい。
ここでは、液滴の特有の性質の上に立って、印字パターンを形成する部材として、撥水性を有する搬送ベルト上に、独立した複数の液滴で構成される印字パターンを形成することによって、印字パターンからの正反射光の受光量の変化で印字パターンを高精度に検出でき、その結果、記録ヘッドの傾きを高精度に検出することができるようになる。
次に、本発明に係る記録ヘッドの傾き検出について図13以降を参照して説明する。
先ず、図13に示すように、キャリッジ23を搬送ベルト31上の所定の位置に移動走査して、キャリッジ23及び搬送ベルト31を停止させた状態で、少なくとも記録ヘッド24のノズル列の両端のノズルを使用して、ここでは、すべてのノズルを使用して、搬送ベルト31上に液滴を吐出させることで印字パターン400を形成する。この印字パターン400は、図14にS部を拡大して示すように、略独立した複数の液滴500が規則的に並んで配置されることで形成されている。
そして、キャリッジ23を走査して読取りセンサ401によって印字パターン401の一端部の主走査方向の位置(測定位置A)を測定し、また他端部の主走査方向の位置(測定位置B)を測定する。これにより、測定位置A(印字位置)と測定位置B(印字位置)の偏差及び方向によって記録ヘッド24のノズル列242の主走査方向における傾きを検出することができる。なお、ここでは2箇所の印字位置に基づいて記録ヘッド24の傾きを検出しているが、3箇所以上の印字位置を測定して傾きを検出することもできる。
具体的には、図15(a)に示すようにキャリッジ23を所定の位置に移動させ、同図(b)に示すようにキャリッジ23を停止した状態で記録ヘッド24を駆動して搬送ベルト31上に液滴500を着弾させ、次に、同図(c)に示すようにキャリッジ23を所要量移動させて停止した状態で再度記録ヘッド24を駆動して搬送ベルト31上に液滴500を着弾させ、更に同図(d)に示すようにキャリッジ23を所要量移動させて停止した状態で再度記録ヘッド24を駆動して搬送ベルト31上に液滴500を着弾させることを繰り返して、独立した複数の液滴500から構成される印字パターン400を形成する。
このように、キャリッジ23を停止させた状態で印字パターン400の形成を行うことにより、キャリッジ23の走査による印字ずれ量をキャンセルし、印字パターン400の高精度な印字をおこなうことができる。このとき、キャリッジ移動→停止→印字→移動→停止→印字の繰り返しにより印字パターン400を形成することにより、より高精度で印字を検出しやすい印字パターンの作成が可能になる。
また、印字パターン400を読取って印字位置を測定するときには、図16(a)に示すように、キャリッジ23を走査して読取りセンサ401によって印字パターン400の一端部の印字位置を検出して主走査方向位置を測定し、次に、同図(b)に示すように、搬送ベルト31を移動させて印字パターン400の他端部を読取りセンサ401によって走査可能な位置に移動させた後、キャリッジ23を走査して読取りセンサ401によって印字パターン400の他端部の印字位置を検出して主走査方向位置を測定する。
このように、記録ヘッド24のノズル列242の少なくとも両端部のノズル241を使用して印字パターン401を形成し、印字パターン400の印字位置を読取り測定するときに、搬送ベルト31をヘッド長(ノズル列の長さ分)だけ移動することにより、1つの読取りセンサ401によって印字パターン401の2箇所の印字位置の測定が可能になる。このとき、搬送ベルト31の移動方向は、用紙搬送方向で両方向に移動可能とし、読み取りセンサ401の取り付け位置により方向を決定すればよい。
この場合、図17に示すように、キャリッジ23に用紙搬送方向で異なる位置に2つの読取りセンサ401A、401Bを取付けることで、搬送ベルト31を移動なしに、キャリッジ23の1回の走査で印字パターン400の両端部の印字位置の読取り測定を行うことができる。
このように、キャリッジを停止させた状態で、搬送ベルト上に、記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成し、搬送ベルト上に形成された印字パターンを読取る読取り手段の読み取り結果から印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定し、印字位置の測定結果に基づいて記録ヘッドの傾きを検出することで、記録ヘッドの傾きを精度よく検出することができる。
次に、主制御部によるヘッドの傾き検出などに係る処理の第1例について図18に示すフロー図を参照して説明する。
先ず、搬送ベルト31のベルト面のクリーニングを行った後、前述したように、キャリッジ23を所定の位置に移動して停止し、記録ヘッド24のノズル列242のノズル241から液滴を吐出させ、印字パターン400の形成が完了したか否かを判別し、印字パターン400の形成が完了するまで、キャリッジ23の所要量の移動、停止、滴吐出を繰り返して、搬送ベルト31上に印字パターン400を形成する。
その後、キャリッジ23を走査して読取りセンサ401で印字パターン400の一端部を読取って印字位置を測定し、搬送ベルト31を所定量移動させて停止し、再度キャリッジ23を走査して読取りセンサ401で印字パターン400の一端部を読取って印字位置を測定し、これらの各印字位置の測定結果から記録ヘッド24の傾きを検出する。
そして、記録ヘッド24の傾きが予め定めた規格値以内であれば、つまり、予め定めた値以内であればそのまま印字開始処理に移行し、予め定めた規格値を超えていれば、記録ヘッド24の傾きが大きいことから、画像形成を行うときの印字方向(キャリッジ23の走査方向)を一方向に決定した後、印字開始処理に移行する。
これにより、ヘッドの傾きによる双方印字での着弾印字ズレを回避することができ、最小限のズレ量で印字することができる。
次に、主制御部によるヘッドの傾き検出などに係る処理の第2例について図19に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第1例において、記録ヘッド24の傾きが予め定めた規格値を超えていれば、記録ヘッド24の傾きが大きいことから、画像形成を行うときにヘッドの傾きを補正できる印字パターンに変更して印字を行う。
このように、印字パターンをヘッドの位置情報(傾き)を元に変更することによりヘッドの位置がずれていても規格値以内の画像と同じ印字を行うことができる。
次に、主制御部によるヘッドの傾き検出などに係る処理の第3例について図20に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第1例において、記録ヘッド24の傾きが予め定めた規格値を超えていれば、記録ヘッド24から液滴を吐出させる吐出タイミングをノズル241毎に変化させる補正量を決定して、吐出タイミングを補正しながら印字を行う。
これにより、着弾位置ずれが補正されるので、記録ヘッドの傾きによる画像品質の劣化が低減される。
次に、主制御部によるヘッドの傾き検出などに係る処理の第3例について図21に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第1例において、記録ヘッド24の傾きが予め定めた規格値を超えていれば、表示、音、光、振動などによって、その旨の警告を出力する。
これにより、ユーザーはサービスマンコールなどで早急にリカバリを行うことができる。
次に、本発明の他の実施形態について図22を参照して説明する。
この実施形態は液滴を吐出するノズルが用紙幅相当分配列されたライン型記録ヘッド701k、701c、701m、701yを備えるライン型画像形成装置に適用したものである。ライン型記録ヘッド701の両端のノズルを使用して搬送ベルト31上に印字パターン401A、401Bを形成する。なお、すべてのノズルを用いて印字パターンを形成してもよい。
そして、搬送ベルト31を移動させて、搬送ベルト31上に形成された印字パターン401A、401Bを読取りセンサ401A,401Bで読取り、2箇所(又は複数個所)の印字位置を測定して、各印字位置から記録ヘッド701のノズル配列方向と直交する方向の傾きを検出する。
このように、搬送ベルト上に、ライン型記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成し、搬送ベルト上に形成された印字パターンを読取る読取り手段の読み取り結果から印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定し、印字位置の測定結果に基づいて記録ヘッドの傾きを検出することで、ライン型記録ヘッドの傾きを精度よく検出することができ、例えば着弾位置ズレを補正するなどして画像品質の劣化を低減するようにできる。
なお、上記各実施形態では1つの記録ヘッドで説明しているが、各実施形態のように複数の記録ヘッドを備える場合には、それぞれの記録ヘッドについて同様にして傾きを検出する。
本発明を適用した画像形成装置の一例の全体構成を示す概略構成図である。 同装置の画像形成部及び副走査搬送部の平面説明図である。 同じく一部透過状態で示す正面説明図である。 記録ヘッドの説明に供する説明図である。 同じく制御部の概要を説明するブロック図である。 同装置におけるヘッド傾き検出及び液滴着弾位置補正に係わる部分を機能的に示すブロック説明図である。 同じくその説明に供する説明図である。 搬送ベルトでの印字パターンの形成及びその検出の原理の説明に供する説明図である。 比較例におけるパターンの説明に供する説明図である。 パターン検出の原理の説明に供する液滴からの光が拡散する様子を示す説明図である。 同じく液滴が平坦化した場合に光が拡散する様子を示す説明図である。 同じく液滴着弾からの経過時間とセンサ出力電圧変化の関係の説明に供する説明図である。 本発明に係る記録ヘッドの傾き検出に用いる印字パターンの形成及び読取りの説明に供する説明図である。 同印字パターンの形成の説明に供する模式的平面説明図である。 同印字パターンの形成動作の説明に供する説明図である。 同印字パターンの読取り動作の説明に供する斜視説明図である。 読取りセンサの配置の他の例を示す斜視説明図である。 制御部によるヘッド傾き検出に係る処理の第1例の説明に供するフロー図である。 同じくヘッド傾き検出に係る処理の第2例の説明に供するフロー図である。 同じくヘッド傾き検出に係る処理の第3例の説明に供するフロー図である。 同じくヘッド傾き検出に係る処理の第3例の説明に供するフロー図である。 本発明の他の実施形態の説明に供する平面説明図である。
符号の説明
1…装置本体
2…画像形成部
3…副走査搬送部
4…給紙部
5…用紙(被記録媒体)
6…排紙搬送部
8…排紙トレイ
7…画像読取部
23…キャリッジ
24…記録ヘッド
27…主走査モータ
31…搬送ベルト
32…搬送ローラ
400…印字パターン
401…読取りセンサ(読取り手段、反射型光学センサ)
402…発光素子
403…受光素子

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルが配列されたノズル列を有する記録ヘッドが搭載され、ノズル配列方向と直交する方向に走査されるキャリッジと、
    前記記録ヘッドに対向して用紙を搬送する、撥液性を有する搬送ベルトと、
    前記キャリッジを停止させた状態で、前記搬送ベルト上に、前記記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成する手段と、
    前記搬送ベルト上に光を照射する発光手段及び前記搬送ベルト上からの正反射光を受光する受光手段を有し、前記搬送ベルト上に形成された前記印字パターンを読取る読取り手段と、
    前記読取り手段の読み取り結果から前記印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定する手段と、
    前記印字位置の測定結果に基づいて前記記録ヘッドの傾きを検出する手段と、を備え、
    前記印字パターンを形成する手段で、各々独立した複数の液滴で構成される前記印字パターンを形成し、
    前記読取り手段は、
    前記印字パターンを構成する前記独立した複数の液滴の外表面が丸みを帯び、前記丸みを帯びた外表面では照射された光が拡散反射される状態で前記発光手段から光を照射し、
    前記搬送ベルトの表面の内の前記印字パターンが形成されていない領域で前記照射された光が正反射され、前記印字パターンを形成した領域では前記独立した複数の液滴の丸みを帯びた外表面で前記照射された光が拡散反射されることで、前記受光手段で前記正反射される光を受光して前記拡散反射領域となる前記印字パターンを読取る
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトを前記記録ヘッドのノズル列長さ分移動させて前記印字パターンのノズル配列方向の複数個所における主走査方向の印字位置を測定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、ノズル配列方向の複数個所でそれぞれ前記印字パターンを読取る複数の読取り手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記印字パターンは前記キャリッジの移動、キャリッジの停止、滴吐出、搬送ベルトの移動の動作の繰り返すことにより形成することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドの傾きが予め定めた値以上であるときには、印字方向を一方向として画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドの傾きが予め定めた値以上であるときには前記印字パターンを変更して画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドの傾きに基づいて画像形成時の液滴吐出タイミングを補正することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドの傾きが予め定めた値以上であるときには警告を出力する手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 液滴を吐出するノズルが用紙幅相当分配列されたライン型記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに対向して用紙を搬送する、撥液性を有する搬送ベルトと、
    前記搬送ベルト上に、前記記録ヘッドのノズル列の少なくとも両端のノズルから液滴を吐出させた印字パターンを形成する手段と、
    前記搬送ベルト上に光を照射する発光手段及び前記搬送ベルト上からの正反射光を受光する受光手段を有し、前記搬送ベルト上に形成された前記印字パターンを読取る読取り手段と、
    前記読取り手段の読み取り結果から前記印字パターンのノズル配列方向の複数個所におけるノズル配列方向と直交する方向の印字位置を測定する手段と、
    前記印字位置の測定結果に基づいて前記記録ヘッドの傾きを検出する手段と、を備え、
    前記印字パターンを形成する手段で、各々独立した複数の液滴で構成される前記印字パターンを形成し、
    前記読取り手段は、
    前記印字パターンを構成する前記独立した複数の液滴の外表面が丸みを帯び、前記丸みを帯びた外表面では照射された光が正反射される状態で前記発光手段から光を照射し、
    前記搬送ベルトの表面の内の前記印字パターンが形成されていない領域で前記照射された光が正反射され、前記印字パターンを形成した領域では前記独立した複数の液滴の丸みを帯びた外表面で前記照射された光が拡散反射されることで、前記受光手段で前記正反射される光を受光して前記拡散反射領域となる前記印字パターンを読取る
    ことを特徴とする画像形成装置。
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