JP5107523B2 - 導電性フィルム - Google Patents

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本発明は、表面固有抵抗率が小さく、帯電防止性能に優れた導電性フィルムに関するものであり、より詳しくは、少量の導電性繊維状フィラーの配合であっても帯電防止性能に優れる導電性フィルムに関するものである。
ポリエステル等の熱可塑性樹脂材料から形成されている樹脂フィルムは、機械的強度、寸法安定性、平面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、透明性等において優れた特性を有することから、磁気記録媒体用、包装用、写真用、電子部品用フィルム、電気絶縁フィルム、金属ラミネートフィルム、ガラスディスプレイ等のガラス表面に貼るフィルム、各種部材の保護用フィルム等の幅広い用途に使用されている。
しかし、これらの樹脂フィルムは、一般に表面固有抵抗率が高いために帯電しやすい。このため、樹脂フィルムを加工するときに、その表面に埃等が付着して汚れる、樹脂フィルムの走行性が悪化する等の問題がある。そこで、帯電を抑制するため、樹脂フィルムの表面にイオン性または導電性樹脂組成物を積層する等の方法が採られている。
近年、上記した導電性樹脂組成物の成分として、導電性繊維状フィラー、特にカーボンナノチューブに代表される導電性ナノファイバーが注目されており、種々の例が開示されている(特許文献1〜7等)。
しかしながら、上記した公知の方法では、所望の帯電防止性能を得るには、多量の導電性繊維状フィラーを配合したり、積層する層の厚みを増やしたりする必要や、あるいは導電性樹脂を併用する必要があるため経済性の点でも不利になるという問題を有している。
特開平7−106104号公報 特開平9−115334号公報 特開2001−11344号公報 特開2002−67209号公報 特開2004−185983号公報 特開2004−253326号公報 特開2005−89738号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、少量の導電性繊維状フィラーの配合量で、透明性を有し、かつ表面固有抵抗率が小さく、帯電防止性能、経済性などに優れる導電性フィルムを提供することを解決課題とするものである。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、熱可塑性樹脂材料から形成された樹脂フィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、当該塗布層中に、水溶性のグリセリン、ポリグリセリンまたはその前駆体と導電性繊維状フィラーとを含有し、全光線透過率が75%以上であることを特徴とする導電性フィルムに存する。
以下、本発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
本発明における導電性フィルムは、水性塗布液を樹脂フィルムの表面に塗布し、少なくとも1方向に延伸して得られるものである。水性塗布液は、導電性繊維状フィラーと、水溶性のポリエーテル系化合物あるいはその前駆体とを必須成分として含有する。
導電性繊維状フィラーとしては、炭素繊維、金属繊維、導電性高分子繊維、導電性物質でコーティングされた非導電性繊維等が挙げられ、特に、直径が100nm以下でかつアスペクト比が5以上のカーボンナノチューブを用いるのが好ましい。カーボンナノチューブの製法は特に限定しないが、化学的蒸気堆積法、触媒気相成長法、アーク放電法、レーザー蒸発法などの製法を採用することができる。これらの製法により、直径が100nm以下でかつアスペクト比が5以上である多層もしくは単層カーボンナノチューブを容易に得ることができる。
単層カーボンナノチューブは、一般に多層カーボンナノチューブより径が細く、均一に分散すれば単位体積当たりの導電経路数をより多く確保できると期待される反面、製法によっては半導体性のナノチューブが多くできる場合があり、その場合には導電性のものを選択的に製造するか選別する必要が生じる。多層カーボンナノチューブは、一般に導電性を示すが、層数が多すぎると単位重量当たりの導電経路数が低下するので、直径が100nm以下のものが通常使用され、好ましくは80nm以下、より好ましくは50nm以下のカーボンナノチューブが使用される。
導電性繊維状フィラーの含有量は、塗膜の全重量に対して、好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは1〜30重量%である。0.1重量%未満では、表面導電性が不十分となる傾向があり、50重量%を超えると経済的に不利になる場合がある。塗布層中の電電性繊維状フィラーについては、例えば、透過電子顕微鏡、ラマンスペクトル、X線回折、熱重量分析等により、その存在、含有量を分析することができる。
次いで、水溶性のポリエーテル系化合物あるいはその前駆体は、導電性塗布層の形成を補助するために、塗布液に配合する。具体例としては、グリセリン、ポリグリセリン、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコールまたはそれらの誘導体が挙げられる。
水溶性のポリエーテル系化合物あるいはその前駆体の含有量は、塗膜の全重量に対して、好ましくは1〜99.9重量%、さらに好ましくは10〜90重量%である。1重量%未満では塗膜の形成を補助しにくい場合があり、多すぎると必要な塗膜強度が得られないことがある。塗布層中のポリエーテル系化合物およびその前駆体については、例えば、TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析法)、熱重量分析等により、その存在、含有量を分析することができる。
本発明で用いる水性塗布液には、上記導電性繊維状フィラーと水溶性のポリエーテル系化合物あるいはその前駆体の他に、必要に応じてバインダー樹脂および架橋剤を併用してもよい。バインダー樹脂および架橋剤の含有量は特に制限されないが、塗膜の全重量に対して、通常0〜98.9重量%、好ましくは1〜90重量%、より好ましくは5〜80重量%であり、少なすぎると塗膜形成性に問題を生じたり、経済的に不利となったりする場合がある。一方、多すぎると必要な導電性が得られない場合がある。なお、本発明の要旨を越えない範囲であれば、既知の帯電防止剤、導電性樹脂と組み合わせてもよい。
水性塗布液には、その他の添加成分として、少量の溶剤、シリカ等の無機粒子、ポリスチレン樹脂等の有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、消泡剤、増粘剤、有機系潤滑剤、紫外線吸収剤等を配合してもよい。これらの添加剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
バインダー樹脂および架橋剤は、導電性塗布層と樹脂フィルムとの接着性を向上させるとともに、塗布層の耐久性を向上させるために使用する。バインダー樹脂の具体例としては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂等が挙げられる。これらは、それぞれの骨格構造が共重合等により実質的に複合構造を有していてもよい。複合構造を持つバインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂グラフトポリエステル、アクリル樹脂グラフトポリウレタン、ビニル樹脂グラフトポリエステル、ビニル樹脂グラフトポリウレタン等が挙げられる。一方、架橋剤の具体例としてはメラミン系、ベンゾグアナミン系、尿素系などのアミノ樹脂や、オキサゾリン系、エポキシ系、グリオキサール系などが好適に用いられる。他のポリマー骨格に反応性基を持たせた、ポリマー型架橋反応性化合物も挙げられる。
また、水性塗布液の塗布量は、水性塗布液を樹脂フィルムの表面に塗布し、延伸した後において、好ましくは0.001〜0.5g/m、さらに好ましくは0.01〜0.2g/mである。0.001g/m未満では、導電性塗膜を十分に形成することができないことがある。一方、0.5g/mを超えると、導電性フィルムの製造コストが増加しやすく、かつ透明性が低下しやすい傾向がある。
導電性フィルムの導電性を示す指標である表面固有抵抗率は、好ましくは1×1011Ω以下、さらに好ましくは1×10Ω以下、特に好ましくは1×10Ω以下である。1×1011Ωを超えると、導電性フィルムとして十分な性能を発揮することができないことがある。
なお、本発明において導電性フィルムを構成する樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂材料により形成される。熱可塑性樹脂材料の具体例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート等が挙げられる。以下、代表的な例として、ポリエステルにより形成された樹脂フィルムについて、詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の例示に限定されるものではない。
本発明でいうポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸のようなジカルボン酸またはそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのようなグリコールとを溶融重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの酸成分とグリコール成分とからなるポリエステルは、通常行われている方法を任意に使用して製造することができる。例えば、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとの間でエステル交換反応をさせるか、あるいは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接エステル化させるかして、実質的に芳香族ジカルボン酸のビスグリコールエステル、またはその低重合体を形成させ、次いでこれを減圧下、加熱して重縮合させる方法が採用される。その目的に応じ、脂肪族ジカルボン酸を共重合しても構わない。
ポリエステルとしては、代表的には、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられるが、その他に上記の酸成分やグリコール成分を共重合したポリエステルであってもよく、必要に応じて他の成分や添加剤を含有していてもよい。
本発明のフィルムには、フィルムの走行性を確保したり、キズが入ることを防いだりする等の目的で粒子を含有させることができる。このような粒子としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化アルミニウム、酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子、さらに、ポリエステル製造工程時の析出粒子等を用いることができる。
用いる粒子の粒径や含有量はフィルムの用途や目的に応じて選択されるが、平均粒径に関しては、通常は0.01〜5.0μmの範囲である。平均粒径が5.0μmを超えるとフィルムの表面粗度が粗くなりすぎたり、粒子がフィルム表面から脱落しやすくなったりする。平均粒径が0.01μm未満では、表面粗度が小さすぎて、十分な易滑性が得られない場合がある。粒子含有量については、ポリエステルに対し、通常0.0003〜1.0重量%、好ましくは0.0005〜0.5重量%の範囲である。粒子含有量が0.0003重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分な場合があり、一方、1.0重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。また、適宜、各種安定剤、潤滑剤、帯電防止剤等を加えることもできる。
本発明のフィルムの製膜方法としては、通常知られている製膜法を採用でき、特に制限はない。例えば、まず溶融押出によって得られたシートを、ロール延伸法により、70〜145℃で2〜6倍に延伸して、一軸延伸ポリエステルフィルムを得、次いで、テンター内で先の延伸方向とは直角方向に80〜160℃で2〜6倍に延伸し、さらに、150〜250℃で1〜600秒間熱処理を行うことでフィルムが得られる。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、該ポリエステルフィルムは、単層または多層構造である。多層構造の場合は、表層と内層、あるいは両表層を目的に応じ異なるポリエステルとすることができる。
本発明のフィルムは導電性塗布層を有するが、当該塗布層はフィルムの片面のみに設けていても、両面に設けていても、本発明の概念に当然含まれるものである。また、導電性塗布層の反対面に、他の塗布層や処理が設けられていても構わない。本発明における塗布層は塗布により設けられ、特に本発明では塗布をフィルム製膜中に行うインラインコーティングにより設けられる。
インラインコーティングは、ポリエステルフィルム製造の工程内でコーティングを行う方法であり、具体的には、ポリエステルを溶融押出ししてから二軸延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階でコーティングを行う方法である。通常は、溶融・急冷して得られる実質的に非晶状態の未延伸シート、その後に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸フィルム、熱固定前の二軸延伸フィルムの何れかにコーティングする。これらの中では、一軸延伸フィルムにコーティングした後にテンターにおいて乾燥および横方向への延伸を行い、さらに基材フィルムと共に熱処理をする方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と塗布層塗設を同時に行うことができるため製造コスト上のメリットがあり、コーティング後に延伸を行うために薄膜コーティングが容易であり、コーティング後に施される熱処理が他の方法では達成されない高温であるために塗布層の造膜性が向上し、また塗布層とポリエステルフィルムが強固に密着する。特に、塗布層に架橋反応性化合物を含有する場合には、インラインコーティングの高温の熱処理により、反応残基が残りにくくなるというメリットがある。塗布層中に反応残基があることは、フィルムをロール状に巻いたときのブロッキングや、後の工程で塗布層の上に別の層を設けた際に、上塗り層の成分と反応を起こすことがあり、好ましくない。
フィルムに塗布液を塗布する方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるような塗布技術を用いることができる。具体的には、エアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレンダコーター、押出コーター、バーコーター等のような技術が挙げられる。
本発明の導電性フィルムによれば、導電性繊維状フィラーの配合量が少なくても、水溶性のポリエーテル系化合物あるいはその前駆体により導電性塗布層の形成が補助され、表面固有抵抗率が小さく、帯電防止性能、経済性などに優れる導電性フィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
次に、実施例および比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における評価方法などは下記のとおりである。
(1)透明性
JIS−K7136に準じて、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−2000によりフィルムの全光線透過率を測定した。その値から透明性を下記基準により判定し、結果を表1に示した。
○:全光線透過率が80%以上
△:全光線透過率が75%以上80%未満
×:全光線透過率が75%未満
(2)表面固有抵抗率
日本ヒューレット・パッカード社製高抵抗測定器:HP4339Bおよび測定電極:HP16008Bを使用し、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、印可電圧100Vで1分後の塗布層の表面固有抵抗値を測定した。ただし、印加電圧100Vで測定できない場合は10Vまたは1Vとした。その結果を表1に示した。
比較例1:
実質的に粒子を含有しない、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレートのチップと、平均粒径2.5μmの非晶質シリカを0.2重量部含有する、極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレートのチップを重量比で92/8でブレンドし、十分に乾燥した後、280〜300℃に加熱溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電密着法を用いて表面温度40〜50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させて、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。この一軸配向フィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.0倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施し、フィルム厚みが38μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。このポリエステルフィルムの帯電防止性を測定すると、表面固有抵抗率は1×1015Ωと高く、帯電防止性に劣るものであった。
実施例1〜および比較例2:
実施例1においては、上記比較例1に示すとおりの工程の中で、長手方向への延伸後の一軸配向フィルムの片面に、表1に示す組成の導電性塗布層を形成する水性塗布液を塗布した。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布組成物の乾燥を行い、以降はポリエステルフィルムの製造例と同様にし、フィルム厚みが38μmの基材フィルムの上に0.08g/mの量の塗布層を積層した、導電性フィルムを得た。一方、実施例2および比較例2においては、下記表1に示す組成の導電性塗布層を形成するように変更した以外は、実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
ここで、表1の導電性塗布層の組成の数値は、各成分の固形分の重量比であり、その重量比を重量%として表している。表1に示した組成物は以下のとおりである。
CNT:多層カーボンナノチューブと、バインダー樹脂としてのポリウレタンを約1/4.7の重量比で含有している分散品
PG1:ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(平均分子量1000)
PG2:ポリグリセリン(平均分子量750)
PG3:グリセリン
PG4:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(平均分子量1100)
PG5:ポリオキシエチレンジグリセリルエーテル(平均分子量1000)
PG6:ポリエチレングリコール(平均分子量1000)
Figure 0005107523
実施例1および2においては、表1に示すように、表面固有抵抗率において優れた測定結果となった。一方、比較例2は、水性塗布液にグリセリン、ポリグリセリン、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコールまたはそれらの誘導体を含有しないために、導電性塗布層の形成が補助されず、表面固有抵抗率は高くなった。
本発明のフィルムは、例えば、磁気記録媒体用、包装用、写真用、電子部品用フィルム、電気絶縁フィルム、金属ラミネートフィルム、ガラスディスプレイ等のガラス表面に貼るフィルム、各種部材の保護用フィルム等、帯電防止が要求される用途において好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 熱可塑性樹脂材料から形成された樹脂フィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、当該塗布層中に、水溶性のグリセリン、ポリグリセリンまたはその前駆体と導電性繊維状フィラーとを含有し、全光線透過率が75%以上であることを特徴とする導電性フィルム。
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