JP6104052B2 - 離型フィルム - Google Patents
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Description
0.01μm〜3μm、好ましくは0.02μm〜2.5μm、さらに好ましくは0.03μm〜2μmの範囲である。平均粒径が3.0μmを超えるとフィルムの表面粗度が粗くなりすぎたり、粒子がフィルム表面から脱落しやすくなったりすることがある。平均粒径が0.01μm未満では、表面粗度が小さすぎて、十分な易滑性が得られない場合がある。
なお、離型層の厚みを前述のように透過型電子顕微鏡にて断面から確認し、比重で割ることで塗布量を求めることもできる。一般的に硬化性シリコーンの比重は0.9〜1.2程度が多い。厚み0.1μmの離型層の塗布量は、比重1の時0.1g/m2である。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
包埋樹脂でフィルムを固定し断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して試料を調整した。得られた試料を、透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010)で観察し、塗布層の厚みを測定した。フィルムの計15箇所を測定し、数値の大きい方から3点と、小さい方から3点を除いた9点の平均を塗布層厚みとする。
日本ヒューレット・パッカード社製高抵抗測定器:HP4339Bおよび測定電極:HP16008Bを使用し、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを十分調湿後、印可電圧100Vで1分後の測定面の表面固有抵抗値を測定した。
23℃,50%RHの測定雰囲気でフィルムを十分調湿後、離型層を綿布で10往復こする。これを、細かく砕いた煙草の灰の上に静かに近づけ、その時の灰の付着状況を以下の基準で評価した。
○:フィルムを灰に接触させても付着しない。
△:フィルムを灰に接触させると少し付着する。
×:フィルムを灰に近づけただけで多量に付着する。
離型フィルムの離型面に、アクリル系粘着剤 コーポニールN−2233(日本合成化学製)を乾燥後厚さ3μmになるように塗布し、粘着層を設けた。この粘着層を介し、離型フィルムをガラス板に貼り付けた後、160℃で1.5時間加熱した。その後、粘着層内に生じた異物を光学顕微鏡下で検査した。検査は、100mm×100mmの面積を、試料の任意の箇所から12箇所選択し、5μm以上の大きさの異物個数をカウントした。全12箇所の検査範囲のうち、異物個数が最も多かった2箇所を除き、10箇所の検査範囲内での異物個数の合計から、以下の基準で判定した。
○:異物が見つからない
△:異物が1個以上、3個未満(実用上やや問題になる)
×:異物が3個以上(実用上問題になる)
(ポリエステル1):
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル1の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル1の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径(d50)が1.6μmのシリカ粒子を0.3部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル1の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル2を得た。得られたポリエステル2は、極限粘度0.65であった。
(E1):
対イオンがメチルスルホネートである、2−(トリメチルアミノ)エチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/ポリエチレングリコール含有モノアクリレートが、重量比で75/12/15/30 である共重合ポリマー。
対イオンがメチルスルホネートである、2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー。
下記式1−1の構成単位と、下記式1−2の構成単位とを重量比率で95/5の重量比率で共重合した、数平均分子量20000の高分子化合物
(B1):数平均分子量が20000の、ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー
(B2):けん化度=88モル%、重合度500のポリビニルアルコール
(C1):イミノ基/メチロール基/メトキシ基が1.5/2/2.5のモル比である、ヘキサメトキシメチロール化メラミン
(F1):表面アルミナコートシリカゾル、BET法による平均粒径15nm。
ポリエステル1とポリエステル2とを重量比で90/10でブレンドしたものをA層、ポリエステル1のみのものをB層の原料として、二台のベント式二軸押出機にそれぞれを供給し、285℃に加熱溶融し、A層を二分配して再外層(表層)、B層を中間層とする二種三層(A層/B層/A層)の層構成で共押出し、静電密着法を用いて表面温度40〜50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させて、厚み構成比がA層/B層/A層=3/32/3となる未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸配向フィルムとした。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.0倍延伸し、さらに230℃で熱処理を施した後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、フィルム厚みが38μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。このフィルムの特性を、下記表2に示す。得られたフィルムにさらに、以下の離型層塗料1を、乾燥後の塗布量が0.1g/m2になるように、リバースグラビアコート方式により塗布した後、120℃、30秒間乾燥、熱処理し、離型フィルムを得た。この離型フィルムの特性を表2に示す。
硬化型シリコーン樹脂
(LTC303E:東レ・ダウコーニング製) 100部
硬化剤(SRX212:東レ・ダウコーニング製) 1部
MEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1) 1500部
比較例1と同様の工程において得られた一軸配向フィルムの片面に、下記表1に示すとおりの塗布液を塗布した(なお、表1中の重量比は、塗布液中における各成分の不揮発分の重量比を表す)。次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、その熱を利用して塗布液の乾燥、熱処理を行いつつ、比較例1と同様の工程によって、フィルム厚みが38μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、表1に示す厚さの下引き層を設けた積層ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を、表2に示す。なお表2中の表面固有抵抗値は、得られた下引き層面に対して測定を行った数値である。さらに、比較例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムの下引き層の上に離型層塗料1を塗布、乾燥、熱処理して、ポリエステルフィルムと離型層との間に下引き層を有する離型フィルムを得た。この離型フィルムの特性を表2に示す。
Claims (4)
- 二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、四級アンモニウム基含有ポリマーおよび多価アルデヒド化合物を含有する塗布液を塗布し、乾燥して得られた下引き層を有し、当該下引き層上に離型層を有することを特徴とする離型フィルム。
- 四級アンモニウム基含有ポリマーが、ポリエチレングリコール含有(メタ)アクリレート共重合体である請求項1に記載の離型フィルム。
- 塗布液がポリエチレングリコール含有(メタ)アクリレートポリマーを含有する請求項1または2に記載の離型フィルム。
- 塗布液がポリビニルアルコールを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム。
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