JP4976259B2 - 偏光フィルム製造工程で支持体として用いられる支持体用フィルム - Google Patents

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本発明は、偏光フィルムの製造工程で支持体として用いられる、ポリエステルからなる支持体用フィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、プラスチックフィルムの製造工程で支持体として用いられている。プラスチックフィルムには、しばしば機能膜が設けられる。
近年、液晶表示装置の部材として偏光板の需要が増加しているが、プラスチックフィルムを偏光板として用いるための偏光機能膜をプラスチックフィルムのうえに設けるためには、まず支持体フィルムの上に、機能を発現する機能膜を積層し、その上に機能膜を設けるべきプラスチックフィルムを積層して、支持体フィルム、機能膜およびプラスチックフィルムの積層体とし、最後に支持体フィルムを積層体から剥離することで、機能膜が積層されたプラスチックフィルムを得ることが行われる。
偏光機能膜としては、ポリビニルアルコールが用いられるが、これまでのポリエステルフィルムを支持体フィルムとして用いて、機能膜の組成物を支持体フィルムに積層しようとしても、接着性が低く、支持体から剥離してしまう。接着性を得るために、支持体フィルムの表面を粗くしたポリエステルフィルムを支持体フィルムとして用いると、支持体フィルムに偏光機能膜を積層する工程で、支持体フィルムの表面突起により、偏光機能膜の表面に凹部が発生しすることになり、最終的に得られる偏光板の表面コントラストが低下することなる。このため、支持体フィルムには十分な表面平坦性が必要とされる。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、偏光フィルムの製造工程で支持体として用いられる支持体フィルムとして、十分な表面平坦性を備え、偏光機能膜を支持体フィルムの上に積層するときに偏光機能膜との優れた接着性を備える、偏光フィルムの製造工程で支持体として用いられる支持体用フィルムを提供することを課題とする。
すなわち本発明は、ポリエステルフィルムおよびその少なくとも片面に設けられた塗膜からなる積層フィルムであって、該塗膜は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を全ジカルボン酸成分あたり1〜16モル%含有するとともに二次転移点が20〜90℃であるコポリエステル(A)45〜72重量%、水溶性高分子化合物(B)8〜30重量%、平均粒径20〜80nmの微粒子(C)2〜25重量%および下記式(I)で表される架橋剤(D)2〜25重量%からなることを特徴とする、偏光フィルム製造工程で支持体として用いられる支持体用フィルムである。
Figure 0004976259
本発明によれば、偏光フィルムの製造工程で支持体として用いられる支持体フィルムとして、十分な表面平坦性を備え、偏光機能膜を支持体フィルムの上に積層するときに偏光機能膜との優れた接着性を備える、偏光フィルムの製造工程で支持体として用いられる支持体用フィルムを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[ポリエステルフィルム]
本発明においてポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを例示することができる。
ポリエステルは、これらのポリエステルの共重合体であってもよく、上記ポリエステルを主体(例えば80モル%以上の成分)とし、少割合(例えば20モル%以下)の他の種類の樹脂とブレンドしたものであってもよい。ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートが力学的物性や成形性等のバランスがよいので特に好ましい。
ポリエステルフィルムは、実質的に滑剤微粒子を含有しないことが好ましい。ここでいう滑剤微粒子は、触媒に起因する微粒子としてポリエステル重合の際に必然的に含有される微粒子以外の微粒子であり、フィルムの表面を粗くする目的で添加される微粒子を意味する。滑剤微粒子がポリエステルフィルム中に存在すると、二軸延伸後の支持体用フィルムの表面に突起が現れ、この支持体用フィルムを用いて製造したプラスチックフィルムの欠点となりやすく好ましくない。
ポリエステルフィルムの表面の中心線表面粗さは、好ましくは1〜10nmである。この範囲の中心線粗さとすることで、製膜上のハンドリングが容易な支持体用フィルムであって、この支持体用フィルムを用いて製造される偏光フィルムの表面に欠点を発生させない支持体用フィルムを製造することができる。
ポリエステルフィルムの厚みは、支持体フィルムとして使用する場合にハンドリング性、成形性の点から必要な強度を得るために、好ましくは12〜100μm、さらに好ましくは25〜75μmである。
ポリエステルフィルムは、例えば着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤を含有してもよい。
ポリエステルフィルムは、例えば次の方法で製造することができる。すなわち、ポリエステルをフィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムで冷却固化させて非晶未延伸フィルムとし、縦方向および横方向に延伸する。縦方向の延伸は例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、縦方向に例えば2.0〜4.0倍、好ましくは2.5〜3.5倍に延伸する。横方向の延伸は、例えば温度60〜130℃、好ましくは90〜125℃で、横方向に例えば2.0〜4.0倍、好ましくは3.0〜4.0倍に延伸する。二軸延伸後の面積倍率を13以下とすることが好ましい。
なお、ポリエステルフィルムの延伸後には、熱固定処理を行なうことが好ましい。熱固定処理は、最終延伸温度より高く融点以下の温度内で1〜30秒の時間内行なうことが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは150〜250℃の温度、2〜30秒の時間の範囲で選択して熱固定することが好ましい。その際、20%以内の制限収縮もしくは伸長、または定長下で行ない、また2段以上で行なってもよい。
[塗膜]
本発明においては、ポリエステルフィルムに塗膜を積層する。塗膜は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を全ジカルボン酸成分あたり1〜16モル%含有するとともに二次転移点が20〜90℃であるコポリエステル(A)45〜72重量%、水溶性高分子化合物(B)8〜30重量%、平均粒径20〜80nmの微粒子(C)2〜25重量%および下記式(I)で表される架橋剤(D)2〜25重量%からなる。
[コポリエステル(A)]
塗膜を構成する成分として用いられるコポリエステル(A)は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を全ジカルボン酸成分あたり1〜16モル%含有するとともに二次転移点が20〜90℃であるコポリエステルである。
このコポリエステル(A)は、ジカルボン酸成分とジオール成分から構成される。ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタリンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4′―ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、5―スルホイソフタル酸、トリメリット酸、ジメチロールプロピオン酸等のカルボン酸成分を用いることができる。このコポリエステルは、これらのジカルボン酸成分を99〜84モル%の主たるジカルボン酸成分とし、さらに、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を1〜16モル%の共重合成分としてなる。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分としては、例えば、5―Naスルホイソフタル酸、5―Kスルホイソフタル酸、5―Kスルホテレフタル酸を用いることができる。
コポリエステル(A)を構成するジオール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチレングコール、1,4―ブタンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェノール―Aのアルキレンオキシド付加物等のヒドロキシ化合物を用いることができる。
コポリエステル(A)は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を全ジカルボン酸成分あたり1〜16モル%、好ましくは1.5〜14モル%含有する。1モル%未満であるとコポリエステル(A)の親水性が不足し、16モル%を超えると塗膜の耐湿性が低下する。
コポリエステル(A)の二次転移点(以下、「Tg」ということがある)は、20〜90℃であることが必要がある。Tgが20℃未満であるとフィルムがブロッキングしやすく、90℃を超えるとフィルムの削れ性や接着性が低下する。
[水溶性高分子化合物(B)]
水溶性高分子化合物(B)としては、水に溶解する高分子化合物を用いることができるが、好ましくはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン用いる。
水溶性高分子化合物(B)としてポリビニルアルコールを用いる場合、ポリビニルアルコールのケン化度は、好ましくは75〜95モル%である。ケン化度をこの範囲とすることによって、良好な耐湿性を備える塗膜を得ることができ、偏光フィルム製造時に偏光性を発現するために用いるポリビニルアルコール(以下「PVA」ということがある)層に対する良好な接着性を得ることができる。ポリビニルアルコールは、水溶性高分子化合物がケン化度74〜91モル%のカチオン変性されたポリビニルアルコールであるとPVA層との接着性がさらに良好になるので好ましい。
水溶性高分子化合物(B)としてポリビニルピロリドンを用いる場合、ポリビニルピロリドンのK価は、好ましくは23〜100である。K価をこの範囲とすることによって、塗膜が強度が十分に高く、PVA層に対する良好な接着性を示す塗膜を得ることができる。ポリビニルピロリドンの数平均分子量は40000以上であると、塗膜の耐削れ性が良好であるので好ましい。
[微粒子(C)]
微粒子(C)としては、平均粒径が20〜80nmの微粒子を用いる。平均粒径20nm未満であるとフィルムがブロッキングしやすく、80nmを超えると削れ性が低下する。微粒子としては、無機微粒子または有機微粒子を用いることができる。無機微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛からなる粒子を例示することができ、有機微粒子としては、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、架橋シリコーン樹脂からなる粒子を例示することができる。
[架橋剤(D)]
架橋剤(D)としては、下記式(I)で表される化合物を用いる。
Figure 0004976259
[各成分の組成比]
塗膜の組成物において、コポリエステルは45〜72重量%を占める。コポリエステル(A)が45重量%未満であると、支持体フィルムを構成するポリエステルフィルムと塗膜との接着性が不足し、72重量%を超えるとPVA層との接着性が不足する。
塗膜の組成物において、水溶性高分子化合物(B)は8〜30重量%を占める。水溶性高分子(B)が8重量%未満であると、塗膜と、偏光板加工工程で用いるPVA層との接着性が不足し、30重量%を超えると耐ブロッキング性が低下する。
塗膜の組成物において、微粒子(C)は2〜25重量%を占める。微粒子(C)が2重量%未満であると、支持体フィルム表面の滑性が不足し、搬送性に劣ることになり、25重量%を超えると支持体フィルムの耐削れ性が低下する。
塗膜の組成物において、架橋剤(D)は2〜25重量%を占める。架橋剤(D)が2重量%未満であると、塗膜と偏光板の加工工程で用いるPVA層との接着性が不足し、25重量%を超えると、支持体フィルムを構成するポリエステルフィルムとの接着性が低下する。
塗膜の組成物は、上記のコポリエステル(A)、水溶性高分子化合物(B)、微粒子(C)、架橋剤(D)以外の成分を含有してもよい。その場合、(A)、(B)、(C)および(D)成分の合計100重量部に対して例えば0.1〜20重量部である。
[塗膜の表面エネルギー]
塗膜の表面エネルギーは、好ましくは54〜70dyne/cm、さらに好ましくは60〜65dyne/cmである。表面エネルギーをこの範囲とすることによって、PVA層の塗工性と接着性を良好に保ち、塗膜の塗設されたポリエステルフィルムとの密着性を維持し、耐湿性を備える塗膜を得ることができる。この表面エネルギーは、上記の塗膜を、例えば0.02〜1μmの厚みでポリエステルフィルムに塗設することにより得ることができる。
[塗膜の塗設]
本発明の支持体用フィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に上述の成分からなる塗膜を設けることで製造する。
例えば、延伸可能なポリエステルフィルムに、塗膜を組成する成分を含む水性塗液を塗布した後、乾燥、延伸し、必要に応じて熱処理することにより設けることができる。このときの水性塗液の固形分濃度は、通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
上記の延伸可能なポリエステルフィルムとは、未延伸ポリエステルフィルム、一軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ポリエステルフィルムである。このうちフィルムの押出し方向(縦方向)に一軸延伸した縦延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。
ポリエステルフィルムへ水性塗液を塗布する場合は、通常の塗工工程、即ち二軸延伸熱固定したポリエステルフィルムに該フィルムの製造工程と切り離した工程で行うと、芥、塵埃等を巻き込み易く好ましくない。この観点から、クリーンな雰囲気での塗布、即ちフィルム製造工程での塗液を塗布することが好ましい。この塗布によれば、塗膜のポリエステルフィルムへの密着性がさらに向上する。
塗液の塗布方法として、公知の任意の塗布方法を適用することができる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法およびカーテンコート法を適用することができる。これらは、単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
塗液の塗布量は、走行しているフィルム1mあたり、例えば0.5〜20g、好ましくは1〜10gである。水性塗液は、水分散液又は乳化液として用いることが好ましい。
水性塗液を塗布した延伸可能なポリエステルフィルムは、乾燥、延伸処理工程に導かれるが、かかる処理は、従来から当業界に蓄積された条件で行うことができる。好ましい条件は、乾燥条件は、例えば90〜130℃×2〜10秒、延伸温度は90〜130℃、延伸倍率は縦方向3〜5倍、横方向3〜5倍であり、熱固定する場合は180〜240℃×2〜20秒である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。また、本発明による評価は次に示す方法で実施した。
(1)接着性
ポリエステルフィルムの塗膜面に、球状シリカ(平均粒径18μm、平均細孔径200オングストローム、平均細孔容積1.5cc/g)70重量%、ポリビニルアルコール(クラレ製PVA117)30重量%を混合した水性スラリーを乾燥厚さで20μm塗設し、その上に幅12.7mm、長さ150mmのスコッチテープ(スリーエム社製・No.600)を気泡が入らないよう粘着し、この上をJIS・C2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならして密着させた後、テープ幅に切り出した。このようにして作成したサンプルから、スコッチテープを剥離する際のPVA層のポリエステルフィルムからの剥離状態を観察して、接着性を下記の基準で評価した。
A:剥離が全く認められず、密着性良好
B:異物部分で僅かに剥離が認められる
C:剥離が顕著に認められる
(2)中心線表面荒さ(Ra)
JIS B0601に準じて、(株)小坂研究所製の高精度表面粗さ計SE―3FATを使用して、針の半径2μm、荷重30mgで拡大倍率5万倍、カットオフ0.08mmの条件下に、チロートを描かせ表面粗さ曲線からその中心線方向に測定長さLの部分を抜きとり、この抜きとり部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表し、次式で与えられる値をnm単位で算出した。
Figure 0004976259
(3)摩擦係数
ASTM・D1894―63に準じ、東洋テスター社製のスリッパ―測定器を使用し、フィルムの表面と裏面を合わせ、荷重1kgを加えて静摩擦係数(μs)を測定した。なお、摩擦係数が0.6を超えるとフィルム搬送性に支障をきたす。
(4)耐ブロッキング性
50mm幅に切断したフィルムを2枚重ね、50kg/cmの荷重下、40℃×50%RH×17時間処理した後、引張り試験機にて荷重を加えた箇所の剥離強度(g/50mm)を測定した。剥離強度の値により、下記の基準で評価した。
A: 剥離強度≦10g/50mm …ブロッキング性良好
B:10g/50mm<剥離強度≦30g/50mm …ブロッキング性やや良好
C:30g/50mm<剥離強度 …ブロッキング性不良
(5)表面エネルギー
W. A. Zisman:“Contact Augle, Wettability and Adhesion ”,Am. Chem.Soc., (1964)に従い、測定した臨界表面張力γcをもって、表面エネルギーとした。
(6)二次転移点
デュポン製Thermal Analyst 2000型示差熱量計にて、20℃/分の昇温速度にて測定した。
(7)固有粘度
オルソクロロフェノール溶媒による溶液の粘度を35℃にて測定して求めた。
(8)塗布厚み
包埋樹脂でフィルムを固定し断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して、透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010)を用いて、塗布層の厚みを測定した。
(9)平均粒径
包埋樹脂でフィルムを固定し断面をミクロトームで切断し、2%オスミウム酸で60℃、2時間染色して、透過型電子顕微鏡(日本電子製JEM2010)を用いて測定した。測定は、20個の粒子を対象として行い平均値を平均粒径とした。ただし、粒子が真球状でない場合には各粒子について観測された形状の(長径+短径)/2をその粒子の平均粒径とした。
[実施例1]
滑剤微粒子を含有しないテレフタル酸成分およびエチレングリコール成分からなるポリエステル(固有粘度が0.62)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、以下に示す水性塗液組成物の固形分濃度4重量%の水性塗液をロールコーターにて塗布した。
次いで、水性塗液を塗布した縦延伸フィルムを乾燥しつつ横方向に4倍延伸し、さらに230℃で熱固定して、厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィルムである支持体用フィルムを得た。この支持体用フィルムの評価結果を表1に示す。
(水性塗液組成物)
酸成分がテレフタル酸60モル%、イソフタル酸36モル%および5―Naスルホイソフタル酸4モル%、グリコール成分がエチレングリコール60モル%およびネオペンチルグリコール40モル%よりなる共重合ポリエステル(Tg=30℃、以下、単に「E」という)65重量%、ケン化度86〜89モル%のポリビニルアルコール16重量%、平均粒径40nmの架橋アクリル樹脂粒子10重量%並びに架橋剤Y9重量%からなる組成物。
Figure 0004976259
[比較例1]
水性塗液を塗布しない以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムである支持体用フィルムを得た。この支持体用フィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例2〜26および比較例2〜13]
塗布剤の種類と比率を表1乃至表4のように変える以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムである支持体用フィルムを得た。この支持体用フィルムの評価結果を表1乃至表4に示す。
Figure 0004976259
Figure 0004976259
Figure 0004976259
表1乃至表4において、コポリエステル(A)の種類であるE、F、G、H、I、J、KおよびLは、表5に示すコポリエステルである。
Figure 0004976259
表1乃至表4において、水溶性高分子化合物(B)の種類であるP、Q、R、T、U、WおよびXは、表6に示す化合物である。
Figure 0004976259
表1乃至表4において、微粒子(C)の種類であるM、Nは、表7に示す化合物である。なお、−(ハイフン)以降の値は微粒子の平均粒径(nm)を表す。
Figure 0004976259
表1乃至表4において、架橋剤(D)の種類であるYは下記式で表わされる化合物である。
Figure 0004976259
表1乃至表4において、架橋剤(D)の種類であるZは下記式で表わされる化合物である。
Figure 0004976259
[比較例14、15]
ポリエステルフィルム中に、表4記載の配合量で酸化ケイ素微粒子(平均粒径2μm)を配合する以外は、実施例1と同様にして二軸伸ポリエステルフィルム得た。評価結果を表4に示す。
本発明の支持体用フィルムは、偏光フィルムの製造工程で支持体フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (1)

  1. ポリエステルフィルムおよびその少なくとも片面に設けられた塗膜からなる積層フィルムであって、該塗膜は、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分を全ジカルボン酸成分あたり1〜16モル%含有するとともに二次転移点が20〜90℃であるコポリエステル(A)45〜72重量%、水溶性高分子化合物(B)8〜30重量%、平均粒径20〜80nmの微粒子(C)2〜25重量%および下記式(I)で表される架橋剤(D)2〜25重量%からなることを特徴とする、偏光フィルム製造工程で支持体として用いられる支持体用フィルム。
    Figure 0004976259
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