JP5104961B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に装着された車輪と路面とのスリップ率と摩擦係数とに基づいて、車両の制動力及び駆動力を制御する車両の走行制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、運転者のブレーキペダルの踏み込み操作(制動操作)やアクセルペダルの踏み込み操作(加速操作)に伴って駆動輪がスリップしたとき、そのスリップ状態にある駆動輪の制動力や機関出力を調節し、最適な駆動力を駆動輪に対して付与するようにする、所謂、アンチロックブレーキシステムやトラクションコントロールシステムが知られている。
【0003】
例えば、従来のアンチロックブレーキシステムでは、車輪のスリップ率と制動摩擦係数との関係に基づいて、制動摩擦係数が所定値以上となる領域で制動が行われるように、制御している。車輪のスリップ率と制動摩擦係数との特性において、一般的には、スリップ率が0%から増加すると、制動摩擦係数も増加し、あるスリップ率で制動摩擦係数が最大値となり、その後スリップ率が100%まで減少する。そして、スリップ率が100%から減少すると、制動摩擦係数が増加し、あるスリップ率で制動摩擦係数が最大値となり、その後スリップ率が0%まで減少する。この場合、スリップ率が増加するときと減少するときとでは、制動摩擦係数の増減がほぼ同じ経路を辿ることが知られている。
【0004】
従って、従来のブレーキ制御では、制動摩擦係数が所定値以上となる安定領域にて、スリップ率の上限値と下限値を設定し、車両の走行状態にて、スリップ率を監視し、このスリップ率がスリップ率の上限値と下限値を超えないように、ブレーキ装置のブレーキ液圧を制御している。そのため、運転者が急ブレーキをかけたときに、スリップ率を安定領域、つまり、上限値と下限値の間に保持し、最短の停止距離を確保することができる。
【0005】
なお、上述した技術として、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
[0006]
特許文献1:特開200−245767号公報
特許文献2:特開2007−145075号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0007]
ところが、車輪のスリップ率と制動摩擦係数の特性にて、スリップ率が増加するときと減少するときとでは、制動摩擦係数の増減がほぼ同じ経路を辿るものの、本発明者による各種の実験では、車両のある特定の走行状態に応じて変動しており、これを活用することで更なる制動距離の短縮化が望まれている。
[0008]
本発明は、このようなことを考慮し、車両における制動距離の短縮化を可能として安全性の向上を図る車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009]
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の車両の走行制御装置は、車両の走行状態に応じて車輪のスリップ率を求めるスリップ率検出手段と、前記車両の走行状態に応じて前記車輪の摩擦係数を求める摩擦係数検出手段と、前記車両の走行状態に応じて摩擦係数が予め設定された所定値以上となってスリップ率−摩擦係数特性変化からなる上限値と下限値を有する所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部と、前記スリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部と、前記スリップ率の増加時と前記スリップ率の減少時とにおける前記摩擦係数の変動に応じて前記スリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更手段と、を備えたことを特徴とするものである。
[0010]
本発明の車両の走行制御装置では、前記車輪に作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段を設け、該車輪入力パラメータ検出手段が検出した前記車輪の入力パラメータに応じて前記スリップ率安定領域における上限値または下限値が設定されることを特徴としている。
[0011]
本発明の車両の走行制御装置では、前記車輪入力パラメータ検出手段は、前記車輪に作用する入力パラメータとして、接地荷重、車速、スリップ率変化率を検出することを特徴としている。
[0012]
本発明の車両の走行制御装置では、前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を減少側に変更することを特徴としている。
【0013】
本発明の車両の走行制御装置では、前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を予め設定された補正下限値に変更することを特徴としている。
【0014】
本発明の車両の走行制御装置では、前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を前記摩擦係数の最大値に対応する前記スリップ率に変更することを特徴としている。
【0015】
本発明の車両の走行制御装置では、前記スリップ率安定領域変更手段は、前記車輪に作用する入力パラメータに応じて前記スリップ率安定領域における上限値と下限値の変更の有無を判定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の車両の走行制御装置によれば、摩擦係数が予め設定された所定値以上となる所定のスリップ率安定領域内で制駆動力を制御可能とし、このスリップ率の増加時とスリップ率の減少時とにおける摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更している。従って、スリップ率の増加時とスリップ率の減少時にて、最適な摩擦係数を適用することで、車両における制動距離の短縮化を可能として安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係る車両の走行制御装置を表す概略構成図である。
【図2】図2は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図3】図3は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図4】図4は、実施例1の車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の実施例2に係る車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャートである。
【図6】図6は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図7】図7は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図8】図8は、本発明の実施例3に係る車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例3の車両の走行制御装置におけるスリップ率安定領域の判定マップである。
【図10】図10は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図11】図11は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【図12】図12は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。
【符号の説明】
【0018】
11 車両
12FL,12FR 前輪
12RL,12RR 後輪
13 エンジン
14FL,14FR,14RL,14RR 油圧ブレーキ装置
15 電子制御ユニット(ECU)
16F,16R 輪重センサ(車輪入力パラメータ検出手段)
17FL,17FR,17RL,17RR 車輪速センサ
18 車速センサ(車輪入力パラメータ検出手段)
21 前後加速度センサ
22 横加速度センサ
31 スリップ率検出部
32 摩擦係数検出部
33 スリップ率安定領域設定部
34 制駆動力制御部
35 スリップ率安定領域変更部
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明に係る車両の走行制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の実施例1に係る車両の走行制御装置を表す概略構成図、図2及び図3は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフ、図4は、実施例1の車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャートである。
【0021】
実施例1の車両の走行制御装置において、図1に示すように、車両11には、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRを有しており、エンジン(内燃機関)13により駆動可能となっている。また、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRには、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRが設けられている。電子制御ユニット(ECU)15は、エンジン13及び油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRを制御可能であり、運転者のアクセルペダル操作やブレーキペダル操作に加えて、車両11の走行状態に応じて、このエンジン13及び油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRを制御している。
【0022】
また、車両11には、その走行状態を検出するための各種センサが搭載されている。車両11の前後には、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの重量を計測する輪重センサ(例えば、ロードセル)16F,16Rが設けられている。車両11には、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転速度を検出する車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRが設けられている。車両11には、その走行速度を検出する車速センサ18が設けられると共に、ブレーキペダル操作に応じてON/OFFするストップランプスイッチ19が設けられている。車両11には、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ20が設けられている。また、車両11には、この車両11に作用する前後加速度を検出する前後加速度センサ21が設けられると共に、車両11に作用する横(左右)加速度を検出する横加速度センサ22が設けられている。
【0023】
ECU15には、上述した輪重センサ16F,16R、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RR、車速センサ18、ストップランプスイッチ19、操舵角センサ20、前後加速度センサ21、横加速度センサ22の検出結果が入力されており、このECU15は、各種センサの検出結果に基づいて、エンジン13及び油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRを制御する。
【0024】
実施例1の車両の走行制御装置では、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面とのスリップ率Sを求めるスリップ率検出部31と、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面との摩擦係数μを求める摩擦係数検出部32と、車両11の走行状態に応じて摩擦係数μが予め設定された所定値以上となる所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部33と、設定されたスリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部34と、スリップ率の増加時とスリップ率の減少時とにおける摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更部35とを有している。
【0025】
なお、本実施例にて、このスリップ率検出部31、摩擦係数検出部32、スリップ率安定領域設定部33、制駆動力制御部34、スリップ率安定領域変更部35は、ECU15によって構成されている。
【0026】
この場合、スリップ率検出部31は、車速センサ18が検出した車両11の走行速度Vと、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRが検出した前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転速度Vwとに基づき、下記数式を用いてスリップ率Sを算出する。なお、回転速度Vwは、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRによる検出値の平均値である。
S=[(V−Vw)/V]×100
【0027】
また、摩擦係数検出部32は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する前後力Fxと接地荷重Fzとに基づいてき、下記数式を用いて摩擦係数μを算出する。なお、前後力Fxは、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRが検出した前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転速度Vwに基づいて推定したり、車両11の制動力及び駆動力に応じて推定する。一方、接地荷重Fzは、輪重センサ16F,16Rが検出した前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの重量を適用する。
μ=Fx/Fz
【0028】
また、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの接地荷重Fzを採用しており、この接地荷重Fzは、上述した輪重センサ16F,16Rによって検出される。即ち、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの接地荷重Fzに応じて、多数のスリップ率−摩擦係数線図(以下、μ−S線図)を表すマップを有しており、車両11が走行しているときの接地荷重Fzに応じて、最適なμ−S線図(マップ)が選択され、スリップ率安定領域における上限値Sと下限値Sが設定される。
【0029】
そして、スリップ率安定領域変更部35は、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを減少側に変更している。
【0030】
この場合、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを予め設定された補正下限値Sに変更する。または、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを摩擦係数μの最大値(ピーク値)に対応するスリップ率Sに変更する。
【0031】
具体的に説明すると、車両11の制駆動制御では、車輪(前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RR)のスリップ率Sと摩擦係数μとの関係に基づいて、摩擦係数μが所定値以上となるスリップ率安定領域で駆動と制動が行われるように制御している。車輪のスリップ率Sと摩擦係数μとの特性において、スリップ率Sが0%から増加すると、摩擦係数μも増加し、あるスリップ率Sで摩擦係数μが最大値となり、その後、スリップ率Sが100%になるまで減少する。一方、スリップ率Sが100%から減少すると、摩擦係数μが増加し、あるスリップ率Sで摩擦係数μが最大値となり、その後、スリップ率Sが0%になるまで減少する。
【0032】
この場合、図2に示すように、通常、スリップ率Sが増加するときと、スリップ率Sが減少するときでは、摩擦係数μの増減がほぼ同じ経路を辿り、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが低くなる。そのため、摩擦係数μが所定値以上となる安定領域にて、スリップ率Sの上限値Sと下限値Sを設定し、ECU15は、スリップ率Sが上限値Sと下限値Sを超えないように、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRのブレーキ油圧を制御する。
【0033】
ところが、スリップ率Sと摩擦係数μの特性にて、車両11のある特定の走行状態では、図3に示すように、スリップ率Sが増加するときと減少するときで、摩擦係数μの増減がほぼ同じ経路を辿るものの、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが高くなる領域が発生する。そのため、ECU15は、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μより高いときには、スリップ率Sの下限値Sを減少側にある補正下限値Sに変更し、スリップ率Sが上限値Sと補正下限値Sを超えないように、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRのブレーキ油圧を制御する。
【0034】
ここで、実施例1の車両の走行制御装置における制動制御について、図4のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0035】
実施例1の車両の走行制御装置における制動制御において、図2に示すように、ステップS11にて、ECU15は、車両11が走行しているときの現在のスリップ率Sが増加しているかどうかを判定する。即ち、運転者がブレーキペダルを踏み込んで、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしかけているかどうかを判定する。ここで、スリップ率Sが増加していなければ、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいないか、または、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいても、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックせずに正常に減速しているものと判定し、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0036】
一方、スリップ率Sが増加していると判定されたら、ステップS12にて、接地荷重に応じてμ−S線図を設定し、ステップS13にて、現在の増加しているスリップ率Sが、設定されたμ−S線図にて規定されているスリップ率安定領域における上限値Sを超えているかどうかを判定する。ここで、現在のスリップ率Sが上限値Sを超えていないと判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、現在のスリップ率Sが上限値Sを超えたと判定されたら、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしかけているため、図示しない制御ルーチンにて、ECU15は、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRのブレーキ油圧を解除する。
【0037】
すると、車両11における前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRのロックが解除されることから、現在のスリップ率Sが減少し始める。ここで、ステップS14では、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μdownが、その直前にスリップ率Sが増加したときの摩擦係数μupより高いかどうかを判定する。ここで、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μdownが、スリップ率Sが増加したときの摩擦係数μupより高いと判定されたら、ステップS15にて、設定されているμ−S線図にて規定されているスリップ率安定領域における下限値Sを、予め減少側に設定されている補正下限値S(S−ΔS)に変更する。
【0038】
一方、ステップS14にて、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μdownが、その直前にスリップ率Sが増加したときの摩擦係数μupより高くないと判定されたら、スリップ率安定領域における下限値Sを変更することなく、ステップS16にて、現在の減少しているスリップ率Sが、設定されたμ−S線図にて規定されているスリップ率安定領域における下限値S、または、変更された補正下限値Sを超えているかどうかを判定する。ここで、現在のスリップ率Sが下限値S(または、補正下限値S)を超えていないと判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、現在のスリップ率Sが下限値S(または、補正下限値S)を超えたと判定されたら、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRが回転復帰しかけているため、図示しない制御ルーチンにて、ECU15は、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRのブレーキ油圧を上昇させる。
【0039】
すると、車両11における前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRが制動されることから、現在のスリップ率Sが増加し始める。ここで、ステップS17では、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μupが、その直前にスリップ率Sが減少したときの摩擦係数μdownより高いかどうかを判定する。ここで、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μupが、スリップ率Sが減少したときの摩擦係数μdownより高いと判定されたら、ステップS18にて、設定されているμ−S線図にて規定されているスリップ率安定領域における上限値Sを、予め増加側に設定されている補正上限値S(S+ΔS)に変更する。
【0040】
なお、上述したステップS15にて、μ−S線図にて規定されているスリップ率安定領域における下限値Sに対して、予め設定された補正値ΔSを減算することで、補正下限値Sを設定したが、この方法に限定されるものではない。例えば、スリップ率Sの摩擦係数μdownが増加し、スリップ率Sが摩擦係数μupより高くなったとき、摩擦係数μdownの最大値(ピーク値)に対応するスリップ率Sを補正下限値Sとして設定してもよい。具体的には、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μdownの変化率(dμdown/dS)が0となったときのスリップ率Sを補正下限値Sとして設定する。この場合、上述した2つの設定方法のいずれか一方を採用するようにしても良い。また、上述したステップS18における処理についても同様である。
【0041】
このように実施例1の車両の走行制御装置にあっては、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面とのスリップ率Sを求めるスリップ率検出部31と、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面との摩擦係数μを求める摩擦係数検出部32と、車両11の走行状態に応じて摩擦係数μが予め設定された所定値以上となる所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部33と、設定されたスリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部34と、スリップ率Sの増加時とスリップ率の減少時とにおける摩擦係数μの変動に応じてスリップ率安定領域における上限値Sまたは下限値Sの少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更部35とを設けている。
【0042】
従って、スリップ率Sの増加時とスリップ率Sの減少時とにおける摩擦係数μの変動に応じて、スリップ率安定領域における上限値Sや下限値Sを変更することで、車両11の走行状態に応じた最適な摩擦係数μを適用することができ、車両11における制動距離の短縮化を可能とし、安全性の向上を図ることができる。
【0043】
また、実施例1の車両の走行制御装置では、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの接地荷重Fzを採用し、この接地荷重Fzに応じて、最適なスリップ率−摩擦係数線図を選択し、スリップ率安定領域における上限値Sと下限値Sを設定している。従って、車両11の走行状態、つまり、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転状態に応じて変動する接地荷重Fzに対して、多数のスリップ率−摩擦係数線図を用意し、この中から最適なスリップ率−摩擦係数線図を選択してスリップ率安定領域を設定することで、適正な摩擦係数μを適用して制動性能を向上することができる。
【0044】
また、実施例1の車両の走行制御装置では、スリップ率安定領域変更部35は、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを減少側に変更している。従って、良好な摩擦係数μを適用することで、制動距離を短縮することができる。
【0045】
また、実施例1の車両の走行制御装置では、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを予め設定された補正下限値Sに変更する。従って、下限値Sを容易に補正下限値Sに変更することができ、制御の簡素化を可能とすることができる。また、スリップ率Sの減少時における摩擦係数μがスリップ率Sの増加時における摩擦係数μを超えたとき、スリップ率安定領域における下限値Sを摩擦係数μの最大値に対応するスリップ率Sに変更する。従って、下限値Sを適正に補正下限値Sに変更することができ、制御の高精度化を可能とすることができる。
【実施例2】
【0046】
図5は、本発明の実施例2に係る車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャート、図6及び図7は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。なお、本実施例の車両の走行制御装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0047】
実施例2の車両の走行制御装置では、図1に示すように、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面とのスリップ率Sを求めるスリップ率検出部31と、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面との摩擦係数μを求める摩擦係数検出部32と、車両11の走行状態に応じて摩擦係数μが予め設定された所定値以上となる所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部33と、設定されたスリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部34と、スリップ率の増加時とスリップ率の減少時とにおける摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更部35とを有している。
【0048】
実施例2では、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、車両11の走行速度(車速)Vを採用しており、この車速Vは、車速センサ18によって検出される。即ち、スリップ率安定領域設定部33は、車速Vに応じて、多数のスリップ率−摩擦係数線図(μ−S線図)を表すマップを有しており、車両11が走行しているときの車速Vに応じて、最適なμ−S線図(マップ)が選択され、スリップ率安定領域における上限値Sと下限値Sが設定される。
【0049】
ここで、実施例2の車両の走行制御装置における制動制御について、図5のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0050】
実施例2の車両の走行制御装置における制動制御において、図5に示すように、ステップS21にて、ECU15は、車両11の走行状態に応じて、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRへの制御指令値τを設定する。この場合、運転者がブレーキペダルを踏んでなければ、制御指令値τは0であり、運転者がブレーキペダルを踏んでおり、且つ、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしていなければ、制御指令値τは+側となり、運転者がブレーキペダルを踏んでおり、且つ、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしていれば、制御指令値τは−側となる。
【0051】
ステップS22にて、ECU15は、制御指令値τが0より大きいかどうかを判定する。上述したように、制御指令値τが0より大きいと判定されたら、運転者がブレーキペダルを踏んで、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしていないので、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRの油圧が上昇してスリップ率Sが増加している状態にある。一方、制御指令値τが0より大きくないと判定されたら、運転者がブレーキペダルを踏んで、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRがロックしているので、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRの油圧を解除してスリップ率Sが減少している状態にある。
【0052】
即ち、制御指令値τが0より大きいと判定されたら、ステップS23〜S27の処理を実行し、制御指令値τが0より大きくないと判定されたら、ステップS28〜S32の処理を実行する。
【0053】
ステップS23にて、ECU15は、スリップ率Sが増加するときの最新のμ−S線図(モデル)を車速Vごとに同定する。ステップS24では、ECU15は、ステップS23にて、車速Vに応じたμ−S線図(モデル)の同定ができなかったとき、最新のMFモデルピークμから初期(または、前回)のピークμを減算してError値を算出し、これをAbs値として設定する。ステップS25では、このAbs値が予め設定された閾値より大きいかどうかを判定し、Abs値が閾値より大きくないと判定されたら、ステップS23に戻る。一方、ここで、Abs値が閾値より大きいと判定されたら、ステップS26にて、スリップ率Sが増加するときのμ−S線図(モデル)を現在の車速Vに応じて同定して更新する。そして、ステップS27にて、μ−S線図(モデル)に基づいて、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μのピーク値と、このときのスリップ率Sを算出する。
【0054】
なお、μ−S線図(モデル)とは、MF(Magic Formula)モデルを適用し、所定の走行距離ごとにMFモデル係数を更新するものである。また、本実施例では、摩擦係数μピーク値とスリップ率Sを、MFモデル係数を用いて予測して求めている。この場合、現在の車両11の走行状態として、接地荷重Fz、前後力Fx、車輪速Vw、車速Vを用いて予測している。
【0055】
一方、ステップS28〜S32でも、同様にして、μ−S線図(モデル)に基づいて、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μのピーク値と、このときのスリップ率Sを算出する。
【0056】
ステップS33では、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μピーク値と、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μのピーク値とを比較する。ここで、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μのピーク値の方が大きければ、図6に表すμ−S線図であることから、ステップS34にて、基準スリップ率Sを制御解除スリップ率(上限値)Sに設定し、ステップS35にて、基準スリップ率Sを制御開始スリップ率(下限値)Sに変更する。一方、ステップS33にて、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μのピーク値の方が大きければ、図7に表すμ−S線図であることから、ステップS36にて、基準スリップ率Sに補正値ΔSを加算して制御解除スリップ率(上限値)Sに設定し、ステップS37にて、基準スリップ率Sを制御開始スリップ率(下限値)Sに設定する。
【0057】
ステップS34〜S37にて、制御解除スリップ率(上限値)と制御開始スリップ率(下限値)が設定されると、ステップS38にて、ECU15は、これを制御ロジックに出力し、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRを制御する。
【0058】
このように実施例2の車両の走行制御装置にあっては、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、車両11の走行速度Vを採用し、この車速Vに応じて、最適なスリップ率−摩擦係数線図を選択し、スリップ率安定領域における上限値Sと下限値Sを設定している。従って、車両11の走行状態、つまり、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転状態に応じて変動する車速Vに対して、多数のスリップ率−摩擦係数線図を用意し、この中から最適なスリップ率−摩擦係数線図を選択してスリップ率安定領域を設定することで、適正な摩擦係数μを適用して制動性能を向上することができる。
【実施例3】
【0059】
図8は、本発明の実施例3に係る車両の走行制御装置における制動制御を表すフローチャート、図9は、実施例3の車両の走行制御装置におけるスリップ率安定領域の判定マップ、図10乃至図12は、スリップ率に対する制動摩擦係数を表すグラフである。なお、本実施例の車両の走行制御装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0060】
実施例3の車両の走行制御装置では、図1に示すように、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面とのスリップ率Sを求めるスリップ率検出部31と、車両11の走行状態に応じて前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面との摩擦係数μを求める摩擦係数検出部32と、車両11の走行状態に応じて摩擦係数μが予め設定された所定値以上となる所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部33と、設定されたスリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部34と、スリップ率の増加時とスリップ率の減少時とにおける摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更部35とを有している。
【0061】
実施例3では、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRと路面とのスリップ率Sの変化率(変化速度)Ssを採用している。この場合、車速センサ18が検出した車両11の走行速度Vと、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRが検出した前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの車輪速Vwとに基づいて、実施例1と同様にスリップ率Sを算出し、このスリップ率Sにおける単位時間(秒)当たりの変化量をスリップ率Sの変化率Ssとする。即ち、スリップ率安定領域設定部33は、スリップ率Sの変化率Ssに応じて、多数のスリップ率−摩擦係数線図(μ−S線図)を表すマップを有しており、車両11が走行しているときのスリップ率Sの変化率Ssに応じて、最適なμ−S線図(マップ)が選択され、スリップ率安定領域における上限値Sと下限値Sが設定される。
【0062】
また、実施例3では、スリップ率安定領域変更部35は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータとしてのスリップ率Sの変化率Ssに応じてスリップ率安定領域における上限値と下限値の変更の有無を判定している。
【0063】
即ち、車輪のスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対するスリップ率Sと摩擦係数μとの特性において、スリップ率Sの変化率Ssが小さく、接地荷重Fzも小さいときには、図10に示すように、まず、スリップ率Sが増加すると、摩擦係数μも増加し、あるスリップ率Sで摩擦係数μが最大値となってから減少する。続いて、スリップ率Sが減少すると、摩擦係数μが増加し、あるスリップ率Sで摩擦係数μが最大値となってから減少する。この場合、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが高くなっている。また、車輪のスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対するスリップ率Sと摩擦係数μとの特性において、スリップ率Sの変化率Ssがやや大きく、接地荷重Fzが小さいときには、図11に示すように、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが最後の部分で高くなっている。更に、車輪のスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対するスリップ率Sと摩擦係数μとの特性において、スリップ率Sの変化率Ssが大きく、接地荷重Fzが小さいときには、図12に示すように、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが低くなっている。
【0064】
なお、車輪のスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対するスリップ率Sと摩擦係数μとの特性において、スリップ率Sの変化率Ssを一定とし、接地荷重Fzを変化させた場合でも、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μに対して、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが上下に変動している。
【0065】
このように、車輪のスリップ率Sの変化率Ss及び接地荷重Fzが変化すると、スリップ率Sと摩擦係数μの特性が変化することがわかる。この場合、スリップ率Sと摩擦係数μの特性とは、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μと、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μの大小関係であり、本実施例では、図9に示すように、スリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対する領域を、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μと、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μの大小関係により、2つの領域N、Yに区画している。即ち、スリップ率Sの変化率Ssが小さく、且つ、接地荷重Fzも小さい領域Yでは、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μが、減少するときの摩擦係数μより高い領域である。一方、スリップ率Sの変化率Ssが大きく、または、接地荷重Fzが大きい領域Nでは、スリップ率Sが増加するときの摩擦係数μが、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μより低い領域である。
【0066】
そのため、車輪入力パラメータとしてのスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに応じて、スリップ率Sと摩擦係数μとの特性が判定される。
【0067】
ここで、実施例3の車両の走行制御装置における制動制御について、図8のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0068】
実施例3の車両の走行制御装置における制動制御において、図8に示すように、ステップS41にて、ECU15は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作があったかどうかを判定する。即ち、運転者がブレーキペダルを踏み込んで、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRが制動されているかどうかを判定する。ここで、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作がないと判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。
【0069】
一方、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作があると判定されたら、ステップS42にて、接地荷重Fzを推定する。この推定方法は、実施例1と同様に、輪重センサ16F,16Rが検出した前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの重量から接地荷重Fzを推定する。この場合、車両11におけるロール(横)方向の荷重移動量と加速及び減速(前後)方向の荷重移動量を考慮して接地荷重Fzを推定する。即ち、車両の設計データに、操舵角センサ20が検出した操舵角と、前後加速度センサ21が検出した前後加速度と、横加速度センサ22が検出した横(左右)加速度を加味して接地荷重Fzを推定する。続いて、ステップS43にて、スリップ率Sの変化率Ssを推定する。この推定方法は、実施例1と同様に、車速センサ18が検出した車両11の走行速度Vと、車輪速センサ17FL,17FR,17RL,17RRが検出した車輪速Vwとに基づき、下記数式を用いてスリップ率Sを算出する。
S=[(V−Vw)/V]×100
【0070】
そして、ステップS44にて、推定した接地荷重Fzとスリップ率Sの変化率Ssを用いて、図9に表すマップに基づいて、現在走行している車両11におけるスリップ率Sの変化率Ssと接地荷重Fzに対する領域を判定する。つまり、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが、その直前にスリップ率Sが増加したときの摩擦係数μより高いか低いかを判定し、μ―S線図を設定する。ここで、Y領域であると判定されたら、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが、スリップ率Sが増加したときの摩擦係数μより高いと判定されたものである。この場合には、ステップS45にて、ECU15は、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRにおけるブレーキ油圧の減圧を継続する。即ち、スリップ率安定領域における下限値を減少側に変更する。
【0071】
一方、ステップS44にて、N領域であると判定されたら、スリップ率Sが減少するときの摩擦係数μが、スリップ率Sが増加したときの摩擦係数μより低いと判定されたものである。この場合には、ステップS46にて、ECU15は、設定されたμ−S線図での制御を実行する。即ち、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRにおけるブレーキ油圧の減圧の停止を、予め設定されたスリップ率安定領域における下限値で実行する。
【0072】
このように実施例3の車両の走行制御装置にあっては、スリップ率安定領域設定部33は、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRに作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段として、接地荷重Fzとスリップ率Sの変化率Ssを採用し、この接地荷重Fzとスリップ率Sの変化率Ssに応じて、その領域N、Yを設定、つまり、最適なスリップ率−摩擦係数線図を設定し、スリップ率安定領域における上限値と下限値を設定している。従って、車両11の走行状態、つまり、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRの回転状態に応じて変動する接地荷重Fzとスリップ率Sの変化率Ssに対して、最適なスリップ率−摩擦係数線図を設定してスリップ率安定領域を設定することで、適正な摩擦係数μを適用して制動性能を向上することができる。
【0073】
なお、上述した各実施例では、スリップ率の増加時とスリップ率の減少時における摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における下限値を変更するようにしたが、スリップ率安定領域における上限値を変更してもよい。
【0074】
なお、上述した各実施例では、運転者がブレーキペダルを踏み込み操作することで、油圧ブレーキ装置14FL,14FR,14RL,14RRが作動したときに発生するスリップ、つまり、ABS(アンチロックブレーキシステム)機能が作動したときの制動力制御として説明している。本発明に係る車両の走行制御装置は、この制動力制御に限定されるものではなく、駆動力制御に適用することもできる。即ち、運転者がアクセルペダルを踏み込み操作することで、前輪12FL,12FR及び後輪12RL,12RRが空転したときに発生するスリップ、つまり、TRC(トラクションコントロールシステム)機能が作動したときの駆動力制御として適用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上のように、本発明に係る車両の走行制御装置は、スリップ率の増加時と減少時における摩擦係数の変動に応じてスリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更することで、車両における制動距離の短縮化を可能として安全性の向上を図るものであり、いずれの種類の車両に用いても好適である。

Claims (7)

  1. 車両の走行状態に応じて車輪のスリップ率を求めるスリップ率検出手段と、
    前記車両の走行状態に応じて前記車輪の摩擦係数を求める摩擦係数検出手段と、
    前記車両の走行状態に応じて摩擦係数が予め設定された所定値以上となってスリップ率−摩擦係数特性変化からなる上限値と下限値を有する所定のスリップ率安定領域を設定するスリップ率安定領域設定部と、
    前記スリップ率安定領域内で制駆動力を制御する制駆動力制御部と、
    前記スリップ率の増加時と前記スリップ率の減少時とにおける前記摩擦係数の変動に応じて前記スリップ率安定領域における上限値または下限値の少なくともいずれか一方を変更するスリップ率安定領域変更手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 前記車輪に作用する入力パラメータを検出する車輪入力パラメータ検出手段を設け、該車輪入力パラメータ検出手段が検出した前記車輪の入力パラメータに応じて前記スリップ率安定領域における上限値または下限値が設定されることを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
  3. 前記車輪入力パラメータ検出手段は、前記車輪に作用する入力パラメータとして、接地荷重、車速、スリップ率変化率を検出することを特徴とする請求項2に記載の車両の走行制御装置。
  4. 前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を減少側に変更することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
  5. 前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を予め設定された補正下限値に変更することを特徴とする請求項4に記載の車両の走行制御装置。
  6. 前記スリップ率安定領域変更手段は、前記スリップ率の減少時における前記摩擦係数が前記スリップ率の増加時における前記摩擦係数を超えたとき、前記スリップ率安定領域における下限値を前記摩擦係数の最大値に対応する前記スリップ率に変更することを特徴とする請求項4に記載の車両の走行制御装置。
  7. 前記スリップ率安定領域変更手段は、前記車輪に作用する入力パラメータに応じて前記スリップ率安定領域における上限値と下限値の変更の有無を判定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の車両の走行制御装置。
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