JP4026478B2 - 車両用制動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、運転者の制動操作に先立って先行制動を行うようにした、車両用制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、運転者の制動操作に先立って先行制動を行うようにした車両用制動制御装置としては、例えば、本出願人が先に提案した、特許文献1に記載の技術のように、自車両前方に、自車両が制動を必要とする要制動対象物を検知し、このときのアクセルペダルの戻し方向への操作状況から、運転者の制動意思があると予測されるときに、予圧を発生させるようにした制御装置等が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−233190号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記アクセルペダルの戻し方向への操作状況から、運転者の制動意思を判定するようにした場合、自車両が平坦路を走行している場合等には、問題ないが、例えば、登り坂或いは下り坂等を走行する場合には、制動意思或いは加速意思に関わらずアクセルペダルを操作することになるため、アクセルペダルの操作状況から制動意思を判定した場合、制動意思がないのにも関わらず、制動意思があるものと誤認識する等、的確な判定を行うことができないという問題がある。
【0005】
また、アクセルペダルの操作状況に基づいて予圧を発生するようにしているため、例えば下り坂を走行している場合等、アクセルペダルが操作されていない状況では、予圧を発生させることができないという問題がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、車両の走行環境に関わらず的確に予圧を発生させると共に、アクセルペダルが操作されていない場合であっても的確に予圧を発生させることの可能な車両用制動制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用制動制御装置は、車両に駆動力を発生させるための加速操作量と、車両に作用する走行抵抗とを検出し、この検出した走行抵抗を考慮して加速意思判断用しきい値を設定する。そして、車両に駆動力を発生させるための加速操作量が、設定した加速意思判断用しきい値以下であるときには、加速意思が無いと判断して微少ブレーキ予圧を発生させる。したがって、例えば、走行路に走行抵抗がある場合には、この走行抵抗を考慮して加速意思の有無が判断されるから、走行抵抗に関わらず的確に加速意思が判定されることになる。また、加速操作が行われていない場合であっても、加速操作量が加速意思判断用しきい値以下であるときには、加速意思がないと判断して微少ブレーキ予圧が発生されるから、加速操作が行われていない場合であっても、微少ブレーキ予圧が発生されることになる。
【0007】
【発明の効果】
本発明に係る車両用制動制御装置によれば、車両に作用する走行抵抗を検出し、車両に駆動力を発生させるための加速操作量が、検出した走行抵抗を考慮して設定した加速意思判断用しきい値以下であるときに、加速意思がないと判断して微少ブレーキ予圧を発生させるようにしたから、走行路の走行抵抗の影響を受けることなく的確に加速意思を判定することができる。また、加速操作量が加速意思判断用しきい値以下であるときに微少ブレーキ予圧を発生させるようにしているから、加速操作が行われていない場合であっても、微少ブレーキ予圧を発生させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す、システム構成図である。図中、21FL、21FRは自動車の前輪、21RL、21RRは自動車の後輪であって、これら前輪21FL、21FR及び後輪21RL、21RRにはそれぞれ制動力を発生するブレーキアクチュエータ22FL、22FR及び22RL、22RRが設けられている。これらブレーキアクチュエータ22FL〜22RRのそれぞれは、供給される制動油圧に応じた制動力を発生するように構成され、各ブレーキアクチュエータ22FL〜22RRは、ブレーキペダル23に電子式負圧ブースタ24を介して連結されたマスタシリンダ25と連結されている。そして、これら各ブレーキアクチュエータ22FL〜22RRには、ブレーキペダル23の踏込みに応じた制動油圧が供給されると共に、電子式負圧ブースタ24が後述の制動圧指令信号Pbkに応じて動作することによって、制動圧指令信号Pbkに応じた制動油圧が供給されるようになっている。
【0009】
また、前記ブレーキペダル23には、その踏込み量を検出するためのブレーキスイッチ26が配設され、アクセルペダル27には、その踏込み量を検出するアクセル開度センサ28が配設され、さらに、マスタシリンダ25の出力側配管にはブレーキ圧を検出するブレーキ圧センサ33が配設されている。
これらブレーキスイッチ26、アクセル開度センサ28、ブレーキ圧センサ33の各検出信号は、前記制動制御装置29に入力され、また、この制動制御装置29には、車輪速センサ等の自車速を検出するための車速センサ30からの自車速V、エンジンの回転速度を検出するためのエンジン回転センサ31からのエンジン回転数NE 、運転者が選択した自動変速機ATのレンジ位置を検出するシフト位置センサ36からのシフト位置信号が入力され、さらに、車両の適所に設けられた、車両重量を検出するための荷重センサ32からの車両重量mが入力されるようになっている。
【0010】
そして、この制動制御装置29は、入力された各種信号に基づいて制動力制御処理を行い、前記電子式負圧ブースタ24を制御して、制動力制御を行うように構成されている。
図2は、制動制御装置29における制動力制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。制動制御装置29では、この図2の制動力制御処理を所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割り込み処理として実行する。
【0011】
なお、制動力制御処理において用いられる各種制御フラグ及び変数は、初期状態では零にリセットされている。
制動制御装置29では、図2に示すように、まず、ステップS1で、ブレーキスイッチ26のスイッチ信号を読み込み、これがオン状態であるか否かを判定し、オン状態であるときにはブレーキペダル23が踏み込まれているものと判定し、次にステップS2に移行して車速センサ30から入力される自車速Vを読み込む。そして、自車速Vが零、すなわち停車中であるか否かを判定し、V=0であるときには停車中であるとしてステップS3に移行し、荷重センサ32が検出した車両重量mを読み込んでからステップS4に移行する。
【0012】
一方、ステップS2で自車速VがV=0であるときには走行中であるとしてそのままステップS4に移行する。
このステップS4では、ブレーキ予圧Pstを零に設定し、次いで、ステップS5に移行して、制動圧指令値Pbk=0として設定し、電子式負圧ブースタ24による制動圧の発生を停止する。そして、タイマ割り込み処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0013】
一方、ステップS1で、ブレーキスイッチ26がオフ状態であると判定されたときには、ブレーキペダル23が開放されているものと判断して、ステップS6に移行し、予圧を発生させる必要があるかどうかを判断するための、後述の予圧判断処理を実行する。
次いで、ステップS7に移行し、ステップS6の予圧判断処理で得られる、作動許可フラグFPBS に基づいて、予圧を発生させる必要があるかどうかを判定し、作動許可フラグFPBS がFPBS =0であって予圧を発生させる必要がないと判定されるときには前記ステップS4に移行する。
【0014】
一方、作動許可フラグFPBS がFPBS =1であって予圧を発生させる必要があると判定されるときにはステップS8に移行し、この時点における自車速Vを読み込み、次いで、ステップS9に移行してブレーキ予圧Pstを設定する。
このブレーキ予圧Pstの設定は、例えばステップS8で検出した自車速Vと自車両停止時に測定した車両重量m(ステップS2,S3)とに基づいて、図3のブレーキ予圧算出マップを参照して行う。
【0015】
ここで、このブレーキ予圧算出マップは図3に示すように、自車速Vと自動制御時のブレーキ圧Pstの設定値との関係を表し、ブレーキ圧が同じでも、要ブレーキ予圧状態となったときの自車速Vが高いほど運転者が感じる減速度は小さく、低速時にはこの感じ方が大きいことを考慮して、特性線を設定している。つまり、低速部A1では一定の最小値Pminを持ち、高速部A3では一定の最大値Pmaxを持ち、中速部A2では最小値Pminと最大値Pmaxとの直線的補間値をとるように設定されている。さらに、図3の特性線に、車両重量mに対応して設定圧の補正を行い、すなわち、車両重量mが大きいほどブレーキ圧の影響も少ないことから、設定圧を高めに補正する。
【0016】
次いで、ステップS10に移行し、ブレーキ圧センサ33で検出したブレーキ圧Pbを読み込み、このブレーキ圧Pbがブレーキ予圧Pstに一致するように電子式負圧ブースタ24を制御し、タイマ割り込み処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
図4は、前記ステップS6における予圧判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0017】
すなわち、まず、ステップS11で、運転者に加速意思があるかどうかを判定するための、運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを設定する。
この運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvの算出は、図5のブロック図に示す手順で行う。まず、エンジン出力トルク算出部41において、アクセル開度センサ28からのアクセル開度θ及びエンジン回転数センサ31からのエンジン回転数NE に基づき、このアクセル開度θに応じて図示しないエンジンが制御されたときに、発生されるエンジン出力トルクTegを算出する。このエンジン出力トルクTegの算出は、例えば、図6に示す、エンジン回転数NE と、エンジン出力トルクTegとスロットル開度TVOとの対応を表す、公知のエンジン全性能マップに基づいて行う。
【0018】
次に、要求加速度推定部42で、前記エンジン出力トルクTegに基づいて、運転者が要求している加速度Gt(以後、運転者要求加速度という。)を推定する。この運転者要求加速度Gtは、例えば、シフト位置センサ36からのシフト位置信号に基づく自動変速機ATのギヤ比、ディファレンシャルギヤ比、図示しないトルクコンバータの増幅率を表すトルク比、タイヤの動半径を荷重センサ32で検出される車両重量mで割り算した値で表される車両諸元をエンジン出力トルクTegに乗算することにより算出される。
【0019】
そして、この運転者要求加速度Gtと平坦路走行抵抗Gdhとが車両に作用することにより得られる車速、すなわち、車速センサ30で検出される自車速Vを、逆フィルタ処理部43において逆フィルタ処理し、実際に車両に発生すると予測される実加速度Grealを算出する。続いて、要求加速度推定部42で推定した運転者要求加速度Gtと前記実加速度Grealとの差分値、つまり、実際の走行抵抗に相当する加速度Gdhrealを演算部44で算出する。
【0020】
次いで、演算部45で、実際の走行抵抗に相当する加速度Gdhrealから、予め検出することの可能な、平坦路を一定速走行するときに車両に作用する、車速に応じた走行抵抗を加速度に換算した平坦路走行抵抗Gdhを減算し、これに予め設定したしきい値加速度GTHを加算して、加速意思判断用加速度Gsetvを算出する。このしきい値加速度GTHは、運転者に加速意思があるとみなすことの可能な加速度に応じて設定される。
【0021】
前記平坦路走行抵抗Gdhは、例えば図7に示す、車速Vspと平坦路走行抵抗Gdhとの対応を表す特性図から算出する。この特性図は、横軸が車速Vsp、縦軸が平坦路走行抵抗Gdhであって、車速Vspが零のときに平坦路走行抵抗Gdhは最小となり、車速Vspの増加に比例して平坦路走行抵抗Gdhは増加し、車速Vspが高車速領域となると車速Vspの増加に伴って二次曲線状に増加するようになっている。
【0022】
そして、トルク相当値算出部46において、前記要求加速度推定部42での運転者要求加速度Gt算出時の処理とは逆に、加速意思判断用加速度Gsetvを、実ギヤ比、ディファレンシャルギヤ比、トルク比、車両諸元で割り算することにより、加速意思判断用のエンジン出力トルクTegsetvを算出し、次いで、加速意思判断用アクセル開度算出部47において、加速意思判断用のエンジン出力トルクTegsetvに基づいてエンジン全性能マップから、エンジン出力トルクTegsetvを得るために必要なアクセル開度、つまり、運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを算出する。
【0023】
このようにして算出された運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvは、現在の走行状況から、あるしきい値加速度GTH、つまり、運転者に加速意思があるとみなすことの可能な加速度を発生させるために必要なアクセル開度に相当することになる。
このようにして加速意思判断用アクセル開度θsetvが算出されたならば、図4のステップS11からステップS12に移行し、アクセル開度センサ28からのアクセル開度θが運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvよりも大きいかどうかを判定する。そして、θ>θsetvである場合には、加速意思があるものと判定し、ステップS13に移行して、作動許可フラグFPBS をFPBS =0に設定した後、処理を終了する。一方、ステップS12で、θ>θsetvでない場合には、加速意思はないものと判定し、ステップS14に移行し、作動許可フラグFPBS をFPBS =1に設定した後、処理を終了する。
【0024】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
制動制御装置29では、前記図2に示す制動力制御処理を所定周期で実行し、例えば、走行開始前に停車している状態等、ブレーキスイッチがオン状態であり且つ自車速がV=0であるときには、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、車両重量mを読み込む。そして、この場合ブレーキスイッチ26がオン状態であるから、ブレーキ予圧Pstを零に設定し、負圧ブースタ24に対する制御は行わない。したがって、運転者によるブレーキペダル23の踏込みに応じた制動力が発生されることになる。
【0025】
この停車状態から自車両を発進させて、ブレーキペダル23が開放された状態となると、ステップS1からステップS6に移行し、ブレーキ予圧Pstを発生させる必要があるかどうかを判定する。この判定の結果、ブレーキ予圧Pstを発生させる必要があると判定されるときにはステップS9に移行し、この時点における自車速Vに応じたブレーキ予圧Pstを前記図3のブレーキ予圧算出マップに基づいて設定し、次いでステップS10に移行して、ブレーキ圧センサ33で検出したブレーキ圧Pbを読み込み、これが設定されたブレーキ予圧Pstに一致するように負圧ブースタ24を制御する。これにより、負圧ブースタ24が動作し、ブレーキ予圧Pstに応じたブレーキ圧が発生された制動状態となる。
【0026】
ここで、今、自車両が、図8に示すように、斜度のない走行路を車速一定で走行しているものとする。
なお、図8において、(a)は走行路の斜度、(b)は自車速V、(c)は逆フィルタ処理部43で自車速Vに基づいて算出される実加速度Greal、(d)は要求加速度推定部42で前記エンジン出力トルクTegに基づいて算出される運転者要求加速度Gt、(e)は演算部44での演算の結果得られる実際の走行抵抗Gdhreal、(f)は車速に応じて設定される平坦路一定速走行時の平坦路走行抵抗Gdh、(g)は加速意思判断用アクセル開度算出部47で算出される運転者加速意思判断用アクセル開度θsetv、(h)は運転者により操作される運転者アクセル開度θである。
【0027】
図8に示すように、運転者がアクセル開度θを一定として斜度のない平坦路を走行している時点t0 〜t1 間では、アクセル開度θに基づいて算出される運転者要求加速度Gtは略一定となる。また、このとき車速一定であるから、図7の特性図から算出される平坦路走行抵抗Gdhは略一定となり、自車速Vから算出される実加速度Grealも略一定となる。したがって、運転者要求加速度Gtから実加速度Grealを減算して得られる加速度、すなわち、走行路の斜度といった走行路の路面状況或いは走行環境等に応じた実際の走行抵抗Gdhrealも略一定となり、このとき、自車両は斜度のない道路を走行しているから、走行環境が一定とすると、走行路面の状況による影響分は比較的小さく、実際の走行抵抗Gdhrealは、平坦路走行抵抗Gdhと同等の値となる。
【0028】
したがって、このようにして算出された走行抵抗Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算し、さらにこれにしきい値加速度GTHを加算して得られる加速意思判断用加速度Gsetvに相当する運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvは、平坦路を走行している状態から、さらにしきい値加速度GTHを得るために必要なアクセル開度相当値となる(ステップS11)。
【0029】
ここで、しきい値加速度GTHは、運転者に加速意思があるとみなすことの可能な値であり、時点t0 〜t1 は、定速走行を維持するための加速度を得るために必要な程度のアクセルペダル27の踏込み操作であるから、運転者アクセル開度θは運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを下回る。したがって、図4のステップS12からステップS14に移行し、作動許可フラグFPBS をFPBS =1に設定する。
【0030】
この状態から、時点t1 で自車両が上り坂に進入し、運転者が一定車速を維持するためにアクセルペダル27を踏み込むと、車速Vは略一定に保たれ、実際の加速度Greal及び平坦路走行抵抗Gdhは略一定となるが、このとき、アクセルペダル27をさらに踏み込むから、これに伴って運転者要求加速度Gtが増加する。
【0031】
したがって、運転者要求加速度Gtから実加速度Grealを減算した、実際の走行抵抗は、運転者要求加速度Gtが増加した分だけ増加することになり、この増加分はすなわち、登り坂を走行したために発生する、走行路面の状況の変化に相当し、この変動分に相当する量だけ運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvも増加することになる。
【0032】
したがって、運転者が登り坂進入後も定車速で走行することを目的としてアクセルペダル27を踏み込むと、アクセル開度θが増加することになるが、走行路の状況つまり登り坂の走行抵抗に応じてこの走行抵抗に相当する分だけ運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvも増加するから、アクセル開度θはθ≦θsetvを維持することになり、したがって、作動許可フラグFPBS はFPBS =1を維持することになる。
【0033】
そして、この状態から自車両が登り坂を上りつめた後、時点t2 で下り坂となり、自車両が登り坂を登りつめるにしたがって運転者が一定車速を維持するためにアクセルペダル27を緩めると、このとき、自車速V及び実際の加速度Grealは略一定に保たれ、また、平坦路走行抵抗Gdhは略一定を維持するが、アクセル開度θが減少することから、これに伴って運転者要求加速度Gtは減少する。
【0034】
したがって、運転者要求加速度Gtから実加速度Grealを減算した走行抵抗は、運転者要求加速度Gtが減少した分だけ減少することになり、これに基づいて算出される運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvも減少することになる。
よって、運転者が下り坂進入後も一定車速で走行することを目的としてアクセルペダル27を緩めると、アクセル開度θが減少することになるが、走行路の状況つまり下り坂となり走行抵抗が減少することに伴って運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvも減少するから、アクセル開度θはθ≦θsetvを維持することになり、したがって、作動許可フラグFPBS はFPBS =1を維持することになる。
【0035】
ここで、上り坂を走行している状態から、時点t1 ′で、運転者が加速を目的としてアクセルペダル27を踏み込むと、図8に一点鎖線で示すように、自車速Vが増加するから実加速度Grealが増加し、また、アクセル開度θが増加することから、運転者要求加速度Gtが増加する。
このとき、運転者要求加速度Gtと共に実加速度Grealも増加することになるから、運転者要求加速度Gtから実加速度Grealを減算し、さらに平坦路走行抵抗Gdhを減算した抵抗値は、登り坂の走行抵抗に相当する値となる。したがって、この抵抗値(Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算した値)に基づいて算出される運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvは、加速を行わない場合と同等の値を維持することになる。
【0036】
したがって、時点t1 ′で運転者が加速の意思をもってアクセルペダル27を踏込みそのアクセル開度θが運転者加速意思反転用アクセル開度θsetvを超えた時点でステップS12からステップS13に移行し、作動許可フラグはFPBS =0に設定されることになる。
したがって、定速走行を維持することを目的としてアクセルペダル27を踏み込んでいる状態ではあるが、そのアクセルペダル27の踏込み度合が運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを下回り、運転者に加速意思があると判断できない状態では、作動許可フラグがFPBS =1に設定されることから、図2のステップS7からステップS8に移行し、この時点における自車速Vに応じたブレーキ予圧Pstが発生されることになる。
【0037】
したがって、この状態から、アクセルペダル27の踏込みが解除されて、ブレーキペダル23の踏込みが行われたときには、ブレーキペダル23の踏込みが行われた時点で、ステップS1からステップS2を経てステップS4に移行し、ブレーキ予圧Pstが零に設定され、負圧ブースタ24に対する制御が解除されるので、負圧ブースタ24により発生されているブレーキ予圧が零となり、これに変えて、ブレーキペダル23の踏込み量に応じたブレーキ圧が発生される。
【0038】
このとき、運転者がブレーキペダル23を踏み込む前に予めブレーキ予圧が発生されており、これに続いてブレーキペダル23の踏込みによるブレーキ圧が発生されるので、ブレーキペダル23が踏み込まれているときには、制動制御装置29の油圧回路無いの油圧はある程度立ち上がっている。したがってブレーキペダル23の踏込みに対するブレーキ応答性を向上させると共に、空想距離を短縮して制動距離を短くすることができる。
【0039】
また、このとき、ブレーキ予圧Pstは、自車速Vが低いほど小さい値となり、且つ車両重量mが大きいほど大きな値となるので、低車速域で乗員数や積載物が少なくて車両重量mが小さい場合にはブレーキ予圧Pstも小さい値となるため、ブレーキ予圧Pstに応じたブレーキ圧による制動状態となっても、運転者に違和感を与えることはない。
【0040】
一方、運転者が加速の意思を持ってアクセルペダル27の踏込みを行い、アクセル開度θが運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを超えたときには、運転者に加速意思があるものとしてブレーキ予圧Pstを発生させない。したがって、運転者が明らかに加速の意思をもって走行しているとみなすことのできる場合には、ブレーキ予圧Pstを発生させないから、不必要にブレーキ予圧を発生させることはない。
【0041】
また、このとき、アクセルペダル27の踏込み量に基づいて予測される運転者要求加速度Gtと、実際に作用している実加速度Grealと、平坦路走行時における走行抵抗Gdhとに基づいて、現在走行中の走行路における走行抵抗を推定し、この走行抵抗による車速の変動を回避するためのアクセルペダル27の踏込み分、つまり、加速の意思を持たないアクセルペダル27の踏込み分を考慮して、運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを算出し、これに基づいてブレーキ予圧Pstの発生の有無を判断するようにしている。
【0042】
したがって、例えば、走行路の路面状況による走行抵抗を考慮せずにアクセルペダルの開度がしきい値を超えるときに、加速意思があると判断するようにした場合には、例えば、登り坂において車速を維持するためにアクセルペダルを踏み込んだ場合等であっても、アクセル開度が閾値を超える場合には、加速意思があると判断されることから、ブレーキ予圧が発生されない。このため、この状態から制動操作を行った場合には、ブレーキ予圧が発生されていないことから、その分応答性が低下することになる。
【0043】
しかしながら、上述のように、走行路の道路環境等による実際の走行抵抗を考慮して運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを設定し、これに基づきブレーキ予圧の発生の必要性の有無を判断するようにしているから、走行路面の走行抵抗に関わらず、ブレーキ予圧の発生の必要性の有無を的確に判定することができる。
【0044】
また、このとき、アクセルペダルの踏込み量に基づいて、運転者の加速の意思を判定し、加速意思がないと判定されるときにブレーキ予圧を発生させるようにしているから、例えば、下り坂を走行している場合等、アクセルペダルの操作が行われていないときであっても、ブレーキ予圧を発生させることができる。したがって、下り坂等においてアクセルペダルを開放している状態からブレーキペダルの踏込みを行うような場合であっても、予めブレーキ予圧が発生されている状態から、ブレーキペダルの踏込みに応じたブレーキ圧を発生させることになり、ブレーキ応答性を向上させることができ、特に、下り坂において効果的である。
【0045】
また、アクセル開度θに基づいて、このアクセル操作に伴い得られるエンジン出力トルクを推定し、これにより得られる運転者要求加速度Gtを算出し、これと、実際に得られる運転者要求加速度Gtとの差をから実際の走行抵抗を推定するようにしているから、この実際の走行抵抗を容易に推定することができると共に、走行路面の路面状況だけでなく、走行環境等、車両がうける抵抗に応じた抵抗値を得ることができるから、精度の高い走行抵抗を得ることができる。
【0046】
また、運転者の加速意思判定のためのしきい値加速度GTHを設定し、このしきい値加速度GTHを実現するためのアクセル開度に基づいて、運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvを算出するようにしているから、走行環境の影響を受けることなく、アクセル開度θに基づいて、運転者の加速意思を判定することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態においては、運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvとアクセル開度θとを比較することにより加速意思を判定するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、しきい値加速度GTHと、運転者要求加速度Gtとを比較することにより加速意思を判定するようにしてもよく、また、加速意思判断用加速度Gsetvに応じた加速意思判断用のエンジン出力トルクTegsetvと、アクセル開度θに応じたエンジン出力トルクTegとを比較することにより加速意思を判定するようにしてもよい。
【0048】
また、上記実施の形態においては、走行抵抗Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算した抵抗値に、加速意思判断用のしきい値加速度GTHを加算し、これに応じた運転者加速意思判断用のアクセル開度θsetvを算出するようにした場合について説明したが、例えば、走行抵抗Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算して得られる抵抗値に応じたアクセル開度を算出し、これに加速意思判断用のアクセル開度を加算して運転者加速意思判断用のアクセル開度を算出するようにすることも可能であり、この場合も上記と同等の作用効果を得ることができる。
【0049】
また、この場合、前述の走行抵抗Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算した抵抗値は、現在の走行路において定速走行するに当たり必要な加速度相当値であるから、これに相当するアクセル開度と、アクセル開度θとの差分値の変動状況を監視することにより、運転者に定速走行の意思があるか減速意思があるのかをも検出することができる。
【0050】
なお、上記実施の形態において、アクセル開度センサ28が加速操作量検出手段及びアクセル開度検出手段に対応し、図5の演算部44で運転者要求加速度Gtと前記実加速度Grealとの差分値から実際の走行抵抗に相当する加速度Gdhrealを算出する処理が走行抵抗検出手段及び走行抵抗相当加速度検出手段に対応し、演算部45で実際の走行抵抗に相当する加速度Gdhrealから平坦路走行抵抗Gdhを減算しこれに予め設定したしきい値加速度GTHを加算して、加速意思判断用加速度Gsetvを算出する処理が加速意思判断用しきい値設定手段及び加速意思判断用加速度設定手段に対応し、図4のステップS12からステップS14へ移行して作動許可フラグFPBS をFPBS =1に設定する処理及び図5のステップS7〜ステップS10の処理がブレーキ予圧発生手段に対応している。
【0051】
また、図5の要求加速度推定部42が要求加速度推定手段に対応し、逆フィルタ処理部43が加速度検出手段に対応している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図である。
【図2】制動制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】車両重量をパラメータとした車速とブレーキ予圧との関係を表すブレーキ予圧算出マップを示す特性線図である。
【図4】図2のステップS6の予圧判断処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】運転者加速意思判断用アクセル開度θsetvの算出手順を示すブロック図である。
【図6】エンジン全性能マップの一例である。
【図7】車速Vspと平坦路走行抵抗Gdhとの対応を表す特性図である。
【図8】本発明の動作説明に供するタイムチャートである。
【符号の説明】
21FL〜21RR 車輪
22FL〜22RR ブレーキアクチュエータ
23 ブレーキペダル
24 電子式負圧ブースタ
25 マスタシリンダ
26 ブレーキスイッチ
27 アクセルペダル
28 アクセル開度センサ
29 制動制御装置
30 車速センサ
31 エンジン回転センサ
32 荷重センサ
33 ブレーキ圧センサ
36 シフト位置センサ
Claims (5)
- 車両に駆動力を発生させるための加速操作量及び車両に作用する走行抵抗を検出し、検出した走行抵抗を考慮して前記加速操作量に対する加速意思判断用しきい値を設定し、前記加速操作量が前記加速意思判断用しきい値以下であるとき、微少ブレーキ予圧を発生させるようになっていることを特徴とする車両用制動制御装置。
- 車両に駆動力を発生させるための加速操作量を検出する加速操作量検出手段と、
車両に作用する走行抵抗を検出する走行抵抗検出手段と、
当該走行抵抗検出手段で検出される走行抵抗を考慮して前記加速操作量に対する加速意思判断用しきい値を設定する加速意思判断用しきい値設定手段と、
前記加速操作量検出手段で検出される加速操作量が前記加速意思判断用しきい値設定手段で設定される前記加速意思判断用しきい値以下であるとき、微少ブレーキ予圧を発生させるブレーキ予圧発生手段と、を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。 - アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
当該アクセル開度検出手段で検出されたアクセル開度に基づいて、このアクセル操作で要求される平坦路走行時相当の要求加速度を推定する要求加速度推定手段と、
車両に作用する走行抵抗に相当する加速度を検出する走行抵抗相当加速度検出手段と、
当該走行抵抗相当加速度検出手段で検出された走行抵抗相当加速度を考慮して前記要求加速度に対する加速意思判断用加速度を設定する加速意思判断用加速度設定手段と、
前記要求加速度が前記加速意思判断用加速度以下であるとき、微少ブレーキ予圧を発生させるブレーキ予圧発生手段と、を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。 - アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
当該アクセル開度検出手段で検出されたアクセル開度に基づいて、このアクセル操作で要求される平坦路走行時相当の要求加速度を推定する要求加速度推定手段と、
車両に作用する走行抵抗に相当する加速度を検出する走行抵抗相当加速度検出手段と、
当該走行抵抗相当加速度検出手段で検出された走行抵抗相当加速度を考慮して前記要求加速度に対する加速意思判断用加速度を設定する加速意思判断用加速度設定手段と、
前記アクセル開度検出手段で検出されたアクセル開度又は当該アクセル開度操作により得られるエンジン出力トルクが、平坦路走行時に前記加速意思判断用加速度を得るために必要なアクセル開度又はエンジン出力トルク以下であるとき、微少ブレーキ予圧を発生させるブレーキ予圧発生手段と、を備えることを特徴とする車両用制動制御装置。 - 車両に発生する実際の加速度を検出する加速度検出手段を備え、
前記走行抵抗相当加速度検出手段は、前記要求加速度推定手段で推定された要求加速度と前記加速度検出手段で検出された実加速度との差分値を前記走行抵抗相当加速度として算出することを特徴とする請求項3又は4記載の車両用制動制御装置。
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