JP5073463B2 - クリーニング装置、像担持体ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、像担持体ユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及び像担持体ユニットに関するものである。
従来、被清掃体としてトナー像転写後の感光体上に残留したトナー等の不要物を除去するクリーニング手段としては、ゴム製のブレードを感光体に当接させてトナーを除去するブレードクリーニング方式のものが知られている。また、ブレードクリーニング方式のクリーニング装置では、クリーニングブレードに対して感光体の表面移動方向上流側にブラシローラを配置して、クリーニング補助として用いる場合もある。
また、クリーニング装置としては、感光体の表面からクリーニングされたトナー等の不要物をトナー回収コイル等の排出部材によって、クリーニング装置のユニットの外の搬送経路に搬送するものがある。ユニットの外の搬送経路に搬送された不要物は、現像装置や廃トナーボトル等へ送られる。特許文献1に記載のクリーニング装置は、トナー回収コイルによって感光体の軸方向端にトナーを搬送し、この軸方向の端部からユニットの外に排出し、ユニットの外に設けた搬送経路によって現像装置にトナーを戻して再利用している。また、特許文献1に記載のクリーニング装置は、クリーニング部材として、クリーニングブレードを備え、クリーニングブレードに対して感光体の表面移動方向上流側にブラシローラを配置している。
クリーニングブレードによってクリーニングされたトナーはクリーニングブレードが感光体に当接する位置の下方に落下する。しかし、特許文献1のようにクリーニング装置でクリーニングしたトナーを感光体の軸方向の端部で装置外部の搬送経路にトナーを受渡す構成では、クリーニングブレードが感光体に当接する位置の直下にトナー回収コイルを配置することは困難である。これは以下の理由による。すなわち、トナー回収コイルの下流端部では搬送経路への受渡しの構成やコイルへの駆動を伝達する構成などある程度の配置スペースが必要である。しかし、感光体周りには、クリーニングの他に、帯電、現像、転写等の各ユニットを配置する必要があり、クリーニング装置のみに大きなスペースを割くことができないからである。
このため、クリーニングブレードによってクリーニングされたトナーをトナー回収コイルが搬送力を付与する領域(以下、排出搬送路と呼ぶ)まで搬送する搬送部材が必要である。特許文献1に記載のクリーニング装置では、クリーニングブレードが感光体に当接する位置の直下にブラシローラが配置されているおり、クリーニングブレードによってクリーニングされたトナーはブラシローラ上に落下する。このような構成であれば、トナー回収コイルの上方でブラシローラに付着したトナーをブラシローラから離間させる機構を設けることにより、ブラシローラを搬送部材としても機能させることが可能である。
特開平2005−338880号公報
しかしながら、ブラシローラは、ブラシ繊維を織り金属軸に巻き、接着させ、さらに、起毛等複雑な処理が必要なため、コスト高になるという問題がある。このようなブラシローラを備えずクリーニングブレード単品で、クリーニング部材を構成したクリーニング装置がある。このようなクリーニング装置としては、潤滑剤の塗布等によりブレードによるクリーニング性を向上させることでブラシローラを不要としたものや、コストとクリーニング性とのバランスでブラシローラを不要としたもの等がある。
ブラシローラを備えないクリーニング装置の場合、排出搬送路までクリーニングブレードでクリーニングしたトナーを搬送させる搬送手段を別に設ける必要があるが、ブラシローラよりも安価の部材であることが求められる。
クリーニング装置として、クリーニングブレードで除去してユニットの外に搬送したトナーを現像装置に搬送して再利用する構成について説明したが、ユニットの外に搬送したトナーは廃トナーとして廃トナーボトルに搬送する構成であっても同様の問題を生じ得る。また、クリーニング装置がクリーニングする被清掃体が感光体である構成について説明したが、被清掃体としては感光体に限るものではなく、中間転写体や転写搬送体など、トナー等の不要物が付着し得る表面移動体のクリーニング装置であれば同様の問題が生じ得る。また、クリーニング部材としてはブレード状のものに限るものではない。被清掃体の表面に接触し、この接触位置に対して被接触体の表面移動方向上流側で不要物をせき止める、または、表面移動方向上流側に向かって掻き落とすことによって被清掃体をクリーニングし、クリーニングした不要物を被清掃体の表面から離間させるクリーニング部材であれば生じ得る問題である。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ブラシローラよりも安価な構成で、クリーニング部材によってクリーニングされた不要物を排出部材が搬送力を付与する領域まで搬送することができるクリーニング装置、並びにこれを備えた画像形成装置及び像担持体ユニットを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する被清掃体の表面に接触し該被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、該クリーニング部材のクリーニングによって被清掃体の表面から離間した該不要物を搬送してクリーニング装置の外部に排出する排出部材と、該被清掃体の表面から離間した該不要物を、該排出部材が搬送力を付与する領域に搬送する搬送部材を有するクリーニング装置において、該搬送部材は、該被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な回転軸を中心に回転し、弾性材料からなる羽根部を備え、該回転軸を中心に該羽根部を回転させることによって該不要物を搬送する羽根部材であり、上記排出部材は、上記被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な方向に上記不要物を搬送してクリーニング装置の外部に排出するものであって、らせん状の羽根部を備え、回転することにより搬送対象に対して回転軸方向に搬送力を付与する排出オーガであり、上記排出オーガの回転軸方向について、該排出オーガが上記羽根部材の上記羽根部と対向し、該羽根部材によって上記不要物が受け渡される領域では、上記排出オーガが搬送力を付与する領域を形成する排出搬送路形成部材は、該排出オーガの上方が開放された形状であり、該排出オーガの下流側端部の近傍で、該羽根部の回転軸方向端部よりも外側の該羽根部材と該排出オーガとが対向し、該羽根部材によって該不要物が受け渡されない領域では、該排出搬送路形成部材は該排出オーガの上方を覆う形状であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記排出部材が搬送力を付与する領域の上方で上記羽根部の径方向端部に接触して該羽根部にフリッカー運動を行わせるフリッカー部材を備え、該フリッカー部材は弾性材料から成ることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1または2のクリーニング装置において、上記羽根部は、上記回転軸を中心として径方向に伸びた辺と、該回転軸の軸方向に伸びた辺とを備える板形状であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2またはのクリーニング装置において、上記クリーニング部材は、上記被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な方向に延在する一辺が該被清掃体表面に当接するように配置されるクリーニングブレードであることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3またはのクリーニング装置において、上記クリーニング部材が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4またはのクリーニング装置において、上記羽根部が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5またはのクリーニング装置において、上記フリッカー部材が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5、6またはのクリーニング装置において、らせん状の上記羽根部のピッチの幅が、上記排出オーガの回転軸方向について一様ではなく、該排出オーガの下流側端部の近傍のピッチが最長であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7またはのクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、被清掃体である像担持体と少なくとも該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在な像担持体ユニットにおいて、該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7またはのクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである
上記請求項1乃至10の発明においては、回転軸を中心に回転する羽根部材であれば、回転軸となる部材に羽根部を固定するなど、ブラシローラに比べて簡易な構造であり、ブラシローラよりも安価に作成可能である。また、羽根部が被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な回転軸を中心に回転することによって、不要物を被清掃体の表面から離れる方向に搬送することができる。そして、クリーニング部材によってクリーニングされた不要物の落下する位置が搬送元で、排出部材が搬送力を付与する領域の上方が搬送先となるように羽根部材を配置することによって、クリーニングされた不要物を排出部材が搬送力を付与する領域まで搬送することができる。
請求項1乃至10の発明によれば、ブラシローラよりも安価な構成で、クリーニング部材によってクリーニングされた不要物を排出部材が搬送力を付与する領域まで搬送することができるという優れた効果がある。
また、特に請求項1の構成を備える発明によれば、羽根部とフリッカー部材とが弾性材料からなることにより、羽根部のフリッカー運動のために羽根部とフリッカー部材とが衝突するときの衝撃を軽減することができる。この衝撃が大きいと、衝撃による振動が感光体や現像部等に伝達し、羽根部とフリッカー部材とが衝突するタイミングで画像に乱れが生じるショックジターと呼ばれる画像不良が生じるおそれがある。このため、羽根部とフリッカー部材とが衝突するときの衝撃を軽減することにより、ショックジターの発生を防止することができる。
以下、本発明を、電子写真方式のタンデム型カラー画像形成装置である電子写真複写機(以下、単に複写機500という。)に適用した実施形態について説明する。
図1は、複写機500を示す概略構成図である。複写機は、複写装置本体(以下、プリンタ部100という)、給紙テーブル(以下、給紙部200という)、プリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下、スキャナ部300という)、スキャナ部300上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)(以下、原稿搬送部400という)からなっている。また、複写機500内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。
プリンタ部100は、その中央に中間転写体としての中間転写ベルト10を備えている。中間転写ベルト10は、支持ローラ14、15、16に掛け回され、図中時計回りに表面移動可能となっている。そして、中間転写ベルト10に対向するように、表面にブラック・イエロー・マゼンタ・シアンのうち1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体3(K,Y,M,C)を備えている。
感光体3(K,Y,M,C)のまわりには、感光体3(K,Y,M,C)の表面を一様に帯電する帯電手段である帯電装置4(K,Y,M,C)や、トナー像を形成するための現像手段である現像装置5(K,Y,M,C)を備えている。更に、一次転写後の感光体3(K,Y,M,C)表面に残留しているトナーを除去するクリーニング装置6(K,Y,M,C)も備えている。
そして、感光体3(K,Y,M,C)、現像装置5(K,Y,M,C)、帯電装置4(K,Y,M,C)、及び、クリーニング装置6(K,Y,M,C)からなるトナー像形成部である作像装置1(K,Y,M,C)を構成している。また、4つの作像装置1(K,Y,M,C)を横に並べて配置してタンデム画像形成ユニット20を構成する。
支持ローラ15と中間転写ベルト10を挟んで対向するように、トナー像を記録体としての転写紙上に転写した後の中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。また、プリンタ部100は、タンデム画像形成ユニット20の上方に露光装置21を備えている。
中間転写ベルト10の内側で各感光体3(K,Y,M,C)と中間転写ベルト10を挟んで対向する位置には、一次転写ローラ8(K,Y,M,C)を備えている。一次転写ローラ8(K,Y,M,C)は中間転写ベルト10を挟んで感光体3(K,Y,M,C)に押し当てて設けられ、一次転写部を形成している。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成ユニット20と反対の側には、二次転写装置29を備える。二次転写装置29は、二次転写ローラ22と二次転写ベルト張架ローラ23との間に、二次転写ベルト24を掛け渡して構成している。二次転写装置29は、二次転写ローラ22が支持する位置で、二次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して支持ローラ16に押し当てられている。そして、二次転写ベルト24と中間転写ベルト10との間で二次転写部としての二次転写ニップ部を形成するように配置されている。
二次転写装置29の図中左側には、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25を備えている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。また、上述した二次転写装置には、二次転写ニップ部でトナー像の転写を受けた転写紙を定着装置25へと搬送する転写紙搬送機能も備えてなる。
二次転写装置29および定着装置25の下には、上述したタンデム画像形成ユニット20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する転写紙反転装置28を備えている。これによって、転写紙の片面に画像定着後に、切換爪55で転写紙の進路を転写紙反転装置28側に切り換え、そこで反転させて再び二次転写ニップ部に転写紙を搬送し、トナー像を転写させた後、排紙トレイ57上に排紙させることができる。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報をこの制御部に送る。
不図示の制御部は、スキャナ部300から受け取った上記画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザーやLED等を制御して感光体3に向けてレーザー書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体3の表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセット44から転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙を分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部100の本体側給紙路48に転写紙を搬送する搬送ローラ47等を備えている。
レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙を1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と二次転写装置29との間に位置する二次転写ニップ部に送る。
複写機500において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットして原稿搬送部400を閉じることで原稿を押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス32上へと搬送して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第一走行体33及び第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33が備える光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体34に向け、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取センサ36に入れ、原稿の画像情報を読み取る。
帯電装置4(K,Y,M,C)によって感光体3(K,Y,M,C)の表面が一様に帯電され、スキャナ部300で読み取られた画像情報を色分解して、露光装置21によって各色毎に感光体3(K,Y,M,C)にレーザー書き込みがなされる。これにより、感光体3(K,Y,M,C)表面上に静電潜像を形成する。例えば、C(シアン)の画像形成に行いて説明する。感光体3Cの表面に形成された静電潜像は、現像装置5CによってCトナーを潜像にあわせて現像し、単色のトナー像を形成する。同様にして、順次M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の順で各作像装置1(M,Y,K)でも同様にして感光体3上で単色のトナ−像を形成する。このように、各感光体3上にトナー像を形成させるとともに、上記画像情報に応じたサイズの転写紙を給紙させるべく、給紙ローラのうち1つを作動させる。
また、これと同時に、不図示の駆動モータで支持ローラ14、1516のうちの1つを回転駆動して他の二つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、感光体3(K,Y,M,C)上の単色のトナー像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、給紙部200では給紙ローラ42のうちの1つを選択回転し、給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で複写機本体であるプリンタ部100内の本体側給紙路48に導き、この転写紙Pをレジストローラ49に突き当てて止める。又は、手差し給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、手差し分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写ローラ22との対向部である二次転写ニップ部に転写紙を送り込む。そして、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像を二次転写して転写紙上にカラー画像を記録する。
二次転写ニップ部でカラー画像の転写を受けた後の転写紙は、二次転写装置29の二次転写ベルト24で定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で加圧ローラ27と定着ベルトとによる加圧力と熱の付与によりカラー画像を定着される。その後、排出ローラ56で排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。また、転写紙の両面に画像形成する場合、転写紙は、カラー画像を定着された後、切換爪55で切り換えて転写紙反転装置28に搬送される。そこで反転されて再び二次転写ニップ部へと導かれ、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。
一方、二次転写ニップ部で転写紙にカラー画像を転写した後の中間転写ベルト10の表面は、残留する残留トナーがベルトクリーニング装置17によって除去され、タンデム画像形成ユニット20による再度の画像形成に備える。
4つの作像装置1(K,Y,M,C)は、収容されるトナーの色が異なる以外は、同じ構成、動作であるので、以下添字(K,Y,M,C)を省略して説明する。図2は、作像装置1の概略説明図である。図2に示すように、作像装置1は、ユニット枠体2に感光体3と、プロセス手段として帯電装置4、現像装置5、クリーニング装置6などを一体的に備えて、プロセスカートリッジとして装置本体から着脱可能となっている。本実施形態では、プロセスカートリッジとしての作像装置1そのものを交換するようになっているが、感光体3、帯電装置4、現像装置5、クリーニング装置6のような単位で新しいものと交換するような構成でもよい。
図2に示すように、作像装置1のクリーニング装置6は、潤滑剤であるステアリン酸亜鉛を固形化した固形潤滑剤64と、潤滑剤塗布部材として潤滑剤を感光体3表面上に塗布する塗布ブラシ62とを有する。
クリーニング装置6は、感光体3の表面移動方向上流側から順に、回収羽根63及びクリーニングブレード61、塗布ブラシ62、そして、均しブレード66を備える。なお、クリーニングブレード61と均しブレード66とはゴムブレードである。
クリーニング装置6では、不図示の駆動源によって回転軸63cを中心に図3中の反時計回り方向回転駆動する回収羽根63を有し、回収羽根63とクリーニングブレード61とによって、感光体3の表面をクリーニングするクリーニング部を構成している。
潤滑剤の塗布はブラケットに保持された固形潤滑剤64が潤滑剤加圧スプリング(不図示)により塗布ブラシ62に加圧して行う。そして、感光体3の表面に接触して回転する塗布ブラシ62により固形潤滑剤64を削って感光体3上に塗布する。クリーニングブレード61によって転写残トナーの除去がなされた感光体3表面上に、塗布ブラシ62によって潤滑剤を塗布する。潤滑剤の塗布がなされた感光体3表面は、カウンター方式で当接する均しブレード66によって潤滑剤が均され、感光体3表面上の潤滑剤が緻密な塗布状態となる。
クリーニングブレード61は回転自在に保持された図示しないホルダに固定されており、感光体3の回転方向に対してカウンター支持されている。また、クリーニングブレード61によって感光体3上から除去されたトナーは、回収羽根63によってトナー回収コイル65に搬送され、トナー回収コイル65によってクリーニング装置6の外に排出される。
クリーニング装置としては、クリーニング装置のユニット内に廃トナー収容部を設け、感光体の表面からクリーニングされたトナー等の不要物を廃トナー収容部に蓄積するものがある。しかし、このようなクリーニング装置では、廃トナー収容部のトナー収容量の上限まで不要物が蓄積されると、クリーニング装置のユニットを交換する必要が生じ、クリーニング装置を構成する部材が寿命に到達していなくても交換することがあるため、好ましくない。また、交換のサイクルを長くするためにトナー収容部の容量を大きくすると、クリーニング装置の大型化につながり、好ましくない。
また、クリーニング装置としては、特許文献1のようにクリーニングブレードの設置位置に対して、感光体の表面移動方向上流側で、この設置位置の下方にブラシローラを設けるものがある。しかしながら、ブラシローラは、ブラシ繊維を織り金属軸に巻き、接着させ、さらに、起毛等複雑な処理が必要なため、コスト高になるという問題がある。また、ブラシローラはクリーニング補助の機能としては優れるが、トナーを搬送する搬送部材としての能力だけで考えると、ブラシ毛一本一本の間をトナーが抜けることが可能であるので、搬送能力はさほど高くない。
次に本実施形態の特徴部について説明する。
図3は、クリーニング装置6のクリーニング部を説明する説明図であり、図2で示したクリーニング装置6が備える固形潤滑剤64、塗布ブラシ62、及び、均しブレード66は図3では省略する。また、図4は、回収羽根63の作成例の説明図である。
図3に示すように、排出部材であるトナー回収コイル65が搬送力を付与する領域であるトナー回収搬送路68はクリーニングブレード61が感光体3に接触する位置に対して鉛直方向下側には配置されていない。すなわち、トナー回収コイル65及びトナー回収搬送路68は、被清掃体である感光体3の表面やクリーニングブレード61から離れた位置に配置されている。このため、クリーニングしたトナーを回収してクリーニング装置6の外に搬送させる上では不利なレイアウトとなっている。
このため、本実施形態のクリーニング装置6のクリーニング部では、トナー回収コイル65と感光体3との間にトナーを搬送する搬送部材として機能する羽根部材としての回収羽根63を配置している。回収羽根63としては、図4(a)に示すように、金属軸63bを断面が小判形状となるように加工し、羽根部63aとなる弾性を有するシート部材を貼り付けて作成することができる。
また、図4(a)に示すように、羽根部63aは、回転軸63cを中心として径方向(図4(a)中の矢印A方向)に伸びた辺と、回転軸63cの軸方向(図4中の矢印B方向)に伸びた辺とを備えている。そして、弾性材料から成る羽根部63aが回転軸63cを中心に回転することによって不要物を搬送する。
なお、図4中の斜線部が貼り付け面を示している。また、回収羽根63としては、図4(b)に示すように、板金63dの平面部分に弾性を有するシート部材を貼り付けて羽根部63aとしても良い。また、本実施形態の羽根部63aに用いるシート部材しては、弾性材料としてポリウレタンゴムからなるシート部材を用いる。
クリーニング装置6では、感光体3の表面上の転写残トナー等の不要物は、クリーニングブレード61によってクリーニングされて、感光体3の表面から離間し、クリーニングブレード61の下方に落下する。
落下した不要物は図3中の破線で示す回収羽根63の投影領域に至り、回収羽根63が回転軸63cを中心に図3中の反時計回り方向に回転駆動することによって、不要物は回収羽根63とともに回転運動する。また、クリーニング装置6は、回収羽根63の羽根部63aに接触し、且つ、トナー回収搬送路68の上方となる位置にフリッカー部材69を備えておいる。そして、羽根部63aがフリッカー部材69に衝突し、フリッカー運動することにより、回収羽根63からトナー回収コイル65への不要物の受渡しを効率よく行うことができる。
本実施形態のクリーニング装置6では、クリーニングブレード61によってクリーニングされ、感光体3の表面から離間したトナーをトナー回収コイル65が配置されたトナー回収搬送路68まで搬送する搬送部材として回収羽根63を有する。回収羽根63は回転軸となる金属軸63bに羽根部63aとなるシート部材を貼り付けて固定することで作成することができ、ブラシローラに比べて簡易な構成であり、ブラシローラよりも安価に作成が可能である。これにより、ブラシローラよりも安価な構成で、クリーニングブレード61によってクリーニングされた転写残トナー等の不要物をトナー回収搬送路68まで搬送することができる。
また、ブラシローラによる不要物の搬送は、ブラシローラのブラシ毛一本一本の間をトナーが抜けることが可能であるので、搬送能力はさほど高くない。一方、本実施形態のクリーニング装置6では、回収羽根63による搬送している。羽根部63aは、回転軸63cを中心として径方向(図4中の矢印A方向)に伸びた辺と、回転軸63cの軸方向(図4中の矢印B方向)に伸びた辺とを備えているため、回転軸63cを中心に回転することによって、不要物を感光体3の表面から離れる方向に搬送することができる。また、羽根部63aの図4中の矢印A方向に伸びた辺と、矢印B方向に伸びた辺とで形成される面(図4では平面)によって不要物に搬送力を付与するため、ブラシ毛一本一本の間を不要物が抜けることが可能なブラシローラよりも効率の良い搬送を行うことができる。
回収羽根63は、構成上1回転に1回〜数回のフリッカー部材69への衝突が存在する。これは回収羽根63を構成する羽根部63aの枚数にもよる(本実施形態では1回転に2回)が、羽根部63aによって搬送する形態のため必然的に生じてくる。フリッカー部材69への衝突がクリーニングユニットであるクリーニング装置6や、プロセスカートリッジである作像装置1全体に振動を発生させ、画像に周期的な異常を発生させるショックジターと呼ばれる画像不良の要因となってしまう。このショックジターは従来の白黒機ではさほど問題にならなかったが、近年の高画質化・カラー化の流れにおいては、極めて大きな問題となる。よって、クリーニング装置6としては、ショックジター等の画像不良を発生させずにコストの安い回収羽根により高効率搬送を実現させることが望まれる。
本実施形態のクリーニング装置6では、回収羽根63を衝突させるフリッカー部材69として、弾性材料からなる部材を用いている。回収羽根63の羽根部63aを弾性材料からなるシート部材を用い、フリッカー部材69も弾性材料からなる部材を用いることにより、回収羽根63の羽根部63aがフリッカー部材69に衝突したときの衝撃の発生を抑えることが可能となる。
また、羽根部63a及びフリッカー部材69に用いる弾性材料としては、本実施形態のクリーニング装置6では、ポリウレタンゴムをシート状に成型させたシート部材を用いている。
弾性材料からなるシート部材としてはPETシートを用いていることも可能であるが、ポリウレタンゴムは他のゴム材料よりも耐久性が高いため、ポリウレタンゴムからなるシート部材を用いることにより、本発明の特徴部を備えたクリーニング装置6で耐久性が高い構成を実現することができる。
次に、トナー回収コイル65の搬送方向下流端部近傍におけるクリーニング装置6の構成について説明する。
図5は、クリーニング装置6における回収羽根63及びトナー回収コイル65を配置した部分の斜視説明図である。また、図6は、クリーニング装置6のトナー回収コイル65の搬送方向下流端部近傍を上方から見た模式図である。
回収羽根63によってトナー回収搬送路68に搬送された転写残トナー等の不要物は、トナー回収コイル65によって図5及び図6中の矢印E方向に搬送される。クリーニング装置6におけるトナー回収コイル65の搬送方向(矢印E方向)の下流側端部に到達した不要物は、クリーニング装置6のケーシング6cの上記下流側端部側の壁面に設けられたトナー排出口68aから外部に排出される。トナー排出口68aではトナー回収コイル65が中を通っており、不要物をクリーニング装置6の外部に排出する。クリーニング装置6の外部に排出された不要物は矢印Dで示すように下方に落下し、不図示の廃トナー搬送手段によって不図示の廃トナー回収ボトルに搬送される。なお、上面図である図6では矢印Dで示す方向は横方向であるが、実際は紙面手前側から奥に向かう方向の下方に落下する。
トナー回収搬送路68では、トナー回収コイル65の下方をケーシング形状によって樋形状を持たせており、トナー回収コイル65を回転させることによってトナーを搬送させることができる。トナー回収搬送路68内では、転写残トナー等の不要物は一方向に送られるため、送られる下流側では、上流から送られてきた不要物と回収羽根63から新たに搬送された不要物が交わり、搬送する不要物の量が増加する。この状態で、トナーの流動性が悪い場合、送るべき不要物の量が一定以上となると、回収羽根63を配置する部分とトナー回収搬送路68とを仕切るケーシングを乗り越えて、不要物が回収羽根63側へと溢れる現象が発生するおそれがある。回収羽根63側へ不要物が溢れると、クリーニング装置6内の汚れが悪化し、クリーニング装置6から感光体3表面への不要物の再付着となるおそれがある。このような再付着が生じると、クリーニングブレード61でクリーニングできる不要物の量を超えて、クリーニングブレード61の当接部をすり抜けてしまい、クリーニング不良となるおそれがある。
このような不要物がトナー回収搬送路から溢れる現象は、ブラシローラを使用した時には起きなかった。これは、ブラシローラを使用する構成では、ブレードからのトナー量が多いとき、一時的にブラシの中に蓄えられていたが、回収羽根の使用により、ブレ-ドからのトナーが一気にトナー回収搬送路68に向かい、トナーあふれが出ることとなったことが原因と考えられる。
なお、クリーニング装置6内の図中矢印Cで示す領域は、不要物が回収羽根63によってトナー回収搬送路68には来ない領域である。
このため、本実施形態のクリーニング装置6では、図7に示すように、トナー回収コイル65の搬送方向下流端側について、回収羽根63から供給される廃トナーがなくなる領域(図中の領域C)の上流側端部からトナー回収コイル65の上方を覆う蓋部68cを備えている。蓋部68cは図6中の網掛け部分を覆うように設けられている。蓋部68cを備えることにより、トナー回収搬送路68の断面が上方にも覆いがある形状、すなわちトンネル形状となり、トナー回収コイル65の搬送方向端部である領域Cにおける転写残トナー等のトナー回収搬送路68からの溢れを起こさせない構成としている。
次に、トナー回収コイルの搬送能力について説明する。
上述したように、トナー回収搬送路68内では、トナー回収コイル65が搬送すべき不要物の量は、トナー回収コイル65の搬送方向下流に行くに従い増加していき、トナー回収搬送路68から不要物が溢れる原因となる。
このような不具合は、トナー回収コイル65の搬送方向下流に行くに従って、トナー回収コイル65の搬送能力を上げることにより、スムーズなトナー排出を行うことによって不要物が溢れる現象の発生を抑制することができる。
図8は、搬送方向下流側ほどトナー回収コイル65の搬送能力を上げる構成の一例の説明図である。
図8に示すように、クリーニング装置6では、トナー回収コイル65として平板形状の断面を有するコイルを用い、このコイルピッチをトナー排出口68aに近づくに従い、ピッチを長くしている。具体的には、トナー回収コイル65の搬送方向(図8中の矢印E方向)について、上流側のピッチP1に対して下流側のピッチP2の方が大きくなるようにトナー回収コイル65を形成する。
搬送方向下流側ほどピッチを広くする構成としては、ピッチ幅を徐々に広くする構成でも良いし、ある長さごとにピッチ幅を変えていってもかまわない。また、コイル断面も円断面でも、樹脂成型品であっても同様の効果が得られる。
本実施形態のクリーニング装置6では、トナー回収コイルの搬送方向上流側端部でピッチ幅を6[mm]、下流側端部でピッチ幅を8[mm]としている。この関係は、実際の装置において、トナー回収搬送路68内の廃トナー量を上流側、下流側で比較してバランスをとるのが適当である。
また、図7を用いて説明した蓋部68cを備える構成と、図8を用いて説明したトナー回収コイル65の搬送方向下流側ほどピッチ幅を広げる構成とを組み合わせることにより、不要物が溢れる現象をより確実に防止することができ、転写残トナー等の不要物を効率的に排出することができる。
本実施形態のクリーニング装置6では、被清掃体の表面に接触するクリーニング部材として、クリーニングブレード61を用いる構成について説明したが、クリーニング部材としてはこれに限るものではない。例えば、被清掃体の表面に接触し、接触位置よりも被清掃体の表面移動方向上流側に向けて不要物を掻き落とすブラシローラであっても良い。このような構成であれば、ブラシローラはトナー回収搬送路まで不要物を搬送する機能は要さず、不要物を掻き落とす機能に特化した構成であれば良いので、ブラシローラの形状及びレイアウトの自由度が向上する。また、不要物を回収羽根で搬送することにより、ブラシローラで搬送する構成に比べて、効率の良い搬送を行うことができる。
また、回収羽根63の配置としては、図3に示すように感光体3に対して非接触となる構成に限らず、羽根部63aが感光体3の表面に接触する構成であっても良い。
また、排出部材としては、トナー回収コイル65のようにコイル状のものに限らず、回転軸にらせん状の羽根を取り付けたスクリュ状のものを用いてもよい。
本実施形態では、4色トナーの各色に対応した各感光体3のクリーニング手段として、各作像装置が備えるクリーニング装置6に本発明を適用した構成について説明した。本発明の特徴部を備えるクリーニング装置を適用可能なクリーニング手段としては本実施形態で説明した構成に限るものではない。例えば、被清掃体が感光体である場合は、単色の画像形成装置が備える一つの感光体のクリーニング手段や、カラーの画像形成装置であっても一つの感光体に複数の現像装置が対向し、一つの感光体で4色の画像を形成する画像形成装置の感光体のクリーニング手段としても適用可能である。
また、本発明の特徴部を備えたクリーニング装置がクリーニングする被清掃体としては感光体に限るものではない。例えば、中間転写体である中間転写ベルトのクリーニング装置や、転写紙に画像の転写が成される位置から定着位置まで転写紙を搬送する転写搬送ベルトのクリーニング装置にも適用可能である。
以上、本実施形態によれば、クリーニング装置6は、表面移動する被清掃体である感光体3の表面に接触し、その接触位置の感光体3の表面移動方向上流側で感光体3上のトナーなどの不要物をせき止めて感光体3の表面をクリーニングするクリーニング部材であるクリーニングブレード61を有する。また、感光体3の表面から離れた位置に配置され、クリーニングブレード61のクリーニングによって感光体3の表面から離間した不要物を搬送してクリーニング装置6の外部に排出する排出部材であるトナー回収コイル65を有する。また、感光体3表面から離間した不要物をトナー回収コイル65が搬送力を付与する領域であるトナー回収搬送路68に搬送する搬送部材として、感光体3の表面における表面移動方向と直行する方向(ドラム状の感光体3の軸方向)に平行な回転軸63cを中心に回転する羽根部63aを備え、回転軸63cを中心に羽根部63aを回転させることによって不要物を搬送する羽根部材である回収羽根63を有する。回転軸63cを中心に回転する回収羽根63であれば、回転軸となる金属軸63bに羽根部63aとなるシート部材を固定するという、ブラシローラに比べて簡易な構造であり、ブラシローラよりも安価に作成可能である。また、羽根部63aが感光体3回転軸に平行な回転軸63cを中心に回転することによって、不要物を感光体3の表面から離れる方向に搬送することができる。そして、クリーニングブレード61によってクリーニングされた不要物の落下する位置が搬送元で、トナー回収搬送路68の上方が搬送先となるように回収羽根63を配置することによって、クリーニングされた不要物をトナー回収搬送路68まで搬送することができる。このため、クリーニング装置6であれば、ブラシローラよりも安価な構成で、クリーニングブレード61によってクリーニングされた不要物をトナー回収搬送路68まで搬送する構成を実現することができる。
また、羽根部63aとフリッカー部材69とが弾性材料からなることにより、羽根部63aのフリッカー運動のために羽根部63aとフリッカー部材69とが衝突するときの衝撃を軽減することができる。この衝撃が大きいと、衝撃による振動が感光体3や現像装置5等に伝達し、羽根部63aとフリッカー部材69とが衝突するタイミングで画像に乱れが生じるショックジターと呼ばれる画像不良が生じるおそれがある。このため、羽根部63aとフリッカー部材69とが衝突するときの衝撃を軽減することにより、ショックジターの発生を防止することができる。
また、クリーニング装置6において、羽根部63aは、回転軸63cを中心として径方向(図4中の矢印A方向)に伸びた辺と、回転軸63cの軸方向(図4中の矢印B方向)に伸びた辺とを備える板形状である。これら2つの辺で形成される平面によって不要物に搬送力を付与するため、ブラシ毛一本一本の間を不要物が抜けることが可能なブラシローラよりも効率の良い搬送を行うことができる。
また、クリーニング部材として、感光体3の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な方向に延在する一辺が感光体3表面に当接するように配置されるクリーニングブレード61であることことにより、ブレードを当接させるという簡易な構成でクリーニングを行うことができる。
また、クリーニング部材であるクリーニングブレード61、羽根部63a及びフリッカー部材の弾性材料として、ポリウレタンゴムを用いることにより、本発明の特徴部を備えたクリーニング装置6で耐久性が高い構成を実現することができる。
また、排出部材として、感光体3の回転軸方向に平行な方向に不要物を搬送してクリーニング装置6の外部に排出するものであって、らせん状の羽根部を備え、回転することにより搬送対象に対して回転軸方向に搬送力を付与する排出オーガとしてのトナー回収コイルである。排出部材としてコイル状のものを用いることにより、トナーを排出する構成を簡易、且つ、省スペースな構成で実現することができる。
また、トナー回収コイル65が搬送力を付与する領域であるトナー回収搬送路68を形成する排出搬送路形成部材であるケーシング6cの樋形状部分は、トナー回収コイル65の回転軸方向について、トナー回収コイル65が回収羽根63の羽根部63aと対向し、回収羽根63によって不要物が受け渡される領域では、該排出オーガの上方が開放された形状である。一方、この樋形状部分のトナー回収コイル65の下流側端部の近傍の領域Cでは、ケーシング6cはトナー回収コイル65の上方を覆う形状である蓋部68cを備えることにより、領域Cにおける転写残トナー等のトナー回収搬送路68からの溢れを起こさせない構成を実現することができる。
また、トナー回収コイル65のらせん状の羽根部のピッチ幅が、の回転軸方向について一様ではなく、トナー回収コイル65の下流側端部の近傍のピッチ幅が最長である。これにより、トナー回収コイル65の搬送方向下流に行くに従って、トナー回収コイル65の搬送能力を上げることにより、スムーズなトナー排出を行うことによって不要物が溢れる現象の発生を抑制することができる。
また、画像形成装置である複写機500は、潜像担持体である感光体3、感光体3の表面を一様に帯電せしめる帯電手段としての帯電装置4、及び、感光体3上に静電潜像を形成する潜像形成手段である露光装置21を有する。また、複写機500は、感光体3上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段である現像装置5、感光体3上のトナー像を転写体である中間転写ベルト10に転写する転写手段である一次転写ローラ8を有する。そして、転写後の感光体3の表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段としてクリーニング装置6を有する。不要物を良好にトナー回収搬送路68に搬送することができるので、クリーニング装置6内でトナーが増加して感光体3に再付着することを防止することができ、良好なクリーニング性を維持することができる。
また、作像装置1を、感光体3と少なくともクリーニング装置6とを一体に支持し、複写機500本体に対して着脱自在な像担持体ユニットであるプロセスカートリッジを構成することにより、感光体3回りの機器を同時に交換することができるので、交換時の操作性が高まり、メンテナンス上の効率が向上する。
本実施形態に係る複写機の概略構成図。 4つある作像装置の一つの概略説明図。 クリーニング装置のクリーニング部を説明する説明図。 回収羽根の作成例の説明図で。 回収羽根及びトナー回収コイルを配置した部分の斜視説明図。 クリーニング装置のトナー回収コイルの搬送方向下流端部近傍を上方から見た模式図。 蓋部を設けたクリーニング装置におけるトナー回収スクリュの搬送方向下流側近傍の拡大説明図。 搬送方向下流側ほどトナー回収コイルの搬送能力を上げる構成の一例の説明図。
符号の説明
1 作像装置
3 感光体
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
6c ケーシング
8 一次転写ローラ
10 中間転写ベルト
14 支持ローラ
17 ベルトクリーニング装置
20 タンデム画像形成ユニット
21 露光装置
22 二次転写ローラ
23 二次転写ベルト張架ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 転写紙反転装置
29 二次転写装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 本体側給紙路
49 レジストローラ
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 手差し分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
61 クリーニングブレード
62 塗布ブラシ
63 回収羽根
63a 羽根部
63b 金属軸
63c 回転軸
63d 板金
64 固形潤滑剤
65 トナー回収コイル
66 均しブレード
68 トナー回収搬送路
68a トナー排出口
68c 蓋部
69 フリッカー部材
100 プリンタ部
200 給紙部
300 スキャナ部
400 原稿搬送部
500 複写機

Claims (10)

  1. 表面移動する被清掃体の表面に接触し該被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング部材と、
    クリーニング部材のクリーニングによって被清掃体の表面から離間した該不要物を搬送してクリーニング装置の外部に排出する排出部材と、
    該被清掃体の表面から離間した該不要物を、該排出部材が搬送力を付与する領域に搬送する搬送部材を有するクリーニング装置において、
    該搬送部材は、該被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な回転軸を中心に回転し、弾性材料からなる羽根部を備え、該回転軸を中心に該羽根部を回転させることによって該不要物を搬送する羽根部材であり、
    上記排出部材は、上記被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な方向に上記不要物を搬送してクリーニング装置の外部に排出するものであって、
    らせん状の羽根部を備え、回転することにより搬送対象に対して回転軸方向に搬送力を付与する排出オーガであり、
    上記排出オーガの回転軸方向について、該排出オーガが上記羽根部材の上記羽根部と対向し、該羽根部材によって上記不要物が受け渡される領域では、上記排出オーガが搬送力を付与する領域を形成する排出搬送路形成部材は、該排出オーガの上方が開放された形状であり、
    該排出オーガの下流側端部の近傍で、該羽根部の回転軸方向端部よりも外側の該羽根部材と該排出オーガとが対向し、該羽根部材によって該不要物が受け渡されない領域では、該排出搬送路形成部材は該排出オーガの上方を覆う形状であることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1のクリーニング装置において、
    上記排出部材が搬送力を付与する領域の上方で上記羽根部の径方向端部に接触して該羽根部にフリッカー運動を行わせるフリッカー部材を備え、該フリッカー部材は弾性材料から成ることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1または2のクリーニング装置において、
    上記羽根部は、上記回転軸を中心として径方向に伸びた辺と、該回転軸の軸方向に伸びた辺とを備える板形状であることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1、2またはのクリーニング装置において、
    上記クリーニング部材は、上記被清掃体の表面における表面移動方向と直行する方向に平行な方向に延在する一辺が該被清掃体表面に当接するように配置されるクリーニングブレードであることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1、2、3またはのクリーニング装置において、
    上記クリーニング部材が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1、2、3、4またはのクリーニング装置において、
    上記羽根部が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1、2、3、4、6またはのクリーニング装置において、
    上記フリッカー部材が、ポリウレタンゴムからなることを特徴とするクリーニング装置
  8. 求項1、2、3、4、5、6またはのクリーニング装置において、
    らせん状の上記羽根部のピッチの幅が、上記排出オーガの回転軸方向について一様ではなく、該排出オーガの下流側端部の近傍のピッチが最長であることを特徴とするクリーニング装置。
  9. 潜像担持体と、
    該潜像担持体を帯電せしめる帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、
    転写後の該潜像担持体を被清掃体として表面に付着した転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該潜像担持体クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7またはのクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 被清掃体である像担持体と少なくとも該像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱自在な像担持体ユニットにおいて、
    該クリーニング手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7またはのクリーニング装置を用いたことを特徴とする像担持体ユニット
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