JP4749081B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置、及び、画像形成方法に関するものである。
従来、この種の画像形成装置及び方法においては、潜像担持体上に形成された潜像を所定の現像剤で顕像化し、この潜像担持体上の顕像(以下、トナー像という)を所定の工程を経て転写材上に転写し、定着させて転写紙上にトナー画像を得るものが知られている。
また、この中には、潜像担持体上に形成したトナー像を一旦、中間転写体上に一次転写し、中間転写体から転写紙上に二次転写する中間転写方式のものも知られている。中間転写方式の画像形成装置及び方法では、中間転写体上に複数のカラーのトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成し、このカラー画像を中間転写体から転写材上に二次転写して転写材上にカラー画像を得るようにしたものが知られている。
カラー画像を形成する画像形成装置及び方法としては、例えば、潜像担持体上に形成されたブラック(Bk)・イエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)の4色のトナー画像を順次中間転写体としての中間転写ベルトに一次転写して重ね合わせ、中間転写ベルト上で重ね合わされたBk,Y,M,Cのトナー画像を、中間転写ベルトから転写材へ一括して二次転写した後、定着することによってカラー画像を得るものが知られている。このような画像形成装置(以下、中間転写方式のカラー画像形成装置という)は、中間転写ベルトを用いることによって、潜像担持体から転写材に画像を直接転写する場合に比して画像の重ね合わせ時の色ずれや、転写材の特性の違いによる転写不良等の問題点を改善できる等の長所があるため、特にカラー画像を形成する際に有効であり広く使用されている。
ところで、従来より、転写紙上のトナー像や、中間転写体上の一次転写トナー像で、画像の一部が転写されずに転写中抜けとなる所謂「虫喰い」と呼ばれる現象や、潜像担持体或いは中間転写体等にトナーがフィルム上に付着するトナーのフィルミングが生じる場合があった。
ここで、特に中間転写方式の画像形成装置及び方法においては、潜像担持体から中間転写体への一次転写、中間転写体から転写材への二次転写時において、ローラを媒介とするローラ転写を用いることが一般的であり、この時、ローラの圧接によりトナー像に圧力が加えられる。これにより、トナーと潜像担持体、中間転写体あるいは転写材との付着力が増大し、又、トナーの凝集によりトナー間の付着力も増大するため、それにより局所的に強い圧力が加わった部分が生じ、その部分が転写されず上記「虫喰い」と呼ばれる転写中抜けや、潜像担持体或いは中間転写体等へのフィルミングが生じやすくなる。特に上記「虫喰い」は細線部においてその発生が顕著である。
図8は、虫喰いの生じたライン画像の部分拡大図である。虫喰いは、ライン画像lの中央部にトナーの付着しない中抜け部分dが生じる現象である。この虫喰いは、転写ニップ部で局所的に強い圧力が加わり、感光体或いは中間転写体に対するトナーの付着力やトナーの凝集性が高まって発生すると考えられ、トナーの総付着量が多いカラー画像形成装置でより発生しやすい傾向がある。
ここで、中間転写体としてその表面に弾性を有するものを用いることで、転写ニップ部の一部分に局所的な圧力がかかることをある程度抑制することができる。しかし、中間転写体表面を弾性にするだけでは、転写ニップ部を形成するときの接触圧力によって生じる虫喰いやフィルミングを完全に防止することはできなかった。従って、表面が弾性を有する中間転写体を用いた画像形成装置及び画像形成方法において、このような虫喰いやフィルミングを防止することができるようにすることが望まれるところである。
上記トナーのフィルミングは、トナーの流動性が低下して潜像担持体表面にトナーが予期せず付着したり、中間転写方式の場合には中間転写体表面にトナーが予期せず付着したりして発生するものである。またこれは、中間転写体表面や潜像担持体表面に対するトナーの摩擦によって潜像担持体や中間転写体表面が傷つけられてより発生しやすくなると考えられる。
従来、トナーとして用いられているものに、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添したものがある(図7参照)。そして、上記「虫喰い」や「フィルミング」の発生頻度が添加剤の粒径に関係していることが、本発明者らの研究によって明らかになった。
添加剤として比較的小粒径のものが用いられている場合、添加剤が母体粒子に対して埋没しやすくなり、初期こそ十分な流動性が得られるものの、次第に流動性が悪化して十分な耐久性が得られなくなる。加えて、潜像担持体や中間転写体上に残存した場合に十分なクリーニングが行われにくくなって、フィルミングが生じやすい傾向にある。また、トナーと混合させた時の分散性も悪化し、さらに、母体粒子同士の凝集等の存在も多く認められるようになり、転写中抜けが発生しやすい傾向にある。
添加剤として比較的大粒径のものが用いられている場合、母体粒子に付着させたときの分散性を向上させることができ、虫喰い画像の防止には比較的好ましいものの、流動性はやはり低下するためトナーの十分な帯電性が得られず、地汚れやトナー飛散等の原因になりやすい。また、潜像担持体や中間転写体等の表面を傷つけやすく、添加剤が遊離しやすいために、遊離した添加剤が付着してフィルミング等の原因になりやすい。更に、トナーの補給性不良等の不具合が生じ、特にベタ画像の出力において十分なベタ追従性が得られず、さらに、透明性や定着性も悪化させるため好ましくない。また、二成分現像剤の場合、遊離した添加剤がキャリア表面を汚染して、キャリアの帯電付与能力を低下させ、帯電不良による地汚れや現像能力の低下を引き起こしやすくなってしまう。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、トナーの耐久性を維持でき、転写ニップ部での画像の虫喰いやフィルミングを防止することができる画像形成装置、及び画像形成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の画像形成装置は、潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を少なくともトナーを含有する現像剤で現像することによりトナー像化する現像装置と、該潜像担持体上のトナー像を中間転写体上に一次転写する一次転写手段と、該中間転写体上の一次転写トナー像を像保持体上に二次転写する二次転写手段とを有する画像形成装置において、上記中間転写体が表面に弾性を有する弾性中間転写体であり、該トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添してなり、かつ、該添加剤として、疎水化処理されたシリカを用い、その比表面積が50m/g以上180m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下であり、ファーブラシローラを二本備えた上記中間転写体のクリーニング手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明者らが鋭意研究をおこなったところ、添加剤の比表面積と嵩密度について、以下のことがわかった。
比表面積が50m/g未満では、流動性の低下による帯電不足が生じ、地汚れやトナー飛散等が発生しやすくなる。又、トナーの補給性不良等の不具合が生じ、特にベタ画像の出力において、十分なベタ追従性が得られず、さらに、透明性や定着性も悪化させるため好ましくない。また、比表面積が50m/g未満のシリカは、潜像担持体や中間転写体等の表面を傷つけやすく、フィルミング等の原因になりやすい。
一方、比表面積が180m/gを超えると、シリカが母体粒子に対して埋没しやすくなり、初期こそ十分な流動性が得られるものの、次第に流動性が悪化し、十分な耐久性が得られなくなる。この傾向は、シャープメルト性を有すカラートナーにおいては、特に顕著である。また、このような比表面積が180m/gを超えるシリカは、潜像担持体や中間転写体上に残存した場合、十分なクリーニングが行われないため、白スジやフィルミング等の発生の原因となりやすく、画質を悪化させる要因になるため好ましくない。
嵩密度が100g/l未満では、転写中抜けやフィルミング等に対する十分な効果が見られず、又、トナーと混合させた時の分散性は向上するものの、遊離するシリカが多くなる傾向が認められる。この遊離したシリカは、感光体や中間転写体等に付着して、フィルミングやクリーニング不良といった現像障害の原因となりやすい。又、遊離したシリカは、二成分現像剤に用いられる場合には、キャリア表面を汚染しやすく、キャリア自身の帯電付与能力を低下させるため、現像剤の帯電不良による地汚れや現像性の低下を引き起こしやすくなる。
一方、嵩密度が240g/lを超えると、流動性が低下し、トナーと混合させた時の分散性も悪化し、さらに、シリカ同士の凝集等の存在も多く認められるようになる。
請求項1の画像形成装置においては、母体粒子に外添するシリカとして疎水化処理したものを用い、潜像担持体或いは中間転写体に対するトナーの摩擦力を低下させると共に、トナー同士の付着力(以下、トナー間付着力という)も低減させる。
またこのときのシリカの比表面積が50m/g以上180m/g以下であることにより、トナーの流動性を損なわないようにして、上記不具合の発生を回避する。更にこの時のシリカの嵩密度が100g/l以上240g/l以下であることにより、トナーの流動性が十分に得られると共に、トナーと混合させた時の分散性にも優れ、この時遊離したシリカの発生も少ない。
また、中間転写体として表面に弾性を有するものを用い、一次転写ニップ部及び二次転写ニップ部における局所的な圧力増加を防止する。
また、請求項2の画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記シリカの比表面積が、80m/g以上140m/g以下であることを特徴とするものである。
請求項2の画像形成装置においては、シリカの比表面積の範囲を更に狭く限定し、転写中抜け及びフィルミングの防止により効果を発揮させる。
請求項3の画像形成装置は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記シリカの嵩密度が120g/l以上200g/l以下であることを特徴とするものである。
請求項3の画像形成装置においては、シリカの嵩密度の範囲を更に狭く限定し、転写中抜け及びフィルミングの防止により効果を発揮させる。
ところで、複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成する場合、潜像担持体を1つしか有さないものは、この潜像担持体表面に一色分のトナー像を形成する現像と現像したトナー像の転写とからなる一連の操作を重ね合わせる画像の数だけ繰り返し行うことによって、重ね合わせ画像を得るようになっている。
請求項の画像形成装置は、請求項1〜3の何れか一の画像形成装置において、上記潜像担持体を複数有し、該複数の潜像担持体上に形成されたトナー像を上記中間転写体上に一次転写して重ね合わせ画像を形成し、該中間転写体上の該重ね合わせ画像を上記像保持体上に二次転写することを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置においては、複数の潜像担持体上にそれぞれ画像を形成する所謂タンデム方式を採用し、それぞれの潜像担持体上に形成した画像を中間転写体上で重ね合わせることにより、カラー画像などの重ね合わせ画像を得る。
請求項の画像形成装置は、請求項1〜4の何れか一の画像形成装置において、上記中間転写体と上記潜像担持体とが対向する一次転写ニップ部において、一次転写バイアスを印加するバイアス印加部材により該中間転写体と該潜像担持体とが圧接されていることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置においては、バイアス印加部材によって一次転写ニップ部に転写バイアスを直接印加し、間接印加方式に比して省スペース化を可能とする。
請求項6の画像形成方法は、潜像担持体上の潜像を現像装置によって少なくともトナーを含有する現像剤で現像することによりトナー像化し、該潜像担持体上のトナー像を一次転写手段によって中間転写体上に一次転写し、該中間転写体上の一次転写トナー像を二次転写手段によって像保持体上に二次転写することによって該像保持体上にトナー像を形成する画像形成方法において、該中間転写体として、表面に弾性を有するものを用い、該トナーとして、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添してなり、かつ、該添加剤として、比表面積が50m/g以上180m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下の疎水化処理されたシリカを用い、二本のファーブラシローラを備えたクリーニング手段で上記中間転写体をクリーニングすることを特徴とするものである。
請求項の画像形成方法においては、シリカの比表面積が50m/g以上180m/g以下であることにより、トナーの流動性を損なわないようにして、上記不具合の発生を回避する。更にこの時のシリカの嵩密度が100g/l以上240g/l以下であることにより、トナーの流動性が十分に得られると共に、トナーと混合させた時の分散性にも優れ、この時遊離したシリカの発生も少ない。
また、中間転写体として表面に弾性を有するものを用い、一次転写ニップ部及び二次転写ニップ部における局所的な圧力増加を防止する。
請求項の画像形成方法は、請求項13の画像形成方法において、上記シリカとして、比表面積が、80m/g以上140m/g以下のものを用いたことを特徴とするものである。
請求項の画像形成方法においては、シリカの比表面積の範囲を更に狭く限定し、転写中抜け及びフィルミングの防止により効果を発揮させる。
請求項の画像形成方法は、請求項13又は14の画像形成方法において、上記シリカとして、嵩密度が120g/l以上200g/l以下のものを用いたことを特徴とするものである。
請求項の画像形成方法においては、シリカの嵩密度の範囲を更に狭く限定し、転写中抜け及びフィルミングの防止により効果を発揮させる。
請求項の画像形成方法は、請求項6〜8の何れか一の画像形成方法において、複数の潜像担持体上にトナー像を形成し、上記中間転写体上に一次転写して重ね合わせ画像を形成し、該中間転写体上の該重ね合わせ画像を上記像保持体上に二次転写することを特徴とするものである。
請求項の画像形成方法においては、複数の潜像担持体上に形成した画像を重ね合わせてカラー画像など重ね合わせ画像を形成する。
請求項10の画像形成方法は、請求項6〜9の何れか一の画像形成方法において、上記中間転写体と上記潜像担持体とが対向する一次転写ニップ部において、該中間転写体と該潜像担持体とを圧接させるような位置に一次転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材を設けたことを特徴とするものである。
請求項10の画像形成方法においては、バイアス印加部材によって一次転写ニップ部に転写バイアスを直接印加し、間接印加方式に比して省スペース化を可能とする。
請求項11の画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラには各々異なる極性の電圧を印加することを特徴とするものである。
請求項12の画像形成装置は請求項11の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラにはそれぞれ電圧を印加した金属ローラを接触させることを特徴とするものである。
請求項13の画像形成装置は、請求項11又は12の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラのうち中間転写体表面移動方向で下流側のファーブラシローラに印加する電圧の極性を、トナーの正規の帯電極性とは逆の極性にしたことを特徴とするものである。
請求項1乃至の画像形成装置、及び、請求項乃至10の画像形成方法によれば、一次転写ニップ部及び二次転写ニップ部において、トナーが潜像担持体或いは中間転写体に予期せず付着することを防止することができ、虫喰いやフィルミングを防止することができるという優れた効果がある。また、トナーの耐久性を維持できるという優れた効果もある。
特に、請求項2の画像形成装置及び請求項の画像形成方法によれば、転写中抜け及びフィルミングをより効果的に防止できるという優れた効果がある。
特に、請求項3の画像形成装置及び請求項の画像形成方法によれば、転写中抜け及びフィルミングをより効果的に防止できるという優れた効果がある。
特に、請求項の画像形成装置及び請求項の画像形成方法によれば、重ね合わせ画像を効率よく形成することができるという優れた効果がある。
請求項の画像形成装置及び請求項10の画像形成方法によれば、一次転写部において、省スペース化が可能となるという優れた効果がある。
請求項11及び12の現像剤によれば、一成分現像剤又は二成分現像剤で十分な流動性と母体粒子に対する良好な分散性とを兼ね備え、母体粒子から遊離したシリカの発生も少なくすることができるという優れた効果がある。
特に、請求項12の現像剤によれば、キャリア自身の帯電付与能力の低下を防止できるので、現像剤の帯電不良による地汚れや現像性の低下を防止することができるという優れた効果がある。
請求項13の現像剤収容器によれば、十分な流動性と母体粒子に対する良好な分散性とを兼ね備え、母体粒子から遊離したシリカの発生も少なくすることができる現像剤を収容して、その現像剤を利用することができるという優れた効果がある。
以下、本発明をタンデム型のカラー画像形成装置に適用した実施形態について説明する。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態にかかる画像形成装置としての複写機の概略構成図である。この複写機は、複写装置本体100(以下、プリンタ部という)、給紙テーブル200(以下、給紙部という)、複写装置本体100上に取り付けるスキャナ300(以下、スキャナ部という)、スキャナ部上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400(以下、原稿搬送部という)からなっている。また、複写機内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報をこの制御部に送る。
上記制御部は、スキャナ部300から受け取った上記画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラムに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム40の表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。プリンタ部100は、これら露光装置21の他、一次転写装置62、二次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置等も備えている。なお、上記現像プロセスについては後に詳述する。
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセットから転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙Pを分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部の給紙路48に転写紙Pを搬送する搬送ローラ47等を備えている。
本実施形態の装置においては、この給紙部以外に、手差し給紙も可能となっており、手差しのための手差しトレイ51、手差しトレイ上の転写紙Pを手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52も装置側面に備えている。
レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に位置する二次転写ニップ部に送る。
上記構成において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス32上へと搬送して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、画像情報を読み取る。
そして、スキャナ部から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施させて感光体ドラム上にトナー像を形成させるとともに、該画像情報に応じたサイズの転写紙Pを給紙させるべく、4つのレジストローラのうちの1つを作動させる。
また、これに伴なって、不図示の駆動モータで支持ローラ14・15・16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成ユニット18でその感光体ドラム40を回転して各感光体ドラム40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、給紙部200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙カセット44の1つから転写紙Pを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で複写機本体100内の給紙路48に導き、この転写紙Pをレジストローラ49に突き当てて止める。又は、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙Pを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルトと二次転写ローラ23との当接部である二次転写ニップ部に転写紙Pを送り込み、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像を二次転写して転写紙P上にカラー画像を記録する。
尚、図示を省略したが、トナー供給装置には、内部にトナーを収容している現像剤収容器としてのトナー収容器を着脱可能に取り付け、トナー濃度の低下に応じてトナー収容部からトナーが補給されるようにしている。
画像転写後の転写紙Pは、2次転写装置の搬送ベルト24で定着装置25へと送り込み、定着装置25で加圧ローラ27による加圧力と熱の付与によりトナー像を定着させた後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
次に、本実施形態の複写機におけるプリンタ部100の詳細について説明する。図2は、プリンタ部の主要部拡大図である。このプリンタ部は、中間転写ベルトとしての3つの支持ローラ14,15,16に指示された中間転写ベルト10と、中間転写ベルトに対向するよう併設され、表面にブラック・イエロー・マゼンタ・シアンのうちの1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと、感光体ドラム表面にトナー像を形成するための現像ユニット61Bk、61Y、61M、61Cとを備えている。更に、感光体ドラム表面から一次転写後に残留しているトナーを除去する感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cも備えている。上記複数の感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C、現像ユニット18Bk、18Y、18M、18C、そして、感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cからなる4つの画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cによってタンデム画像形成装置20が構成されている。また、支持ローラ15の向かって左に、トナー像を転写紙上に転写した後に中間転写ベルト上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。
クリーニング装置17には、クリーニング部材として2つのファーブラシ90、91を設けている。ファーブラシ90、91は、φ20mm、アクリルカーボン、6.25D/F、10万本/inch2、E+7Ωのものを使用し、中間転写ベルト10に対して接触してカウンタ方向に回転するように設ける。そして、それぞれのファーブラシ90、91には、不図示の電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。
そして、これらのファーブラシ90、91には、それぞれ金属ローラ92、93を接触させ、ファーブラシに対して順または逆方向に回転可能に設けている。本実施形態において、中間転写ベルト10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92、93には、それぞれブレード96、97の先端を押し当てている。
そして、中間転写ベルト10の矢印方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写ベルト10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写ベルト10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移させることができる。ファーブラシ側に転移させたトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移させ、ブレード96により掻き落とす。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーを除去するが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。
ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。これらのトナーは、後述のトナーリサイクル装置を用いて現像装置61に戻すようにしてもよい。一方、ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体ドラム40側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。この2次転写装置22は、本実施形態においては、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、二次転写ニップ部を形成して中間転写ベルト10上のカラートナー画像を転写紙上に二次転写する。二次転写後の中間転写ベルト10は、ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写紙Pを定着装置25へと搬送する転写紙P搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙P搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。径φ18で、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10E9Ωcm程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(表側)には−800V程度の電圧が印加されている。又、紙裏面側は+200V程度の電圧が印加されている。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙Pをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙Pへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
尚、本実施例においては、2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙Pの両面に画像を記録すべく転写紙Pを反転する転写紙反転装置28(図1参照)を備えている。これによって、転写紙の片面に画像定着後に、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換え、そこで反転させて再び維持転写ニップでトナー像を転写させた後、排紙トレイ上に排紙させるようにしても良い。
次に、上記タンデム画像形成装置20について説明する。
図3は、タンデム画像形成装置20の部分拡大図である。4つ画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cにおいては、同一の構成からなっているので、4つのカラー記号Bk、Y、M、Cを省略し1つのユニットの構成の詳細を説明する。図3に示すように、この画像形成ユニットは、感光体ドラム40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、一次転写手段としての一次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。
上記感光体ドラム40は、図示例では、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状であるが、無端ベルト状であってもよい。
また、図示を省略するが、少なくとも感光体ドラム40を設け、画像形成ユニット18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
また、画像形成ユニット18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、感光体ドラム40に接触して電圧を印加することによりその感光体ドラム40の帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うことも出来る。
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアCと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用している。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体ドラム40に転移する現像部67とを設け、その現像部67より攪拌部66を低い位置としている。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設けており、2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切っている(図4参照)。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を設けている。
現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体ドラム40と対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設けている。図示例では、ドクタブレード73と現像スリーブ65間の最接近部における間隔は500μmに設定している。
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。図示例では、現像スリーブ65の直径をφ18とし、表面はサンドブラストまたは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行いRZが10〜30μmの範囲に入るように形成されている。
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有する。
現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成したマグネット72のS1側の領域に、感光体ドラム40に対向して配設されている。
以上の構成によって、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
現像スリーブ65上に担持された現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体ドラム40に転移してその感光体ドラム40上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
尚、本実施形態の装置において、各部の設定は感光体ドラム40の線速を200mm/s、現像スリーブ65の線速を240mm/sとし、感光体ドラム40の直径を50mm、現像スリーブ65の直径を18mmとして現像行程を行っている。現像スリーブ65上のトナーの帯電量は、−10〜−30μC/gの範囲が好適である。感光体ドラム40と現像スリーブ65の間隙である現像ギャップGPは、従来と同様に0.8mmから0.4mmの範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
更に、感光体40の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。また、感光体ドラム40の帯電(露光前)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行われるようにしている。
一次転写装置62は、ローラ状の一次転写ローラ62によって構成し、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム40に押し当てて設けている。
なお、各一次転写ローラ62間には、中間転写ベルト10の基層11側に接触して導電性ローラ74を設けている。この導電性ローラ74は、転写時に各一次転写ローラ62により印加するバイアスが、中抵抗の基層11を介して隣接する各画像形成ユニット18に流れ込むことを阻止するものである。
感光体クリーニング装置63は、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を用い、その先端を感光体ドラム40に押し当てている。更に、クリーニング性を高めるため、本実施形態においては、外周が感光体ドラム40に接触する接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備えている。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79も設けている。
上記構成の感光体クリーニング装置63によって、感光体ドラム40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体ドラム40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、詳しくは後述するトナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、除電ランプを用いており、光を照射して感光体ドラム40の表面電位を初期化する。
以上の構成による現像プロセスを説明する。感光体ドラム40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体ドラム40の表面を一様に帯電し、書込み光Lを照射して感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。その後、現像装置61により静電潜像にトナーを付着させる現像を行いトナー像化し、そのトナー像を一次転写ローラ62で中間転写ベルト10上に一次転写する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。一方、感光体ドラム表面から除去した残留トナーは、後述するトナーリサイクル装置によって、再び現像に使用される。ここで、画像を形成する色の順番は、上記のものに限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性に応じて異なるものである。
次に、図4および図5を用いてトナーリサイクル機構の説明をする。
図4は、感光体ドラムとその近接部材とのレイアウトを示した斜視図、図5は、感光体クリーニング装置63内の回収スクリュウを示す斜視図である。
図5に示すように、感光体クリーニング装置63の回収スクリュ79には、一端に、ピン81を有するローラ部82を設ける。そして、そのローラ部82に、トナーリサイクル装置80のベルト状回収トナー搬送部材83の一側を掛け、その回収トナー搬送部材83の長孔84にピン81を入れる。回収トナー搬送部材83の外周には一定間隔置きに羽根85を設けてなり、その他側は、回転軸86のローラ部87に掛ける。
回収トナー搬送部材83は、回転軸86とともに、図4に示す搬送路ケース88内に入れる。搬送路ケース88は、カートリッジケース89と一体につくり、その現像装置61側の端部に、現像装置61の前述した2本のスクリュ68の1本を入れてなる。
そして、外部から駆動力を伝達して回収スクリュ79を回転するとともに、回収トナー搬送部材83を回転搬送し、感光体クリーニング装置63で回収したトナーを搬送路ケース88内を通して現像装置61へと搬送し、スクリュ68の回転で現像装置61内に入れる。その後、上述したとおり、2本のスクリュ68で既に現像装置61内にある現像剤とともに攪拌しながら搬送循環し、現像に使用する。
ところで、上記構成の装置においては、一次転写ニップ部又は二次転写ニップ部で局所的な圧力増加が生じ、中間転写ベルト10上の一次転写トナー像が虫喰いとなったり、一次転写トナー像は良好に形成されても転写紙上の二次転写トナー像が図8に示すように虫喰いとなったりする場合があった。また、トナーが感光体ドラムや中間転写ベルト表面に付着してフィルミングが生じる場合もあった。本実施形態においては、このような虫喰い画像やトナーのフィルミングを防止するために、中間転写ベルト10とトナーとをどちらも所望の構成のものにしている。以下に、本実施形態の特徴部について説明する。
本実施形態においては、トナーに、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添してなり、かつ、該添加剤として、比表面積が50m/g以上180m/g以下、好ましくは、80m/g以上100m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下、好ましくは、120g/l以上200g/l以下の疎水化処理されたシリカを使用している。また、中間転写ベルト10は、少なくとも表面に弾性を有するものを使用している。以下に、本実施形態における中間転写ベルト10、トナーのそれぞれの構成について説明する。
〔中間転写ベルト10〕
中間転写ベルト10は、従来、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、従来の中間転写ベルト10は硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の転写中抜け現象が発生しやすかった。
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けた用紙に画像を形成したいという要求がある。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーとの間に空隙が発生しやすく、転写中抜けが発生しやすくなる。ここで、密着性を高めるために転写圧を高めると、トナー層の凝集力を高めることになり、上述したような文字の転写中抜けを発生させることになる。
そこで、本実施形態の中間転写ベルト10には弾性層を設け、従来の中間転写ベルト10よりも硬度が低く、転写ニップ部でトナー層や平滑性の悪い用紙に対応して変形できるようにしている。即ち、中間転写ベルト表面が局部的な凹凸に追従して変形できるため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の転写中抜け等が無く、又、平面性の悪い用紙等に対しても均一性の優れた転写画像を得ることが出来るのである。
図6は、中間転写ベルト10の縦断面図である。この中間転写ベルト10は、一例として図6に示すように、基層11の上に弾性層12、コート層13を重ねた3層構造から構成している。
上記基層11は、例えば伸びの少ないフッ素樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料で構成している。
具体的に、基層に用いられる材料としては、ポリカーボネート、フッ素樹脂(ETFE、PVDF等)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
上記弾性層12は、例えばウレタンゴムやフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム等で構成される。
弾性層に用いられる材料としては、弾性材ゴム、エラストマー等の弾性部材が挙げられ、具体的には、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。又、伸縮量が大きくなることから画像に伸び縮み等が生じやすくなるため、極端に厚すぎないようにしている。
弾性層の硬度は、10≦HS≦65°(JIS−A)であることが好ましい。中間転写ベルト10の層厚によって最適な硬度は異なるものの、硬度が10°JIS−Aより低いと寸法精度良く成形する事が非常に困難になる。これは成型時に収縮・膨張を受け易い事に起因する。また硬度を下げる場合には基材へオイル成分を含有させる事が一般的な方法であるが、加圧状態で連続作動させるとオイル成分が滲みだして来るという欠点を有している。これにより中間転写ベルト表面に接触する感光体等を汚染し横帯状ムラ等を発生させることがある。又、一般的に離型性向上のためにコート層を設けているが、完全な浸みだし防止効果を与えるためには耐久性等に対して高い品質が求められるため、コート層の材料の選定、特性等の確保が困難になってくる。これに対して硬度が65°JIS−Aより高いものは硬度が上がった分精度良く成形できるのと、オイル含有量を含まない、または少なく抑えることが可能となるので、感光体等に対する汚染性は低減可能であるが、文字の中抜け等転写性改善の効果が得られなくなり、又、ローラへの張架が困難となる。本実施形態に用いる中間転写ベルト10の弾性層も、これらのことを考慮したものを使用している。
又、上記弾性層の伸びを抑える方法には種々の方法がある。例えば、基層にフッ素樹脂等の伸びの少ない材料から構成される樹脂層をつくり、その上に弾性層を形成する方法、基層に伸びの大きなゴム材料に帆布などの伸びを防止する材料で構成された芯体層をつくりその上に弾性層を形成する方法等を用いることができる。これらは一例であり、特にこれらの方法に限定されるわけではない。
また、芯体層に用いられる伸びを防止する材料としては、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維、鉄繊維、銅繊維等の金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い、糸状あるいは織布状のものを使用することができる。もちろん、上記材料に限定されるものではない。
上記の糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。
一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すことも可能である。
また、芯体層を設ける製造方法としては、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、必要に応じて、基層又は弾性層に、抵抗を調整する等の目的で、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物等を用いることができる。ここで、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。ただし、上記材料に限定されるものではない。
上記コート層13は、弾性層12の表面を例えばフッ素樹脂等をコーティングするためのものであり、平滑性のよい層からなるものである。
コート層に用いられる材料としては、特に制限はないが、一般的に、中間転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高める材料が用いられる。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上、又は、表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、酸化チタン、シリコンカーバイド等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上、又は必要に応じて粒径を変えたものを分散させて使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素層を形成させ、表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
以上のような中間転写ベルト10を製造するときの製造方法としては、回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法、表層の薄い膜を形成させるスプレー塗工法、円筒形の型を溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型、外型の中に注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行う方法等があるが、これらの方法に限定されるものではなく、複数の製法を組み合わせて中間転写ベルト10を製造することもできる。
〔トナー〕
本実施形態に用いるトナーは、図7に示すように少なくとも結着樹脂Ta、着色剤Tbからなる母体粒子に、疎水化処理された添加剤Tcが外添されているものである。以下に、母体粒子を構成する結着樹脂Taと着色剤Tb、この母体粒子に外添する添加剤Tcについて説明する。
A、結着樹脂Ta
本実施形態のトナーに使用できる結着樹脂Taとしては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリブチラール、シリコーン樹脂等が挙げられ、これらは、単独あるいは2種類以上組合わせて用いることができ、特に、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂が好ましい。
1、ポリエステル樹脂
ここで、上記ポリエステル樹脂としては各種のタイプのものが使用できるが、特に、次の(1)〜(3)のものであることが好ましい。
(1)2価のカルボン酸ならびにそのアルキルエステル及び酸無水物のいずれかから選ばれる少なくとも一種。
(2)下記一般式(化3)で示されるジオール成分。
Figure 0004749081
(ここで、式中のR及びRは、同一でも異なっていてもよく、炭素数2〜4のアルキレン基である。また、式中のx、yは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、2≦x+y≦16である。)
(3)3価以上の多価カルボン酸ならびにそのアルキルエステル及び酸無水物、及び、3価以上の多価アルコールのいずれかから選ばれる少なくとも一種とを反応させてなるポリエステル樹脂。
(1)の2価カルボン酸ならびにそのアルキルエステル及び酸無水物の一例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチル及びジエチルエステル、及び無水フタル酸、無水マレイン酸等があり、特にテレフタル酸、イソフタル酸及びこれらのジメチルエステルが耐ブロッキング性及びコストの点で好ましい。これらの2価カルボン酸ならびにそのアルキルエステル及び酸無水物はトナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響する。すなわち、縮合度にもよるが、芳香族系のテレフタル酸、イソフタル酸等を多く用いると耐ブロッキング性は向上するが、定着性が低下する。逆に、セバシン酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸等を多く用いると定着性は向上するが、耐ブロッキング性が低下する。従って、他のモノマー組成や比率、縮合度に合わせてこれらの2価カルボン酸類が適宜選定され、単独又は組合わせて使用される。
(2)の前記一般式(化3)で示されるジオール成分の一例としては、ポリオキシプロピレン−(n)−ポリオキシエチレン−(n′)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられるが、特に、2.1≦n≦2.5であるポリオキシプロピレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び2.0≦n≦2.5であるポリオキシエチレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。このようなジオール成分は、ガラス転移温度を向上させ、反応を制御し易くするという利点がある。
なお、上記ジオール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ジオールを使用することも可能である。
(3)の3価以上の多価カルボン酸ならびにそのアルキルエステル及び酸無水物の一例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフトレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサトリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8のオクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸及びこれらのモノメチル、モノエチル、ジメチルおよびジエチルエステル等が挙げられる。
又、(3)の3価以上の多価アルコールの一例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4のタントリオール、1,2,5のペンタトリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4のブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
ここで、3価以上の多価単量体の配合割合は、単量体組成物全体の1〜30モル%程度が適当である。1モル%以下の時には、トナーの耐オフセット性が低下し、また、耐久性も悪化しやすい。一方、30モル%以上の時には、トナーの定着性が悪化しやすい。
これらの3価以上の多価単量体のうち、特にベンゼントリカルボン酸、これらの酸の無水物又はエステル等のベンゼントリカルボン酸類が好ましい。すなわち、ベンゼントリカルボン酸類を用いることにより、定着性と耐オフセット性の両立を図ることができる。
2、ポリオール樹脂
一方、ポリオール樹脂としては、各種のタイプのものが使用できるが、特に、(1)エポキシ樹脂と、(2)2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルと、(3)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、(4)エポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるポリオール樹脂を用いることが好ましい。
(1)のエポキシ樹脂は、好ましくはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとエピクロロヒドリンを結合して得られたものである。特に、エポキシ樹脂が安定した定着特性や光沢を得るために数平均分子量の相違する少なくとも2種以上のビスフェノールA型エポキシ樹脂で、低分子量成分の数平均分子量が360〜2000であり、高分子量成分の数平均分子量が3000〜10000であることが好ましい。さらに低分子量成分が20〜50質量%、高分子量成分が5〜40質量%であることが好ましい。低分子量成分が多すぎたり、分子量が360よりさらに低分子の場合は、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。また、高分子量成分が多すぎたり、分子量10000よりさらに高分子の場合は、光沢が不足したり、さらには定着性の悪化の可能性がある。
(2)の化合物としての、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物としては、以下のものが例示される。即ち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びこれらの混合物とビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールとの反応生成物が挙げられる。得られた付加物をエピクロロヒドリンやβ−メチルエピクロロヒドリン等でグリシジル化して用いてもよい。特に下記一般式(化4)で示されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテルが好ましい。
Figure 0004749081
(式中、Rは−CH−CH−、−CH−CH(CH)−又は−CH−CH−CH−基であり、またn、mは繰り返し単位の数であり、各々1以上であって、2≦n+m≦6である。)
また、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルが、ポリオール樹脂に対して10〜40質量%含まれていることが好ましい。ここで量が少ないとカールが増すなどの不具合が生じ、また、n+mが7以上であったり量が多すぎると、光沢が出すぎたり、さらには保存性の悪化の可能性がある。
(3)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物としては、1価フェノール類、2級アミン類、カルボン酸類がある。1価フェノール類としては以下のものが例示される。即ち、フェノール、クレゾール、イソプロピルフェノール、アミノフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、キシレノール、p−クミルフェノール等が挙げられる。2級アミン類としては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチル(エチル)ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。また、カルボン酸類としては、プロピオン酸、カプロン酸等が挙げられる。
又、(4)のエポキシ基と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物としては、2価フェノール類、多価フェノール類、多価カルボン酸類が挙げられる。2価フェノール類としてはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノールが挙げられる。また、多価フェノール類としてはオルソクレゾールノボラック類、フェノールノボラック類、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−〔α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンが例示される。多価カルボン酸類としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸が例示される。
上記ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、高い架橋密度を持たせると、透明性や光沢度が得られにくくなるため、好ましくは、非架橋もしくは弱い架橋(THF不溶分が5%以下)であることが好ましい。
また、これらの結着樹脂Taの製造法は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等のいずれも用いることが出来る。
B、着色剤Tb
着色剤Tbとしては、従来公知の染料及び顔料を使用することができる。
黄色系着色剤Tbとしては、例えば、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、ベンズイミダゾロンイエロー、イソインドリノンイエロー等が挙げられる。
赤色系着色剤Tbとしては、例えば、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッド(F5R、FBB)、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パ−マネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ等が挙げられる。
青色系着色剤Tbとしては、例えば、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン等が挙げられる。
黒色系着色剤Tbとしては、例えば、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が挙げられる。
その他の着色剤Tbとしては、チタニア、亜鉛華、リトボン、ニグロシン染料、鉄黒等が挙げられる。
尚、これらの着色剤Tbは、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂100質量部に対して、通常1〜30質量部、好ましくは3〜20質量部である。
又、本実施形態の現像装置に用いられるトナーには、必要に応じて、帯電制御剤、離型剤等の他の材料を添加することが出来る。
ここで、帯電制御剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン染料、含クロム錯体、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらはトナー粒子の極性により使い分ける。特に、カラートナーの場合、トナーの色調に影響を与えない無色又は淡色のものが好ましく、例えば、サリチル酸金属塩又はサリチル酸誘導体の金属塩(ボントロンE84、オリエント社製)等が挙げられる。これらの帯電制御剤は、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、含有量は、結着樹脂Ta100質量部に対して、通常0.5〜8質量部、好ましくは1〜5質量部である。
また、定着時における定着部材からのトナーの離型性を向上させ、またトナーの定着性を向上させるために、離型剤をトナー中に含有させることも可能である。離型剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス、密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等及びこれらの各種変性ワックス等が挙げられる。
これらの離型剤は、単独あるいは2種類以上組合わせて用いることができるが、特にカルナウバワックスを使用することにより良好な離型性を得ることができる。
又、離型剤の含有量は、結着樹脂Ta100質量部に対して、通常1〜15質量部、好ましくは、2〜10質量部である。1質量部以下ではオフセット防止効果等が不十分であり、15質量部以上では転写性、耐久性等が低下する。
更に、本発明に用いるトナーは、磁性体を含有させ、磁性トナーとして用いることもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属、あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金およびその混合物等が挙げられる。
これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが好ましく、含有量は、結着樹脂Ta100質量部に対して、通常20〜200質量部、好ましくは40〜150質量部である。
C、添加剤Tc
添加剤Tcは、比表面積が50m/g以上180m/g以下、好ましくは、80m/g以上140m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下、好ましくは、120g/l以上200g/l以下の疎水化処理されたシリカを用いている。
シリカの比表面積は、全自動表面積測定装置マルチソーブ12(ユアサアイオニクス社製)を用いて、窒素の吸着量から、BET1点法により算出した。具体的には、試料0.2〜0.3gを測定セルに取り、窒素30v%/ヘリウム70v%混合ガス気流中、100℃で30分間脱ガス処理を行い、その上で試料を上記混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に吸着した窒素の量を検出し、予め作成した検量線により、シリカの比表面積を算出した。
シリカの嵩密度は、JIS K−5101に基づいて測定した。
疎水化処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシランカップリング剤や、シリコーンオイル又はシリコーンワニス等が挙げられ、中でも、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル又はシリコーンワニスが好適に用いられる。有機系シラン化合物による疎水化処理により、シリカ表面が疎水化され、環境に対する帯電安定性等が向上すると共に、流動性等についても大幅な向上を図ることができる。
シリカに付与するシリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコオーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、クロロフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、エポキシ−ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル等が挙げられ、中でも、下記一般式(化5)で示されるストレートシリコーンオイルが特に好適に用いられる。
Figure 0004749081
(式中、Rは、炭素数1〜3のアルキル基、R及びRは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基及びハロゲン原子で、R、R及びRは、同一でも異なっていてもよい。)
上記シリコーンオイルに変えてシリカにシリコーンワニスを付与することもできる。シリカに付与するシリコーンワニスとしては、シリコーン樹脂をトルエン、キシレンなどの溶剤に溶かしたものを用いることができる。
また、本発明に用いられるシリコーンオイル又はシリコーンワニスの動粘度としては、25℃における動粘度が10〜1000mm/sであることが好ましく、特に好ましくは、50〜300mm/sである。25℃における動粘度が10mm/sよりも低い場合には、分子量が低すぎるため、シリカへの加熱処理時において、揮発分が発生しやすくなる。また、25℃における動粘度が1000mm/sよりも高い場合には、動粘度が高くなりすぎるため、シリコーンオイル又はシリコーンワニスをシリカ表面に均一に分散させることが困難になり、凝集体が生じやすく、流動性も悪化しやすい。
また、本発明に用いられる有機系シラン化合物の処理量は、シリカ100質量部に対して1〜45質量部であることが好ましく、特に好ましくは、5〜30質量部である。
有機系シラン化合物の処理量が、シリカ100質量部に対して、1質量部より低い場合は、転写中抜けやフィルミングに対する効果が見られず、又、耐湿性が向上せず、特に高湿下ではシリカが吸湿してしまう。有機系シラン化合物の処理量が、シリカ100質量部に対して45質量部を超える場合は、シリカ同士の凝集が生じやすく、さらには、遊離した有機系シラン化合物が認められるようになる。
また、有機系シラン化合物のシリカへの疎水化処理方法としては、適当な溶剤に有機系シラン化合物を溶解あるいは分散させ、シリカとを混合させた後、溶剤を除去させて乾燥させる方法、シリカに有機系シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等種々の方法がある。本発明においては、いずれの方法も好適に用いることができる。また、上記付与量の範囲は、シリカへの最終的な固着量の範囲であるので、上記いずれの方法で付与させた場合でも適用させることができるものである。
また、疎水化処理の方法として、先に、シリカを、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン等のシランカップリング剤で処理して、その後に、シリコーンオイル又はシリコーンワニスで処理することも可能である。
また、このときのシリカの母体粒子に対する外添量は、母体粒子100質量部に対して、0.6〜3.0質量部であることが好ましく、特に好ましくは、1.0〜2.6質量部である。
シリカの添加量が、0.6質量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、又、トナーの付着力が強くなるため、転写中抜けに対する十分な効果が得られず、さらに、地汚れやトナー飛散等が発生しやすくなり、加えて、ベタ画像を出力した時に画像上に転写ムラや白抜けが生じやすくなり、均一なベタ画像が得られにくい。
また、3.0質量部より多いと、流動性は向上するものの、クリーニング部材が中間転写ベルト10や感光体ドラム表面に対してスムーズに滑らずビビリが発生したり、ブレードを当接させている場合にはブレードめくれ等が発生し易く、中間転写ベルト10や感光体ドラム等のクリーニング不良の原因となる。さらに、30質量部より多いと、トナーから遊離したシリカによる中間転写ベルト10、感光体ドラム等へのフィルミングを生じやすくさせ、クリーニングブレード、中間転写ベルト10、感光体ドラム等の耐久性の低下や定着性の低下の原因となる。さらに、細線部におけるトナーのチリが発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における細線の出力の場合には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があり、付着量が増えるため、特にその傾向が顕著である。
ここで、添加剤Tcの外添量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤Tcの外添量が既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、トナーに対するシリカの外添量を求めることができる。
また、本発明に用いられるトナーには、先のシリカからなる添加剤Tcに加え、さらに他の添加剤を外添させることもできる。このような添加剤としては、例えば、SiO、TiO、Al、MgO、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、BaO、CaO、KO(TiO)、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO、MoS、炭化ケイ素、窒化ほう素、カーボンブラック、グラファイト、フッ化黒鉛等の無機微粉末、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等のポリマー微粉末等が挙げられ、これらの1種または2種以上をそのまま、または疎水化処理して用いることができる。
次に、本発明に用いられるトナーの製造方法の一例を以下に述べる。
先ず、母体粒子の製造方法について手順を追って説明する。
(1)前述した母体粒子を構成する成分である結着樹脂Ta、着色剤Tb、又は必要に応じて帯電制御剤、離型剤、磁性体等をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合する。
(2)バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料を十分に混練する。
(3)混練物を型に入れて冷却して固めた後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級し、母体粒子を得る。
上記以外の製造法として、重合法、カプセル法等を用いることも可能である。これらの製造法の概略を以下に述べる。
(重合法)
(1)重合性モノマー、必要に応じて重合開始剤、着色剤等を水性分散媒中で造粒する。
(2)造粒されたモノマー組成物粒子を適当な粒子径に分級する。
(3)上記分級により得た規定内粒径のモノマー組成物粒子を重合させる。
(4)適当な処理をして分散剤を取り除いた後、上記により得た重合生成物をろ過、水洗、乾燥して母体粒子を得る。
(カプセル法)
(1)樹脂、必要に応じて着色剤等を混練機等で混練し、溶融状態のトナー芯材を得る。
(2)トナー芯材を水中に入れて強く撹拌し、微粒子状の芯材を作成する。
(3)シェル材溶液中に上記芯材微粒子を入れ、撹拌しながら、貧溶媒を滴下し、芯材表面をシェル材で覆うことによりカプセル化する。
(4)上記により得たカプセルをろ過後、乾燥して母体粒子を得る。
以上のような方法で得た母体粒子にシリカ等の添加剤Tcを付与する。このため、母体粒子と添加剤Tcをヘンシェルミキサー(三井三池社製)、メカノフュージョンシステム(細川ミクロン社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の混合機により十分混合し、必要に応じて、150μm程度以下の目開きの篩を通過させ、添加剤Tcを外添すると共に凝集物や粗大粒子等の除去を行う。
尚、本実施形態に用いるトナーは、母体粒子と添加剤Tcの混合時における攪拌羽根(図示せず)の先端周速を15〜35m/secの範囲内にすることが好ましい。
攪拌羽根先端周速が15m/secより低い場合には、十分な混合が行われないため、添加剤Tcが均一に混合されず、遊離した添加剤Tcが、感光体ドラム、中間転写ベルト10、現像ローラー及びキャリアなどに付着して、感光体や中間転写体のフィルミング等の現像障害の原因となりやすく、又、トナーの帯電不良による地汚れや現像性の低下を引き起こしやすくなる。
逆に、攪拌羽根先端周速が35m/secより高い場合には、中間転写ベルト10が母体粒子に強く付着し、母体粒子表面に埋め込まれやすくなるため、十分な流動性が得られない。又、混合時の発熱により、トナーが溶融する可能性があり、特に、カラートナーの場合には、低分子量成分の多い低軟化の結着樹脂Taが使用されることが一般的であるため、その傾向がより顕著である。
また、本実施形態に用いるトナーの粒径は、重量平均径で4〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは、5〜8μmである。
トナーが4μmよりも小粒径の場合には、現像時に地汚れやトナー飛散等が生じたり、流動性を悪化させトナーの補給やクリーニング性等を阻害する場合がある。また、9μmよりも大粒径の場合には、画像中のチリや、解像性の悪化等が問題となる場合があり、特に、カラー画像の場合においては、その影響が大きい。
本実施形態においても、上記好ましいとされる範囲内のものを使用している。
尚、上記のトナーは、トナーのみからなる一成分現像剤、又は、トナーとキャリアとの混合物である二成分現像剤の成分の双方に適用可能である。
ここで、二成分現像剤として使用する場合のもう1つの成分であるキャリアとしては、従来公知のものが使用でき、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、及び、ガラスビーズ等が挙げられ、特に、これらの表面を樹脂等で被覆することが好ましい。この場合、使用される樹脂としては、ポリフッ化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。又、樹脂層の形成法としては、従来と同様、キャリアの表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
なお、樹脂の使用量としては、通常キャリア100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
樹脂の膜厚としては、0.02〜2μmであることが好ましく、特に好ましくは0.05〜1μm、更に好ましくは、0.1〜0.6μmであり、膜厚が厚いとキャリア及び現像剤の流動性が低下する傾向にあり、膜厚が薄いと経時での膜削れ等の影響を受けやすい傾向にある。
これらのキャリアの平均粒径は通常10〜100μm、好ましくは30〜60μmである。
また、トナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア100質量部に対しトナー0.5〜7.0質量部程度が適当である。
次に、本発明を適用した更に具体的な実施例及び比較例について説明する。
〔中間転写ベルト10〕
中堅転写ベルトは、以下のI1、I2の2種類を用いた。
(1)中間転写ベルトI1<実施例>
2フッ化ポリビニリデン(PVDF):100質量部に対してカーボンブラック:18質量部と、分散剤:3質量部と、トルエン:400質量部とを均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10[mm/sec]で静かに引き上げ、室温にて乾燥させて75[μm]厚のPVDFの均一な膜を形成した。そして、この膜が形成されている型を再び上記分散液に浸け10[mm/sec]で静かに引き上げ、室温にて乾燥させ150[μm]厚のPVDF膜からなる下層を形成した。
これに、ポリウレタンプレポリマー:100質量部と、硬化剤(イソシアネート):3質量部と、カーボンブラック:20質量部と、分散剤:3質量部と、メチルエチルケトン(MEK):500質量部とを均一分散させた分散液に、150[μm]厚の下層が形成されている型を浸け、30[mm/sec]で静かに引き上げた後、自然乾燥した。この操作を繰り返し行って150[μm]厚のPVDFからなる下層に、150[μm]のウレタンポリマーからなる弾性層を被覆した。
更に、ポリウレタンプレポリマー:100質量部と、硬化剤(イソシアネート):3質量部と、PTFE微粉末粉体:50質量部と、分散剤:4質量部と、MEK:500質量部とを均一分散させた分散液に、下層、弾性層が形成されている型を浸け、30[mm/sec]で静かに引き上げた後、自然乾燥した。この操作を繰り返し行い、5[μm]厚のPTFE膜からなるウレタンポリマー製の表層を被覆した。
最後に、これら3層からなるベルト膜を室温で乾燥後、130[℃]で2時間の架橋を行って、基層11=150[μm]厚、弾性層12=150[μm]厚、コート層13=5[μm]厚からなる3層構造の中間転写ベルトI1を製造した。
(2)中間転写ベルトI2<比較例>
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体に、カーボンブラックを分散し、溶融混練、押し出し成型にて作製したシームレスベルトに、ポリフッ化ビリニデンをスプレー塗布して中間転写ベルトI2を得た。この中間転写ベルトI2は、表面に弾性を有しないため、本発明に適用しないものとして比較例に使用した。
〔トナー〕
トナーは、母体粒子に添加剤Tcを外添してなるものを用いた。各トナーは、母体粒子100質量部に対してそれぞれ異なる添加剤Tcを1.4質量部添加し、下の表1に示すT1〜T17のトナーを得た。以下に、これらのトナーの製造に用いた母体粒子、添加剤Tcについての詳細を説明する。
1、母体粒子
母体粒子は、下記結着樹脂Ta、着色剤Tb、及び帯電制御剤を含有してなるものを使用している。
a、結着樹脂Ta
ポリエステル樹脂:100質量部
(ポリオキシプロピレン−(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−(2.1)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、テレフタル酸、フマル酸から合成されたポリエステル樹脂、Tg:62℃、軟化点:106℃)
b、着色剤Tb
イエロートナー用顔料:7.0質量部
(ジスアゾイエロー顔料:C.I.Pigment Yellow 17)
マゼンタトナー用顔料:7.0質量部
(キナクリドン系マゼンタ顔料:C.I.Pigment Red 122)
シアントナー用顔料:3.5質量部
(銅フタロシアニンブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15:3)
ブラックトナー用顔料:6.0質量部
(カーボンブラック:C.I.Pigment Black 7)
c、帯電制御剤
サリチル酸誘導体亜鉛塩:2.5質量部
上記材料を、色毎にヘンシェルミキサーにて混合したのち、140℃に加熱した2軸混練機にて溶融混練した。混練物を水冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕。その後、風力分級装置を用いて各色の母体粒子を得た。
2、添加剤Tc
添加剤Tcは、T1〜T17のトナーによって異なるものを用いている。それぞれのトナーT1〜T17に用いた添加剤TcであるシリカA〜シリカQを表1に示す。
Figure 0004749081
尚、表1中のシリカK,L,O,Pは、比表面積が本発明の範囲から外れており、シリカM,N,O,Pは、嵩密度が本発明の範囲から外れている。シリカQは、シリカを疎水化処理することなく添加剤として使用するものである。従って、シリカK〜Qは、本発明に適用しないトナーの添加剤Tcとして比較例に用いるものである。
これらのトナーの製造方法を説明する。上記母体粒子と各添加剤シリカA〜シリカQとをヘンシェルミキサーにて、攪拌羽根先端周速が20m/secになるように設定して300秒間混合を行い、その後、さらに目開き100μmの篩により風篩を行い、重量平均径が6.3〜6.8μmのトナーを得た。得られたトナーは、それぞれ、添加剤シリカA〜シリカQの種類によってトナーT1〜T17となる。
ここで、トナーの粒度分布は種々の方法で測定可能であるが、本例においてはコールターマルチサイザーを用いて行なった。即ち、測定装置としてはコールターマルチサイザーIIe型(ベックマン・コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機社製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加え、超音波分散器で約1〜3分の分散処理を行った。さらに、別のビーカーに電解水溶液100〜200mlを入れ、その中に前記サンプル分散液を所定の濃度になるように加え、前記コールターマルチサイザーIIe型によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、50,000個の粒子の平均を測定することにより行った。
次に、本実施形態に用いた磁性キャリアCについて説明する。
〔磁性キャリアC〕
芯材:
・Cu−Znフェライト粒子(重量平均径:45μm)5000質量部
コート材:
・トルエン 450質量部
・シリコーン樹脂SR2400
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%)450質量部
・アミノシランSH6020
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 10質量部
・カーボンブラック 10質量部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた、旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。さらに、得られたキャリアを電気炉で250℃で2時間焼成を行い、膜厚が0.5μmの製造例のキャリアを得た。
〔二成分現像剤〕
上記トナー(T1〜T17)各5質量部と、上記製造例のキャリア95質量部とをターブラーミキサーで混合し、トナー濃度が5%の現像剤を得た。
以上のように、2種類の中間転写ベルトI1,I2と、17種類のトナーT1〜T17とのうち、本発明の実施例としては全て中間転写ベルトI1を用い、トナーのみをトナーT1〜トナーT10の10種類に変化させてそれぞれ実施例1乃至実施例10とした。比較例としては、中間転写ベルトI2とトナーT1を用いたものを比較例1、他は中間転写ベルトI1とトナーT11〜トナーT17を用いたものを比較例2〜8とした。
これら実施例1〜10と比較例1〜8とを図1示す複写機にそれぞれセットし、常温/常湿の環境下において100,000枚の連続複写を行った。その結果によって以下に示す各種項目を以下の基準によって5段階でランク付けの評価を行った。
〔評価の基準〕
◎:非常に良好なレベル
○:良好なレベル
□:一般的なレベル
△:実用上は問題のないレベル
×:実用上問題があるレベル
この評価基準に沿って実施例及び比較例を評価した結果を後に表2で示す。
〔評価項目〕
1、耐久性
耐久性の評価は、経時のベタ部の画像濃度をX−Rite938により測定し、50,000枚連続複写後における画像濃度の初期の画像濃度に対する低下の程度により評価した。ここで、耐久性は、初期の画像濃度に対して画像濃度が低下しているほど、耐久性が低下していると判断する。
具体的な評価法は、本実施形態の画像濃度の値を、画像濃度によってトナーの耐久性をランク付けした表に照らし合わせ、それぞれの耐久性をランク付けすることによって行った。
2、転写中抜け
転写中抜けの評価は、初期と100,000枚連続複写後に、1ドットの細線を出力した時の画像を200倍レンズを搭載したマイクロスコープVH−5910(キーエンス社製)にて観察し、その視野中における1ドットの細線の転写中抜けの程度を目視にて評価基準と照らし合わせ、それぞれの転写中抜けをランク付けすることによって行った。
3、フィルミング
フィルミングの評価は、100,000枚連続複写後に、感光体及び中間転写体等のフィルミングの程度を目視にて評価基準と照らし合わせ、それぞれのフィルミングをランク付けすることによって行った。
Figure 0004749081
表2の結果を考察する。
表2の結果より、全ての実施例1〜10で、転写中抜け、フィルミング、耐久性いずれも「◎」「○」又は「□」であり、一般的なレベル以上となる良好な結果が得られた。一方、比較例1〜8では、いずれかが「△」以下のレベルとなってしまった。
中間転写ベルト10に弾性のないI2を用いた比較例1は、トナーがT1で、比表面積が100m/g、嵩密度が150g/lと、いずれもより好適の範囲にある疎水化処理されたシリカを用いているのにもかかわらず、転写中抜け、フィルミング、耐久性いずれも「△」であり、弾性を有する中間転写ベルトI1で同じトナーを用いた実施例1に比較してかなり劣る結果となった。
また、実施例1〜10の中では、比表面積が80m/g以上140m/g以下の範囲内である実施例1は、上限又は下限がその範囲外となっている実施例2,3に比較して転写中抜け、フィルミング、耐久性のいずれもより良好な結果が得られた。嵩密度が120g/l以上200g/l以下の範囲内である請求項1は、上限又は下限がその範囲外となっている実施例4,5に比較してフィルミング、耐久性が良好であった。また、下限が範囲外となっている実施例4と比較すると、転写中抜けも良好であった。
シリコーンオイルの25°における動粘度が1000mm/sより大きい1500mm/sのものを用いたトナーT10を用いた実施例10は、動粘度が10mm/s以上1000mm/s以下の範囲にあるシリコーンオイルで疎水化処理されたシリカ用いている実施例7,8,9に比して転写中抜け、フィルミング、耐久性の全ての項目で好ましくない結果が出た。
以上の結果より、中間転写ベルト10に弾性のものを用い、現像剤を構成するトナーに、結着樹脂Taと着色剤Tbとからなる母体粒子に添加剤Tcを外添してなり、かつ、該添加剤Tcとして、比表面積が50m/g以上180m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下の疎水化処理されたシリカを用いた実施例1乃至10において、中間転写中抜け及びフィルミングを防止することができ、耐久性も良いことが明らかになった。
また、比表面積が80m/g以上140m/g以下の範囲にある添加剤Tcや、嵩密度が120g/l以上200g/l以下の範囲にある添加剤Tcを用いると、より効果的であることがわかった。
また、シリコーンオイルの25°における動粘度が、10mm/s以上1000mm/s以下であるものでシリカの疎水化処理を行うと、この範囲外のシリコーンオイルで疎水化処理するのに比して転写中抜け、フィルミング、耐久性がそれぞれ向上することも分かった。
尚、本実施形態においては、一次転写装置としてローラ状の転写ローラを一次転写ニップ部の真下に配置する直接印加方式のものを採用したが、一次転写ニップ部の真下から多少ずらした位置に配置する間接印加方式のものにも本発明を適用することができる。但し、複数の感光体ドラムを用いた本構成の複写機では、感光体ドラムが1つのものに比して大型化しやすいため、直接印加方式を採用した方が、装置の小型化に有効である。
また、一次転写装置として、転写ローラを用いず導電性のブラシ形状のものや非接触のコロナチャージャなどを用いることも可能である。
尚、上記実施形態は本発明を複写機に適用させた例であるが、複写機以外にも、例えばパソコンPC等から画像データを受け取って印刷処理を行うカラープリンタ等、中間転写方式のカラー画像形成装置を用いたものであればたのものにも適用させることができる。
また、本実施形態の複写機は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いる構成であるが、トナーのみからなる一成分現像剤を用いて現像を行う複写機、プリンタなどの画像形成装置にも適用させることができるものである。
実施形態に係る複写機の概略構成図。 プリンタ部の主要部拡大図。 タンデム画像形成装置の部分拡大図。 感光体ドラムとその近接部材とのレイアウトを示した斜視図。 感光体クリーニング装置内の回収スクリュウを示す斜視図。 実施形態にかかる中間転写ベルトの縦断面図。 トナーの構造を示す説明図。 従来の不具合点である画像の虫喰いを示した説明図。
符号の説明
10 中間転写ベルト
17 ベルトクリーニング装置
18Bk、18Y、18M、18C 画像形成ユニット
20 タンデム画像形成装置
22 2次転写装置
24 2次転写ベルト
25 定着装置
40Bk、40Y、40M、40C 感光体ドラム
42 給紙ローラ
61Bk、61Y、61M、61C 現像ユニット
62 一次転写装置
63Bk、63Y、63M、63C 感光体クリーニング装置
64 除電装置
65 現像スリーブ
66 攪拌部
67 現像部
68 スクリュ
70 現像ケース
71 トナー濃度センサ
76 ファーブラシ
77 金属製電界ローラ
100 プリンタ部
200 給紙部
300 スキャナ部
400 原稿搬送部原稿送付部
T トナー
Ta 結着樹脂
Tb 着色剤
Tc 添加剤

Claims (13)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体上の潜像を少なくともトナーを含有する現像剤で現像することによりトナー像化する現像装置と、
    該潜像担持体上のトナー像を中間転写体上に一次転写する一次転写手段と、
    該中間転写体上の一次転写トナー像を像保持体上に二次転写する二次転写手段とを有する画像形成装置において、
    上記中間転写体が表面に弾性を有する弾性中間転写体であり、
    上記トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添してなり、かつ、該添加剤として、疎水化処理されたシリカを用い、その比表面積が50m/g以上180m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下であり、
    ファーブラシローラを二本備えた上記中間転写体のクリーニング手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記シリカの比表面積が、80m/g以上140m/g以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記シリカの嵩密度が120g/l以上200g/l以下であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一の画像形成装置において、
    上記潜像担持体を複数有し、該複数の潜像担持体上に形成されたトナー像を上記中間転写体上に一次転写して重ね合わせ画像を形成し、該中間転写体上の該重ね合わせ画像を上記像保持体上に二次転写することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜4の何れ一の画像形成装置において、
    上記中間転写体と上記潜像担持体とが対向する一次転写ニップ部において、一次転写バイアスを印加するバイアス印加部材により該中間転写体と該潜像担持体とが圧接されていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 潜像担持体上の潜像を現像装置によって少なくともトナーを含有する現像剤で現像することによりトナー像化し、該潜像担持体上のトナー像を一次転写手段によって中間転写体上に一次転写し、該中間転写体上の一次転写トナー像を二次転写手段によって像保持体上に二次転写することによって該像保持体上にトナー像を形成する画像形成方法において、
    上記中間転写体として、表面に弾性を有するものを用い、
    上記トナーとして、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる母体粒子に添加剤を外添してなり、かつ、該添加剤として、比表面積が50m/g以上180m/g以下、かつ、嵩密度が100g/l以上240g/l以下の疎水化処理されたシリカを用い
    二本のファーブラシローラを備えたクリーニング手段で上記中間転写体をクリーニングすることを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項6の画像形成方法において、
    上記シリカとして、比表面積が、80m/g以上140m/g以下のものを用いたことを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項6又は7の画像形成方法において、
    上記シリカとして、嵩密度が120g/l以上200g/l以下のものを用いたことを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項6〜8の何れか一の画像形成方法において、
    複数の潜像担持体上にトナー像を形成し、上記中間転写体上に一次転写して重ね合わせ画像を形成し、該中間転写体上の該重ね合わせ画像を上記像保持体上に二次転写することを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項6〜9の何れか一の画像形成方法において、
    上記中間転写体と上記潜像担持体とが対向する一次転写ニップ部において、該中間転写体と該潜像担持体とを圧接させるような位置に一次転写バイアスを印加するためのバイアス印加部材を設けたことを特徴とする画像形成方法。
  11. 請求項1の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラには各々異なる極性の電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラにはそれぞれ電圧を印加した金属ローラを接触させることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項11又は12の画像形成装置において、上記二本のファーブラシローラのうち中間転写体表面移動方向で下流側のファーブラシローラに印加する電圧の極性を、トナーの正規の帯電極性とは逆の極性にしたことを特徴とする画像形成装置。
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